JP4095593B2 - パイプ連結具 - Google Patents

パイプ連結具 Download PDF

Info

Publication number
JP4095593B2
JP4095593B2 JP2004231643A JP2004231643A JP4095593B2 JP 4095593 B2 JP4095593 B2 JP 4095593B2 JP 2004231643 A JP2004231643 A JP 2004231643A JP 2004231643 A JP2004231643 A JP 2004231643A JP 4095593 B2 JP4095593 B2 JP 4095593B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connector
main body
pipe
box
connector main
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004231643A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006050860A (ja
Inventor
伸和 杉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mirai Kogyo KK
Original Assignee
Mirai Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mirai Kogyo KK filed Critical Mirai Kogyo KK
Priority to JP2004231643A priority Critical patent/JP4095593B2/ja
Publication of JP2006050860A publication Critical patent/JP2006050860A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4095593B2 publication Critical patent/JP4095593B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Connection Or Junction Boxes (AREA)

Description

本発明は、例えば、レントゲン室の壁面に埋込み設置されるボックスと、パイプとを連結するパイプ連結具に関する。
建物内の壁面に設置されたコンセントやスイッチは、壁内に設置された箱状をなす配線ボックスに取付けて設置されている。この配線ボックスの側壁に形成された貫通孔には配線パイプが連結され、この配線パイプ内にスイッチやコンセントに接続されるケーブルが配線されている。
また、例えば、レントゲン室では、壁面に設置されたコンセントやスイッチの設置箇所から該レントゲン室の外へ放射線(特にエックス線)が漏洩することを防止するために、配線ボックスとパイプとの連結箇所に放射線漏洩防止のための構造が設けられている。すなわち、配線ボックスの開口からその内部に侵入した放射線が、配線ボックス外へ漏洩するのを防止するために、配線ボックスにはその外壁面に沿うように鉛板製の鉛ボックスが貼り付けられている。さらに、配線ボックス内から、前記連結箇所、特に貫通孔を通過した放射線が室外へ漏洩するを防止するために配線パイプの外側にも鉛板が巻き付けられている。
また、貫通孔を通過した放射線の室外への漏洩を防止する構造を形成することができるボックス(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。図14に示すように、このボックス90は、四角箱状をなす樹脂製のボックス本体91とボックス本体91に貼り付けられる鉛板92とより構成されている。鉛板92は四角板状をなす鉛製の板に溝92aを凹設して形成されている。そして、溝92a内にボックス本体91を収容し、ボックス本体91の四側壁及び底壁のうち三側壁と底壁に沿って鉛板92が貼り付けられてボックス90が形成されている。配線パイプ93が接続される側壁91aには鉛板92が貼り付けられず、その側壁91aの両側方及び後方から鉛板92が延出されて遮断壁92cが配設されている。
このボックス90は、側壁91aの貫通孔91bに配線パイプ93が連結されると、配線パイプ93の後方及び両側方に遮断壁92cが位置した状態となる。したがって、ボックス本体91の開口から貫通孔91bを通過した放射線は、配線パイプ93の後方及び両側方に延出された遮断壁92cによって遮断されて、該放射線が室外へと漏洩することが防止される。
特許第3040304号公報([0009]〜[0011]、図1)
ところが、鉛ボックスと鉛板を巻き付けた配線パイプとを使用して放射線の漏洩を防止する構成においては、細長円筒状の配線パイプに鉛板を精度良く巻き付ける作業は非常に面倒であり、配線パイプと配線ボックスとの連結作業が非常に面倒であった。さらに、配線パイプに巻き付けられた鉛板の端面は、鉛ボックスと当接しているだけであるため、配線パイプと鉛ボックスとの連結箇所から漏洩する虞があるという問題があった。
また、特許文献1に開示されたボックス90において、遮断壁92cは、ボックス本体91の側壁91aから離れるように延出している。このため、遮断壁92cが延出されている分だけ鉛板92、すなわちボックス90が大型化してしまい、放射線の漏洩を防止するための配線パイプ93とボックス本体91との連結は、その設置スペースを大きく確保して行わなければならないという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。その目的とするところは、パイプとボックスとの連結箇所から放射線が室外へ漏洩するのを防止することができるとともに、コンパクトな設置スペースでボックスとパイプとを容易に連結することができるパイプ連結具を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、一面に開口を有する有底箱状をなす鉛製のボックスの側壁にパイプを連結するためのパイプ連結具であって、筒状に形成された連結具本体を有してなり、前記連結具本体は一側部に前記パイプを連結可能とする連結部を有するとともに他側部に該連結具本体をボックスの側壁に穿設された貫通孔に取付け可能とする取付部を有し、さらに、前記連結具本体の一側部の外周面には前記ボックスの開口からボックス内へ入射した放射線が連結具本体の取付部と側壁の貫通孔との連結箇所からボックス外へ漏洩するのを防止するため連結具本体の軸方向に沿った所定長さの鉛層が設けられるとともに、該鉛層を被覆するように前記連結具本体の一側部に保護部材が取付けられていることを要旨とする。
したがって、請求項1に記載の発明によれば、取付部によって連結具本体をボックスの側壁に取付け、連結部によって連結具本体にパイプを連結することにより、連結具本体によってパイプとボックスとを連結することができる。そして、ボックスの開口からボックス内へ入射し連結具本体と側壁との連結箇所を通過した放射線は、鉛層によって遮断され室外へ漏洩することが防止できる。したがって、放射線漏洩の防止のために、パイプに鉛板を精度良く巻き付ける作業を行うことなく、ボックスにパイプを連結する作業を容易に行うことができる。さらに、連結具本体と側壁との連結箇所を通過した放射線の室外への漏洩を防止するためにボックスから遮断壁を延出する必要がなくなる。したがって、ボックスに遮断壁を形成していた従来と異なり、コンパクトな設置スペースでパイプとボックスとを連結することができる。加えて、保護部材によって鉛層が外面側から被覆されているため、外的要因等から鉛層を保護して鉛板の欠損等を無くすことができ、鉛層の欠損等による放射線の室外への漏洩防止機能の低下を抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のパイプ連結具において、前記保護部材は、合成樹脂より断面形状がC字状をなすように形成されていることを要旨とする
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のパイプ連結具において、前記連結具本体には、前記鉛層の連結具本体の軸方向に沿った移動を規制する位置決め部が設けられていることを要旨とする。したがって、請求項3に記載の発明によれば、位置決め部によって鉛層の連結具本体の軸方向に沿った移動を規制することができ、鉛層が所定位置に設けられた状態を維持することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のパイプ連結具において、前記位置決め部は、前記鉛層の一側部が当接可能となるように前記連結具本体の一端外周面から突出形成され、前記鉛層は、前記ボックスに対する連結具本体の取付状態で前記位置決め部と側壁との間に位置するように設けられることを要旨とする。したがって、請求項4に記載の発明によれば、鉛層の一側部と位置決め部との当接によって、鉛層が連結具本体から外れてしまうことを阻止することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のパイプ連結具において、前記鉛層の前記連結具本体の軸方向に沿った長さは、前記ボックスに対する連結具本体の取付状態で、前記位置決め部に鉛層の一側部が当接するとともに前記側壁の外面に鉛層の他側部が当接する長さに設定されていることを要旨とする。したがって、請求項5に記載の発明によれば、鉛層が、連結具本体の軸方向に沿って移動しようとしても、鉛層の一側部と位置決め部との当接、及び鉛層の他側部と側壁の外面との当接によって鉛層の連結具本体の軸方向に沿った移動を規制することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載のパイプ連結具において、前記鉛層の前記連結具本体の軸方向に沿った長さは、前記ボックスに対する連結具本体の取付状態で、前記位置決め部に鉛層の一側部が当接するとともに前記側壁の外面に鉛層の他側部が押圧され鉛層が位置決め部と側壁との間で挟持される長さに設定されていることを要旨とする。したがって、請求項6に記載の発明によれば、鉛層の他側部は側壁の外面に押し潰されるように押圧されるため、鉛層の他側部と側壁の外面との間に鉛層の設けられない部位が形成されることを無くすことができる。このため、連結具本体と側壁外面との間から放射線がボックス外へ漏洩することを防止することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のパイプ連結具において、前記取付部は前記連結具本体における前記鉛層が設けられる巻装部よりも小径をなし該巻装部の外周面と前記取付部の外周面との境界に段差面が形成され、前記鉛層は一側部が前記位置決め部に当接した状態では他側部が前記段差面よりも取付部側へ突出していることを要旨とする。したがって、請求項7に記載の発明によれば、巻装部と側壁の外面との間に鉛層が配設されていない隙間が形成されることが防止され、鉛層による放射線の室外への漏洩防止機能を確実に発揮させることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のパイプ連結具において、前記保護部材が連結具本体に取付けられた状態では保護部材における前記段差面側端面と前記段差面とは同一平面上に位置し前記鉛層の他側部は保護部材における前記段差面側端面及び段差面よりも取付部側へ突出していることを要旨とする。したがって、請求項8に記載の発明によれば、巻装部と側壁の外面との間に鉛層が配設されていない隙間が形成されることが防止され、鉛層による放射線の室外への漏洩防止機能を確実に発揮させることができる。さらに、鉛層の外面が保護部材によって被覆されているため、外的要因等から鉛層を保護して鉛層の欠損等を無くすことができ、鉛層の欠損等による放射線の室外への漏洩防止機能の低下を抑制することができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のパイプ連結具において、前記連結具本体の外面には前記鉛層としての鉛板を連結具本体の外周面に巻装するための巻回開始位置を示す段部が該連結具本体の軸方向へ延びて形成されていることを要旨とする。したがって、請求項に記載の発明によれば、段部によって連結具本体に対する鉛板の巻き始め位置を確認することができ、連結具本体に鉛板を何回巻いたかを容易に確認することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項に記載のパイプ連結具において、前記段部の連結具本体の径方向に沿った長さは前記鉛板の厚みと同一に形成されていることを要旨とする。したがって、請求項10に記載の発明によれば、段部に端縁が当接された鉛板の一面と、連結具本体の外周面とを面一にすることができる。
請求項11に記載の発明は、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のパイプ連結具において、前記連結具本体には、該連結具本体の外周面に前記鉛層としての鉛板が巻装されていることを示す旨の情報が表示された表示部が形成されていることを要旨とする。したがって、請求項11に記載の発明によれば、ボックスにスイッチ等を設置する作業者は、例えば、ボックスの前面に設けられた壁材を切除した部位からボックスの開口を介した内部しか視認することができないが、表示部がボックス内から開口側に臨んでいる。このため、作業者は壁材裏の連結具本体を視認することなくボックスに放射線防護処理が施されていることを認識することができる。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載のパイプ連結具において、前記連結部は前記パイプを接続可能なコネクタが連結可能に形成されていることを要旨とする。したがって、請求項12に記載の発明によれば、コネクタによってパイプを連結具本体にワンタッチで接続することができ、パイプとボックスとの連結作業を簡易化することができる。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載のパイプ連結具において、前記取付部はロックナットが螺合可能なねじ部より形成されていることを要旨とする。したがって、請求項13に記載の発明によれば、取付部とロックナットとの螺合により、連結具本体をボックスに対して抜け止めした状態に連結することができ、連結具本体の軸方向への移動を阻止して鉛層の位置ずれを阻止することができる。
本発明によれば、パイプとボックスとの連結箇所から放射線が室外へ漏洩するのを防止することができるとともに、コンパクトな設置スペースでボックスとパイプとを容易に連結することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化したパイプ連結具の一実施形態を図1〜図8にしたがって説明する。
図1に示すように、ボックス10とパイプ20との連結構造は、鉛製のボックス10にパイプ連結具21を介してパイプ20が連結されて構成されている。パイプ20は円筒状をなす合成樹脂製の可撓管より形成され、外周面には複数のリング溝20aが軸方向に沿って一定間隔おきに形成されている。
次に、ボックス10について説明する。図1及び図7に示すように、ボックス10は、一面に開口を有する四角箱状に形成されている。また、ボックス10の開口の四側周縁からは四角環状をなすフランジ11が形成されている。ボックス10の各側壁10aにはそれぞれ一対ずつ円形状をなすノックアウト部10cが形成され、このノックアウト部10cを側壁10aから打ち抜き除去することによって該側壁10aに貫通孔10bを穿設することができる。
上記構成のボックス10内には、一面に開口を有する四角箱状をなす合成樹脂製の配線ボックス13が収容可能になっている。この配線ボックス13の各側壁13aには、該配線ボックス13をボックス10内に収容したとき、前記貫通孔10bに合致する位置にノックアウト部13cが一対ずつ穿設されている。そして、ノックアウト部13cを側壁13aから打ち抜き除去することによって該側壁13aに接続孔13bを穿設することができる。
次に、パイプ連結具21について説明する。図2及び図3(a)、(b)に示すように、パイプ連結具21は、外郭が略円筒状に形成された合成樹脂製の連結具本体22を備える。この連結具本体22は、一側部にその外周面に鉛板Nが巻装される略円筒状をなす巻装部23を備えている。この巻装部23の外周面には連結具本体22の軸方向へ直線状に延びる段部23aが形成されている。
連結具本体22の一端には連結具本体22の径方向外側へ突出する位置決め突部24が連結具本体22の周方向に沿って形成されている。この位置決め突部24は、連結具本体22の外周面に設けられた鉛板Nの連結具本体22の軸方向に沿った移動を規制する位置決め部として連結具本体22に設けられている。位置決め突部24において、連結具本体22の径方向へ相対向する位置には、それぞれ係止凹部24aが凹設されている。各係止凹部24aはそれぞれ位置決め突部24の外周側から径方向内側へ凹み、さらに、位置決め突部24の厚み方向へ凹むようにして形成されている。
連結具本体22の一側部の内周面には第1ねじ部25が形成されている。図1に示すように、この第1ねじ部25にはコネクタ32が螺着可能になっている。コネクタ32は、外郭が略円筒状に形成された第1コネクタ33と、略円環状に形成された第2コネクタ34とを組付けて構成されている。第1コネクタ33は、一側部にはパイプ20を挿入可能な挿入部36が形成され、他側部の外周面には前記第1ねじ部25に螺合可能なコネクタねじ部35が形成されている。第1コネクタ33において、コネクタねじ部35よりも挿入部36が大径に形成されている。第1コネクタ33の外面において、コネクタねじ部35と挿入部36の外周面との境界となる段差状部位には当接段部37が形成されている。さらに、挿入部36の端部側の外周面には係止溝36aが凹設されている。
第2コネクタ34の内周面には、第2コネクタ34の径方向内側へ突出し第2コネクタ34の周方向全体に亘って延びる係止突条34aが形成され、この係止突条34aは係止溝36aに係止可能に形成されている。そして、係止突条34aを係止溝36aに係止させることにより、挿入部36に第2コネクタ34が取付けられ、第1コネクタ33と第2コネクタ34とよりコネクタ32が形成されるようになっている。また、第2コネクタ34の内周面には、第2コネクタ34の径方向内側へ突出する係止爪(図示せず)が第2コネクタ34の周方向に沿って複数箇所に形成されている。
この係止爪は弾性変形可能に形成され、第2コネクタ34内を通過して挿入部36内に挿入されたパイプ20のリング溝20aに係止可能になっている。すなわち、係止爪がリング溝20aに係止することによって、コネクタ32にパイプ20を抜け出しを規制した状態で接続することができる。そして、上記コネクタ32のコネクタねじ部35と連結具本体22の第1ねじ部25とを螺合することにより、連結具本体22にコネクタ32が接続され、該コネクタ32を介して連結具本体22にパイプ20を連結することが可能となる。すなわち、第1ねじ部25は、パイプ20を連結具本体22に連結可能とする連結部として連結具本体22の一側部に形成されている。
図2及び図3(b)に示すように、連結具本体22の他側部の外周面には、巻装部23における外径よりも小径をなす第2ねじ部28が形成され、この第2ねじ部28にはロックナット29が螺合可能になっている。また、第2ねじ部28は、ボックス10の貫通孔10b及び配線ボックス13の接続孔13bへ挿通可能な外径に形成されている。そして、第2ねじ部28は連結具本体22をボックス10に取付け可能とする取付部として連結具本体22の他側部に形成されている。
連結具本体22において、巻装部23の外周面と第2ねじ部28の外周面との境界には段差面Dが形成されている。さらに、第2ねじ部28よりも先端側には筒状をなす延設部26が延設されている。この延設部26の一部には円弧状及び板状をなす表示部27が延設されている。この表示部27には、パイプ連結具21には放射線用処理が施されていることを示す旨の情報である「X線用」の文字が表示されている。
図5(a)及び(b)に示すように、鉛板Nは長方形状の鉛製の板材であり、鉛板Nの短辺方向への長さは、巻装部23における連結具本体22の軸方向に沿った長さより若干長く設定されている。また、鉛板Nの長辺方向への長さは、段部23aに鉛板Nの一方の短辺側端縁を当接させた状態で、鉛板Nを巻装部23の外周面に2回巻いたとき、他方の短辺側端縁が段部23aをわずかに超えるような長さに設定されている。なお、鉛板Nの長辺方向とは、鉛板Nを巻装部23に巻装したとき該巻装部23の周方向へ沿って延びる方向であり、鉛板Nの短辺方向とは、鉛板Nを巻装部23に巻装したとき連結具本体22の軸方向に沿って延びる方向である。さらに、鉛板Nの厚みは、段部23aの連結具本体22の径方向への突出高さと同じに設定されている。
そして、上記構成の連結具本体22に対し、鉛板Nを段部23aに一方の短辺側端縁を当接させた状態で巻装部23の外周面に2回巻くと連結具本体22の外周面に鉛板Nが装着される。すなわち、連結具本体22の外周面に鉛の層が2層積層されて鉛層が形成され、第1実施形態のパイプ連結具21は、連結具本体22の外周面に鉛板Nが装着されて鉛層が設けられている。なお、鉛板Nの連結具本体22の軸方向(短辺方向)への長さは、鉛板Nの一方の長辺側端縁(一側部)が位置決め突部24に当接した状態で、他方の長辺側端縁部Na(他側部)が連結具本体22の段差面Dよりも第2ねじ部28側へわずかに突出するように設定されている。
図1及び図6に示すように、連結具本体22には、巻装部23に巻装された鉛板Nを外面から保護するための保護部材40が取付けられるようになっている。図4(a)及び(b)に示すように、保護部材40は合成樹脂より形成され、円筒を軸方向に沿って切り欠いて断面形状がC字状をなすように形成されている。保護部材40の軸方向における一端において、保護部材40の径方向に相対向する位置には、保護部材40の軸方向へ突出し、さらに径方向内側へ突出する係止突起41が形成されている。各係止突起41は、保護部材40を連結具本体22に装着したとき、係止凹部24aに係止可能に形成されている。連結具本体22に保護部材40が装着された状態において、鉛板Nの一方の長辺側端縁(一側部)が位置決め突部24に当接した状態では、他方の長辺側端縁部Naが段差面Dよりも第2ねじ部28側へ突出するように鉛板Nが巻装部23に巻装されている。さらに、保護部材40における段差面D側端面と該段差面Dとは同一平面上に位置し、鉛板Nの長辺側端縁部Na(他側部)は保護部材40における段差面Dよりも第2ねじ部28側へ突出している。
次に、パイプ連結具21を用いたボックス10とパイプ20の連結構造について説明する。なお、配線ボックス13及びボックス10が壁内に設置された状態において、壁表側から配線ボックス13及びボックス10に向かって照射されたエックス線Xは、配線ボックス13及びボックス10の開口側前面に対して45度の入射角で配線ボックス13の開口から内部に侵入するものとする。エックス線Xの入射角が45度よりも小さい場合は、エックス線Xはボックス10内の壁面等に複数回反射してその濃度が徐々に低下していくため、室外へ漏洩しても問題がなく鉛板Nによって遮断する必要がない。一方、エックス線Xの入射角が45度よりも大きい場合は、エックス線Xはボックス10によって遮断される。したがって、パイプ連結具21によって遮断する必要があるエックス線Xを、配線ボックス13及びボックス10の開口側前面に対して45度の入射角で配線ボックス13の開口から内部に侵入するものとする。
また、図1に示すように、ボックス10の内側には配線ボックス13が収容され、ボックス10において配線ボックス13の上側壁13aの接続孔13bに合致するノックアウト部10cが上側壁10aから打ち抜き除去されて貫通孔10bが穿設されているものとする。そして、ボックス10の開口側となる位置に予め立設された壁材Wの裏面にフランジ11が固定され、壁材Wの裏側にボックス10及び配線ボックス13が設置されている。さらに、ボックス10に連結されるパイプ連結具21は、連結具本体22に鉛板Nが装着され、その鉛板Nが保護部材40によって被覆保護されているものとする。
ボックス10にパイプ20を連結するには、まず、第2ねじ部28を貫通孔10b及び接続孔13bに挿通する。このとき、パイプ連結具21において、鉛板Nの長辺側端縁部Naが、保護部材40の端面及び段差面Dよりも第2ねじ部28側へ突出している。このため、配線ボックス13内に突出した第2ねじ部28にロックナット29を螺合することにより、長辺側端縁部Naが、段差面Dと上側壁10aとの間に挟み込まれていき、ボックス10にパイプ連結具21が連結された状態では、長辺側端縁部NaがDと側壁10aとの間で挟持される。すなわち、長辺側端縁部Naは位置決め突部24と上側壁10aとの間に配設される。このとき、鉛板Nは巻装部23と保護部材40との間に保持されているため、長辺側端縁部Naが段差面D上側壁10aとの間に挟み込まれていくとき、鉛板N全体が撓んだりすることが防止され、長辺側端縁部Naのみが段差面Dと上側壁10aとの間に確実に挟み込まれる。
長辺側端縁部Naが段差面Dと上側壁10aとの間で挟持された状態において、鉛板Nのもう一方の長辺側端縁が位置決め突部24に当接している。このため、鉛板Nが連結具本体22の軸方向に沿って上方へ抜け出ることが阻止される。また、図8に示すように、パイプ連結具21がボックス10に取付けられた状態では、表示部27が配線ボックス13の開口へ臨み、表示部27に表示された「X線用」の文字が配線ボックス13の開口側に位置している。
また、保護部材40は位置決め突部24に対する当接及び係止凹部24aと係止突起41との係止により連結具本体22の軸方向へ抜け出ることが規制されている。さらに、保護部材40の縮径方向への弾性力によって鉛板Nが連結具本体22の径方向内側に向かって押圧されている。したがって、保護部材40によって鉛板Nは連結具本体22から外れない状態で保護されている。
次に、コネクタ32のコネクタねじ部35を第1ねじ部25に螺合して連結具本体22にコネクタ32を接続する。そして、コネクタ32を介してパイプ20をパイプ連結具21に接続する。その結果、図1、図7及び図8に示すように、パイプ連結具21及びコネクタ32を介してボックス10にパイプ20が連結されてパイプ20とボックス10の連結構造が形成される。ボックス10にパイプ20を連結するとき、パイプ20に鉛板Nを巻き付ける作業を必要とせず、鉛板Nが巻装されたパイプ連結具21及びコネクタ32内にパイプ20を差し込むだけで連結作業が完了する。
ボックス10及び配線ボックス13の後面側に別の壁材(図示せず)が立設され、一対の壁材Wより壁が構築される。そして、壁にスイッチを設置するには、壁材Wを切除して、配線ボックス13の開口を壁材Wの表側に臨ませる。このとき、配線ボックス13内には表示部27が配線ボックス13の開口側に臨んでいるため、スイッチ設置の作業者は、壁材Wの表側から「X線用」の表示を視認することができる。
配線ボックス13にスイッチが設置された状態において、エックス線Xは、壁材Wを通過し、配線ボックス13の前面に対して45度の入射角で開口から内部に侵入する。配線ボックス13の側壁13a及び底壁を通過したエックス線Xはボックス10の鉛によって遮断され、配線ボックス13外へ漏洩することが防止される。また、開口からボックス内へ入射したエックス線Xが、連結具本体22と上側壁10aとの連結箇所たる前記貫通孔10bからボックス10外へ抜ける位置にパイプ連結具21が配設されている。このため、このパイプ連結具21の鉛板Nによってエックス線Xが遮断され、該エックス線Xが室外へ漏洩することが防止される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)パイプ連結具21を用いてボックス10にパイプ20を連結し、そのパイプ連結具21に設けられた鉛板Nによって、貫通孔10b(連結箇所)を通過したエックス線Xの室外への漏洩を防止することができる。このため、貫通孔10bを通過したエックス線Xの室外への漏洩を防止するために、ボックス10から遮断壁を延出する必要がなくなる。したがって、ボックス10に遮断壁を形成していた従来と異なり、パイプ20とボックス10の連結構造を形成するための設置スペースをコンパクトにすることができる。また、鉛板Nが巻装されたパイプ連結具21にコネクタ32を介してパイプ20を差し込むだけでパイプ20をボックス10連結するため、例えば、パイプ20に鉛板Nを巻き付け、そのパイプ20をボックス10に連結する場合と比較して、ボックス10にパイプ20を連結する作業の簡易化を図ることができる。
(2)位置決め突部24によって鉛板Nが連結具本体22の上方へ移動することを阻止することができ、鉛板Nによってエックス線Xの漏洩を確実に防止することができる。
(3)位置決め突部24と上側壁10aとの間に鉛板Nを挟持することができるため、鉛板Nが連結具本体22の軸方向へ移動することを阻止することができる。したがって、鉛板Nによってエックス線Xの漏洩を確実に防止することができる。
(4)パイプ連結具21は長辺側端縁部Naが段差面Dよりも第2ねじ部28側へ突出した状態で上側壁10aに連結されるため、長辺側端縁部Naが段差面Dと上側壁10aとの間に挟み込まれる。したがって、巻装部23と上側壁10aとの間に、鉛板Nが配置されない隙間が形成されることが防止され、鉛板Nによるエックス線Xの漏洩防止効果を確実に発揮させることができる。
(5)保護部材40によって鉛板Nが被覆されているため、外的要因等によって鉛板Nが位置ずれしたり、巻装部23から剥がれたりする不具合の発生を無くすことができる。また、保護部材40が弾性変形して鉛板Nを巻装部23に向かって押圧するため、パイプ連結具21をボックス10に連結するとき長辺側端縁部Naが上側壁10aに接触しても鉛板Nが移動したり、撓んだりすることなく長辺側端縁部Naを段差面Dと上側壁10aとの間に確実に挟み込むことができる。
(6)第1ねじ部25によってコネクタ32を連結具本体22に接続することができ、コネクタ32によってパイプ20をパイプ連結具21にワンタッチで接続することができる。したがって、ボックス10とパイプ20との連結作業を簡易化することができる。
(7)ロックナット29を第2ねじ部28に螺合することにより、パイプ連結具21をボックス10に対して抜け止めした状態に連結することができる。また、パイプ連結具21の軸方向への移動を阻止して、ボックス10にパイプ20が連結された状態での鉛板Nの位置ずれを阻止することができる。
(8)スイッチ等を設置する作業者は、壁材Wを切除した部位から配線ボックス13の開口を介した内部しか視認することができず配線ボックス13全体を視認することができない。しかし、表示部27が配線ボックス13内から開口側に臨んでいるため、作業者は壁材W裏のパイプ連結具21等を視認することなくエックス線防護処理が施されていることを認識することができる。
(9)段部23aによって、巻装部23に対する鉛板Nの巻始め位置を確認することができ、巻装部23に鉛板Nを何回巻いたかを容易に確認することができる。
(第2実施形態)
図9は上記第1実施形態のパイプ連結具21の変更例たる第2実施形態を示す。なお、以下においては第1実施形態に係るパイプ連結具21との相違点についてのみ説明し、第1実施形態の部材と同一、同等又は類似の部材には同じ番号を付し、説明を省略する。
連結具本体22において巻装部23の下端外周面には、巻装部23の径方向外側へ突出するストッパSが巻装部23の周方向へ連続して延びるように形成されている。そして、位置決め突部24とストッパSとの間に鉛板Nが配設され、位置決め突部24とストッパSとによって、鉛板Nが連結具本体22の軸方向へ移動することが阻止されている。そして、連結具本体22の第2ねじ部28にロックナット29が螺合されてボックス10にパイプ連結具21が連結され、さらに、パイプ連結具21にパイプ20が接続されてボックス10とパイプ20との連結構造が形成される。したがって、第1実施形態の(1)、(6)、(7)に記載の効果と同様の効果を発揮することができる。また、この連結構造が形成された状態において、位置決め突部24とストッパSによって、位置決め突部24と上側壁10aとの間に鉛板Nを移動することなく設けることができる。なお、保護部材40は省略されているが、保護部材40を鉛板Nの外周側に装着してもよく、表示部27を削除してもよい。
(第3実施形態)
図10は上記第1実施形態のパイプ連結具21の変更例たる第3実施形態を示す。なお、以下においては第1実施形態に係るパイプ連結具21との相違点についてのみ説明し、第1実施形態の部材と同一、同等又は類似の部材には同じ番号を付し、説明を省略する。
連結具本体22において第2ねじ部28と対応する位置の内周面には鉛板Nが装着されている。すなわち、鉛板Nにより連結具本体22の周壁に沿って鉛層が設けられている。また、連結具本体22のほぼ中央部における内周には、連結具本体22の径方向内側に突出し、連結具本体22の周方向へ延びる位置決め突条22bが形成されている。また、連結具本体22において、第2ねじ部28よりも先端の延設部26及び表示部27が削除されている。第2ねじ部28の先端内周には、第2ねじ部28の径方向内側に突出し、第2ねじ部28の周方向へ延びる抜け止め突条22cが形成されている。そして、位置決め突条22bと抜け止め突条22cとの間に鉛板Nが挟持され、鉛板Nの連結具本体22の軸方向への移動が阻止されている。
連結具本体22の第2ねじ部28にロックナット29が螺合されてボックス10にパイプ連結具21が連結され、さらに、パイプ連結具21にパイプ20が接続されてボックス10とパイプ20との連結構造が形成される。この連結構造が形成された状態において、鉛板Nは、ボックス10の内側から外側へ突出する位置にまで到達するように設けられている。したがって、第3実施形態においては、第1実施形態の(1)に記載の効果と同様の効果に加え、鉛板Nを連結具本体22の内周面に設けたため、鉛板Nを連結具本体22の外周面に設ける場合と比較して、鉛板Nを径方向へ小さくすることができ、パイプ連結具21の製造コストを抑えることができる。なお、第2ねじ部28から延設部26及び表示部27を延設してもよい。
(第4実施形態)
図11は上記第1実施形態のパイプ連結具21の変更例たる第4実施形態を示す。なお、以下においては第1実施形態に係るパイプ連結具21との相違点についてのみ説明し、第1実施形態の部材と同一、同等又は類似の部材には同じ番号を付し、説明を省略する。
パイプ連結具21は、連結具本体22と該連結具本体22の他側部に螺着可能なナット体44とより構成されている。連結具本体22において第2ねじ部28が削除され、連結具本体22の他側部の内周面には螺合部45が螺刻されている。また、連結具本体22の他端には外方へ突出する挟持片46が形成されている。前記ナット体44の内周面には鉛板Nが接合され、該鉛板Nによってナット体44の周壁に沿って鉛層が設けられている。また、ナット体44の外周面には前記螺合部45に螺合可能な外ねじ部47が螺刻されている。さらに、ナット体44の端部には外方へ突出する押圧片48が形成されている。
そして、連結具本体22の他端を上側壁10aに載置するととも、連結具本体22と貫通孔10bとを位置合わせし、螺合部45と外ねじ部47とを螺合する。すると、連結具本体22の挟持片46とナット体44の押圧片48とによりボックス10を挟持してパイプ連結具21をボックス10に取付けることができる。さらに、パイプ連結具21にパイプ20が接続されてボックス10とパイプ20との連結構造が形成される。この連結構造が形成された状態において、鉛板Nはボックス10の上側壁10aの内面からボックス10外へと延びるように設けられている。したがって、第1実施形態の(1)に記載の効果と同様の効果を発揮することができる。なお、ナット体44から延設部26及び表示部27を延設してもよい。さらに、連結具本体22の外周面に鉛板Nを設けるとともにナット体44の鉛板Nを削除する。そして、連結具本体22とナット体44と組付けて連結具本体22をボックス10に連結してもよい。
なお、上記各実施形態に係るパイプ連結具21は、本発明の一実施形態を示すものにすぎず、それぞれ、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で変形することが可能である。例えば、以下に記すように変形することも可能であり、また、各変形例を、互いに矛盾しない範囲内で適宜組み合わせて実施することも可能である。
・ 第4実施形態では、ナット体44の内周面に鉛板Nを接合したが、ナット体44の製造時に該ナット体44の周壁の厚み内に鉛層が形成されるように鉛層をインサート成形してもよい。また、第3実施形態において、連結具本体22の他側部の内周面に鉛板Nを接合したが、連結具本体22の製造時に該連結具本体22の他側部の周壁の厚み内に鉛層が形成されるように鉛層をインサート成形してもよい。
・ 第1〜第3実施形態では第2ねじ部28にロックナット29を螺合してパイプ連結具21をボックス10に連結したが、第2ねじ部28を削除し、巻装部23の他端側となる位置に側壁13aの裏面に係止可能な係止突部を形成してもよい。すなわち、パイプ連結具21をボックス10に連結するとき、係止突部を貫通孔10bさらには配線ボックス13の接続孔13b内に挿通し、該係止突部を接続孔13bの周縁部たる側壁13a内面に係止させてパイプ連結具21をボックス10に連結してもよい。そして、係止突部を用いてパイプ連結具21、すなわち連結具本体22をボックス10に連結したとき、係止突部が連結具本体22の取付部を構成する。
・ 各実施形態では、第1ねじ部25にコネクタ32のコネクタねじ部35を螺合し、コネクタ32を用いてパイプ20をパイプ連結具21に連結したが、コネクタ32を用いずパイプ連結具21の巻装部23内にパイプ20を挿入してパイプ20をボックス10に連結してもよい。
・ 第1又は第2実施形態において、段部23aの連結具本体22の径方向に沿った長さを、鉛板Nの厚みよりも長く又は短くなるように設定してもよい。
・ 第1又は第2実施形態において、段部23aを削除してもよい。
・ 第1実施形態において、連結具本体22における段差面Dと上側壁10aの上面との間に鉛板Nの長辺側端縁部Naを挟み込ませなくてもよい。そして、鉛板Nの一方の長辺側端縁部(一側部)が位置決め突部24に当接した状態では、長辺側端縁部Naが段差面Dより外方へ突出しているため、パイプ連結具21のボックス10に対する取付状態において、長辺側端縁部Naを連結具本体22の径方向外側へ向かって突出するように折り曲げてもよい。又は、長辺側端縁部Naを段差面Dと上側壁10aとの間で連結具本体22の軸方向へ押し潰してもよい。このように構成すると、ボックス10に対する連結具本体22の取付状態で、位置決め突部24に鉛板Nの一方の長辺側端縁部(一側部)が当接するとともに上側壁10aの外面に鉛板Nの他方の長辺側端縁部Na(他側部)が押圧される。
・ 第1実施形態において、位置決め突部24に鉛板Nの一方の長辺側端縁(一側部)が当接した状態で、他方の長辺側端縁部Naが、段差面Dよりも第2ねじ部28側へ突出するように鉛板Nの短辺方向への長さを設定したが以下のように変更してもよい。すなわち、位置決め突部24に鉛板Nの一方の長辺側端縁部が当接した状態で、他方の長辺側端縁部Naが、連結具本体22の段差面D、及び連結具本体22に取付けられた保護部材40の段差面D側端面と同一平面上に位置するように、鉛板Nの短辺方向への長さを設定してもよい。このように構成すると、ボックス10に対する連結具本体22の取付状態で、位置決め突部24に鉛板Nの一方の長辺側端縁(一側部)が当接するとともに上側壁10aの外面に鉛板Nの他方の長辺側端縁部Na(他側部)が当接する。さらに、長辺側端縁部Naが段差面Dよりも巻装部23側に位置するように鉛板Nの短辺方向への長さを設定してもよい。
・ 図12に示すように、第1実施形態に用いたコネクタ32において、コネクタねじ部35と対応する第1コネクタ33の内周面に鉛板Nを装着し、コネクタ32をパイプ連結具として用いてもよい。このとき、鉛板Nはボックス10の内側に位置している。また、第1コネクタ33そのものが連結具本体であり、第1コネクタ33に取付けられた第2コネクタ34が連結部として機能し、コネクタねじ部35がパイプ連結具の取付部として機能する。
・ 第1又は第2実施形態において、位置決め突部24を連結具本体22の一端縁よりも中央部寄りに形成してもよい。
・ 位置決め部として、位置決め突部24の代わりに巻装部23の外周面を粗面可能してその粗面と鉛板Nの内面との摩擦によって鉛板Nの移動を規制してもよい。
・ 各実施形態ではボックス10の内側に配線ボックス13を収容したが、配線ボックス13を削除し、ボックス10のみにパイプ連結具21を用いてパイプ20を連結した構造としてもよい。
・ 第1〜第3実施形態では、鉛板Nを用いて連結具本体22に鉛層を設けたが、連結具本体22の外周面又は内周面に鉛をメッキ処理して連結具本体22に鉛層を設けてもよい。又は両面粘着テープの一面に鉛板を貼着し、その両面粘着テープの他面の粘着面を巻装部23の外周面に貼着して連結具本体22に鉛層を設けてもよい。さらに、第4実施形態において、ナット体44の内周面に鉛をメッキ処理して鉛層を設けてもよい。
・ 各実施形態では、パイプ20を外周面にリング溝20aが形成された凹凸状をなすものに具体化したが、外周面にリング溝20aが形成されず凹凸状をなさないものに具体化してもよい。
・ 図13に示すように、保護部材40を円筒状に形成してもよい。なお、係止突起41の係止凹部24aへの係止を可能とするために、保護部材40の軸方向に沿って延びるスリット41bが形成されている。
・ 各実施形態では、エックス線Xの室外への漏洩を防止するためにパイプ連結具21を用いたが、放射線におけるエックス線X以外のアルファ線、ベータ線、ガンマ線等の室外への漏洩を防止するためにパイプ連結具21を用いてもよい。
・ 各実施形態では、パイプ連結具21を用いてパイプ20をボックス10の上側壁10aに連結したが、パイプ20を上側壁10a以外の側壁10aに連結してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(1)パイプと、一面に開口を有する有底箱状をなす鉛製のボックスとの連結構造であって、前記パイプとボックスとはパイプ連結具を介して連結され、前記パイプ連結具は、筒状に形成された連結具本体を有してなり、該連結具本体は一側部に前記パイプを連結可能とする連結部を有するとともに他側部に該連結具本体をボックスの側壁に取付け可能とする取付部を有し、該取付部によって側壁に連結具本体が取付けられた状態において、連結具本体には、前記ボックスの開口からボックス内へ入射した放射線が連結具本体22と側壁との連結箇所からボックス外へ漏洩するのを防止する鉛層が該連結具本体の周壁に沿って設けられていることを特徴とするパイプとボックスとの連結構造。
(2)パイプと、一面に開口を有する有底箱状をなす鉛製のボックスとの連結構造であって、前記パイプとボックスとはパイプ連結具を介して連結され、前記パイプ連結具は、筒状に形成された連結具本体と、該連結具本体に螺着されるナット体とを有してなり、前記連結具本体は一側部に前記パイプを連結可能とする連結部を有するとともに他側部に該連結具本体をボックスの側壁に取付け可能とすべく前記ナット体が螺合可能な螺合部を有し、該螺合部とナット体との螺合によって側壁に連結具本体が取付けられた状態において、前記ナット体には、前記ボックスの開口からボックス内へ入射した放射線が連結具本体と側壁との連結箇所からボックス外へ漏洩するのを防止する鉛層が該ナット体の周壁に沿って設けられていることを特徴とするパイプとボックスとの連結構造。
第1実施形態の連結構造及びパイプ連結具を示す断面図。 パイプ連結具の連結具本体及びロックナットを示す斜視図。 (a)は連結具本体を示す平面図、(b)は連結具本体を示す断面図。 (a)は保護部材を示す斜視図、(b)は保護部材を示す平面図。 (a)は連結具本体に鉛板を巻装した状態を示す斜視図、(b)はパイプ連結具の断面図。 連結具本体に保護部材を装着した状態を示す斜視図。 ボックスにパイプ連結具を介してパイプを連結した状態を示す斜視図。 ボックスにパイプ連結具を介してパイプを連結した状態を示す部分正面図。 第2実施形態の連結構造及びパイプ連結具を示す断面図。 第3実施形態の連結構造及びパイプ連結具を示す断面図。 第4実施形態の連結構造及びパイプ連結具を示す断面図。 別例の連結具本体を示す断面図。 別例の保護部材を示す斜視図。 特許文献1に記載されたボックスを示す斜視図。
符号の説明
D…段差面、N…鉛層を構成する鉛板、X…放射線としてのエックス線、10…ボックス、10a…側壁、10b…連結箇所たる貫通孔、20…パイプ、21…パイプ連結具、22…連結具本体、23…巻装部、23a…段部、24…位置決め部としての位置決め突部、25…連結部を構成する第1ねじ部、27…表示部、28…取付部を構成する第2ねじ部、29…ロックナット、32…コネクタ、40…保護部材、44…ナット体。

Claims (13)

  1. 一面に開口を有する有底箱状をなす鉛製のボックスの側壁にパイプを連結するためのパイプ連結具であって、
    筒状に形成された連結具本体を有してなり、前記連結具本体は一側部に前記パイプを連結可能とする連結部を有するとともに他側部に該連結具本体をボックスの側壁に穿設された貫通孔に取付け可能とする取付部を有し、さらに、前記連結具本体の一側部の外周面には前記ボックスの開口からボックス内へ入射した放射線が連結具本体の取付部と側壁の貫通孔との連結箇所からボックス外へ漏洩するのを防止するため連結具本体の軸方向に沿った所定長さの鉛層が設けられるとともに、該鉛層を被覆するように前記連結具本体の一側部に保護部材が取付けられていることを特徴とするパイプ連結具。
  2. 前記保護部材は、合成樹脂より断面形状がC字状をなすように形成されている請求項1に記載のパイプ連結具。
  3. 前記連結具本体には、前記鉛層の連結具本体の軸方向に沿った移動を規制する位置決め部が設けられている請求項2に記載のパイプ連結具。
  4. 前記位置決め部は、前記鉛層の一側部が当接可能となるように前記連結具本体の一端外周面から突出形成され、前記鉛層は、前記ボックスに対する連結具本体の取付状態で前記位置決め部と側壁との間に位置するように設けられる請求項3に記載のパイプ連結具。
  5. 前記鉛層の前記連結具本体の軸方向に沿った長さは、前記ボックスに対する連結具本体の取付状態で、前記位置決め部に鉛層の一側部が当接するとともに前記側壁の外面に鉛層の他側部が当接する長さに設定されている請求項4に記載のパイプ連結具。
  6. 前記鉛層の前記連結具本体の軸方向に沿った長さは、前記ボックスに対する連結具本体の取付状態で、前記位置決め部に鉛層の一側部が当接するとともに前記側壁の外面に鉛層の他側部が押圧され鉛層が位置決め部と側壁との間で挟持される長さに設定されている請求項4に記載のパイプ連結具。
  7. 前記取付部は前記連結具本体における前記鉛層が設けられる巻装部よりも小径をなし該巻装部の外周面と前記取付部の外周面との境界に段差面が形成され、前記鉛層は一側部が前記位置決め部に当接した状態では他側部が前記段差面よりも取付部側へ突出している請求項6に記載のパイプ連結具。
  8. 前記保護部材が連結具本体に取付けられた状態では保護部材における前記段差面側端面と前記段差面とは同一平面上に位置し前記鉛層の他側部は保護部材における前記段差面側端面及び段差面よりも取付部側へ突出している請求項7に記載のパイプ連結具。
  9. 前記連結具本体の外面には前記鉛層としての鉛板を連結具本体の外周面に巻装するための巻回開始位置を示す段部が該連結具本体の軸方向へ延びて形成されている請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のパイプ連結具。
  10. 前記段部の連結具本体の径方向に沿った長さは前記鉛板の厚みと同一に形成されている請求項9に記載のパイプ連結具。
  11. 前記連結具本体には、該連結具本体の外周面に前記鉛層としての鉛板が巻装されていることを示す旨の情報が表示された表示部が形成されている請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のパイプ連結具。
  12. 前記連結部は前記パイプを接続可能なコネクタが連結可能に形成されている請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載のパイプ連結具。
  13. 前記取付部はロックナットが螺合可能なねじ部より形成されている請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載のパイプ連結具
JP2004231643A 2004-08-06 2004-08-06 パイプ連結具 Expired - Fee Related JP4095593B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004231643A JP4095593B2 (ja) 2004-08-06 2004-08-06 パイプ連結具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004231643A JP4095593B2 (ja) 2004-08-06 2004-08-06 パイプ連結具

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008030753A Division JP4594403B2 (ja) 2008-02-12 2008-02-12 パイプ連結具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006050860A JP2006050860A (ja) 2006-02-16
JP4095593B2 true JP4095593B2 (ja) 2008-06-04

Family

ID=36028737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004231643A Expired - Fee Related JP4095593B2 (ja) 2004-08-06 2004-08-06 パイプ連結具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4095593B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102153282B1 (ko) * 2020-03-20 2020-09-08 주식회사 대명기술단 건축용 통신선 접속구조

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006050860A (ja) 2006-02-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20110290550A1 (en) Electrical snap-in connector
US20150144378A1 (en) Grommet
JP6836309B2 (ja) シール
JP2012029431A (ja) 電気接続箱
US20090111337A1 (en) Electrical connector
JP4594403B2 (ja) パイプ連結具
JP4095593B2 (ja) パイプ連結具
JP5148983B2 (ja) 配線・配管材の保護カバー
JP2015089143A (ja) ワイヤハーネス用外装材及びワイヤハーネス
JP2008193794A (ja) 壁孔への固定具
JP3203594U (ja) 締結構造を有するケーシング
JP2008193793A (ja) 壁孔への固定具
JP6672119B2 (ja) 配線・配管材保護カバー
JP4676380B2 (ja) 管継手及び管接続システム
JP2008180406A (ja) 温度センサ固定装置およびそれを備えた空気調和機
JP6744947B2 (ja) 配設経路形成装置及び配設経路構造
JP2005044717A (ja) ランプソケット
KR200484266Y1 (ko) 클립장치
JP7306105B2 (ja) カバー
JP6551970B2 (ja) 配設経路形成装置及び配設経路構造
JP7383097B2 (ja) 灯具
CN220606300U (zh) 一种密封盒及水池清洁机
KR101557749B1 (ko) 돔 카메라
JP7132259B2 (ja) 筐体及びワイヤハーネス
JP2022113201A (ja) 配線保護構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080304

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080307

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4095593

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120314

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130314

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140314

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees