JP4094775B2 - 高断熱構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、高断熱構造に関し、断熱材を厚くして断熱性能を高めた外断熱工法における外壁材や屋根材の荷重を簡単な構造で支持できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
木造住宅などの建築構造物は、木造や鉄骨造の軸組に内外装を施して構成されており、軸組としては、在来工法、2×4工法、パネル工法などの種々のものがある。
【0003】
このような軸組を備えた建築構造物の室内を快適に保つため断熱材を取付けることが行われており、その一つに外断熱工法がある。
【0004】
この外断熱工法は、軸組の屋外側(室外側)に断熱材を取付けることから、軸組の間にグラスウールなどの断熱材を充填するいわゆる内断熱工法に比べ、軸組自体も断熱材で覆うことができ、断熱性、気密性に優れるとともに、施工が容易であり、近年一般に普及してきた。
【0005】
この外断熱工法による屋根部分の構造は、図6(a)に示すように、母屋1a上に垂木1bが配置されて屋根部分の軸組1が構成され、この軸組1を構成する垂木1b上に断熱材2が配置されて釘やビスなどの断熱材緊結材3で垂木1bに固定され、この断熱材2の外側に屋根材固定用の胴縁4が釘やビスなどの胴縁緊結材5によって断熱材2を貫通して垂木1bに固定され、この胴縁4の外側に野地板6およびルーフィング7が配置されて釘などで胴縁4に固定され、最も外側に屋根材8が配置されて屋根材緊結材9で野地板6に固定されるようになっている。
【0006】
また、外断熱工法による外壁部分の構造は、同図(b)に示すように、基本的な構造は屋根部分と同一であり、基礎10上に土台11が設けられ、この土台11上に柱12aや間柱が配置されて軸組12が構成され、この軸組12を構成する柱12aの外側に断熱材13が配置されて釘やビスなどの断熱材緊結材14で柱12aに固定され、この断熱材13の外側に外壁材固定用の胴縁15が釘やビスなどの胴縁緊結材16によって断熱材13を貫通して柱12aに固定され、この胴縁15の外側に外壁材17が配置されて外壁緊結材18で胴縁15に固定されるようになっている。
【0007】
このような外断熱工法では、断熱材2,13が比較的柔らかく軽量であるのに対し、屋根材8や外壁材17の重量が大きいため断熱材2,13に構造材としての保持力がほとんど期待できず、屋根材8や外壁材17の重量が胴縁緊結材5,16の頭部にかかり、胴縁緊結材5,16の根元を支点とする曲げモーメトが作用する。
【0008】
例えば、屋根部分の場合には、屋根材8と野地板6およびルーフィング7の重量により、胴縁緊結材5にて固定された胴縁4は、屋根面に垂直な方向(垂木1bに垂直な方向)に押されるとともに、屋根面に沿う方向(軒方向)にも押されることなる。このとき、胴縁4が軒方向に押されるため胴縁緊結材5群は、その荷重を支える必要があり、荷重をW、垂木1bと胴縁4の間隔(断熱材2の厚さ)をL、最大曲げモーメントをMとすれば、胴縁緊結材5に加わる曲げモーメトは、垂木1bとの接合部で最大となり、M=W・Lとなる。
【0009】
このため外断熱工法では、屋根材8などの荷重Wを断熱材2を介して軸組1で支持する必要があるが、従来の断熱基準によって設計された断熱材2では、その厚さが30〜50mm程度であり、屋根材8などの荷重を胴縁緊結材5や断熱材緊結材3を介して軸組1に支持するようにしても何等問題を生じることはなく、また、外壁部分についても同様に、特に問題となることはなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、省エネ基準の改正や建築構造物に対する断熱性能の向上に対する要求から断熱材を厚くする必要が生じ、例えば北海道などの極寒冷地の省エネ基準では、屋根部分の断熱材の厚さを硬質ウレタンフォームで140mm程度、外壁部分の断熱材の厚さを硬質ウレタンフォームで70mm程度にまで厚くする必要がある。
【0011】
断熱材2の厚さを増すと、垂木1bと胴縁4との間隔Lが増すことになり、最大曲げモーメントMが増加して胴縁緊結材5に過大な負担がかかって座屈したり、甚だしい場合には、屋根材8等がずり下がってしまう恐れがあり、特に外壁部分では、外壁材17としてタイルやモルタルのような重量の大きいものを用いる場合には、一層顕著になる恐れがある。
【0012】
そこで、胴縁緊結材5などが耐えられる曲げモーメントは径Dの3乗に比例することから、胴縁緊結材5などの径Dを大きくしたり、施工ピッチを小さくすることで支持荷重の増大を図ることが考えられるが、市販されている釘では、5寸釘が最大で釘径を大きくするのに限界があり、特注の胴縁緊結材などが必要となるとともに、たとえ直径が大きく長い胴縁緊結材を用意できても、これらを軸組に打ち込むと軸組の割れを引き起こし易いという問題が考えられる。
【0013】
また、胴縁緊結材などの施工ピッチを小さくする場合にも、同様に軸組の割れの問題が予想される。
【0014】
この発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、断熱材を厚くしても外壁材や屋根材の荷重を簡単な構造で支持することができるとともに、厚い断熱材で断熱性能を向上できる高断熱構造を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術が有する課題を解決するこの発明の請求項1記載の高断熱構造は、建築構造物の軸組の屋外側に断熱材を介して外壁材や屋根材を取付ける高断熱構造であって、前記軸組の屋外側に、一端部に当該軸組に取り付けられる軸組取付部を備え、他端部に前記外壁材や屋根材が取り付けられる胴縁取付部を備えるとともに、これらの中間部に前記断熱材の目地部分の一方の断熱材端面と他方の断熱材端面とが両側から当接される断面材装着部を備え胴縁を介して加わる荷重を軸組に伝達支持し得る補強部材を設け、この補強部材の前記胴縁取付部と前記軸組取付部との少なくともいずれか一方をウレタンスプレーによる断熱材で被覆したことを特徴とするものである。
【0016】
この高断熱構造によれば、一端部に当該軸組に取り付ける軸組取付部を備え、他端部に前記外壁材や屋根材を取り付ける胴縁用の胴縁取付部を備えるとともに、これらの中間部に前記断熱材の目地部分の一方の断熱材端面と他方の断熱材端面とが両側から当接される断面材装着部を備え胴縁を介して加わる荷重を軸組に伝達支持し得る補強部材を用い、この補強部材の胴縁取付部と軸組取付部との少なくともいずれか一方をウレタンスプレーによる断熱材で被覆するようにし、この補強部材の軸組取付部を軸組に固定し、断熱材装着部を挾むように断熱材を当て、断熱材の外側の胴縁取付部に胴縁を取り付けるようにしており、胴縁に加わる荷重を補強部材を介して軸組に伝達することで、緊結材などに曲げモーメントが作用しないようにしたり、小さくして外壁材や屋根材を支持できるようにしている。また、補強部材の胴縁取付部と軸組取付部のいずれか一方あるいは両方をウレタンスプレーによる断熱材で覆うようにしており、補強部材による断熱欠損が断熱材の目地部分に生じないようにし、一層の断熱性能の向上を図るようにしている。
【0019】
さらに、この発明の請求項記載の高断熱構造は、請求項1記載の構成に加え、前記補強部材を、金属板をインサートしたプラスチックで構成したことを特徴とするものである。
【0020】
この高断熱構造によれば、補強部材を、金属板をインサートしたプラスチックで構成するようにしており、金属板をプラスチックで覆うことで、補強材自体による熱伝導を極力抑え、さらなる断熱性能の向上を図るようにしている。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1〜図3はこの発明の高断熱構造を屋根部分に適用した一実施の形態にかかり、図1(a)は垂木に沿う断面図、同図(b)は垂木に直交する方向の断面図、図2はそれぞれが補強部材にかかり、(a)はその1つの斜視図、(b)〜(d)はそれぞれの断面図、図3は施工の工程説明図である。
【0023】
この高断熱構造20では、母屋21a上に垂木21bが配置されて屋根部分の軸組21が構成され、この軸組21を構成する垂木21b上に断熱材22が配置されて釘やビスなどの断熱材緊結材23で垂木21bに固定され、この断熱材22の外側に屋根材固定用の胴縁24が釘やビスなどの胴縁緊結材25によって断熱材22を貫通して垂木21bに固定されるのに加え、補強部材30が用いられて軸組21を構成する垂木21bに胴縁24上に加わる荷重を伝達支持し得るようになっている。
【0024】
そして、この高断熱構造20では、胴縁24の外側に野地板26およびルーフィング27が配置されて釘などで胴縁24に固定され、最も外側に屋根材28が配置されて屋根材緊結材29で野地板26に固定されるようになっている。
【0025】
このような高断熱構造20に用いられて胴縁24を、軸組21を構成する垂木21bに支持する補強部材30は、たとえば図2に示すように、金属板を曲げ加工して作られ、一端部に水平の板状の軸組取付部30aが形成され、この軸組取付部30aに連続して垂直状の断熱材装着部30bが断熱材22の厚さに対応する高さで形成され、この断熱材装着部30bに連続して他端部に、L字状の胴縁取付部30cが形成されて構成されている。そして、この補強部材30の軸組取付部30aおよび胴縁取付部30cには、それぞれ補強部材緊結用の孔30dが形成してあり、一般木構造設計基準などに基づき必要な本数の釘などの補強部材緊結材31を取り付けることができるように個数および配置を定めて形成される。
【0026】
この補強部材30は、鉄、ステンレス、銅などの金属やその塗装品、金属をインサートしたプラスチック、セラミックなど通常構造用の金属類として使用されるものが使用されて作られるが、特に図2(b)に示すように、金属板をインサートしたプラスチックとしたものでは、熱伝導を抑えて断熱性能を高めることができ、断熱欠損が生じることを防止できる。
【0027】
このように補強部材30は、胴縁24を介して加わる屋根の荷重を支持する必要があることから、その板厚が定められ、厚すぎると重量がかさみ取り扱いが不便なことから、鉄板の場合には、その板厚が0.27〜5.0mmの範囲のものが使用される。
【0028】
また、補強部材30の断面形状は、図2(a),(b)に示した板状の軸組取付部30aとL字状の胴縁取付部30cを備えたものものに限らず、軸組への取付部となる軸組取付部30aと、断熱材22の端面が両側から当てられる断熱材装着部30bと、胴縁24が取り付けられる胴縁取付部30cとを備えるものであれば良く、図2(c)に示すような軸組取付部30aおよび胴縁取付部30cを共にL字状にしたり、同図(d)に示すように、軸組取付部30aをL字状にし、胴縁取付部30cをコ字状にしたものであっても良く、さらにこれらを組み合わせたものなどでも良く、補強部材緊結用の孔30dの位置の違いにより釘、ビス、ボルトなどの補強部材緊結材31の打込み方向や取付方向などの作業性を考慮して適宜選択すれば良い。
【0029】
さらに、この補強部材30の奥行(長さ)は、たとえば150〜200mm程度とされ、運搬などの取り扱いに不便が生じないように定められるが、屋根等のか重によっては垂木の長さに沿う連続したものとすることもできる。
【0030】
このような補強部材30を用いた高断熱構造20の施工法について、図3により説明する。
【0031】
まず、軸組21を構成する垂木21bの上面に補強部材30の軸組取付部30aを載せるなどして釘、ビス、ボルトなどの補強部材緊結材31で補強部材30を固定し、所定の間隔、例えば450〜2400mm程度の間隔で垂木21bに沿って取り付けておく((a)参照)。
【0032】
なお、この補強部材30の配置は、垂木21bに沿っていずれも同一の向きとする場合に限らず、胴縁取付部30cで胴縁24の両側を固定できるように交互に向きを変えて配置するようにしても良い。
【0033】
この後、補強部材30の断熱材装着部30bに両側から断熱材22を押し当てて隙間無く密着させ、断熱材22の厚さに対応した十分な長さの釘、ビスなどの断熱材緊結材23でこれまでと同様に固定する。ここでの断熱材緊結材23は、主として断熱材22自体を固定するためのものである((b)参照)。
【0034】
この断熱材22としては、硬質ウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、フェノールフォーム、板状のグラスウールやロックウールなどが使用でき、これらの表面または裏面に面材がついているものやついていないもののいずれでも良い。
【0035】
なお、断熱材22の目地部分には、補強部材30が介在される部分と存在しない部分とがあるが、硬質ウレタンフォームなどの断熱材22の弾性を利用していずれも隙間ができないように押し付けて密着させるようにしたり、予め補強部材30の厚さ分だけ切り欠くことなどで対応するようにしても良い。
【0036】
こうして断熱材22を補強部材30の断熱材装着部30bに両側から押し当てるようにして取り付けた後、断熱材22の目地部分の上部に突き出している補強部材30の胴縁取付部30cに胴縁24を当て、補強部材緊結用の孔30dに釘、ビス、ボルトなどの補強部材緊結材31を入れて胴縁24を固定する。
【0037】
そして、補強部材30の無い中間部分には、必要に応じこれまでと同様に、胴縁緊結材25を用いて胴縁24を、軸組21を構成する垂木21bに固定する。こうして胴縁24を補強部材30の胴縁取付部30cに固定後、補強部材30の屋外側である胴縁取付部30cをウレタンスプレーなどで被覆するようにし、結露が生じたり、断熱欠損が生じないようにする。
【0038】
なお、このウレタンスプレーなどによる断熱材の被覆は、垂木21bへの補強部材30の取付部である軸組取付部30aに対しても行うようにしても良く、いずれか一方のみとしても良い。
【0039】
次に、補強部材30を介して取り付けられ、垂木21bに荷重を直接支持させることができる胴縁24上には、これまでと同様に、胴縁24の外側に野地板26およびルーフィング27が配置されて釘などで胴縁24に固定され、最も外側に屋根材28が配置されて屋根材緊結材29で野地板26に固定される。
【0040】
このような高断熱構造20によれば、胴縁24上に加わる屋根の荷重(野地板26、ルーフィング27、屋根材28、積雪時の雪など)が補強部材30を介して直接垂木21bに伝達されて支持される。
【0041】
このような補強部材30を用いる場合には、耐曲げモーメトの関係式:M=σ・Z(σは許容曲げ応力、Zは断面係数)での断面係数Zを著しく向上することができ、従来の釘を用いるだけの場合に比べて大幅に耐曲げモーメトMを大きくすることができる。
【0042】
このように補強部材30を用いて胴縁24を垂木21bに支持することで、断熱材22の厚さが厚くなっても屋根の荷重を十分支持することができ、屋根材28のずれを生じることなどを防止することができる。
【0043】
また、断熱材22を厚くしても外断熱工法を採用することができるので、断熱性能の向上を図ることができる。
【0044】
さらに、この高断熱構造20自体も補強部材30を用いるだけなので、施工に熟練を要することもなく、コスト低減や工期短縮を図ることもできる。
【0045】
また、この高断熱構造20では、胴縁24を太く長い釘などで断熱材22を貫通させて垂木21bに多数本使用して固定する必要がなく、垂木21bの割れなどを防止することもできる。
【0046】
次に、この高断熱構造の他の一実施の形態について、図4により説明するが、既に説明したものと同一部分には、同一番号を記し説明は省略する。
【0047】
この高断熱構造40では、断熱材22の厚さを同一としても母屋21aから屋根材28の上面までの高さを低くできるようにしており、断熱材22の目地部分に垂木21bが入り込む切欠部22aを形成し、切欠部22aを垂木21bの上面及び側面に当てるようにし、切欠部22aの上方の上方端面22bを補強部材30の断熱材装着部30bに押し当てるように装着する。
【0048】
したがって、補強部材30の断熱材装着部30bの高さも切欠部22aの上方の上方端面22bの高さに対応した寸法としてある。
【0049】
なお、他の構成は、既に説明した高断熱構造20と同一である。
【0050】
このような高断熱構造40によっても、既に説明した高断熱構造20と同一の作用効果を奏するほか、屋根部分の厚さを低くすることができる。
【0051】
次に、この高断熱構造を外壁部分に適用した実施の形態について、図5に示す水平断面図により説明するが、同図(a)は木造の軸組に適用した場合であり、同図(b)は鉄骨構造の軸組に適用した場合である。
【0052】
外壁部分の高断熱構造50では、木造あるいは鉄骨の軸組51を構成する柱51aや間柱51bに補強部材30の軸組取付部30aを、木造の場合には、釘やビス等で、鉄骨の場合には、ビスやボルト等の補強部材緊結材31や溶接などで固定し、軸組51の上下方向に所定の間隔をあけて取り付ける。
【0053】
そして、補強部材30の垂直に配置されている断熱材装着部30bに両側から断熱材22を密着するように押し当て、これまでと同様に、断熱材緊結材23で固定する。
【0054】
こののち、補強部材30の断熱材22の外側に突き出ている胴縁取付部30cに胴縁24を上下方向に配置して胴縁緊結材25で軸組51に取り付けるとともに胴縁取付部30cにて補強部材緊結材31を用いて取り付ける。
【0055】
そして、胴縁24の外側に外壁材52を外壁材緊結材53で取り付けて完成する。
【0056】
このような外壁部分の高断熱構造50の場合にも、屋根部分の場合と同様に、補強部材30によって耐曲げモーメントを大幅に向上でき、断熱材22の厚さを厚くしても外壁材52などの荷重を支持することができ、外壁材52のずれなどを抑制することができるとともに、外断熱工法を採用することができるので、断熱性能の向上を図ることができる。
【0057】
また、胴縁24を太く長い胴縁緊結材25を多数本使用して軸組51に固定する必要がないので、軸組51の割れ等が発生することもない。
【0058】
さらに、この高断熱構造50自体も補強部材を用いるだけなので、施工に熟練を要することもなく、コスト低減や工期短縮を図ることもできる。
【0059】
なお、この高断熱構造が適用される軸組としては、建築物に採用されている軸組が対象であり、例えば在来工法、2×4工法、パネル工法など一般に使用されている軸組のいずれにも適用することができ、屋根部分の軸組としても和小屋、洋小屋などのいずれであっても良い。
【0060】
また、外壁材や屋根材としては、通常使用されているものであればいずれでも良く、例えば外壁材としては、モルタル、タイル、サイディング、ALC、レンガ、鉄板などをあげることができ、屋根材としては、瓦、石綿スレート、コロニアル、鉄板等をあげることができる。
【0061】
さらに、断熱材、胴縁、垂木、外壁材や屋根材などを固定するための緊結材は、通常の釘のほか、木ねじ、スクリュー釘、ボルト、ビスなどでも良く、金属製に限らず、セラミック製やプラスチック製でも良い。
【0062】
【発明の効果】
以上、実施の形態とともに具体的に説明したようにこの発明の請求項1記載の高断熱構造によれば、一端部に当該軸組に取り付ける軸組取付部を備え、他端部に前記外壁材や屋根材を取り付ける胴縁用の胴縁取付部を備えるとともに、これらの中間部に前記断熱材の目地部分の一方の断熱材端面と他方の断熱材端面とが両側から当接される断面材装着部を備え胴縁を介して加わる荷重を軸組に伝達支持し得る補強部材を用い、この補強部材の胴縁取付部と軸組取付部との少なくともいずれか一方をウレタンスプレーによる断熱材で被覆するようにし、この補強部材の軸組取付部を軸組に固定し、断熱材装着部を挾むように断熱材を当て、断熱材の外側の胴縁取付部に胴縁を取り付けるようにしたので、胴縁に加わる荷重を補強部材を介して直接軸組に伝達することができ、緊結材などに曲げモーメントが作用しないようにしたり、小さくして外壁材や屋根材を支持することができる。
【0063】
これにより、断熱材が厚くなっても外断熱工法を屋根部分や外壁部分に適用することができる。
【0064】
また、構造が簡単で作業に熟練を要しない。
【0065】
さらに、コストが安く、工期も長くかからない。
【0066】
また、補強部材の胴縁取付部と軸組取付部のいずれか一方あるいは両方をウレタンスプレーによる断熱材で覆うようにしたので、補強部材による断熱欠損が断熱材の目地部分に生じないようにすることができ、一層の断熱性能の向上を図ることができる。
【0067】
さらに、この発明の請求項記載の高断熱構造によれば、補強部材を、金属板をインサートしたプラスチックで構成するようにしたので、金属板をプラスチックで覆うことで、補強材自体による熱伝導を極力抑え、さらなる断熱性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の高断熱構造を屋根部分に適用した一実施の形態にかかり、(a)は垂木に沿う断面図、(b)は垂木に直交する方向の断面図である。
【図2】この発明の高断熱構造を屋根部分に適用した一実施の形態にかかるそれぞれが補強部材で、(a)はその1つの斜視図、(b)〜(d)はそれぞれの断面図である。
【図3】この発明の高断熱構造を屋根部分に適用した一実施の形態にかかる施工の工程説明図である。
【図4】この発明の高断熱構造を屋根部分に適用した他の一実施の形態にかかる垂木に直交する方向の断面図である。
【図5】この発明の高断熱構造を外壁部分に適用した一実施の形態にかかる水平断面図であり、(a)は木造の軸組の場合を、(b)は鉄骨の軸組の場合をそれぞれ示す。
【図6】従来の断熱構造にかかる断面図であり、(a)は屋根部分の場合を、(b)は外壁部分の場合をそれぞれ示す。
【符号の説明】
20 高断熱構造
21 軸組
21a 母屋
21b 垂木
22 断熱材
22a 切欠部
22b 上方端面
23 断熱材緊結材
24 胴縁
25 胴縁緊結材
26 野地板
27 ルーフィング
28 屋根材
29 屋根材緊結材
30 補強部材
30a 軸組取付部
30b 断熱材装着部
30c 胴縁取付部
30d 孔
31 補強部材緊結材
40 高断熱構造
50 高断熱構造
51 軸組
51a 柱
51b 間柱
52 外壁材
53 外壁材緊結材

Claims (2)

  1. 建築構造物の軸組の屋外側に断熱材を介して外壁材や屋根材を取付ける高断熱構造であって、前記軸組の屋外側に、一端部に当該軸組に取り付けられる軸組取付部を備え、他端部に前記外壁材や屋根材が取り付けられる胴縁取付部を備えるとともに、これらの中間部に前記断熱材の目地部分の一方の断熱材端面と他方の断熱材端面とが両側から当接される断面材装着部を備え胴縁を介して加わる荷重を軸組に伝達支持し得る補強部材を設け、この補強部材の前記胴縁取付部と前記軸組取付部との少なくともいずれか一方をウレタンスプレーによる断熱材で被覆したことを特徴とする高断熱構造。
  2. 前記補強部材を、金属板をインサートしたプラスチックで構成したことを特徴とする請求項1記載の高断熱構造。
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