JP4093980B2 - 製氷法および氷 - Google Patents

製氷法および氷 Download PDF

Info

Publication number
JP4093980B2
JP4093980B2 JP2004092321A JP2004092321A JP4093980B2 JP 4093980 B2 JP4093980 B2 JP 4093980B2 JP 2004092321 A JP2004092321 A JP 2004092321A JP 2004092321 A JP2004092321 A JP 2004092321A JP 4093980 B2 JP4093980 B2 JP 4093980B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ice
water
nozzle
ice making
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004092321A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005003346A (ja
Inventor
健一 菅原
Original Assignee
株式会社青葉冷凍
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社青葉冷凍 filed Critical 株式会社青葉冷凍
Priority to JP2004092321A priority Critical patent/JP4093980B2/ja
Publication of JP2005003346A publication Critical patent/JP2005003346A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4093980B2 publication Critical patent/JP4093980B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Confectionery (AREA)

Description

この発明は、食用などに供される氷をつくるための方法に関する。
従来の製氷法には大きく分けて2つある。一つは、周囲から冷却した缶の中に水を溜めて凍らす方法(カングリット式)であり、もう一つは、立てた結氷板を冷却しておき、これに沿って流れ落ちるように水を循環させ、結氷板の表面に氷を徐々に形成していく方法(流水式)である。
ところで、水が凍るとき、水に溶けていたミネラル分や気体等の溶解物はまだ凍っていない方に移動しようとする性質があり、早い時期に凍った部分には溶解物が少なく、後から凍った部分は逆に多い。すなわち、カングリッド法では、缶の中心部にできる氷は溶解物が多いが、周囲は少ない。流水式では、内側(結氷板に接する側)の氷は溶解物が少なく、外側は多い。
したがって、ミネラルウオーターを使って従来の方法で氷をつくり、これを小さく砕いたもの(かち割り氷)では、砕片ごとにミネラル分が一定しない、したがって、風味もよくないという問題がある。
この発明は、ミネラルなど溶解物を均一に含んでいる氷を作ることを課題とする。
この発明の製氷法は、低温に保たれた結氷板に向けてノズルから水を噴霧して結氷板の表面に結氷させることを特徴とする。
結氷板は冷凍機から送られる冷媒に接触させて充分に冷却しておき(例えば、-20℃)、これに向けて、ノズルから水を噴霧し、噴霧された水滴が結氷板の表面に付着してほとんど瞬時に凍結するようにする。なお、水滴の粒径が大き過ぎると、結氷板に達してもすぐには氷結せずに、滴り落ちることになるので、粒径は、例えば、100μm以下のように、充分に小さいことが必要である。こうして、微細な水滴が次々に結氷板の表面を覆うように凍結していき、氷の層は厚く成長していく。
前述のように、微細な水滴は熱容量が小さいので、結氷板(またはその上を覆う氷の層)に触れると、ほとんど瞬時に凍結する。したがって、噴霧する水の中にミネラル等の溶解物は、逃げる間もなく氷の中に閉じ込められ、溶解物を均一に含んだ氷が得られる。
結氷板上の氷の層の厚みが過大になると、熱効率が悪くなってくるので、氷の厚みが30mm位になったら水の噴射を止め、冷凍機からホットガスを送り込むなどして結氷板を暖め、結氷板から氷を剥離させる。こうして取り出した氷は、必要に応じてさらに細かく砕いてかち割り氷として出荷される。
この発明による製氷法では、水の中に溶解しているミネラル等の溶解物が製氷時に流失せず、氷の中に均一に閉じ込められる。したがって、風味にばらつきがないかち割り氷を得ることができる効果がある。また、本製氷法は、水噴射ノズルを付加するだけで従来の結氷板式製氷機をほとんどそのまま流用することができる利点もある。
ノズルから噴射する水は天然の鉱泉水(ミネラルウオーター)のほか、甘味料、香料などを溶解させた水を用いることができる。こうすれば、氷の中に甘味料や香料が均一に含まれた氷を得ることができる。原料の水に例えばシロップを添加しておけば、甘い氷(氷菓)を簡単に造ることができる。その他所望により原料水に各種の添加物(色素、香料、砂糖、ビタミン、有用菌など)を含有させることができ、こうすることでそれら成分を均一に含んだ氷を作ることができる。
さらに、本願発明者は、ノズルから噴出する水滴の粒径を制御することによって、透明な氷と白濁した氷を作り分けることができることを発見した。ノズルの種類を選ぶなどして噴出する水滴の粒径をごく小さくすると(例えば、50μm以下)、白濁した氷が得られる。そのメカニズムは、水滴が微細であると、充分に冷却された結氷板に触れて瞬時に氷の粒となり、氷の粒と粒の間に、巣(気泡)が残されるためと考えられる。このように気泡があるため、氷は白く濁って見える。これに反して水滴が比較的大きいと、熱容量が大きいので瞬時に氷結せず、結氷板を濡らすように付着してから凍るので、巣(空隙)ができにくい。すなわち、この場合は、氷中に気泡ができないので、透明な氷が得られる。
従来のカングリッド方式の製氷でも、水の攪拌がうまくいかないと、白濁した氷ができることがあるが、その氷を顕微鏡で見ると、気泡は球状でなくて管状であり、それら気泡の管は一様に氷の成長方向に延びている。例えば、気泡の管は、長さ1.5〜2mmほどあり、1cm2当たり数本の割合で氷中に含まれている。これに対し、水を噴霧してできるこの発明の白濁氷は、顕微鏡で見てみると、管状の気泡は見当たらず、気泡は球状をしており、これが氷の中に略均一に分散していることが分かる。実際に観察したところでは、一つ一つの気泡の直径は10μm程度であり、このような気泡が氷1mm3当たり500〜1,000個含まれていた。
この発明で得られる白濁した氷は、不透明で、乳白色をしており、見た目に美しい。また、微細な気泡をたくさん含んでいるので、透明な氷のような硬さがなく、簡単に噛み砕くことができ、食べやすいという特徴がある。また、氷中の気泡が熱を伝えにくいので、保存中に融けにくいなど、通常の氷とは異なる性状を有する。
氷の中に閉じ込められる気泡は通常の場合、空気であるが、空気以外の気体(例えば炭酸ガス)で満たした雰囲気の中で水を噴霧して製氷すれば、炭酸ガス等の気泡を含んだ氷を作ることもできる。
ノズルから噴霧する水滴の粒径を変えれば、白い氷や透明な氷が作り分けることができることは前に説明した。この発明では、これをさらに推し進め、水滴の粒径を製氷中に変化させて白濁層と透明層が共存する氷も作ることができる。白濁層と透明層が交互に積み重なったかち割り氷は見た目に楽しく、付加価値も高い。
噴霧水滴の粒径を変えるには、噴射水滴の粒径が異なる複数のノズルを設けておき、製氷中にこれらノズルを時間を置いて選択的に切り替えるようにするのが簡単である。この方法では、粒径の大きいノズルから水を噴射しているとき透明層の氷ができ、粒径の小さいノズルから噴射しているときに白濁層の氷ができる、これらの過程を繰り返すことで、縞々の氷を作ることができる。
別の方法として、エアーアトマイジング式のノズルを用い、製氷中、これに供給する空気圧をある時間間隔で変化させて水滴の粒径を変えるようにしてもよい。エアーアトマイジングノズル(二流体ノズル)は、水だけでなく圧縮空気も導入し、水と空気を混合させて噴霧するものであり、圧縮空気の助けを借りて比較的小さな粒径の水滴を噴霧することができる特徴がある。また、空気圧を小さくすれば、当然に粒径が大きくなる。したがって、空気圧をある時間ごとに高くしたり低くしてやれば、噴霧水滴の粒径が変化し、白濁層と透明層が交互に積み重なった氷ができる。
図1に示す製氷装置は、製氷缶1が、ブライン槽の冷却用冷媒液3の中に浸してある。缶の内面(結氷板2)は−13℃ほどに保たれている。缶の中に吊り下げられる噴霧管4の周りにノズル5が取り付けられている。この噴霧管4に水槽6から原料水7をポンプ8で圧送すると、水は各ノズル5から霧状に噴出し、微細な水滴が結氷板2に付着して凍結する。こうして、製氷缶の内面に氷の層9でき、その厚みは次第に増大していく。
氷の層9がある程度の厚み(例えば30mm)になったら、水の噴射を止め、付着した氷の層を缶から離脱させる(脱氷)。この脱氷作業は天井クレーンで製氷缶1を移動し、温水に浸けるなどして加温し、その後、缶を反転させて中の氷を取り出す。脱氷した氷は、クラッシャーにかけて細かく砕き、袋詰めして出荷する。
図2は製氷缶の代わりに垂直に立てた平面状の結氷板10を用いたものである。結氷板10には、冷凍機から送られる冷媒が通る冷却管12を沿わせて、結氷板を充分に冷却する。結氷板10に水を噴霧するために、図1の場合と同様、ノズル5を設ける。このものでは、結氷板に着いた氷9を落とすには、冷凍機からホットガスを直に冷却管12に導いて、結氷板10を暖めて氷9を下に落とす。
原料の水は水道水の外、ミネラルウオーターや、添加物を溶かした水でもよい。できた氷にはミネラル分や、添加物が均一に含まれるという特徴がある。
上記いずれの装置でも、ノズル5を選定して、霧の粒径を変えることで氷の性状を変えることができる。粒径が比較的大きいと透明な氷ができ、比較的小さいと白濁した氷ができる。白濁した氷は、中に気泡を含んでいるので通常の氷より軽く、比重は例えば0.7ほどになる。
ノズル5は、水だけでなく、圧縮空気も導入するようにした二流体ノズルを用いてもよい(図3)。二流体ノズルでは、空気圧を変えることで水滴の粒径を広範囲に調節することができるので、製氷中に、空気圧を定期的に変化させれば、結氷板の上にできる氷9は、図4に示すような透明層9aと白濁層9bを交互に有する氷になる。
縦130cm、横180cmの平面状の結氷板を垂直に立て、結氷板から30cmほど離して、結氷板に向けて合計6個の噴霧ノズル(二流体ノズル)を横一列に配置した。結氷板全面に均一に霧がかかるように、ノズルは上下に首を振るようにした。この装置で、結氷板を-27℃ほどに保持し、ノズルに圧力水と共に圧縮空気を送って、微細な水滴を結氷板に噴霧した。製氷中、5分毎に圧縮空気の圧力を2kgf/cm2と3kgf/cm2に交互に切り替えた。水圧は3.0〜2.0kgf/cm2とした。こうして50分間に渡って結氷板に水を噴霧し、最終的に、透明層と白濁層の組み合わせが5層ある合計20mm厚の氷が得られた。氷の重量は約15kgであった。
製氷装置の説明図である。 他の製氷装置の説明図である。 二流体ノズルの説明図である。 透明層と白濁層を交互に有する氷の概念図である。
符号の説明
1 製氷缶
2 結氷板
3 冷媒液
4 噴霧管
5 ノズル
6 水槽
7 原料水
8 ポンプ
9 氷の層
10 結氷板
12 冷却管

Claims (5)

  1. 低温に保たれている結氷板に向けてノズルから水を噴霧して該結氷板の表面に結氷させる製氷法において、該ノズルから噴霧される水滴の粒径を製氷中に変化させて白濁層と透明層が共存する氷を得るようにしたことを特徴とする製氷法。
  2. 該ノズルに供給する水に、ミネラル分、甘味料、香料などの溶解物が含まれている請求項1に記載の製氷法。
  3. 該ノズルが噴射水滴の粒径が異なる複数のノズルからなり、製氷中にこれらノズルを選択的に切り替えて該結氷板に到達する水滴の粒径を変化させるようにした請求項1に記載の製氷法。
  4. 該ノズルが空気アトマイジングノズルであり、これに供給する空気圧を変えて水滴の粒径を変えるようにした請求項1に記載の製氷法。
  5. 請求項1に記載の方法で製造される氷。
JP2004092321A 2003-03-28 2004-03-26 製氷法および氷 Expired - Fee Related JP4093980B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004092321A JP4093980B2 (ja) 2003-03-28 2004-03-26 製氷法および氷

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003090604 2003-03-28
JP2003143625 2003-05-21
JP2004092321A JP4093980B2 (ja) 2003-03-28 2004-03-26 製氷法および氷

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005003346A JP2005003346A (ja) 2005-01-06
JP4093980B2 true JP4093980B2 (ja) 2008-06-04

Family

ID=34108533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004092321A Expired - Fee Related JP4093980B2 (ja) 2003-03-28 2004-03-26 製氷法および氷

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4093980B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5664994B2 (ja) * 2009-08-28 2015-02-04 学校法人 中央大学 氷の気泡含有率の高いオゾン氷、該オゾン氷の製造方法及び製造装置
JP5950615B2 (ja) * 2012-02-21 2016-07-13 株式会社ニチレイフーズ 非透明氷、及び非透明氷の製造方法
JP6124579B2 (ja) * 2012-12-18 2017-05-10 株式会社ニチレイフーズ 製氷装置
KR102325627B1 (ko) * 2014-12-29 2021-11-15 코웨이 주식회사 제빙기
CN107166593A (zh) * 2017-06-16 2017-09-15 重庆大学 冲击式制冰蓄冷器
KR102128725B1 (ko) * 2020-02-24 2020-07-01 윤민하 유효성분 함유 제빙 시스템 및 이를 이용한 제빙 방법
KR102319482B1 (ko) * 2021-03-16 2021-10-29 주식회사 디에이치글로벌 퍼니 아이스 제빙방법
KR102530539B1 (ko) * 2023-01-12 2023-05-16 주식회사 탑그린테크 투명도를 낮춘 백색 얼음 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005003346A (ja) 2005-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI60810C (fi) Anvaendning av en blandningsapparat i en dricksdoseringsanordning och foerfarande vid anvaendning av blandningsapparaten
JP4093980B2 (ja) 製氷法および氷
US7318324B2 (en) Combined particulate and conventional ice cream
BRPI0709878A2 (pt) Sistema e método para dessalinizar água do mar
CN102186357B (zh) 制备冷冻甜品的方法
AU2005307709A1 (en) Frozen food production
Peters et al. Production of CO2 clathrate hydrate frozen desserts by flash freezing
WO2004080892A9 (ja) スラッシュ窒素の製造方法及びその装置
US20160327327A1 (en) Nucleator for generating ice crystals for seeding water droplets in snow-making systems
GB2092880A (en) Freezing a liquid
CA2562722A1 (en) Method and apparatus for cooling product
US7562831B2 (en) Snowmaking process
EP0949196A1 (en) Beverage chiller
JP7348855B2 (ja) 降雪装置、人工気象室及び降雪方法
JP2009097793A (ja) 空中解除法による球状氷粒子の製造方法及び製造装置
KR100567404B1 (ko) 원통형 인공 눈 제조장치를 구비한 병맥주 진열 테이블
WO2015055341A1 (de) Verfahren und kühlsystem zum übertragen von wärme aus einem medium auf einen wärmeträger in einem verfahren zur lebensmittelherstellung, vorzugsweise bei der getränkeherstellung, insbesondere bei der bierherstellung; und entsprechende verwendungen
JP3306697B2 (ja) 人工雪の製造装置及び方法
CN101506599A (zh) 采用连续螺旋状半融冰雪移除系统的脱盐方法和系统
JPH0427474B2 (ja)
KR100483329B1 (ko) 액체 동결물 형성장치
US1951412A (en) Process and apparatus for preparation of frozen comestibles
JP2740131B2 (ja) 氷の製造方法
JP5293377B2 (ja) 球状ゼリーの製造方法
JP6482691B1 (ja) 塩分が含有された微細氷の製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070829

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071003

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080304

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110314

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees