JP4093374B2 - 機能改変フェニルアラニン脱水素酵素を用いた生体試料中のl−メチオニンの分析方法 - Google Patents
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Description
Pediatrics, vol. 32, p. 338 (1963) Screening, vol. 1, p. 63 (1992) 医学と薬学、vol. 31, p. 1237 (1994) Clinical Chemistry, vol. 35, p. 1962 (1989) 医学と薬学、vol. 37, p. 1211 (1997) 平成5年度厚生省心身障害研究「マス・スクリーニングシステムの評価方法に関する研究」pp. 237-240 (1993)
[1] 被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理に供する工程、
処理後の被検試料を、L-メチオニンに対する基質特異性が向上した改変型フェニルアラニン脱水素酵素と、レサズリン、ジアホラーゼ、および酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)または酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)を含む反応液とともにインキュベーションする工程、及び
インキュベーション後の反応液の発色を検出する工程
を含む、被検試料に含まれるL-メチオニンの分析方法。
[2]発色は、レサズリン由来の蛍光色素の発色である[1]に記載の方法。
[3] 被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理に供する工程、
処理後の被検試料を、L-メチオニンに対する基質特異性が向上した改変型フェニルアラニン脱水素酵素と、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)または酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)と混合する工程、及び
生成するNADHまたはNADPHの吸収を測定する工程
を含む、被検試料に含まれるL-メチオニンの分析方法。
[4] 被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理に供する工程、
処理後の被検試料を、L-メチオニンに対する基質特異性が向上した改変型フェニルアラニン脱水素酵素と、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)または酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)、電子キャリヤー及び還元系発色試薬を含む反応液とともにインキュベーションする工程、
インキュベーション後の反応液のホルマザン色素発色を検出する工程
を含む、被検試料に含まれるL-メチオニンの分析方法。
[5] 被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理に供する工程、
処理後の被検試料を、L-メチオニンに対する基質特異性が向上した改変型フェニルアラニン脱水素酵素と、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)または酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)、電子キャリヤー、金属イオン及びキレート指示薬を含む反応液とともにインキュベーションする工程、
インキュベーション後の反応液の色素発色を検出する工程
を含む、被検試料に含まれるL-メチオニンの分析方法。
[6] 分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理は、被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)、2-オキソグルタル酸及びピリドキサールリン酸を含む反応液とともにインキュベーションすることで行なう、[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7]分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)は、分岐鎖アミノ酸に対して基質特異性をもつ古細菌、微生物または真核生物由来の酵素である[6]に記載の方法。
[8]分岐鎖アミノ酸は、L-ロイシン、L-イソロイシンおよびL-バリンから成る群から選ばれる少なくとも1種である[7]に記載の方法。
[9]被検試料中のL-メチオニンを定量する方法である[1]〜[8]に記載のいずれかに記載の方法。
[10] 分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理の工程および発色工程はマイクロプレートのウェル中で行う[1]〜[9]に記載のいずれかに記載の方法。
[11]被検試料が血液試料である[1]〜[10]に記載のいずれかに記載の方法。
[12]L-メチオニンを分析するための被検試料に含まれる可能性がある分岐鎖アミノ酸の少なくとも一部を分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによりオキソ酸に変換することを含む、L-メチオニン分析の阻害因子となる分岐鎖アミノ酸の被検試料中の量を低減する方法。
[13]分岐鎖アミノ酸の少なくとも一部のオキソ酸への変換は、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)を用い、2-オキソグルタル酸及びピリドキサールリン酸の存在下で行なう、[12]に記載の方法。
[14]分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)は、分岐鎖アミノ酸に対して基質特異性をもつ古細菌、微生物または真核生物由来の酵素である[13]に記載の方法。
[15]分岐鎖アミノ酸は、L-ロイシン、L-イソロイシンおよびL-バリンから成る群から選ばれる少なくとも1種である[14]に記載の方法。
[16]L-メチオニンの分析は、L-メチオニンに対する基質特異性が向上した改変型フェニルアラニン脱水素酵素を用いて行なわれる[12]〜[15]のいずれかに記載の方法。
[17]被検試料が血液試料である[11]〜[15]のいずれかに記載の方法。
本発明のL-メチオニン分析法は、被検試料を、分岐鎖アミノ酸の少なくとも一部をオキソ酸に変換し得る処理に供する工程(前処理工程)を含む。この前処理工程は、被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)、2-オキソグルタル酸及びピリドキサールリン酸を含む反応液とともにインキュベーションすることで行なう。分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)は、例えば、分岐鎖アミノ酸に対して基質特異性をもつ古細菌、微生物または真核生物由来、具体的には、大腸菌、乳酸菌、超好熱菌等由来の酵素であることができる。ここで、分岐鎖アミノ酸は、例えば、L-ロイシン、L-イソロイシンおよびL-バリンから成る群から選ばれる少なくとも1種である。
トランスアミナーゼの使用量:0.1 〜 10 U/ml
2-オキソグルタル酸の使用量:1 〜 100 mM
ピリドキサールリン酸の使用量:2 〜 100 μM
本発明の第1の態様では、前処理後の被検試料を、改変型フェニルアラニン脱水素酵素を用いて、レサズリン、ジアホラーゼ、およびニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)を含む反応液とともにインキュベーションする工程、及びインキュベーション後の反応液の発色を検出する工程により、被検試料に含まれるL-メチオニンの分析を行う。発色は、レサズリン由来の蛍光色素の発色であることができる。あるいは、レサズリン由来の色素の吸光度を測定することもできる。被検試料とレサズリン、ジアホラーゼおよび酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)との混合は、前記のように、例えば、マイクロプレートのウェル中で行うことが出来る。酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)に代えて酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)を用いることもできる。反応温度は、改変型フェニルアラニン脱水素酵素の最適温度等を考慮して適宜決定されるが、例えば、37℃で行うことができる。反応時間は、蛍光発色の程度を考慮して適宜決定できる。蛍光発色の検出、測定は、例えば、マイクロプレートリーダーを用いて行うことができる。
改変型フェニルアラニン脱水素酵素の使用量:0.001 〜 1 U/ml
レサズリンの使用量:10 〜 100 μM
ジアホラーゼの使用量:10 mU/ml 〜 0.5 U/ml
酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)の使用量:0.1 〜 10 mM
改変型フェニルアラニン脱水素酵素の使用量:0.001 〜 1 U/ml
酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)の使用量:0.1 〜 10 mM
改変型フェニルアラニン脱水素酵素の使用量:0.001 〜1 U/ml
酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)の使用量:0.1 〜 10 mM
電子キャリヤーの使用量:0.1 〜 10 mM
還元系発色試薬の使用量:0.1 〜 10 mM
改変型フェニルアラニン脱水素酵素の使用量:0.001 〜 1 U/ml
酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)の使用量:0.1 〜 10 mM
電子キャリヤーの使用量:0.1 〜 10 mM
金属イオンの使用量:0.01 〜 1 mM
キレート指示薬の使用量:0.1 〜 10 mM
以下に本発明に用いられる改変型フェニルアラニン脱水素酵素について以下に説明する。
改変型フェニルアラニン脱水素酵素(その1)は、例えば、フェニルアラニン脱水素酵素(EC 1.4.1.20)のメチオニンに対する基質特異性を改善するように、少なくとも1箇所、好ましくは2箇所のアミノ酸が修飾された改変型酵素である。本発明で用いた改変型酵素はBacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素の124番目のアミノ酸をセリン(Ser)に置換し、且つ310番目のアミノ酸をセリン(Ser)に置換したタンパク質である。前記2つのアミノ酸をそれぞれセリン(Ser)に置換することにより、フェニルアラニン脱水素酵素の基質特異性はメチオニンと分岐鎖アミノ酸に対して特異性を有するように改変されている。前記改変型酵素は、酸化型NAD+を補酵素としてアミノ酸の酸化的脱アミノ化反応を触媒し、アンモニアを含む中性付近のpH領域においては、還元型NADHを補酵素として還元的アミノ化反応を触媒する。
本発明において、改変の対象であるフェニルアラニン脱水素酵素(EC 1.4.1.20)は、L-フェニルアラニンのアミノ基に対して、特異的に酸化的脱アミノ化反応を触媒する酵素である。フェニルアラニン脱水素酵素の例としては、例えば、Bacillus badius IAM11059、Bacillus sphaericus R79a、Sporosarcina ureae R04、Bacillus halodurans、Geobacillus kaustophilus、Oceanobacillus iheyensis、Rhodococcus sp. M-4またはThermoactinomyces intermediusに由来するフェニルアラニン脱水素酵素を挙げることができる。
Brunhuber N. M., Banerjee A., Jacobs W. R. Jr., Blanchard J. S. Cloning, sequencing, and expression of Rhodococcus L-phenylalanine dehydrogenase. Sequence comparisons to amino-acid dehydrogenases. J. Biol. Chem., 269. 16203-16211 (1994)
Takada H., Yoshimura T., Ohshima T., Esaki N., Soda K. Thermostable phenylalanine dehydrogenase of Thermoactinomyces intermedius; cloning, expression, and sequencing of its gene. J. Biochem., 109. 371-376 (1991)
**野生型酵素の配列
**野生型酵素の配列
(1a)Bacillus badius IAM11059由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の123番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)に置換した改変型酵素、
(1b)Bacillus badius IAM11059由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の123番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、且つ309番目のアミノ酸がセリン(Ser)、スレオニン(Thr)あるいはアラニン(Ala)のいずれかに置換した改変型酵素、
(2a)Bacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の124番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)に置換した改変型酵素、
(2b)Bacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の124番目のアミノ酸残基をセリン(Ser))、且つ310番目のアミノ酸がセリン(Ser)、スレオニン(Thr)あるいはアラニン(Ala)のいずれかに置換した改変型酵素、
(3a)Sporosarcina ureae R04由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の125番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)に置換した改変型酵素、
(3b)Sporosarcina ureae R04由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の125番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、且つ308番目のアミノ酸がセリン(Ser)、スレオニン(Thr)あるいはアラニン(Ala)のいずれかに置換した改変型酵素、
(4a)Bacillus halodurans由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の122番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)に置換した改変型酵素、
(4b)Bacillus halodurans由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の122番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、且つ308番目のアミノ酸がセリン(Ser)、スレオニン(Thr)あるいはアラニン(Ala)のいずれかに置換した改変型酵素、
(5a)Geobacillus kaustophilus由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の123番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)に置換した改変型酵素、
(5b)Geobacillus kaustophilus由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の123番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、且つ309番目のアミノ酸がセリン(Ser)、スレオニン(Thr)あるいはアラニン(Ala)のいずれかに置換した改変型酵素、
(6a)Oceanobacillus iheyensis由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の122番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)に置換した改変型酵素、
(6b)Oceanobacillus iheyensis由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の122番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、且つ308番目のアミノ酸がセリン(Ser)、スレオニン(Thr)あるいはアラニン(Ala)のいずれかに置換した改変型酵素、
(7)Rhodococcus sp. M-4由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の117番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)に置換した改変型酵素、および
(8a)Thermoactinomyces intermedius由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の114番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)に置換した改変型酵素、
(8b)Thermoactinomyces intermedius由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の114番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、且つ297番目のアミノ酸がセリン(Ser)、スレオニン(Thr)あるいはアラニン(Ala)のいずれかに置換した改変型酵素である。
(A-1)Bacillus badius IAM11059由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列1〜122番目、
(A-2)Bacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列1〜123番目、
(A-3)Sporosarcina ureae R04由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の1〜124番目、
(A-4)Bacillus halodurans由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の1〜121番目、
(A-5)Geobacillus kaustophilus由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の1〜122番目、
(A-6)Oceanobacillus iheyensis由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の1〜121番目、
(A-7)Rhodococcus sp. M-4由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の1〜116番目、および
(A-8)Thermoactinomyces intermedius由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の1〜113番目
(B-1) Bacillus badius IAM11059由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列124〜380番目、
(B-2)Bacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列125〜381番目、
(B-3) Sporosarcina ureae R04由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の126〜379番目
(B-4) Bacillus halodurans由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の123〜379番目
(B-5) Geobacillus kaustophilus由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の124〜380番目
(B-6) Oceanobacillus iheyensis由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の123〜379番目
(B-7) Rhodococcus sp. M-4由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の118〜356番目
(B-8)Thermoactinomyces intermedius由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の115〜366番目
(B-1)は、Bacillus badius IAM11059由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の309番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、スレオニン(Thr)またはアラニン(Ala)に置換したアミノ酸配列であり、
(B-2)は、Bacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の310番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、スレオニン(Thr)またはアラニン(Ala)に置換したアミノ酸配列であり、
(B-3)は、 Sporosarcina ureae R04由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の308番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、スレオニン(Thr)またはアラニン(Ala)に置換したアミノ酸配列であり、
(B-4) は、Bacillus halodurans由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の308番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、スレオニン(Thr)またはアラニン(Ala)に置換したアミノ酸配列であり、
(B-5) は、Geobacillus kaustophilus由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の309番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、スレオニン(Thr)またはアラニン(Ala)に置換したアミノ酸配列であり、
(B-6) は、 Oceanobacillus iheyensis由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の308番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、スレオニン(Thr)またはアラニン(Ala)に置換したアミノ酸配列であり、
(B-8) は、Thermoactinomyces intermedius由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列の297番目のアミノ酸残基をセリン(Ser)、スレオニン(Thr)またはアラニン(Ala)に置換したアミノ酸配列。
(1)Bacillus badius IAM11059由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列1〜122番目にセリン(Ser)を介して、Bacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列125〜381番目をこの順に連結した改変型酵素、
(2)Bacillus badius IAM11059由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列1〜122番目にセリン(Ser)を介して、Sporosarcina ureae R04由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列126〜379番目をこの順に連結した改変型酵素、
(3)Bacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列1〜123番目にセリン(Ser)を介して、Bacillus badius IAM11059由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列124〜380番目をこの順に連結した改変型酵素、
(4)Bacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列1〜123番目にセリン(Ser)を介して、Sporosarcina ureae R04由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列126〜379番目をこの順に連結した改変型酵素、
(5)Sporosarcina ureae R04由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列1〜124番目にセリン(Ser)を介して、Bacillus badius IAM11059由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列124〜380番目をこの順に連結した改変型酵素、
(6)Sporosarcina ureae R04由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列1〜124番目にセリン(Ser)を介して、Bacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素のアミノ酸配列125〜379番目をこの順に連結した改変型酵素。
改変型フェニルアラニン脱水素酵素(その2)は、フェニルアラニン脱水素酵素のメチオニンに対する基質特異性を改善するように、少なくとも3箇所、好ましくは3〜5箇所のアミノ酸が修飾された改変型酵素である。本発明で用いた改変型酵素は、Bacillus sphaericus R79a由来のフェニルアラニン脱水素酵素の124番目のアミノ酸をセリン(Ser)、145番目のアミノ酸をメチオニン(Met)、66番目のアミノ酸をシステイン(Cys)、295番目のアミノ酸をアスパラギン(Asn)および310番目のアミノ酸をプロリン(Pro)に置換したタンパク質である。前記アミノ酸置換により、フェニルアラニン脱水素酵素の基質特異性は、メチオニンに対して特に高い特異性を有し、フェニルアラニンおよびロイシン、イソロイシンおよびバリンなどの天然分岐鎖アミノ酸に対する基質特異性がメチオニンの活性に比べて低くなるように改変された酵素である。前記改変型酵素もまた、酸化型NAD+を補酵素としてアミノ酸の酸化的脱アミノ化反応および還元的アミノ化反応を可逆的に触媒する酵素である。
野生型のフェニルアラニン脱水素酵素は、前述のように、L-フェニルアラニンに対する基質特異性が極めて高く、Bacillus badius IAM 11059、Bacillus sphaericus R79aあるいはSporosarcina ureae R04由来の酵素などにおいてL-フェニルアラニンに対する相対活性を100とすると、L-メチオニンやL-ロイシン、L-イソロイシンあるいはL-バリンなどの天然アミノ酸の基質に対しての相対活性は10以下となっている。
**野生型酵素の配列
**野生型酵素の配列
**野生型酵素の配列
**野生型酵素の配列
**野生型酵素の配列
本発明の組み換えベクターは更に、該ベクターが宿主細胞内で複製することを可能にするDNA配列を具備してもよく、その一例としてはSV40複製起点(宿主細胞が哺乳類細胞のとき)が挙げられる。
哺乳類細胞の例としては、HEK293細胞、HeLa細胞、COS細胞、BHK細胞、CHL細胞またはCHO細胞等が挙げられる。哺乳類細胞を形質転換し、該細胞に導入されたDNA配列を発現させる方法も公知であり、例えば、エレクトロポーレーション法、リン酸カルシウム法、リポフェクション法等を用いることができる。
昆虫細胞としては、Spodoptera frugiperdaの卵巣細胞であるSf9、Sf21〔バキュロウイルス・エクスプレッション・ベクターズ、ア・ラボラトリー・マニュアル、ダブリュー・エイチ・フリーマン・アンド・カンパニー(W. H. Freeman and Company)、ニューヨーク(New York)、(1992)〕、Trichoplusia niの卵巣細胞であるHiFive(インビトロジェン社製)等を用いることができる。
組換えウイルスを調製するための、昆虫細胞への組換え遺伝子導入ベクターと上記バキュロウイルスの共導入方法としては、例えば、リン酸カルシウム法又はリポフェクション法等を挙げることができる。
例えば、改変型酵素が、細胞内に溶解状態で発現した場合には、培養終了後、細胞を遠心分離により回収し水系緩衝液に懸濁後、超音波破砕機等により細胞を破砕し、無細胞抽出液を得る。該無細胞抽出液を遠心分離することにより得られた上清から、通常のタンパク質の単離精製法、即ち、溶媒抽出法、硫安等による塩析法、脱塩法、有機溶媒による沈殿法、ジエチルアミノエチル(DEAE)セファロース等のレジンを用いた陰イオン交換クロマトグラフィー法、S-Sepharose FF(ファルマシア社製)等のレジンを用いた陽イオン交換クロマトグラフィー法、ブチルセファロース、フェニルセファロース等のレジンを用いた疎水性クロマトグラフィー法、分子篩を用いたゲルろ過法、アフィニティークロマトグラフィ一法、クロマトフォーカシング法、等電点電気泳動等の電気泳動法等の手法を単独あるいは組み合わせて用い、精製標品を得ることができる。
[分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼの調製]
分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)(B2549-10MG, Branched-chain amino acid transaminase, form bacterial source、シグマ社製)10mgに対し0.1Mリン酸緩衝液(pH 7.3)3.6 mlを加えて溶解させたものを用いた(10 U/ml)。ここで、前記分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼは、L-ロイシン、L-イソロイシンおよびL-バリンなどの分岐鎖アミノ酸に対して基質特異性が高く、L-メチオニンに対する基質特異性が分岐鎖アミノ酸に比べて格段に低いトランスアミナーゼであればいずれの起源の酵素でも構わない。
変異型フェニルアラニン脱水素酵素と分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼを用いた乾燥ろ紙血液中のメチオニン蛍光定量の手順を以下に記述する。採血した血液に既知濃度のアミノ酸およびガラクトースを混合した標準乾燥ろ紙血液(Lot No.および各種添加濃度を表10に示す。)を3mmのディスク状にろ紙パンチャーで打ち抜き、96穴マイクロプレートのウェルにそれぞれ3枚ずつ入れた。固定化液(アセトン:エタノール:精製水=7:7:2)20μL/ウェルを加えてろ紙に染み込ませ、37℃のインキュベーター内で1時間静置した。溶出液(0.1 Mグリシン-KCl-KOH緩衝液、pH 9.6)150 μL/ウェルを加えて撹拌した後、室温にて1時間抽出した。
サンプル2の標準乾燥ろ紙血液は、洗浄した血液に対して上記アミノ酸を添加して作製しているため、他のアミノ酸による影響は極めて低い。
1:ヒト赤血球のパックをガーゼ及び脱脂綿でろ過し、凝集物を除去
2:ヘマトクリットを55%に調製
3:上記血液:添加標準溶液=9:1で混和
4:ろ紙に滴下し、乾燥させてろ紙血液とする。
変異型フェニルアラニン脱水素酵素(pBS124S310S)を変異型フェニルアラニン脱水素酵素(BS124S145M66C295N310P)に代えた以外は実施例1と同様にL-メチオニンの蛍光定量を行った。結果を図2に示す。
[実験方法]
材料
Lactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus ATCC11842菌株および超好熱菌Thermus thermophilus HB27(ATCC BAA-163)染色体DNAはATCC社より入手した。組換え体の作出において、宿主大腸菌としてEscherichia coli JM109株(Invitrogen社製)を用い、ベクターDNAとしてpUC19を用いた。PCR法に用いたプライマーはすべて北海道システム・サイエンス(株)に合成を依頼した。その他の試薬は、いずれも分析グレードのものを用いた。
Themus thermophilusは、65〜85℃で生育可能な高度好熱菌である。Themus thermophilus HB27由来の分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼの塩基配列およびアミノ酸配列は、Genbank Database (Accession No. AE017221)に記載され、配列表の配列番号33および34に記載する。
ATCC社より入手したLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus ATCC11842の凍結乾燥ペレットは、ATCC社プロトコールに基づき、MRS broth(DIFCO社製)にて懸濁し、5 mlのMRS brothに植菌した後、37℃にて30時間静置培養を行った。この細胞培養液5 mlより、染色体DNAを精製し、下記の実験に供した。
pUC19ベクターを組込んだ組換え大腸菌(Escherichia coli JM109)培養液より、Invisorb Spin Plasmid Mini Kit(Invitek社製)を用い、pUC19プラスミドの精製を行った。L. delbrueckii ilvE遺伝子組換え体作出用ベクタープラスミドとして、精製プラスミドpUC19ベクターDNAを7μl、10×H buffer(タカラバイオ(株)社製)を2.5μl、PstIおμよびEcoRIをそれぞれ0.8μlを加え、滅菌超純水で反応液総量を25μlとし、37℃にて3時間制限酵素処理した。T. thermophilus ilvE遺伝子組換え体作出用ベクタープラスミドとして、精製プラスミドpUC19ベクターDNAを7μl、10×K buffer(タカラバイオ(株)社製)を2.5μl、PstIおよびBamHIをそれぞれ0.8μlを加え、滅菌超純水で反応液総量を25μlとし、37℃にて3時間制限酵素処理した。
L. delbrueckii染色体DNAの増幅では、L. delbrueckii染色体DNA(塩基配列2)を鋳型として、PstI認識部位配列を含む(下線表記)を含む合成オリゴヌクレオチドプライマー1:5'- ctagtgactgcagtttaaggaaatagcatggcaaaaaaagatctc-3' (北海道システム・サイエンス(株)社製、配列番号35)およびEcoRI認識部位配列を含む(下線表記)を含む合成オリゴヌクレオチドプライマー2:5'- cttcttctcgaattcgatttttacacgtggtgg-3' (北海道システム・サイエンス(株)社製、配列番号36)を用いた。T. thermophilus ilvE遺伝子の増幅では、PstI認識部位配列を含む(下線表記)を含む合成オリゴヌクレオチドプライマー: 5'- aaagcgctctgcaggaaggaggaataggccatgaccaaggctgaggcc -3'(北海道システム・サイエンス(株)社製、配列番号37)およびBamHI認識部位配列を含む(下線表記)を含む合成オリゴヌクレオチドプライマー:5'- cctggtgctcgcggatccgcgcctggtagc -3'(北海道システム・サイエンス(株)社製、配列番号38)を用いた。PCR反応液組成を50 ngの染色体DNA,100 pmol/μlの合成ヌクレオチドプライマーをそれぞれ1μl,ExTaq×10 buffer(タカラバイオ(株)社製)を5μl、2.5mM dNTP mixture(タカラバイオ(株)社製)を5μl、TaKaRa ExTaq DNA Polymerase(タカラバイオ(株)社製)を1μl加え、滅菌超純水で反応液総量を50μlとした。PCRはPTC-200ペルチェ・サーマルサイクラー(MJリサーチ・ジャパン(株)社製)を用い、反応条件は、94℃30秒、55℃30秒、72℃2分の反応サイクルを30回繰り返した。PCR産物を電気泳動し、紫外線照射下において切り出した増幅目的産物(約1 kb)を、ゲル抽出キットGel-MTM Gel Extraction Kit(VIOGENE社製)にて抽出、精製して、50μlの精製産物を得た。精製産物41μlに対し、10×H buffer(タカラバイオ(株)社製)を6μl、PstIおよびEcoRIをそれぞれ1μlずつ加え、滅菌超純水で反応液総量を60μlとし、37℃にて3時間反応させ、精製PCR産物両端の制限酵素処理を行った。反応液は、60℃にて15分インキュベートし、制限酵素を失活させた後、エタノール沈殿を行い、精製挿入断片を得た。
上記で得られた脱リン酸化プラスミドを1μl、精製挿入断片を5μl、Ligation mix(タカラバイオ(株)社製)6μlを混合し、反応液総量を12μlとして16℃にて一晩ライゲーション反応を行った後、反応液6μlをE. coli JM109に形質転換し、50μg/mlのアンピシリンを含むLB寒天培地に塗布して37℃で10時間培養した。得られたコロニーをマスタープレートに植菌し、コロニーを形成したものを、50μg/mlのアンピシリンを含む5 mLのLB培地に植菌し、一晩培養した。培養液からプラスミドDNAを精製し、ABI PRISM 310 Genetic Analyzer(Applied Biosystems社製)を用いて塩基配列解析を行い、L. delbrueckiiおよびT. thermophilus ilvE遺伝子の正しい配列が確認されたクローンを、それぞれE. coli JM109/pUCLDBおよびE. coli JM109/pUCTTHとして以下の実験に使用した。
酵素精製中の分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼの活性測定は、Collierらの方法(J. Bacteriol, 112, 365 (1972))に従ってダブルビーム分光光度計(PharmaSpec UV-1700、島津社製)を用い、光路長1 cmのPMMA製キュベット(BRAND社製)で測定した。反応液の組成は以下のとおりとした。1 M Tris-HCl buffer, pH8.0を0.1 ml、0.5 M NH4Cl溶液を0.1 ml、2.5 mM ピリドキサール5'リン酸(PLP)溶液を0.1 ml、0.2 M L-グルタミン酸(日本理化学薬品社製)溶液を0.2 ml、1 mM NADH(オリエンタル酵母社製)を0.1 mlに0.1 Mの-keto isocaproic acidおよび適量の酵素溶液を加え、反応総液量を1.0 mlとした。NADHの分子吸光係数(ε)は6,220 l・mol-1・cm-1とし、340 nmにおける吸光度の減少から単位時間(分)あたりの吸光度の変化率((340 nm / min)を求め、活性を算出した。酵素精製中における酵素活性1単位(U)は、1分間に1μmolのNADHを酸化する酵素量とした。また、比活性(U / mg)は、タンパク質1 mgあたりの酵素活性(U)として定義した。
大腸菌組換え体E. coli JM109/ pUCLDBは、それぞれ50μg/mlのアンピシリンを含むLB培地5 mlにて37℃で12時間培養した後、50μg/mlのアンピシリンおよび0.1 mMのIPTGを含むLB培地 500 mlに植菌し、37℃で12時間培養した。遠心分離(6,000x g、10分、4℃)で集菌し、0.85%の生理的食塩水で菌体を洗浄した後、菌体湿重量に対して5倍容量の1 mM EDTA、0.1 mM PLP、0.1 mMジチオスレイトール(DTT)、1 mM 2-オキソグルタル酸および10%グリセロールを含む0.1M KPB,pH7.4に懸濁した。細胞懸濁液を超音波破砕機(KUBOTA INSONATOR model210、19 kHz、10分、4℃)にて破砕し、遠心分離(28,000 x g、20分、4℃)により残渣を除去して、無細胞抽出液を調製した。この無細胞抽出液を1 mM EDTA、0.1 mM PLP、0.1 mM DTT、1 mM 2-オキソグルタル酸および10%グリセロールを含む50 mM KPB,pH7.4(Buffer A)中で一晩透析した後、予めBuffer Aで平衡化したDEAEトヨパールカラム(φ5.5 cm x 11 cm)に添加し、0.5M 塩化ナトリウムを含むBuffer Aにて直線濃度勾配により増加させて吸着酵素タンパク質を溶出して、活性画分を回収した。この粗酵素液をBuffer Aにて一晩透析した後、予め20%硫安飽和させたbuffer Aにて平衡化したButylトヨパールカラムに添加し、同Buffer A中の硫安飽和度を直線濃度勾配により減少させて吸着酵素タンパク質を溶出した。活性画分をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により純度を確認し、酵素溶液とした。酵素溶液は、Buffer Aにて透析し、50%グリセロール溶液にして30℃にて保存した。メチオニン定量実験では、これらの分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼを1 mM EDTA、0.1 mM PLPを含む50 mM KPB,pH7.4中で透析したものを使用した。
E. coli JM109/ pUCTTHは、E. coli JM109/ pUCLDBと同様の方法で培養、集菌、洗浄を行った後、菌体湿重量に対して5倍容量の1 mM EDTA、0.1 mM PLPを含む0.1M KPB,pH7.4に懸濁した。細胞懸濁液を超音波破砕機(19 kHz、10分、4℃)にて破砕し、遠心分離(28,000 x g、20分、4℃)により残渣を除去して調製した無細胞抽出液を、70℃にて10分間インキュベートした後、遠心分離(6,000x g、10分、4℃)で変性タンパク質を除去した。この上清を、1 mM EDTA、0.1 mM PLPを含む50 mM KPB,pH7.4(Buffer B)中で一晩透析した後、予めBuffer Bで平衡化したDEAEトヨパールカラム(φ2.5 cm x 30 cm)に添加し、0.5M 塩化ナトリウムを含むBuffer Bにて直線濃度勾配により増加させて吸着酵素タンパク質を溶出して、活性画分を回収した。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により純度を確認し、酵素溶液とした。酵素溶液は、Buffer Bにて透析し、50%グリセロール溶液にして-30℃にて保存した。
分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(B2549-10MG,Branched-chain amino acid transaminase, from bacterial source,SIGMA社製)10 mgに対し0.1Mリン酸緩衝液(pH7.3)3.6 mlを加えて溶解させた(ラベル表示10 U/ml)。
分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼの基質特異性は、Yvonらの方法(Appl. Environ. Microbiol, 33, 414 (1997))に従って測定した。本酵素活性1単位(U)は、1分間に1μmolのL-グルタミン酸生成を触媒する酵素量として定義した。反応液は、1 M トリス塩酸緩衝液(pH 8.0)を17.5μl、100 mM 2-オキソグルタル酸を25μl、0.5 mM ピリドキサールリン酸を25μl、30 mMの各種アミノ酸を25μlおよび適量の酵素溶液を加えて反応液総量を250μlとした。これを、37℃で5分間酵素反応を行った後、反応液と同量のエタノールを加えて反応を停止し、反応系中に生成したグルタミン酸濃度をHPLC(SUMICHIRAI OA5000カラム;住友化学工業株式会社製)で定量した。L-ロイシンに対する相対活性を100としたときの各基質に対する相対活性を表11に示す。
改変型フェニルアラニン脱水素酵素(BS124S145M66C295N310P)遺伝子を組換えた大腸菌JM109/pUCHis BS124S145M66C295N310Pを50μg/mlのアンピシリンを含むLB培地 500 mlで37℃12時間培養し、終濃度0.1 mMとなるようにIPTGを添加して30℃で4時間培養した。遠心分離(6,000x g、10分、4℃)で集菌し、0.85%の生理的食塩水で菌体を洗浄した後、菌体湿重量に対して5倍容量の300 mM NaCl、20 mM イミダゾールおよび5 mM 2-メルカプトエタノールを含む20 mM Tris-HCl buffer, pH 8.0に懸濁した。懸濁液を超音波破砕機(KUBOTA INSONATOR model210、19 kHz、20分、4℃)にて破砕し、遠心分離(28,000 x g、20分、4℃)により残渣を除去し、無細胞抽出液を調製した。
[試験例1]
L. delbrueckii由来分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼを使用した標準ろ紙血液中のメチオニン蛍光定量
変異型フェニルアラニン脱水素酵素(BS124S145M66C295N310P)とL. delbrueckii subsp. bulgaricus由来分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼを用いた乾燥ろ紙血液中のメチオニン蛍光定量の手順を以下のように行った。採血した血液に既知濃度のアミノ酸およびガラクトースを混合した標準乾燥ろ紙血液(サンプルNo.および各種添加濃度を表12に示す。)を3mmのディスク状にろ紙パンチャーで打ち抜き、96穴マイクロプレートのウェルにそれぞれ3枚ずつ入れた。固定化液(アセトン:エタノール:精製水=7:7:2)20μL/ウェルを加えてろ紙に染み込ませ、37℃のインキュベーター内で1時間乾燥した。乾燥したろ紙に溶出液(0.1 M グリシン-KCl-KOH緩衝液、pH 9.6)150μL/ウェルを加えて撹拌した後、25℃にて1時間抽出した。
T. thermophilus由来分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼを使用した標準ろ紙血液中のメチオニン蛍光定量
変異型フェニルアラニン脱水素酵素(BS124S145M66C295N310P)とT. thermophilus由来分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼを用いた乾燥ろ紙血液中のメチオニン蛍光定量の手順を実施例1と同様にして行った。ただし、T. thermophilus由来分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ酵素溶液は、8.0 U/ml 分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ:0.005 ml、10 mM PLP:0.04 ml、1 M リン酸カリウム緩衝液(pH 7.8):0.4 ml、0.1 M 2-オキソグルタル酸:0.4 mlおよび精製水:3.155 mlを含む10 mU/ml分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ酵素溶液とし、これを30μL/ウェルを加えて分岐鎖アミノ酸の除去反応を行なった。
変異型フェニルアラニン脱水素酵素pBS124S310S及びBS124S145M66C295N310Pの調製方法
(2;ベクターの調製pUC18His)
本発明で用いたベクターは、pRSET-BベクターDNA(インビトロジェン社製)のリボゾーム結合配列部位の上流にEcoRIの制限酵素認識配列を合成プライマー(北海道システムサイエンス社製)で付加し、BamHIの制限酵素認識配列までの配列をPCRで増幅させ、pUC18ベクターDNA(タカラバイオ株式会社製)のマルチクローニングサイトEcoRIおよびBamHIのそれぞれの制限酵素認識部位に挿入したものを用いた。本ベクターはpUC18ベクターDNAのもつlacプロモーターにて目的遺伝子を誘導し、pRSET-B由来の6個の連続したヒスチジン配列を発現タンパク質のN末端側に融合させた状態でタンパク質を発現する。なお、本発明において調製された機能改変アミノ酸脱水素酵素遺伝子の組換えおよび発現に関しては、前記調製ベクターDNAに限定することなく行える。例えば、pRSET-BベクターDNA、pUC18ベクターDNA、pET21(+)ベクターDNAなど一般に市販されているベクターDNAであっても構わない。
pRSET-BおよびpUC18ベクターDNAを組込んだ組換え大腸菌(Escherichia coli JM109)培養液より定法に従ってpRSET-BおよびpUC18ベクターDNAを調製し、フェノール・クロロホルム抽出およびPEG沈澱法によりベクターDNAプラスミドの精製を行った。
前記で得られたpRSET-BベクターDNAを鋳型DNAとしてEcoRI認識部位(一重下線表記)を含む合成オリゴヌクレオチドプライマー1:5'- gccgaattcttaagaaggagatatacata -3'(北海道システムサイエンス社製)(配列番号21)およびBamHI認識部位(一重下線表記)を含む合成オリゴヌクレオチドプライマー2:5'- gctcggatccttatcgtcatcgtc -3'(北海道システムサイエンス社製)(配列番号22)を用いてPCR(Polymerase Chain Reaction)を行い約0.1 kbの断片を得た。前記PCRは以下に示す反応液組成にて行った。10ngの鋳型DNAプラスミド(精製pRSET-BベクターDNA)、100 pmol /μlの前記合成オリゴヌクレオチドプライマーを各々0.5μl、10×KOD PCR buffer(TOYOBO社製)を2.5μl、2.5 mM dNTP mixture(タカラバイオ株式会社製)を2.5μl、およびKOD-Plus-DNAポリメラーゼ(TOYOBO社製)0.5μlを加えて反応液量を総量25μlとした。PCRの反応条件は、94℃15秒、55℃30秒、68℃20秒の反応サイクルを35回繰り返した。PCRはPTC-200ペルチェ・サーマルサイクラー(MJリサーチ・ジャパン(株)社製)を用いて行った。前記PCR反応液を泳動し、得られた増幅目的産物(約0.1 kb)を紫外線照射下において切り出し、ゲル抽出キットGel-MTM Gel Extraction Kit(VIOGENE社製)にて抽出、精製し30μlの精製産物を得た。前記精製産物29μlに対して10×K buffer(タカラバイオ社製)を3.5μl、EcoRIおよびBamHIを各0.8μlおよび滅菌超純水0.9μlを加えて総量35μlとして37℃にて3時間反応させて精製PCR産物両端の制限酵素処理を行った。前記反応液を泳動し、目的の断片(約0.1 kb)のバンドをゲル抽出キットGel-MTM Gel Extraction Kit(VIOGENE社製)にて抽出、精製し30μlのHis-tag配列を含む精製挿入断片を得た。
上記プラスミド抽出において得られた精製pUC18ベクターDNAを 10μg、10×K buffer(タカラバイオ社製)を2μl、EcoRIおよびBamHIを各1μlおよび滅菌超純水を加えて総量20μlとして37℃にて3時間反応させた。反応液20μlに10×SAP buffer(ベーリンガーマンハイム社製)5μl、シュリンプ由来アルカリフォスファターゼ(ベーリンガーマンハイム社製)2μlおよび滅菌超純水23μlを加えて総量50μlとして50で1時間反応させた後、さらにアルカリフォスファターゼ1μlを加えて50℃にて30分間反応させた。反応液はフェノール・クロロホルム抽出およびエタノール沈澱等の定法により精製し、TE溶液に溶解した脱リン酸化pUC18ベクターDNAを30μl調製した。
上記(2−1および2−2)で得られた精製挿入断片およびベクターDNAを下記の手順に従って連結させた。1μlの脱リン酸化pUC18ベクターDNA、5μlの前記精製挿入断片、1μlの10×Reaction buffer(New England Biolabs社製)および0.5μlのT4 DNAリガーゼ(New England Biolabs社製)を混合し総量10μlとして16℃にて10時間連結反応を行った。
前記反応液の一部をEscherichia coli JM109に形質転換した。生育した大腸菌のコロニーをアンピシリン塩を含むLB液体培地に植菌し、37℃12時間振とう培養した。培養液から定法にしたがってプラスミドDNAの精製を行った。前記精製プラスミドDNAの塩基配列解析は、LI-COR dNA Sequencer model 4000L(アロカ社製)を用いて行った。解析試料は、Thermo Sequenase Cycle Sequencing Kit(usb社製)を用いて同社プロトコルにしたがってPCRにより調製した。挿入断片の正しい配列が確認されたクローンをEscherichia coli JM109 / pUC18Hisとして本発明実験において使用した。
[部位特異的変異酵素pBS124S310Sの作製]
Bacillus sphaericus R79aのpdh遺伝子を含むpPDH-DBLプラスミドを鋳型DNAとして用いた。前記鋳型DNAを基にセンスプライマー5'- aaggatccgatggcaaaacagcttgaaaag-3'(配列番号23)とアンチセンスプライマー5'- ccgctgcagttactcttttatg-3'(配列番号24)を用いてpdh遺伝子の増幅を定法に従ってPCR法により行った。前記で得られたpdh遺伝子をpUC18HisベクターのBamHI-PstIサイトに連結して鋳型プラスミドDNAとして用いた。前記プラスミドDNAを鋳型として、QuikChange(R)Multi Site-Directed Mutagenesis Kit(STRATAGENE(R)社製)を用いてPCR反応により同社プロトコルに従って部位特異的変異の導入を行った。変異導入に用いた合成オリゴヌクレオチドプライマーは、124番目のアミノ酸置換において5'- cgattttacacaagtactgacatgggg-3'(配列番号25)を用い、310番目のアミノ酸置換に対しては5'-ggcttgatccagwsngctgacgaactttatggg-3'(配列番号26)(wはアデニン(a)またはチミン(t)、sはシトシン(c)またはグアニン(g)、nはアデニン(a)あるいはシトシン(c)あるいはグアニン(g)あるいはチミン(t)のいずれかの塩基である。)をそれぞれ用いた。挿入断片の正しい配列が確認されたクローンをEscherichia coli JM109 /pBS124S310Sとして本発明実験において使用した。
先述pBS124S310Sの作製と同様にpUC18Hisベクターに組み込んだBacillus sphaericus R79a由来フェニルアラニン脱水素酵素遺伝子pdhを鋳型プラスミドDNAとして用いた。QuikChange(R) Multi Site-Directed Mutagenesis Kit(STRATAGENE(R)社製)を用いてPCR反応により同社プロトコルに従って部位特異的変異の導入を行った。変異導入に用いた合成オリゴヌクレオチドプライマーは、124番目のアミノ酸置換に対して5'- cgattttacacaagtactgacatgggg-3'(配列番号25)、145番目のアミノ酸置換に対して5'-gagacgaatttcattatgggaattcctgag-3'(配列番号27)、66番目のアミノ酸置換に対して5'-gtggatgaagcttgygaagatgtgcttcgc-3'(配列番号28)(yはシトシン(c)またはチミン(t)のいずれかの塩基である。)、295番目のアミノ酸置換に対して5'-gaaaagggaattaaytatgcacccgattatatc-3'(配列番号29)(yはシトシン(c)またはチミン(t)のいずれかの塩基である。)、および310番目のアミノ酸置換に対して5'-ggcttgatccagccngctgacgaactttatggg-3'(配列番号30)(nはアデニン(a)またはシトシン(c)またはチミン(t)またはグアニン(g)のいずれかの塩基である。)をそれぞれ用いた。挿入断片の正しい配列が確認されたクローンをEscherichia coli JM109 /pBS124S145M66C295N310Pとして本発明実験において使用した。
本発明で得られた部位特異的変異株遺伝子の発現と発現酵素タンパク質は先述の方法に従って行った。精製酵素はドデシル硫酸ナトリウム・ポリアクリルアミド・ゲル電気泳動により純度の確認を行った。得られた精製酵素を前述の実施例1及び2に使用した。
Claims (17)
- 被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理に供する工程、
処理後の被検試料を、L-メチオニンに対する基質特異性が向上した改変型フェニルアラニン脱水素酵素と、レサズリン、ジアホラーゼ、および酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)または酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)を含む反応液とともにインキュベーションする工程、及び
インキュベーション後の反応液の発色を検出する工程
を含む、被検試料に含まれるL-メチオニンの分析方法。 - 発色は、レサズリン由来の蛍光色素の発色である請求項1に記載の方法。
- 被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理に供する工程、
処理後の被検試料を、L-メチオニンに対する基質特異性が向上した改変型フェニルアラニン脱水素酵素と、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)または酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)と混合する工程、及び
生成するNADHまたはNADPHの吸収を測定する工程
を含む、被検試料に含まれるL-メチオニンの分析方法。 - 被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理に供する工程、
処理後の被検試料を、L-メチオニンに対する基質特異性が向上した改変型フェニルアラニン脱水素酵素と、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)または酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)、電子キャリヤー及び還元系発色試薬を含む反応液とともにインキュベーションする工程、
インキュベーション後の反応液のホルマザン色素発色を検出する工程
を含む、被検試料に含まれるL-メチオニンの分析方法。 - 被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理に供する工程、
処理後の被検試料を、L-メチオニンに対する基質特異性が向上した改変型フェニルアラニン脱水素酵素と、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)または酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)、電子キャリヤー、金属イオン及びキレート指示薬を含む反応液とともにインキュベーションする工程、
インキュベーション後の反応液の色素発色を検出する工程
を含む、被検試料に含まれるL-メチオニンの分析方法。 - 分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理は、被検試料を、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)、2-オキソグルタル酸及びピリドキサールリン酸を含む反応液とともにインキュベーションすることで行なう、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)は、分岐鎖アミノ酸に対して基質特異性をもつ古細菌、微生物または真核生物由来の酵素である請求項6に記載の方法。
- 分岐鎖アミノ酸は、L-ロイシン、L-イソロイシンおよびL-バリンから成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項7に記載の方法。
- 被検試料中のL-メチオニンを定量する方法である請求項1〜8に記載のいずれか1項に記載の方法。
- 分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによる処理の工程および発色工程はマイクロプレートのウェル中で行う請求項1〜9に記載のいずれか1項に記載の方法。
- 被検試料が血液試料である請求項1〜10に記載のいずれか1項に記載の方法。
- L-メチオニンを分析するための被検試料に含まれる可能性がある分岐鎖アミノ酸の少なくとも一部を分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼによりオキソ酸に変換することを含む、L-メチオニン分析の阻害因子となる分岐鎖アミノ酸の被検試料中の量を低減する方法。
- 分岐鎖アミノ酸の少なくとも一部のオキソ酸への変換は、分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)を用い、2-オキソグルタル酸及びピリドキサールリン酸の存在下で行なう、請求項12に記載の方法。
- 分岐鎖アミノ酸トランスアミナーゼ(EC 2.6.1.42)は、分岐鎖アミノ酸に対して基質特異性をもつ古細菌、微生物または真核生物由来の酵素である請求項13に記載の方法。
- 分岐鎖アミノ酸は、L-ロイシン、L-イソロイシンおよびL-バリンから成る群から選ばれる少なくとも1種である請求項14に記載の方法。
- L-メチオニンの分析は、L-メチオニンに対する基質特異性が向上した改変型フェニルアラニン脱水素酵素を用いて行なわれる請求項12〜15のいずれか1項に記載の方法。
- 被検試料が血液試料である請求項11〜15のいずれか1項に記載の方法。
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