JP4093101B2 - モータの冷却構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、冷却液によってモータを冷却するモータの冷却構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、モータは、通電時の電気抵抗等により熱を生じる。そのため、一般的にモータには冷却構造が設けられている。その一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1に記載された発明では、モータが円筒状のモータハウジングと、このモータハウジング内に設けられたロータおよびステータを有している。このロータの永久磁石の近傍には、冷却構造として油路が設けられており、この油路を流通する潤滑油によって永久磁石を冷却し得る。さらに、モータハウジングは周壁部と左右両端の端壁部とで構成されており、この周壁部には、水冷ジャケットが設けられている。この水冷ジャケットを流通する冷却液によってステータを冷却し得る。この他のモータの冷却構造には特許文献2がある。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−190047号公報(段落番号0008、0011、0012、0017、図1〜図4)
【特許文献2】
特開平6−54409号公報(段落番号0030、0031、0037、図2)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の各特許文献に記載された構造のモータでは、モータと潤滑油との熱交換によって永久磁石の冷却が行われる。したがって、モータを冷却するためには、モータと潤滑油とが可及的に温度差がある方が好ましい。しかしながら、上述の構造のモータでは、潤滑油の温度がモータを冷却するための最適な温度とされない不都合があった。そのため、モータを充分に冷却することができないおそれがあった。
【0005】
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、冷却が充分にできるモータの冷却構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用】
この発明は、上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、モータの熱を冷却液で奪って、前記モータを冷却するモータの冷却構造において、前記モータに直接接触する冷却液を溜める冷却液溜まりが、前記モータの鉛直方向の下方に形成され、かつ、その冷却液溜まりに溜まる冷却液を冷却する熱交換器が設けられており、前記冷却液溜まりと熱交換器との間で、冷却液を流通させるための第一油ポンプと、前記冷却液溜まりの冷却液を輸送して潤滑に用いる第二油ポンプとが設けられ、前記鉛直方向で、前記冷却液溜まりにおける前記第一油ポンプの吸込口が、前記冷却液溜まりにおける前記第二油ポンプの吸込口よりも相対的に高い位置に設けられていることを特徴とするモータの冷却構造である。
【0007】
したがって、請求項1の発明では、冷却液溜まりに貯留されている冷却液が熱交換器によって、冷却される。そして、熱交換器を通過して冷却された冷却液が、前記冷却液溜まりに還流する。また、請求項1の発明では、第一油ポンプの吸込口と第二油ポンプの吸込口との干渉が回避される。さらに、第一油ポンプの吸込口が、第二油ポンプの吸込口よりも相対的に高い位置に設けられているため、第二油ポンプの作動の有無に関わらず、第一油ポンプのエア吸いを抑制でき、充分に冷却液を供給して潤滑できる。
【0008】
また、請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記モータのステータと前記冷却液とが直接熱交換する部分が設けられるとともに、前記熱交換器で冷却された冷却液が、前記直接熱交換する部分に送られることを特徴とするモータの冷却構造である。
【0009】
したがって、請求項2の発明では、請求項1の作用に加えて、前記モータのステータと、前記熱交換器を通過して冷却された冷却液とが、直接接触して熱交換される。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記モータが車両に搭載され、駆動力源または前記モータの少なくとも一方の動力を車輪に伝達可能とするとともに、前記駆動力源により前記第二油ポンプが駆動される構成であり、前記車両の前後方向で、前記第一油ポンプの吸込口が前記第二油ポンプの吸込口よりも相対的に後方に配置されていることを特徴とするものである。
【0011】
したがって、請求項3の発明では、請求項1または2の作用に加えて、車両の加速等に起因して、冷却液溜まりの内部で、冷却液が車両の後方に移動した場合にも、前記第一油ポンプの吸込口から冷却液が吸い込まれる
また、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの構成に加えて、前記第一油ポンプは、前記冷却液が高温時に作動され、かつ、前記冷却液が低温時には作動されない構成であることを特徴とするものである。この請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの発明と同様の作用が生じる他に、冷却液の粘度が高く吸入負圧の大きい低温時には第二油ポンプを作動させる必要が無く、第一油ポンプの吸込口の容積を小さく設計できる。
さらに、請求項5の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記熱交換器で冷却された冷却液が前記冷却液溜まりに戻される構成であり、前記モータが車両に搭載され、この車両は駆動力源の動力を車輪に伝達する経路にデファレンシャルが設けられており、そのデファレンシャルのリングギヤが前記冷却液溜まりに浸漬されており、そのデファレンシャルのリングギヤが回転して前記冷却液溜まりの冷却液を掻き揚げて潤滑をおこなう構成であることを特徴とするものである。この請求項5の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の作用が生じる他に、第二油ポンプの非作動時における冷却液溜まりのレベルと、第二油ポンプの作動時における冷却液溜まりのレベルとの変化を小さく抑えられる。また、請求項5の発明によれば、デファレンシャルのリングギヤによる掻き揚げ潤滑に使用される冷却液の量の変化を抑えられる。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。図3は、この発明の一実施例であるFF(フロントエンジンフロントドライブ;エンジン前置き前輪駆動)形式のハイブリッド車の動力伝達系統(パワートレーン)を示すスケルトン図である。
【0013】
図3において、1はエンジンであり、このエンジン1(駆動力源)は、燃料の燃焼によりクランクシャフト2から動力を出力する装置であって、クランクシャフト2の後端部にはフライホイール3が形成されている。
【0014】
このエンジン1に隣接して中空のトランクルアクスルケース4が取り付けられている。トランクルアクスルケース4は、アルミニウムで形成されており、ダイカスト法によって製造されている。トランクルアクスルケース4は、図3のスケルトン図に示すFF(フロントエンジンフロントドライブ;エンジン前置き前輪駆動)形式のハイブリッド車の動力伝達系統(パワートレーン)を収容する部品である。トランクルアクスルケース4の内部には、インプットシャフト5、第1のモータジェネレータ6(発電機)、動力合成機構7、変速機構8、第2のモータジェネレータ9が設けられている。インプットシャフト5はクランクシャフト2と同心状に配置されている。インプットシャフト5におけるクランクシャフト2側の端部には、クラッチハブ10がスプライン嵌合されている。
【0015】
そして、フライホイール3とインプットシャフト5との動力伝達状態を制御するクラッチ11が設けられている。
【0016】
トランクルアクスルケース4の内部には、モータジェネレータ収容室12が形成され、このモータジェネレータ収容室12の内部に第1のモータジェネレータ6が設けられている。第1のモータジェネレータ6は、回転自在なロータ13と、トランクルアクスルケース4に固定されたステータ12とを有している。前記インプットシャフト5の外周には、中空シャフト14が取り付けられている。そして、インプットシャフト5と中空シャフト14とが相対回転可能に構成されている。前記ロータ13は中空シャフト14の外周側に取り付けられている。
【0017】
前記動力合成機構(言い換えれば動力分配機構)7は、第1のモータジェネレータ6と第2のモータジェネレータ9との間に設けられており、この動力合成機構7は、いわゆるシングルピニオン形式の遊星歯車機構7Aにより構成されている。すなわち、遊星歯車機構7Aは、サンギヤ15と、サンギヤ15と同心状に配置されたリングギヤ16と、サンギヤ15およびリングギヤ16に噛合するピニオンギヤ17を保持したキャリヤ18とを有している。そして、サンギヤ15と中空シャフト14とが連結され、キャリヤ18とインプットシャフト5とが連結されている。なお、リングギヤ16は、インプットシャフト5と同心状に配置された環状部材(言い換えれば円筒部材)19の内周側に形成されており、この環状部材19の外周側にはカウンタドライブギヤ20が形成されている。このカウンタドライブギヤ20が、デファレンシャル(図示せず)を経由して動力伝達可能に車輪21に連結されている。このデファレンシャルのリングギヤの一部は、後述するオイル溜まり部に貯留されたオイルに浸漬されている。
【0018】
一方、前記中空シャフト14と同心状に他の中空シャフト23が回転可能に配置されており、この中空シャフト23の外周側に前記第2のモータジェネレータ9が配置されている。この第2のモータジェネレータ9のロータ35が、中空シャフト23に取り付けられ、ステータ34がトランクルアクスルケース4に固定されている。このように、インプットシャフト5および中空シャフト14と中空シャフト23とが同心状に配置されている。つまり、第1のモータジェネレータ6と動力合成機構7と、第2のモータジェネレータ9とが同心状に配置されている。
【0019】
前記変速機構8は、動力合成機構7と第2のモータジェネレータ9との間に配置されており、この変速機構8は、いわゆるシングルピニオン形式の遊星歯車機構8Aにより構成されている。遊星歯車機構8Aは、サンギヤ24と、サンギヤ24と同心状に配置され、かつ、環状部材19の内周に形成されたリングギヤ25と、サンギヤ24およびリングギヤ25に噛合するピニオンギヤ26を保持したキャリヤ27とを有している。
【0020】
上記のように構成されたハイブリッド車において、エンジン1から出力されるトルクを前輪に伝達する場合は、クラッチ11が係合される。すると、クランクシャフト2の動力(言い換えればトルク×回転数)がインプットシャフト5を介してキャリヤ18に伝達される。キャリヤ18に伝達されたトルクは、リングギヤ16、環状部材19、カウンタドライブギヤ20、デファレンシャル等を介して車輪21に伝達され、駆動力が発生する。なお、デファレンシャルのリングギヤが回転してオイル溜まり部のオイルが掻き揚げられ、そのオイルが動力分割機構7や変速機構8、あるいはインプットシャフト5の軸受などに供給される。また、エンジン1のトルクをキャリヤ18に伝達する際に、第1のモータジェネレータ6を発電機として機能させ、発生した電力を蓄電装置(図示せず)に充電することもできる。このように、エンジン1の動力を動力分配機構7により、車輪21および第1のモータジェネレータ6に分配できる。さらに第2のモータジェネレータ9を電動機として駆動させ、その動力を動力分配機構7に伝達することができる。
【0021】
図1は、第2のモータジェネレータ9の冷却構造の一例であり、トランクルアクスルケース4の蓋を外した正面図である。また、図2は、図1に示すII−II線での断面図である。トランクルアクスルケース4の内部には、壁32によって区画されたモータジェネレータ収容室33が形成されている。このモータジェネレータ収容室33内に第2のモータジェネレータ9が収容されている。また、モータジェネレータ収容室33から壁32を隔てて、オイル溜まり部28が配置されている。オイル溜まり部28は、トランクルアクスルケース4と壁32とによって囲まれた空間であり、車両の幅方向で、モータジェネレータ収容室33の側方に配置されている。
【0022】
オイル溜まり部28内には、オイルポンプ用ストレーナ29およびオイルクーラ用ストレーナ30が設けられている。そして、このオイルクーラ用ストレーナ30の下端は、オイルポンプ用ストレーナ29の下端よりも相対的に高い位置に設けられている。また、図1のように、車両の前後方向で、オイルクーラ用ストレーナ30の後端は、オイルポンプ用ストレーナ29の後端よりも相対的に後方に配置されている。また、オイルポンプ用ストレーナ29からオイル溜まり部28内のオイル22を吸引するためのオイルポンプ31が設けられている。オイルポンプ31は、エンジン1の駆動力によって駆動され、オイルポンプ用ストレーナ29からオイル22を汲み上げる構成となっている。このオイルポンプ31を駆動するための動力装置は、エンジン1を共用してもよいし、エンジン1とは別に電動機を用いることができる。
【0023】
また、トランクルアクスルケース4の外側に電動オイルポンプ39が設けられている。この電動オイルポンプ39とオイルクーラ用ストレーナ30とが吸込管40によって接続されている。また、オイルクーラ38には、排出管41が接続されている。そして、排出管41には、リターン穴37が形成されている。
【0024】
さらに、図2に示す例では、壁部32の底部が切り欠かれ、切り欠き部36が形成されている。この切り欠き部36によって、モータジェネレータ収容室33の内部のステータ34の一部が露出している。また、前記リターン穴37が切り欠き部36の近辺に形成されている。
【0025】
上記の冷却構造の作用を説明する。先ず、第2のモータジェネレータ9が発熱すると、オイル22と第2のモータジェネレータ9との間で熱交換が行われて、モータジェネレータ9が冷却される。このようにして、オイル溜まり部28のオイル22の温度が上昇するとともに、オイル溜まり部28に貯留されているオイル22がオイルポンプ用ストレーナ29およびオイルクーラ用ストレーナ30から吸引される。オイルクーラ用ストレーナ30から吸引されたオイル22は、オイルクーラ38の内部に流れ込む。そして、オイルクーラ38を通過して冷却されたオイル22が、リターン穴37からオイル溜まり部28に還流する。
【0026】
切り欠き部36では、ステータ34の一部が露出しているため、リターン穴37からオイル溜まり部28へ排出されたオイル22と、ステータ34の一部とが直接熱交換される。そして、さらに、ステータ34の一部との間で熱交換されたオイル22が、オイル溜まり部28に貯留され、再びオイルクーラ用ストレーナ30で吸引される。なお、オイルポンプ31に吸引されたオイル22は、動力分割機構7や変速機構8に供給される。
【0027】
このように、上述の冷却構造では、オイルクーラ38によって、オイル溜まり部28に貯留されているオイル22を冷却することができる。そのため、オイル22の油温を低下することができる。その結果、モータジェネレータ9を効果的に冷却することができる。
【0028】
また、上記の冷却構造では、オイルポンプ用ストレーナ29がオイル溜まり部28のできるだけ低い位置に優先的に配置され、オイルクーラ用ストレーナ30は、それより比較的に高く、車両後方に配置されているので、オイルクーラ用ストレーナ30とオイルポンプ用ストレーナ29との干渉が回避される。
【0029】
また、オイルポンプ用ストレーナ29が、優先的にできるだけ下方に配置されているため、オイル22が低温で流動性が悪く、オイルレベルが所定値より低くなった際でも、オイルポンプ用ストレーナ29からのエア吸いを抑制することができる。
【0030】
さらに、例えば、電動オイルポンプ38が、オイル22が高温で流動性が良く、オイルレベルが所定値より高い状態で、かつ、オイル22が車両の後方に偏った登坂条件等で作動するように構成すれば、オイルクーラ用ストレーナ30を比較的に高い位置に配置しても、オイルクーラ用ストレーナ30からのエア吸いを抑制することができる。また、オイル22を冷却する必要があるのは、高油温時のみである。したがって、オイル22の高油温時以外の条件では電動オイルポンプ39の作動条件を自由に決めることができる。その結果、オイル22の粘度が低く、吸入負圧の大きい低油温時に電動オイルポンプ38を作動させる必要がない為、吸引性能を落とす事無く、オイルクーラ用ストレーナ30の容積を小さく設計できる。また、前記のようにエア吸いを抑制できるため、狭いスペースの中でストレーナ29,30をコンパクトに配置できる。
【0031】
また、オイル溜まり部28のオイル22は、オイルクーラ38を循環して別の場所ではなく、同じオイル溜まり部28に戻される。そのため、電動オイルポンプ39の非作動時のオイル溜まり部28内のオイル22と、電動オイルポンプ39の作動時のオイル溜まり部28内のオイル22とのいわゆるオイルレベル変化を小さく抑えられる。また、デファレンシャルリングギヤによるオイル22の掻揚げ潤滑に使用される潤滑油の油量の変化も小さく抑えられる。そのため、電動オイルポンプ39の作動の有無に関わらず、遊星歯車機構7A,8Aに充分に潤滑油が供給されて潤滑が効率良く行われる。その結果、遊星歯車機構7A,8Aの焼付を防止することができる。そのため、遊星歯車機構7A,8Aの耐久性が向上する。
【0032】
ここで、上記の具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、上述したエンジン1が、この発明の駆動力源に相当し、モータジェネレータ9が、この発明のモータに相当し、オイルクーラ38がこの発明の熱交換器に相当し、オイル22がこの発明の冷却液に相当する。さらに、切り欠き部36がこの発明の直接熱交換する部分に相当する。また、オイルポンプ31がこの発明の第二油ポンプに相当し、電動オイルポンプ39がこの発明の第一油ポンプに相当する。また、オイルクーラ用ストレーナ30がこの発明の第一油ポンプの吸込口に相当し、オイルポンプ用ストレーナ29がこの発明の第二油ポンプの吸込口に相当する。
【0033】
なお、本発明は、第2のモータジェネレータ9用の冷却構造だけでなく、第1のモータジェネレータ6の冷却構造にも適用できる。また、ハイブリッド車以外にも、エンジンを用いない電気自動車の駆動力源となるモータの冷却構造、車両に搭載されていても、動力伝達系統に連結されてないモータの冷却構造、車両以外のモータの冷却構造に適用することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、熱交換器によって、オイル溜まりに貯留されている冷却液を冷却することができる。そのため、冷却液の油温を低下することができる。その結果、モータを効果的に冷却することができる。また、第一油ポンプの吸込口と第二油ポンプの吸込口との干渉を回避できる。さらに、第二油ポンプの作動の有無に関わらず、第一油ポンプのエア吸いを抑制でき、充分に冷却液を供給して潤滑できる。
【0035】
さらに、請求項2の発明によれば、請求項1の効果に加えて、冷却液とステータとの熱交換を促進できる。
【0036】
また、請求項3の発明によれば、請求項1または2の効果に加えて、車両の加速等に起因して、冷却液溜まりの内部で、冷却液の液面が相対的に第二油ポンプの吸込口側に傾斜した場合にも、冷却液溜まりから熱交換器へ効率よく冷却液を循環することができる。また、車両の定常走行時等で冷却液が傾斜していない場合、冷却液溜まりから熱交換器へ冷却液を確実に循環することができる
また、請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、冷却液の粘度が高く吸入負圧の大きい低温時には第二油ポンプを作動させる必要が無く、第一油ポンプの吸込口の容積を小さく設計できる。
さらに、請求項5の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の効果を得られる他に、第二油ポンプの非作動時における冷却液溜まりのレベルと、第二油ポンプの作動時における冷却液溜まりのレベルとの変化を小さく抑えることができる。また、請求項5の発明によれば、デファレンシャルのリングギヤによる掻き揚げ潤滑に使用される冷却液の量の変化を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係るモータの冷却構造の具体例を簡略的に示した正面図である。
【図2】 図1のII−II線における断面図である。
【図3】 冷却対象であるモータおよび冷却構造が組み込まれているパワートレーンの一例を簡略的に示すスケルトン図である。
【符号の説明】
6,9…モータジェネレータ、 7A,8A…遊星歯車機構、 21…車輪、22…オイル、 28…オイル溜まり部、 29…オイルポンプ用ストレーナ、 30…オイルクーラ用ストレーナ、 31…オイルポンプ、 38…オイルクーラ、 39…電動オイルポンプ。

Claims (5)

  1. モータの熱を冷却液で奪って、前記モータを冷却するモータの冷却構造において、
    前記モータに直接接触する冷却液を溜める冷却液溜まりが、前記モータの鉛直方向の下方に形成され、かつ、その冷却液溜まりに溜まる冷却液を冷却する熱交換器が設けられており、
    前記冷却液溜まりと熱交換器との間で、冷却液を流通させるための第一油ポンプと、前記冷却液溜まりの冷却液を輸送して潤滑に用いる第二油ポンプとが設けられ、前記鉛直方向で、前記冷却液溜まりにおける前記第一油ポンプの吸込口が、前記冷却液溜まりにおける前記第二油ポンプの吸込口よりも相対的に高い位置に設けられていることを特徴とするモータの冷却構造。
  2. 前記モータのステータと前記冷却液とが直接熱交換する部分が設けられるとともに、前記熱交換器で冷却された冷却液が、前記直接熱交換する部分に送られることを特徴とする請求項1に記載のモータの冷却構造。
  3. 前記モータが車両に搭載され、駆動力源または前記モータの少なくとも一方の動力を車輪に伝達可能とするとともに、前記駆動力源により前記第二油ポンプが駆動される構成であり、前記車両の前後方向で、前記第一油ポンプの吸込口が前記第二油ポンプの吸込口よりも相対的に後方に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のモータの冷却構造。
  4. 前記第一油ポンプは、前記冷却液が高温時に作動され、かつ、前記冷却液が低温時には作動されない構成であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のモータの冷却構造。
  5. 前記熱交換器で冷却された冷却液が前記冷却液溜まりに戻される構成であり、前記モータが車両に搭載され、この車両は駆動力源の動力を車輪に伝達する経路にデファレンシャルが設けられており、そのデファレンシャルのリングギヤが前記冷却液溜まりに浸漬されており、そのデファレンシャルのリングギヤが回転して前記冷却液溜まりの冷却液を掻き揚げて潤滑をおこなう構成であることを特徴とする請求項1または2に記載のモータの冷却構造。
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