JP4092987B2 - プレフィルドシリンジキット - Google Patents

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    • A61M5/284Syringe ampoules or carpules, i.e. ampoules or carpules provided with a needle comprising means for injection of two or more media, e.g. by mixing

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレフィルドシリンジキットに関する。さらに詳しくは、粉末製剤または溶解液が収容されたシリンジと、溶解液が収容されたシリンジとからなるプレフィルドシリンジキットに関する。
【0002】
【従来の技術】
液状の薬剤、すなわち薬液は、アンプルや、ゴム栓で密封されたバイアルなどの薬液容器に収容されている。そして、これらアンプルやバイアルに収容された薬液を注射する際には、アンプルの場合はアンプルをカットした後に、バイアルの場合はシリンジに取り付けた注射針でゴム栓を刺通した後に、薬液をシリンジ内に吸引し、ゴム栓の刺通に用いた注射針とは別の注射針を新たにシリンジに取り付け、患者に注射を行っている。
【0003】
また、複数の薬剤を同一のシリンジ内に互いに分離して保存しておき、用時混合して用いる、所謂、複数成分混合型プレフィルドシリンジも実用化されている。現在市販されている複数成分混合型プレフィルドシリンジは、概ね図8に示すような2成分混合型である。すなわち、バレル260内を第1ガスケット261と第2ガスケット262で、2つの空間に隔て、バレル260の中央部内壁にバイパス溝263を凹設し、プランジャー264を押し込んだとき、後方空間265の溶解液266(例えば生理食塩水やブドウ糖)がバイパス溝263を通って前方空間267に進入し、凍結乾燥製剤268(例えば凍結乾燥された抗生物質)と混合されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、アンプルやバイアルを用いる方法では、薬液容器とシリンジとの接続に金属針を必要としているため、操作者が注射針で怪我をするおそれがあり、また、アンプルカットの際に生じるガラス片や、バイアルのゴム栓を穿刺した際に生じるゴム片などの異物が薬液中に混入するおそれがある。さらに、その操作が煩雑であるため、注射に少なからず時間を要し、正確な量を吸引できない。また、ヒアルロン酸ナトリウムなどの粘度の高い薬液の場合、薬液容器からシリンジへの薬液の吸引には多大な時間と吸引力を要している。また、バイアル内の薬液を吸引する場合、吸引するにつれてバイアル内は減圧されるため、次第に吸引操作に力を要し、スムーズな吸引を行うことができない。
【0005】
一方、プレフィルドシリンジでは、第1ガスケット261をバイパス溝263まで移動し、後方空間265の溶解液266の全量を前方空間267に進入させた後に、凍結乾燥製剤268と溶解液266とを十分に混合するには大きな空間が必要となる。しかし、第1ガスケット261がバイパス溝263まで移動した後に、プランジャー264を後方へ引いても、バイパス溝263を通って液が後方空間265へ逆流したり、第1ガスケット261と第2ガスケット262が別々に摺動したりするため、第1ガスケット261は、バイパス溝263より、バレル260の基端260aの方向には移動できず、両薬剤の混合に必要な空間をバレル260内につくりだすことはできない。したがって、前方空間267の容積は、予め大きくとる必要があり、薬剤の容量の割にシリンジのサイズが大きくなるといった問題がある。
また、2成分を混合した後、さらに別の薬液を配合する必要が生じたとしても、プランジャー264を引いても第1ガスケット261はそれに連動して動かないため、新たな薬液をバレル260内に定量的に吸引することは困難である。さらに、ガスケットに含まれている添加剤、例えば硫黄や加硫促進剤などが保存中に溶解液中に溶出するおそれがある。さらに、同一バレル内に2種類の薬剤が収容されているため、製造時に別々に滅菌することができない。
【0006】
本発明は、如上の事情に鑑みてなされたもので、2種類以上の薬剤を別々に滅菌でき、薬剤調製の際における操作者の怪我や異物混入のおそれがなく、簡便かつ短時間に薬剤調製操作の可能なプレフィルドシリンジキットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討の結果、本発明に想到した。すなわち、本発明のプレフィルドシリンジキットは、先端にオス型ルアーテーパーの注射針接続部を有する第1バレルおよび、該第1バレル内に液密かつ摺動可能に挿入された、プランジャーを結合可能な第1ガスケットからなる、内部に第1薬剤が収容された第1シリンジと、前記注射針接続部と液密に接続可能なメス型ルアーテーパーの吐出口を有する第2バレルおよび、該第2バレル内に液密かつ摺動可能に挿入された、プランジャーを結合可能な第2ガスケットからなる、内部に第2薬剤が収容された第2シリンジとからなり、前記第1シリンジと前記第2シリンジとが、同軸上直列に配置されるとともに、前記注射針接続部と前記吐出口とが、封止手段により液密に封止されかつ、接続されてなるものである。
【0008】
ここで、前記封止手段は、前記吐出口と嵌合するオス型ルアーテーパーの凸部を設けた先端と、前記注射針接続部と嵌合するメス型ルアーテーパーの凹部を設けた基端を有してなる略円筒形状の部材であることが好ましく、このとき、前記封止手段は、前記凸部に嵌合した前記吐出口を同心円状に取り囲むスカート部を先端に有してなり、前記吐出口は、前記凸部と嵌合するとともに、前記スカート部と嵌合していてもよい。
【0009】
また、前記注射針接続部と前記吐出口とを接続したときに、前記注射針接続部の先端が当接することにより剥離するシール部材を、前記吐出口の基端円周部に溶着してもよく、このとき、前記注射針接続部と前記吐出口とを接続したときに、前記第2バレル内に突出する前記注射針接続部の先端部分に、軸方向にスリットを設けてもよい。
【0010】
また、前記プランジャーを、前記第1ガスケットに予め結合していてもよい。
【0011】
また、前記第1薬剤は固形製剤であり、前記第2薬剤は液剤であることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例を示す図である。(A)は縦断面図であり、(B)は(A)中のA′−A′線断面図である。図1に示すように、本発明のプレフィルドシリンジキット10は、先端にオス型ルアーテーパーの注射針接続部51を有する第1バレル50および、該第1バレル50内に液密かつ摺動可能に挿入された、プランジャー70を結合可能な第1ガスケット60からなる、内部に第1薬剤Dが収容された第1シリンジ20と、前記注射針接続部51と液密に接続可能なメス型ルアーテーパーの吐出口81を有する第2バレル80および、該第2バレル80内に液密かつ摺動可能に挿入された、プランジャーを結合可能な第2ガスケット90からなる、内部に第2薬剤Lが収容された第2シリンジ30とからなり、第1シリンジ20と第2シリンジ30とは同軸上直列に配置されるとともに、前記注射針接続部51と前記吐出口81とが、封止手段40により液密に封止されかつ、接続されている。
【0013】
ここで、注射針接続部51はオス型ルアーテーパーに、前記吐出口81は、前記オス型ルアーテーパーと嵌合するメス型ルアーテーパーになっている。ここでいうオス型ルアーテーパー、メス型ルアーテーパーとは、ISO規格のものであり、一般に市販されている医療器具に採用されている6%オス型ルアーテーパー、6%メス型ルアーテーパーを指す。このような汎用型のルアーテーパーを接続部に採用することにより、必要に応じて、第1シリンジ20と第2シリンジ30をそれぞれ別々に三方活栓、輸液チューブなどの一般の医療器具に接続することができる。
【0014】
ここで第1シリンジ20としては、先端に注射針接続部51を有する基端50aの開放された第1バレル50と、この第1バレル50の基端50aから第1バレル50内に液密かつ摺動可能に挿入された第1ガスケット60からなるシリンジが好適に採用され、第1バレル50内の第1ガスケット60の前方空間には、第1薬剤Dが収容される。第1薬剤Dは、固形製剤、液剤のいずれでもよいが、好ましくは固形製剤、より好ましくは凍結乾燥製剤である。第1バレル50の基端50aには、指掛け用フランジ52が設けられている。なお、第1バレル50は、通常ガラスまたは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの混合物などのプラスチック材料で形成されるが、プラスチック材料は医療用材料として認められている透明性を有するものであれば、その素材は特に限定されない。
【0015】
第1ガスケット60は、ブチルゴムや熱可塑性エラストマーなどで形成され、基端にはメスネジ61などの結合手段が設けられており、先端にオスネジ71を設けたプランジャー70を結合することができるようになっている。
なお、第1シリンジ20に凍結乾燥製剤を収容する場合は、第1バレル50内に凍結乾燥すべき薬剤を充填した後、第1バレル50の基端50aに第1ガスケット60を半打栓した状態で、第1バレル50に凹設したバイパス溝53から水分を蒸散させることにより凍結乾燥した後、第1ガスケット60を第1バレル50内の所定の位置まで真空打栓する。このとき、第1バレル50内の第1ガスケット60の前方空間は、凍結乾燥した製剤で満たされ、空隙は殆どなくなる。したがって、第1ガスケット60は第1バレル50の先端方向に位置することができるので、第1ガスケット60にプランジャー70を結合した状態で保管しても、プレフィルドシリンジキットの全長が長くなり過ぎることはない。
【0016】
ここで、第2シリンジ30としては、先端に吐出口81を有する基端80aの開放された第2バレル80と、この第2バレル80の基端80aから第2バレル80内に液密かつ摺動可能に挿入された第2ガスケット90からなるシリンジが好適に採用され、第2バレル80内の第2ガスケット90の前方空間には、第2薬剤Lが収容される。ここで、第2薬剤Lは、液剤であることが好ましい。基端80aには指掛け用フランジ82を設けることもできるが、第1バレル50と異なり必須ではない。なぜなら、第2ガスケット90は、吐出口81からの吸引により摺動可能であるので、第2ガスケット90にプランジャーを接続して押圧する必要は必ずしもなく、使用に際しては、第1シリンジ20の注射針接続部51に注射針(図示しない)を接続して注射用シリンジとして使用するため、第2シリンジ30を注射用シリンジとして使用する場合は稀だからである。このように、ガスケット30には、プランジャーを接続しない場合もあるため、第2ガスケット90の基端には、プランジャーを接続するためのメスネジ91を設ける必要は必ずしもない。しかし、第2薬剤Lが粘度の高い液剤のときは、第1シリンジ20からの吸引力のみでは、第2バレル80から第1バレル50への液剤の移動が困難な場合もある。このようなときには、第2ガスケット90にプランジャーを接続し、押圧により液剤を第1シリンジ50に移動させることができる。第2ガスケット90に接続するプランジャーとしては、第1ガスケット60に結合するプランジャー70を用いることが好ましく、これにより第2ガスケット90用の新たなプランジャーを添付する必要がなくなる。
なお、第2バレル80は、通常ガラスまたは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの混合物などのプラスチック材料で形成されるが、プラスチック材料は、医療用材料として認められている透明性を有するものであれば、その素材は特に限定されない。
【0017】
ここで、封止手段40は、オス型ルアーテーパーの凸部41が設けられた先端および、メス型ルアーテーパーの凹部42が設けられた基端とからなる略円筒状の部材であり、通常ブチルゴムや熱可塑性エラストマーなどの弾性材料から形成される。先端の凸部41は第2シリンジ30の吐出口81に、基端の凹部42は第1シリンジ20の注射針接続部51と、それぞれ液密に嵌合する。このように、注射針接続部51と吐出口81の両者を一つの封止手段40で封止しているので、第1シリンジ20と第2シリンジ30にそれぞれ別の封止手段を設ける必要がない。したがって、製造コストも下げられ、廃棄物の数も少なくなる。
【0018】
次に、本発明の他の実施例を説明する。
図2は、本発明の他の実施例の要部断面図であり、第1シリンジの注射針接続部の基端に設けられたオスネジと螺合するメスネジが、第2シリンジの吐出口の先端に設けられている。(A)は、注射針接続部と吐出口とが封止手段を介して接続された状態であり、(B)は、注射針接続部と吐出口とが直接接続された状態を示している。
図2に示す本実施例のプレフィルドシリンジキットの各部の構成は、図1に示す実施例のプレフィルドシリンジキットと実質的に同一である。相違する点は、第1シリンジ100の注射針接続部101の基端にオスネジ102が設けられており、第2シリンジ110の吐出口111の先端には、前記オスネジ102と螺合するメスネジ112が設けられている点にある。
このように、注射針接続部101と吐出口111とは、ルアーテーパーによる嵌合以外に、オスネジ102とメスネジ112との螺合によっても結合されるので、第1シリンジ100と第2シリンジ110とを接続したときに、薬剤が漏洩したり、第1シリンジ100と第2シリンジ110とが不用意に分離したりするおそれがなくなる。
なお、本実施例の封止手段270も、図1に示した実施例の封止手段40と同様に先端の凸部271が吐出口111に液密に嵌合するとともに、基端の凹部272が注射針接続部101に液密に嵌合することにより、第1シリンジ100と、第2シリンジ110とを接続している。図2では、封止手段270に吐出口111の先端を取り囲むスカート部273が設けられているが、このスカート部273は、必ずしも必要ではない。
【0019】
さらに、本発明の他の実施例を説明する。
図3は、本発明の他の実施例の要部断面図であり、第1バレルの肩部に形成されたスカート部内面に設けられたメスネジと螺合するフランジ部が、第2シリンジの吐出口の先端に設けられている。(A)は、注射針接続部と吐出口とが封止手段を介して接続された状態であり、(B)は、注射針接続部と吐出口とが直接接続された状態を示している。
図3に示す本実施例のプレフィルドシリンジキットの各部の構成は、図1に示す実施例のプレフィルドシリンジキットと実質的に同一である。相違する点は、第1シリンジ120のバレル肩部121に形成された、注射針接続部122を取り囲むスカート部123の内面に設けられたメスネジ124と螺合するフランジ部132が第2シリンジ130の吐出口131の先端に設けられている点にある。
このように、第1シリンジ120と第2シリンジ130とは、注射針接続部122と吐出口131どうしのルアーテーパーによる嵌合以外に、螺合によっても結合されるので、第1シリンジ120と第2シリンジ130とを接続したときに、薬剤が漏洩したり、第1シリンジ120と第2シリンジ130とが不用意に分離したりするおそれがなくなる。
なお、本実施例の封止手段280も、図1に示した実施例の封止手段40と同様に先端の凸部281が吐出口131に液密に嵌合するとともに、基端の凹部282が注射針接続部122に液密に嵌合することにより、第1シリンジ120と、第2シリンジ130とを接続している。図3では、封止手段283に吐出口131の先端のフランジ部132を取り囲むスカート部283が設けられているが、このスカート部283は、必ずしも必要ではない。
【0020】
さらに、本発明の他の実施例を説明する。
図4は、本発明の他の実施例の要部断面図であり、凸部と嵌合した吐出口を取り囲むスカート部が、封止手段の先端に設けられている。
図4に示す本実施例のプレフィルドシリンジキットの各部の構成は、図1に示す実施例のプレフィルドシリンジキットと実質的に同一である。相違する点は、封止手段140の凹部143が第1シリンジ20の注射針接続部51に嵌合するとともに、凸部141に嵌合した吐出口81を同心円状に取り囲むスカート部142を先端に有してなり、凸部141と嵌合する吐出口81は、スカート部142とも嵌合している点にある。
このように、封止手段140は、凸部141が吐出口81の内側と嵌合するとともに、スカート部142が吐出口81に外嵌しているので、輸送時や保管時において封止手段140から第2シリンジ30が不用意に脱落することを防いでいる。
【0021】
さらに、本発明の他の実施例を説明する。
図5は、本発明の他の実施例の要部断面図であり、封止手段が、凸部が設けられた先端と、凹部が設けられた基端を有する弾性部材を外筒に挿嵌した構成となっている。
図5に示す本実施例のプレフィルドシリンジキットの各部の構成は、図5に示す実施例のプレフィルドシリンジキットと実質的に同一である。相違する点は、封止手段150が、凸部161を設けた先端と、凹部162を設けた基端を有する弾性部材160を、硬質の合成樹脂よりなる外筒170に挿嵌した構成からなっている点にある。
このように、弾性部材160を硬質の外筒170に挿嵌することにより、弾性部材160の径方向への拡大を抑制することが可能なので、外筒170を用いていない図4の封止手段140と比較したときに弾性部材160の径方向の肉厚を薄くすることができ、プラスチック材料と比較して高価なブチルゴムなどから形成される弾性部材の製造コストを抑えることが可能となる。外筒170は、通常ポリプロピレン、ポリスチレン、高密度ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂など硬質の合成樹脂により形成される。
【0022】
さらに、本発明の他の実施例を説明する。
図6は、本発明の他の実施例の要部断面図であり、プラスチック材料により形成された封止手段が、第1シリンジおよび第2シリンジに剥離可能に弱溶着されている。
図6に示す本実施例のプレフィルドシリンジキットの各部の構成は、図1に示す実施例のプレフィルドシリンジキットと実質的に同一である。相違する点は、封止手段180が、先端には凸部181および、凸部181に嵌合した吐出口191を取り囲むスカート部182を、基端には凹部183を有しており、この封止手段180は、プラスチック材料により形成されるとともに、封止手段180の基端は第1バレル50の肩部54と、スカート部182の先端は第2バレル190の肩部192と、それぞれ脆弱部210および200を介して溶着されており、この脆弱部210および200は、第1バレル50、第2バレル190と封止手段180との相対的な回転操作により剥離可能となっている点にある。
封止手段180は、通常ポリエチレンやポリプロピレン、またはポリエチレンとポリプロピレンの混合物で形成され、脆弱部210および200は、通常、第1バレル50および第2バレル190に対して相溶性が悪い材料で形成される。例えば、第1バレル50および第2バレル190がポリプロピレンを主成分として形成されている場合、脆弱部210および200はポリエチレンとポリプロピレンとの混合物、ポリエチレンの共重合体またはグラフト化物を主成分とすることが好ましい。
ここで、第1バレル50および第2バレル190が、ポリプロピレンを主成分として形成されている場合、封止手段180をポリエチレンとポリプロピレンとの混合物、ポリエチレンの共重合体またはグラフト化物を主成分として形成し、第1バレル50の肩部54および第2バレル190の肩部192に、第1バレル50、第2バレル190と封止手段180との相対的な回転操作によって剥離可能なように直接弱溶着されてもよい。
このように、封止手段180の素材として、ブチルゴムや熱可塑性エラストマーなどのコストの高い弾性材料ではなく、安価なプラスチック材料を用いることにより、製造コストを低くすることができる
【0023】
さらに、本発明の他の実施例を説明する。
図7は、本発明の他の実施例の要部断面図であり、吐出口の基端円周部にシール部材を剥離可能に溶着し、注射針接続部が第2バレル内部に突出する部分にスリットを設けている。(A)は、注射針接続部と吐出口との接続前の状態を示し、(B)は、注射針接続部と吐出口とが接続された状態を示している。
図7に示す本実施例のプレフィルドシリンジキットの構成は、図1に示す実施例のプレフィルドシリンジキットと実質的に同一である。相違する点は、注射針接続部221と吐出口231とを接続したときに、注射針接続部221の先端が当接することにより剥離するシール部材240が、吐出口231の基端円周部232に溶着されている点、第1シリンジ220と第2シリンジ250を接続し、注射針接続部221と吐出口231とを嵌合させたときに、第2バレル230内に突出する注射針接続部221の先端部分に、軸方向にスリット222を設けている点にある。
吐出口231は、シール部材240を吐出口231の基端円周部232に剥離可能に弱溶着し、第2バレル230の内部と外部の連通を遮断することにより、液密に封止されている。シール部材240の素材としては、第2バレル230の形成材料と相溶性の悪い素材であれば特に限定されず、例えば、第2バレル230がポリプロピレンから形成されている場合、シール部材240の素材としては、ポリプロピレンとポリエチレンの混合物が好適に採用される。そして、このシール部材240は、第1シリンジ220と第2シリンジ250とを接続するときに、吐出口231と嵌合する注射針接続部221の先端が当接することにより、第2バレル230の内部に向けて剥離する。また、シール部材240が第2バレル230から剥離する際に、弱溶着部分が全て剥離しないように、溶着面の一部分を剥離し難く強溶着してもよい。
シール部材240は、注射針接続部221の先端が当接することにより剥離するようにするため、注射針接続部221を吐出口231に接続したときに、注射針接続部221の先端が第2バレル230の内部に突出するように、吐出口231の長軸方向の長さを注射針接続部221のそれよりも短く設定しなくてはならない。
さらに、注射針接続部221が、第2バレル230の内部に突出する部分に軸方向のスリット222を設けることにより、剥離したシール部材240が注射針接続部221の先端面に覆い被さるようなことがあっても、第1シリンジ220と第2シリンジ250の連通を遮断するようなことはなく、第2シリンジ250から第1シリンジ220への薬剤の移送が妨げられることはない。
このように、吐出口をシール部材で塞いでおくことにより、本発明に係るプレフィルドシリンジキットの製造に際して、第1シリンジを第2シリンジとは別々に滅菌することができるため、第1シリンジと第2シリンジとで異なる滅菌方法を選択可能である。また第1シリンジと第2シリンジとを接続するときに、収納した薬液が誤って漏出するようなこともない。
なお、本実施例に示した第1シリンジ220と第2シリンジ250とを接続する封止手段としては、図1〜図6に示したいずれの封止手段も採用可能である。ただし、図2に示した封止手段を用いるときには、注射針接続部の基端にオスネジを、吐出口の先端にメスネジを設けなくてはならず、図3に示した封止手段を用いるときには、吐出口の先端にフランジを設け、注射針接続部を取り囲むスカート部に該フランジと螺合するメスネジを設けなくてはならない。
【0024】
【発明の効果】
以上述べたことから明らかなように、本発明によれば、2種類以上の薬剤を別々に滅菌でき、薬剤調製の際における操作者の怪我や異物混入のおそれがなく、簡便かつ短時間に薬剤調製操作の可能なプレフィルドシリンジキットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す図である。(A)は縦断面図であり、(B)は(A)中のA′−A′線断面図である。
【図2】 本発明の実施例を示す要部断面図である。(A)は第1シリンジと第2シリンジとが封止手段を介して接続されており、(B)は第1シリンジと第2シリンジとが直接接続されている。
【図3】 本発明の実施例を示す要部断面図である。(A)は第1シリンジと第2シリンジとが封止手段を介して接続されており、(B)は第1シリンジと第2シリンジとが直接接続されている。
【図4】 本発明の実施例を示す要部断面図である。
【図5】 本発明の実施例を示す要部断面図である。
【図6】 本発明の実施例を示す要部断面図である。
【図7】 本発明の実施例を示す要部断面図である。(A)は接続前の状態であり、(B)は接続後の状態である。
【図8】 従来技術を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 プレフィルドシリンジキット
20、100、120、220 第1シリンジ
30、110、130、250 第2シリンジ
40、270、280、140、150、180 封止手段
41、141、161、181、271、281 凸部
42、143、162、183、272、282 凹部
50 第1バレル
51、101、122、221 注射針接続部
60 第1ガスケット
70 プランジャー
80、190、230 第2バレル
81、111、131、191、231 吐出口
90 第2ガスケット
142、182 スカート部
222 スリット
232 基端円周部
240 シール部材
D 第1薬剤
L 第2薬剤

Claims (5)

  1. 先端にオス型ルアーテーパーの注射針接続部を有する第1バレルおよび、該第1バレル内に液密かつ摺動可能に挿入された、プランジャーを結合可能な第1ガスケットからなる、内部に第1薬剤が収容された第1シリンジと、前記注射針接続部と液密に接続可能なメス型ルアーテーパーの吐出口を有する第2バレルおよび、該第2バレル内に液密かつ摺動可能に挿入された、プランジャーを結合可能な第2ガスケットからなる、内部に第2薬剤が収容された第2シリンジとからなり、前記注射針接続部は前記吐出口より長く形成され、前記注射針接続部と前記吐出口とを接続したときに、前記注射針接続部の先端が当接することにより剥離するシール部材を、前記吐出口の基端円周部に溶着し、前記第2バレル内に突出する前記注射針接続部の先端部分に、軸方向にスリットを設け、前記第1シリンジと前記第2シリンジとが、同軸上直列に配置されるとともに、前記注射針接続部と前記吐出口とが、封止手段により液密に封止されかつ、接続されてなるプレフィルドシリンジキット。
  2. 前記封止手段が、前記吐出口と嵌合するオス型ルアーテーパーの凸部を設けた先端と、前記注射針接続部と嵌合するメス型ルアーテーパーの凹部を設けた基端を有してなる略円筒形状の部材である請求項1記載のプレフィルドシリンジキット。
  3. 前記封止手段が、前記凸部に嵌合した前記吐出口を同心円状に取り囲むスカート部を先端に有してなり、前記吐出口は、前記凸部と嵌合するとともに、前記スカート部とも嵌合してなる請求項2記載のプレフィルドシリンジキット。
  4. 前記プランジャーを、前記第1ガスケットに予め結合してなる請求項1〜のいずれかに記載のプレフィルドシリンジキット。
  5. 前記第1薬剤が固形製剤であり、前記第2薬剤が液剤である請求項1〜のいずれかに記載のプレフィルドシリンジキット。
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