JP4092410B2 - 既製杭及び基礎杭構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、根固め部を有する杭穴内に埋設される基礎杭、杭穴内に基礎杭を埋設してなる基礎杭構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)第1の従来例
【0003】
通常実施されている上杭30と下杭32の継ぎ杭の構成で、上杭30としてSC杭(鋼管50を巻いて曲げ性能を強化したコンクリート杭)を使用し、下杭32には、節付きコンクリート杭を使用した構成である(図8(a)、特許2651893号公報図1の応用)。ここでは、上杭30の軸径(D)を下杭32の軸径(D)と同一の軸径としてあり、下杭の肉厚(t)と上杭の肉厚(t)も同一寸法としてある。
【0004】
このように、杭基礎上部の既製杭の曲げ性能の強化のために使用されている手法は、上杭および下杭に関して外径および内径(含肉厚)の形状・寸法を同一とする範囲から、下杭としては所要軸力を満たす杭材種を選択し、上杭に関しても下杭と同一範囲から所要曲げモーメント、軸力を満たす杭材種を選択し、建造物の所要耐力を満たす方法が常用されている。
【0005】
(2)第2の従来例
【0006】
コンクリート杭で、上部に鋼管50を巻いた構造とし、下部に軸方向に鋼棒、螺旋鉄筋を埋設した構造である(図8(b)。実開昭58−59842公報)。上部の軸径(D)・肉厚(t)と、下部の軸径(D)・肉厚(t)が同一形状寸法となっている。
【0007】
この例では、既製杭の上端部に外殻鋼管部を設け、杭基礎上端部の曲げモーメント(性能)を向上させているが、杭下部は通常のPC杭あるいはPHC杭等の規格のコンクリート杭であり、上端部の外殻鋼管部と下部のコンクリート杭部の応力伝達バランスを良くするために、杭の上下部分の外径、肉厚を同一寸法としているものである。
【0008】
(3)第3の従来例
【0009】
コンクリート杭で、所定位置に埋設が完了した後、杭上端部外周面に炭素繊維を巻き付けさらにモルタル等の保護材52で被覆した後に杭頭補強鉄筋53を配設した構造が提案されている(特開平11−50448。図8(c)。また、同趣旨で地上に露出切断した杭頭部に、2重の鋼管等を巻いて補強した構造も提案されている(特開2000−319875)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記第1の従来例では、本基礎の曲げ耐力が、下端部の軸径と同一外径のSC杭の曲げ範囲に制限されている問題点があった。
【0011】
前記第2に従来例では、上部は鋼管により耐力を確保し、内側のコンクリート部分は、座屈防止の為に配置したものであり、肉厚が薄いコンクリート層となっている。従って、上端部の薄い肉厚の中に鋼棒、その他異形鋼棒等の補強材を埋設することは考慮されていない。従って、鋼管の下縁での強度はもとより、上下の杭本体部の強度品質が充分なものとできない問題があり、結局この既製杭の曲げ耐力は下端部の外径に相当するSC杭レベル以下となっている。
【0012】
前記第3の従来例では、杭頭部の補強には有効ではあるが、杭を埋設作業後に、杭頭部の補強処理に別工事として多くの工程を要する問題点があった。また、同様の構造となるように予め杭頭を保護材52等で補強した既製杭を杭穴内に埋設することも考えられるが、杭穴の全体を保護材52等の外径に合わせて、大径に掘削したり、杭穴の上端部のみを大径に掘削する必要があり、同様に杭穴掘削工事に負担が大きくなる問題点があった。
【0013】
一方、杭穴の拡底根固め部内に固化強度を支持地盤強度より高く形成したソイルセメントを充填し、この拡底根固め部内に突起を形成した既製杭を設置して、従来比で2倍以上の高い鉛直支持力を実現する基礎杭構造(特開平11-280067)や、拡底根固め部に鉄筋篭を装着した既製杭を固定して高い鉛直支持力を実現した基礎杭構造(特開平11-61811)も提案されている。これらの基礎杭構造では、根固め部(下端部)での鉛直支持力に比べて、杭穴軸部に配置される既製杭の圧縮耐力や水平耐力が不足しており、根固め部と杭上部での耐力のバランスが取れず、根固め部での高い鉛直支持力を充分活用できていない問題点が指摘されている。
【0014】
前記の杭頭部を強化する各従来例を、このような根固め部での高い鉛直支持力を発揮する基礎杭構造に適用しても、根固め部に見合った杭頭部の強化を実現することはできなかった。
【0015】
【課題を解決するための手段】
然るにこの発明では、下部軸部の上方に大径の上部軸部を形成し、下部軸部を杭穴の根固め部に位置させ、上部軸部に鋼管を嵌装し、鋼管を杭穴の上端部に位置させたので、前記問題点を解決した。
【0016】
即ちこの発明は、杭穴軸部の下方に杭穴根固め部を形成した杭穴内に埋設し、中空部を有し、PC鋼棒を埋設したコンクリート製の既製杭であって、杭穴根固め部に位置する下部軸部の上方に、寸法調節部を介して該下部軸部より外径が大きい上部軸部を形成してなり、前記下部軸部の外側面に突起部を形成し、前記上部軸部の少なくとも上端部に、前記PC鋼棒の外側に平行して異形鋼棒が埋設され、前記上部軸部の少なくとも上端部に鋼管を嵌装し、前記鋼管の外径を、前記下部軸部の外径より大きく形成し、かつ前記下部軸部の突起部外径より小さく形成し、前記上部軸部と下部軸部の内径を同一に形成したことを特徴とする既製杭である。
【0017】
また、他の発明は、杭穴軸部の下方に杭穴根固め部を形成した杭穴内に埋設し中空部を有し、PC鋼棒を埋設したコンクリート製の既製杭であって、前記杭穴根固め部に配置される下杭と該下杭の上部に接合される1つ又は複数の上杭とから構成し、前記下杭は杭穴根固め部に位置する下部軸部の上方に、寸法調節部を介して該下部軸部より外径が大きい上部軸部を形成して、前記下部軸部に外側面に突起部を形成し、前記上部軸部の少なくとも上端部で、前記PC鋼棒の外側に平行して異形鋼棒を埋設して構成し、前記上部軸部の上端部に、上部軸部と同径又は上部軸部より大径の上杭を接合し、最上に位置する上杭の少なくとも上端部に、前記PC鋼棒の外側に平行して異形鋼棒を埋設すると共に、少なくとも上端部外側に鋼管を嵌装し、前記鋼管の外径を、前記下部軸部の外径より大きく形成し、かつ前記下部軸部の突起部外径より小さく形成し、前記下杭の上部軸部と下部軸部の内径を同一に形成し、かつ前記上杭と前記下杭の内径を同一に形成したことを特徴とする既製杭である。
【0018】
前記既製杭において、鋼管の外径を、部軸部の外径より大きく形成し、かつ下部軸部の突起部外径より小さく形成した既製杭である。また、上部軸部の肉厚を、下部軸部の肉厚より、厚く形成した既製杭である。
【0019】
また、他の発明は、杭穴軸部の下端部に根固め部を形成してなる杭穴内に、セメント固化物を充填して既製杭を埋設してなる構造であって、前記既製杭は、PC鋼棒を埋設してなり、突起部を有する下部軸部の上方に、寸法調節部を介して前記下部軸部より大径の上部軸部が形成され、前記上部軸部の少なくとも上端部で、前記PC鋼棒の外側に平行して異形鋼棒を埋設して、前記上部軸部の少なくとも上端部に鋼管を嵌装して構成し、前記鋼管の外径を、前記下部軸部の外径より大きく形成し、かつ前記下部軸部の突起部外径より小さく形成し、前記上部軸部と下部軸部の内径を同一に形成し、前記杭穴の根固め部内に、前記既製杭の下部軸部及び寸法調節部が位置し、前記杭穴の地上付近に鋼管及び異形鋼棒が位置することを特徴とする基礎杭構造である。
【0020】
【発明の実施の形態】
既製杭であって、単杭においては、以下のように構成する。
(1) 環状リブなどの突起部を形成した下部軸部の上方に、下部軸部より大径の上部軸部を連設する。上部軸部の肉厚を下部軸部の肉厚より、厚く形成する。
(2) 上部軸部は、上端部を含めて全長に亘りPC鋼棒及び/又は異形鋼棒等の鋼棒を埋設する。
(3) 上部軸部の上端部に、下部軸部より大径で、突起部外径より小さな鋼管を嵌装する。
(4) また、下部軸部より大径の上部軸部を連設し、上部軸部の肉厚を下部軸部の肉厚より、厚く形成することにより、下部軸部及び上部軸部で内径を同一寸法とする。上部下部軸部で内径を同一寸法とすることにより、既製杭の肉厚を有効に利用して、所望の支持力等を得られると共に、中空部に径の変化が無いので、中掘工法に適用した場合、既製杭の中で掘削ロッドを滑らかに昇降させることができる。従って、中掘工法にも最適な既製杭とすることができる。
【0021】
また、既製杭であって、継ぎ杭においては、以下のように構成する。
(1) 下杭は、環状リブなどの突起部を形成した下部軸部の上方に、下部軸部より大径の上部軸部を連設する。上部軸部の肉厚を下部軸部の肉厚より、厚く形成する。
(2) 上杭は、上部軸部と同型又は大径で、全長に亘り鋼管を嵌装する。また、上杭は、全長に亘りPC鋼棒及び/又は異形鋼棒等の鋼棒を埋設する。
【0022】
また、既製杭を杭穴内に埋設して、以下のように、基礎杭構造を構成する。
(1) 杭穴軸部の下端部に拡大根固め部を形成してなる杭穴とする。
(2) 杭穴内に、セメントミルク又はソイルセメントを充填した後、あるいは充填しながら既製杭を埋設して基礎杭構造とする。
(3) 既製杭は、突起部を有する下部軸部の上方に、寸法調節部を介して下部軸部より大径の上部軸部が形成され、下部軸部及び寸法調節部が杭穴の拡大根固め部内に位置する。
(4) 既製杭の上部軸部の少なくとも上端部に鋼管を嵌装してあり、鋼管は杭穴軸部の地上付近に位置する。
【0023】
このように構成された基礎杭構造では、杭上部の肉厚寸法が大きくできるために、杭本体上部のコンクリート部が厚くでき、余裕を持って杭内部に異形鋼棒などの補強材を形成でき、更に外殻の鋼管材も従来より厚い板材を利用できるので、上杭の軸力、曲げ耐力共に従来にない広い範囲で選択でき、より高強度の基礎杭を築造できる。
【0024】
前記に加えて、前記基礎杭構造を採用した杭基礎の設計方法として、前記構成の杭上部の外殻鋼管コンクリート杭部に関しては、該杭基礎上部の軸力を主として該杭上部のコンクリート部にて負担させ、かつ、主として曲げ耐力を外殻鋼管部で負担することとすることにより、更に改善できる。
【0025】
本設計方法により、前記杭上部(外殻鋼管コンクリート部)の下部に位置する杭穴軸部の下杭の軸部径より大きい外径寸法の上杭の採用が可能となるので、軸力および曲げ耐力の選択範囲をさらに広げることができる。
【0026】
また、前記各実施態様及び後に述べる各実施例で、既製杭を埋設した後、既製杭の中空部に、根固め部に充填したセメントミルクより固化強度が高いセメントミルクを新たに注入して、既製杭が負担すべき圧縮強度を増して、基礎杭構造全体の耐力を所定の値に増強することができる。この場合、既製杭の全長に亘って、高強度のセメントミルクを充填することが望ましいが、少なくとも既製杭の上端部(杭頭部)に高強度のセメントミルクが充填されればよい。
【0027】
また、中空部にセメントミルクを充填する場合、掘削土が砂質土等で、良好な場合には掘削土とセメントミルクを混合して所定の固化強度としたソイルセメントを充填して、所定の強度の基礎杭構造に制御することも容易である。
【0028】
また、既製杭の中空部にセメントミルク等を充填する際に、中空部内に既に杭穴内に充填したソイルセメントが既製杭の下端から入り込んでいる場合、これを所望のセメントミルクと撹拌混合し、あるいはセメントミルクと置換することもできる。
【0029】
【実施例1】
図1に基づきこの発明の実施例を説明する。単杭の場合について説明する。
【0030】
下部軸部(外径D、肉厚t)33に、2つの環状の突起(外径D)5、6を形成し、上側の突起6に連続して、上部軸部(外径D、肉厚t)43を形成する。上部軸部43の上端部に、鋼管(肉厚t、外径D)50を嵌装する。
【0031】
前記上部軸部43で、上端部全体の肉厚をtとし、tの内鋼管50の肉厚tをの除いたコンクリート部分の肉厚をtとする。即ち、「t=t+t」となっている。
【0032】
上部軸部43では、PC鋼棒37を杭上端部にも杭下部と同様に延長形成し、鋼管部50形成境界部の杭上下内部において、PC鋼棒37の外側に平行して補強用の異形鋼棒44を形成し杭の補強をしている。上端部の杭肉厚が汎用SC杭より約60%大のため、必要により、前記異形鋼棒44を杭下部の突起の上部まで延長して更に強度補強をすることが出来る。
【0033】
尚、各寸法は、例えば以下の値とする。
>D>D>D
>t=t>t
=600mm
=700mm
=750mm
=740mm
=420mm
=160m
=90mm
=20mm
=t=140mm
【0034】
以上のようにして、この発明の既製杭4を構成する(図1)。
【0035】
この既製杭4は、杭上端部に関し、その外径Dを、根固め部の杭下端部の軸径Dより20%以上大径で、該杭上端部のコンクリート部外径を根固め部上層部の杭軸部径Dと略同一寸法とし、下部の突起外径Dより小径とする外殻鋼管コンクリート杭部を形成し、杭内径は全て同一寸法で該杭上端部の肉厚を杭下端部より70%以上大きくしている。
【0036】
また、杭基礎の設計としては、杭上端部の軸力は主としてその肉厚を50%以上増としたコンクリート杭部で負担し、新たな大径の杭穴を掘削することなく、外殻鋼管部として従来のSC杭などで得られない厚い鋼材が使用できるので、根固め部の高軸力に見合った従来にない高曲げ耐力を提供できる。
【0037】
尚、従来のいわゆるSC杭の場合は、外径700mmの場合、内径500mmで、杭肉厚は100mmと薄く、その肉厚内に、鋼管部分(4.5mm〜19mm)とコンクリート部分(鋼管部分をの除く部分)とが含まれる。
【0038】
【実施例2】
図2に基づきこの発明の実施例を説明する。
【0039】
実施例1と同様に、下部軸部(外径D、肉厚t)33に、2つの環状の突起(外径D)5、6を形成し、上側の突起6に連続して、上部軸部(外径D、肉厚t)43を形成する。上部軸部43の上端部の表面に凹入部49を形成し、該凹入部に、鋼管(肉厚t、外径D)50を嵌装する。
【0040】
前記上部軸部43で、上端部全体の肉厚をtとし、tの内鋼管50の肉厚tを除いたコンクリート部分の肉厚をtとする。即ち、「t=t+t」となっている。
【0041】
上部軸部43で、PC鋼棒37を杭上端にも杭下部と同様に配置し、鋼管形成境界部の上下杭内部のPC鋼棒37の外側に平行して補強用の異形鋼棒44を形成している。
【0042】
尚、各寸法は、例えば以下の値とする。
>D>D>D
>t>t>t
=600mm
=700mm
=750mm
=720mm
=420mm
=150mm
=90mm
=20mm
=130mm
=140mm
【0043】
以上のようにして、この発明の既製杭4を構成する(図2)。
【0044】
杭の内径は全て同一寸法で、杭上部のコンクリート部肉厚tは杭下端部の肉厚tより40%以上厚くしており、杭上部の補強用異形鋼棒44の形成も容易な寸法となっている。節状突起6の直上部の杭軸部肉厚のt、杭上端部の肉厚t寸法が共に下端部肉厚t寸法より50%以上厚いため補強用異形鋼棒44を杭下部の突起6の直上まで延長して形成し突起部より上部の杭の強度補強も可能である。
【0045】
杭上端部に関して、その杭外径Dを、根固め部の杭下端部の軸径Dより約20%大径で、かつ、下部の突起部外径Dより小径とし、該杭内径は全周長に亘り杭下端部と略同一寸法とし、更に該杭上端部の肉厚tを杭下端部肉厚tより50%以上大きくし、また、該杭上端部のコンクリート部肉厚tをコンクリート杭下端部の軸部肉厚tより40%以上の外殻鋼管コンクリート既製杭を形成している。
【0046】
杭基礎の強度設計としては、杭上端部の軸力を主としてコンクリート杭部で負担しており、鋼管部の肉厚も従来のSC杭などにない厚い寸法を採用し高軸力に見合った大きい曲げ耐力を提供できる。
【0047】
【実施例3】
図3に基づきこの発明の他の実施例を説明する。
【0048】
実施例2と同様に、下部軸部(外径D、肉厚t)33に、2つの環状の突起(外径D)5、6を形成し、上側の突起6に連続して、上部軸部(外径D、肉厚t)43を形成する。上部軸部43の上端部の表面に凹入部を形成し、該凹入部に、鋼管(肉厚t、外径D)50を嵌装する。
【0049】
前記上部軸部43で、上端部全体の肉厚をtとし、tの内鋼管50の肉厚tを除いたコンクリート部分の肉厚をtとする。即ち、「t=t+t」となっている。
【0050】
PC鋼棒37を杭上部にも杭下部と同様に形成し、鋼管部50形成境界部の上下杭内部のPC鋼棒37の外側に平行して補強用の異形鋼棒44を形成している。
【0051】
尚、各寸法は、例えば以下の値とする。
>D=D>D
=t>t
t4>t
=600mm
=700mm
=750mm
=700mm
=420mm
=t=140mm
=90mm
=20mm
=120mm
【0052】
以上のようにして、この発明の既製杭4を構成する(図3)。
【0053】
杭上端部に関し、その杭外径Dを根固め部の杭下端部の軸径Dより15%以上大径で、根固め部上層部の杭軸部径Dと略同一寸法とし、かつ、下部の突起部外径Dより小径とし、該杭内径は全て杭下端部と略同一寸法とし、更に該杭上端部の肉厚を杭下端部より50%以上大きく形成した外殻鋼管コンクリート既製杭としている。
【0054】
また、杭の内径は全て同一寸法で、杭上部のコンクリート部肉厚tは杭下端部より30%以上厚くしており、杭上部の補強用異形鋼棒44の形成も容易な寸法となっている。杭下端部より上部の軸部の杭肉厚t、t寸法が共にt寸法より50%以上厚いため、必要により補強用異形鋼棒44を杭下部の節状突起6の上部まで延長して形成し強度補強することも可能である。
【0055】
また、杭上端部の軸力は主としてコンクリート部で負担し、その鋼管部の肉厚も従来のSC杭などにはない厚い寸法を採用し高軸力に見合った曲げ耐力を提供できる。
【0056】
【実施例4】
次に、図4、図5(a)に基づき、この発明の既製杭を、上杭30、下杭32から構成する継ぎ杭の実施例について説明する。
【0057】
下杭32は、下部軸部(外径D、肉厚t)33に、2つの環状の突起(外径D)5、6を形成し、上側の突起6に連続して、上部軸部(外径D、肉厚t)43を形成する。上部軸部43の上端に上杭との連結部(端板)34を有する(図4)。
【0058】
上杭30は、上下端に連結用の端板31、31を有し、コンクリートの軸部の外側に鋼管(肉厚t、外径D)50を嵌装してなる。
【0059】
前記上杭30で、全体の外径Dで(鋼管50の外径と同一となる)、全体の肉厚をtとし、tの内鋼管50の肉厚t を除いたコンクリート部分の肉厚をtとする。即ち、「t=t+t」となっている(図5(a))。
【0060】
前記コンクリートの軸部内に、異形鋼棒44、44が埋設され、上下端板31、31に定着されている(図4)。
【0061】
尚、各寸法は、例えば以下の値とする。
>D>D>D
>t=t>t
=600mm
=700mm
=750mm
=740mm
=420mm
=160mm
=90mm
=20mm
=t=140mm
【0062】
以上のようにして構成された上下杭30、32を接合して、この発明の既製杭4を構成する(図4)。
【0063】
上杭30の上端部に関して、その杭外径Dは、根固め部の杭下端部の軸径Dより20%以上大径で、下杭32の突起部外径Dより小径とし、該杭上端部のコンクリート部外径を根固め部上層部の杭軸部径Dと略同一寸法とし、杭内径は上下杭全て同一寸法で、該杭上端部の肉厚を杭下端部より70%以上大きくした外殻鋼管コンクリート既製杭を形成している。
【0064】
下杭32のPC鋼棒37は杭下端部から連結部43の上端部まで形成されており、その下杭の上端部近傍にはPC鋼棒37の外側に平行して異形鋼棒44を補強用に形成している。また、下部杭の上部軸部43の杭肉厚tを杭下端部の肉厚tの50%以上増としているため、さらに必により増強したい場合には、節状突起6の上部まで異形鋼棒44を延長して形成して補強することもできる。
【0065】
上杭30は、その杭の軸力を主として下部杭連結部肉厚tと同一寸法のコンクリート部肉厚tで負担している外殻鋼管コンクリート杭であって、汎用のSC杭より寸法大の鋼管部肉厚tにより曲げ耐力の増強を図り、杭基礎根固め部の高軸力に見合った高曲げ耐力の杭基礎を提供できる。
【0066】
【実施例5】
次に、図4、図5(b)に基づき、この発明の既製杭を、上杭30、下杭32から構成する継ぎ杭の実施例について説明する。
【0067】
前記実施例4と同一の下杭32を使用し、上杭30も実施例4と同様の構成である(図4)。ただし、実施例4の上杭では、
(コンクリート部分の肉厚)=t(下杭の上部軸部の肉厚)、
としたが、この実施例では、
<t<t(鋼管の外径=上杭全体の外径)
としたものである(図5(b))。
【0068】
尚、各寸法は、例えば以下の値とする。
>D>D>D
>t>t>t
=600mm
=700mm
=750mm
=740mm
=420mm
=160mm
=90mm
=20mm
=140mm
=130mm
【0069】
上杭30に関して、その上端部の杭外径Dは、根固め部の杭下端部の軸径Dより約20%大径で、根固め部上層部の杭軸部径Dより大径寸法とし、かつ、下部の突起部外径Dより小径とし、該杭内径は上下杭全長に亘り略同一寸法とし、更に該杭上端部の肉厚tを杭下端部肉厚tより50%以上大きくした外殻鋼管コンクリート既製杭を形成している。
【0070】
下杭32のPC鋼棒37は杭下端部から連結部43の上端部まで形成されており、その下杭の上端部近傍にはPC鋼棒37の外側に平行して異形鋼棒44が補強用に形成されている。また、下部杭の上部の連結部43の杭肉厚tを杭下端部の肉厚tの50%以上増としているため、さらに増強したい場合には肉厚寸法の余裕があり、節状突起6の上部まで異形鋼棒44を延長して形成して補強することもできる。
【0071】
上杭30の軸力は主としてコンクリート杭部で負担しており、上杭の鋼管部50は汎用のSC杭より鋼管部肉厚寸法tを大きして曲げ耐力の増強を図り、杭基礎根固め部の高軸力に見合った高曲げ耐力の杭基礎を提供している。
【0072】
【実施例6】
次に、図4、図5(c)に基づき、この発明の既製杭を、上杭30、下杭32から構成する継ぎ杭の実施例について説明する。
【0073】
前記実施例4と同一の下杭32を使用し、上杭30も実施例4と同様の構成である(図4)。ただし、実施例4の上杭では、
(コンクリート部分の肉厚)=t(下杭の上部軸部の肉厚)、
としたが、この実施例では、
=t(鋼管の外径=上杭全体の外径)
としたものである(図5(c))。
【0074】
尚、各寸法は、例えば以下の値とする。
>D3=D>D
=t>t
=600mm
=700mm
=750mm
=700mm
=420mm
=t=140mm
=90mm
=120mm
=20mm
【0075】
上杭に関して、その杭外径Dは、根固め部の杭下端部の軸径Dより15%以上大径で、下杭の根固め部上層部の杭軸部(連結部)43の軸径Dと略同一寸法とし、かつ、下杭の突起部外径Dより小径とし、該杭内径は上下杭全て杭下端部と略同一寸法とし、更に該杭上端部の肉厚tを杭下端部肉厚tより50%以上大きくした外殻鋼管コンクリート既製杭を形成している。
【0076】
下杭のPC鋼棒37は杭下端部から連結部43の上端部まで形成されており、その下杭の上端部近傍にはPC鋼棒37の外側に平行して異形鋼棒44が補強用に形成されている。また、下部杭の上部の連結部43の杭肉厚tを杭下端部の肉厚tの50%以上増としているため、さらに増強したい場合には節状突起6の上部まで異形鋼棒44を延長して形成して補強することもできる。
【0077】
上杭は、該外殻鋼管コンクリート杭肉厚tが下杭下端部の肉厚tより50%以上大きくて連結部43の肉厚tと同一寸法であるので、上杭の軸力は外殻コンクリート杭全体で負担することができる。また、上杭の鋼管部50は汎用のSC杭より厚い鋼管部肉厚寸法tを用いて曲げ耐力の増強を図ることもでき、杭基礎根固め部の高軸力に見合った高曲げ耐力の杭基礎を提供できる。
【0078】
また、建造物から要求される所要耐力によっては、本構造においては下杭の連結部43の強度が異形鋼棒44により補強されているので、上杭の外径Dと下杭の連結部43の外径Dとを同一寸法とし、更に、付加して上杭肉厚tを下杭の肉厚tより大きく選択すれば両杭の内径が異なった連結も可能である。すなわち、上杭の杭内径を下杭の杭内径より小さくした外殻鋼管コンクリート杭を使用しても、軸力、曲げ耐力共に従来よりもバランスの取れた杭基礎が提供できる。
【0079】
【実施例7】
次に、上記既製杭を杭穴内に埋設した基礎杭構造10について説明する。
【0080】
(1)既製杭4の構造
【0081】
この実施例の既製杭4は、杭穴1の軸部2に位置する部分に使用する1本又は複数本の上杭0と杭穴3に位置する部分に使用する下杭32とから構成される中空コンクリート杭である(図4)。
【0082】
上杭0は、外径D(=700mm)、肉厚t(=140mm),コンクリート圧縮強度 100N/mmに形成されている実施例(図5(c))において以下説明する。
【0083】
また、前記下杭32は、軸部(下部軸部33外径D(=600mm)、軸部肉厚t(90mm)で、下端部及び中間部に突起(外径D=750mm)5、6が2つ形成され、上端部は外径Dのストレート杭状上部軸部43を形成し、該上部軸部43の上端部に上杭30との連結部(外径D=700mm)34が形成され、当該連結部肉厚t(=140mm)、コンクリート強度100N/mmで形成されている。
【0084】
上部軸部43は、上側の突起6の上面に連続して一体に形成されるので、下部軸部33は現れず、外径Dの上部軸部43が、環状リブ6の外径Dに連続して形成されるので、突起6の外周部上面6cに斜め上向きに環状面が形成されている。(図7(b))。
【0085】
ここで、上杭30として使用する杭は、通常はプレストレス量の大きいものを使用するため、上下杭の肉厚、コンクリート圧縮強度等を調整して、所要軸力を満たしている。下杭32の環状リブ5、6の間隔は、下杭32の底面8aから500mmの位置に環状リブ5を、1500mmの位置に環状リブ6を夫々形成する。また、下杭32は軸部33の円周に沿って等間隔に配置されたPC鋼棒37、37の周りに螺旋鉄筋38周設された配筋となっている。また、上部軸部43の上端部には、継手端板45に固着された異形鉄筋44、44が環状に配置されている。(図7(a)(b))。
【0086】
このように、PC鋼棒37の外周に異形鋼棒44を配置することにより、地上構造物および上杭などから作用する鉛直荷重、曲げモーメントに対して、杭頭部の破壊を防止することができる。また、連結杭とした場合、上杭30から下杭32へ伝搬する鉛直荷重(軸力)に対して、略均一に根固め部3までこれを伝達させることができる。
【0087】
また、上杭30においても、前記下杭上端部と同様に、該杭肉厚部内にPC鋼棒37及びこの外周に異形鋼棒44を配置させ軸力を均一に伝搬させることもできる。この時、上杭30のPC鋼棒37配筋位置と異形鋼棒44配筋位置とを一致させることが望ましい。
【0088】
(2)基礎杭構造(基礎杭の埋設方法)
【0089】
軸部2の径D00(=780mm)、拡底部3の径D11(=1100mm)の杭穴1を掘削し、杭穴1の拡底部3内には所定固化強度(20N/mm)のセメントミルクを注入し、掘削土と攪拌・混合したソイルセメントを充填し、杭穴1の軸部2には固化強度(20N/mm)のセメントミルクを注入し掘削土と撹拌・混合して、ソイルセメント(1.0N/mm程度)を杭穴口まで充填する(図6(a))。
【0090】
続いて、下杭32を、杭表面に土泥を固着させないように、必要ならば回転させながら下降させ(図6(b))、上杭30を下杭32の連結部34に連結して下降させる(図6(c))。
【0091】
杭穴1の拡底部3内に既製杭4の下杭32の下端部を設置する。ここで、既製杭4の下杭32の底面(最下端部面)8aは、拡底部3の地盤底面11より高さDH1(50cm程度)に設置する。また、下杭32の最上位の環状リブ6から拡底部3の最上部の水平面Xまでの間隔DH2(50cm程度)を設け、接続面34a(上杭の下縁31、下杭の上縁)は杭穴1の軸部2内に設置している。ソイルセメントの固化により、杭穴1内に既製杭4が埋設された杭構造10を構築する(図6(d))。
【0092】
このように構築された杭構造10は、垂直荷重(軸力)に対して、底面8a、環状リブ5、6の下方に向けた面5a、6aの下方に向けた面が作用して、負担する垂直過重(軸力)の大幅な増加が図れる。
【0093】
また、引抜力に対しても、環状リブ5、6などの上方に向けた面5a、6cなどが作用して、高引抜耐力を得ることができる。
【0094】
更に、下杭32と上杭30の連結に際して適合させる寸法形状調整部(突起6及びその周辺部分)すなわち軸部径の変更部を杭穴1の拡底部内に配置し、寸法形状調整部の応力を拡底部3の層全体で吸収して該変更部の耐力強化を図っており、従来例のように軸部2に形成した寸法形状変更部での応力集中による耐力不足を解決しており、従来より鉛直支持力(軸力)および曲げ耐力の大きい杭を形成できる設計自由度を保有する基礎杭構造となっている。
【0095】
【発明の効果】
拡底掘削した杭穴根固め部内に、突起を有する既製杭を埋設し、その既製杭とソイルセメントとの一体化の品質が良い杭構造を構成すると、1本の杭基礎が負担すべき鉛直過重(軸力)及び引抜き力を従来の一般工法より大幅(約2倍)に増加させることができるが、その杭構成において本発明を付加することにより曲げ耐力も同様に増強でき、軸力、引抜き力及び曲げ耐力のバランスの取れた高耐力杭が提供できる。
【0096】
また、具体的には、根固め部内に突起を設けると共に、根固め部内の上部軸部径を下端部軸径より大径かつ突起部外径より小径に調整し、その形状寸法を変更するいわゆる該調整部をも根固め部内に形成して、共に該高品質の拡底根固め部内に埋設して、該調整部の強度を補強すると共に、この大径の上部軸部径の上方の杭として本発明仕様の外殻鋼管杭を採用することにより、杭穴上部に拡大径寸法の軸部を新たに掘削する必要がなく、杭軸部のコンクリート部の肉厚を下端部軸径より厚くできるので該コンクリート部の軸力増強あるいは該コンクリート内に鋼棒を形成し補強することも出来、同時に鋼管部も肉厚化も従来のSC杭の場合より厚くできる。また、杭基礎上部の軸力を主として杭コンクリート部に負担させ、鋼管の曲げモーメント性能と使い分けることなど出来るので広い範囲の杭耐力を選択できる。
【0097】
従って、杭穴軸部の杭基礎の軸力、曲げ性能を増強すると共に、広範囲の所要耐力に適合させることが出来るので、従来SC杭などでは選択できなかった経済的かつ高強度・高品質な杭基礎が提供できる。
【0098】
また、下部軸部より上部軸部が大径の既製杭において、上部軸部の肉厚を下部軸部より厚く構成した場合、上部軸部から下部軸部にかけて、既製杭の内径を同一にし、同一断面形状中空部を確保することができる。従って、この発明の既製杭又は基礎杭構造に、振動が少なく既製杭の損傷が少ない等の中掘工法の利点を利用でき、更に中掘工法に適用した場合にも使用する掘削ロッドの選択の幅を広げることができる。
【0099】
また、この発明は、既製杭の上部軸部に大径で高強度の鋼管を嵌挿し、その既製杭のコンクリートの肉厚内を異形鋼棒で補強しているので、その既製杭の中空部に所定固化強度のセメントミルクやソイルセメントを充填することにより、基礎杭構造の軸部の耐力を容易に増強でき、かつその耐力を所望の値に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の基礎杭(単杭)の一部を破切した正面図である。
【図2】この発明の実施例2の基礎杭(単杭)の一部を破切した正面図である。
【図3】この発明の実施例3の基礎杭(単杭)の一部を破切した正面図である。
【図4】この発明の実施例4〜6の基礎杭(継ぎ杭)の正面図である。
【図5】(a)〜(c)は、実施例4〜6の基礎杭の接合部分の拡大正面図である。
【図6】(a)〜(d)は、この発明の基礎杭構造の構築を説明する縦断面図である。
【図7】実施例4〜6の基礎杭に使用する下杭で、(a)は拡大横断面図、(b)は一部正面図、(c)は配筋を説明する概略した正面図である。
【図8】(a)〜(c)は、従来例の既製杭の一部を破切した正面図である。
【符号の説明】
1 杭穴
2 杭穴の軸部
3 杭穴の拡底部
4 既製杭
5 突起
6 突起(寸法調節部)
8a 既製杭の底面
10 杭構造
11 支持地盤面
30 上杭
31 上杭の端板
32 下杭
33 下杭の軸部
34 下杭の連結部
37 PC鋼棒
38 螺旋鉄筋
39 異形鋼棒
43 下杭の上部軸部
44 異形鋼棒
45 継手端板
49 凹入部
50 鋼管

Claims (5)

  1. 杭穴軸部の下方に杭穴根固め部を形成した杭穴内に埋設し、中空部を有し、PC鋼棒を埋設したコンクリート製の既製杭であって、
    杭穴根固め部に位置する下部軸部の上方に、寸法調節部を介して該下部軸部より外径が大きい上部軸部を形成してなり、前記下部軸部の外側面に突起部を形成し、前記上部軸部の少なくとも上端部に、前記PC鋼棒の外側に平行して異形鋼棒が埋設され、前記上部軸部の少なくとも上端部に鋼管を嵌装し、
    前記鋼管の外径を、前記下部軸部の外径より大きく形成し、かつ前記下部軸部の突起部外径より小さく形成し、前記上部軸部と下部軸部の内径を同一に形成したことを特徴とする既製杭。
  2. 杭穴軸部の下方に杭穴根固め部を形成した杭穴内に埋設し、中空部を有し、PC鋼棒を埋設したコンクリート製の既製杭であって、
    前記杭穴根固め部に配置される下杭と該下杭の上部に接合される1つ又は複数の上杭とから構成し、
    前記下杭は杭穴根固め部に位置する下部軸部の上方に、寸法調節部を介して該下部軸部より外径が大きい上部軸部を形成して、前記下部軸部に外側面に突起部を形成し、前記上部軸部の少なくとも上端部で、前記PC鋼棒の外側に平行して異形鋼棒を埋設して構成し、
    前記上部軸部の上端部に、上部軸部と同径又は上部軸部より大径の上杭を接合し、最上に位置する上杭の少なくとも上端部に、前記PC鋼棒の外側に平行して異形鋼棒を埋設すると共に、少なくとも上端部外側に鋼管を嵌装し、前記鋼管の外径を、前記下部軸部の外径より大きく形成し、かつ前記下部軸部の突起部外径より小さく形成し、前記下杭の上部軸部と下部軸部の内径を同一に形成し、かつ前記上杭と前記下杭の内径を同一に形成したことを特徴とする既製杭。
  3. 鋼管の外径を、上部軸部の外径より大きく形成し、かつ下部軸部の突起部外径より小さく形成した請求項1又は2記載の既製杭。
  4. 上部軸部の肉厚を、下部軸部の肉厚より、厚く形成した請求項1又は2記載の既製杭。
  5. 杭穴軸部の下端部に根固め部を形成してなる杭穴内に、セメント固化物を充填して既製杭を埋設してなる構造であって、
    前記既製杭は、PC鋼棒を埋設してなり、突起部を有する下部軸部の上方に、寸法調節部を介して前記下部軸部より大径の上部軸部が形成され、前記上部軸部の少なくとも上端部で、前記PC鋼棒の外側に平行して異形鋼棒を埋設して、前記上部軸部の少なくとも上端部に鋼管を嵌装して構成し、
    前記鋼管の外径を、前記下部軸部の外径より大きく形成し、かつ前記下部軸部の突起部外径より小さく形成し、前記上部軸部と下部軸部の内径を同一に形成し、前記杭穴の根固め部内に、前記既製杭の下部軸部及び寸法調節部が位置し、前記杭穴の地上付近に鋼管及び異形鋼棒が位置することを特徴とする基礎杭構造。
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