JP4091703B2 - 保険サービス業務のためのコールセンターシステム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、保険サービス業務において、緊急時あるいは事故発生時に支援や事故の届出をするコールセンターにおける業務を情報面から支援する情報処理システム(本明細書において「コールセンターシステム」という)に係り、特に、保険加入者の位置を自動的に特定し、保険会社の管轄支店、最寄の救急医療機関等の情報を迅速に提供し、保険加入者に対する支援活動を円滑に依頼することができるようにした保険サービス業務のためのコールセンターシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に損害保険や生命保険の保険サービス業務においては、事故等の保険の対象となる事態が発生した時は保険加入者が保険会社にそのことを連絡し、保険会社は適切な支援を行うことが行われている。この場合、保険加入者は電話により保険会社に連絡するのが通常であり、各保険会社では保険加入者からの事故等の連絡を受け付けるためのコールセンターを設置している。
【0003】
従来の保険会社のコールセンターでは、オペレーターが待機しており、保険加入者からの電話連絡があった場合に、事態を理解し、地図等によって事故等が発生した場所を把握し、必要がある場合には、電話帳や自社の支店の管轄領域等を記した資料により最寄の当該保険会社の管轄支店や、救急医療機関や、レッカー業者や、タクシー業者等の電話番号を調べ、それらの者に連絡して支援を依頼していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のコールセンターでの対処の方法では、以下の問題があった。
▲1▼ 支援を依頼しようとする相手の電話番号等の必要な情報が迅速に得られなかった。
【0005】
たとえば交通事故が発生した場合、従来のコールセンターでは、オペレーターが事故の発生場所等を保険加入者から聞き、地図等によってその場所を確認し、その周辺の支店や担当者、さらに状況に応じて、救急医療機関、レッカー業者、タクシー業者、宿泊施設等に連絡する必要があったが、それらの電話番号、住所等の情報を迅速には得られなかった。
【0006】
このことの一因として、上記情報は地図、保険会社の各支店の管轄領域の資料、各支店の保険担当者のリスト、電話帳等の複数の資料に散在していることが挙げられる。
【0007】
これらの情報は本来、事故の発生場所という情報を中心として有機的に連結され、状況に応じて活用されるべきものであった。
▲2▼ 従来においては、上記重要な役割を果たす事故発生場所の情報が正確でない場合が多かった。
【0008】
一般に事故が発生したときは、当事者はその発生場所の地番を知らないことがほとんどであった。このため、従来は、保険加入者が事故に遭った場合、大まかな地名と、実際の事故発生場所の周囲の目印となる建物等を電話で説明するようにしていた。
【0009】
しかし、この従来のやり方では、コールセンターのオペレーターが事故発生場所を特定するまでの時間がかかり、迅速な対応ができなかった。また、事故に遭った保険加入者は通常、心理的に冷静さを失っているために、事故発生場所の特定をいっそう困難にしていた。さらに、保険加入者が旅行先等で事故発生場所のおおまかな地名すら判らない場合には、事故発生場所の特定が不可能であった。
【0010】
このような事故発生場所の特定が困難な場合には、緊急を要する事態に迅速に対応できなかったたり、場合によっては誤った情報に基づいて支援活動の初動を誤るおそれがあった。
▲3▼ 従来のコールセンターを介する保険サービス業務では、保険会社の組織的、人的な事件への迅速な対応が十分ではなかった。
【0011】
事故等の保険サービス業務が発生すると、保険会社全体(本店・支店を含む)として一つの識別コード(事件コードという)を付し、その事件の保険担当者を任命し、それ以降の諸処理を記録して一元管理する必要がある。
【0012】
従来、上記事件の特定と保険担当者の任命は、すでに発生している事件を管理するコンピューターシステム(事件管理システムという)を参照して重複することがない事件コードを付し、次に、事故発生場所により管轄支店を特定し、さらに管轄支店の保険担当者の仕事の分担を考慮した上で保険担当者を任命していた。
【0013】
しかし、この方法では、保険担当者が特定されるまで時間がかかり、保険会社が組織的、人的に事件に対して迅速に対応することができなかった。
【0014】
そこで、本願発明が解決しようとする課題は、事故発生等の保険会社のコールセンターへの届出があった場合に、迅速に事故発生場所を特定し、対応すべき保険担当者を任命し、さらに、救急医療機関、レッカー業者、輸送業者等を円滑に手配できるように、情報面からこれらの行動を支援する「保険サービス業務のためのコールセンターシステム」を提供することにある。
【0015】
本願請求項1に係る保険サービス業務のためのコールセンターシステムは、保険加入者に携帯させる全地球測位システム携帯端末であって、全地球測位システムによって当該端末の所在位置を算出する位置情報算出部と、前記位置情報算出部が算出した位置情報を入力して一定の規則によってトーン音による音声信号に変換する音声信号変換部と、前記音声信号をトーン音として出力する音声出力手段と、を有する全地球測位システム携帯端末と、コールセンターに備えられ、利用者からの電話連絡を受け付ける電話機とコンピューターとを備えたオペレーティングステーションと、前記オペレーティングステーションからの指令によって処理を開始し、前記全地球測位システム携帯端末からのトーン音による音声信号を入力し、位置情報に変換して出力する音声応答システムと、前記音声応答システムが出力した位置情報を入力し、該当する領域の地図グラフィックデータを地図データベースから検索して前記コンピューターの画面に表示し、前記位置情報の示す点を前記地図上の点として表示し、支店データベース、保険担当者データベース、救急医療機関データベース、宿泊施設データベース、レッカー業者データベース、輸送業者データベースから、管轄支店情報、保険担当者情報、前記地図上の点の周辺の救急医療機関情報、宿泊施設情報、レッカー業者情報、輸送業者情報を検索して前記地図上に重ねて表示可能にする地理情報システムと、を有していることを特徴とするものである。
【0016】
本願請求項2に係る保険サービス業務のためのコールセンターシステムは、請求項1に係るコールセンターシステムにおいて、
前記オペレーティングステーションは、保険加入者の連絡により保険サービス業務が発生したときは、保険会社の本店・支店のコンピューターを結んで保険サービス業務に関する事件を一元管理する事件管理システムに接続し、事件管理テーブルを照会して当該事件に特有の事件コードを付し、当該事件に関する情報を保険会社の本店・支店のコンピューターに共有させるとともに、当該事件を担当する支店あるいは保険担当者に処理の指示を送信することを特徴とするものである。
【0017】
本願請求項3に係る保険サービス業務のためのコールセンターシステムは、請求項1,2に係るコールセンターシステムにおいて、
前記全地球測位システム携帯端末は、所定の場所の位置情報を記憶しておくメモリと記憶を実行するスイッチとを有していることを特徴とするものである。
【0018】
本願請求項4に係る保険サービス業務のためのコールセンターシステムは、請求項1〜3のいずれかのコールセンターシステムにおいて、
前記全地球測位システム携帯端末は、基地局からの電波信号を受信して位置情報を自動返信する自動着信返信部を有していることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本願発明による「保険サービス業務のためのコールセンターシステム」の一実施形態について願書に添付した図面を用いて以下に説明する。
【0020】
図1は本願発明の一実施形態によるコールセンターシステムの構成とその処理の流れを示している。すでに説明したように本明細書において、コールセンターとは事故発生等の緊急時に支援やその届出をする保険会社に設置された電話受付センターであり、本願発明のコールセンターシステムとはそのコールセンターにおける業務を情報面から支援する情報処理システムをいうものとする。
【0021】
最初に本願発明の「保険サービス業務のためのコールセンターシステム」の構成を概略説明する。
【0022】
図1に示すように、本実施形態のコールセンターシステム1は主にGPS携帯端末2と、オペレーティングステーション3と、音声応答システム4と、地理情報システム5と、事件管理システム6とからなる。
【0023】
GPS携帯端末2は、特許請求の範囲にいう全地球測位システム携帯端末のことであり、全地球測位システムを利用し人工衛星7から時刻信号を受信して本体の所在位置、緯度・経度の座標を正確に算出することができる機器である。本発明のGPS携帯端末2は軽量小型に形成されており、本発明ではその機能を発揮させるために保険加入者に携帯させるようにする。
【0024】
このGPS携帯端末2は、その内部に位置情報算出部10と、音声信号変換部11と、音声出力手段12と、位置記憶メモリ13とそのスイッチ14と、自動着信返信部15とを有している。位置情報算出部10は、複数の人工衛星7からの時刻信号を受け取り、それらの時間差から距離を算出しGPS携帯端末2本体の位置を計算するための装置である。音声信号変換部11は、位置情報算出部10が算出した位置情報を入力し、一定の規則に基づいてプッシュ式電話のトーン音による信号に変換する装置である。音声出力手段12は、音声信号変換部11が変換した一連のトーン音信号を実際のトーン音として出力する手段である。位置記憶メモリ13とスイッチ14は、位置を記憶したい場所においてスイッチ14を入れることにより位置情報算出部10に位置情報を算出させ、これを位置記憶メモリ13に記憶しておくための装置である。自動着信返信部15は、電話回線からGPS携帯端末2に付与された番号をかけることにより、自動的にそのGPS携帯端末2の位置情報を応答する装置である。
【0025】
オペレーティングステーション3は、コールセンターにおいてオペレーターが非常事態に対処するために操作することができる装置であり、電話機20とコンピューター21とを搭載している。電話機20は、外部の電話網につながっており、保険加入者等からの電話を受けることができるものである。コンピューター21は、オペレーターに対する情報支援を行うための情報処理を行う装置であって、以下に説明する必要なシステムと接続されている。コンピューター21は、少なくとも入力装置と表示装置を含んでおり、ネットワークによる分散処理を行うコンピューター、クライアントサーバーシステムにおけるクライアント、ホストコンピューターの端末のいずれでもよい。
【0026】
音声応答システム4は、オペレーティングステーション3からの指令によって処理を開始し、前記トーン音による音声信号を入力し、緯度・経度の位置情報に変換して出力する装置である。この音声応答システム4は、トーン音による信号を正確に位置情報に変換するために、電話回線を通じて音声によって電話相手の保険加入者を案内し、適切な操作とタイミングでGPS携帯端末2からトーン音による音声信号を送らせることができるように構成されている。
【0027】
地理情報システム5は、事故発生等した場所の地図を表示しその周辺の情報を検索することができるシステムである。地理情報システム5は、必須な地図データベース22と、必要に応じて備えられた支店データベース23と、保険担当者データベース24と、救急医療機関データベース25と、宿泊施設データベース26と、レッカー業者データベース27と、タクシー業者等の輸送業者データベース28とを備えている。なお、図1においては、データベースをDBと略して表示することにしている。これらのデータベースは地理情報システムと連動し、地図上の特定の点を指示することによりその点に関する情報を検索・出力することができるように構成され、地理情報データベース(GISデータベース)と総称されるものである。
【0028】
地理情報システム5は、音声応答システム4が変換出力した位置情報を入力し、該当する領域の地図グラフィックデータを地図データベース22から検索し、オペレーティングステーション3のコンピューター21画面上にその地図を表示し、併せて、その最寄の保険会社の支店情報、保険担当者情報、救急医療機関情報、宿泊施設情報、レッカー業者情報、タクシー業者等の輸送業者情報を、所在を示すアイコンとともに表示し、より詳細な情報を検索できるようにする。
【0029】
事件管理システム6は、保険サービス業務を事件ごとに全社的に一元管理するシステムである。事件管理システム6は、保険サービス業務を事件ごとに全社的に一元管理するために、事件管理テーブルを有し、本店のコンピュータと各支店のコンピュータがコンピュータネットワークを介して、当該システム6にアクセス可能に構成されている。また、事件管理システム6は、例えば事故発生時間・場所等の重要な情報は、第3者のシステムにも同時に転送されて証拠能力を有するようにされ、改ざんされないように保護されているのが好ましい。
【0030】
以上が本願発明に係るコールセンターシステム1の構成であるが、このコールセンターシステム1がその機能、作用を発揮するためには、一般の電話網、電話機8を利用することになる。
【0031】
次に、本実施形態のコールセンターシステム1の作用、処理の流れについて説明する。なお、このコールセンターシステム1の作用の説明では、理解容易にするために、損害保険会社の保険サービス業務において自動車事故が発生した場合を例に説明することにする。無論、本発明のシステムは、自動車事故に限らず、保険加入者の電話連絡によって所定のサービスを提供する場合のシステムを含むことは説明するまでもない。また、サービス業務としては、損害保険のみならず、生命保険その他の保険、JAFも対象となる。
【0032】
なお、前提として、上述したように、GPS携帯端末2は保険加入者に携帯されているものとする。
【0033】
本発明のシステムにおいて、保険加入者が自動車事故に遭遇し事故現場の最寄の電話機8から保険会社のコールセンターに連絡するとすると、コールセンターでは、オペレーティングステーション3の電話機20を介してオペレーター(図示せず)が最初にその電話を受け付けることになる。
【0034】
オペレーターは、保険加入者との会話により概略の事態を把握し、支援活動の基礎情報となる事故発生場所を特定する段階に入る。ここで、オペレーターは、保険加入者との電話を音声応答システム4に切り替える。
【0035】
音声応答システム4は、オペレータからの指令または電話の切替によって自動的に起動し、対話形式で音声によって保険加入者を案内し、保険加入者にGPS携帯端末2からの位置情報の音声信号を送信するように要求する。
【0036】
この音声応答システム4の要求に応じて保険加入者はGPS携帯端末2の音声出力手段12を電話機8の受話器のマイクに近づけ位置情報のトーン音による音声信号を送る。
【0037】
このとき、GPS携帯端末2は、人工衛星7から時刻信号を受信し、位置情報算出部10によって位置情報を算出し、その位置情報を音声信号変換部11によって所定のルールによるトーン音の音声信号に変換し、その音声信号を音声出力手段12によってトーン音にして電話機8の受話器のマイク部に送り込む。
【0038】
音声応答システム4は、電話回線を通じて送られてくる上記保険加入者の位置を示す音声信号を入力し、これをもとの緯度・経度の位置情報に変換し、出力する。
【0039】
地理情報システム5は、上記音声応答システム4が出力した位置情報を入力し、その位置情報に該当する領域の地図グラフィックデータを地図データベース22から検索し、コンピューター21の画面上に表示し、位置情報が示す点をその地図上の一点として表示し、同時に、当該保険会社の管轄支店、事故発生場所の周辺の救急医療機関、レッカー業者、宿泊施設、タクシー業者等の所在をアイコンとして表示する。これらの保険会社の支店、救急医療機関、レッカー業者、宿泊施設等のアイコンは、オペレーターがクリックすると、さらに詳しい情報、例えば各管轄支店の事件を担当可能な保険担当者のリスト、救急医療機関やレッカー業者の電話番号等の情報を前記各GISデータベースから検索して表示することができる。
【0040】
これにより、オペレーターは瞬時に管轄支店および保険担当者、最寄の救急医療機関、レッカー業者、タクシー業者、宿泊施設等の電話番号を知ることができ、事態に応じて迅速に連絡、手配をすることができるのである。
【0041】
また、上記地理情報システム5と事件管理システム6との連動により、本実施形態のコールセンターシステム1は、事故発生に対して保険会社として組織的・人的対応を迅速に行うことができる。
【0042】
この場合、オペレーターが保険サービス業務の対象となる事件だと判断すると、事件管理システム6を起動し、事件管理システム6により事件管理テーブルを参照し、重複することがないその事件特有の事件コードを付与する。
【0043】
事件コードを付与された事件は、以降事件コードによって一貫して管理され、事故の連絡を受けた日時、場所、状況、管轄支店、保険担当者、救急医療機関等への手配の事実等の対処、保険の請求・支払い等、事件の発生から終了までのすべての事実が記録される。
【0044】
この記録は、第3者に転送され、真正であることが証明される場合は、証拠として利用され、保険業務の透明さが担保され、保険加入者との保険支払いに関するトラブルを回避することができる。
【0045】
事件コードが付与された事件の情報は、事件管理システム6を介して保険会社の本店、支店に通知され、管轄支店や指定された保険担当者に対しては自動的に事件への対応を依頼する要求として送信される。
【0046】
以上の処理により、保険会社は事故発生の届出を受けるのとほぼ同時に、管轄支店、保険担当者を指定し、保険サービス業務の対象事件として対応可能な態勢を整えることかできるのである。
【0047】
これは従来保険会社内部で担当部門、担当者を協議の上決定していた場合に比して格段の迅速化を図ることができ、ひいては保険加入者に対するサービスの向上を図ることができるのである。
【0048】
次に、位置記憶メモリ13とそのスイッチ14、自動着信返信部15を用いる場合について以下に説明する。
【0049】
位置記憶メモリ13とそのスイッチ14は、上述したように、スイッチ14を入れることにより位置情報算出部10が作動し、スイッチ14を入れた時点のGPS携帯端末2の位置を位置記憶メモリ13に一時的に記憶する手段である。例えば、事故発生場所と電話機8とが離れている場合には、保険加入者は、事故発生場所でスイッチ14を作動させ、事故の発生場所の位置をGPS携帯端末2に記憶させた後に、電話機8の場所に移動し、コールセンターに連絡する。事故発生場所の特定に際しては、予めGPS携帯端末2に記憶させた事故発生場所の位置情報を音声信号変換部11と音声出力手段12とを介してコールセンターに連絡する。以降の処理についてはすでに説明した通りである。
【0050】
位置記憶メモリ13とそのスイッチ14により、事故発生場所と電話機8とが離れている場合にも事故の発生場所を正確にコールセンターに伝えることができるのである。
【0051】
次に、自動着信返信部15の利用について説明する。
【0052】
自動着信返信部15は主に老人や子供にGPS携帯端末2を携帯させた場合に利用される。老人や子供の場所をその家族等が知りたい場合には、電話回線を通じてそのGPS携帯端末2に付与された番号をかけるようにする。
【0053】
自動着信返信部15は、基地局からの電波信号を受信すると、位置情報算出部10を作動させ、その時の人工衛星7から時刻信号から位置情報を算出させ、自動的にその位置情報を基地局に返信する。この位置情報は老人や子供の家族に送信され、これにより、家族は当該老人や子供の正確な所在位置を把握することかできる。
【0054】
上記作用は、保険サービス業務の新しい形態として利用される可能性を有しており、事故や犯罪から老人等を保護する防止することができるのである。
【0055】
なお、上記位置記憶メモリ13とそのスイッチ14と自動着信返信部15は、上述した使用が要求されない場合には省略することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明による「保険サービス業務のためのコールセンターシステム」によれば、従来のように事故発生場所を特定するために保険加入者が事故発生場所の周辺の目印になる建物等を説明必要がなく、また、保険加入者が冷静さを失っている場合や事故発生場所の住所を知らない場合にも迅速に事故発生場所を正確に特定できる。
【0057】
また、本発明の保険サービス業務のためのコールセンターシステムは、コールセンターのオペレーターのコンピューター画面上に当該事故発生場所の管轄支店、支援活動を行い得る保険担当者、その周辺の救急医療機関、レッカー業者、輸送業者の所在、電話番号等の必要なすべての情報を瞬時に提供することができるので、非常事態に対する対応を情報面から支援でき、重要な支援活動の初動を的確に行わしめることかできる。
【0058】
さらに、本発明の保険サービス業務のためのコールセンターシステムによれば、事件管理システムと連動し、保険サービス業務の対象となる事件に対しては、重複することがない事件コードを直ちに付与し、担当部門、担当者を指定することにより、保険担当者に対しては直ちに対応を指示する要求を発することができる。
【0059】
また、事件の発生状況、支援活動、保険金の支払い等の事実を記録できる状態にし、保険会社としての対応できる態勢を迅速に整えることができる。これらの事件に関する一連のデータは、保険サービス業務の履行の証拠にもなり、保険金の支払い等のトラブルを防止することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による保険サービス業務のためのコールセンターシステムの構成と処理の流を示したブロック図。
【符号の説明】
1 コールセンターシステム
2 GPS携帯端末
3 オペレーティングステーション
4 音声応答システム
5 地理情報システム
6 事件管理システム
7 人工衛星
8 電話機
10 位置情報算出部
11 音声信号変換部
12 音声出力手段
13 位置記憶メモリ
14 位置記憶スイッチ
15 自動着信返信部
20 電話機
21 コンピューター
22 地図データベース
23 支店データベース
24 保険担当者データベース
25 救急医療機関データベース
26 宿泊施設データベース
27 レッカー業者データベース
28 輸送業者データベース
Claims (4)
- 保険加入者に携帯させる全地球測位システム携帯端末であって、全地球測位システムによって当該端末の所在位置を算出する位置情報算出部と、前記位置情報算出部が算出した位置情報を入力して一定の規則によってトーン音による音声信号に変換する音声信号変換部と、前記音声信号をトーン音として出力する音声出力手段と、を有する全地球測位システム携帯端末と、
コールセンターに備えられ、利用者からの電話連絡を受け付ける電話機とコンピューターとを備えたオペレーティングステーションと、
前記オペレーティングステーションからの指令によって処理を開始し、前記全地球測位システム携帯端末からのトーン音による音声信号を入力し、位置情報に変換して出力する音声応答システムと、
前記音声応答システムが出力した位置情報を入力し、該当する領域の地図グラフィックデータを地図データベースから検索して前記コンピューターの画面に表示し、前記位置情報の示す点を前記地図上の点として表示し、支店データベース、保険担当者データベース、救急医療機関データベース、宿泊施設データベース、レッカー業者データベース、輸送業者データベースから、管轄支店情報、保険担当者情報、前記地図上の点の周辺の救急医療機関情報、宿泊施設情報、レッカー業者情報、輸送業者情報を検索して前記地図上に重ねて表示可能にする地理情報システムと、
を有していることを特徴とする保険サービス業務のためのコールセンターシステム。 - 前記オペレーティングステーションは、保険加入者の連絡により保険サービス業務が発生したときは、保険会社の本店・支店のコンピューターを結んで保険サービス業務に関する事件を一元管理する事件管理システムに接続し、事件管理テーブルを照会して当該事件に特有の事件コードを付し、当該事件に関する情報を保険会社の本店・支店のコンピューターに共有させるとともに、当該事件を担当する支店あるいは保険担当者に処理の指示を送信することを特徴とする請求項1に記載の保険サービス業務のためのコールセンターシステム。
- 前記全地球測位システム携帯端末は、所定の場所の位置情報を記憶しておくメモリと記憶を実行するスイッチとを有していることを特徴とする請求項1または2に記載の保険サービス業務のためのコールセンターシステム。
- 前記全地球測位システム携帯端末は、基地局からの電波信号を受信して位置情報を自動返信する自動着信返信部を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の保険サービス業務のためのコールセンターシステム。
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