JP4091324B2 - 積層造形方法及び積層造形品 - Google Patents

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【0001】
本発明は、レジンコーテッドサンドを造形材料とし、レーザービームの熱によって結着硬化させた砂の薄層を積層一体化して3次元造形物を得る積層造形方法と、この造形方法にて得られる積層造形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車、航空機、建造物、家電、玩具、日用雑貨等の各種工業分野における製品や部品の設計・デザイン構成をCAD、CAM、CAE等のコンピュター上で行う手法が広く普及している。そして、このようなコンピュター上で設計された三次元モデルを具象化した実体モデルを製作する最新の手段として、積層造形法が登場している。
【0003】
この積層造形法では、コンピュター上で設計モデルを厚さ数十〜数百μm単位の多数層に平行スライスした時の各断面パターンのデータを作成し、このデータを積層造形装置のコントローラーに入力し、造形材料に各層の断面パターンに沿ってレーザービームを照射することにより、前記スライスした多数層を最下層から順次一層ずつ積層形成してゆき、最終的に設計モデルに対応した実体モデルを形成する。しかして、このような積層造形法は、レーザービームを用いた光学的手段でパターン形成を行うために光造形法とも称されるが、造形材料として紫外線硬化型樹脂等の樹脂溶液を造形材料とする溶液造形方式と、固形粉末を造形材料とする粉体造形方式とに大別される。
【0004】
粉体造形方式は、レーザービームの熱により、砂、金属粉、樹脂粉末等の粉体粒子自体を焼結させるか、バインダー成分を介して融着させ、もって粒子同士が結着硬化した造形物とするものであり、形態確認用の実体モデルのみならず、鋳造用の鋳型や樹脂成形用の金型等として実際の製品製造に用いる成形型の製作手段としても期待されている。特に、砂粒子表面をバインダーである熱硬化性樹脂成分で被覆したレジンコーテッドサンドを用いた積層造形による鋳型製作は、旧来における製品形態の木型から鋳造用砂型を製作する方法に比較し、木型が不要であることから、低コストで手間を要さずに極めて短時間で行える上、非常に複雑な形状のものでも連続する部位があれば一体物として形成できるという利点があるため、とりわけ流体を取り扱う様々な中空物品の鋳造用砂型等の製作に適しており、中子を一体化した鋳型も形成可能となる。
【0005】
しかして、旧来の木型から製作する鋳造用砂型のレジンコーテッドサンドには、熱による反応硬化が速いという利点より、熱硬化性樹脂成分としてノボラック型フェノール樹脂成分を用いたものが汎用されており、これを踏まえて、前記の粉体造形方式の積層造形における造形材料としても、専ら同様のレジンコーテッドサンドが使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ノボラック型フェノール樹脂成分を含むレジンコーテッドサンドを造形材料とした従来の積層造形では、砂の薄層に所定パターンでレーザービームを照射して結着硬化層を形成してゆく過程で、煙状のガスが多量に発生することから、このガスによってレーザービームの透過性が落ちて熱効率の低下を招く上、造形物中に入り込んだガスにより、造形物を鋳造用砂型として用いる場合に鋳造品のガス欠陥が多発し、また得られた積層造形品の表面硬度を高めるためにガスバーナーで炙ったり、ポストキュアとして完全硬化のために加熱する際にも刺激臭を伴うガスが発生し、これらによって作業環境が悪化するという問題があった。
【0007】
そこで、上記の造形時及びポストキュア時に発生するガスの成分を調べたところ、フェノール樹脂の原料成分であるフェノール及びホルムアルデヒドと、硬化剤に使用されているヘキサメチレンテトラミンの分解によって生じるアンモニアが主であった。しかして、特にアンモニアは刺激臭が強い上、このアンモニアとホルムアルデヒドには毒性があるため、作業者の安全衛生面で問題があることに加え、ガス排出が工場周辺の環境汚染にも繋がるから、造形時の熱効率低下や鋳造時のガス欠陥といった製造技術面の課題を含めて、対策が急務になっている。なお、積層造形装置の造形室にはガス吸引口が設けてあるが、造形材料の砂は非常に微細な粒子であるため、発生ガスの排出を促進するために吸引力を強めると、散布される砂粒子が気流の影響を受けて乱れ、均一な砂の薄層を形成できなくなって造形性が悪化することになる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上述の情況に鑑み、造形材料にレジンコーテッドサンドを用いる積層造形において、造形時及び造形後の熱処理におけるガス発生を抑え、作業環境及び周辺環境面での支障をきたすことなく、高いレーザ熱効率で高品質の造形品を得る手段について鋭意検討を重ねた結果、熱硬化性樹脂成分としてレゾール型フェノール樹脂を含むレジンコーテッドサンドを用いることが極めて有効であることを見出し、本発明をなすに至った。
【0009】
すなわち、請求項1の発明は、砂粒子表面が熱硬化性樹脂成分にて被覆されたレジンコーテッドサンドを散布して薄い砂層を形成する工程と、この砂層にレーザービームを照射して所要の2次元パターンの硬化層を形成する工程とを繰り返すことにより、多数の硬化層を積層して3次元造形物を得る積層造形方法において、前記レジンコーテッドサンドとして、熱硬化性樹脂成分がレゾール型フェノール樹脂からなるレジンコーテッドサンドと、熱硬化性樹脂成分がノボラック型フェノール樹脂及びその硬化剤からなるレジンコーテッドサンドとの、前者/後者の重量比が80/20〜95/5の混合物を用いると共に、前記砂粒子として球状粒子からなる人工セラミック砂を主体とするものを用いることを特徴としている。
【0010】
この積層造形方法では、粒子相互を結着するバインダーとしてレゾール型フェノール樹脂を含むレジンコーテッドサンドと、同バインダーとしてノボラック型フェノール樹脂を含むレジンコーテッドサンドとの、特定比率の混合物を造形材料とするから、両レジンコーテッドサンドの特性がうまく活かされることになる。まず、レゾール型フェノール樹脂を含むレジンコーテッドサンドの使用により、造形途上で発生するガスは非常に少なくなり、レーザービームの透過性増大によって熱効率が向上し、また造形物中に入り込むガスも減って鋳造用砂型における鋳造時のガス欠陥が減少する。すなわち、レゾール型フェノール樹脂は硬化剤なしに熱によって自らの脱水反応で架橋硬化するから、該樹脂用いたレジンコーテッドサンドの薄層にレーザービームを照射してもアンモニアガスが発生せず、且つ反応機構的にホルムアルデヒドも発生しない。また、このレゾール型フェノール樹脂を用いたレジンコーテッドサンドは、ノボラック型フェノール樹脂と硬化剤を用いたレジンコーテッドサンドに比較して熱硬化は遅いが、レーザービームによって数百μmという薄い厚みの砂層単位で瞬時に高熱を与えるから、硬化は造形に支障のない短時間で進行する上、硬化の遅れによって下層との接合性が向上することになる。
【0011】
一方、この構成では、造形材料にノボラック型フェノール樹脂成分を用いたレジンコーテッドサンドを含むが、その割合が小さいため、加熱に伴う発生ガスは少量に抑えられる。しかして、ノボラック型フェノール樹脂成分の熱硬化が速いため、レゾール型フェノール樹脂を用いたレーザービーム単独の場合に比較して、完全硬化に至るまでの造形物の自己保持強度が増すことになり、大型の造形物や構造的に下部の耐荷重性が低い造形物でもサポート部の省略ないし削減を図ることができる。
【0012】
また、レジンコーテッドサンドの砂が球状粒子からなる人工セラミック砂を主体としており、その流動性及び充填性がよいため、リコーターのスリット状出口から円滑に流出して造形面全体に均一に散布され、形成される砂層は均一で粒子が密に充填された状態となり、しかも人工セラミック砂が成分的にも均質であるため、レーザービームの照射時やポストキュア時の熱膨張が少なく、もって得られる積層造形品は形態及び寸法の安定性に優れ、また滑らかな表面を有すると共に適度な強度を備えるものとなる。
【0013】
請求項2の発明は、上記請求項1の積層造形方法において、前記レジンコーテッドサンドにおける熱硬化性樹脂成分の被覆量が砂粒子に対して2〜6重量%の範囲にあるものとしている。この場合、砂からなる造形物としての特性を損なうことなく、砂粒子同士の結着力を充分に確保できる。
【0014】
請求項3の発明は、上記請求項1または2の積層造形方法において、前記人工セラミック砂が粒径75〜150μmの範囲にピークを持つ粒度分布を示すものとしている。この場合、レジンコーテッドサンドを造形材料とする積層造形方法では一般的に砂層一層分の厚みを200μm程度に設定することから、その砂層の厚みに対して砂粒が適度な大きさとなり、リコーターによって均一な厚みの砂層を容易に散布形成できる。
【0015】
請求項4の発明は、上記請求項3の積層造形方法において、前記人工セラミック砂は、アルミナとシリカを主成分とし、ムライト結晶構造を持つものとしている。この場合、該人工セラミック砂が低膨張性であるため、積層造形時のレーザービームの照射やポストキュア時の熱による体積変動が小さく、得られる積層造形品の形態及び寸法の安定性がより向上することになる。
【0016】
請求項5の発明は、上記請求項3又は4の積層造形方法において、前記レジンコーテッドサンドの砂が60重量%以上の人工セラミック砂と残余の天然珪砂とからなるものとしている。この場合、人工セラミック砂の少ない熱膨張による積層造形品の形態及び寸法の安定性の利点を活かしながら、安価な天然珪砂による材料コストの低減を図ることができる。
【0017】
請求項6の発明は、上記請求項5の積層造形方法において、前記天然珪砂が粒径75〜150μmの範囲にピークを持つ粒度分布を示すものとしている。この構成では、人工セラミック砂に混合される天然珪砂の粒子形態は不揃いであるが、その粒度が比較的に小さいため、リコーターからの流出性や砂層の充填性に及ぼす影響は少なくなる。
【0018】
請求項7の発明に係る積層造形品は、上記請求項1〜6のいずれかの積層造形方法にて得られたものであるから、層間結着力が大きく強度的に優れたものとなる。また、請求項8の発明では、上記請求項9の積層造形品が鋳造用の主型又は中子を構成するものとしており、これらは造形過程でのガスの入り込みが少ないことから、鋳造時のガス欠陥を生じにくくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の積層造形方法は、既述のように粉体造形方式、つまり粉体を散布して薄い粉体層を形成する工程と、この粉体層にレーザービームを照射して所要の二次元パターンの硬化層を形成する工程とを繰り返すことにより、多数の硬化層を積層して3次元造形物を得るものであるが、その造形材料の粉体として粒子表面がレゾール型フェノール樹脂を主体とする熱硬化性樹脂成分にて被覆されたレジンコーテッドサンドを用いることから、造形途上で発生するガスが非常に少なくなり、レーザービームの透過性増大によって熱効率が向上し、また造形物中に入り込むガスも減って鋳造用砂型における鋳造時のガス欠陥が減少するという利点がある。
【0020】
すなわち、レゾール型フェノール樹脂は、フェノールとホルムアルデヒドとをアルカリ触媒を介して反応させたもので、メチロールフェノールとメチロールジフェニルメタンの混合物からなり、加熱によってオキシメチル基とベンゼン核あるいはオキシメチル基相互から脱水し、メチレン結合あるいはジメチレン−エーテル結合を生じて架橋硬化するため、硬化剤や過剰のホルムアルデヒドが不要である。従って、該樹脂用いたレジンコーテッドサンドの薄層にレーザービームを照射してもアンモニアガスは発生せず、また硬化反応機構よりホルムアルデヒドも発生しない。これに対し、ノボラック型フェノール樹脂は、フェノールとホルムアルデヒドとを酸触媒を介して反応させたもので、フェノールのベンゼン核がメチレン結合で連なった構造を有し、加熱だけでは硬化せず、ホルムアルデヒドの存在下での加熱によってメチレン結合及びジメチレンイミン結合を生じて架橋硬化するため、ホルムアルデヒドを発生させるヘキサメチレンテトラミンのような硬化剤又は過剰のホルムアルデヒドを必要とする。
【0021】
図1は、レゾール型フェノール樹脂を用いたレジンコーテッドサンド(曲線R)と、ノボラック型フェノール樹脂(硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンを含む)を用いたレジンコーテッドサンド(曲線N)とを、それぞれ電気炉中で700℃に加熱してガス発生量を測定し、砂1g当たりのガス発生量(ml/g)と加熱時間(秒)との関係を調べたものである。曲線Rと曲線Nの対比から明らかなように、レゾール型フェノール樹脂を用いたレジンコーテッドサンドの加熱によるガス発生量は、ノボラック型フェノール樹脂を用いたレジンコーテッドサンドの1/2以下になっている。
【0022】
ところで、レゾール型フェノール樹脂を用いたレジンコーテッドサンドは、ノボラック型フェノール樹脂と硬化剤を用いたものに比較して熱硬化は遅く、この点が従来の積層造形に使用されなかった主因であったが、実際に積層造形に供してみれば、造形の進行に支障のない短時間で硬化することが判明している。これは、積層造形では数百μm(通常は200μm程度)という薄い厚みの砂層単位でレーザービームを照射するから、極めて少量の砂に瞬時に高熱が付与される結果、硬化が速まるものと想定される。しかも、レゾール型フェノール樹脂を用いたレジンコーテッドサンドの場合、そのやや遅い硬化によって下層との接合性が向上することから、積層造形物の層間結着強度が増し、最終的に得られる造形品は却って強度的に優れたものとなることも判明している。
【0023】
しかして、本発明における積層造形では、その造形材料として、レゾール型フェノール樹脂を用いたレジンコーテッドサンドを主体とし、少量のノボラック型フェノール樹脂成分を用いたレジンコーテッドサンドを併用する。すなわち、併用形態では、ノボラック型フェノール樹脂成分の熱硬化が速いため、レゾール型フェノール樹脂を用いた砂単独の場合に比較して、完全硬化に至るまでの造形物の自己保持強度が増すことになる。従って、大型の造形物や構造的に下部の耐荷重性が低い造形物でも、サポート部の省略ないし削減を図ることができる。
【0024】
この併用形態では、レゾール型フェノール樹脂を用いたレジンコーテッドサンドと、ノボラック型フェノール樹脂及びその硬化剤を用いたレジンコーテッドサンドとの、前者/後者の重量比を80/20〜95/5の範囲とするのがよい。しかるに、ノボラック型フェノール樹脂及びその硬化剤を用いたレジンコーテッドサンドの比率が20重量%を越えると、加熱時の発生ガスによる既述の問題を看過できなくなり、逆に同比率が5重量%未満では上記の併用効果を充分に発揮できない。
【0025】
また、レジンコーテッドサンドにおける熱硬化性樹脂成分の含有量は、レゾール型フェノール樹脂を用いたものと、ノボラック型フェノール樹脂及びその硬化剤を用いたもの共に、砂粒子に対して2〜6重量%の範囲が好適である。この含有量が少な過ぎては、硬化反応による砂粒子同士の結着強度が不充分になる。逆に被覆量が多過ぎても、造形物中の樹脂分が多くなって強度低下をきたし、材料コストも高く付き、また鋳造用砂型とする場合には鋳型としての必要な性能が得られない。なお、ノボラック型フェノール樹脂に対する硬化剤の配合量は、ヘキサメチレンテトラミンでは該フェノール樹脂に対して5〜20重量%程度が一般的である。更に、レジンコーテッドサンドには、粒子同士の結着を防ぐために必要とあらば、ステアリン酸カルシウム等の滑剤(離型剤)を熱硬化性樹脂成分に対して0.05〜1重量%程度の範囲で含有させてもよい。
【0026】
一方、レジンコーテッドサンドの砂としては、珪砂、ジルコンサンド、クロマイトサンド等の天然砂、ならびに無機酸化物の如き無機質成分の混合物を造粒して高温焼成して得られる人工セラミック砂を使用できるが、特に球状粒子からなる人工セラミック砂が好適である。
【0027】
すなわち、粉体造形方式の積層造形では、リコーターを移動させつつ、そのスリット状開口部から粉体を流出させる形で一定幅で散布して200μm程度といった薄い砂層を形成する必要があり、該砂層の表面性と充填密度の均一性が造形品質を大きく左右することになるが、前記の球状粒子からなる人工セラミック砂は流動性及び充填性に優れるため、前記スリット状開口部からの流出が幅方向に均等になされ、造形面全体に平坦で均一な高充填密度の砂層を形成できる。しかも人工セラミック砂は成分的に均質で熱膨張性が少ないことから、造形過程での各硬化層が設計モデルの平行スライスした各断面パターンに精密に対応したものとなり、またポストキュアの際にも積層造形物の熱膨張が少なくなるため、得られる造形品の形態及び寸法の安定性が向上すると共に、該造形品は滑らかな表面で適度な強度を備えるものとなる。
【0028】
このような球状粒子からなる人工セラミック砂としては、特に制約されないが、粒径75〜150μmの範囲にピークを持つ粒度分布を示すものが好適である。すなわち、レジンコーテッドサンドを用いた積層造形における砂層一層分の厚みは一般的に200μm程度に設定されるため、粒度が大き過ぎてはリコーターによって散布で均一な厚みの砂層を形成できない上、粗大粒子が移動するリコーターに引っ掛かって砂層表面に筋状の傷を生じ易くなり、もって造形精度が悪化することになる。逆に粒度が小さ過ぎては、レーザービーム照射による粒子相互の結着力が過大になり、得られる積層造形物は不必要に硬くなるため、孔開けや切削等の後加工に支障をきたす他、特に鋳造用の鋳型や中子として用いる場合は鋳造後の分解が困難になる。
【0029】
この人工セラミック砂の組成は、特に制約されないが、アルミナとシリカを主成分とするものが好ましく、特にムライト結晶(3Al23 ・2SiO2 )の構造を持つものが推奨される。これは、アルミナとシリカを主成分とする人工セラミック砂は熱膨張性が低く、特にムライト結晶構造のものは熱による体積変化が殆どないため、積層造形時のレーザービームの照射やポストキュア時の熱による体積変動が小さく、得られる積層造形品の形態及び寸法の安定性がより向上することによる。
【0030】
また、このような球状粒子からなる人工セラミック砂としては、真球状の粒子で粒度分布幅の小さいものとする上で、原料粉末混合物に水を加えて混練した泥奨をスプレードライヤーで熱風中に吹き出して造粒し、これをロータリーキルンによって高温焼成し、篩別又は風篩によって分離したものが好適である。
【0031】
本発明の積層造形では、上述のようにレジンコーテッドサンドの砂として球状粒子からなる人工セラミック砂を使用することが好ましいが、この人工セラミック砂を主体にして天然珪砂を併用することにより、人工セラミック砂の少ない熱膨張による積層造形品の形態及び寸法の安定性の利点を活かしながら、安価な天然珪砂による材料コストの低減を図ることができる。しかして、天然珪砂を併用する場合においても、人工セラミック砂の特性を充分に活かすためには、人工セラミック砂を60重量%以上とすることが望ましい。また、天然珪砂としては、人工セラミック砂と同様に粒径75〜150μmの範囲にピークを持つ粒度分布を示すものが好適である。これは、天然珪砂は概して角張った不揃いな形態の粒子から構成されるが、その粒度が比較的に小さい場合はリコーターからの流出性や砂層の充填性に及ぼす影響は少なくなることによる。
【0032】
更に、本発明で使用するレジンコーテッドサンドとしては、その融着点が70〜100℃であって、且つ抗折力が100〜200kg/cm2 の範囲にあるものが特に好適である。すなわち、この融着点が低過ぎては、レーザービームの照射によって二次元パターンの結着硬化層を形成する際、パターン周縁部を越えて硬化が進んだり、造形対象層の下位の本来は未硬化とすべき領域まで硬化して造形精度が悪化すると共に、未硬化砂が幾分凝固した状態になるため、造形後の積層造形物から未硬化砂を分離除去しにくく、手間がかかる上、分離の際に造形物の細い部位や入り組んだ部位が壊れ易くなる。逆に融着点が高過ぎては、結着力が不充分になり、造形物が脆く層間剥離を生じ易いものとなる。また抗折力が弱過ぎては得られる積層造形品を鋳型として用いる場合に、薄肉部分や細い部分に鋳造時の注湯圧による亀裂、破損、折損等を生じる懸念がある。また逆に抗折力が強過ぎては、前記鋳型として用いる場合に、鋳造後の製品を取り出す際の分解が困難になる。
【0033】
積層造形物を製作するには、まずコンピュター上で設計モデルを厚さ200μm程度の多数層に平行スライスした時の各断面パターンのデータを作成し、このデータを積層造形装置のコントローラーに入力し、粉体造形方式によって自動的に積層造形する。図2及び図3は粉体造形方式による積層造形装置の一例を示す概略縦断側面図である。
【0034】
積層造形は、図2に示すように、箱型の造形枠1内に配置した昇降台2上にべースプレート3を載置し、リコーター4の水平移動によって前記のレジンコーテッドサンド5を前記平行スライスした一層分の厚みでべースプレート3上に載せ、この砂層50の表面にレーザービーム6を最下層P1 の断面パターンに沿って照射する。これにより、砂粒子を被覆している熱硬化性樹脂成分がレーザービーム6の熱によって溶融して硬化反応し、隣接する砂粒子同士が硬化した樹脂を介して結着し、照射域全体が一体の2次元パターンの結着硬化層51を形成することになる。次いで昇降台2を前記一層分の厚みだけ下降させ、新たに人工セラミック砂5を該一層分に相当する厚みで載せ、同様にレーザービーム6を照射して第二層P2 に対応する結着硬化層51を形成し、以降同様にして順次一層分ずつ昇降台2を下降させて砂5の供給とレーザービーム6の照射を繰り返すことにより、最終的に図2に示すように前記平行スライスした全ての層P1 〜Pn を積層一体化する。60は炭酸ガスレーザーの如きレーザ発振器、61はレーザービーム6の照射方向を制御するスキャナーである。
【0035】
なお、リコーター4は、その移動ストロークの両端において上方に配置した材料供給装置7より砂5の供給を受け、下端のスリット状開口部4aより砂5を流出させながら水平移動することにより、1回の水平移動で一つの砂層50を形成する。また、図2及び図3では省略しているが、造形の前段階として、べースプレート3上に予め5mm前後の砂層を形成し、当該べースプレート3に内臓される電熱機構で加熱して該砂層の全体を硬化させて水平面に沿う平坦な造形ベース面を形成し、更に該造形ベース面上に造形物との固着を防止する分離層として薄い砂層(一般に造形1層分の厚み)を設け、この未硬化の砂層上に前記最下層P1 からの積層造形を行うことになる。しかして、造形部位はドア付きのチャンバー内にあり、造形は外部から遮断された雰囲気中で上部のガス吸引口から吸引排気しつつ行われる。
【0036】
この造形過程においては、レジンコーテッドサンド5が既述のように、砂粒子表面を被覆する熱硬化性樹脂成分としてレゾール型フェノール樹脂を用いたものが主体となっているから、レーザービーム6の照射による煙状のガス発生は少なく、もって該レーザービーム6の透過性がよいから、高い熱効率が得られる上、発生ガス中にはアンモニアガスやホルムアルデヒドが存在しない(レゾール型フェノール樹脂を用いたものを単独使用の場合)か、存在しても少量である(ノボラック型フェノール樹脂を用いたものをを併用した場合)から、作業環境は良好に維持されると共に、排出ガスによる環境問題も生じない。
【0037】
積層造形が終了すれば、ペースプレート3を造形枠1ごと昇降台2から取り外し、未硬化の砂5を除去して形成された積層造形物Mを取り出す。得られた積層造形物Mは、この段階では砂粒子を結着している熱硬化性樹脂成分にある程度の未反応部を残して脆弱であるため、通常は、まず表面をガスバーナーで炙って表層部の硬度を高めた上で、ポストキュアとして加熱炉等で所定時間の加熱処理を施すことにより、該樹脂成分を完全硬化させて強度を高める。そして、このような後処理の加熱においても、造形物Mからのガスの発生は少ないから、作業環境は良好に保たれる。
【0038】
かくして最終的に得られた積層造形物Mは、造形材料のレジンコーテッドサンドが前記のレゾール型フェノール樹脂を用いたものを主体にしていて造形時の層間結着性がよいから、強度的に優れたものとなる上、造形過程では既述のようにガスの発生が少なく、造形物M中へのガスの入り込みが抑えられるため、造形物Mを鋳造用砂型として用いる場合、鋳造時のガス欠陥を生じにくく高品質の鋳造品が得られる。
【0039】
本発明の積層造形方法によって得られる積層造形品は、用途についての制約はなく、溶液造形方式にて得られる樹脂からなる積層造形品と同様に形態確認用モデルとしても利用できるが、鋳造用の主型や中子として特に有用である。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に係る積層造形方法によれば、レジンコーテッドサンドを造形材料とする積層造形において、該レジンコーテッドサンドとして、レゾール型フェノール樹脂を用いたものとノボラック型フェノール樹脂及びその硬化剤を用いたものとの特定比率の混合物を用いることから、造形時及び造形後の熱処理におけるガス発生が抑えられ、作業環境及び周辺環境を害することなく、高いレーザ熱効率のもとに、強度的に優れて内部へのガスの入り込みが少ない高品質の積層造形物が得られると共に、完全硬化に至るまでの造形物の自己保持強度が増し、もって大型の造形物や構造的に下部の耐荷重性が低い造形物でもサポート部の省略ないし削減を図ることができる。また、レジンコーテッドサンドの砂が球状粒子からなる人工セラミック砂を主体とすることから、その優れた流動性及び充填性と少ない熱膨張により、形態及び寸法の安定性に優れて滑らかな表面を有すると共に適度な強度を備えた積層造形品が得られる。
【0041】
請求項2の発明によれば、上記の積層造形方法において、レジンコーテッドサンドとして熱硬化性樹脂成分の被覆量が特定範囲にあるものを用いることから、砂からなる造形物としての特性を損なうことなく、砂粒子同士の結着力を充分に確保できるという利点がある。
【0042】
請求項3の発明によれば、上記の積層造形方法において、前記人工セラミック砂として特定の粒度分布を示すものを用いることから、リコーターによって均一な厚みの砂層を容易に散布形成できる。
【0043】
請求項4の発明によれば、上記の積層造形方法において、前記人工セラミック砂として特定の組成及び結晶構造を持つものを使用することから、積層造形時のレーザービームの照射やポストキュア時の熱による体積変動が小さく、形態及び寸法の安定性により優れた積層造形品が得られる。
【0044】
請求項5の発明によれば、上記の積層造形方法において、前記レジンコーテッドサンドの砂が特定比率の人工セラミック砂と天然珪砂からなることから、積層造形品の形態及び寸法の安定性を確保して、且つ材料コストの低減を図ることができる。
【0045】
請求項6の発明によれば、上記の積層造形方法において、前記天然珪砂が特定の粒度分布を示すことから、リコーターからの流出性や砂層の充填性に及ぼす影響は少なくできるという利点がある。
【0046】
請求項7の発明によれば、レジンコーテッドサンドの結着硬化物からなる積層造形品として、層間結着力が大きく強度的に優れたものが提供される。
【0047】
請求項8の発明によれば、レジンコーテッドサンドの結着硬化物からなる鋳造用の主型や中子として、強度的に優れると共にガス欠陥を生じにくいものが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積層造形方法における造形材料の主成分とするレゾール型フェノール樹脂を用いたレジンコーテッドサンドと、ノボラック型フェノール樹脂を用いたレジンコーテッドサンドとの加熱試験によるガス発生量と加熱時間の相関図である。
【図2】 本発明の積層造形方法の初期段階を示す概略縦断側面図。
【図3】 同積層造形方法の最終段階を示す概略縦断側面図。
【符号の説明】
1 造形枠
2 昇降台
3 ペースプレート
4 リコーター
5 レジンコーテッドサンド
50 砂層
51 結着硬化層
6 レーザービーム
M 積層造形物

Claims (8)

  1. 砂粒子表面が熱硬化性樹脂成分にて被覆されたレジンコーテッドサンドを散布して薄い砂層を形成する工程と、この砂層にレーザービームを照射して所要の2次元パターンの硬化層を形成する工程とを繰り返すことにより、多数の硬化層を積層して3次元造形物を得る積層造形方法において、
    前記レジンコーテッドサンドとして、熱硬化性樹脂成分がレゾール型フェノール樹脂からなるレジンコーテッドサンドと、熱硬化性樹脂成分がノボラック型フェノール樹脂及びその硬化剤からなるレジンコーテッドサンドとの、前者/後者の重量比が80/20〜95/5の混合物を用いると共に、前記砂粒子として球状粒子からなる人工セラミック砂を主体とするものを用いることを特徴とする積層造形方法。
  2. 前記レジンコーテッドサンドにおける熱硬化性樹脂成分の含有量が、砂粒子に対して2〜6重量%の範囲にある請求項1記載の積層造形方法。
  3. 前記人工セラミック砂は粒径75〜150μmの範囲にピークを持つ粒度分布を示すものからなる請求項1又は2に記載の積層造形方法。
  4. 前記人工セラミック砂は、アルミナとシリカを主成分とし、ムライト結晶構造を持つものある請求項1〜3のいずれかに記載の積層造形方法。
  5. 前記レジンコーテッドサンドの砂が60重量%以上の人工セラミック砂と残余の天然珪砂とからなる請求項1〜4のいずれかに記載の積層造形方法。
  6. 前記天然珪砂が粒径75〜150μmの範囲にピークを持つ粒度分布を示すものからなる請求項5記載の積層造形方法。
  7. 前記請求項1〜6のいずれかに記載の積層造形方法にて得られた積層造形品。
  8. 鋳造用の主型又は中子を構成する請求項7記載の積層造形品。
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