JP4090743B2 - 発光装置の作製方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する分野】
本発明は、電界を加えることで発光が得られる有機化合物を含む膜(以下、「有機化合物層」と記す)と、陽極と、陰極と、を有する発光素子を用いた発光装置の作製方法に関する。本発明では特に、従来よりも駆動電圧が低く、なおかつ素子の寿命が長い発光素子を用いた発光装置に関する。なお、本明細書中における発光装置とは、発光素子として発光素子を用いた画像表示デバイスもしくは発光デバイスを指す。また、発光素子にコネクター、例えば異方導電性フィルム((FPC:flexible printed circuit)もしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または発光素子にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
発光素子は、電界を加えることにより発光する素子である。その発光機構は、電極間に有機化合物層を挟んで電圧を印加することにより、陰極から注入された電子および陽極から注入された正孔が有機化合物層中の発光中心で再結合して分子励起子を形成し、その分子励起子が基底状態に戻る際にエネルギーを放出して発光すると言われている。
【0003】
なお、有機化合物が形成する分子励起子の種類としては、一重項励起状態と三重項励起状態が可能であるが、本明細書中ではどちらか一方の励起状態、またはその両者による発光を含むものとする。
【0004】
このような発光素子において、通常、有機化合物層は1μmを下回るほどの薄膜で形成される。また、発光素子は、有機化合物層そのものが光を放出する自発光型の素子であるため、従来の液晶ディスプレイに用いられているようなバックライトも必要ない。したがって、発光素子は極めて薄型軽量に作製できることが大きな利点である。
【0005】
また、例えば100〜200nm程度の有機化合物層において、キャリアを注入してから再結合に至るまでの時間は、有機化合物層のキャリア移動度を考えると数十ナノ秒程度であり、キャリアの再結合から発光までの過程を含めてもマイクロ秒以内のオーダーで発光に至る。したがって、非常に応答速度が速いことも特長の一つである。
【0006】
こういった薄型軽量・高速応答性・直流低電圧駆動などの特性から、発光素子は次世代のフラットパネルディスプレイ素子として注目されている。また、自発光型であり視野角が広いことから、視認性も比較的良好であり、電気器具の表示画面に用いる素子として有効と考えられている。
【0007】
このような発光素子は、その駆動方法の違いからパッシブマトリクス型(単純マトリクス型)とアクティブマトリクス型とに分類される。しかし、QVGA以上の画素数を有する高精細な表示が可能であることから、特にアクティブマトリクス型のものが注目されている。
【0008】
発光素子を有するアクティブマトリクス型の発光装置は、図18に示すような素子構造を有しており、基板1901上にTFT1902が形成され、TFT1902上には、層間絶縁膜1903が形成される。なお、層間絶縁膜1903は、酸化珪素や窒化珪素といった珪素を含む無機材料やポリイミド、ポリアミド及びアクリルといった有機樹脂材料等の有機材料を用いて形成することができる。しかし、基板表面を平坦化する上では、有機材料の方が適している。
【0009】
そして、層間絶縁膜1903上には、配線1904によりTFT1902と電気的に接続された陽極(画素電極)1905が形成される。陽極1905を形成する材料としては、仕事関数の大きい透明性導電材料が適しており、ITO(indium tin oxides)、酸化スズ(SnO2)、酸化インジウムと酸化亜鉛(ZnO)からなる合金、金の半透過膜、ポリアニリンなどが提案されている。このうちでITOは、バンドギャップが約3.75eVであり、可視光の領域で高い透明性を持つことから最も多く用いられている。
【0010】
なお、ITOの成膜方法としては、化学気相成長法、スプレーパイロリシス、真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタ法、イオンビームスパッタ法、イオンプレーティング、イオンアシスト蒸着などがあるが、近年工業的にはスパッタ法が用いられることが多い。
【0011】
陽極1905上には、有機化合物層1906が形成される。なお、本明細書では、陽極と陰極の間に設けられた全ての層を有機化合物層と定義する。有機化合物層1906には具体的に、発光層、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれる。基本的に発光素子は、陽極/発光層/陰極が順に積層された構造を有しており、この構造に加えて、陽極/正孔注入層/発光層/陰極や、陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極等の順に積層した構造を有していることもある。
【0012】
なお、有機化合物層1906を作製する有機化合物の成膜方法には、蒸着法、印刷法、インクジェット法やスピンコーティング法といった成膜方法がある。中でもメタルマスクを用いて塗り分けが可能である蒸着法は、低分子系の有機材料成膜の際に多く用いられている。
【0013】
有機化合物層1906を形成した後で、陰極1907を形成することにより、発光素子1908が形成される。なお、図18では、一画素に形成される発光素子しか示していないが、実際には、これらが画素部に複数形成されることによりアクティブマトリクス型の発光装置が形成される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
発光装置の作製において、電極の改良は発光素子の素子特性を向上させる上では重要な要素である。
【0015】
しかしながら、陽極形成に関していくつかの問題を有している。まず、上述したようなアクティブマトリクス型の素子構造の場合、陽極が層間絶縁膜と接して形成されることから以下に述べるような二つの問題点が生じる。
【0016】
まず一つは、層間絶縁膜を形成する有機樹脂材料と陽極を形成する透明性導電膜(ITO)の温度特性に違いがあることから生じる問題である。具体的には、接して形成される二つの材料の温度に対する熱膨張率が異なることから、温度を加えたときに熱膨張率の小さい方の材料が、その界面においてクラック(亀裂)等を発生し易いというものである。
【0017】
図2(A)には、温度に対する熱膨張率の関係を示している。なお、ここでは、横軸に温度をとり、縦軸に熱膨張率をとっている。また、201は層間絶縁膜を形成する有機樹脂材料(PI:ポリイミド)の熱膨張率を示し、202は陽極を形成する透明性導電膜(ITO)の熱膨張率を示している。このグラフにおいて、温度がTxの時、有機樹脂材料(PI)は熱膨張率がa1であるが、ITOの熱膨張率はa2となる。
【0018】
これらの熱膨張率に関してa1>a2なる関係であることから、図2(B)に示すように基板211上に有機樹脂材料212とITO213とが積層して形成される場合には、図2(B)の214で示すようにその界面において、ITO213にクラックが発生する。
【0019】
ITOは、発光素子の陽極であり、発光に関与する正孔を注入する電極であるために、ここにクラックが発生すると正孔の発生に影響を与えたり、注入される正孔が減少したり、さらには、発光素子の劣化原因となりうる。
【0020】
もう一つは、ポリイミド、ポリアミドおよびアクリルといった有機樹脂材料で形成された層間絶縁膜から発生する気体の問題である。一般に発光素子は、酸素や水により劣化しやすいことが知られていることから、層間絶縁膜から発生した酸素等の気体により発光素子の劣化が促進されるという問題である。
【0021】
さらに、陽極表面の平坦性に起因する問題点もある。これは、パッシブマトリクス型およびアクティブマトリクス型のいずれにも共通する問題であるが、陽極表面の平坦性が悪いと、陽極上に形成される有機化合物層の膜厚も不均一になる。このように発光素子の有機化合物層の膜厚が不均一であると、電界が不均一に加わり、有機化合物層における電流密度も不均一なものとなる。この結果、発光素子の輝度が低下するだけでなく、素子の劣化が早まるために素子寿命が低下する。
【0022】
そこで本発明では、これらの問題を解決することによって、従来よりも素子の劣化が遅く、寿命が長い発光素子を提供することを目的とする。
【0023】
また、このような発光素子を用いることにより、従来よりも寿命の長い発光装置を提供することを目的とする。さらに、前記発光装置を用いて電気器具を作製することにより、従来よりも長保ちする電気器具を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための方法について以下に説明する。すなわち、図1のように基板101上にTFT(電流制御用TFT)102が形成され、その上に有機樹脂材料からなる層間絶縁膜103が形成され、さらに層間絶縁膜103の上に、無機絶縁材料からなる絶縁膜104が形成されるという構造である。
【0025】
なお、絶縁膜104としては、酸化珪素、窒化珪素(SiN)、酸化窒化珪素(SiON)、窒化酸化珪素(SiNO)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化酸化アルミニウム(AlNO)、酸化窒化アルミニウム(AlNO)といった珪素又はアルミニウムを含む無機絶縁材料が用いられる。
【0026】
ここで、層間絶縁膜103上に絶縁膜104を形成するのは、層間絶縁膜103からの脱ガスを防ぐためと、層間絶縁膜103と、その上に形成される陽極(ITO)106との間の熱膨張率による差から、陽極(ITO)106のうち、界面付近の一部にクラックが生じるのを緩和するためである。
【0027】
なお、絶縁膜104を形成する無機絶縁材料の熱膨張率は、図2(A)の203に示すとおりである。つまり、無機絶縁材料の熱膨張率は、有機樹脂材料(PI)201と透明性導電膜(ITO)202との間の値をとることが分かる。
【0028】
具体的には、温度Txにおける有機樹脂材料(PI)の熱膨張率は、a1であり、陽極を形成するITOの熱膨張率はa3であり、絶縁材料の熱膨張率はa2であり、これらの熱膨張率の関係は、a1>a2>a3である。このため、図2(C)に示すように無機絶縁材料からなる絶縁膜223を層間絶縁膜222と陽極224の間に形成すると、熱膨張率の差により陽極(ITO)224にかかる張力(ずれ応力)を緩和することができる。
【0029】
また、有機樹脂材料には、酸素などの気体が含まれており、時間と共に有機樹脂内部から放出されることがある。しかし、上述のように有機樹脂材料からなる層間絶縁膜上に無機絶縁材料からなる絶縁膜223を設けることで、有機樹脂内部から気体が放出されるのを防ぐことができる。
【0030】
これにより、有機樹脂材料からなる層間絶縁膜の上に形成される発光素子の気体による劣化を防ぐことができるため、発光素子を長寿命化させることができる。
【0031】
絶縁膜104が形成された後で、層間絶縁膜103および絶縁膜104にコンタクトホールを開け、電流制御用TFT102との配線105を形成する。そして、この配線105と接するようにして透明性導電材料からなる陽極106が形成される。
【0032】
そして、陽極106上に有機化合物層107及び陰極108を形成することにより、陽極106、有機化合物層107および陰極108からなる発光素子109が形成され、アクティブマトリクス型の発光装置が完成する。
【0033】
しかし、陽極となる透明性導電膜の表面は粗く凹凸を有しているため、発光素子109における発光輝度を上げ、長寿命化を図るためには、透明性導電膜表面の平坦化が要求される。
【0034】
なお、表面の平坦性、すなわち表面粗さは、その接触角と関係を有している。表面に微細な凹凸構造を有するとき、単位面積あたりの表面自由エネルギーは、それに応じて変化する。これは、Wenzelの式(式1)で説明される。
【0035】
【式1】
COSθ'=γ(γS−γSL)/γL=γCOSθ
【0036】
ここで、θは平滑面における接触角であり、θ'は凹凸構造を有する面における接触角である。なお、γSは、固体表面における表面自由エネルギーを表し、γLは、液体表面における表面自由エネルギーを表し、γSLは、固体と液体の界面における表面自由エネルギーを表している。また、rは、平滑面に対して、凹凸構造を有する面の表面積が何倍になっているかを示すパラメータである。つまり、この式から接触角がその表面積に応じて変化することがいえる。
【0037】
具体的には、凹凸構造を有する透明性導電膜表面における接触角θ'がθ'<90°である場合には、平坦化することにより処理後の接触角θはθ'<θなる関係を満たす。また、θ'>90°である場合には、逆に平坦化することにより処理後の接触角θはθ'>θなる関係を満たす。
【0038】
そこで、本発明では、発光装置の作製において、透明性導電膜を成膜した後で表面を洗浄液と共に拭浄性の材料であるPVA(ポリビニルアルコール)系の多孔質体により拭浄することにより表面における水に対する接触角を変化させ、接触角を変化させることを指標とした表面の平坦化を行う。
【0039】
なお、配線形成後に形成された陽極表面を直接拭浄して平坦化させる方法について述べたが、本発明においては、陽極表面に0.1nm以上5nm以下程度の平坦化膜を形成して、平坦性を高めた後で、この平坦化膜を同様の方法で拭浄することも可能である。
【0040】
また、配線形成後、透明性導電膜を陽極としてパターニングする前に拭浄することも可能である。さらには、陽極を先に形成し、陽極表面を拭浄した後で、配線を形成させても良い。
【0041】
陽極106の表面を拭浄した後で、絶縁性の材料からなるバンク110が形成される。なお、バンク110の形状は、ここで用いる絶縁性材料及びエッチング条件により制御することができる。そして、バンク110を形成した後で有機化合物を含む有機化合物層107が形成され、さらに陰極108が形成される。以上により、陽極106、有機化合物層107、陰極108からなる発光素子109を形成することができる。
【0042】
さらに、陰極が形成された後で、有機化合物層が形成され、陽極が形成されるという素子構造を有する場合においては、陰極を形成した後で陰極表面を先に説明した方法で拭浄することもできる。
【0043】
ところで近年、三重項励起状態から基底状態に戻る際に放出されるエネルギー(以下、「三重項励起エネルギー」と記す)を発光に変換できる発光素子が相次いで発表され、その発光効率の高さが注目されている(文献1:D. F. O'Brien, M. A. Baldo, M. E. Thompson and S. R. Forrest, "Improved energy transfer in electrophosphorescent devices", Applied Physics Letters, vol. 74, No. 3, 442-444 (1999))(文献2:Tetsuo TSUTSUI, Moon-Jae YANG, Masayuki YAHIRO, Kenji NAKAMURA, Teruichi WATANABE, Taishi TSUJI, Yoshinori FUKUDA, Takeo WAKIMOTO and Satoshi MIYAGUCHI, "High Quantum Efficiency in Organic Light-Emitting Devices with Iridium-Complex as a Triplet Emissive Center", Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 38, L1502-L1504 (1999))。
【0044】
文献1では白金を中心金属とする金属錯体を、文献2ではイリジウムを中心金属とする金属錯体を用いている。これらの三重項励起エネルギーを発光に変換できる有機化合物(以下三重項発光材料とよぶ)を用いて形成される発光素子(以下、「三重項発光素子」と記す)は、従来よりも高輝度発光・高発光効率を達成することができる。
【0045】
しかしながら、文献2の報告例によると、初期輝度を500cd/m2に設定した場合の輝度の半減期は170時間程度であり、素子寿命に問題がある。そこで、本発明を三重項発光素子に適用することにより、三重項励起状態からの発光による高輝度発光・高発光効率に加え、素子の寿命も長いという非常に高機能な発光素子が可能となる。
【0046】
したがって、以上のような層間絶縁膜上に絶縁膜を形成し、さらに陽極表面を平坦化するという本発明の概念を、三重項発光素子に適用したものも本発明に含めるものとする。
【0047】
【発明の実施の形態】
本発明の発光素子を作製する方法について以下に説明する。なお、ここでは、説明を簡略化するために発光素子が形成される画素部の一部についてのみ説明する。
【0048】
〔実施の形態1〕
はじめに、図3(A)に示すように基板301上にTFT302が形成される。なお、ここで示されているのは、発光素子に流れる電流を制御するTFTであり、本明細書中では、電流制御用TFT302とよぶ。
【0049】
次に、電流制御用TFT302の上には、基板表面の平坦化の目的で層間絶縁膜303が形成される。なお、ここでは、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)といった有機樹脂等の材料が用いられ、1.0〜2.0μmの平均膜厚で形成される(図3(B))。
【0050】
このように、層間絶縁膜303を有機樹脂材料で形成することにより、表面を良好に平坦化させることができる。また、有機樹脂材料は一般に誘電率が低いので、寄生容量を低減できる。層間絶縁膜からの脱ガスを防ぐために、図3(C)に示すように層間絶縁膜303上に絶縁膜304が形成される。
【0051】
絶縁膜304は、酸化珪素、窒化珪素(SiN)、酸化窒化珪素(SiON)、窒化酸化珪素(SiNO)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化酸化アルミニウム(AlNO)、酸化窒化アルミニウム(AlNO)といった珪素又はアルミニウムを含む無機絶縁材料、またはこれらを組み合わせた積層膜で形成すれば良い。いずれにしても絶縁膜304は無機絶縁材料から形成する。絶縁膜304の膜厚は100〜200nmとする。なお、絶縁膜304を形成する場合には、プラズマCVD法で、反応圧力20〜200Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.1〜1.0W/cm2で放電させて形成することができる。
【0052】
その後、所定のパターンのレジストマスクを形成し、それぞれの電流制御用TFT302のドレイン領域に達するコンタクトホールを形成する。絶縁膜304をまずエッチングし、有機樹脂材料から成る層間絶縁膜303をエッチングすることによりコンタクトホールを形成することができる。
【0053】
そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真空蒸着法で形成し、マスクでパターニングし、その後エッチングすることで、配線305を形成する(図3(D))。なお、配線材料としては、AlやTiの他、これらの合金膜を用いることも可能である。
【0054】
次いで、その上に透明性導電膜が形成され、パターニングすることによって画素電極となる陽極306が形成される(図3(E))。なお、透明電極として酸化インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明性導電膜を用いることができる。
【0055】
陽極306が、形成されたところで加熱処理を行う。ここでは、230〜350℃で加熱し、陽極を形成する透明性導電膜の結晶化を行う。
【0056】
次に、陽極表面に本発明の平坦化処理を行う。処理の方法としては、PVA(ポリビニルアルコール)系の多孔質体を用いて陽極306の表面を拭浄することにより、陽極306表面の平坦化を行う。
【0057】
なお、本実施の形態1における透明性導電膜表面の接触角θ1は、θ1<90°であることから、拭浄処理を行うことにより、処理後の接触角θ2との関係がθ1<θ2となるようにする。
【0058】
なお、PVA系の多孔質体308での拭浄方法としては、軸307にPVA系の多孔質体308を巻き付け、これを陽極306の表面に接触させ、軸307を回転させるといった方法がある。しかし、本発明において、PVA系の多孔質体308と陽極表面との間に生じる摩擦力により陽極表面が拭浄されて平坦化されればよいので、この方法に限られることはない。
【0059】
また、PVA系の多孔質体308での拭浄の際には、洗浄液を用いる。この時用いる洗浄液としては、純水のみの他に、高級アルコールまたはアルキルベンゼンを原料とするアルキルベンゼンスルホン酸塩等の中性洗剤や、弱酸性及び弱アルカリ性の薬品を含む水溶液を用いることができる。さらに、エタノール、メタノール、トルエン、アセトンといった極性溶媒のほか、ベンゼンや四塩化炭素といった無極性溶媒を用いることも可能である。
【0060】
なお、処理速度および表面の平坦性は軸307の回転数および押し込み値により調節することができる。なお、本明細書中における押し込み値とは、基板の垂直方向をY方向とし、PVA系の多孔質体308が処理表面と接している時の軸の位置を基準値(Y=0)として、基板にPVA系の多孔質体を押しつける方向を正方向とし、拭浄する際に軸がどれだけ基板方向に移動しているかを示す値である。なお、本発明において、軸307の回転数は100〜300rpmが望ましく、また押し込み値は0.1〜1.0mmとするのが望ましい。
【0061】
以上のようにして、陽極306の表面が平坦化された後で、図3(F)に示すように、バンク309、有機化合物層310、陰極311が形成される。
【0062】
なお、バンク309は、陽極間の隙間を埋めるために形成されており、材料としては、有機樹脂等の有機材料を用いて成膜した後、エッチングにより所望の形状に形成される。また、本実施例においては、有機化合物層310は、発光層の他に正孔注入層として、正孔輸送層、正孔阻止層、電子輸送層、電子注入層及びバッファー層といった複数の層を組み合わせて積層することにより形成される。なお、有機化合物層310の膜厚としては10〜400[nm]とすればよい。
【0063】
有機化合物層310を形成した後で、蒸着法により陰極311が形成される。陰極311となる導電膜としては、MgAgやAl−Li合金膜(アルミニウムとリチウムとの合金膜)の他、周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとが共蒸着法により形成された膜を用いることが可能である。なお、陰極311の膜厚は80〜200[nm]とすれば良い。以上により、本発明の発光素子を形成することができる。
【0064】
なお、本実施の形態においては、陽極306上を拭浄した後でバンク309を形成するという方法について示したが、バンクを形成した後で陽極表面を拭浄しても良い。しかし、この方法を用いると凹凸状の陽極表面に形成された有機樹脂等の有機材料がバンクのパターニングの際に陽極表面においてエッチングされにくくなるという問題が生じる。
【0065】
〔実施の形態2〕
本発明における平坦化処理は、実施の形態1で示したような陽極の形成後に限られることはなく、透明性導電膜成膜後(陽極パターニング前)に平坦化を行うことも可能である。
【0066】
そこで、実施の形態1で示したのとは異なる方法により発光素子を形成する方法について、図5を用いて説明する。
【0067】
なお、基板501上に電流制御用TFT502が形成され、層間絶縁膜503および絶縁膜504が形成された後で、絶縁膜504及び層間絶縁膜503にコンタクトホールが形成され、電流制御用TFT502と電気的に接続される配線505が形成されるまでの作製方法(図5(A)〜図5(C))については、実施の形態1で示したのと同様の方法を用いる。
【0068】
そして、配線505が形成されたところで、図5(D)に示すように透明性導電膜506が80〜200nmの厚さで形成される。なお、透明性導電膜506としては、酸化インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムと酸化亜鉛(ZnO)を混合した材料を用いることができる。
【0069】
そして、透明性導電膜506が形成されたところで本発明の平坦化処理を行う。処理の方法としては、PVA(ポリビニルアルコール)系の多孔質体を用いて透明性導電膜506の表面を拭浄することにより、表面の平坦化を行う。
【0070】
なお、PVA系の多孔質体での拭浄方法としては、実施の形態1において説明したのと同様の方法を用いて行えば良く、PVA系の多孔質体508を巻き付けた軸507を回転させ、PVA系の多孔質体508が透明性導電膜506の表面と接触した際の摩擦力により、透明性導電膜506の表面が平坦化される。
【0071】
なお、拭浄処理の際には洗浄液を用いる。この時用いる洗浄液としては、純水のみの他に、高級アルコールまたはアルキルベンゼンを原料とするアルキルベンゼンスルホン酸塩等の中性洗剤や、弱酸性及び弱アルカリ性の薬品を含む水溶液を用いることができる。さらに、エタノール、メタノール、アセトン、トルエンといった極性溶媒の他、ベンゼンや四塩化炭素といった無極性溶媒を用いることも可能であるが、本実施の形態においては、純水や中性洗剤を洗浄液として用いるのが望ましい。
【0072】
また、軸507の回転数は100〜300rpmとし、押し込み値は0.1〜1.0mmとするのが望ましい。
【0073】
透明性導電膜506の表面が平坦化された後で、図5(E)に示すように、パターニングにより陽極509が形成される。陽極509が、形成されたところで加熱処理を行う。なお、ここでは、230〜350℃で加熱し、陽極を形成する透明性導電膜の結晶化を行う。陽極509が形成されたところで、バンク510、有機化合物層511、陰極512が形成される。なお、バンク510、有機化合物層511及び陰極512は、実施の形態1で示したのと同様に行えばよい。
【0074】
以上により、本発明の発光素子を有する発光装置を形成することができる。
【0075】
〔実施の形態3〕
さらに、本実施の形態3においては、陽極表面上に有機樹脂材料からなる平坦化膜を形成して陽極上の凹凸面を小さくさせた後で、PVA系の多孔質体による拭浄処理を行い、平坦化させる方法について説明する。
【0076】
図6(A)における基板601上に電流制御用TFT602が形成され、層間絶縁膜603および絶縁膜604が形成された後で、絶縁膜604及び層間絶縁膜603にコンタクトホールが形成され、電流制御用TFT602と電気的に接続される配線605を形成するまでの作製方法については、実施の形態1で示したのと同様の方法を用いる。
【0077】
そして、配線605が形成されたところで、透明性導電膜606が80〜120nmの厚さで形成される。なお、透明性導電膜606としては、酸化インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合した材料を用いることができる。
【0078】
本実施の形態3においては、透明性導電膜606が形成された後、これをパターニングすることにより陽極607が形成される。そして、陽極607が、形成されたところで加熱処理を行う。なお、ここでは、230〜350℃で加熱し、陽極607を形成する透明性導電膜の結晶化を行う(図6(B))。そして、陽極607が形成されたところで、平坦化膜608が形成される(図6(C))。
【0079】
次に、本発明の平坦化処理を行う。処理の方法としては、PVA(ポリビニルアルコール)系の多孔質体を用いて平坦化膜608の表面を拭浄することにより、表面の平坦化を行う(図6(D))。
【0080】
なお、PVA系の多孔質体での拭浄方法としては、実施の形態1において説明したのと同様の方法を用いて行えば良く、PVA系の多孔質体610を巻き付けた軸609を回転させ、PVA系の多孔質体610が平坦化膜608の表面と接触した際の摩擦力により、平坦化膜608の表面が拭浄され、平坦化される。
【0081】
なお、PVA系の多孔質体での拭浄の際には洗浄液を用いる。この時用いる洗浄液としては、純水のみの他に、高級アルコールまたはアルキルベンゼンを原料とするアルキルベンゼンスルホン酸塩等の中性洗剤や、弱酸性及び弱アルカリ性の薬品を含む水溶液を用いることができる。さらに、エタノール、メタノール、アセトン、トルエンといった極性溶媒の他、ベンゼンや四塩化炭素といった無極性溶媒を用いることも可能であるが、本実施の形態においては、極性溶媒、もしくは無極性溶媒を洗浄液として用いるのが望ましい。
【0082】
また、軸507の回転数は100〜300rpmとし、押し込み値は0.1〜1.0mmとするのが望ましい。
【0083】
平坦化膜608の表面が平坦化された後で、図6(E)に示すように、バンク611、有機化合物層612、陰極613が形成される。なお、バンク611、有機化合物層612及び陰極613は、実施の形態1で示したのと同様に行えばよい。
【0084】
以上により、本発明の発光素子を有する発光装置を形成することができる。なお、本実施の形態3を実施することにより、陽極表面における凹凸を平坦性の高い有機樹脂材料で、ある程度平坦化させてからベルクリンを用いた平坦化処理を行うので、陽極表面を直接平坦化するのに比べて、より短時間での処理が可能となり、生産時におけるスループットの向上に有効である。
【0085】
以上に示したように、本発明を用いた発光素子を有する発光装置を形成することにより、層間絶縁膜と陽極の界面に形成した絶縁膜により、層間絶縁膜を形成する有機樹脂材料からの脱ガスを防ぐことができ、さらにこの絶縁膜により層間絶縁膜と陽極との熱膨張率の差を緩和させることができるために陽極との界面に生じるクラックを防ぐことができる。
【0086】
さらに、陽極表面をPVA系多孔質体で拭浄することにより平坦化させることにより、発光素子の輝度特性の向上、低駆動電圧化及び素子の長寿命化をはかることができる。
【0087】
【実施例】
〔実施例1〕
本実施例では、実施の形態1で説明した作製方法により作製された発光素子について説明する。なお、本実施例は図3を用いて説明する。
【0088】
はじめに、図3(A)に示すように基板301上に電流制御用TFT302が複数形成される。なお、基板としてはガラス基板を用いる。また、基板上に形成される電流制御用TFTを含むTFTの作製方法については、実施例3において詳細に説明する。
【0089】
次に、電流制御用TFT302の上には、層間絶縁膜303が形成される。なお、本実施例では、ポリイミドを用い、1.0〜2.0μmの平均膜厚で形成する(図3(B))。
【0090】
次に、層間絶縁膜303上に絶縁膜304を形成する。なお、本実施例において、絶縁膜を形成する無機絶縁材料としては、酸化窒化シリコン膜を用いる。なお、膜厚は100〜200nmとする。
【0091】
本実施例においては、プラズマCVD法で、反応圧力20〜200Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.1〜1.0W/cm2で放電させ、SiH4、NH3、及びN2Oを反応ガスとして用いて形成する。
【0092】
その後、所定のパターンのレジストマスクを形成し、それぞれの電流制御用TFT302のドレイン領域に達するコンタクトホールを形成する。コンタクトホールはドライエッチング法で形成する。この場合、エッチングガスにCF4、O2の混合ガスを用い絶縁膜304をまずエッチングし、次にCF4、O2、Heの混合ガスを用い有機樹脂材料から成る層間絶縁膜303をエッチングすることによりコンタクトホールを形成することができる。
【0093】
そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真空蒸着法で形成し、マスクでパターニングし、その後エッチングすることで、配線305を形成する(図3(D))。なお、本実施例では、配線材料としては、Alを用いる。
【0094】
次いで、その上に透明性導電膜が80〜120nmの厚さで形成され、パターニングすることによって画素電極となる陽極306が形成される(図3(E))。なお、透明性導電材料として酸化インジウム・スズ(ITO)膜を用いる。
【0095】
陽極306が、形成されたところで加熱処理を行う。本実施例においては、230〜350℃で加熱し、陽極を形成するITOの結晶化を行う。そして、熱処理後に陽極表面の平坦化処理を行う。処理の方法としては、PVA(ポリビニルアルコール)系の多孔質体、具体的には、ベルクリン(小津産業製)を用いて陽極306の表面を拭浄することにより、陽極306表面の平坦化を行う。
【0096】
なお、本実施例においてはベルクリン308での拭浄方法としては、図4(A)に示すように軸307にベルクリン308を巻き付け、これを陽極306の表面に接触させ、軸307を回転させて、陽極306の表面とベルクリン308との間に生じる摩擦力により、陽極306の表面を図4(B)に示すように平坦化させることができる。
【0097】
なお、図4(C)には、図4(A)に示すように平坦化処理前の陽極表面における水に対する接触角θ1を示してあり、図4(D)には、図4(B)に示す、平坦化処理後の陽極表面における水に対する接触角θ2を示す。なお、本実施例においては、接触角θ1は、θ1<90°であることから、これらの接触角にはθ1<θ2なる大小関係が成り立つ。
【0098】
ここで、平坦化処理の前後における接触角を測定した結果を図15に示す。測定は、ガラス基板上に形成させた透明性導電膜表面をベルクリンにより拭浄した際の接触角を測定したものである。以上により、透明性導電膜表面は、拭浄により接触角が大きくなることが示される。
【0099】
また、ベルクリン308での拭浄の際には、洗浄液を用いるが、本実施例では、純水を用いる。なお、本実施例における軸307の回転数は100〜300rpmとし、押し込み値を0.1〜1.0mmとする。
【0100】
陽極306の表面が平坦化された後で、図3(F)に示すように、バンク309、有機化合物層310、陰極311が形成される。
【0101】
なお、バンク309は、陽極間の隙間を埋めるために形成されており、材料としては、有機樹脂等の有機材料を用いて成膜した後、エッチングにより所望の形状に形成される。なお、本実施例においては、有機化合物層310は、正孔注入層として銅フタロシアニン(以下、CuPcと示す)を20nmの膜厚で形成し、正孔輸送層として、4,4'−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、α−NPDと示す)を20nm膜厚で形成した後、発光層として4,4’−ジカルバゾール−ビフェニル(以下、CBPと示す)とトリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(以下、Ir(ppy)3と示す)を共蒸着法により20nm形成し、正孔阻止層としてバソキュプロイン(以下、BCPと示す)を10nmの膜厚に形成し、さらに電子輸送層としてトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(以下、Alq3と示す)を40nmの膜厚で形成される積層構造を有している。
【0102】
有機化合物層310を形成した後で、蒸着法により陰極311が形成される。陰極311となる導電膜としては、Mg:Ag(マグネシウムと銀との合金膜)やAl:Li(アルミニウムとリチウムとの合金膜)等の合金膜の他、周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとが共蒸着法により形成された膜を用いることが可能である。なお、陰極311の膜厚は80〜200[nm](典型的には100〜150[nm])とすれば良い。
【0103】
以上により、本発明の発光素子を形成することができる。
【0104】
〔実施例2〕
本実施例では、実施の形態3で説明した作製方法により作製された発光素子について説明する。なお、本実施例は図6を用いて説明する。
【0105】
本実施例では、陽極表面上に有機樹脂材料としてポリイミドを用いて50nmの膜厚で平坦化膜608を形成する(図6(C))。
【0106】
平坦化膜608を形成した後で、ベルクリン(小津産業製)を用いて平坦化膜608の表面を拭浄することにより、表面の平坦化を行う(図6(D))。
【0107】
ここで図7を用いて具体的に説明する。なお、図7で用いる符号は、図6で用いているものと同様である。絶縁膜604上に形成される陽極607の表面は図7(A)に示すように凹凸形状を有している。
【0108】
しかし、ここに平坦性を有する有機樹脂材料を用いて、平坦化膜608を形成することにより、図7(B)に示すように表面の平坦性を増すことができる。そして、平坦化膜により平坦性を増した表面をベルクリンで拭浄することで、より平坦化された表面を得ることができる。
【0109】
なお、ベルクリンでの拭浄方法としては、実施の形態3において説明したのと同様の方法を用いて行えば良く、ベルクリン610を巻き付けた軸609を回転させ、ベルクリン610が平坦化膜608の表面と接触した際の摩擦力により、平坦化膜608の表面が拭浄され、平坦化される。
【0110】
なお、本実施例におけるベルクリンでの拭浄の際にはエタノール若しくはメタノールを洗浄液として用いる。また、軸507の回転数は100〜300rpmとし、押し込み値は0.1〜1.0mmとする。
【0111】
平坦化膜608の表面が平坦化された後で、バンク611、有機化合物層612、陰極613が形成される。なお、バンク611、有機化合物層612及び陰極613は、実施例1と同様の方法を用いて作製すればよい。
【0112】
〔実施例3〕
さらに、本発明の陽極表面の平坦化は、実施例1で示した作製方法の処理の順序を変えて作製することも可能である。すなわち、層間絶縁膜及び絶縁膜を形成した後、電流制御用TFTとの配線を形成する前に陽極を形成し、これを平坦化させた後で、絶縁膜および層間絶縁膜にコンタクトホールを形成し、配線を形成することもできる。この場合、平坦化された陽極表面に配線を形成することから、陽極と配線の密着性を向上させることができる。
【0113】
〔実施例4〕
本実施例においては、本発明を用いて作製される発光素子について説明する。なお、ここでは、同一基板上に本発明の発光素子を有する画素部と、画素部の周辺に設ける駆動回路のTFT(nチャネル型TFT及びpチャネル型TFT)を同時に作製する方法の一例について図8〜図10を用いて説明する。
【0114】
まず、本実施例ではコーニング社の#7059ガラスや#1737ガラスなどに代表されるバリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基板900を用いる。なお、基板900としては、透光性を有する基板であれば限定されず、石英基板を用いても良い。また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性を有するプラスチック基板を用いてもよい。
【0115】
次いで、図8(A)に示すように、基板900上に酸化珪素膜、窒化珪素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜から成る下地膜901を形成する。本実施例では下地膜901として2層構造を用いるが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層させた構造を用いても良い。下地膜901の一層目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4、NH3、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化珪素膜901aを10〜200nm(好ましくは50〜100nm)形成する。本実施例では、膜厚50nmの酸化窒化珪素膜901a(組成比Si=32%、O=27%、N=24%、H=17%)を形成した。次いで、下地膜901のニ層目としては、プラズマCVD法を用い、SiH4、及びN2Oを反応ガスとして成膜される酸化窒化珪素膜901bを50〜200nm(好ましくは100〜150nm)の厚さに積層形成する。本実施例では、膜厚100nmの酸化窒化珪素膜901b(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)を形成した。
【0116】
次いで、下地膜901上に半導体層902〜905を形成する。半導体層902〜905は、非晶質構造を有する半導体膜を公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により成膜した後、公知の結晶化処理(レーザー結晶化法、熱結晶化法、またはニッケルなどの触媒を用いた熱結晶化法等)を行って得られた結晶質半導体膜を所望の形状にパターニングして形成する。この半導体層902〜905の厚さは25〜80nm(好ましくは30〜60nm)の厚さで形成する。結晶質半導体膜の材料に限定はないが、好ましくは珪素(シリコン)またはシリコンゲルマニウム(SiXGe1-X(X=0.0001〜0.02))合金などで形成すると良い。本実施例では、プラズマCVD法を用い、55nmの非晶質珪素膜を成膜した後、ニッケルを含む溶液を非晶質珪素膜上に保持させた。この非晶質珪素膜に脱水素化(500℃、1時間)を行った後、熱結晶化(550℃、4時間)を行い、さらに結晶化を改善するためのレーザーアニ―ル処理を行って結晶質珪素膜を形成した。そして、この結晶質珪素膜をフォトリソグラフィー法を用いたパターニング処理によって、半導体層902〜905を形成する。
【0117】
また、半導体層902〜905を形成した後、TFTのしきい値を制御するために、半導体層902〜905に微量な不純物元素(ボロンまたはリン)をドーピングしてもよい。
【0118】
また、レーザー結晶化法で結晶質半導体膜を作製する場合には、パルス発振型または連続発光型のエキシマレーザーやYAGレーザー、YVO4レーザーを用いることができる。これらのレーザーを用いる場合には、レーザー発振器から放射されたレーザー光を光学系で線状に集光し半導体膜に照射する方法を用いると良い。結晶化の条件は実施者が適宣選択するものであるが、エキシマレーザーを用いる場合はパルス発振周波数300Hzとし、レーザーエネルギー密度を100〜400mJ/cm2(代表的には200〜300mJ/cm2)とする。また、YAGレーザーを用いる場合にはその第2高調波を用いパルス発振周波数30〜300kHzとし、レーザーエネルギー密度を300〜600mJ/cm2(代表的には350〜500mJ/cm2)とすると良い。そして幅100〜1000μm、例えば400μmで線状に集光したレーザー光を基板全面に渡って照射し、この時の線状レーザー光の重ね合わせ率(オーバーラップ率)を50〜90%として行えばよい。
【0119】
次いで、半導体層902〜905を覆うゲート絶縁膜906を形成する。ゲート絶縁膜906はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施例では、プラズマCVD法により110nmの厚さで酸化窒化珪素膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)で形成した。勿論、ゲート絶縁膜は酸化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0120】
また、酸化珪素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。このようにして作製される酸化珪素膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0121】
そして、ゲート絶縁膜906上にゲート電極を形成するための耐熱性導電層907を200〜400nm(好ましくは250〜350nm)の厚さで形成する。耐熱性導電層907は単層で形成しても良いし、必要に応じて二層あるいは三層といった複数の層から成る積層構造としても良い。耐熱性導電層にはTa、Ti、Wから選ばれた元素、または前記元素を成分とする合金か、前記元素を組み合わせた合金膜が含まれる。これらの耐熱性導電層はスパッタ法やCVD法で形成されるものであり、低抵抗化を図るために含有する不純物濃度を低減させることが好ましく、特に酸素濃度に関しては30ppm以下とすると良い。本実施例ではタングステン(W)膜を300nmの厚さで形成する。W膜はWをターゲットとしてスパッタ法で形成しても良いし、6フッ化タングステン(WF6)を用いて熱CVD法で形成することもできる。いずれにしてもゲート電極として使用するためには低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩcm以下にすることが望ましい。W膜は結晶粒を大きくすることで低抵抗率化を図ることができるが、W中に酸素などの不純物元素が多い場合には結晶化が阻害され高抵抗化する。このことより、スパッタ法による場合、純度99.9999%のWターゲットを用い、さらに成膜時に気相中からの不純物の混入がないように十分配慮してW膜を形成することにより、抵抗率9〜20μΩcmを実現することができる。
【0122】
一方、耐熱性導電層907にTa膜を用いる場合には、同様にスパッタ法で形成することが可能である。Ta膜はスパッタガスにArを用いる。また、スパッタ時のガス中に適量のXeやKrを加えておくと、形成する膜の内部応力を緩和して膜の剥離を防止することができる。α相のTa膜の抵抗率は20μΩcm程度でありゲート電極に使用することができるが、β相のTa膜の抵抗率は180μΩcm程度でありゲート電極とするには不向きであった。TaN膜はα相に近い結晶構造を持つので、Ta膜の下地にTaN膜を形成すればα相のTa膜が容易に得られる。また、図示しないが、耐熱性導電層907の下に2〜20nm程度の厚さでリン(P)をドープしたシリコン膜を形成しておくことは有効である。これにより、その上に形成される導電膜の密着性向上と酸化防止を図ると同時に、耐熱性導電層907が微量に含有するアルカリ金属元素が第1の形状のゲート絶縁膜906に拡散するのを防ぐことができる。いずれにしても、耐熱性導電層907は抵抗率を10〜50μΩcmの範囲ですることが好ましい。
【0123】
次に、フォトリソグラフィーの技術を使用してレジストによるマスク908を形成する。そして、第1のエッチング処理を行う。本実施例ではICPエッチング装置を用い、エッチング用ガスにCl2とCF4を用い、1Paの圧力で3.2W/cm2のRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを形成して行う。基板側(試料ステージ)にも224mW/cm2のRF(13.56MHz)電力を投入し、これにより実質的に負の自己バイアス電圧が印加される。この条件でW膜のエッチング速度は約100nm/minである。第1のエッチング処理はこのエッチング速度を基にW膜がちょうどエッチングされる時間を推定し、それよりもエッチング時間を20%増加させた時間をエッチング時間とする。
【0124】
第1のエッチング処理により第1のテーパー形状を有する導電層909〜912が形成される。導電層909〜912のテーパー部の角度は15〜30°となるように形成される。残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させるオーバーエッチングを施すものとする。W膜に対する酸化窒化シリコン膜(ゲート絶縁膜906)の選択比は2〜4(代表的には3)であるので、オーバーエッチング処理により、酸化窒化シリコン膜が露出した面は20〜50nm程度エッチングされる(図8(B))。
【0125】
そして、第1のドーピング処理を行い一導電型の不純物元素を半導体層に添加する。ここでは、n型を付与する不純物元素添加の工程を行う。第1の形状の導電層を形成したマスク908をそのまま残し、第1のテーパー形状を有する導電層909〜912をマスクとして自己整合的にn型を付与する不純物元素をイオンドープ法で添加する。n型を付与する不純物元素をゲート電極の端部におけるテーパー部とゲート絶縁膜906とを通して、その下に位置する半導体層に達するように添加するためにドーズ量を1×1013〜5×1014atoms/cm2とし、加速電圧を80〜160keVとして行う。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いた。このようなイオンドープ法により第1の不純物領域914〜917には1×1020〜1×1021atomic/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素が添加される(図8(C))。
【0126】
この工程において、ドーピングの条件によっては、不純物が第1の形状の導電層909〜912の下に回りこみ、第1の不純物領域914〜917が第1の形状の導電層909〜912と重なることも起こりうる。
【0127】
次に、図8(D)に示すように第2のエッチング処理を行う。エッチング処理も同様にICPエッチング装置により行い、エッチングガスにCF4とCl2の混合ガスを用い、RF電力3.2W/cm2(13.56MHz)、バイアス電力45mW/cm2(13.56MHz)、圧力1.0Paでエッチングを行う。この条件で形成される第2の形状を有する導電層918〜921が形成される。その端部にはテーパー部が形成され、該端部から内側にむかって徐々に厚さが増加するテーパー形状となる。第1のエッチング処理と比較して基板側に印加するバイアス電力を低くした分等方性エッチングの割合が多くなり、テーパー部の角度は30〜60°となる。マスク908はエッチングされて端部が削れ、マスク922となる。また、図8(D)の工程において、ゲート絶縁膜906の表面が40nm程度エッチングされる。
【0128】
そして、第1のドーピング処理よりもドーズ量を下げ高加速電圧の条件でn型を付与する不純物元素をドーピングする。例えば、加速電圧を70〜120keVとし、1×1013/cm2のドーズ量で行い、不純物濃度が大きくなった第1の不純物領域924〜927と、前記第1の不純物領域924〜927に接する第2の不純物領域928〜931とを形成する。この工程において、ドーピングの条件によっては、不純物が第2の形状の導電層918〜921の下に回りこみ、第2の不純物領域928〜931が第2の形状の導電層918〜921と重なることも起こりうる。第2の不純物領域における不純物濃度は、1×1016〜1×1018atoms/cm3となるようにする(図9(A))。
【0129】
そして、(図9(B))に示すように、pチャネル型TFTを形成する半導体層902、905に一導電型とは逆の導電型の不純物領域933(933a、933b)及び934(934a、934b)を形成する。この場合も第2の形状の導電層918、921をマスクとしてp型を付与する不純物元素を添加し、自己整合的に不純物領域を形成する。このとき、nチャネル型TFTを形成する半導体層903、904は、レジストのマスク932を形成し全面を被覆しておく。ここで形成される不純物領域933、934はジボラン(B26)を用いたイオンドープ法で形成する。不純物領域933、934のp型を付与する不純物元素の濃度は、2×1020〜2×1021atoms/cm3となるようにする。
【0130】
しかしながら、この不純物領域933、934は詳細にはn型を付与する不純物元素を含有する2つの領域に分けて見ることができる。第3の不純物領域933a、934aは1×1020〜1×1021atoms/cm3の濃度でn型を付与する不純物元素を含み、第4の不純物領域933b、934bは1×1017〜1×1020atoms/cm3の濃度でn型を付与する不純物元素を含んでいる。しかし、これらの不純物領域933b、934bのp型を付与する不純物元素の濃度を1×1019atoms/cm3以上となるようにし、第3の不純物領域933a、934aにおいては、p型を付与する不純物元素の濃度をn型を付与する不純物元素の濃度の1.5から3倍となるようにすることにより、第3の不純物領域でpチャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域として機能するために何ら問題は生じない。
【0131】
その後、図9(C)に示すように、第2の形状を有する導電層918〜921およびゲート絶縁膜906上に第1の層間絶縁膜937を形成する。第1の層間絶縁膜937は酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜、またはこれらを組み合わせた積層膜で形成すれば良い。いずれにしても第1の層間絶縁膜937は無機絶縁材料から形成する。第1の層間絶縁膜937の膜厚は100〜200nmとする。第1の層間絶縁膜937として酸化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOSとO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。また、第1の層間絶縁膜937として酸化窒化シリコン膜を用いる場合には、プラズマCVD法でSiH4、N2O、NH3から作製される酸化窒化シリコン膜、またはSiH4、N2Oから作製される酸化窒化シリコン膜で形成すれば良い。この場合の作製条件は反応圧力20〜200Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(60MHz)電力密度0.1〜1.0W/cm2で形成することができる。また、第1の層間絶縁膜937としてSiH4、N2O、H2から作製される酸化窒化水素化シリコン膜を適用しても良い。窒化シリコン膜も同様にプラズマCVD法でSiH4、NH3から作製することが可能である。
【0132】
そして、それぞれの濃度で添加されたn型またはp型を付与する不純物元素を活性化する工程を行う。この工程はファーネスアニール炉を用いる熱アニール法で行う。その他に、レーザーアニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)を適用することができる。熱アニール法では酸素濃度が1ppm以下、好ましくは0.1ppm以下の窒素雰囲気中で400〜700℃、代表的には500〜600℃で行うものであり、本実施例では550℃で4時間の熱処理を行う。また、基板501に耐熱温度が低いプラスチック基板を用いる場合にはレーザーアニール法を適用することが好ましい。
【0133】
活性化の工程に続いて、雰囲気ガスを変化させ、3〜100%の水素を含む雰囲気中で、300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行い、半導体層を水素化する工程を行う。この工程は熱的に励起された水素により半導体層にある1016〜1018/cm3のダングリングボンドを終端する工程である。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)を行っても良い。いずれにしても、半導体層902〜905中の欠陥密度を1016/cm3以下とすることが望ましく、そのために水素を0.01〜0.1atomic%程度付与すれば良い。
【0134】
そして、有機絶縁物材料からなる第2の層間絶縁膜939を1.0〜2.0μmの平均膜厚で形成する。有機樹脂材料としては、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、BCB(ベンゾシクロブテン)等を使用することができる。例えば、基板に塗布後、熱重合するタイプのポリイミドを用いる場合には、クリーンオーブンで300℃で焼成して形成する。また、アクリルを用いる場合には、2液性のものを用い、主材と硬化剤を混合した後、スピナーを用いて基板全面に塗布した後、ホットプレートで80℃で60秒の予備加熱を行い、さらにクリーンオーブンで250℃で60分焼成して形成することができる。
【0135】
このように、第2の層間絶縁膜939を有機絶縁物材料で形成することにより、表面を良好に平坦化させることができる。また、有機樹脂材料は一般に誘電率が低いので、寄生容量を低減できる。しかし、吸湿性があり保護膜としては適さないので、本実施例のように、第1の層間絶縁膜937として形成した酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化シリコン膜などと組み合わせて用いると良い。
【0136】
さらに有機絶縁材料で形成された第2の層間絶縁膜939上に絶縁膜940を形成する。なお、絶縁膜940は、酸化珪素、窒化珪素(SiN)、酸化窒化珪素(SiON)、窒化酸化珪素(SiNO)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化酸化アルミニウム(AlNO)、酸化窒化アルミニウム(AlNO)といった珪素又はアルミニウムを含む無機絶縁材料などを用いて形成される。なおここで形成される絶縁膜は第1の層間絶縁膜937と同様の方法を用いて形成することができる。
【0137】
その後、所定のパターンのレジストマスクを形成し、それぞれの半導体層に形成されソース領域またはドレイン領域とする不純物領域に達するコンタクトホールを形成する。コンタクトホールはドライエッチング法で形成する。この場合、エッチングガスにCF4、O2の混合ガスを用い絶縁膜940をまずエッチングし、次にCF4、O2、Heの混合ガスを用い有機樹脂材料から成る第2の層間絶縁膜939をエッチングし、その後、再びエッチングガスをCF4、O2として第1の層間絶縁膜937をエッチングする。さらに、半導体層との選択比を高めるために、エッチングガスをCHF3に切り替えて第3の形状のゲート絶縁膜570をエッチングすることによりコンタクトホールを形成することができる。
【0138】
そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真空蒸着法で形成し、マスクでパターニングし、その後エッチングすることで、ソース配線941〜944とドレイン配線945〜947を形成する。図示していないが、本実施例ではこの配線を、そして、膜厚50nmのTi膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金膜)との積層膜で形成する。
【0139】
次いで、その上に透明性導電膜を80〜120nmの厚さで形成し、パターニングすることによって陽極948を形成する(図10(A))。なお、本実施例では、透明電極として酸化インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いる。
【0140】
また、陽極948は、ドレイン配線947と接して重ねて形成することによって電流制御用TFTのドレイン領域と電気的な接続が形成される。
【0141】
次に、図10(B)に示すように、陽極948に対応する位置に開口部を有する第3の層間絶縁膜949を形成する。第3の層間絶縁膜949は絶縁性を有していて、バンクとして機能し、隣接する画素の有機化合物層を分離する役割を有している。本実施例ではレジストを用いて第3の層間絶縁膜949を形成する。
【0142】
本実施例では、第3の層間絶縁膜949の厚さを1μm程度とし、開口部は陽極947に近くなればなるほど広くなる、所謂逆テーパー状になるように形成する。これはレジストを成膜した後、開口部を形成しようとする部分以外をマスクで覆い、UV光を照射して露光し、露光された部分を現像液で除去することによって形成される。
【0143】
本実施例のように、第3の層間絶縁膜949を逆テーパー状にすることで、後の工程において有機化合物層を成膜した時に、隣り合う画素同士で有機化合物層が分断されるため、有機化合物層と、第3の層間絶縁膜949の熱膨張係数が異なっていても、有機化合物層がひび割れたり、剥離したりするのを抑えることができる。
【0144】
なお、本実施例においては、第3の層間絶縁膜としてレジストでなる膜を用いているが、場合によっては、ポリイミド、ポリアミド、アクリル、BCB(ベンゾシクロブテン)、酸化珪素膜等を用いることもできる。第3の層間絶縁膜949は絶縁性を有する物質であれば、有機物と無機物のどちらでも良い。このとき陽極948に対して、230〜350℃で熱処理をし、陽極948を形成する透明性導電膜の結晶化を行う。
【0145】
次に、陽極表面の平坦化処理を行う。なお、本実施例においては、ベルクリン(小津産業製)を用いて陽極948表面を拭浄することにより、陽極948表面の平坦化を行う。
【0146】
また、ここでは洗浄液として純水を用いる。また、ベルクリンを巻き付けている軸の回転数は100〜300rpmとし、押し込み値は0.1〜1.0mmとする。
【0147】
次に、図10(B)に示すように、有機化合物層950、陰極951保護電極952およびパッシベーション膜953が蒸着法により形成される。なお、本実施例では発光素子の陰極としてMg:Ag電極を用いるが、公知の他の材料であっても良い。
【0148】
なお、有機化合物層950は、発光層の他に正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層及びバッファー層といった複数の層を組み合わせて積層することにより形成されている。本実施例において用いた有機化合物層の構造について以下に詳細に説明する。
【0149】
本実施例では、正孔注入層として、CuPcを用い、正孔輸送層としては、α−NPDを用いてそれぞれ蒸着法により形成する。
【0150】
次に、発光層が形成されるが、本実施例では発光層に異なる材料を用いることで異なる発光を示す有機化合物層の形成を行う。なお、本実施例では、赤、緑、青色の発光を示す有機化合物層を形成する。また、成膜法としては、いずれも蒸着法を用いているので、成膜時にメタルマスクを用いることにより画素毎に異なる材料を用いて発光層を形成することは可能である。
【0151】
赤色に発色する発光層は、Alq3に4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノ−スチリル)−4H−ピラン(以下、「DCM1」と示す)や、4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(ジュロリジン−4−イル−ビニル)−4H−ピラン(以下、「DCM2」と示す)等をドーピングしたものを用いて形成する。その他にもN,N'-ジサリチリデン-1,6-ヘキサンジアミナト)ジンク(II)(Zn(salhn))にEu錯体である(1,10-フェナントロリン)トリス(1,3-ジフェニル-プロパン-1,3-ジオナト)ユーロピウム(III)(Eu(DBM)3(Phen)をドーピングしたもの等を用いることができるが、その他公知の材料を用いることもできる。
【0152】
また、緑色に発色する発光層は、CBPとIr(ppy)3を共蒸着法により形成させることができる。なお、この時には、BCPを用いて正孔阻止層を積層しておくことが好ましい。また、この他にもAlq3、ベンゾキノリノラトベリリウム錯体(BeBq)を用いることができる。さらには、Alq3にクマリン6やキナクリドンといった材料をドーパントとして用いたものも可能であるが、その他公知の材料を用いることもできる。
【0153】
さらに、青色に発色する発光層は、ジスチリル誘導体である4,4'−ビス(2,2−ジフェニル−ビニル)−ビフェニル(以下、DPVBiと示す)や、アゾメチン化合物を配位子に持つ亜鉛錯体であるN,N'-ジサリチリデン-1,6-ヘキサンジアミナト)ジンク(II)(Zn(salhn))及び4,4'-ビス(2,2-ジフェニル-ビニル)-ビフェニル(DPVBi)にペリレンをドーピングしたものを用いることもできるが、その他の公知の材料を用いても良い。
【0154】
次に電子輸送層を形成する。なお、電子輸送層としては、1,3,4−オキサジアゾール誘導体や1,2,4−トリアゾール誘導体(TAZ)といった材料を用いることができるが、本実施例では、1,2,4−トリアゾール誘導体(TAZ)を用いて蒸着法により30〜60nmの膜厚で形成する。
【0155】
以上により、積層構造からなる有機化合物層が形成される。なお、本実施例における有機化合物層950の膜厚は10〜400[nm](典型的には60〜150[nm])、陰極951の厚さは80〜200[nm](典型的には100〜150[nm])とすれば良い。
【0156】
有機化合物層を形成した後で、蒸着法により発光素子の陰極951が形成される。本実施例では発光素子の陰極となる導電膜としてMg:Agを用いているが、Al:Liや、周期表の1族もしくは2族に属する元素とアルミニウムとが共蒸着法により形成された膜を用いることも可能である。
【0157】
また、陰極951形成後、保護電極952が形成される。保護電極952でも有機化合物層950を水分や酸素から保護することは可能であるが、さらに好ましくはパッシベーション膜953を設けると良い。本実施例では保護膜953として300nm厚の窒化珪素膜を設ける。この保護膜も保護電極952の後に大気解放しないで連続的に形成しても構わない。
【0158】
また、保護電極952は陰極951の劣化を防ぐために設けられ、アルミニウムを主成分とする金属膜が代表的である。勿論、他の材料でも良い。また、有機化合物層950、陰極951は非常に水分に弱いので、保護電極952までを大気解放しないで連続的に形成し、外気から有機化合物層を保護することが望ましい。
【0159】
こうして図10(B)に示すような構造の発光装置が完成する。なお、陽極947、有機化合物層950、陰極951の重なっている部分954が発光素子に相当する。
【0160】
pチャネル型TFT960及びnチャネル型TFT961は駆動回路が有するTFTであり、CMOSを形成している。スイッチング用TFT962及び電流制御用TFT963は画素部が有するTFTであり、駆動回路のTFTと画素部のTFTとは同一基板上に形成することができる。
【0161】
なお、発光素子を用いた発光装置の場合、駆動回路の電源の電圧が5〜6V程度、最大でも10V程度で十分なので、TFTにおいてホットエレクトロンによる劣化があまり問題にならない。また駆動回路を高速で動作させる必要があるので、TFTのゲート容量は小さいほうが好ましい。よって、本実施例のように、発光素子を用いた発光装置の駆動回路では、TFTの半導体層が有する第2の不純物領域929と、第4の不純物領域933bとが、それぞれゲート電極918、919と重ならない構成にするのが好ましい。
【0162】
〔実施例5〕
本実施例では、実施例4とは異なる発光装置の作製方法について説明する。
【0163】
第2の層間絶縁膜939を形成するまでの工程は、実施例1と同じである。図11(A)に示すように、第2の層間絶縁膜939を形成した後、第2の層間絶縁膜939に接するように、絶縁膜940を形成する。
【0164】
絶縁膜940は、第2の層間絶縁膜939に含まれる水分が、陽極948や、第3の層間絶縁膜982を介して、有機化合物層950に入るのを防ぐのに効果的である。第2の層間絶縁膜939が有機樹脂材料を有している場合、有機樹脂材料は水分を多く含むため、絶縁膜940を設けることは特に有効である。なお、本実施例では、絶縁膜940として、窒化珪素膜を用いる。
【0165】
その後、所定のパターンのレジストマスクを形成し、それぞれの半導体層に形成されソース領域またはドレイン領域とする不純物領域に達するコンタクトホールを形成する。コンタクトホールはドライエッチング法で形成する。この場合、エッチングガスにCF4、O2の混合ガスを用い絶縁膜940をまずエッチングし、次にCF4、O2、Heの混合ガスを用い有機樹脂材料から成る第2の層間絶縁膜939をエッチングし、その後、再びエッチングガスをCF4、O2として第1の層間絶縁膜937をエッチングする。さらに、半導体層との選択比を高めるために、エッチングガスをCHF3に切り替えて第3の形状のゲート絶縁膜570をエッチングすることによりコンタクトホールを形成することができる。
【0166】
そして、導電性の金属膜をスパッタ法や真空蒸着法で形成し、マスクでパターニングし、その後エッチングすることで、ソース配線941〜944とドレイン配線945〜947を形成する。図示していないが、本実施例ではこの配線を、そして、膜厚50nmのTi膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金膜)との積層膜で形成する。
【0167】
次いで、その上に透明導電膜を80〜120nmの厚さで形成し、パターニングすることによって陽極948を形成する(図11(A))。なお、本実施例では、透明電極として酸化インジウム・スズ(ITO)膜や酸化インジウムに2〜20[%]の酸化亜鉛(ZnO)を混合した透明導電膜を用いる。
【0168】
また、陽極948は、ドレイン配線947と接して重ねて形成することによって電流制御用TFTのドレイン領域と電気的な接続が形成される。
【0169】
次に、図11(B)に示すように、陽極948に対応する位置に開口部を有する第3の層間絶縁膜982を形成する。本実施例では、開口部を形成する際、ウエットエッチング法を用いることでテーパー形状の側壁とした。実施例4に示した場合と異なり、第3の層間絶縁膜982上に形成される有機化合物層は分断されないため、開口部の側壁が十分になだらかでないと段差に起因する有機化合物層の劣化が顕著な問題となってしまうため、注意が必要である。
【0170】
なお、本実施例においては、第3の層間絶縁膜982として酸化珪素でなる膜を用いているが、場合によっては、ポリイミド、ポリアミド、アクリル、BCB(ベンゾシクロブテン)といった有機樹脂膜を用いることもできる。
【0171】
ここで、230〜350℃で熱処理をし、陽極948を形成する透明性導電膜の結晶化を行う。
【0172】
次に、陽極表面の平坦化処理を行う。なお、本実施例においては、ベルクリン(小津産業製)を用いて陽極948表面を拭浄することにより、陽極948表面の平坦化を行う。
【0173】
また、ここでは洗浄液として純水を用いる。また、ベルクリンを巻き付けている軸の回転数は100〜300rpmとし、押し込み値は0.1〜1.0mmとする。
【0174】
そして、第3の層間絶縁膜982上に有機化合物層950を形成する前に、第3の層間絶縁膜982の表面にアルゴンを用いたプラズマ処理を施し、第3の層間絶縁膜982の表面を緻密化しておくのが好ましい。上記構成によって、第3の層間絶縁膜982から有機化合物層950に水分が入るのを防ぐことができる。
【0175】
次に、有機化合物層950を蒸着法により形成し、更に蒸着法により陰極(Mg:Ag電極)951および保護電極952を形成する。このとき有機化合物層950及び陰極951を形成するに先立って陽極947に対して熱処理を施し、水分を完全に除去しておくことが望ましい。なお、本実施例では発光素子の陰極としてMg:Ag電極を用いるが、公知の他の材料であっても良い。
【0176】
なお、有機化合物層950としては、公知の低分子系もしくは高分子系の有機材料を用いることができる。本実施例では、高分子系材料を用いて有機化合物層を形成する場合について説明する。しかし、実施例1〜実施例4で示したような低分子系材料を用いることができるのは言うまでもない。また、有機化合物層を形成する材料が、全ての画素に共通のものを用いることができるが、例えば、赤色の発光が得られる材料と、緑色の発光が得られる材料と、青色の発光が得られる材料を画素ごとに塗り分けた場合には、異なる材料で形成された有機化合物層が複数存在することになり、フルカラー表示が可能となる。なお、青色、緑色、赤色の発光が得られる材料の組み合わせとしては、以下のようなものがある。
【0177】
まず、赤色発光が得られる有機化合物層の形成には、正孔輸送性の材料であるポリビニルカルバゾール(以下、PVKと示す)に電子輸送性の材料である2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(以下、PBDと示す)を30〜40%分子分散させ、さらにドーパントとしてDCM2を約1%添加した塗布液をスピンコート法により塗布することで、緑色の発光が得られる有機化合物層を形成することができる。
【0178】
また、緑色発光が得られる有機化合物層の形成には、PVKにPBDを30〜40%分子分散させ、さらにドーパントとしてクマリン6を約1%添加した塗布液をスピンコート法により塗布することで、緑色の発光が得られる有機化合物層を形成することができる。
【0179】
また、青色発光が得られる有機化合物層の形成には、PVKにPBDを30〜40%分子分散させ、さらにドーパントとしてペリレンを約1%添加した塗布液をスピンコート法により塗布することで、青色の発光が得られる有機化合物層を形成することができる。
【0180】
なお、全ての画素に共通にこれらの材料を用いたり、画素ごとに異なるようにこれらの材料を用いたりすることができる。
【0181】
また、保護電極952でも有機化合物層950を水分や酸素から保護することは可能であるが、さらに好ましくは保護膜953を設けると良い。本実施例では保護膜953として300nm厚の窒化珪素膜を設ける。この保護膜も保護電極952の後に大気解放しないで連続的に形成しても構わない。
【0182】
また、保護電極952は陰極951の劣化を防ぐために設けられ、アルミニウムを主成分とする金属膜が代表的である。勿論、他の材料でも良い。また、有機化合物層950、陰極951は非常に水分に弱いので、保護電極952までを大気解放しないで連続的に形成し、外気から有機化合物層を保護することが望ましい。なお、陰極951および保護電極952は、メタルマスクを用い、蒸着法により形成する。
【0183】
なお、有機化合物層950の膜厚は10〜400[nm](典型的には60〜150[nm])、陰極951の厚さは80〜200[nm](典型的には100〜150[nm])とすれば良い。
【0184】
こうして図11(B)に示すような構造の発光装置が完成する。なお、陽極948、有機化合物層950、陰極951の重なっている部分954が発光素子に相当する。
【0185】
pチャネル型TFT960及びnチャネル型TFT961は駆動回路が有するTFTであり、CMOSを形成している。スイッチング用TFT962及び電流制御用TFT963は画素部が有するTFTであり、駆動回路のTFTと画素部のTFTとは同一基板上に形成することができる。なお、本発明の発光装置の作製方法は、本実施例において説明した作製方法に限定されない。
【0186】
〔実施例6〕
本実施例では、実施例4において図10(B)まで作製した発光パネル、または、実施例5において図11(B)まで作製した発光パネルを発光装置として完成させる方法について図12を用いて詳細に説明する。
【0187】
図12(A)は、素子基板を封止した発光パネルの上面図、図12(B)は図12(A)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された801はソース側駆動回路、802は画素部、803はゲート側駆動回路である。また、804は封止基板、805はシール剤であり、シール剤805で囲まれた内側は、空間807になっている。
【0188】
なお、ソース側駆動回路801及びゲート側駆動回路803に入力される信号を伝送するための配線(図示せず)により、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)809からビデオ信号やクロック信号を受け取る。なお、ここでは発光パネルにFPCが接続された状態を示しているが、FPCを介してIC(集積回路)が直接実装されたモジュールを本明細書中では、発光装置とよぶ。
【0189】
次に、断面構造について図12(B)を用いて説明する。基板810の上方には画素部802、ソース側駆動回路801が形成されており、画素部802は電流制御用TFT811とそのドレインに電気的に接続された陽極812を含む複数の画素により形成される。また、ソース側駆動回路801はnチャネル型TFT813とpチャネル型TFT814とを組み合わせたCMOS回路を用いて形成される。
【0190】
また、陽極812の両端にバンク815が形成された後、陽極812上に有機化合物層816および陰極817が形成され、発光素子818が形成される。
【0191】
なお、陰極817は全画素に共通の配線として機能し、接続配線808を経由してFPC809に電気的に接続されている。
【0192】
発光素子818形成後は、パッシベーション膜821が形成されている。これは、接続配線808上にシール剤805が直接形成されるのを防ぐためである。これによりシール剤805の密着性を高めることができる。
【0193】
なお、シール剤805によりガラスからなる封止基板804が貼り合わされている。なお、シール剤805としては紫外線硬化樹脂や熱硬化性樹脂を用いるのが好ましい。また、必要に応じて封止基板804と発光素子818との間隔を確保するために樹脂膜からなるスペーサを設けても良い。シール剤805の内側の空間807には窒素や希ガス等の不活性ガスが充填されている。また、シール剤805はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。
【0194】
以上のような構造で発光素子を空間807に封入することにより、発光素子を外部から完全に遮断することができ、外部から侵入する水分や酸素による発光素子の劣化を防ぐことができる。従って、信頼性の高い発光装置を得ることができる。
【0195】
なお、本実施例における構成は、実施例4または実施例5におけるいずれの構成とも自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0196】
〔実施例7〕
ここで、本発明を用いて形成される実施例4及び実施例5で説明した発光装置の画素部のさらに詳細な上面構造を図13(A)に、回路図を図13(B)に示す。図13において、スイッチング用TFT704は図10のスイッチング用(nチャネル型)TFT962を用いて形成される。従って、構造の説明はスイッチング用(nチャネル型)TFT962の説明を参照すれば良い。また、703で示される配線は、スイッチング用TFT704のゲート電極704a、704bを電気的に接続するゲート配線である。
【0197】
なお、本実施例ではチャネル形成領域が二つ形成されるダブルゲート構造としているが、チャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。
【0198】
また、スイッチング用TFT704のソースはソース配線715に接続され、ドレインはドレイン配線705に接続される。また、ドレイン配線705は電流制御用TFT706のゲート電極707に電気的に接続される。なお、電流制御用TFT706は図10の電流制御用(pチャネル型)TFT963を用いて形成される。従って、構造の説明は電流制御用(pチャネル型)TFT963の説明を参照すれば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
【0199】
また、電流制御用TFT706のソースは電流供給線716に電気的に接続され、ドレインはドレイン配線717に電気的に接続される。また、ドレイン配線717は点線で示される陽極(画素電極)718に電気的に接続される。
【0200】
このとき、719で示される領域には保持容量(コンデンサ)が形成される。コンデンサ719は、電流供給線716と電気的に接続された半導体膜720、ゲート絶縁膜と同一層の絶縁膜(図示せず)及びゲート電極707との間で形成される。また、ゲート電極707、第1層間絶縁膜と同一の層(図示せず)及び電流供給線716で形成される容量も保持容量として用いることが可能である。
【0201】
なお、本実施例の構成は、実施例4または実施例5のいずれの構成とも自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0202】
〔実施例8〕
発光素子を用いた発光装置は自発光型であるため、液晶表示装置に比べ、明るい場所での視認性に優れ、視野角が広い。従って、本発明の発光装置を用いて様々な電気器具を完成させることができる。
【0203】
本発明により作製した発光装置を用いた電気器具として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはデジタルビデオディスク(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。特に、斜め方向から画面を見る機会が多い携帯情報端末は、視野角の広さが重要視されるため、発光素子を有する発光装置を用いることが好ましい。それら電気器具の具体例を図14に示す。
【0204】
図14(A)は表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明により作製した発光装置をその表示部2003に用いることにより作製される。発光素子を有する発光装置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶表示装置よりも薄い表示部とすることができる。なお、表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
【0205】
図14(B)はデジタルスチルカメラであり、本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含む。本発明により作製した発光装置をその表示部2102に用いることにより作製される。
【0206】
図14(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明により作製した発光装置をその表示部2203に用いることにより作製される。
【0207】
図14(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2303、操作キー2304、赤外線ポート2305等を含む。本発明により作製した発光装置をその表示部2302に用いることにより作製される。
【0208】
図14E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発明により作製した発光装置をこれら表示部A、B2403、2404に用いることにより作製される。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0209】
図14(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体2501、表示部2502、アーム部2503を含む。本発明により作製した発光装置をその表示部2502に用いることにより作製される。
【0210】
図14(G)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609、接眼部2610等を含む。本発明により作製した発光装置をその表示部2602に用いることにより作製される。
【0211】
ここで図14(H)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。本発明により作製した発光装置をその表示部2703に用いることにより作製される。なお、表示部2703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電力を抑えることができる。
【0212】
なお、将来的に有機材料の発光輝度が高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
【0213】
また、上記電気器具はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。有機材料の応答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好ましい。
【0214】
また、発光装置は発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報を表示することが好ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装置のような文字情報を主とする表示部に発光装置を用いる場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが好ましい。
【0215】
以上の様に、本発明を用いて作製された発光装置の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電気器具に用いることが可能である。また、本実施例の電気器具は実施例1〜実施例7に示した方法を実施することにより作製された発光装置を用いることにより完成させることができる。
【0216】
〔実施例9〕
なお、本実施例では、本発明の拭浄処理を行うことによる透明性導電膜の表面の状態について、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope)を用いて表面観察を行った。この結果を図16に示す。
【0217】
なお、本実施例における表面観察には、ガラス基板上に110nmの膜厚で成膜されたITO膜を250℃で熱処理することにより結晶化したものを測定表面として用いる。
【0218】
図16には、ベルクリンを用いた拭浄処理の前後における平均面粗さ(Ra)を示している。なお、ここでいう平均面粗さとは、JIS B0601で定義されている中心線平均粗さを面に対して適用できるよう三次元に拡張したものである。
【0219】
この結果から、拭浄処理後は、測定表面における平均面粗さは小さくなり、平坦性が増していることが分かる。さらに、図17には、ベルクリンを用いた拭浄処理の前後における山谷の最大高低差(P−V)を示している。なお、ここでいう山谷の最大高低差とは、山頂と谷底の高さの差を示す。また、ここでいう山頂と谷底とはJIS B0601で定義されている「山頂」「谷底」を三次元に拡張したものであり、山頂とは指定面の山において最も標高の高いところ、谷底とは指定面の谷において最も標高の低いところと表現される。
【0220】
なお、山谷の最大高低差(P−V)においても拭浄処理により、測定表面における平坦性が増していることがわかる。また、図19、図20においてAFMにより観察された基板表面の凹凸形状を示す。なお、図19には、拭浄処理前の測定表面を観察した結果を示し、図20には、拭浄処理後の測定表面を観察した結果を示す。
【0221】
以上により、本発明における拭浄処理において処理表面が平坦化されていることは接触角の測定だけでなく、AFMによる平均面粗さの測定結果からも示される。
【0222】
〔実施例10〕
本発明の作製方法においては、陰極上に有機化合物層が形成され、有機化合物層上に陽極が形成されるという構造の発光装置を形成する場合においても同様に実施することができる。
【0223】
すなわち、発光素子の陰極を先に形成した後で、陰極表面を拭浄し、陰極上に有機化合物層を形成した後、陽極を形成することにより発光素子を形成することができる。
【0224】
なお、発光素子の積層構造が異なるという部分以外については、他の実施例に記載された内容を組み合わせて実施することができる。
【0225】
【発明の効果】
以上のように、本発明を用いて絶縁膜上に発光素子の陽極を形成し、さらに陽極表面を拭浄して平坦化させることにより、発光素子の劣化を防ぐことができる。さらに、陽極表面を平坦化することで、有機化合物層における電流密度を高めることができることから発光輝度を高め、駆動電圧を低減させることができるので寿命の長い発光素子を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における素子構造を説明する図。
【図2】 熱膨張率について説明する図。
【図3】 本発明の発光素子の作製方法を説明する図。
【図4】 本発明の拭浄処理を説明する図。
【図5】 本発明の発光素子の作製方法を説明する図。
【図6】 本発明の発光素子の作製方法を説明する図。
【図7】 本発明の拭浄処理を説明する図。
【図8】 作製行程を説明する図。
【図9】 作製行程を説明する図。
【図10】 作製行程を説明する図。
【図11】 作製行程を説明する図。
【図12】 発光装置の封止構造を説明する図。
【図13】 画素部の構造を説明する図。
【図14】 電気器具の一例を示す図。
【図15】 接触角の測定結果を示す図。
【図16】 AFMによる測定結果を示す図。
【図17】 AFMによる測定結果を示す図。
【図18】 従来例を説明する図。
【図19】 AFMによる測定結果を示す図。
【図20】 AFMによる測定結果を示す図。

Claims (18)

  1. 基板上に複数のTFTを形成し、
    前記TFT上に有機樹脂材料からなる第1の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜上に無機絶縁材料からなる第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜上に透明性導電膜を形成し、
    前記透明性導電膜上に0.1nm以上5nm以下の膜厚で有機樹脂材料からなる第3の絶縁膜を形成し、
    前記第3の絶縁膜の表面を拭浄性材料により拭浄して平坦化する発光装置の作製方法であって、
    前記拭浄性材料とはポリビニルアルコール系の多孔質体であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  2. 基板上に複数のTFTを形成し、
    前記TFT上に有機樹脂材料からなる第1の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜上に無機絶縁材料からなる第2の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜上に陽極を形成し、
    前記陽極上に0.1nm以上5nm以下の膜厚で有機樹脂材料からなる第3の絶縁膜を形成し、
    前記第3の絶縁膜の表面を拭浄性材料により拭浄して平坦化する発光装置の作製方法であって、
    前記拭浄性材料とはポリビニルアルコール系の多孔質体であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか一項において、
    前記拭浄性材料を押しつける押し込み値は0.1mm以上1.0mm以下であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
    前記第3の絶縁膜とは、アクリル、ポリイミドまたはポリアミドであることを特徴とする発光装置の作製方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
    前記第1の絶縁膜とは、アクリル、ポリイミドまたはポリアミドであることを特徴とする発光装置の作製方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
    前記第2の絶縁膜とは、酸化珪素、窒化珪素、窒化酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、または酸化窒化アルミニウムであることを特徴とする発光装置の作製方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記第1の絶縁膜の膜厚は1.0μm以上2.0μm以下であり、
    前記第2の絶縁膜の膜厚は100nm以上200nm以下であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項において、
    洗浄液と前記拭浄性材料によって前記表面を拭浄することを特徴とする発光装置の作製方法。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか一項において、
    前記表面における拭浄前の水に対する接触角が90°よりも小さいときは、拭浄後における水に対する接触角は、拭浄前の水に対する接触角よりも大きく、かつ90°より小さくなることを特徴とする発光装置の作製方法。
  10. 基板上に複数のTFTを形成し、
    前記TFT上に無機絶縁材料からなる第1の絶縁膜を形成し、
    前記TFT上に有機樹脂材料からなる第2の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜上に無機絶縁材料からなる第3の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜上に透明性導電膜を形成し、
    前記透明性導電膜上に0.1nm以上5nm以下の膜厚で有機樹脂材料からなる第4の絶縁膜を形成し、
    前記第4の絶縁膜の表面を拭浄性材料により拭浄して平坦化する発光装置の作製方法であって、
    前記拭浄性材料とはポリビニルアルコール系の多孔質体であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  11. 基板上に複数のTFTを形成し、
    前記TFT上に無機絶縁材料からなる第1の絶縁膜を形成し、
    前記TFT上に有機樹脂材料からなる第2の絶縁膜を形成し、
    前記第1の絶縁膜上に無機絶縁材料からなる第3の絶縁膜を形成し、
    前記第2の絶縁膜上に陽極を形成し、
    前記陽極上に0.1nm以上5nm以下の膜厚で有機樹脂材料からなる第4の絶縁膜を形成し、
    前記第4の絶縁膜の表面を拭浄性材料により拭浄して平坦化する発光装置の作製方法であって、
    前記拭浄性材料とはポリビニルアルコール系の多孔質体であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  12. 請求項10または請求項11のいずれか一項において、
    前記拭浄性材料を押しつける押し込み値は0.1mm以上1.0mm以下であることを特徴とする発光装置の作製方法。
  13. 請求項10乃至請求項12のいずれか一項において、
    前記第4の絶縁膜とは、アクリル、ポリイミドまたはポリアミドであることを特徴とする発光装置の作製方法。
  14. 請求項10乃至請求項13のいずれか一項において、
    前記第2の絶縁膜とは、アクリル、ポリイミドまたはポリアミドであることを特徴とする発光装置の作製方法。
  15. 請求項10乃至請求項14のいずれか一項において、
    前記第3の絶縁膜とは、酸化珪素、窒化珪素、窒化酸化珪素、酸化窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、または酸化窒化アルミニウムであることを特徴とする発光装置の作製方法。
  16. 請求項10乃至請求項15のいずれか一項において、
    前記第1の絶縁膜の膜厚は100nm以上200nm以下であり、
    前記第2の絶縁膜の膜厚は1.0μm以上2.0μm以下であり、
    前記第3の絶縁膜の膜厚は100nm以上200nm以下であることを特徴とする発光 装置の作製方法。
  17. 請求項10乃至請求項16のいずれか一項において、
    洗浄液と前記拭浄性材料によって前記表面を拭浄することを特徴とする発光装置の作製方法。
  18. 請求項10乃至請求項17のいずれか一項において、
    前記表面における拭浄前の水に対する接触角が90°よりも小さいときは、拭浄後における水に対する接触角は、拭浄前の水に対する接触角よりも大きく、かつ90°より小さくなることを特徴とする発光装置の作製方法。
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