JP4090632B2 - 建物の間仕切り体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物に配置され、外面に蹴板が取り付けられる間仕切り体に係り、例えば、上吊り式を含む引戸、開き戸、バランスドア、スライディングウォール等の開閉動作する建物用の間仕切り体や、パーティーション等の固定式間仕切り体に利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
例えば、病院内における病室、診察室等の部屋と廊下との間の出入口には、建物用間仕切り体であって開閉体である上吊り式引戸が設置され、上枠内に組み込まれているガイドレール等のガイド手段により案内移動する上吊り式引戸で出入口が開閉される。この引戸の外面には蹴板が取り付けられ、この蹴板により、病院内を移動するワゴンや車椅子等の移動体が誤って接触や衝突しても、引戸を保護できるようにしている。
【0003】
従来、この蹴板はステンレス製であり、ビスによって引戸の外面に取り付けられていた。

【発明が解決しようとする課題】
この従来技術によると、ステンレスは金属であるため、ワゴン等の移動体が誤って引戸に衝突等したとき、その衝撃力は吸収されずに直接的に引戸に伝達され、このため、衝撃力の大きさによっては引戸が損傷したり、移動体が破損するおそれがあった。
【0004】
本発明の目的は、衝撃力が作用しても、この衝撃力を緩和して損傷等の発生を防止できるようになる建物の間仕切り体を提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る建物の間仕切り体は、建物に配置され、外面に蹴板が取り付けられた建物の間仕切り体において、蹴板の少なくとも一部の表面部が弾性を有していることを特徴とするものである。
【0006】
この建物の間仕切り体によると、蹴板の少なくとも一部の表面部は弾性を有しているため、例えば、移動体の衝突等による衝撃力が作用しても、この弾性部分により衝撃力は吸収、緩和されることになる。このため、間仕切り体が損傷したり、移動体が破損したりする事故を防止できる。
【0007】
ここで、蹴板の少なくとも一部の表面部が弾性を有するものとすることは、蹴板の少なくとも表面部を弾性材料で形成することによって達成してもよく、あるいは、蹴板の少なくとも表面部の形状を弾性を有する形状に設定することによって達成してもよく、これらを組み合わせて達成してもよい。
【0008】
蹴板の少なくとも表面部を弾性材料で形成する場合には、蹴板全体を弾性材料で形成してもよく、また、蹴板を表面部の弾性材料とその後側の剛性材料とを含む複合材からなるものとし、これにより間仕切り体への取り付けが終わるまで蹴板全体の強度を確保し、その取り扱いを容易にできるようにしてもよい。また、表面部の全部を弾性材料とするのではなく、表面部に弾性材料による弾性部を点在させ、部分的に衝撃力を吸収、緩和させることができるようにしてもよい。
【0009】
弾性材料は、軟質ゴム、硬質ゴム、軟質合成樹脂、硬質合成樹脂等の任意な材料でよく、また、スポンジや発砲スチロール等の多孔質材料でもよい。
【0010】
また、蹴板の少なくとも一部の表面部の形状を弾性を有する形状に設定することの一例は、蹴板の同一材料で形成された表面部に凹凸部を設け、この凹凸部の変形で衝撃力を吸収、緩和することである。これ以外に、蹴板の表面部を異種材料で形成された寄せ集めからなるものとし、弾性を有する材料で形成された箇所を他の材料で形成された箇所よりも前方へ突出させ、この突出箇所で衝撃力を受けるようにすることである。
【0011】
蹴板を間仕切り体の外面に取り付けるための構造は任意であり、ビス等の止着具で取り付けるようにしてもよいが、ワンタッチ等の簡単な作業で取り付けを行えるようにすることが好ましい。
【0012】
ワンタッチ作業を達成する一例は、蹴板を、表面部を含む本体部と、この本体部から突設された脚部とを有するものとし、この脚部が間仕切り体の外面に設けられた孔に挿入されることにより、この外面への蹴板の取り付けがなされるようにすることである。これによると、脚部を間仕切り体の外面の孔に挿入する作業を行うだけで蹴板を簡単に間仕切り体に取り付けることができるようになる。
【0013】
なお、ここでいう脚部を間仕切り体の孔に挿入するとは、完全に貫通状態にすることと、係止又は係合することとを含む。
【0014】
脚部の先部を間仕切り体の外面の孔から突出させるようにする場合には、、この先部に、孔への挿入時に収縮変形して孔からの突出時に拡張変形する弾性変形部を形成することにより、この弾性変形部の係止作用で蹴板を間仕切り体の外面に取り付けるようにしてもよく、また、脚部を間仕切り体の外面の孔に圧入し、この圧入による摩擦力で蹴板を間仕切り体の外面に取り付けるようにしてもよい。
【0015】
しかし、前者によると、弾性変形部が引っ掛け部となり、この弾性変形部によって脚部が孔から抜けるのを阻止できるため、間仕切り体の外面への蹴板の取り付けをより確実なものにできる。
【0016】
また、間仕切り体の外面に形成されている孔に脚部を挿入して蹴板を取り付けるようにした場合には、間仕切り体の外面の裏側に裏当て部材を配置し、この裏当て部材に設けられている孔にも脚部を挿入するようにしてもよい。このようにすると、脚部は間仕切り体の外面の孔と裏当て部材の孔とに挿入されるため、蹴板の間仕切り体への取り付けを一層有効に行えるとともに、間仕切り体の外面を裏当て部材で補強できるため、蹴板が取り付けられる間仕切り体の箇所の強度を大きくできる。
【0017】
この場合における裏当て部材は板状のものでもよく、板材の折り曲げで形成したものでもよく、ブロック状のものでもよく、その形状、構造等は任意である。
【0018】
間仕切り体の外面に蹴板をワンタッチ作業で取り付けることができるようにする他の例は、間仕切り体の外面と蹴板との間に付着部材を介入し、この付着部材の付着作用により蹴板を間仕切り体の外面に取り付けることである。これによると、蹴板の裏面と間仕切り体の外面のうちのいずれか一方又は両方に付着部材を設け、蹴板を間仕切り体の外面に押し付けるだけで蹴板を間仕切り体に簡単に取り付けることができるようになる。
【0019】
ここでいう付着部材とは両面粘着テープでもよく、接着剤でもよく、粘着材でもよく、マグネットでもよい。
【0020】
また、蹴板の裏面に付着部材を配置する場合には、この裏面を平坦面としてもよいが、裏面に凹部を設け、この凹部に付着部材を配置することが好ましい。このようにすると、蹴板を間仕切り体の外面に押し付けたとき、付着部材は凹部内に収納されてはみ出さず、蹴板の裏面全体を間仕切り体の外面に均一に押し当てることができるとともに、蹴板の取り付け後における外観を良好にできる。
【0021】
間仕切り体の外面に蹴板をワンタッチ作業で取り付けることができるようにするさらに別の例は、間仕切り体の外面に突起を設け、この突起を蹴板に挿入することにより蹴板を間仕切り体に取り付けるようにすることである。
【0022】
これによると、突起の蹴板への挿入作業により簡単に蹴板を間仕切り体に取り付けことができる。
【0023】
このように突起の蹴板への挿入作業により蹴板を間仕切り体に取り付けるようにする場合には、突起の先端を鋭部とすることにより、突起の先端を蹴板の内部に刺し込むようにしてもよく、あるいは、蹴板に穴等の欠部を形成し、この欠部に突起を係止又は係合して蹴板の取り付けを行うようにしてもよい。
【0024】
間仕切り体の外面に蹴板をワンタッチ作業で取り付けることができるようにするさらにまた別の例は、蹴板の上下辺部や左右辺部のように、蹴板における互いに対向する2つ辺部と対応した間仕切り体の外面の箇所に凸部や凹部等による係合部を形成し、蹴板における互いに対向する2つの辺部には、これらの係合部に係合可能な係合部を設け、蹴板をいわゆる剣呑作業することにより、蹴板の係合部を間仕切り体の係合部に順番に係合させ、これにより、間仕切り体に蹴板を取り付けるようにすることである。
【0025】
また、以上説明した蹴板を間仕切り体に取り付けるための種々の構造は、それぞれの構造のうちのいずれか一つだけを実施してもよく、また、複数の構造を同じ蹴板について組み合わせて実施してもよい。
【0026】
また、蹴板が間仕切り体に取り付けられた状態において、蹴板を蹴板の厚さ分だけ間仕切り体の外面から突出させてもよく、言い換えると、平坦になっている間仕切り体の外面に蹴板を取り付けてもよく、あるいは、間仕切り体の外面に窪み部を設け、この窪み部に蹴板を収納配置して間仕切り体への蹴板の取り付けを行ってもよい。後者において、窪み部の深さを蹴板の厚さよりも浅くすることにより、蹴板の表面を間仕切り体の外面から突出させることができ、これにより、蹴板に物体等を衝突等させて間仕切り体を保護するという蹴板本来の目的を達成できるようになる。
【0027】
以上において、蹴板の全体正面形状は外観性等を考慮して任意に決定でき、例えば、矩形でもよく、楕円、真円でもよく、デザインを重視した特別形状でもよい。
【0028】
また、間仕切り体の同じ側の外面に取り付ける蹴板の個数は一個でもよく、複数個でもよい。さらに、蹴板を間仕切り体の両方の外面に取り付けてもよく、また、例えば、間仕切り体の設置場所や用途によって間仕切り体の一方の外面だけに衝撃力が作用するおそれがあり、他方の外面に衝撃力が作用するおそれがない場合には、その一方の外面だけに蹴板を取り付けてもよい。
【0029】
さらに、蹴板の色は蹴板形成材料の地色としてもよく、間仕切り体の色や間仕切り体の設置場所等とマッチした外観性に優れた色に着色してもよく、例えば、木目調等の模様をつけてもよい。
【0030】
以上の本発明を適用できる間仕切り体の一例は、上枠内に組み込まれたガイドレールやスライドレール等によるガイド手段で案内されて移動する開閉体になっている上吊り式引戸であり、本発明は、上下のレールで案内されて移動する通常の引戸にも適用できる。本発明は、これ以外にも、開き戸、バランスドア、スライディングウォール、オーバーヘッドドアを含む建物用シャッター、折り戸、回転ドア等にも適用でき、任意な開閉体に適用できる。また、本発明は、パーティーション等の固定式間仕切り体にも適用できる。
【0031】
しかし、引戸等の開閉体は人、物が通過する箇所に配置され、その外面に接触や衝突、擦り等による損傷を受けやすいため、本発明は、このような開閉体に適用した場合に特にその効果を発揮する。
【0032】
また、本発明に係る間仕切り体が上吊り式を含む引戸である場合、その戸袋は外部に露出したものでもよく、壁内に収納されたものでもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、上吊り式引戸を間仕切り体としている引戸装置の正面図で、図2はその背面図である。
【0034】
建物内に設置されているこの引戸装置1は、左右動することにより建物内の例えば部屋と廊下との間の出入口用の開口部2を開閉する移動式間仕切り体である引戸3を有し、引戸3は、開口部2の上縁及び戸袋4の上縁を形成している上枠5の内部に組み込まれたガイドレールから吊り下げられた上吊り式であり、後退移動して開口部2を開けたときの引戸3は、戸袋4の内部に収納される。
【0035】
上枠5の一方の正面には図1で示す着脱自在なカバー5Aが設けられ、このカバー5Aの取り外しで点検できる上枠5の内部には、図3及び図4で示す引戸3のための移動機構が組み込まれている。図3はこの移動機構の一部破断の正面図であり、図4は図1のIV−IV線断面図である。図4で示すとおり、上枠5の内面には補強部材6が取り付けられ、この補強部材6は、図3で示すように、引戸3の移動方向に複数設けられている。これらの補強部材6には上枠5とほぼ同じ長さのガイドレール7が結合され、このガイドレール7は図4のように縦断面L字状であり、水平部7Aの先端に引戸3の移動を案内するガイド部7Bが設けられている。図3で示すとおり、上枠5内に挿入されている引戸3の上部には、ローラ8がローラ保持部材9に取り付けられて回転自在に保持され、複数個あるローラ8がガイドレール7のガイド部7Bに係合されている。これにより引戸3はガイドレール7に吊り下げ支持されているとともに、ガイドレール7で案内されて移動自在になっている。
【0036】
また、図1及び図2で示す開口部2の床10にはガイドローラ11が配置され、図4で示すとおり、このガイドローラ11は引戸3の下向きに開口した下フレーム3A内に挿入され、開口部2を開閉する引戸3の移動は、引戸3の下端がガイドローラ11で案内されながら行われる。
【0037】
図3で示す複数のローラ保持部材9のうち、最後部のローラ保持部材9にはゴム等による緩衝部材12が後ろ向きに取り付けられ、この緩衝部材12が引戸3の後退移動によりガイドレール7に結合されているストップ部材13に当接することにより引戸3は後退限に達する。また、ガイドレール7の先端に連結された連結部材14にはピン15が垂下固定され、このピン15にはワイヤー16の一端が結合され、ワイヤー16の他端は、複数個のローラ保持部材9のうちの最前部のローラ保持部材9に連結されているブラケット17内の図示されていない渦巻きばね機構に結合されている。
【0038】
このため、図1で示す把持部3Bを握った手で引戸3を後退移動させると、ワイヤー16が渦巻きばね機構から繰り出されるとともに、ワイヤー16からの引っ張り力で渦巻きばね機構の渦巻きばねが蓄圧され、把持部3Bから手を離すと、この渦巻きばねの蓄圧力により引戸3が自動的に前進移動し、開口部2を閉じるようになっている。このため、本実施形態に係る上吊り式引戸装置1は、半自動式(自閉式)である。
【0039】
また、図3で示すように上枠5内のガイドレール7にはブラケット18でエアシリンダ19が後ろ向きに取り付けられ、このエアシリンダ19のピストンロッド20の先端部は、最後部のローラ保持部材9に設けられているキャッチ部材21で把持されている。このため、引戸3が往復動することにより、ピストンロッド20はエアシリンダ19に対して伸縮動する。エアシリンダ19には、引戸3が後退移動したとき、すなわちピストンロッド20が伸び作動したときに多量の空気をエアシリンダ19内部に吸引し、引戸3が前進移動したときはこの空気を絞りながら排出するバルブが設けられているため、上記渦巻きばねの蓄圧力により開口部2を閉じるときの引戸3の前進移動は、エアシリンダ19のダンパー作用で低速で行われるようになっている。
【0040】
図1及び図2に示すとおり、引戸3の両方の外面の下部には蹴板30が取り付けられている。この蹴板30は、上下寸法が引戸3よりもはるかに小さくて左右寸法が引戸3よりも僅かに小さい横長の矩形である。
【0041】
図5及び図6には、蹴板30を引戸3の外面に取り付けるための第1実施形態に係わる取付構造が示されている。図5は図1のV−V線断面図で、図6は図5のVI−VI線断面図である。図5に示すように、蹴板30は、引戸3の外面を形成している外面形成部材3Dの表面に当てられた板状の本体部31と、この本体部31から、ペーパーコアー等で形成された芯材3Cが充填された引戸3の内部に突設された脚部32とからなり、脚部32の先部には、複数のひだを有していて脚部32の軸部32Aから膨出した弾性変形部32Bが形成されている。この脚部32は1個の蹴板30について上下に2個あるとともに、脚部32は、図6に示すように、左右方向に長い長さを有している。
【0042】
引戸の外面形成部材3Dの裏側には、それぞれの脚部32と対応する位置において、図5で示す裏当て部材33が配置され、これらの裏当て部材33は外面形成部材3Dの裏面に溶接等で固定されている。外面形成部材3Dには孔34が形成され、裏当て部材33にも孔35が形成され、これらの孔34,35の位置は一致している。また、これらの孔34,35は、図6で示すように、左右方向に長い長孔であり、その長さは脚部32の左右方向長さと対応している。また、孔34,35の上下寸法は脚部32の軸部32Aの上下寸法よりも大きいが、弾性変形部32Bの上下寸法よりも小さくなっている。
【0043】
蹴板30の全体は弾性材料である硬質ゴムで形成されており、このため、本体部31の少なくとも表面部及び脚部32の弾性変形部32Bは、この硬質ゴムによる弾性を有している。
【0044】
蹴板30を引戸3の外面に取り付けるときは、それぞれの脚部32を孔34,35の位置と一致させた後、蹴板30を引戸3の内側に強く押し付ける。これにより脚部32の弾性変形部32Bは収縮変形しながら孔34,35に挿入され、孔34,35から突出すると同時に弾性変形部32Bはそれ自身の弾性復元力でもとの形状に拡張変形し、裏当て部材33の裏面側に係止する。これにより、蹴板30は脚部32によって取り付けられることになり、この取付作業はワンタッチ作業として終了する。
【0045】
以上の実施形態において、蹴板30が引戸3に取り付けられ、この蹴板30の取付箇所にワゴン等が誤って衝突してその衝撃力が引戸3に作用した場合には、蹴板30は硬質ゴムの弾性材料で形成されているため、その弾性作用で衝撃力は吸収、緩和されることになる。このため、引戸3が損傷したり、ワゴン等の衝突物が破損したりする事故の発生を防止できる。
【0046】
また、この実施形態によると、蹴板30を引戸3に取り付ける作業は、蹴板30の脚部32を引戸3の外面形成部材3Dに形成されている孔34及び裏当て部材33に形成されている孔35に挿入するだけで行えるため、この作業をワンタッチ作業として簡単に行える。また、脚部32は、孔34,35への挿入時には収縮変形するとともに、孔34,35からの突出後は拡張変形する弾性変形部32Bを備えており、この弾性変形部32Bは引戸3の内部において裏当て部材3に係止するため、引戸3の外面への蹴板30の固定は、この弾性変形部32Bの係止作用によって確実になされる。
【0047】
さらに、引戸3の外面形成部材3Dに脚部32を挿入するための左右方向に長い孔34を形成しても、この裏側には裏当て部材33が配置されているためにこの部分は補強されることになり、蹴板30を取り付けなければならない程にワゴン等の衝突物が衝突する可能性のある引戸3の所定箇所の強度を大きくできる。
【0048】
なお、図5において、裏当て部材33は、蹴板30に上下2個設けられている脚部32の個数に応じて上下2個配置されているが、裏当て部材を上下2個の脚部32について共通とした上下寸法の大きなものとしてもよい。
【0049】
図7〜図9は、蹴板の第2実施形態に係る取付構造を示し、図7はこの実施形態における図5に相当する図で、図8は図7のVIII−VIII線断面図、図9は蹴板の一部拡大断面図である。全体が硬質ゴムからなる蹴板40は板状であって、引戸3の外面形成部材3Dと接触する裏面には図9で示す凹部41が形成されている。この凹部41は、図7に示すとおり、それぞれの蹴板40について上下に2個あるとともに、図8に示すように、左右方向に長く形成されている。この長さは、左右方向に長い蹴板40と同じにしてもよく、蹴板40の左右端部まで僅かに届かない長さでもよい。それぞれの凹部41には付着部材である両面粘着テープ42が配置されている。
【0050】
両面粘着テープ42を凹部41に配置した後、蹴板40を引戸3の外面に押し付ける。これにより、蹴板40は引戸3の外面に、蹴板40と引戸3との間に介入された両面粘着テープ42の粘着作用によって取り付けられることになる。そして、この取付作業を引戸3の外面に蹴板40を押し付けるというワンタッチ作業で簡単に行える。
【0051】
また、両面粘着テープ42は蹴板40の裏面に形成されている凹部41に収納されるため、両面粘着テープ42の厚さに影響されることなく、蹴板40の凹部41を除く裏面全体を引戸3の外面に均一に押し当てることができ、蹴板40の取り付けがなされた引戸3の外観を良好とすることができる。
【0052】
図10は、蹴板の第3実施形態に係る取付構造を示す。この実施形態では、引戸3の金属製の外面形成部材3Dに半打ち抜き加工と切り起こし作業による突起51が複数形成されている。これらの突起51は先端が鋭部となった三角形状であって、外面形成部材3Dから斜め上向きに突設されている。蹴板50は全体が軟質ゴム又は軟質合成樹脂等による弾性材料からなる。この蹴板50を上側から下側へ引戸3に近づけつつ強く押し下げることにより、蹴板50の裏面に突起51を食い込ませ、これにより、蹴板50の内部に挿入された突起51で引戸3に蹴板50を取り付ける。
【0053】
この実施形態によっても、蹴板50を引戸3の外面にワンタッチ作業で簡単に取り付けることができる。また、突起51は斜め上向きになっているため、取り付け後の蹴板50の脱落を有効に防止できる。
【0054】
なお、この実施形態において、外面形成部材3Dの表面と蹴板50の裏面のうちのいずれか一方又は両方に予め接着剤を塗布しておき、この接着剤によっても蹴板50を外面形成部材3Dに取り付けるようにしてもよい。
【0055】
次に、蹴板の形状についての別実施形態を説明する。図11及び図12には第2実施形態の形状に関する蹴板60が採用された上吊り式引戸装置1の正面図と背面図が、図13及び図14には第3実施形態の形状に関する蹴板70が採用された上吊り式引戸装置1の正面図と背面図が、図15及び図16には第4実施形態の形状に関する蹴板80が採用された上吊り式引戸装置1の正面図と背面図が、図17及び図18には第5実施形態の形状に関する蹴板90が採用された上吊り式引戸装置1の正面図と背面図が示され、図19及び図20には第6実施形態の形状に関する蹴板100が採用された上吊り式引戸装置1の正面図と背面図が、それぞれ示されている。
【0056】
これらの蹴板は、図10の実施形態を除くこれまでの実施形態と同じく、硬質ゴムで形成されている。また、引戸3の外面への取り付けは、図5及び図6で示された構造又は図7〜図9で示された構造によりなされている。もちろん、これらの蹴板を軟質ゴム又は軟質合成樹脂により形成して図10で示す取付構造により引戸3の外面に取り付けてもよい。
【0057】
図11及び図12の蹴板60は、左右方向のほぼ半分の下辺が傾斜しているものである。
【0058】
図13及び図14の蹴板70は、左右方向のほぼ半分の上辺が傾斜しているものである。
【0059】
図15及び図16の蹴板80は横長の直角三角形の形状となっており、この蹴板80が、斜辺同士を上下に向かい合わせて引戸3のそれぞれの外面に2個取り付けられている。
【0060】
図17及び図18の蹴板90は、左右方向の両端が半円形となっているものである。
【0061】
図19及び図20の蹴板100は、左右方向の両端が半円形であって、上下寸法が小さい横長のものであり、この蹴板100が引戸3のそれぞれの外面に上下2個取り付けられている。
【0062】
以上のように、引戸3の外面に取り付ける蹴板の形状及び個数は、任意に定めることができる。
【0063】
【発明の効果】
本発明によると、引戸等の間仕切り体に衝撃力が作用しても、この衝撃力を緩和して損傷等の発生を防止できるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】間仕切り体であって開閉体である上吊り式引戸を備えている引戸装置の正面図である。
【図2】図1の引戸装置の背面図である。
【図3】図1で示されている上枠の内部の上吊り式引戸の移動機構を示す一部破断の正面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】蹴板の部分を示す図1のV−V線断面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】蹴板の取付構造の第2実施形態を示す図5と同様の図である。
【図8】図7のVIII−VIII線断面図である。
【図9】図7、図8の蹴板の一部拡大断面図である。
【図10】蹴板の取付構造の第3実施形態を示す引戸の要部斜視図である。
【図11】蹴板の第2実施形態の形状を示す引戸装置の正面図である。
【図12】蹴板の第2実施形態の形状を示す引戸装置の背面図である。
【図13】蹴板の第3実施形態の形状を示す引戸装置の正面図である。
【図14】蹴板の第3実施形態の形状を示す引戸装置の背面図である。
【図15】蹴板の第4実施形態の形状を示す引戸装置の正面図である。
【図16】蹴板の第4実施形態の形状を示す引戸装置の背面図である。
【図17】蹴板の第5実施形態の形状を示す引戸装置の正面図である。
【図18】蹴板の第5実施形態の形状を示す引戸装置の背面図である。
【図19】蹴板の第6実施形態の形状を示す引戸装置の正面図である。
【図20】蹴板の第6実施形態の形状を示す引戸装置の背面図である。
【符号の説明】
1 引戸装置
3 間仕切り体であって開閉体である上吊り式引戸
30,40,50,60,70,80,90,100 蹴板
31 本体部
32 脚部
32B 弾性変形部
33 裏当て部材
34,35 孔
41 凹部
42 付着部材である両面粘着テープ
51 突起

Claims (7)

  1. 建物に配置され、外面に蹴板が取り付けられた建物の間仕切り体において、
    前記蹴板の少なくとも一部の表面部が弾性を有しており、
    前記蹴板は、前記表面部を含む本体部と、この本体部から突設された脚部とを有し、この脚部が前記外面に設けられた孔に挿入されることにより、この外面への前記蹴板の取り付けがなされ、
    前記脚部の先部には、この脚部の軸部から膨出した弾性変形部が形成されているとともに、弾性材料で形成されかつ前記孔から突出しているこの弾性変形部は、前記孔への挿入時に収縮変形して前記孔からの突出時に拡張変形しており、
    前記蹴板は横長であり、
    前記脚部は1個の前記蹴板について上下に2個あるとともに、これらの脚部は左右方向に長い長さを有しており、これらの脚部が挿入されるそれぞれの前記孔も左右方向に長い長さを有しており、これらの孔の左右方向の長さは、前記脚部の左右方向の長さと対応していることを特徴とする建物の間仕切り体。
  2. 請求項1に記載の建物の間仕切り体において、前記蹴板の全体が弾性材料で形成されていることを特徴とする建物の間仕切り体。
  3. 請求項1又2に記載の建物の間仕切り体において、前記外面の裏側に裏当て部材が配置され、この裏当て部材に設けられている孔にも前記脚部が挿入され、前記脚部の前記弾性変形部は、前記裏板の前記孔からも突出しているとともに、この孔への挿入時に収縮変形してこの孔からの突出時に拡張変形していることを特徴とする建物の間仕切り体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の建物の間仕切り体において、前記孔の上下寸法は、前記脚部の前記軸部の上下寸法よりも大きく、前記弾性変形部の上下寸法よりも小さいことを特徴とする建物の間仕切り体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の建物の間仕切り体において、前記蹴板と前記外面との間には付着部材が介入され、この付着部材の付着作用によっても前記蹴板が前記外面に取り付けられていることを特徴とする建物の間仕切り体。
  6. 請求項5に記載の建物の間仕切り体において、前記蹴板の裏面には凹部が形成され、この凹部に前記付着部材が配置されていることを特徴とする建物の間仕切り体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の建物の間仕切り体において、前記外面には突起が設けられ、この突起が前記蹴板に挿入されることによってもこの蹴板が前記外面に取り付けられていることを特徴とする建物の間仕切り体。
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