JP4090255B2 - 四輪駆動車の制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、FRベースの四輪駆動車の制御方法、詳しくは、車両の後輪を駆動する駆動経路上に、前輪に対して駆動力の伝達と遮断の切換えを行なう回転伝達装置を装着した四輪駆動車の制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図11はFRベースの四輪駆動車の一例を示している。この四輪駆動車は、エンジン1からトランスミッション2に伝達される動力を後輪プロペラシャフト3に伝達して後輪4を駆動し、その後輪駆動経路上に回転伝達装置10を組込み、その回転伝達装置10により二輪駆動と四輪駆動の切換えを行ない、四輪駆動を選択した場合に、後輪プロペラシャフト3の回転を前輪プロペラシャフト5に伝達して、前輪6を駆動するようにしている。
【0003】
ここで、回転伝達装置10は、図12に示すように、ツーウェイクラッチ11と、そのツーウェイクラッチ11の係合を制御する電磁コイル12とから成る。ツーウェイクラッチ11は、後輪プロペラシャフト3に連結される内輪13の外周にカム面14を形成し、そのカム面14と外輪15の円筒形内面16間にローラから成る係合子17を組込み、その係合子17を保持する保持器18にスイッチばね19の弾性力を付与して、係合子17がカム面14と円筒形内面16に対して係合しない係合解除位置に保持器18を保持するようにしている。
【0004】
電磁コイル12は、保持器18と軸方向で対向する位置に配置され、その電磁コイル12と保持器18との間に、外輪15に対して回り止めされた摩擦フランジ20と、アーマチュア21とを組込み、前記アーマチュア21を保持器18に対して回り止めし、かつ軸方向に移動可能とし、前記電磁コイル12に対する通電により、アーマチュア21を摩擦フランジ20に吸着し、停止状態に保持される保持器18と内輪13の相対的な回転により、係合子17をカム面14と円筒形内面16に係合させて、内輪13の回転を外輪15に伝えるようにしている。
【0005】
また、電磁コイル12に対する通電の解除後、外輪15の回転速度が内輪13の回転速度より遅くなったとき、スイッチばね19の弾力によって係合子17を係合解除位置に戻すようにしている。
【0006】
上記の構成から成る回転伝達装置10の外輪15と図11に示す前輪プロペラシャフト5との間にはチェーン伝動機構等の伝動機構7が設けられて、外輪15の回転が前輪プロペラシャフト5に伝達されるようになっている。
【0007】
このため、回転伝達装置10の電磁コイル12に対する通電によってツーウェイクラッチ11を係合させることにより、図11に示す四輪駆動車を二輪駆動から四輪駆動に切換えることができる。
【0008】
上記回転伝達装置10が装着された四輪駆動車は、車両運転者によって操作されるモード切換えレバーを有し、そのモード切換えレバーによってオートモードを選択した状態において、四輪駆動車の走行状態に合わせて自動的に二輪駆動と四輪駆動を切換える制御として、図11に示すように、後輪4および前輪6の回転数をABSセンサS11、S12で検出し、その前後輪4、6の回転数差または回転数変化を利用したものが知られている(特開平8−175206号公報、特開平11−201195号公報参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図11に示す四輪駆動車の運転状態において、まれに走行中と反対方向のレンジを入れるという運転操作である逆走運転、例えば、オートマチックトランスミッション車(AT車)では、ドライブレンジ(Dレンジ)での走行中にリバースレンジ(Rレンジ)に入れて逆走運転を行なった場合に、前輪6は車両の慣性により車両進行方向へ回転し、一方、駆動輪である後輪4は車両進行方向と反対方向、すなわち、前輪6と反対方向へ回転しようとする。
【0010】
ここで、路面がアスファルトのようなタイヤと路面間の摩擦係数(μ)が高い高μ路の場合、後輪負荷が大きく、エンジンが停止(エンジンストップ)することがあるが、雪道や氷上などの低μ路では、後輪負荷が高μ路よりはるかに小さいので、数10km/hで走行中に逆走運転してもエンジンストップすることなく、後輪4は逆方向に回転する。
【0011】
このとき、回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合させれば、前輪6も後輪4と同様に逆方向に回転し、走行を継続させることができる。
【0012】
回転伝達装置10を装着した四輪駆動車の走行状態に合わせて自動的に二輪駆動と四輪駆動を切換える制御において、上記のような係合判定を、前後輪4、6のプロペラシャフト3、5の回転数を検出する回転センサS13、S14もしくは後輪4および前輪6の回転数を検出するABSセンサS11、S12によって前後輪4、6の回転数を検出し、その回転数差または回転数変化のみで行なうとすると、通常走行時の回転数または回転変化と区別するために、閾値を大きくしなければならず、図13に示すように、電磁コイル12に通電してツーウェイクラッチ11を係合させるとき、前後輪4、6の回転差が開きすぎて、係合子17がカム面14と円筒形内面16に係合する際に係合ショックを伴うおそれがある。
【0013】
上記のような問題は、回転伝達装置が装着されたマニアルトランスミッション車(MT車)のFRベースの四輪駆動車にも発生するおそれがある。
【0014】
この発明の課題は、ツーウェイクラッチと、そのツーウェイクラッチの係合を制御する電磁コイルを有する回転伝達装置が装着されるFRベースの四輪駆動車において、低μ路においては係合ショックのない逆走運転を可能とすることができると共に、高μ路においては逆走の誤判定がなく、タイトコーナブレーキ現象を発生させることがないようにした四輪駆動車の制御方法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、第1の発明においては、オートマチック・トランスミッション車の四輪駆動車において、前輪に対する駆動トルクの伝達と遮断を切換えて二輪駆動と四輪駆動を選択できる回転伝達装置を有し、その回転伝達装置が、ツーウェイクラッチと、そのツーウェイクラッチの係合を制御する電磁コイルとで構成され、車両が逆走したと判断して前記電磁コイルに電流を流し、ツーウェイクラッチを係合させて四輪駆動とするとき、後輪または前輪を駆動するプロペラシャフトまたは前後輪の回転方向を検出する回転センサによって車両の進行方向を検出し、その車両の進行方向がレンジの進行方向と相違し、かつ、レンジの切換え操作後そのレンジの駆動が車体に伝わるまでの時間t から電磁コイルに通電してツーウェイクラッチが係合するまでの時間t を差し引いた時間(t −t )を経過した場合に前記ツーウェイクラッチを係合させるようにした構成を採用したのである。
【0016】
上記のように、後輪または前輪を駆動するプロペラシャフトまた前後輪の回転方向を検出する回転センサによって車両の進行方向を検出し、その車両の進行方向がレンジの進行方向と相違し、かつ、レンジの切換え操作後そのレンジの駆動が車体に伝わるまでの時間t から電磁コイルに通電してツーウェイクラッチが係合するまでの時間t を差し引いた時間(t −t )を経過した場合にツーウェイクラッチを係合させることにより、前後輪の回転速度差が小さい段階でツーウェイクラッチを係合状態とすることができるため、低μ路の走行状態において、係合ショックのない逆走運転を可能とすることができる。
【0017】
この発明に係る四輪駆動車の制御方法において、車両の進行方向とレンジの進行方向とから逆走を判断する条件に、
(1) 後輪の回転が所定の減速度以上で減速した場合
(2) アクセル開度がアイドル運転時の値を超えた場合
(1) (2)の条件のうちの少なくとも一つを付加し、逆走を判断する条件および付加条件が満たされる場合に、前記ツーウェイクラッチを係合させるようにしてもよい。
【0018】
ここで、後輪の所定の減速度は、5rpm/0.01秒から20rpm/0.01秒とするのがよい。
【0019】
上記のように構成すれば、高μ路を旋回中に瞬間だけ逆方向レンジに入れて再び進行方向のレンジに戻した時に発生するタイトコーナブレーキ現象を防止することができる。
【0020】
また、第2の発明においては、オートマチック・トランスミッション車の四輪駆動車において、前輪に対する駆動トルクの伝達と遮断を切換えて二輪駆動と四輪駆動を選択できる回転伝達装置を有し、その回転伝達装置が、ツーウェイクラッチと、そのツーウェイクラッチの係合を制御する電磁コイルとで構成され、車両が逆走したと判断して電磁コイルに電流を流し、ツーウェイクラッチを係合させて四輪駆動とするとき、Nレンジを挟んでNレンジへの切換え前のレンジと、Nレンジからの切換え後のレンジの駆動方向が異なり、Nレンジ中の車両速度が予め設定された設定速度以下の速度にならなかった場合にツーウェイクラッチを係合させるようにした構成を採用している。
【0021】
さらに、第3の発明においては、オートマチック・トランスミッション車の四輪駆動車において、前輪に対する駆動トルクの伝達と遮断を切換えて二輪駆動と四輪駆動を選択できる回転伝達装置を有し、その回転伝達装置が、ツーウェイクラッチと、そのツーウェイクラッチの係合を制御する電磁コイルとで構成され、車両が逆走したと判断して電磁コイルに電流を流し、ツーウェイクラッチを係合させて四輪駆動とするとき、Nレンジへの切換え前のレンジとNレンジから切換え後のレンジの駆動方向が同じであって、Nレンジ中に車両速度が設定速度以下に一度でもなった場合か、またはNレンジ前のレンジからNレンジに切換えたときの車両速度が設定速度以下の場合で、Nレンジ後のレンジに切換えて数秒間の間に後輪が所定の減速度を超えた場合にツーウェイクラッチを係合させるようにした構成を採用している。
【0022】
上記第2の発明および第3の発明のいずれの発明も、第1の発明と同様に、前後輪の回転速度差が小さい段階でツーウェイクラッチを係合状態とすることができる。
【0023】
また、第4の発明においては、マニアルトランスミッション車の四輪駆動車において、前輪に対する駆動トルクの伝達と遮断を切換えて二輪駆動と四輪駆動を選択できる回転伝達装置を有し、その回転伝達装置が、ツーウェイクラッチと、そのツーウェイクラッチの係合を制御する電磁コイルとで構成され、車両が逆走したと判断して前記電磁コイルに電流を流し、ツーウェイクラッチを係合させて四輪駆動とするとき、後輪または前輪のプロペラシャフトまたは前後輪の、回転方向を検出する回転センサから車両進行方向を検出し、その車両進行方向が駆動方向と異なった場合、およびアクセル開度がアイドル運転時の値を超えた場合にツーウェイクラッチを係合させるようした構成を採用している。
【0024】
この第4の発明においても、低μ路において係合ショックのない逆走運転が可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、オートマチック・トランスミッション車(AT車)のFRベースの四輪駆動車を示す。この四輪駆動車は、後輪4および前輪6の回転数を検出するABS用回転センサS1 、S2 および前後輪4、6のプロペラシャフト3、5の回転数検出用の回転センサS3 、S4 を回転方向検出付き回転センサとしている点で先に述べた図11の四輪駆動車と相違している。
【0026】
このため、図11に示す四輪駆動車と同一部品には同一の符号を付して説明を省略する。
【0027】
図2は、AT車のレンジ切換え表示部30を示し、レンジ切換えレバー31の操作によってレンジを選択し得るようになっている。
【0028】
一般に、AT車における逆走可能な運転モードは次の二つである。
▲1▼ 車両走行中に、車両進行方向と逆方向へ駆動するレンジに切換える。
▲2▼ ニュートラルレンジ(Nレンジ)で坂道等を車両に作用する重力により下り、その車両進行方向と逆方向へ駆動するレンジに切換える。
【0029】
逆走運転したとき、低μ路では、後輪4の負荷が小さいためエンジンストップが発生せず、駆動輪である後輪4は、回転方向を変えるために、路面上をスリップして急減速し、回転方向を変えてレンジの駆動方向に加速する。
【0030】
一方、駆動輪でない前輪6については、回転数がほとんど変化しないため、後輪4と前輪6の回転方向を含んだ相対回転差は時間と共に大きくなる。
【0031】
回転差が大きい場合に、回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合すると、係合ショックが発生する。その係合ショックを小さくするためには、いかに早く逆走運転であることを判断して前後輪4、6の回転差が大きくなる前に回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合させる必要がある。
【0032】
逆走運転とは、例えば、ドライブレンジ(Dレンジ)で走行中にリバースレンジ(Rレンジ)に切換えるように、車両進行方向と逆方向のレンジを入れる運転であるため、車両進行方向とレンジの検出が必要となる。
【0033】
車両進行方向は、前後輪4、6のプロペラシャフト3、5の回転方向を回転方向付き回転センサS3 、S4 で検出し、あるいは、後輪4または前輪6の回転方向を回転方向付き回転センサS1 、S2 で検出することによって検出することができる。
【0034】
車両の進行方向とで車両の逆走を判定するレンジには、図2に示すように、P、R、N、D、2、Lのレンジがあるが、逆走判定では進む方向がわかればよいので、Rレンジ、Nレンジ、Dレンジが最低減必要である。Dレンジと2レンジおよびLレンジは区別しなくてもよいので、Dレンジを一度検出したらDレンジとし、Nレンジが検出されるまでDレンジとする。これにより、各レンジの並びから2レンジ、Lレンジに入れてもDレンジと判断する。
【0035】
以下に、車両の逆走判定方法の具体例を述べる。
【0036】
【実施例1】
後輪4または前輪6の回転方向が検出可能な場合の逆走判定方法を以下に述べる。
【0037】
後輪4または前輪6の駆動用プロペラシャフト3、5もしくは前後輪4、6の回転方向を検出する回転センサS1 乃至S4 により検出される車両の進行方向に対し、逆方向のレンジを入れている場合に逆走と判定し、回転伝達装置10の電磁コイル12に通電して、ツーウェイクラッチ11を係合させる。この判定方法では、車両の進行方向と反対方向に駆動するレンジを入れたとき、瞬時にツーウェイクラッチ11を係合させることが可能であり、その係合時、内輪13と外輪15の回転数差は小さいため、係合ショックを発生させることは少ない。
【0038】
【実施例2】
実施例1の場合、例えば、高μ路を前進旋回中に車両運転手が誤ってRレンジに切換えてしまい、エンジンストップの発生前に再びDレンジに戻して走行を継続しようとすると、タイトコーナブレーキ現象が発生する。
【0039】
すなわち、前進旋回中では、図3(I)に示すように、ツーウェイクラッチ11の係合子17は後輪4に駆動トルクを伝達する内輪13のカム面14と前輪6に駆動トルクを伝達する外輪15の円筒形内面16にして非係合の状態にあり、Rレンジに入れた瞬間に逆走運転と判断して、図3(II)に示すように、係合子17をカム面14と円筒形内面16に係合させることになる。
【0040】
旋回中であるため、前輪6が後輪4より速く回転しているため、ツーウェイクラッチ11の外輪15は内輪13の回転速度より速い状態にある。Dレンジに戻したときも後輪4が前輪6より速く回転することがないため、ツーウェイクラッチ11の係合子17は図3(III )に示すように係合状態に保持される。係合中であるので、前輪6と後輪4は等しい回転数で回転しようとするが、高μ路での旋回は前輪6が後輪4より速く回転しなければならず、タイトコーナブレーキ現象が発生する。
【0041】
ところで、AT車のオートマチックトランスミッションは、一般に、トルクコンバータと補助変速機で構成され、レンジ切換えは油圧を使用して補助変速機の変速機構部に配置された湿式クラッチ、ブレーキおよびワンウェイクラッチを順次作動させる。このため、レンジ切換え操作から、そのレンジの駆動が車体に実際に伝わるまでに時間遅れt1 が存在する。この時間遅れは回転伝達装置10における電磁コイル12を通電し、ツーウェイクラッチ11を係合するまでの係合遅れ時間t2 より長いため、逆方向のレンジに切換えてからの変速機構部の時間遅れから回転伝達装置10の係合遅れ時間を引いた時間t −t までは回転伝達装置10を作動させる必要はない。すなわち、この時間t 分だけ遅らせて係合させても回転差が大きくならず係合ショックがない。さらに100rpm程度の回転差があってもショックなく係合させることができるので、t を100rpm程度の回転差が出るまで時間t =t +αまでさらに遅らせることが可能である。したがって、逆方向のレンジへ切換えてから、回転伝達装置10を係合させるまでの時間遅れt の間に、運転者が逆方向に切換えたレンジを元の進行方向のレンジに戻せばタイトコーナブレーキを防止することができる。
【0042】
つまり、実施例1について回転伝達装置10を係合させる場合、この係合遅延時間を逆方向のレンジを入れてから、この状態がある一定の時間t4保持されたときとするか、または、逆走運転によって発生する後輪回転数の減速を後輪回転数の減速度があらかじめ定めた所定の後輪減速度を越えたことで判断し、回転伝達装置10の電磁コイル12を通電させる。
【0043】
以上により高μ路を旋回中に瞬間だけ逆方向レンジに入れて再び進行方向のレンジに戻した時に発生するタイトコーナブレーキ現象を防止することができる。
【0044】
【実施例3】
ATクリープでは登れない急勾配では、停止中に登り方向へ駆動するレンジに入れて、ブレーキを離すと車両は降り方向へ下降する。高μ路では、後輪4と路面の摩擦係数が高いため下降方向へ回転する。前輪6も同様である。
【0045】
高μ路におけるこの場合に、レンジの駆動方向と車両進行方向が異なるため、実施例1の制御では、図3(II)に示すように、ツーウェイクラッチ11は係合状態とされる。この係合は、前輪6が後輪4を駆動する方向であるので、旋回中の場合、タイトコーナブレーキ現象が発生する。そのままアクセルを踏んで発進すれば、前後輪4、6の回転方向の切換わりにより、ツーウェイクラッチ11の内輪13および外輪15の回転方向も図4(I)に示すように切換わり、内輪13が外輪15を駆動する方向になるので、図4(II)に示すように、係合子17は係合解放状態とされ、タイトコーナブレーキ現象は発生しない。
【0046】
しかしながら、車両が坂道を登り方向のレンジで下がっている途中に降り方向を駆動するレンジへ切換えて、降り方向に進もうとする極めて稀な運転をするときは、前輪6が後輪4を駆動する方向に係合しているので、旋回中であればタイトコーナブレーキが発生する。
【0047】
実施例2における後輪4の減速度を検出する方法を取る場合には、逆走時に発生する後輪減速度を利用しているため、このタイトコーナブレーキ現象の発生はない。しかしながら逆方向レンジを入れて一定時間後に係合させる場合では、このタイトコーナブレーキ現象が発生する。
【0048】
減速度だけで判断しようとした場合に、低μ路においてアクセルをかなり踏み込みながらレンジ切換えを行なうような急逆走したときに、回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合させるときに、前後輪4、6の回転差が開きすぎて係合ショックを伴う可能性がある。
【0049】
このような逆走をするときは、アクセルを踏み込んでいるので、図6に示すように、アクセルが踏み込まれたら、回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合させるという条件を実施例1に付加する。一方、クリープ力が有効に作用する急勾配でもない坂道、もしくは平坦路において、アクセルを踏み込まないクリープ力だけの逆走では、図6に示すように、後輪回転数の変化は緩いので、減速条件だけで回転差が開く前に回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合させることができる。
【0050】
【実施例4】
後輪4もしくは前輪6の回転方向が検出不可能のために、車両の進行方向が分からない場合の制御方法を以下に述べる。この場合は、各レンジにおける速度によって回転方向を推測する。
【0051】
レンジの種類については、Dレンジ、Nレンジ、Rレンジとする。
【0052】
レンジと速度の組合わせから逆走判定に必要な条件を表1に示す。これらの条件を組合わせて逆走判定を行なうときの条件を
逆走判定条件=(条件1)or((条件2or条件3)and条件4)
とする。この条件で逆走が判定できる根拠を以下に述べる。
【0053】
【表1】
Figure 0004090255
【0054】
表1に示す条件1は、図7に示すようにDレンジからRレンジ、またはRレンジからDレンジに切換えるとき、その切換え途中に通過するNレンジの速度が数km/h以下にならなかった場合である。レンジの駆動方向へ進行中に反対方向駆動するレンジに切換えるのが逆走運転であるが、その切換え途中のNレンジで車両進行方向が反対になってしまう場合には逆走運転ではなく、進行方向が反転するときは速度0km/hを通過する。そのため、Nレンジ中の速度が数km/h以下とならない条件を追加している。数km/hという条件は本来0km/hとしたいが、回転センサがパッシブ型の場合に速度0を検出できないためと、アクティブ型であっても急激な速度変化では速度0が短時間しか発生しないため検出できない可能性があるからである。
【0055】
Nレンジ中に速度0km/hを通過する運転は、坂道をDレンジで登っているときに、Nレンジに切換えて自重で下り、車両が後退方向に進行してからRレンジに切換えるような運転を行った場合であって、当然のことながらこの運転は逆走ではない。
【0056】
次に表1に示す条件2は逆走する可能性がある場合であり、この場合は条件4を使用して逆走を判定する。条件2は、たとえば、図8に示すように坂道等をDレンジで登りNレンジに切換えて車両の進行方向が坂道を降下する方向に反転し、その降り方向への進行中にDレンジへ切換えるとき逆走運転である。Rレンジへ切換えたとき逆走運転ではない。上述したDレンジ→Nレンジ→Dレンジの運転の場合にNレンジの切換え前と後で駆動レンジが同じであり、Nレンジ中に後輪の回転方向が反転するので速度0を通過する。条件1と同様に実際には速度0は使用することができないので、速度条件を数km/h以下を通過した場合とすると、たとえば、Dレンジで登り、Nレンジに切換えて車両の進行方向が坂道を降下する方向に反転する直前にDレンジに切換えるような場合は、速度は反転する直前であるので数km/h以下であり、条件2は満足されてしまう。この場合は逆走運転ではないので、さらに、条件4の逆走時に発生する後輪回転数の減速で判断する必要がある。この運転の場合に速度は数km/h以下であるので逆走判定に必要な所定の減速度は発生せず逆走誤判定はない。
【0057】
表1に示す条件3も逆走する可能性がある場合であり、この場合も条件2と同様に条件4を追加して逆走を判定する。条件3は、図9に示すように、坂道等で停止中にDレンジもしくはRレンジからNレンジに切換えて坂道等を自重で降り、登り方向に駆動するDレンジもしくはRレンジに切換えて逆走運転をする場合である。この場合は停止中であるのでNレンジへ切換えるときの速度が0である。Nレンジ中の走行が前進方向であればRレンジのとき逆走運転で、Dレンジのときは逆走運転ではなく、Nレンジ中の走行が後退方向であればDレンジのとき逆走運転であり、Rレンジのときは逆走運転ではない。したがって、条件3だけでは逆走かどうか判断できないため、逆走時に発生する後輪回転数の減速で判断する必要がある。この減速を判断するために条件4を追加する。
【0058】
さらに、条件1から3において本来は速度0の検出であるのを、数km/hとしている。各条件において、速度0の条件を数km/hとした場合に、条件がゆるくなるため、誤判定があるかどうか吟味すると表2に示すような発生例となる。このような発生例に示す運転は、条件1の場合には逆走と判断しないが、車両速度が小さいため、逆走判定で係合しなくても従来技術である前後輪の回転数差または回転数変化により係合してもショックは発生しない。また条件2と3では実際上このような運転はできないのでタイトコーナブレーキは発生しない。
【0059】
以上から実施例3においても実際の運転において支障なく逆走判定を行うことができる。このため条件4の減速度も小さくすることが可能で、瞬時に回転伝達装置10を係合させることができる。
【0060】
【表2】
Figure 0004090255
【0061】
【実施例5】
ATクリープでは登れない急勾配では、停止中に登り方向へ駆動するレンジに入れて、ブレーキを離すと車両は降り方向へ下降する。高μ路では、後輪4と路面の摩擦係数が高いため、後輪4は下降方向へ回転する。前輪6も同様である。
【0062】
極めて稀な運転であるが、高μ路における急勾配で、登りの駆動方向のレンジを切換えて降り方向へ自重で加速し、そのまま降り方向の駆動レンジを入れると表1の条件1が満足され、回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11が係合させてしまう。そのため、旋回中であればタイトコーナブレーキ現象が発生する。このような運転はエンジントルクが小さいためにクリープ力が弱い車両において起こりやすい。
【0063】
このような極めて稀な運転でのタイトコーナブレーキ現象を防止するためには条件1においても条件4を付加して、逆走判定条件を
逆走判定条件=(条件1or条件2or条件3)and条件4
とする。逆走運転でもっとも短時間に回転差が開く運転は、逆走前の車両速度が速い条件1の運転であるが、クリープ力の弱いエンジントルクが小さい車両で、条件1の運転でも回転差が開く時間が遅いので、条件4を追加してもショックなく係合することができる。
【0064】
【実施例6】
実施例4は、Dレンジ(D、2、L)もしくはRレンジにおいて、その駆動方向が車両進行方向と一致していることを前提としているが、一致しない場合について考えておく必要がある。一致しない場合とは瞬間的にレンジを切換えた場合である。AT車のオートマチックトランスミッションは一般にトルクコンバータと補助変速機で構成され、レンジ切換えは油圧を使用して補助変速機の変速機構部に配置された湿式クラッチ、ブレーキおよびワンウェイクラッチを順次作動させる。このためレンジ切換え操作から実際に車体に対しそのレンジの駆動が伝わるまでは時間遅れが存在する。
【0065】
たとえば、極めて稀な運転であるがDレンジで前進走行中にRレンジに一瞬だけ入れ、駆動輪である後輪にRレンジの駆動が伝わる前に再びDレンジに戻した場合である。この場合にDレンジに戻したとき、直前のNレンジ前のレンジがRレンジであり、RレンジからDレンジの間のNレンジにおいて速度0を通過することがない。このため、表1の条件1が満足され、逆走運転でないにもかかわらず回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合させてしまう。したがって高μ路を旋回中にこのような運転をすればタイトコーナブレーキが発生する。
【0066】
実際の逆走運転であれば、RレンジからDレンジへ切換えたときに後輪の減速が発生する。よって、実施例5のように条件1にも、条件2や条件3と同様に条件4である後輪の減速の判断条件を追加すれば、このような運転を行ってもタイトコーナブレーキは発生しなくなる。
【0067】
また、条件1に条件5を追加することでも本運転で発生するタイトコーナブレーキの発生を防ぐことができる。本運転においてRレンジが瞬間ではなく駆動されるまで維持されたとするならば、Rレンジで逆走状態になる。このとき、Rレンジでは回転方向を変えるために速度0を通過する。そして、本運転のようにRレンジを瞬間だけ入れた場合には、回転方向が変わらないため速度0は通過しない。したがって、RレンジからDレンジへ切換えNレンジで速度0を通過しなくて条件1が満足されても、Rレンジ中に速度0が通過しなかった場合に、このRレンジは無効であると判断できる。この判断により本運転はDレンジ→Nレンジ→Dレンジとなり、Nレンジで速度0が検出されないため、条件1は満足されず、回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合しない。
【0068】
ところで、逆走運転であるにもかかわらず条件5を付加したため、条件1が満足されない運転方法がある。坂道で停止中にNレンジに切換えて自重で下り、Rレンジに切換えて下り走行を続け、Dレンジで逆走する場合がある。この場合はRレンジにおいて速度0を通過しないため、条件5によりこのRレンジが無効となってしまい条件1を満足しない。しかしながら、この場合には、坂道で停止中にNレンジへ入れるとき条件3が満足するため、回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合することができる。
【0069】
【実施例7】
回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11がショックなく係合できる回転差が数百rpmであること、また電磁コイル12に通電してから係合するため数十msから百数十msの時間遅れがあることから、実施例2や実施例4で逆走と判断するために用いる所定の減速度は、最低でも数百rpm/0.1秒以上としなくてはならない。したがって、所定の減速度を概ね50rpm/0.1秒から200rpm/0.1秒とする。0.1秒単位で加減速度を計算すると、最悪の場合に逆走による減速度の発生からさらに0.1秒遅れるので、加減速の計算は係合時間の1/10以下が望ましく、10ms毎に加減速の計算をするときに、後輪回転数から10ms前の後輪回転数を減算して計算される後輪回転数差、つまり減速度が5rpm/0.01秒から20rpm/0.01秒であり、回転変動をキャンセルするために50ms前の後輪回転数から計算すれば、所定の加減速度は25rpm/0.05秒から100rpm/0.05秒となる。
【0070】
AT車のFRベースの四輪駆動車の制御は上述の通りであり、次に、マニアル・トランスミッション車(MT車)のFRベースの四輪駆動車の制御方法について述べる。
【0071】
MT車のFRベースの四輪駆動車の構成は、図1に示すAT車の四輪駆動車と同一であるため、図1に示す四輪駆動車を参照して以下に述べる。
【0072】
一般に、図11に示すような回転伝達装置10を搭載したMT車のFRベースの四輪駆動車において、走行中と反対方向のギヤを入れるという運転操作である逆走運転を行なった場合、低μ路では、エンジンストップすることなく後輪は逆方向に回転する。このとき、回転伝達装置10を係合させれば、前後輪とも逆方向に回転し、走行を継続させることができる。
【0073】
回転伝達装置10を使用して、走行状態に合わせて自動的に二輪駆動と四輪駆動を切換える制御において、車両の逆走判定に際し、前後輪の回転数を検出し、その回転数差、または回転数変化のみで行なうと、発明が解決しようとする課題で述べた如く、閾値を大きくしなければならず、回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合させるときに係合ショックを伴うことになる。
【0074】
そこで、この例では、車両の逆走判定を次の条件によって行なうようにしている。
▲1▼ 回転センサから検出される回転方向により判断される車両進行方向に対し、
逆方向に駆動するギヤを入れている場合、
▲2▼ アクセルを踏んだとき、
なお、アクセルを踏まないと、逆走時にエンジンストップして走行を継続することができない。
【0075】
ギヤの検出は、前進方向か後退方向か分かればよい。例えば、後退方向はバックギヤが1つしかなく、バックランプを点灯させるために検出器がどの車両にも用意されている。このため、バックランプが点灯とし、そうでなければ前進とする。
【0076】
アクセルの検出については、アクセル開度電圧を利用する。アクセルを踏むとアクセル開度が大きくなるが、駆動輪である後輪4はアクセル開度の動きより遅れて作動する。
【0077】
したがって、逆走時において、前輪6と後輪4の回転差が開く前に回転伝達装置10のツーウェイクラッチ11を係合させることができ、係合ショックが発生するのを防止することができる。
【0078】
図10は、車両の前進走行中にバックギヤが入れられて車両が逆走した場合のツーウェイクラッチ11の制御動作を示し、バックギヤがONされ、アクセルの開度がアイドル運転時の値を越えた場合に、電磁コイル12に通電してツーウェイクラッチ11を係合状態としており、その係合状態では、前輪6と後輪4の回転数差、つまり、ツーウェイクラッチ11の外輪15と内輪13の回転数差が小さいため、係合ショックを伴うことはない。
【0079】
【発明の効果】
以上のように、この発明においては、AT車およびMT車のいずれにおいても低μ路においては係合ショックのない逆走運転を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御方法を実施する四輪駆動車の概略図
【図2】AT車のレンジ表示部を示す図
【図3】(I)乃至(III )は四輪駆動状態とする場合のツーウェイクラッチの動作を段階的に示す断面図
【図4】(I)、(II)はツーウェイクラッチの係合解除動作を段階的に示す断面図
【図5】アクセルペダルを踏み込んで車両を逆走させる場合の前後輪の回転数と、コイル電圧およびアクセル開度の関係を示すグラフ
【図6】アクセルペダルを踏まずにクリープ力だけで逆走する場合の前後輪の回転数と、コイル電圧およびアクセル開度の関係を示すグラフ
【図7】条件1によって判定された逆走運転の説明図
【図8】条件2と条件4によって判定される逆走運転の説明図
【図9】条件3と条件4によって判定される逆走運転の説明図
【図10】MT車の四輪駆動車のギヤをバックギヤに入れてアクセルを踏み込んで逆走する場合のコイル電圧と前後輪の回転数の関係を示すグラフ
【図11】従来のAT車の四輪駆動車の概略図
【図12】(I)は回転伝達装置の縦断正面図、(II)は縦断側面図
【図13】従来の逆走判定方法による逆走時の前後輪回転数とコイル電圧の関係を示すグラフ
【符号の説明】
3 後輪プロペラシャフト
4 後輪
5 前輪プロペラシャフト
6 前輪
10 回転伝達装置
11 ツーウェイクラッチ
12 電磁コイル
1 〜S4 回転センサ

Claims (7)

  1. オートマチック・トランスミッション車の四輪駆動車において、前輪に対する駆動トルクの伝達と遮断を切換えて二輪駆動と四輪駆動を選択できる回転伝達装置を有し、その回転伝達装置が、ツーウェイクラッチと、そのツーウェイクラッチの係合を制御する電磁コイルとで構成され、車両が逆走したと判断して前記電磁コイルに電流を流し、ツーウェイクラッチを係合させて四輪駆動とするとき、後輪または前輪を駆動するプロペラシャフトまたは前後輪の回転方向を検出する回転センサによって車両の進行方向を検出し、その車両の進行方向がレンジの進行方向と相違し、かつ、レンジの切換え操作後そのレンジの駆動が車体に伝わるまでの時間t から電磁コイルに通電してツーウェイクラッチが係合するまでの時間t を差し引いた時間(t −t )を経過した場合に前記ツーウェイクラッチを係合させるようにしたことを特徴とする四輪駆動車の制御方法。
  2. 車両の進行方向とレンジの進行方向とから逆走を判断する条件に、
    (1) 後輪の回転が所定の減速度以上で減速した場合
    (2) アクセル開度がアイドル運転時の値を超えた場合
    (1) (2)の条件のうちの少なくとも一つを付加し、逆走を判断する条件および付加条件が満たされる場合に、前記ツーウェイクラッチを係合させるようにした請求項1に記載の四輪駆動車の制御方法。
  3. 前記後輪の所定の減速度を、5rpm/0.01秒から20rpm/0.01秒とする請求項2に記載の四輪駆動車の制御方法。
  4. オートマチック・トランスミッション車の四輪駆動車において、前輪に対する駆動トルクの伝達と遮断を切換えて二輪駆動と四輪駆動を選択できる回転伝達装置を有し、その回転伝達装置が、ツーウェイクラッチと、そのツーウェイクラッチの係合を制御する電磁コイルとで構成され、車両が逆走したと判断して電磁コイルに電流を流し、ツーウェイクラッチを係合させて四輪駆動とするとき、Nレンジを挟んでNレンジへの切換え前のレンジと、Nレンジからの切換え後のレンジの駆動方向が異なり、Nレンジ中の車両速度が予め設定された設定速度以下の速度にならなかった場合にツーウェイクラッチを係合させるようにしたことを特徴とする四輪駆動車の制御方法。
  5. Nレンジ中の車両の走行速度から逆走と判断する条件に、Nレンジの次のレンジに切換えて所定時間の間に後輪が所定の減速度を超えた場合という条件を付加し、これらの条件が満足された場合に、ツーウェイクラッチを係合させるようにした請求項4に記載の四輪駆動車の制御方法。
  6. オートマチック・トランスミッション車の四輪駆動車において、前輪に対する駆動トルクの伝達と遮断を切換えて二輪駆動と四輪駆動を選択できる回転伝達装置を有し、その回転伝達装置が、ツーウェイクラッチと、そのツーウェイクラッチの係合を制御する電磁コイルとで構成され、車両が逆走したと判断して電磁コイルに電流を流し、ツーウェイクラッチを係合させて四輪駆動とするとき、Nレンジへの切換え前のレンジとNレンジから切換え後のレンジの駆動方向が同じであって、Nレンジ中に車両速度が設定速度以下に一度でもなった場合か、またはNレンジ前のレンジからNレンジに切換えたときの車両速度が設定速度以下の場合で、Nレンジ後のレンジに切換えて数秒間の間に後輪が所定の減速度を超えた場合にツーウェイクラッチを係合させるようにしたことを特徴とする四輪駆動車の制御方法。
  7. 前記後輪の所定の減速度を5rpm/0.01秒から20rpm/0.01秒とした請求項5又は6に記載の四輪駆動車の制御方法。
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