JP4089535B2 - 過熱保護回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の電気機器の電源回路などに用いられる過熱保護回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
発光ダイオードを用いたパソコンなどの表示装置や自動車に用いられるパワーステアリング用モータの駆動回路を備える電気機器などに用いられる部品あるいは機器全体において、何らかの原因によって異常過熱が起こる場合がある。そのための対策として、過熱状態を検出し、その検出結果に基づいて過熱状態を解消する過熱保護回路が提案されている。
【0003】
例えば、図6に示される過熱保護回路41は、半導体スイッチ素子としてのトランジスタ44と、感熱スイッチとしてのバイメタル45を備えており、トランジスタ44が、電源42および負荷43に対して直列に接続され、かつ、バイメタル45が、トランジスタ44のベースと、負荷43との間に設けられたスイッチ回路とを構成している。(例えば、特許文献1参照。)
この構成において、トランジスタ44とバイメタル45とは熱的に結合されており、トランジスタ44が過熱状態となって、ある所定温度以上になると、回路を閉じた状態から開く状態にバイメタル45が切り換わる。これによって、トランジスタ44のベース電流が零となり、トランジスタ44がオフ状態に切り換わるので、負荷43に対して電流の供給が完全に遮断される。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−282978号公報(全頁、図1、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特許文献1に記載の過熱保護回路では、以下に示すような問題点を有している。すなわち、この構成の過熱保護回路において、トランジスタが正常状態から、ある所定温度以上の過熱状態になると、バイメタルによってトランジスタはオフ状態に切り換えられ、負荷への通電は完全に遮断される。このため、発光ダイオードを用いた表示装置やパワーステアリング用モータの駆動回路を備える電気機器などのように、過熱状態と検出された場合でも、負荷電流が完全に遮断されることなく、その負荷電流を所定の時間だけ一時的に制限して、過熱状態が解消されると、再度正常状態の負荷電流を通電させるようにしたい用途には、この構成の過熱保護回路を用いることはできない。
【0006】
そこで、本発明は、負荷電流制御素子や負荷において、電源から負荷へ電力を供給するときに、過熱状態を検出した場合でも、負荷電流を完全に遮断することなく、その負荷電流を一時的に制限でき、そして過熱状態が解消されると、正常状態の負荷電流を通電できる過熱保護回路を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、この発明に係る過熱保護回路は、電源から負荷への電流通路内に設けられ、前記負荷に流す電流を制御する入力端子を有する負荷電流制御素子の他に、前記負荷電流制御素子から前記電源へ電流が流れる通路内に配置したバイアス抵抗と、第1の固定抵抗および正の抵抗温度係数を有するサーミスタ素子が並列に接続される抵抗ユニットと、前記抵抗ユニットと直列に接続された第2の固定抵抗と、からなる抵抗モジュールと、を備え、前記サーミスタ素子は、前記負荷および前記負荷電流制御素子のうち少なくとも一方と熱的に結合され、かつ、前記抵抗モジュールは、前記負荷電流制御素子の入力端子と接続されており、前記負荷の電力が初期状態から低減されない温度範囲を正常状態、前記負荷の電力が初期状態から低減される温度範囲を過熱状態としたときに、正常状態では、前記抵抗モジュールの抵抗値が、第2の固定抵抗の抵抗値と、ほぼ等しく、かつ、過熱状態では、前記抵抗モジュールの抵抗値が、第1の固定抵抗の抵抗値と第2の固定抵抗の抵抗値を足した値と、ほぼ等しくなるように、前記第1の固定抵抗、前記第2の固定抵抗、および前記サーミスタ素子を設定することを特徴とする。
【0008】
また、この発明に係る過熱保護回路の特定の局面として、前記負荷電流制御素子は、バイポーラトランジスタであることが好ましく、この負荷電流制御素子の入力端子は、ベースであって、負荷電流制御素子のコレクタは、負荷に接続され、かつ、負荷電流制御素子のベースは、抵抗モジュールに接続されるとともに、負荷電流制御素子のエミッタは、電源に接続され、抵抗モジュールは、負荷電流制御素子のコレクタ−ベース間に接続されている。
また、この発明に係る過熱保護回路の特定の局面として、第1のバイアス抵抗が負荷電流制御素子のエミッタと電源との間に接続され、第2のバイアス抵抗が負荷電流制御素子のベースと電源との間に接続されている。
【0009】
また、この発明に係る過熱保護回路の別の特定の局面としては、上記抵抗ユニットは、2個以上直列に接続され、上記サーミスタ素子は、それぞれキュリー温度の異なるサーミスタ特性を有するものが用いられることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、上記抵抗ユニット素子中のサーミスタ素子は、2個以上存在し、キュリー温度をそれぞれ適宜所望の値に選択することができる。
【0011】
したがって、キュリー温度の異なるサーミスタ素子を用いるので、過熱時に見られる負荷または負荷電流制御素子の熱伝導による抵抗値の増加が、それぞれのサーミスタ素子で異なるので、サーミスタ素子の温度に応じて負荷電流制御素子の信号を段階的に変化させることができ、負荷電流を細かく制御することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1ないし図3は、この発明の第1の実施形態を説明するためのものである。ここで、図1は、第1の実施形態に係る過熱保護回路の回路図である。また、図2は、図1の過熱保護回路において示される、正の温度係数を有するサーミスタ素子6の温度と抵抗モジュール9の抵抗値との関係を示すグラフである。また、図3は、図1の過熱保護回路において示される、正の温度係数を有するサーミスタ素子6の温度と負荷電流I(コレクタ電流I)との関係を示すグラフである。
【0013】
過熱保護回路1には、電源2と負荷3が、電流通路内に設けられており、電源2から負荷3への電流通路に流れる負荷電流Iを制御する入力端子を備える負荷電流制御素子4と、抵抗モジュール9と、を備えている。
【0014】
また、抵抗モジュール9は、第1の固定抵抗5および正の抵抗温度係数を有するサーミスタ素子6(以下、「PTCサーミスタ」と記す)からなる抵抗ユニット7と、第2の固定抵抗8とを備えており、第1の固定抵抗5およびPTCサーミスタ6は、並列に接続されるとともに、抵抗ユニット7および第2の固定抵抗8は、直列に接続されている。
【0015】
また、抵抗ユニット7は、負荷3および負荷電流制御素子4のうち少なくとも一方と、熱的に結合されており、かつ、抵抗モジュール9は、負荷電流制御素子4の入力端子と接続されている。
【0016】
電源2は、例えばDCDCコンバータや電池などの直流電源が用いられ、この実施形態におけるその電圧は5Vである。負荷3は、一例としてモータが用いられている。
【0017】
負荷電流制御素子4としては、一例としてnpn型のバイポーラトランジスタが用いられる。ただし、それに限定されず、pnp型のバイポーラトランジスタや電界効果型トランジスタ(FET)なども適用可能である。
【0018】
より具体的には、過熱保護回路1において、負荷3の一方端子には、電源2の正極側が接続され、負荷3の他方端子には、負荷電流制御素子(以下、「バイポーラトランジスタ」と記す)4のコレクタが接続されているとともに、バイポーラトランジスタ4のエミッタには、電源2の負極側が接続されている。また、第1の固定抵抗5とPTCサーミスタ6が並列に接続される抵抗ユニット7の一方端子は、バイポーラトランジスタ4のベースと接続され、抵抗ユニット7の他方端子は、第2の固定抵抗8の一方端子と接続されているとともに、第2の固定抵抗8の他方端子は、負荷3の一方端子および電源2の正極側と接続されている。
【0019】
ここで、PTCサーミスタ6は、負荷3および負荷電流制御素子4のうち少なくとも一方と熱伝導が容易になるように、負荷3もしくは負荷電流制御素子4に近接配置されており、熱的に結合された状態である。したがって、負荷3もしくは負荷電流制御素子4が何らかの要因で温度上昇する場合、その温度上昇に伴う負荷3もしくは負荷電流制御素子4の熱がPTCサーミスタ6に短時間で伝導される。
【0020】
また、PTCサーミスタ6は、以下に示すような温度特性を有するように選択される。すなわち、正常状態(もしくは、非過熱状態)では、PTCサーミスタ6の抵抗値は、第1の固定抵抗5の抵抗値および第2の固定抵抗8の抵抗値と比較して、小さい抵抗値(例えばRPTC=100Ω)であり、負荷3の過熱状態として判断される所定温度(例えば80℃)以上では、逆に第1の固定抵抗5の抵抗値および第2の固定抵抗8の抵抗値よりも大きい抵抗値(例えばRPTC=10kΩ)である。ここで、第1の固定抵抗5は、例えば抵抗値Rが1.6kΩのものを使用し、第2の固定抵抗8は、例えば抵抗値R0が1kΩのものを使用する。
【0021】
なお、過熱保護回路1には、通電のオンオフの切り換えを行なうスイッチ10が設けられている。このスイッチ回路10は、負荷3を作動させるためのドライブ回路であるが、これに限らず、通電のオンオフを切り換える手段としては各種採用が可能である。
【0022】
さらに、過熱保護回路1の回路図には、第1のバイアス抵抗11および第2のバイアス抵抗12が設けられている。より具体的には、第1のバイアス抵抗11は、バイポーラトランジスタ4のエミッタと電源2との間に配置され、第2のバイアス抵抗12は、バイポーラトランジスタ4のベースと上記電源2との間に配置されている。したがって、第1のバイアス抵抗11の抵抗値および/または第2のバイアス抵抗12の抵抗値をあらかじめ調整することにより、バイポーラトランジスタ4の動作点を所望の条件に設定できるので、負荷3に供給される電流を良好に制御することが可能となる。ここで、第1のバイアス抵抗11は、例えば抵抗値R1Bが100Ωのものを使用し、第2のバイアス抵抗12は、例えば抵抗値R2Bが1.35kΩのものを使用する。
【0023】
本発明の第1の実施形態に係る過熱保護回路1の動作について説明する。
【0024】
はじめに、正常状態(換言すると、負荷の電力が初期状態から低減されない温度範囲)では、過熱保護回路1は、以下に示すように動作する。すなわち、スイッチ回路10を閉じて、電源2をON状態にして作動させると、電源2から、抵抗モジュール9を通って、バイポーラトランジスタ4のベースに電流が流れ、そのベース電流Iに応じたコレクタ電流I、すなわち負荷電流Iが負荷3に流れる。
【0025】
ここで、抵抗モジュール9の抵抗値は、PTCサーミスタ6の温度によって、図2のように、抵抗温度依存性を示す。これによると、正常状態では、例えばRPTC=100Ω、R=1.6kΩ、R0=1kΩ、R1B=100Ω、R2B=1.35kΩの場合、抵抗モジュール9の抵抗値は、約1.1kΩとなり、第2の固定抵抗8の抵抗値Rとほぼ同程度であるとみなしてよい。
【0026】
なお、第1の固定抵抗5(R)とPTCサーミスタ6(RPTC)は並列に接続されているため、温度が上昇してPTCサーミスタ6の抵抗値(RPTC)が増加しても、抵抗ユニット7の抵抗値は、第1の固定抵抗5の抵抗値(R)よりも大きな値をとることはない。
【0027】
つまり、正常状態での抵抗モジュール9の抵抗値は、後述のような、ある所定温度以上の過熱状態での抵抗モジュール9の抵抗値と比べて、低い値を示し、上記ベース電流Iは、比較的大きな値となる。したがって、このベース電流Iに応じたコレクタ電流Iが負荷電流Iとして流れ、負荷3が負荷として正常に作動される。この場合、図3を参照すると、正常状態のときに負荷3に流れる負荷電流Iの電流値は、例えば20mAである。
【0028】
次に、負荷3がある所定温度以上の過熱状態(換言すると、負荷の電力が初期状態から低減されない温度範囲)になると、過熱保護回路1は、以下に示すように動作する。すなわち、負荷3が過熱状態にある場合、PTCサーミスタ6は、この負荷電流制御素子4と熱的に結合されているため、PTCサーミスタ6の温度は上昇する。そして、その温度上昇に伴い、ある所定温度以上(例えば、80℃以上)に達すると、PTCサーミスタ6の抵抗値は、例えばRPTC=10kΩと急激に大きくなる。したがって、例えばRPTC=10kΩ、R=1.6kΩ、R0=1kΩ、R1B=100Ω、R2B=1.35kΩの場合、抵抗モジュール9の抵抗値は、図2に示すように、約2.4kΩとなり、第1の固定抵抗5の抵抗値Rと第2の固定抵抗8の抵抗値Rを足した値、すなわち「R+R」とほぼ同程度であるとみなしてよい。つまり、この時に流れるベース電流Iの電流値は、室温に近い状態のベース電流Iのそれと比べて小さくなるので、そのベース電流Iに応じた上記コレクタ電流Iの電流値も、室温に近い状態のコレクタ電流Iのそれと比べて減少する。この場合、図3を参照すると、過熱状態のときに負荷3に流れる負荷電流Iの電流値は、例えば10mAである。
【0029】
そして、PTCサーミスタ6の温度が所定温度よりもさらに高くなった場合でも、図2を見てもわかるように、抵抗モジュール9の抵抗値は、ある抵抗値以上には大きくならずに一定の値に収束する挙動を示す。これにより、負荷3へ流れる電流値が小さく制限されるため、負荷3の過熱状態は次第に改善され、最終的に、再び正常状態に戻る。
【0030】
ここで、この過熱保護回路1において、正常状態では、抵抗モジュール9の抵抗値が、第2の固定抵抗8の抵抗値と、ほぼ等しく、かつ、過熱状態では、抵抗モジュール9の抵抗値が、第1の固定抵抗5の抵抗値と第2の固定抵抗8の抵抗値を足した値と、ほぼ等しくなるように、第1の固定抵抗5、第2の固定抵抗8、およびPTCサーミスタ6を設定することが望ましい。
【0031】
さらに、PTCサーミスタ6のキュリー温度を、正常状態と過熱状態の境界温度、もしくは負荷電流を一時的に制限させた温度とほぼ一致するように、PTCサーミスタ6を選択することがより望ましく、第1の固定抵抗5の抵抗値と第2の固定抵抗8の抵抗値はともに同桁の抵抗値であり、キュリー温度未満でのPTCサーミスタ6の抵抗値は、第1の固定抵抗5の抵抗値および第2の固定抵抗8の抵抗値に比べて1桁低い抵抗値であり、かつ、キュリー温度以上でのPTCサーミスタ6の抵抗値は、第1の固定抵抗5の抵抗値および第2の固定抵抗8の抵抗値に比べて1桁高い抵抗値であることがより望ましい。
【0032】
以上のように、本発明の過熱保護回路1によれば、負荷電流Iを完全に遮断することなく、負荷を動作状態に保ったままで、負荷電流Iを一時的に制限させることが可能となる。したがって、過熱状態と検出された場合でも、負荷電流が完全に遮断されることなく、その負荷電流を所定の時間だけ一時的に制限して、過熱状態が解消されると、再度正常状態の負荷電流を通電させるようにしたい用途、例えばパワーステアリング用モータの駆動回路やパソコンなどの表示装置に用いる電流制御回路の場合には、有効に作動させることができる。
【0033】
なお、PTCサーミスタ6のキュリー温度を変えると、図3のグラフの、実線で示されるものと破線で示されるものに見られるように、ベース電流Iが過熱保護のために低減される温度、言い換えると、負荷電流Iが制限されるときの温度を変更することが可能となる。なお、図2の場合では、実線で示すサーミスタの方が、破線で示すサーミスタよりもキュリー温度は高くなっている。
【0034】
図4は、この発明の第2の実施形態を説明するためのものである。ここで、図4は、第2の実施形態における過熱保護回路の回路図で、第1の実施形態における一変形例の位置付けである。また、図5は、図4の過熱保護回路において示される、正の温度係数を有するサーミスタの温度と負荷電流との関係を示すグラフである。図4において、図1に示した要素に相当する要素には同様の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0035】
過熱保護回路31は、図1に示される過熱保護回路の回路図において、第1の固定抵抗26およびPTCサーミスタ25が並列に接続される抵抗ユニット27を、2個以上の所定数n個を直列に接続される構成に置き換えたものであり、より具体的には、過熱保護回路31において、負荷3の一方端子には、電源2の正極側が接続され、負荷3の他方端子には、バイポーラトランジスタ4のコレクタが接続されているとともに、バイポーラトランジスタ4のエミッタは、電源2の負極側に接続されている。また、第1の固定抵抗26とPTCサーミスタ25が並列に接続される抵抗ユニット27の一方端子は、バイポーラトランジスタ4のベースと接続され、抵抗ユニット27の他方端子は、第2の固定抵抗の一方端子と接続されているとともに、第2の固定抵抗28の他方端子は、電源32の正極側と接続されている。そして、抵抗ユニット27は、第1の固定抵抗26およびPTCサーミスタ25が並列に接続された構成を1個としたとき、2個以上の所定数n個を直列に接続される構成である。なお、各PTCサーミスタ25は、負荷3もしくはバイポーラトランジスタ4の少なくとも一方と、熱的に結合された状態である。また、電源32は、バイポーラトランジスタ4の制御を行なうために、電源2の他に、さらに設けられている。
【0036】
ここで、直列接続される抵抗ユニット27の数は、過熱保護する際に、負荷3に電流を供給するのを段階的に減少させるように、所望の段数に応じて適宜設定される。すなわち、過熱保護回路31の各PTCサーミスタ25はそれぞれ異なる温度特性、すなわちキュリー温度が異なるものに設定できる(例えば、10℃ごとにキュリー温度が異なるようにする等)。
【0037】
したがって、図5に示すように、正常状態から過熱状態、すなわち負荷3が正常状態よりもある所定温度以上に温度上昇する状態になると、各PTCサーミスタ25のうち最もキュリー温度が低いものが、ある所定温度以上で急激に抵抗値増加を示し、そのPTCサーミスタ25と並列接続された第1の固定抵抗26による電圧降下が生じるので、その電圧降下分に相当する負荷電流Iが低減される。同様に、さらに温度上昇すると、その次にキュリー温度が高いものが、ある所定温度以上で急激に抵抗値増加を示し、そのPTCサーミスタ25と並列接続された第1の固定抵抗26による電圧降下が生じるので、その電圧降下分に相当する負荷電流Iが低減される。このようにして、順次キュリー温度がより高いものを用いると、段階的に負荷電流Iを減少させることが可能となる。なお、負荷3の温度が変化しなくなると、その温度に対応した負荷電流Iで安定する。逆に、負荷3の温度が低下すると、その温度に対応して負荷電流Iが増大する。この第3の実施形態では、多段階に負荷電流を変化させることができるので、過熱状態が生じても急激に負荷電流を低減させることなく、微少な電流値の制御を精度良く行なうことができる。
【0038】
本発明は、上述の実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。
【0039】
第1の固定抵抗およびPTCサーミスタが並列に接続された抵抗ユニットは、第1の固定抵抗を成す抵抗成分に対してPTCサーミスタが並列に接続されていればよく、第1の固定抵抗が複数の抵抗素子で構成されたものや、複数個のPTCサーミスタが並列に接続されたものも含まれ得る。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、過熱状態と検出された場合でも、負荷電流が完全に遮断されることなく、その負荷電流を所定の時間だけ一時的に制限して、過熱状態が解消されると、再度正常状態の負荷電流を通電させるようにしたい用途、例えばパワーステアリング用モータの駆動回路やパソコンなどの表示装置に用いられる電流制御回路の場合には、有効に作動させることが可能となり、その負荷が過熱状態になっている場合でも、その保護を図りながら、負荷を作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る第1の実施形態の過熱保護回路の回路図。
【図2】図1において示される、PTCサーミスタ6の温度と抵抗モジュール9の抵抗値との関係を示すグラフ。
【図3】図1において示される、PTCサーミスタ6の温度と負荷電流Iとの関係を示すグラフ。
【図4】この発明に係る第2の実施形態の過熱保護回路の回路図。
【図5】図4において示される、PTCサーミスタ25の温度と負荷電流との関係を示すグラフ。
【図6】従来例の過熱保護回路の回路図。
【符号の説明】
1 過熱保護回路
2 電源
3 負荷
4 負荷電流制御素子(バイポーラトランジスタ)
5 第1の固定抵抗
6 サーミスタ素子(PTCサーミスタ)
7 抵抗ユニット
8 第2の固定抵抗
9 抵抗モジュール

Claims (4)

  1. 電源から負荷への電流通路内に設けられ、前記負荷に流す電流を制御する入力端子を有する負荷電流制御素子の他に、
    前記負荷電流制御素子から前記電源へ電流が流れる通路内に配置したバイアス抵抗と、
    第1の固定抵抗および正の抵抗温度係数を有するサーミスタ素子が並列に接続される抵抗ユニットと、前記抵抗ユニットと直列に接続された第2の固定抵抗と、からなる抵抗モジュールと、を備え、
    前記サーミスタ素子は、前記負荷および前記負荷電流制御素子のうち少なくとも一方と熱的に結合され、かつ、前記抵抗モジュールは、前記負荷電流制御素子の入力端子と接続されており、
    前記負荷の電力が初期状態から低減されない温度範囲を正常状態、前記負荷の電力が初期状態から低減される温度範囲を過熱状態としたときに、
    正常状態では、前記抵抗モジュールの抵抗値が、第2の固定抵抗の抵抗値と、ほぼ等しく、かつ、
    過熱状態では、前記抵抗モジュールの抵抗値が、第1の固定抵抗の抵抗値と第2の固定抵抗の抵抗値を足した値と、ほぼ等しくなるように、
    前記第1の固定抵抗、前記第2の固定抵抗、および前記サーミスタ素子を設定することを特徴とする、過熱保護回路。
  2. 前記負荷電流制御素子は、バイポーラトランジスタであり、前記負荷電流制御素子の入力端子は、ベースであって、
    前記負荷電流制御素子のコレクタは、前記負荷に接続され、かつ、前記負荷電流制御素子のベースは、前記抵抗モジュールに接続されるとともに、前記負荷電流制御素子のエミッタは、前記電源に接続され
    前記抵抗モジュールは、前記負荷電流制御素子のコレクタ−ベース間に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の過熱保護回路。
  3. 第1のバイアス抵抗が前記負荷電流制御素子のエミッタと前記電源との間に接続され、第2のバイアス抵抗が前記負荷電流制御素子のベースと前記電源との間に接続されていることを特徴とする、請求項2に記載の過熱保護回路。
  4. 前記抵抗ユニットは、2個以上直列に接続され、前記サーミスタ素子は、それぞれキュリー温度の異なるサーミスタ特性を有するものが用いられることを特徴とする、請求項に記載の過熱保護回路。
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