JP4089121B2 - 帯電防止剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な重合体からなる帯電防止剤に関する。特に合成樹脂製品に対し、長期に亘り優れた帯電防止性能を発揮する帯電防止剤、係る防止剤を含有する組成物及びこれら組成物を塗布した成型品に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に高分子材料は、電気絶縁性に優れているため帯電しやすく、それを用いた成型品にホコリが付着し外観を損ねるばかりでなくフィルム、繊維などの製造時には静電気による様々な問題が生じる。また、電機製品に用いられる場合は、蓄積した静電気により誤動作を引き起こしたり、部品の破損などが生じる場合がある。さらに、テレビやパーソナルコンピュータの表示部などに用いられる場合は、ホコリの付着により画像の鮮明性が損なわれたり、表示の欠陥を招聘する場合がある。
【0003】
このような問題を解決するため、従来から種々の界面活性剤を樹脂に練り込んだり、成型品表面に塗布することにより帯電防止性を持たせることが行われてきた。しかし、この方法は、簡便で、一定の効果は見られるものの、樹脂表面にべたつきが残ったり、水拭きなどにより帯電防止剤が容易に除去されてしまうなどその性能や耐久性には大きな問題がある。
【0004】
これらの諸問題を解決するため帯電防止性能を有するセグメントを高分子量化してその耐久性を向上させる試みがなされている。しかし、この方法も、基材となる樹脂との混和性や密着性と、帯電防止性能を高次元で両立させることは困難であり、基材の表面抵抗値を充分に低下させ、その性能を長期にわたって維持するという目標を完全に満足することはできなかった。
【0005】
本発明者等は、先に、適当な相溶性セグメントと帯電防止能を有するセグメントを併せ持つような共重合体を、この問題を解決し得る帯電防止剤として提供した(特開平4−161415、特開平7−150130号)。
この帯電防止剤は、所期の目的通り、樹脂に混合して用いても表面へのブリードアウトが少なく、また水拭きや水中の浸漬によって帯電防止剤が剥落することもなく長期にわたりその性能が維持されるものであった。しかし混合する基材によってはその性能の発現の度合いが十分でなく、また、水中に浸漬した場合、塗膜が白濁する場合があるなど、さらなる改良が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る事情に鑑みなされたものであって、その目的は、優れた帯電防止能と耐熱性を有し、高分子材料に適用した場合、ブリードアウトによる表面の汚染がなく、その性能が長期にわたり変化せず、しかも混合する基材に応じて混和性を最適化させ得る帯電防止剤を含有してなる帯電防止組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ね、先に提案した相溶性セグメントと帯電防止能を有するセグメントからなる共重合体に、更に第3のセグメントを共重合することにより、本発明を達成した。すなわち、本発明の要旨は、熱可塑性樹脂、ウレタン硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂100重量部に対して、下記一般式(I)、(II)及び (III)で示される繰り返し単位を含み、(I)及び(II)の繰り返し単位が、それぞれ全体の5重量%以上であり、且つ、極限粘度〔η〕が0.02dl/g以上の共重合体からなる帯電防止剤0.1〜10重量部を含有してなる帯電防止組成物に存する。
【0008】
【化6】
【0009】
{式中、R1 は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基を表し、R2 は2価の脂肪族炭化水素基を表し、R4 は水素原子又はメチル基を表す。nは2〜200の整数を表し、pは1以上の整数を表す。R3 は下記に示す基の何れかを表す。
【0010】
【化7】
【0011】
(上記の基において、R5 は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基又はハロゲン原子を表し、mは1〜10の整数を表す。−CONH−部分は隣接する−COR2 O−部分とウレタン結合を形成する。)}
【0012】
【化8】
【0013】
(式中、R6 は水素原子又はメチル基を表し、Xは塩を形成しているイオン性残基を表す。)。
【0014】
【化9】
【0015】
{式中、R6 は水素原子又はメチル基を表し、Yは下記に示す基の何れかを表す。
【0016】
【化10】
【0017】
(上記の基において、R7は1価の有機基を表す。)}。本発明はまた、該帯電防止組成物を塗布した表示装置用パネル及び精密電子機器用容器にも存する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明の帯電防止剤は前記一般式(I)、(II)及び(III)で示される繰り返し単位を含む共重合体であって、一般式(I)及び(II)の繰り返し単位を、それぞれ全体の5重量%以上含有することを必要とする。一般式(II)の繰り返し単位が5重量%未満の場合は十分な帯電防止性能を発現し得ない場合があり、一般式(I)の繰り返し単位が5重量%未満の場合は、得られる共重合体の基材への親和性が不十分になる。また、一般式(I)と(II)の繰り返し単位は重量比で1:10〜10:1、好ましくは1:3〜3:1の割合で含有され、(I)と(II)の合計が全体の95重量%以下、特に20〜90重量%であることが好ましい。
【0019】
また、必要に応じ(I)〜(III)以外の繰り返し単位を含んでいてもよい。本発明の共重合体の製法は特に限定されるものではないが、通常、下記一般式(IV)で示されるポリエステルマクロモノマーと、下記一般式(V)及び(VI)で示されるビニル系モノマーを、定法に従って、ラジカル重合開始剤の存在下、共重合させることにより得られる。
【0020】
【化11】
【0021】
{式中、R1 〜R6 及びX、Yはそれぞれ、前記一般式(I)、(II)及び(III)の定義と同一の意義を有す。}
先ず、一般式(IV)で示されるポリエステルマクロモノマーについて説明する。一般式(IV)のマクロモノマーは一般式(I)の繰り返し単位に対応するものであってR1 〜R4 は、前記一般式(I)の定義と同一の意義を有する。
【0022】
R1 は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基を表し、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、t−ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基等のアルキル基;フェニル基、メチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、メシチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、メチルベンジル基等のアラルキル基が挙げられる。
【0023】
R2 は2価の脂肪族炭化水素基を表し、具体的には、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、1−メチルブチレン、2−メチルブチレン、3−メチルブチレン、4−メチルブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、イソプロピレン、イソブチレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン等のアルキレン基が挙げられ、特に、分岐又は直鎖状の炭素数3〜8のアルキレン基が好ましい。これらは後述するラクトン化合物の開環重合により得られるポリエステルの脂肪族炭化水素基に相当する。
【0024】
R3 は下記に示すいずれかの基を表し、これらの基におけるR5 は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基又はハロゲン原子を表し、mは1〜10の整数を表す。
【0025】
【化12】
【0026】
R4 は水素原子又はメチル基を表し、前記R3 が−CONH−基を有する場合、R4 はメチル基であることが好ましい。nは2〜200の整数を表し、ポリエステル構造の重合度を表す。好ましくはnの値は2〜100、特に好ましくは2〜50である。
一般式(IV)で示されるポリエステルマクロモノマーとして好適な例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0027】
【化13】
【0028】
【化14】
【0029】
一般式(IV)で示されるポリエステルマクロモノマーは、通常、下記の2工程により製造される。
第1の工程では、下式に示すように、R1 OHで示されるアルコールを開始剤として式(VII)で示されるラクトン化合物を開環重合して式(VII′)で示されるポリエステルアルコールを得る。
【0030】
【化15】
【0031】
(式中、R1 、R2 及びnは前記と同義である。)
開始剤R1 OHとして好ましくは、メタノール、エタノール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール等が挙げられる。また式(VII)で示されるラクトン化合物としては、R2 が炭素数3〜8のラクトンが好ましく、ε−カプロラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、β−エチル−δ−バレロラクトンが特に好ましい。
【0032】
開環反応は、通常、触媒の存在下で行われるが、触媒としてはラクトンの開環重合触媒として公知の触媒、例えば硫酸、リン酸等の鉱酸類、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、メチルリチウム等のアルキル金属化合物、チタンテトラブトキシドの様な金属アルコキシド等が挙げられる。
【0033】
反応は溶媒を用いても、或いは無溶媒でもよい。溶媒としてはトルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、クロロホルム、四塩化炭素等が使用できる。反応条件は0℃〜200℃の温度で、10分から30時間反応させる。繰り返し単位の数nは開始剤R1 OHと式(VII)のラクトンのモル比により制御することが可能であり、n=2〜200程度である。
【0034】
次いで第2工程において、得られた式(VII′)で示されるポリエステルアルコールと下記一般式(VIII)又は(IX)で示される化合物を反応させる。
【0035】
【化16】
【0036】
一般式(VIII)中、R4 は一般式(I)の場合と同義であり、R8 は下記に示す何れかの基を表し、これらの基におけるR5 、mは一般式(I)の場合と同義である。
【0037】
【化17】
【0038】
一般式(VIII)で示される化合物の具体例としては、例えば下記の化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0039】
【化18】
【0040】
一般式(IX)において、R4 は一般式(I)の場合と同義であり、Zはハロゲン原子、炭素数1〜8のアルコキシ基又はフェノキシ基を表す。
一般式(IX)で表される化合物の具体例としては、例えば下記の化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】
【化19】
【0042】
一般式(VII′)で示されるポリエステルアルコールと一般式(VIII)の化合物との反応はウレタン結合生成反応であり、原料化合物をそれぞれ等モル反応させる。反応は無触媒でも進行するが、反応速度を高めるために、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズメルカプチド等のスズ触媒を用いてもよい。
【0043】
一般式(VII′)のポリエステルアルコールと一般式(IX)の化合物との反応は縮合反応或いはエステル交換反応であり、この場合も原料化合物をそれぞれ等モル反応させる。原料が酸ハライドである縮合反応の場合は、ハロゲン化水素が副生するので、3級アミンのような適当な脱酸剤を共存させてもよく、不活性ガス雰囲気下で反応を行ってもよい。エステル交換反応の場合は、塩酸、硫酸、或いは亜鉛、カルシウム、マグネシウム等の金属の塩、チタンテトラブトキシド等の金属アルコキシド等公知のエステル交換触媒を用いてもよい。反応は溶媒の存在下又は不存在下、0〜200℃の温度で30分〜50時間実施される。かくして、一般式(IV)で示されるマクロモノマーを得ることができる。
【0044】
一般式(V)で示されるビニル単量体は、式(II)の繰り返し単位に対応するラジカル重合性モノマーであり、式中、Xは塩を形成しているアニオン性若しくはカチオン性のイオン性残基を示すが、Xは、重合後容易にイオン性基を導入、或いはイオン性基に変換できるものであってもよい。
【0045】
置換基Xがカチオン性基の残基であるモノマーとしては、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルアミノ(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノビニルサルファイド、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ビニルベンジル−N,N−ジメチルアミン、ビニルピリジン、ビニルキノリンなどの窒素含有モノマーの4級化合物等が挙げられる。これら4級化合物は公知の方法により、第3級アミノ基に塩化水素、臭化水素、硫酸等の無機酸、又はベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、メチルブロマイド等の4級化試薬を反応させることにより得られる。4級化反応は、モノマーの段階で行ってもよいし、或いは共重合後に行ってもよい。
【0046】
置換基Xがアニオン性の残基であるモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、α−クロロ(メタ)アクリル酸、ビニルスルホン酸、スルホン化スチレン、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホメチル(メタ)アクリレート、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、アリルスルホン酸、1−フェニルビニルスルホン酸、3−クロロ−2−アミドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレートなどのカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基を有するビニル系モノマーあるいはこれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩等が挙げられる。これらはモノマーの状態で塩を形成していてもよいし、或いは有機酸モノマーを重合し、その後、中和して塩を形成してもよい。
【0047】
一般式(V)のモノマーとして、特に好ましいのは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレートの4級アンモニウム塩及び(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩である。
前示一般式(VI)で表されるビニル単量体は、一般式(III)の繰り返し単位に対応するモノマーで、R6 は水素原子もしくはメチル基を表し、Yは下記に示される基の何れかを表す。下記の式におけるR7 は1価の有機基を表す。
【0048】
【化20】
【0049】
R7 としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、イソデシル基、トリデシル基、イソステアリル基、ラウリル基、ステアリル基等のアルキル基;シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ヒドロキシシクロヘキシル基、イソボルニル基、トリシクロデカニル基等の置換基を有していてもよいシクロアルキル基;ジシクロペンテニル基等のシクロアルケニル基;2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基等のヒドロキシアルキル基;ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジブチルアミノエチル基、ジメチルアミノプロピル基等の(ジ)アルキルアミノアルキル基;トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフロロプロピル基、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル基、パーフロロオクチルエチル基等のハロアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;アミノ基、ジイソプロピルアミノ基等の置換基を有していてもよいアミノ基;ピリジン環残基、モルホリン環残基、ピロリドン残基等の含窒素複素環残基;メトキシエチレンオキシ基、メトキシポリオキシエチレンオキシ基、メトキシジプロピレンオキシ基、メトキシポリオキシプロピレンオキシ基等のアルコキシ(ポリオキシアルキレン)オキシ基;フェニル基、o−(m−,p−)クロロフェニル基、o−(m−,p−)ブロモフェニル基、o−(m−,p−)ヨードフェニル基、o−(m−,p−)フルオロフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、t−ブチルフェニル基、メシチル基、4−メトキシフェニル基等の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;フェノキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基;フェノキシメチル基、フェノキシエチル基、フェノキシプロピル基等のアリールオキシアルキル基;ヒドロキシル基;カルボキシル基;テトラヒドロフルフリル基、グリシジル基等の酸素含有官能基;スルホン酸残基;リン酸残基;もしくはリン酸エステル残基などが挙げられる。
【0050】
一般式(VI)で示される単量体には、(メタ)アクリル酸とそのエステル、アクリルアミド、スチレンもしくはその誘導体、ビニルエステル、アクリルアミド、ビニルピリジン類、ビニルアミン類等が挙げられる。具体的には例えば、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジイソプロピルアミノ(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノビニルサルファイド、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、ビニルベンジル−N,N−ジメチルアミン、ビニルピリジン、ビニルキノリンジメチルアミドエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリドン等のアミノ基又は窒素含有ビニルモノマー;メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリオキシエチレングリコール類;t−ブチルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミド等のアクリルアミド類;スチレンスルホン酸、(メタ)アクリル酸、α−クロロ(メタ)アクリル酸、ビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホメチル(メタ)アクリレート、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、アリルスルホン酸、1−フェニルビニルスルホン酸、3−クロロ−2−アミドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレートなどのカルボキシル基、スルホ基、リン酸基を有するビニル系モノマー等;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;スチレン、α−メチルスチレン、o、p又はm−クロロスチレン、o、p又はm−ブロモスチレン、o、p又はm−ヨードスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−ビニルアニソール等のスチレン誘導体;ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシ(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフロロブチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のハロゲン含有(メタ)アクリレート、酢酸ビニルなどのビニルエステル類等が挙げられる。これらは、帯電防止剤の使用目的、混合する基材などに応じて適宜選択できる。
【0051】
一般式(IV)で示されるポリエステルマクロモノマーと、一般式(V)、(VI)で示されるビニル系モノマーの共重合は、公知のラジカル重合方法により実施される。これらモノマーの使用量は、一般式(IV)及び(V)のモノマーが、それぞれ全モノマーの5重量%以上で、一般式(VI)のモノマーを含んでいれば特に限定されないが、通常、一般式(IV)と(V)の合計量が全モノマーの95重量%以下、好ましくは20〜90重量%で、(IV):(V)の重量比が1:10〜10:1、好ましくは1:3〜3:1の範囲で用いられる。要すれば、重合可能な他のモノマーを加えてもよい。
【0052】
ラジカル重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル等の過酸化物が、通常、全モノマーの0.1〜10重量%の割合で使用される。反応温度は0〜200℃、反応時間は1〜24時間程度である。また要すれば重合調節剤として、アルキルメルカプタン等の連鎖移動剤を使用してもよい。重合形式は、ラジカル重合で通常使用される塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の何れの形式を採用してもよい。必要に応じ、公知の溶媒、乳化剤、懸濁安定剤等が使用される。
【0053】
得られる共重合体は、メチルエチルケトン/メタノール(7/3)の混合溶媒中、濃度0.5g/dl、温度25℃の条件下に測定した極限粘度[η]が0.02dl/g以上であることが必要である。共重合体の極限粘度が0.02より低い場合は、高分子量化したことによる利点が失われ、帯電防止剤として使用した場合、樹脂基材から共重合体がブリードアウトし易くなり、帯電防止性能が低下する。
【0054】
本発明で得られた共重合体は、各種樹脂に混練ないしその表面に塗布することにより、樹脂の電気抵抗値を下げる帯電防止性能に優れ、また、各種樹脂との相溶性がよいためその性能は高い耐久性を有し、帯電防止剤として有用である。本発明の共重合体を、帯電防止剤として使用する場合、そのまま使用することも可能であるが、好ましくはバインダー樹脂を用い、帯電防止組成物として使用され、各種樹脂基材に塗布することにより、ベタつかず、強度、密着性、耐久性、帯電防止性に優れた塗膜を形成することができる。
【0055】
帯電防止剤とバインダー樹脂は、通常、必要に応じ両者の共通の溶媒を用いて均一に混合した組成物の塗布液として高分子基材に塗布し、乾燥して帯電防止層(塗膜)を形成することにより、高分子基材に優れた帯電性能を付与することができる。場合により、帯電防止処理される基材上でバインダー樹脂と本発明の帯電防止剤からなる組成物を形成させてもよい。
【0056】
形成する塗膜の厚みは0.1〜50μmの範囲が適当である。
塗膜の形成は、公知の方法、例えばスプレー法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法、ディッピング法等を採用することができる。
組成物中の帯電防止剤の使用量は、バインダー樹脂100重量部に対し、0.1〜200重量部、好ましくは1〜100重量部の範囲から選ばれる。帯電防止剤の使用量が少ないと、十分な帯電防止性能が得られず、一方、多すぎると塗膜形成能が劣り、割れ、シワが発生する。
【0057】
バインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂、ウレタン硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂の中から選ばれる1種又は2種以上の樹脂が好適である。
バインダー樹脂として使用される熱可塑性樹脂としては、溶媒に可溶であれば特に制限はなく、処理される樹脂基材の種類に応じて適宜選択することができる。具体的には、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン等が挙げられる。
【0058】
帯電防止層の塗膜に、高い強度、耐薬品性等が要求される場合はバインダー樹脂として熱硬化性の樹脂を使用することが効果的である。例えば、ウレタン工業で一般的に使用されているポリオール類に、本発明の帯電防止剤を混合し、更にイソシアネート化合物を含む硬化剤と混合した組成物を樹脂基材に塗布し、硬化、乾燥すれば、耐摩耗性に優れた耐久性の高い塗膜を形成させることができる。この際、ウレタン工業で一般に使用される溶媒、硬化触媒などの添加物を使用することもできる。
【0059】
また、速乾性で硬度の高い塗膜が要求される場合は、バインダー樹脂として紫外線硬化樹脂を使用することが効果的である。例えば、公知の紫外線硬化樹脂組成物に本発明の帯電防止剤を配合し、樹脂基材に塗布後、定法に従って紫外線で硬化させることにより、短時間で表面性のよい塗膜を形成させることができる。紫外線硬化型樹脂としては特に制限はなく、例えばブチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ビニルピロリドン等の単官能モノマー、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ネオペンチルジアクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等の多官能アクリレート、オリゴマー及びその組成物が挙げられる。
【0060】
本発明の帯電防止剤が適用される樹脂基材としては、例えば、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のフィルム、シート、成形容器等の帯電防止が要求される各種製品が挙げられる。熱可塑性樹脂の種類は特に限定されるものではなく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリロ共重合樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂の種類も特に限定されるものではなく、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等が挙げられる。
【0061】
本発明の帯電防止剤を適用する基材は特に限定されるものではなく、あらゆる製品に使用可能であるが、特に静電気の弊害を嫌う電気製品に対し、耐久性に優れた帯電防止効果を付与することができる。本発明の帯電防止剤はバインダー樹脂を選ぶことにより透明な塗膜を形成することができる。従って、例えば基材としてテレビ、モニター、ディスプレイ等に用いられる画面の樹脂製前面パネルを選ぶことにより、表示装置向けの帯電防止加工を施した透明パネルを得ることができる。更にポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート等のシートに本発明の帯電防止剤組成物の塗膜を形成し、その後に容器に成形するか、或いは、容器の形状に成形後、成形体の表面に本発明の帯電防止組成物の塗膜を形成することにより、帯電を嫌う電子部品の搬送、梱包等に用いるトレイを製造することができる。
【0062】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。なお、実施例において表面抵抗値の測定は横河−ヒューレトパッカード社の2329A型絶縁抵抗計を使用し、測定電圧は100Vとし、25℃、50%RHの条件下で測定した。
【0063】
参考例A(ポリエステルアルコールの合成)
撹拌翼、滴下ロートおよびガスの導入口を備えたフラスコを乾燥窒素で充分置換した後、n−ブチルアルコール3.2gと金属ナトリウム0.1gを仕込み、撹拌して金属ナトリウムを溶解させた。次にフラスコを40℃のオイルバスに浸漬し撹拌しながらε−カプロラクトン50gを滴下ロートより滴下した。1時間後撹拌を停止し、フラスコの内容物を取り出し、クロロホルム500mlに溶解した。得られた溶液を500mlの脱イオン水中に投入し洗浄を行いクロロホルム層を分液した。この洗浄をもう一度繰り返し、クロロホルム溶液から減圧下に溶媒を留去し無色透明のポリエステルアルコールを得た。ポリエステルアルコールの水酸基価は59.1KOHmg/gであった。
【0064】
参考例B(ポリエステルマクロモノマーの合成)
撹拌翼、還流冷却器を備えた反応器に参考例Aで合成したポリエステルアルコール20g、m−イソプロぺニル−α、α′−ジメチルベンジルイソシアネート4.28g、ジブチルスズジオクトエート(1重量%トルエン溶液)0.12gを仕込み、80℃に加温して9時間反応を行った。生成物の赤外スペクトルと、 1H−NMRの測定結果から、以下のような構造のポリエステルマクロモノマーが得られたことを確認した。
【0065】
【化21】
【0066】
参考例C
撹拌翼、還流冷却器、ガス導入口を備えたフラスコに、参考例Bで合成したポリエステルマクロモノマー10.0g、メタアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド10.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びイソプロピルアルコール40gを仕込み、窒素気流下70℃で8時間重合した。重合終了後、反応液をヘキサン中に投入し生成物を析出させた後乾燥した。収率は93%であった。得られた共重合体の極限粘度[η]は0.17dl/gであった。
得られた共重合体をメチルエチルケトン/メタノール(7/3)の混合溶媒に溶解し樹脂固形分10重量%の帯電防止剤溶液を調製した。
【0067】
実施例1
撹拌翼、還流冷却器、ガス導入口を備えたフラスコに、参考例Bで合成したポリエステルマクロモノマー6.0g、メタアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド10.0g、2−エチルヘキシルアクリレート4.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びイソプロピルアルコール40gを仕込み、窒素気流下70℃で8時間重合した。重合終了後、反応液をヘキサン中に投入し生成物を析出させた後乾燥した。収率は94%であった。得られた共重合体の極限粘度[η]は0.20dl/gであった。
【0068】
上記共重合体をメチルエチルケトン/メタノール(7/3)の混合溶媒に溶解し樹脂固形分10重量%の帯電防止剤溶液を調製した。
この溶液2gをポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂溶液(メチルエチルケトン/メタノール=9/1、20重量%溶液)10gに添加してよく混合し、#30バーコータを用いてPETシート上に塗布した。その後、70℃で40分間乾燥し、帯電防止層を形成した。この塗膜の厚みは20μmであり、その表面抵抗値は8.5×108 Ω/□であった。
【0069】
実施例2
実施例1で得られた帯電防止剤溶液2gをウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂(メチルエチルケトン50重量%溶液、PR−202、三菱化学社製)16g、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート2gに混合して、塗料を調製した。この溶液を#30のバーコータを用い、PETシート上に塗布し乾燥後、1Jの照射量の紫外線を照射して、帯電防止層を形成した。この帯電防止層の表面抵抗値は7.3×108 Ω/□であった。
【0070】
実施例3
実施例1で得られた帯電防止剤溶液2gをウレタン樹脂(TN−2296、メチルエチルケトン45%溶液、三菱化学社製)4.5gに添加してよく混合し塗料を調製した。この溶液を#30のバーコータを用い、PETフィルム上に塗布し70℃で40分乾燥させ、帯電防止層を形成した。この塗膜の表面抵抗値は8.0×108 Ω/□であった。
さらに、試験片を温度40℃、湿度90%RHの環境下に8時間放置しても塗膜の白濁は観測されなかった。
【0071】
実施例4
撹拌翼、還流冷却器、ガス導入口を備えたフラスコに、参考例Bで合成したポリエステルマクロモノマー6.0g、メタアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド10.0g、シクロヘキシルメタクリレート4.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びイソプロピルアルコール40gを仕込み、窒素気流下70℃で8時間重合した。重合終了後、反応液をヘキサン中に投入し生成物を析出させた後乾燥した。収率は88%であった。得られた共重合体の極限粘度[η]は0.25dl/gであった。
【0072】
上記共重合体をメチルエチルケトン/メタノール(7/3)の混合溶媒に溶解し樹脂固形分10重量%の帯電防止剤溶液を調製した。
この溶液2gをPMMA樹脂溶液(メチルエチルケトン/メタノール=9/1、20重量%溶液)10gに添加してよく混合し、#30バーコータを用いてPETシート上に塗布した。その後、70℃で40分間乾燥し、帯電防止層を形成した。この塗膜の厚みは約20μmであり、その表面抵抗値は9.2×108 Ω/□であった。
【0073】
実施例5
撹拌翼、還流冷却器、ガス導入口を備えたフラスコに、参考例Bで合成したポリエステルマクロモノマー6.0g、メタアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド10.0g、トリフロロエチルメタクリレート4.0g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g及びイソプロピルアルコール40gを仕込み、窒素気流下70℃で8時間重合した。重合終了後、反応液をヘキサン中に投入し生成物を析出させた後乾燥した。収率は90%であった。得られた共重合体の極限粘度[η]は0.22dl/gであった。
【0074】
上記共重合体をメチルエチルケトン/メタノール(7/3)の混合溶媒に溶解し樹脂固形分10重量%の帯電防止剤溶液を調製した。
この溶液2gをPMMA樹脂溶液(メチルエチルケトン/メタノール=9/1、20重量%溶液)10gに添加してよく混合し、#30バーコータを用いてPETシート上に塗布した。その後、70℃で40分間乾燥し、帯電防止層を形成した。この塗膜の厚みは約20μmであり、その表面抵抗値は8.8×108 Ω/□であった。
【0075】
実施例6
実施例1で得られた重合体20gをメチルエチルメトン:イソプロパノール(MEK:IPA)=5:5の混合溶媒180gに溶解し、PMMA樹脂200gをMEK:IPA=6:4の混合溶媒4800gに溶解した溶液と混合し帯電防止コーティング液を調製した。このコーティング液中にプロジェクションテレビ画面前面に用いるPMMAシート浸漬してすぐに引き上げ、シート表面に帯電防止コーティングを施した。このコート済みシートの表面抵抗値は9.0×108 Ω/□であり、Hazeの増加値はコート前のシートに比べ+1であった。
【0076】
実施例7
PETシート上に実施例3で得られたウレタン樹脂と帯電防止剤の混合液を塗布し、その後、真空成型によりPETシートのトレイを成型した。成型により伸ばされた部分の表面抵抗値は5×1010Ω/□を示した。このトレイは電子部品の搬送などの際に用いる容器として使用でき、水による洗浄を経ても、表面抵抗値の変化は僅かであった。
【0077】
比較例1
実施例3において、実施例1で得られた帯電防止剤溶液を用いる代わりに参考例Cで調製した帯電防止剤溶液を用いた他は同様にして帯電防止層を形成した。この時の塗膜の表面抵抗値は9.5×109 Ω/□を示した。
この試験片を実施例3と同様に湿度90%RHの環境下に8時間放置したところ塗膜が白濁した。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば高い帯電防止性を長期に有し、帯電防止剤のブリードアウトなどによる塗膜の表面汚染がなく、塗布後の湿度による塗膜の汚濁を減少でき、また混合する基材に応じてその親和性を制御することが可能である帯電防止性樹脂製品が提供できる。本発明の帯電防止樹脂製品は電機製品のハウジング、テレビジョン、ディスプレイなどの表示装置の表示部分、精密電子部品用の容器、床材、各種フィルム、シート等静電気による弊害を嫌う製品に好適に使用できる。
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂、ウレタン硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂100重量部に対して、下記一般式(I)、(II)及び (III)で示される繰り返し単位を含み、(I)及び(II)の繰り返し単位が、それぞれ全体の5重量%以上であり、且つ、極限粘度〔η〕が0.02dl/g以上の共重合体からなる帯電防止剤0.1〜10重量部を含有してなる帯電防止組成物。
- 請求項1に記載の帯電防止組成物を塗布した表示装置用パネル。
- 請求項1に記載の帯電防止組成物を塗布した精密電子機器向け容器。
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