JP4088161B2 - ターボチャージャの半径流コンプレツサー用の裂損防止装置 - Google Patents

Description

この発明は、裂損防止装置が請求項１の上位概念の特徴事項によって記載され、並びにタ−ボチャ−ジャが請求項９の上位概念の特徴事項によって記載されているように、タ−ボチャ−ジャの半径流コンプレツサ−用の裂損防止装置に関する。

圧力状況に関する排気ガスタ−ボチャ−ジャにおける増大する要件によって、コンプレツサ−ホイ−ル（インペラ）裂損の危険が無限遠心力によって上昇される。コンプレツサ−ホイ−ル裂損はタ−ボチャ−ジャの周囲にある人間と対象物にとって重大な危険を意味する、と言うのはコンプレツサ−ホイ−ルの破片がその大きな運動エネルギ−により排気ガスタ−ボチャ−ジャの外壁を破壊できるからである。周りに飛ぶ破片が人間に致命的であって、隣接した装置には重大な裂損を引き起こし得る。

半径方向に投げ捨てられた破片によるタ−ボチャ−ジャの外壁の破壊を阻止するために、種々の提案が創作されている。例えば大きな壁厚のコンプレツサ−ホイ−ルを半径方向に外方へ包囲するケ−シング部材を備えている。或いは補助的裂損防止リングを備え、その裂損防止リングが例えばドイツ特許出願公開第１９６４０６５４号明細書（特許文献１）と米国特許第４９５５１９２号明細書（特許文献２）と国際特許出願公開第９２／０７１８０号明細書（特許文献３）において半径流タ−ビン用に提案されているように、コンプレツサ−ホイ−ルの周りの領域に配置されている。欧州特許第０９０８６２９号号明細書（特許文献４）には、コンプレツサ−ホイ−ルとタ−ビンホイ−ルとの間に存在して外部領域でコンプレツサ−ケ−シングと連結され、内部領域で軸受ケ−シングと連結されるコンプレツサ−ホイ−ルのディヒュ−ザには、内外部領域の間の円形溝の形態の目標裂損箇所を備えるので、コンプレツサ−ホイ−ルの裂損の場合に半径方向に加速された破片がコンプレツサ−ケ−シングを破損し得ないことが提案されている。破片の軸方向外方加速が目標裂損箇所により阻止されない。

しかし、半径流コンプレツサ−の裂損の場合に、コンプレツサ−ホイ−ルが流路内の下流でコンプレツサ−ホイ−ルに隣接したコンプレツサ−ディヒュ−ザと流路を半径方向外方にコンプレツサ−回転羽根上の領域に限定する挿入壁の間のくさびのように作用する。それにより大きな半径方向に作用する力のほかに、大きな軸方向に作用する力も生じる。この軸方向に作用する力は挿入壁によってコンプレツサ−ケ−シングに伝達され、さらにコンプレツサ−ケ−シングと前に接続された（上流）構成部材、例えば吸込み接続部或いはフイルタ消音器との間の結合部に伝達される。しばしば、コンプレツサ−ケ−シングと前に接続された構成部材との間の結合部は大抵は一つのボルト結合部であり、その大きな軸方向力に抵抗することなく、コンプレツサ−ケ−シングと前に接続された構成部材の部品が軸方向に投げ捨てられる。上記処置はこれにより生じた人間と隣接した装置との危険を阻止することはできない。

それ故に、この発明の課題は、コンプレツサ−の裂損の場合にケ−シング部材或いはコンプレツサ−ケ−シングに固定された部材の軸方向投げ捨てが阻止される半径流コンプレツサ−を備えるタ−ボチャ−ジャを提供する。

この課題は、請求項９の特徴事項によるタ−ボチャ−ジャ並びに請求項１の特徴事項による裂損防止装置によって解決される。

タ−ボチャ−ジャの半径流コンプレツサ−用のこの発明の裂損防止装置は、コンプレツサ−ホイ−ルの回転羽根を介して挿入壁を通して半径方向外方に限定する流路を有する。挿入壁は回転羽根を介して或いは更に下流に目標裂損箇所を有する。コンプレサ−ホイ−ルの裂損の場合に軸方向力の一部が挿入壁の制御された破砕によって目標裂損箇所に収容される。その上に、力束は挿入壁を介して挿入壁を半径方向外方に包囲するケ−シング部材に、更にコンプレツサ−ケ−シングと、例えば吸込み接続部或いはフイルタ消音器のような前に接続された構成部材との間の結合部に、挿入壁の破損により中断される。コンプレツサ−ケ−シングと前に接続された構成部材との間の結合部が破壊されなく、個々の部材がもはや軸方向に投げ捨てられない。

挿入壁が半径方向にコンプレツサ−ケ−シングの内壁により包囲されて少なくとも一つの第一の円錐状上流先細部分を有し、この部分は挿入壁の目標裂損箇所のおよその高さで開始し、そこで目標裂損箇所における挿入壁の半径とおよそ同じ或いは半径より大きい開始半径を有する。軸方向運動エネルギ−の大部分を収容するように軸方向に運動する挿入壁の破損する部材が内壁のこの円錐状上流軸方向先細部分によってその軸方向運動において制動される。内壁のこの部分の変形により且つ摩擦損失により軸方向運動エネルギ−が無効にされる。

特別の好ましい実施態様では、目標裂損箇所はコンプレツサ−ホイ−ルの回転羽根とコンプレツサ−ディヒュ−ザの下流に隣接した案内羽根との間の領域に配置されている。目標裂損箇所のこれら配置は挿入壁の破砕する部分に軸方向エネルギ−の大部分を収容するようになる。

特に目標裂損箇所は切れ目の形態に構成されている。これは製造が簡単であり、安価であり、挿入壁の極めて定義された破損を許容する。

特に好都合なものとして内壁の第一の円錐状に上流先細部分におよそ５度と２０度の間の範囲の勾配を備えて構成することが明らかになった。この方法で、軸方向運動エネルギ−の大部分が無効にされ、同時に内壁のみが変形されて破壊されないことが保証される。

第一の円錐状に上流先細部分には特に異なる勾配をもつ他の円錐状に上流先細部分が接続するときに、極めて好ましい。これは、それぞれに挿入壁の破片に存在する軸方向運動エネルギ−の間の最適化と、摩擦と内壁の変形によるこの運動エネルギ−の無効化を許容する。

この意味における極めて好ましいものとして、第一部分に接続する第二の上流円錐状先細部分の勾配を３０度から５０度の範囲内に選定することが明らかであった。

特に好ましい実施態様では、半径方向に挿入壁から外方へ突き出すブレ−キ要素が設けられ、コンプレツサ−ホイ−ルの裂損の場合に内壁の他の円錐状の上流先細部分と共働する。それにより、同時に複数の箇所では、摩擦や内壁の変形により挿入壁の破損された部分に貯蔵される軸方向運動エネルギ−が無効にされる。

同様に、一つ或いは複数の円錐状に上流先細部分を内壁から半径方向内方へ突き出すブレ−キ突起として構成することが極めて好ましい。ブレ−キ突起は、これが隣接した円錐状部分に変形した作用を有することなしに、変形され得る。

上記発明の裂損防止装置を有する半径流コンプレツサ−を備えるこの発明のタ−ボチャ−ジャは、コンプレツサ−ホイ−ルの裂損の場合に、タ−ボチャ−ジャの傍にいる人間及び隣接した装置用の僅かな危険を提示する。

次に、この発明の対象は添付図面に図示される二つの好ましい実施例に基づいて詳細に説明される。

図面に使用された参照符号とその意味は、参照符号リストには要約してリストアップされている。基本的に図において同じ部材は同じ参照符号を備えている。記載実施態様は実例に発明対象を挙げて、限定する作用を有しない。

図１は、機械軸線１０に沿う断面において半径流コンプレツサ−１２を備えるタ−ボチャ−ジャのコンプレツサ−側部分を示す。半径流コンプレツサ−１２は回転羽根１６を備える軸１３に支承されたコンプレツサ−ホイ−ル１４を有する。回転羽根１６は矢印１８によって印される流路に突き出す。この流路１８は挿入壁２０によって少なくとも回転羽根１６を介して半径方向外方への領域に限定される。挿入壁２０は一方で軸方向に限定されてガス流入領域を半径方向外方へ延びており、回転羽根の輪郭に適合された領域に移行し、最終的におよそ半径方向に延びる領域により、流路１８の外限定壁を回転羽根１６の下流に配置されたコンプレツサ−ディヒュ−ザ２２の領域に形成する。コンプレツサ−ディヒュ−ザ２２は案内羽根４０を有し、一方でボルト２３により挿入壁２０と、他方でコンプレツサ−ケ−シング２４と連結される。コンプレツサ−ケ−シング２４は外部ケ−シング部材２６と内壁２８とを有する。内壁２８は直接に挿入壁２０の半径方向に延びる領域に接続し、半径方向外方に挿入壁２０の軸方向に延びる領域を包囲する。コンプレツサ−ケ−シング２４はガス流入側でここでボルト結合部の形態に構成される結合部３０によって前に接続された（上流）構成部材３２と連結されている。この前の接続された構成部材３２は例えば吸込み接続部或いはフイルタ消音機である。

コンプレツサ−裂損の場合にコンプレツサ−ホイ−ル１４はコンプレツサ−ディヒュ−ザ２２と挿入壁２０との間のくさびのように作用する。それにより生じた大きな軸方向力はこの半径流コンプレサ−１２では挿入壁２０によって内壁２８に、更に結合部３０に伝達される。大き過ぎる軸方向力においては突然の負荷の結合部３０は抵抗せず、前に接続された構成部材３２並びに内壁２８と挿入壁２０は軸方向に投げ捨てられる。

コンプレツサ−側の一部分が図１の図示に類似して図２に示される半径流コンプレツサ−を備えるこの発明のタ−ボチャ−ジャでは、これは通過できない。半径流コンプレツサ−１２は前に接続された構成部材３２と一緒にコンプレツサ−ホイ−ル１４、回転羽根１６、挿入壁２０、コンプレツサ−ディヒュ−ザ２２とコンプレツサ−ケ−シング２４、２６、２８を備えて、図１に示された先行技術から成るタ−ボチャ−ジャにおけるように、原理的に同じに構成される。しかし先行技術とは異なって、半径流コンプレツサ−１２用のこの発明のタ−ボチャ−ジャは、ケ−シング部材２８、挿入壁２０と前に接続された構成部材３２の軸方向投げ捨てを阻止する一つの裂損防止装置３４を有する。

裂損防止装置３４は、流路１８をコンプレツサ−ホイ−ル１４の回転羽根１６を介して半径方向外方へ限定する挿入壁２０を包含し、挿入壁は目標裂損箇所３６を有する。この目標裂損箇所３６は図２に示した例では、挿入壁２０の軸方向と半径方向に延びる領域の間の領域３８内に、しかもコンプレツサ−ホイ−ル１４の回転羽根１６とコンプレツサ−ディヒュ−ザ２２の案内羽根４０との間に配置される。内壁２８は挿入壁２０の半径方向に延びる領域に接続する部分に、目標裂損箇所３６の領域内の挿入壁２０の半径Ｒｅとおよそ同じ或いはおよそ半径Ｒｅより大きい開始半径Ｒａを有する。この開始半径Ｒａにより内壁２８がおよそ５度の勾配をもつ一つの第一の円錐状上流先細部分４２にて先細になる。上流で第一部分４２に接続する一つの第二の円錐状上流先細部分４４には、内壁２８がおよそ４０度の勾配をもって先細になる。内壁２８の他の円錐状上流先細部分４６が設けられて、半径方向外方へ挿入壁２０から突き出すブレ−キ要素４８と共働する。

図３には、この発明の裂損防止装置３４の一つの他の実施態様が示され、複数の上流円錐状先細部分４４、４６が内壁２８から半径方向内方へ突き出すブレ−キ突起５０として形成される。

当然に目標裂損箇所３６は他の箇所にも、回転羽根を介しての領域に挿入壁２０の軸方向と半径方向に延びる領域の間に或いは挿入壁２０の半径方向に延びる領域の上流に配置した領域に配置される。過度でない大きい軸方向力が期待されるならば、目標裂損箇所３６のみを挿入壁２０に設けることができる。内壁の円錐状勾配は第一部分４２におよそ５度と３０度との間の領域に、かつ他の部分４４、４６には、およそ５度と５０度との間の領域に位置する。ブレ−キ要素４８とブレ−キ突起５０は、図２と図３に示されるように、特に一部材で挿入壁２０を或いは内壁２８を形成する。しかし、これらは別の構成部材として形成される。

機械軸線に沿う断面において先行技術による半径流コンプレツサ−を備えるタ−ボチャ−ジャのコンプレツサ−側の一部分を示す。 機械軸線に沿う断面においてこの発明による裂損防止装置を備えるこの発明によるタ−ボチャ−ジャのコンプレツサ−側の一部分を示す。 図２における図示に類似してこの発明による裂損防止装置の他の実施態様をを示す。

符号の説明

１０．．．．．機械軸線
１２．．．．．半径流向コンプレツサ−
１３．．．．．軸
１４．．．．．コンプレツサ−ホイ−ル（インペラ）
１６．．．．．回転羽根
１８．．．．．流路
２０．．．．．挿入壁
２２．．．．．コンプレツサ−ディヒュ−ザ
２３．．．．．ボルト
２４．．．．．コンプレツサ−ケ−シング
２６．．．．．外部ケ−シング部材
２８．．．．．内壁
３０．．．．．結合部
３２．．．．．前に接続された構成部材
３４．．．．．裂損防止装置
３６．．．．．目標裂損箇所
３８．．．．．下流に配置した領域
４０．．．．．案内羽根
４２．．．．．第一部分
４４．．．．．第二部分
４６．．．．．他の部分
４８．．．．．ブレ−キ要素
５０．．．．．ブレ−キ突起

Claims (9)

1. 流路をコンプレサ−の回転羽根を介して半径方向に外部に限定する挿入壁（２０）を備えて、挿入壁が半径方向にコンプレツサ−ケ−シング（２４）の内壁（２８）により包囲されるタ−ボチャ−ジャの半径流コンプレサ−用の裂損防止装置において挿入壁（２０）が一つの目標裂損箇所（３６）を有し、内壁（２８）がほぼ挿入壁（２０）の目標裂損箇所（３６）の高さに開始し、しかも目標裂損箇所（３６）における挿入壁（２０）の半径（Ｒｅ）とほぼ同じ或いはおよそ半径（Ｒｅ）より幾分大きい開始半径（Ｒａ）を備える少なくとも一つの第一の円錐状上流先細部分（４２）を有することを特徴とする裂損防止装置。
2. 目標裂損箇所（３６）が挿入壁（２０）の軸方向に延びる領域と半径方向に延びる領域との間の領域（３８）に配置されていることを特徴とする請求項１に記載の裂損防止装置。
3. 目標裂損箇所（３６）がコンプレツサ−ホイ−ル（１４）の回転羽根（１６）とコンプレツサ−ディヒュ−ザ（２２）の案内羽根（４０）との間の領域に配置されていることを特徴とする請求項１に記載の裂損防止装置。
4. 目標裂損箇所（３６）が切れ目の形態に構成されることを特徴とする請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の裂損防止装置。
5. 内壁（２８）が他の円錐状上流先細部分（４４、４６）を有することを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれか一項に記載の裂損防止装置。
6. 部分（４２、４４、４６）が異なる勾配を有することを特徴とする請求項５に記載の裂損防止装置。
7. 内壁（２８）の他の円錐状上流先細部分（４４、４６）はコンプレツサ−裂損の場合に半径方向に挿入壁（２０）から外部へ突き出すブレ−キ要素（４８）と共働することを特徴とする請求項５或いは請求項６に記載の裂損防止装置。
8. 円錐状上流先細部分（４２、４４、４６）が内壁（２８）から半径方向に内部へ突き出すブレ−キ要素（５０）によって形成されることを特徴とする請求項５乃至請求項７のいずれか一項に記載の裂損防止装置。
9. 半径方向に外部へ少なくとも案内羽根を介して挿入壁を通して制限する流路に中にコンプレツサ−ホイ−ルがその回転羽根により突き出す半径流コンプレツサ−を備えるタ−ボチャ−ジャにおいて、請求項１乃至請求項８のいずれか一項に記載の裂損防止装置（３４）が設けられていることを特徴とするタ−ボチャ−ジャ。

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