JP4087666B2 - 流動解析方法、流動解析装置、およびそのコンピュータプログラムと記憶媒体 - Google Patents

流動解析方法、流動解析装置、およびそのコンピュータプログラムと記憶媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は溶融材料を用いて射出成形される成形品の成形過程をシミュレーションして、成形品の不良対策を支援するに適した流動解析方法、流動解析装置、およびそのコンピュータプログラムと記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶融材料を用いて射出成形する際の材料の流動解析は、解析形状モデル、成形条件データおよび材料物性データを用いて行われる。ここで解析形状モデルとは、金型内の成形品やランナー等の溶融材料が流動する部分の形状を、流動解析のために数値モデル化したものである。また材料物性データとしては、専ら、予めデータベースに登録された材料物性が用いられている。(例えば特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
特開2000−355033号公報(段落番号[0040],図4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
データベースに材料物性を登録するためには、予め何らかの測定器によって溶融材料物性を別途測定し、それにより得られた材料物性データをデータベースに登録する必要があった。このため、射出成形機とは別に溶融材料物性を測定する測定器を用いなければならず、非常にコストが掛かっていた。
【0005】
また射出成形に使用される材料のロット間のバラツキや射出成形機の機差、例えば温度や速度制御に対する機差があるため、予めデータベースに登録された材料物性を使用して成形機の設定通りに流動解析を実施しても満足のいく解析精度が得られない場合があった。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたもので、より正確に射出成形の成形過程における金型内の材料の流動挙動を予測する流動解析方法、流動解析装置およびそのコンピュータプログラムと記憶媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の流動解析方法は、射出成形の過程における溶融材料の流動解析を行うに際し、金型に溶融材料を射出する射出成形機から得られたデータに基づいて材料物性データを算出するステップと、算出された材料物性データを用いて前記金型における溶融材料の流動解析を行うステップとを有することを特徴とする。
【0007】
また本発明の流動解析装置は、射出成形の過程における溶融材料の流動解析を行う流動解析装置であって、金型に溶融材料を射出する射出成形機から得られたデータに基づいて材料物性データを算出する材料物性データ算出手段と、解析形状モデル、材料物性データおよび成形条件データに基づいて前記金型における溶融材料の流動解析を行う流動解析手段とを有することを特徴とする。
【0008】
また本発明は、上記流動解析方法の各ステップをコンピュータを用いて実行するためのコンピュータプログラムおよびそれを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明を用いた流動解析においては、射出成形機から得られたデータに基づいて材料物性データを算出し、算出された材料物性データを用いて流動解析を行うので、過度なコストをかけることなく、精度の高い流動解析が可能となる。
流動解析にとって重要な材料物性データの1つに粘度データがある。粘度は温度やせん断速度、分子量に影響を受けやすい材料物性データである。しかし製造ロットが異なるだけで、材料の分子量が異なることがあり、その結果、粘度のせん断速度依存性や温度依存性にも影響を及ぼすことが考えられる。従来のようにキャピラリー粘度計などの粘度測定器を使用して得られた粘度データをデータベースに登録して用いた場合、この粘度データには材料ロット間のバラツキや使用する射出成形機の機差が反映されることはない。そのため、予めデータベースに登録された粘度データを用いた流動解析の解析精度も信頼性の低いものにならざるを得なかった。
【0010】
本発明の流動解析を用いれば、実際に用いる材料を用い、実際に用いる射出成形機から得られたデータに基づいて粘度データを算出することができ、上記のような材料ロット間のバラツキや使用する射出成形機の機差も反映した流動解析を行うことができる。しかも別途の測定装置を必要としないので、コスト的にも有利である。もちろん、粘度以外の材料物性についても、同様に適用できる。
【0011】
以下、溶融材料を樹脂とし、材料物性データとして粘度データを用いる場合を例として、添付図面を参照して本発明の流動解析方法及び装置の実施形態を説明する。
図1は本発明の流動解析装置の一実施形態を示すブロック図である。本実施形態において、(100)は射出成形機、(101)はコンピュータ、(102)はキーボード、(103)はマウス、(104)はディスプレイ、(105)は補助記憶装置である。補助記憶装置(105)にはHD(ハードディスク)の他、FD(フレキシブル磁気ディスク)、MO(光磁気ディスク)、PD(光ディスク)、DVD(デジタル多目的ディスク)等の取り外し可能な補助記憶装置も利用可能である。
【0012】
射出成形機(100)は、速度制御が容易に行える電動射出成形機である方が望ましい。図15は、射出圧力制御を適用する電動射出成形器の射出機構部の概要を示している。図15において(201)はノズル、(202)はシリンダ、(203)はスクリュー、(204)はシリンダ内に樹脂のペレットを供給するホッパー、(205)は射出機構部を構成するフロントプレート、(206)はリアプレートである。フロントプレート(205)とリアプレート(206)との間にはガイドバー(207)が複数設けられ、これらのガイドバー(207)にガイドされてプレッシャープレート(208)が前後(図においては左右方向)に移動自在に配置される。
【0013】
プレッシャープレート(208)にはスクリュー(203)の基部が回転自在に取り付けられていると共に、この基部にはプーリーが取り付けられ、スクリュー回転用サーボモータ(M1)によって、駆動プーリー、タイミングベルトなどを介してスクリュー(203)が回転駆動される。またプレッシャープレート(208)には、圧力センサ(ロードセル)(209)を介してボールナット(210)が取り付けられ、このボールナット(210)にはボールネジ(211)が螺合している。ボールネジ(211)は射出用サーボモータ(M2)によって、駆動プーリー、タイミングベルト、受動プーリーを介して回転駆動されるようになっている。
【0014】
射出工程時には、射出用サーボモータ(M2)が駆動され、ボールネジ(211)が回転し、ボールネジ(211)に螺合するナット(210)及びプレッシャープレート(208)が前進し(図中左方向)、スクリュー(208)も前進してシリンダ(202)内の溶融された樹脂が射出されることになる。
本形態の射出成形機(100)は、射出成形機の各部の温度、圧力、動き等のデータを、射出成形機(100)の外部に取り出せるように、データを作成する成形機データ作成手段(118)を備えている。材料物性データとして粘度データを用いる場合、該成形機データ作成手段は、少なくともエアショット流量・圧力データ作成手段を含むことが好ましい。
【0015】
エアショット流量・圧力データ作成手段は、前述した特許文献1にも示されるように、例えば金型を付けずに溶融材料を空打ち(エアショット)した際の射出流量と、そのとき生じる樹脂圧力を検知して射出流量と樹脂圧力のデータを作成する手段である。射出流量は、精密な速度制御が可能な電動射出成形機では、シリンダ断面積と射出速度を掛け合わせて求めることができる。樹脂圧力は、図15に示すように溶融材料が射出されるときにロードセル(209)が検出する圧力、すなわち、スクリュー(203)の後端で受ける射出圧力である。
【0016】
補助記憶装置(105)には、成形機データ記憶手段(106)、材料物性データ記憶手段(108)、CADデータ記憶手段(109)、解析条件記憶手段(110)、解析形状モデル記憶手段(111)、流動解析結果記憶手段(112)が、コンピュータ(101)のオペレーティングシステムが管理するファイルとして含まれる。
【0017】
成形機データ記憶手段(106)は、前記の成形機データ作成手段から取り出されたデータや、別途入力された射出成形機(100)に関するデータを記憶するものである。材料物性データとして、粘度データを用いる場合には、成形機データ記憶手段(106)には、少なくとも、前記のエアショット流量・圧力データ作成手段により作成されたエアショット流量・圧力データおよび別途入力されたノズル形状データを記憶することが好ましい。
【0018】
ノズル形状データはエアショットを行った成形機のノズル形状を数値化したデータである。
材料物性データ記憶手段(108)は後述の材料物性データ算出手段(114)によって作成された粘度やその他流動解析に必要な樹脂物性データ、例えば熱伝導率、比熱、密度などを記憶する手段である。
【0019】
CADデータ記憶手段(109)は、予め作成されたCADデータを記憶し、および/または後述のCADデータ作成手段で作成したデータを記憶するものである。
解析条件記憶手段(110)は、成形条件を記憶しているものである。
解析形状モデル記憶手段(111)は、予め作成された成形品の数値解析用の解析形状モデルデータを記憶し、および/または後述の解析形状モデル作成手段(116)により作成したデータを記憶するものである。
【0020】
流動解析結果記憶手段(112)は、後述の流動解析手段(117)により作成したデータを記憶するものである。
コンピュータ(101)にはCPUおよびメモリ上に展開したサブルーチンからなる成形機データ読み込み手段(113)、材料物性データ算出手段(114)、CADデータ作成手段(115)、解析形状モデル作成手段(116)、流動解析手段(117)などが含まれる。
【0021】
成形機データ読み込み手段(113)は成形機データ作成手段(118)によって作成されたエアショット流量・圧力データ等の成形機データを外部から読み込み、および/または補助記憶装置(105)の成形機データ記憶手段(106)に保存されている成形機データを読み込む手段である。
材料物性データ算出手段(114)は流動解析に使用される材料物性データを作成する手段である。以下に、材料物性データ算出手段(114)を用いて粘度データを作成する方法の一例を示す。
【0022】
金型を付けずに溶融樹脂を射出するエアショットによって得られる溶融樹脂の反力を検知した圧力Pair(以下、エアショット圧力)、その際の流量q、および成形機ノズル形状データから、溶融樹脂のせん断粘度を求めることが出来る。図5には、エアショット圧力Pairの波形を示す。図5に示すように、エアショット圧力Pairの最終圧力をノズル後端部圧力Pair-lastとする。
【0023】
次にエアショット圧力Pairからせん断粘度を求める方法について示す。先ず流動解析ではせん断粘度そのもののデータが必要というわけではなく、任意の粘度モデルを表した粘度式の粘度係数が求まればよい。ここではせん断粘度式として式(1)に示す3定数粘度モデルを用いる。
η=A×γB×exp(C×T) …(1)
ここで、ηは粘度、γはせん断速度、Tは温度、A,B,Cは粘度係数である。
【0024】
図6には、ノズル形状データおよびそれを用いた計算手法の一例を示す。ノズル形状としは、異なる直径(D1,〜Dn)と長さ(L1,〜Ln)を持った円管(C1,〜Cn)が継ぎ合わされたものとして仮定することが好ましい。尚、各円管で発生する圧損DPiは式(2)で示すニュートン流体を仮定した圧損計算方法で求めても良い。
【0025】
DPi=(8.0×Li×q×η)/(π×ri4
ri=0.5×Di (但し、i=1,〜n) …(2)
ここで、qは樹脂流量、ηは上記式(1)で表される粘度である。ここで式(1)に必要なせん断速度は、式(3)で示すニュートン流体を仮定したせん断速度計算方法で求めても良い。
【0026】
γ=(8.0×q)/(π×Di3) …(3)
次にノズル後端部の圧力Pendは式(4)で表される。
Pend=大気圧+DP1+DP2+…+DPn …(4)
最終的には、式(4)で示されるノズル後端部圧力Pendが前述したPair-lastになるように粘度係数A,B,Cを決定することになる。この粘度係数A,B,Cを決定する方法は、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithms;GA)などの最適化手法を用いて決定することが出来る。作成した粘度データは材料物性データ記憶手段(108)に記憶され、必要に応じて、ここからメモリ上に読み出して利用されたりする。
【0027】
CADデータ作成手段(115)は、成形品形状をコンピュータ上で作成する手段であり、I-DEAS(SDRC社製;商品名)、CATIA(Dassult社製;商品名)、UniGraphics(UGS社製;商品名)といった多くのCADに搭載されている技術である。作成したCADデータは、CADデータ記憶手段(109)に記憶されたり、ここからメモリ上に読み出して利用されたりする。
【0028】
解析形状モデル作成手段(116)は、CADデータ作成手段(115)で作成されたCADデータに対して、例えば図7に示すようにCADデータから中立面を作成し、2次元シェル要素を自動作成し、および/または3次元ソリッド要素からなる解析形状モデルを自動作成する。このようにCADデータから解析形状モデルを作成する方法は、上述したような多くのCADに搭載されている技術である。作成した解析形状モデルデータは、解析形状モデル等記憶手段(111)に記憶され、必要に応じて、ここからメモリ上に読み出して利用される。
【0029】
流動解析手段(117)は、解析形状モデル作成手段(116)で作成した解析形状モデルと材料物性データ記憶手段(108)、解析条件記憶手段(110)からメモリ上に読み込んだ材料物性や解析条件に基づいて、流動時の圧力と温度、流速ベクトルなどを求める手段であり、TIMON(東レ社;商品名)、MOLDFLOW(MOLDFLOW社;商品名)といった射出成形などの流動解析ソフトに搭載されている技術である。なお、解析形状モデル、材料物性データ、成形条件データ等のメモリへの読み込みは、補助記憶装置(105)から行っても良いが、既にメモリ上に展開されているデータをそのまま利用しても良い。
【0030】
以上の各手段を用いた作業の流れを図4のフローチャートに示す。先ずCADデータ作成手段(115)により、成形品形状のCADデータを作成する(ステップ201)。続いて解析形状モデル作成手段(116)により上記CADデータに基づいて2次元または3次元の解析形状モデルを作成する(ステップ202)。次に流動解析手段(117)により材料物性データ算出手段(114)によって作成された粘度データ(ステップ203)と、予めデータベースに登録されている他の材料物性データおよび解析条件を読み込み(ステップ204)、上記の解析形状モデルについて流動解析を実施する(ステップ205)。
【0031】
本形態において、成形機データ作成手段(118)により作成されたエアショット流量・圧力データ等の成形機データは、どのような方法によりコンピュータ(101)に取り込んでもかまわない。例えば成形機(100)とコンピュータ(101)をケーブル等で直結してデータをやりとりしても良いし、ネットワークを介してデータをやりとりしても良い。また成形機データ作成手段(118)により作成されたデータをFD、MO等の外部記録媒体に一旦保存し、それを成形機データ読み込み手段(113)で読み出して用いても良い。特に成形機データ読み込み手段(113)を用いて、成形機(100)からコンピュータ(101)に成形機データを直接取り込むことが、操作性などの点から好ましい。ここで成形機データを直接取り込むとは、成形機データ読み込み手段(113)から発信されたデータ送信要求に応じて、成形機(100)が成形機データをケーブルやネットワーク等を通じて送信し、そのデータを成形機データ読み込み手段(113)が自動的に読み込むことを言う。
【0032】
成形機データ読み込み手段(113)が、コンピュータ画面上に表示されたユーザーグラフィカルインターフェイスに搭載された一例を図14に示す。図14に示した例では、粘度データ取込ボタンをクリックすることにより、エアショット流量・圧力データが成形機(100)から直接取り込まれ、予め入力されて成形機データ記憶手段(106)に記憶されたノズル形状データと共に、上記のような方法によって材料物性データ算出手段(114)により粘度データが算出され、材料物性データ記憶手段(108)に自動的に記憶される。以上の動作を、ユーザーグラフィカルインターフェイスの1クリックだけで行うことができる。
【0033】
また他の実施形態を図2に示す。図2に示した第2の実施形態は、成形機からデータをネットワークを経由して得ること以外は図1に示した実施形態と同じである。更に補助記憶装置(105)をサーバ(130)や、図示されていない他のコンピュータの内部に置いて、各種データをネットワークを介してやりとりするようにしても良い。
【0034】
また図3に示す第3の実施形態のように、コンピュータ(101)内に繊維配向解析手段(121)やそり解析手段(122)を更に備え、流動解析実施後、繊維配向解析や、そり解析を実施することも好ましい。
ここで繊維配向解析手段(121)は、流動解析手段(117)によって得られた結果を基に流動中の繊維配向を解析する手段である。そり解析手段(121)は流動解析手段(117)と繊維配向解析手段(121)によって得られた結果を基に成形品のそりを予測する手段である。
【0035】
図3において繊維配向解析結果記憶手段(119)は、繊維配向解析手段(121)によって得られた結果を記憶する手段である。またそり解析結果記憶手段(120)は、そり解析手段(122)によって得られた結果を記憶する手段である。
図8以下に、本発明の各実施形態による具体的なシミュレーション例を示す。
【0036】
図8は上記の材料物性データ作成手段によって作成された粘度データを対数グラフで示したものである。使用樹脂は変性PPO(ポリフェニレン・オキシド・プラスチック樹脂)である。式(1)の粘度式に対する粘度係数はそれぞれ[A=1.1840E+06]、[B=−5.3810E-01]、[C=−1.8420E-02]である。
【0037】
一方、図9は予めデータベースに登録されている粘度データを対数グラフで示したものである。使用樹脂は図8と同じものである。式(1)の粘度式に対する粘度係数はそれぞれ[A=2.0050E+06]、[B=−5.8770E-01]、[C=−1.5170E-02]である。
図10は精度検証に用いた100mm×30mm×肉厚2mmの平板金型の解析モデルである。
【0038】
図11は図10の解析モデルを用いて、図8に示した粘度データと図9に示した粘度データそれぞれに対して流動解析を実施したときの実測と解析結果を比較したグラフである。
図12は精度検証に用いた箱金型の解析モデルである。
図13は図12の解析モデルを用いて、図8に示した粘度データと図9に示した粘度データそれぞれに対して流動解析を実施したときの実測と解析結果を比較したグラフである。
【0039】
このように射出成形機から容易に材料物性データを取得することが出来るだけでなく、射出成形機から得られる材料物性データを流動解析に使用することによって、より精度の高いシミュレーションを行うことが出来る。
なお、上記のような流動解析方法はコンピュータとこれにロードされたソフトウェア(プログラム)により実現されている。かかるソフトウェアは、フレキシブル磁気ディスク、CD−ROMなどの有形記憶媒体または無線もしくは有線のネットワークなどの伝送手段を通じて流通される。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、流動解析に使用する膨大な材料物性データを予めデータベースに登録することなく、必要なときに射出成形機から実際に成形する溶融材料の材料物性データを取得して流動解析を実施することが出来る。更に実際に成形品を成形する射出成形機から実際に使用する材料の材料物性データを取得することから、より正確に射出成形時の金型内の流動挙動を予測することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施形態のフローチャートである。
【図5】電動射出成形機から得られるエアショットデータである。
【図6】図5のエアショットデータから粘度データを換算するために必要なノズル後端部の圧力を求めるための数値計算方法である。
【図7】CAD形状と解析形状モデル図である。
【図8】材料物性データ算出手段(114)によって作成された粘度データを対数グラフで表したものである。
【図9】予めデータベースに登録されていた粘度データを対数グラフで表したものである。
【図10】100mm×30mm×肉厚2mmの平板に対する解析形状モデル図である。
【図11】図10の解析モデルを用いて、図8に示した粘度データと図9に示した粘度データそれぞれに対して流動解析を実施したときの実測と解析結果を比較したグラフである。
【図12】100mm×70mm×50mmの箱に対する解析形状モデル図である。
【図13】図12の解析モデルを用いて、図8に示した粘度データと図9に示した粘度データそれぞれに対して流動解析を実施したときの実測と解析結果を比較したグラフである。
【図14】グラフィカルユーザインターフェースによって成形機データ読み込み手段113を具現化する方法を示したものである。
【図15】典型的な電動射出成型機の射出機構部の概要を示す図である。
【符号の説明】
101 コンピュータ
102 キーボード
103 マウス
104 ディスプレイ
105 補助記憶装置
106 成形機データ記憶手段
108 材料物性データ記憶手段
109 CADデータ記憶手段
110 解析条件記憶手段
111 解析形状モデル記憶手段
112 流動解析結果記憶手段
113 成形機データ読み込み手段
114 材料物性データ算出手段
115 CADデータ作成手段
116 解析形状モデル作成手段
117 流動解析手段
118 成形機データ作成手段
119 繊維配向解析結果記憶手段
120 そり解析結果記憶手段
121 繊維配向解析手段
122 そり解析手段
201 ノズル
202 シリンダ
203 スクリュー
204 ホッパー
205 フロントプレート
206 リアプレート
207 ガイドバー
208 プレッシャープレート
209 圧力センサ(ロードセル)
210 ボールナット
211 ボールネジ
M1 スクリュー回転用サーボモータ
M2 射出用サーボモータ

Claims (8)

  1. 射出成形の過程における溶融材料の流動解析を行うに際し、金型に溶融材料を射出する射出成形機から得られたデータに基づいて材料物性データを算出するステップと、算出された材料物性データを用いて前記金型における溶融材料の流動解析を行うステップとを有することを特徴とする流動解析方法。
  2. 射出成形機から得られたデータに基づいて算出される材料物性データが粘度データである請求項1に記載の流動解析方法。
  3. 射出成形機から得られたデータに基づいて材料物性データを算出するにあたって、射出成形機からデータを取り込む請求項1に記載の流動解析方法。
  4. 射出成形の過程における溶融材料の流動解析を行う流動解析装置であって、金型に溶融材料を射出する射出成形機から得られたデータに基づいて材料物性データを算出する材料物性データ算出手段と、解析形状モデル、材料物性データおよび成形条件データに基づいて前記金型における溶融材料の流動解析を行う流動解析手段とを有することを特徴とする流動解析装置。
  5. 射出成形機から得られたデータに基づいて算出される材料物性データが粘度データである請求項4に記載の流動解析装置。
  6. 射出成形機からデータを取り込む成形機データ読み込み手段を有する請求項4に記載の流動解析装置。
  7. 請求項1に記載の流動解析方法における各ステップをコンピュータを用いて実行するためのコンピュータプログラム。
  8. 請求項7に記載のコンピュータプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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