JP4086696B2 - 無線受信機におけるrssi提示装置、無線受信機におけるrssi提示方法、及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、無線受信機の中でもとりわけ携帯電話機や携帯型無線情報端末において、受信した信号の強度を示すRSSIを提示する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の無線受信装置、中でも携帯電話機や携帯型無線情報端末においては、所定の周波数チャネルを使用して無線通信を開始するにあたり、当該周波数チャネルで信号を受信してその強度を測定する。このとき測定される受信信号の強度は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)と呼ばれる指標で表示される。そして、表示されたRSSIが所定のしきい値以下であれば、当該周波数チャネルは他の無線受信機によって使用されていないと判断し、自ら当該周波数チャネルを使用して無線通信を開始する。
【0003】
従来の携帯電話機や携帯型無線情報端末においては、RSSIを測定するためのIC(Integrated Circuit)を備え、当該ICを用いて受信信号から直接的にRSSIを求めている。RSSIの測定に利用可能なICとして、例えばアナログデバイセズ社製のAD8310(非特許文献1を参照)がある。
図6は、上記RSSIを測定するためのIC1010を備える無線受信装置の典型的な構成を示している。RSSI測定用IC1010が所定のしきい値を超えるRSSIを制御部970に示した場合、制御部970は、その周波数チャネルの使用を断念する。
【0004】
【非特許文献1】
"Fast, Voltage-Out DC-440MHz 95dB Logarithmic Amplifier AD8310", Rev.A, Analog Devices, Inc., 1999, 製品データシート
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術の無線受信機、中でも携帯電話機や携帯型無線情報端末において、RSSIを測定するために備えられるICは、装置を構成する部品点数の削減を阻害する。このことは、小型軽量化を強く希求される携帯電話機や携帯型無線情報端末において問題となる。
【0006】
上記の問題に鑑み、本発明は、受信信号から直接的にRSSIを求めるICを用いることなく、RSSIを求める事ができる無線受信機におけるRSSI提示装置、及び無線受信機におけるRSSI提示方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明の無線受信機におけるRSSI提示装置は、受信信号を所定のレベルに増幅する可変利得増幅器を自動利得制御する無線受信機において、受信信号の強度を示すRSSIを提示するRSSI提示装置であって、受信信号の強度と、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLとの対応関係情報を記憶している記憶手段と、前記制御レベル情報CLを取得する制御レベル情報取得手段と、前記取得された制御レベル情報CLを、前記対応関係情報を用いて受信信号の強度に換算し、当該換算された受信信号の強度をRSSIとして提示する換算手段とを備える。
【0008】
また、前記記憶手段は、さらに、前記受信信号の強度値を、制御レベル情報CLの値との異なる複数の組み合わせそれぞれに対応させて記憶しており、前記換算手段は、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御信号レベル情報CLの値に対応して前記記憶手段に記憶されている前記受信信号の強度値を検索し、当該検索された強度値をRSSIとして提示してもよい。
【0009】
上記問題を解決するため、本発明の無線受信機におけるRSSI提示方法は、受信信号を所定のレベルに増幅する可変利得増幅器を自動利得制御する無線受信機において、受信信号の強度を示すRSSIを提示するRSSI提示方法であって、受信信号の強度と、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLとの対応関係情報を用いて実行され、前記制御レベル情報CLを取得する制御レベル情報取得ステップと、前記取得された制御レベル情報CLを、前記対応関係情報を用いて受信信号の強度に換算し、当該換算された受信信号の強度をRSSIとして提示する換算ステップとを含む。
【0010】
上記問題を解決するため、本発明のプログラムは、受信信号を所定のレベルに増幅する可変利得増幅器を自動利得制御する無線受信機において、受信信号の強度を示すRSSIを提示するためのコンピュータ実行可能なプログラムであって、前記RSSIの提示は、受信信号の強度と、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLとの対応関係情報を用いて行われ、前記制御レベル情報CLを取得する制御レベル情報取得ステップと、前記取得された制御レベル情報CLを、前記対応関係情報を用いて受信信号の強度に換算し、当該換算された受信信号の強度をRSSIとして提示する換算ステップとをコンピュータに実行させる。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態におけるRSSI提示装置は、自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control)される可変利得増幅器を用いて、受信信号を良好なダイナミックレンジが得られる一定強度に増幅する無線受信機の一部を構成し、当該無線受信機において可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLの値を、受信信号の強度を示す値に換算し、当該換算された値を、前記受信信号の強度RSSIとして提示する。
【0012】
その為に本実施の形態では、復調されたI、Q信号の2乗和I2+Q2がほぼ一定となるように可変利得増幅器が自動利得制御されるという条件の下で、受信信号の強度と、可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLとの間に一定の相関関係がある事を利用し、この相関関係を、予め前記受信信号の強度RSSIと、制御レベル情報CLの2つの値を測定する事により、対応関係情報としてテーブルに格納しておき、前記条件の下にこのテーブルを前記制御レベル情報CLの値で検索する事によって、前記制御レベル情報CLの値をRSSI値に換算し、当該換算された値を受信信号強度RSSIとして提示する。
(全体構成)
図1は、本実施の形態における無線受信機の全体構成を示すブロック図であり、図中のRSSI提示部1が、本発明のRSSI提示装置に相当する。
【0013】
当該無線受信機は、RSSI提示部1、アンテナ10、RF増幅器20、周波数変換器30、可変利得増幅器40、復調部50、ベースバンド部60、制御部70、A/Dコンバータ80、及び81、D/Aコンバータ90、並びに、帰還部100から構成される。
RSSI提示部1は、制御レベル情報取得部2、換算部3、及び記憶部4から構成される。ここで、RSSI提示部1は、具体的には、DSP(Digital Signal Processor)と当該DSPが実行するプログラムを記憶しているROM(Read Only Memory)、及びDSPがプログラムを実行する際の作業領域であるRAMからなり、当該各部の機能は、当該DSPが当該プログラムを実行することによって実現される。
【0014】
アンテナ10に受信された受信信号RXは、RF増幅器20により増幅され、周波数変換器30により中間周波数信号へ周波数変換された後、可変利得増幅器40で増幅される。復調部50は、可変利得増幅器40からの出力信号を復調したI信号、及びQ信号をA/Dコンバータ80、及び81にそれぞれ供給する。A/Dコンバータ80、及び81は、復調部50から供給されるI信号、及びQ信号をそれぞれデジタル変換し、ベースバンド部60、及び帰還部100へ供給する。当該デジタル変換後のI信号、及びQ信号は、それぞれの信号レベルを表す時系列数値情報である。
【0015】
(I信号、及びQ信号の詳細)
一例として、変調方式がπ/4シフトQPSKである場合の、I信号、及びQ信号の詳細について説明する。
図2は、π/4シフトQPSK変調されたI信号対Q信号の典型的なコンスタレーションチャートである。I信号、及びQ信号のレベルは、このチャートに示された曲線上を遷移する。
【0016】
図3は、このように遷移するI信号、及びQ信号のレベルの2乗和の平方根値を時系列にプロットした時間変位グラフである。即ち、前述したデジタル変換後のI信号、及びQ信号の2乗和の平方根値の時間変位を示している。
ベースバンド部60は、当該デジタル変換後のI信号、及びQ信号を、例えば、図外の情報処理部へ供給し、また別の例では、音声信号に変換して図外のスピーカから発音する。
【0017】
帰還部100は、復調部50から出力されるI信号、及びQ信号それぞれのレベルが、A/Dコンバータ80、及び81で良好にデジタル変換されるレンジに入る(つまり良好なダイナミックレンジを与える)ように、可変利得増幅器40の利得をフィードバック制御する。
このために、帰還部100は、所定のサンプリング時間毎に、A/Dコンバータ80、及び81からそれぞれ与えられたI信号のレベル情報と、Q信号のレベル情報とを2乗和して、出力信号強度情報I2+Q2を算出する。即ち、図3に示したような時系列数値情報を求める。
【0018】
一方、帰還部100は、I信号及びQ信号に良好なダイナミックレンジを与える出力信号強度情報I2+Q2の目標値を予め保持しており、過去所定時間内に算出された出力信号強度情報I2+Q2の最大値が、当該目標値に接近するように、制御レベル情報CLを調整する。前記調整された制御レベル情報CLは、D/Aコンバータ90によりアナログ値に変換された後、受信信号レベル制御信号RXLCとして、可変利得増幅器40に供給される。これにより可変利得増幅器40は自動利得制御(AGC)され、受信信号RXの強度が変化した場合でも、ベースバンド部60へ供給するI信号、及びQ信号の2乗和I2+Q2は、良好なダイナミックレンジが得られる一定の強度に維持される。
【0019】
D/Aコンバータ90は、帰還部100から与えられる制御レベル情報CLをアナログ値に変換し、受信信号レベル制御信号RXLCとして可変利得増幅器40へ供給する。
制御部70は、当該無線受信機全体の動作を統御する。
(RSSI提示部の詳細)
RSSI提示部1の機能は、復調されたI、Q信号の2乗和I2+Q2がほぼ一定となるように可変利得増幅器が自動利得制御されるという条件の下で、受信信号RXの強度RSSIと制御レベル情報CLとの間に成立する対応関係を用いて、前記制御レベル情報CLの値を、受信信号RXの強度RSSIに換算する事である。
【0020】
このために、記憶部4は、受信信号RXの強度RSSIと、制御レベル情報CLとの対応関係を示す対応関係情報を、対応関係テーブル200として記憶している。
図4は、記憶部4において、前記対応関係テーブル200に記憶されている対応関係情報の具体例を示す。
【0021】
対応関係テーブル200は、RSSI欄201、及びCL欄202とからなり、RSSI欄に示される強度の受信信号RXを受信した場合に、可変利得増幅器40の利得を制御する制御レベル情報CLの値を、CL欄に格納している。
上記対応関係テーブル200は、複数の行それぞれに、RSSI値、CL値の異なる組み合わせを格納している。当該対応関係情報は、本発明の範囲外において予め求められ、当該対応関係テーブル200に格納される。
【0022】
制御レベル情報取得部2は、所定のサンプリング時間毎に、帰還部100から供給される制御レベル情報CLを取得する。
換算部3は、所定のサンプリング時間毎に、制御レベル情報取得部2が取得した、前記制御レベル情報CLの値に対応するRSSI値を、前記対応関係テーブル200から検索し、当該検索されたRSSI値を制御部70へ提示する。このとき、換算部3は、制御レベル情報取得部2が取得した制御レベル情報CLの値に一致するか、又は最も近い値を示す行に保持されているRSSI値を検索する。
【0023】
また、換算部3は、制御レベル情報取得部2が取得した制御レベル情報CLの値を含む範囲を示す2行にそれぞれ保持されているRSSI値を検索し、それらを補間して得た値を制御部70へ提示してもよい。
図5は、RSSI提示部1が実行する処理の一例を示すフローチャートであり、制御レベル情報CLの値による対応関係テーブル200の検索を行う事により、当該制御レベル情報CLの値をRSSI値に換算する処理を示している。RSSI提示部1は、この処理を所定のサンプリング時間毎に、繰り返し実行する。
【0024】
帰還部100は、復調部50から出力された信号をA/Dコンバータ80、及び81を介してデジタル変換したI信号とQ信号から算出(S01)した、出力信号強度情報I2+Q2と、予め保持された図示しない出力信号強度情報I2+Q2の目標値とを比較し、前者が後者よりも大きければ、可変利得増幅器40の利得を下げる方向に制御レベル情報CLを調整し、また前者が後者よりも小さければ、可変利得増幅器40の利得を上げる方向に制御レベル情報CLを調整する(S02)。
【0025】
これによって調整された制御レベル情報CLを、D/Aコンバータ90によりアナログ値に変換したものを、受信信号レベル制御信号RXLCとして、可変利得増幅器40に供給する事により、可変利得増幅器40は自動利得制御(AGC)され、受信信号RXの強度が変化した場合でも、ベースバンド部60へ供給するI信号、及びQ信号の2乗和I2+Q2は、一定の強度に維持される(S03)。
【0026】
換算部3は、帰還部100によって調整され、制御レベル情報取得部2により取得された制御レベル情報CLの値に対応するRSSI値を記憶部4から検索する(S04)。
最後に、換算部3は、当該検索されたRSSI値、又は、前述した補間によって得られたRSSI値を、制御部70へ提示する(S05)。
(まとめ)
以上説明したように、本実施の形態の無線受信機におけるRSSI提示装置は、帰還部より可変利得増幅器に供給される利得制御信号を制御レベル情報CLとして取得し、予め記憶されている受信信号強度RSSIと制御レベル情報CLとの対応関係情報を用いて、当該取得された制御レベル情報CLを受信信号強度RSSIに換算し、提示する。
【0027】
この構成は、可変利得増幅器を備える無線受信機、中でも携帯電話機や携帯型無線情報端末において、RSSIを測定するためだけに設けられていたICを代替し、当該ICを省略可能とする。
(その他の変形例)
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)本発明は、実施の形態で説明したステップを含む方法を、コンピュータシステムを用いて実現するためのコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記プログラムを表すデジタル信号であるとしてもよい。
【0028】
また、本発明は、前記プログラム又は前記デジタル信号を記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD、MO、DVD、半導体メモリ等であるとしてもよい。
また、本発明は、電気通信回線、無線又は有線通信回線、若しくはインターネットに代表されるネットワーク等を経由して伝送される前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0029】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号は、前記記録媒体に記録されて移送され、若しくは、前記ネットワーク等を経由して移送され、独立した他のコンピュータシステムにおいて実施されるとしてもよい。
(2)実施の形態では、対応関係情報を、RSSI、及びCLのそれぞれの具体値の組み合わせとしてテーブルに保持する例を示したが、対応関係情報の表現形式は当該形式に限定されない。
【0030】
例えば、対応関係情報を、RSSI、及びCLの間に成り立つ関係式の形式で保持しておき、当該関係式に、帰還部100によって調整された制御レベル情報CLを代入し、RSSIについて解くことによってRSSIに換算してもよい。(3)実施の形態では、対応関係情報を、RSSI、及びCLのそれぞれの具体値の組み合わせとしてテーブルに保持する例を示したが、RSSI値を検索する値は、制御レベル情報CL以外でもよい。I信号のレベル情報、及びQ信号のレベル情報を用いて算出される量であり、I信号、及びQ信号の2乗和I2+Q2がほぼ一定となるように可変利得増幅器がAGC制御されるという条件の下で、RSSIとの相関性がある量(以下、Xと表記する)であればよい。この量Xと、RSSIとのそれぞれの具体値の組み合わせをテーブルに保持してもよいし、若しくは、RSSI、及びXの間に成り立つ関係式の形式で保持してもよい。前記テーブルを、I信号、及びQ信号から求められるXの値で検索し、若しくは検索された値を補間する事により、RSSIに換算してもよいし、前記関係式に、I信号、及びQ信号から求められるXの値を代入し、RSSIについて解くことによってRSSIに換算してもよい。
(4)実施の形態では、I信号、及びQ信号に良好なダイナミックレンジを与えるために、過去所定時間内に算出された出力信号強度情報I2+Q2の最大値が当該目標値に接近するように制御レベル情報CLを調整するとしたが、過去所定時間内に算出された出力信号強度情報I2+Q2の平均値(いわゆる移動平均)が当該目標値に接近するように制御レベル情報CLを調整してもよいし、シンボル点の到来時刻に同期してサンプリングされた出力信号強度情報I2+Q2の値が当該目標値に接近するように制御レベル情報CLを調整してもよい。
(5)また、通信方式として時分割多重アクセス方式を採り、各タイムスロットの先頭、例えばプリアンブル部分、において固定されたシンボル系列が通信される場合には、当該部分においてのみ制御レベル情報CLを調整してもよい。
【0031】
当該部分では、固定されたシンボル系列に基づいて制御レベル情報CLを調整できるから、調整の精度向上が期待できる。
【0032】
【発明の効果】
本発明の無線受信機におけるRSSI提示装置は、受信信号を所定のレベルに増幅する可変利得増幅器を自動利得制御する無線受信機において、受信信号の強度を示すRSSIを提示するRSSI提示装置であって、受信信号の強度と、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLとの対応関係情報を記憶している記憶手段と、前記制御レベル情報CLを取得する制御レベル情報取得手段と、前記取得された制御レベル情報CLを、前記対応関係情報を用いて受信信号の強度に換算し、当該換算された受信信号の強度をRSSIとして提示する換算手段とを備える。
【0033】
この構成によれば、AGC制御された可変利得増幅器に与える利得制御信号を、予め記憶されている対応関係情報を用いて、受信信号強度RSSIに換算し、当該換算された値をRSSIとして提示する。この構成は、DSPによるデジタル信号処理機能として実現できるから、受信信号から直接的にRSSIを求める従来のICを、当該機能を実現するDSPで代替することにより、当該従来のICを用いずにRSSIを提示できる。
【0034】
昨今の無線受信機は、受信信号を良好なダイナミックレンジが得られる一定の強度に維持するためのAGC制御をはじめとする各種の信号処理を、DSPを用いてデジタル処理しており、本発明の構成は、そのような無線受信機に適している。
またこの構成は、可変利得増幅器から実際に得られた出力信号を考慮するから、出力信号が目標の強度に収束していない状態、つまり過渡状態においてもRSSIを提示できる。このため、制御チャンネルにおける受信信号のように、継続時間が比較的短く、当該継続時間中に十分な収束が得られない信号の場合にも、RSSI値を良好に提示する事ができる。
【0035】
また、前記記憶手段は、さらに、前記受信信号の強度値を、制御レベル情報CLの値との異なる複数の組み合わせそれぞれに対応させて記憶しており、
前記換算手段は、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御信号レベル情報CLの値に対応して前記記憶手段に記憶されている前記受信信号の強度値を検索し、当該検索された強度値をRSSIとして提示してもよい。
【0036】
この構成によれば、前記対応関係情報を具体値の組み合わせの形式でテーブルに保持し検索するので、コンピュータプログラムを用いた実装に適している。
本発明の無線受信機におけるRSSI提示方法は、受信信号を所定のレベルに増幅する可変利得増幅器を自動利得制御する無線受信機において、受信信号の強度を示すRSSIを提示するRSSI提示方法であって、受信信号の強度と、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLとの対応関係情報を用いて実行され、前記制御レベル情報CLを取得する制御レベル情報取得ステップと、前記取得された制御レベル情報CLを、前記対応関係情報を用いて受信信号の強度に換算し、当該換算された受信信号の強度をRSSIとして提示する換算ステップとを含む。
【0037】
この方法によれば、前述と同様の効果を有する受信信号強度RSSIの提示を行う事ができる。
本発明のプログラムは、受信信号を所定のレベルに増幅する可変利得増幅器を自動利得制御する無線受信機において、受信信号の強度を示すRSSIを提示するためのコンピュータ実行可能なプログラムであって、前記RSSIの提示は、受信信号の強度と、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLとの対応関係情報を用いて行われ、前記制御レベル情報CLを取得する制御レベル情報取得ステップと、前記取得された制御レベル情報CLを、前記対応関係情報を用いて受信信号の強度に換算し、当該換算された受信信号の強度をRSSIとして提示する換算ステップとをコンピュータに実行させる。
【0038】
このプログラムによれば、前述と同様の効果を有する受信信号強度RSSIの提示をコンピュータに実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】RSSI提示部を含んで構成される無線受信機の全体構成を示している。
【図2】π/4シフトQPSK変調におけるコンスタレーションチャートである。
【図3】I信号、及びQ信号の2乗和の平方根値の時系列変位グラフである。
【図4】対応関係情報の具体例である。
【図5】RSSI提示部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】従来の無線受信機の典型的な構成例を示している。
【符号の説明】
1 RSSI提示部
2 制御レベル情報取得部
3 換算部
4 記憶部
10 アンテナ
20 RF増幅器
30 周波数変換器
40 可変利得増幅器
50 復調部
60 ベースバンド部
70 制御部
80 A/Dコンバータ
81 A/Dコンバータ
90 D/Aコンバータ
100 帰還部
200 対応関係テーブル
201 RSSI欄
202 CL欄
910 アンテナ
920 RF増幅器
930 周波数変換器
940 可変利得増幅器
950 復調部
960 ベースバンド部
970 制御部
980 A/Dコンバータ
981 A/Dコンバータ
990 D/Aコンバータ
1000 帰還部
1010 RSSI測定用IC
Claims (4)
- 受信信号を所定のレベルに増幅する可変利得増幅器を自動利得制御する無線受信機において、受信信号の強度を示すRSSIを提示するRSSI提示装置であって、
受信信号の強度と、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLとの対応関係情報を記憶している記憶手段と、
前記制御レベル情報CLを取得する制御レベル情報取得手段と、
前記取得された制御レベル情報CLを、前記対応関係情報を用いて受信信号の強度に換算し、当該換算された受信信号の強度をRSSIとして提示する換算手段と
を備える事を特徴とした無線受信機におけるRSSI提示装置。 - 前記記憶手段は、前記受信信号の強度値を、制御レベル情報CLの値との異なる複数の組み合わせそれぞれに対応させて記憶しており、
前記換算手段は、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御信号レベル情報CLの値に対応して前記記憶手段に記憶されている前記受信信号の強度値を検索し、当該検索された強度値をRSSIとして提示する
ことを特徴とする請求項1に記載のRSSI提示装置。 - 受信信号を所定のレベルに増幅する可変利得増幅器を自動利得制御する無線受信機において、受信信号の強度を示すRSSIを提示するRSSI提示方法であって、
受信信号の強度と、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLとの対応関係情報を用いて実行され、
前記制御レベル情報CLを取得する制御レベル情報取得ステップと、
前記取得された制御レベル情報CLを、前記対応関係情報を用いて受信信号の強度に換算し、当該換算された受信信号の強度をRSSIとして提示する換算ステップと
を含む事を特徴とした無線受信機におけるRSSI提示方法。 - 受信信号を所定のレベルに増幅する可変利得増幅器を自動利得制御する無線受信機において、受信信号の強度を示すRSSIを提示するためのコンピュータ実行可能なプログラムであって、
前記RSSIの提示は、受信信号の強度と、前記可変利得増幅器を自動利得制御する制御レベル情報CLとの対応関係情報を用いて行われ、
前記制御レベル情報CLを取得する制御レベル情報取得ステップと、
前記取得された制御レベル情報CLを、前記対応関係情報を用いて受信信号の強度に換算し、当該換算された受信信号の強度をRSSIとして提示する換算ステップと
をコンピュータに実行させる事を特徴とするプログラム。
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