JP4086596B2 - 溶液製膜方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶液製膜方法及びこれにより製造されたセルロースアシレートフィルムに関するものである。特に、光学用途、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス、偏光板等に用いられるポリマーフィルムの製造方法としての溶液製膜方法に関するものであり、さらにこの製造方法によりつくられるセルロースアシレートフィルムと偏光板、液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のような高機能性ポリマーフィルム(以下、単にフィルムと称する)は、一般には、溶液製膜方法と呼ばれる製法により製造されている。この製造方法では、支持体へ流延した流延ドープ(以下、単にドープと称する)が自己支持性をもったところで、これをフィルムとして支持体から剥ぎ取る。剥ぎ取りの後、通常複数のローラを介してフィルムを搬送し、乾燥して製品としてのフィルムを巻き取る。乾燥工程には、必要に応じて、テンターと呼ばれる幅規制及び幅延伸を行う装置を設けるが、その場合には、テンターの前に、渡り部といわれる複数の搬送ローラによる搬送工程部を設けるのが一般的である。渡り部における搬送ローラは渡りローラと呼ばれることもある。
【0003】
支持体からフィルムを剥ぎ取る際には、剥ぎ取りローラを用いることが一般的となっている。溶液製膜を長期間連続して行うと、剥ぎ取りローラやその下流に位置する搬送ローラの表面にさまざまな異物が汚れとして付着し、これがフィルムに転写したり、きずを付けるなどして、製品故障の原因となることがある。この汚れは、ドープの主成分である例えばセルローストリアセテートの不純物や可塑剤等の各種添加剤であったり、これらの複合体であることが多い。
【0004】
製品故障の有無あるいはその程度や発生頻度は、原料ポリマーや可塑剤、光学調整剤、溶媒組成等の配合によるドープの処方と、フィルム化における乾燥速度等の乾燥条件の影響を受けるものである。例えば、支持体から剥ぎ取るときのフィルムにおける溶媒含有量が多い程、製品故障が生じやすいという傾向がみられれ、これはもっとも深刻な現象のひとつである。また、近年は、生産性の向上を図るために、製造ラインの運転速度をますます上げる傾向があり、上記の剥ぎ取り時の溶媒含有量及び乾燥速度の影響によって、製品故障の発生はより深刻さを増している。
【0005】
このような製品故障を防止するために、実際の製造においては、剥ぎ取りローラや搬送ローラの掃除を必要に応じて行ったり、製造速度を下げたり、さらには、ドープの処方を変更するなどの対策を講じている。また、剥ぎ取りローラや搬送ローラの表面材質を、20℃における表面エネルギーσが80dyne/cm以下のものとすることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−85011号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記の各ローラの掃除にあたり、製造ラインを停止することは生産のロスが大きすぎるので、製造ラインを減速してこれを行うのがふつうである。しかしながら、減速しても生産ロスは大きく、また、この場合には、フィルムの切断の危険性が大きいという問題もある。さらに、渡り部を不活性ガスの雰囲気下とする(イナート化)場合には、新たにガス置換を実施する必要が生じ、さらに生産ロスが増してしまう。一方で、製造速度を低下させる方法は、近年の生産効率の向上という観点に逆行するものであり、好ましくない。また、ドープの処方の変更は、フィルムの機械的強度等の性能を低下させる懸念がある他に、目的とするフィルム機能の発現性が不確実であって、困難なことが多い。また、特開平4−85011号公報の方法では、固形分濃度や溶媒組成等が限定されている。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、剥ぎ取りローラ及び搬送ローラの汚れの付着を抑制し、特に、搬送するフィルムの溶媒含有量が高い場合でもその抑制効果が大きいものであって、汚れの付着に起因する製品故障を防止することができる溶液製膜方法を提供することを目的とする。
【0009】
【議題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、支持体からポリマーフィルムを剥離またはこれを搬送するローラを有する溶液製膜設備によってポリマーフィルムを溶液製膜する方法において、1.5μm以上7.0μm以下の幅とその幅以上の深さを有する溝を、0.1mmあたり3本以上8本以下の割合で、かつ、70%以上90%以下の平滑率(前記ローラの外周表面の単位面積における平滑部の割合)でその表面に施した前記ローラにより、溶媒含有率が20重量%以上の前記ポリマーフィルムを前記支持体より剥離または搬送することを特徴としている。これにより、ローラへの汚れの付着を抑制し、汚れの付着に起因する製品故障を防止することができることを見いだした。
【0010】
また、本発明は、支持体からポリマーフィルムを剥離またはこれを搬送するローラを有する溶液製膜設備によってポリマーフィルムを溶液製膜する方法において、算術平均粗さRaが1μm以上5μm以下である表面粗さを有する第一の前記ローラと、1.5μm以上7.0μm以下の幅と、その幅以上の深さを有する溝を0.1mmあたり3本以上8本以下の割合で、かつ、70%以上90%以下の平滑率(前記ローラの外周表面の単位面積における平滑部の割合)で施した第二のローラとを用いることにより、溶媒含有率が20重量%以上の前記ポリマーフィルムを前記支持体より剥離または搬送する方法も含んで構成されている。以上の方法においては、前記ローラの表面硬さが150Hvであることが好ましく、前記ポリマーフィルムをセルロースアシレートフィルムとすることがもっとも好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を実施した溶液製膜方法の工程図である。流延ダイ11から支持体としてのバンド12へ流延されたドープ13は、剥ぎ取りローラ15によってフィルム16として剥ぎ取られる。その後、フィルム16は搬送ローラ20によってテンター27に送られる。フィルム16は、その両側端部をテンタークリップ28によって保持されることによりその幅を規制され、かつ、延伸されながら乾燥される。
【0013】
テンター27を出たフィルム16は、前記搬送ローラ20とは別の搬送ローラ30によってローラ乾燥室35へと送られ、ここの搬送ローラ36で搬送されながら十分に乾燥される。その後、さらに別の搬送ローラ37を介して、製品として巻き軸38に巻き取られる。ここで、搬送ローラ20,30,36,37については、それぞれ駆動ローラとする場合もあるし、非駆動ローラとする場合もあり、適宜これを選択する。なお、本発明は、上記の各工程の有無や、各搬送ローラ20,30,36,37の個数及びこれらの搬送ローラとフィルムとの相対位置関係に限られるものではない。さらに、図示は省略するが、支持体として、バンドの代わりにドラムを用いることもある。
【0014】
図2は本発明の実施形態であって、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20の表面粗さを示す粗さ曲線図である。縦軸yは粗さの凹凸を示す上下方向の長さであり、横軸xは測定範囲としての長さである。測定結果としての粗さ曲線y=f(x)は実線で示されている。剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20は、算術平均粗さRaが1μm以上5μm以下の表面粗さを有している。
【0015】
ここで、表面粗さの指標としての算術平均粗さRaは、粗さ曲線y=f(x)、その平均線ALの方向に基準長さLだけ切り取り、この切り取り部分の平均線ALから測定曲線y=f(x)までの偏差の絶対値を合計し、平均した値であって、数式1にて求める値である。本実施形態においては、これをJIS B0601に基づき、形状測定顕微鏡(型式;VK−8500、(株)キーエンス製)を用いてこの値を求めた。
【0016】
【数1】
Figure 0004086596
【0017】
剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20の表面を、平滑面ではなく、上記のように粗化面とすることにより、これらのローラ15,20への汚れの付着を抑制することができる。算術平均粗さRaを1.5μm以上3μm以下とするとさらに好ましい。
【0018】
表面粗さを、算術平均粗さRaで5μmより大きくなるように加工を施すことは可能であり、この値を大きくするほど汚れの付着の防止効果が高まる傾向はある。しかしながら、Raを5μmよりも大きくすると、フィルム16に対する保持力が上昇しすぎてしまい、表面粗さの凹凸がフィルム16の面に転写(一般に、ローラ表面写りと称される)してしまったり、フィルム16にしわが発生する懸念が高まるので好ましくない
【0019】
本発明の溶液製膜方法は、剥ぎ取りローラ15や搬送ローラ20と接するときのフィルム16の溶媒含有率が20重量%以上のときに特に効果があり、30重量%以上のときにもっとも有効であるが、20重量%未満の溶媒含有率の場合であっても各ローラ15,20に汚れが付着する場合には効果がある。なお、以上の溶媒含有率はいずれも湿量基準の重量百分率であり、サンプリング時のフィルムの重量をXグラムとし、十分乾燥した後のフィルムの重量をYグラムとしたとき、(X−Y)/X ×100の計算式にて求めた値である。
【0020】
この表面粗さを搬送ローラに施す方法は、特に限定されるものではなく、公知の表面処理加工法を適用してよい。例えば、ブラスト加工や液体ホーニング加工、エンボス加工等を例示することができる。
【0021】
剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20としては、表面硬さが150Hv以上のものを用いている。硬いものの方が、表面の耐機械的劣化性に優れ、きずを付けたりせずに表面形状を長く維持することができるため有効であり、250Hv以上のものとすることがさらに好ましい。この表面硬さは、JIS−Z2244に基づいて測定したビッカース硬さHV(Vickers Hardness)である。
【0022】
ビッカース硬さHVは、対面角を136°とした正四面錘のダイヤモンド圧子を用いて測定対象物に窪みをつけたときの荷重の値と、窪みの対角線長さから求めた表面積の値とから、式(1)〜(3)によって算出した値(単位;Hv)である。ここで、F(単位;N)は試験荷重であり、S(単位;mm2 )は窪みの表面積であり、θ(単位;°)はダイヤモンド圧子の対面角であり、d(単位;mm)は窪みの対角線長さの平均値である。また、通常の試験では、負荷速度を0から所定荷重までで約5秒間〜8秒間とし、保持時間を約10秒〜15秒とする。
Figure 0004086596
【0023】
この測定方法は、荷重をかけたことによって形成された窪みの形状が常に相似となるため、荷重の大きさに関わらず一定の値が得られ、また、荷重を変更するだけで、連続した尺度で硬さを求めることが可能である。さらに、形成された窪みの輪郭が明瞭であるために測定精度が高いので好適である。しかし、本発明における表面の硬さ測定は、ビッカース硬さ測定に限られるものではなく、硬さの上記好適範囲は、他の硬さ測定によるものであっても、この測定法に対照させたときの範囲を意味する。
【0024】
上記の表面形状及び表面硬さを施すことは、本実施形態における円柱状ローラのほかに様々な形状のローラをその対象物とすることができる。対象物は、例えば、コンベックスローラやコンケーブローラ、段付きローラである。また、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20の材質はSUSであり、その表面はハードクロムメッキとされている。ただし、上記の表面形状及び表面硬さを施すには、この材質に限定されるものではなく、金属やセラミックス、フッ素系樹脂、あるいは無機材料と有機材料の複合材料等、様々な材料を適宜選定することができる。このような材質及び構造は、温度制御が可能であって、駆動能力を有していることが特に好ましい。
【0025】
一時的あるいは短期間における汚れ防止に対しては、本発明のように各ローラ15,20の表面粗さを制御する代わりに、その表面材質を例えばポリテトラフルオロエチレンを代表とするフッ素系ポリマーを用いることができる。しかし、このようなフッ素系材料は、汚れの付着の抑制には有効であるが、表面硬さが本発明における上記有効範囲よりも低いためにきず等がつきやすい。
【0026】
また、金属にフッ素系ポリマーの粒子を分散させた層を表面被膜としたり、ローラ15,20の金属メッキに施した溝の中にフッ素系ポリマーを埋め込んだ場合には、フッ素系ポリマーとするより硬さにおいては優れ、かつ、単一の金属の平滑面と比べると汚れの防止効果については優れているものの、フッ素系ポリマーのみの場合に比べて汚れ防止効果は低減してしまう。これに対し、本発明においては、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20の表面粗さの制御と表面硬さの双方を考慮することによって、これらのローラ15,20に対する汚れ防止の優れた効果を持続させている。
【0027】
図3は、別の実施形態としての剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20の表面状態を示す平面図である。ここでは、表面粗さの制御として、前記実施形態における算術平均粗さRaの制御の代わりとして、溝40の付与を行っている。溝40は、平滑部41に施されたクラック状形状となっているが、これに限定されるものではない。溝40の幅Dが1.5μm以上7.0μm以下であって、深さがその幅以上となっていることが好ましい。溝の幅Dが7.0μmよりも大きい場合にはフィルム16の表面に溝が転写してしまい、一方、これが1.5μmよりも小さい場合には、汚れの付着を防止するための十分な表面粗さとはなりえないので不適である。
【0028】
また、この溝40が、0.1mmあたり3本以上8本以下で、かつ、外周面において70%以上90%以下の平滑率となるように施されている。ここで、平滑率とは、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20の外周表面の単位面積における平滑部の割合である。
【0029】
さらに、算術平均粗さRaが1μm以上5μm以下である表面粗さを有するローラと、1.5μm以上7.0μm以下の幅と、その幅以上の深さを有する溝を0.1mmあたり3本以上8本以下の割合で、かつ、70%以上90%以下の平滑率で施したローラの両方のローラを、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20として併用することもできる。その際には、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20のうち、いずれのローラを前者のローラとするか、あるいは後者のローラとするかについては、任意に選択することができる。
【0030】
また、本発明において製造することができるフィルム16としては、セルロースアシレートフィルムが好ましく、中でも、セルローストリアセテートフィルムがもっとも好ましいが、これに限定されるものではない。つまり、フィルム16の主成分となるポリマーあるいはその前駆体が溶媒を用いることによりドープ13となることができるものであればよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等の各種ポリエステル、ポリエチレン等の各種ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド等を挙げることができる。セルローストリアセテートの場合には、その原料が綿花リンターのものと木材パルプのものがあり、本実施形態では綿花リンターのものを単独で用いたが、木材パルプのものであっても、また、両者を混合したものでもよい。
【0031】
また、本発明は、フィルム16の厚みTが25μm以上150μm以下の場合に効果の発現性が特に高い。ここで、フィルム16の厚みTは、剥ぎ取りローラ15,20との接触時における厚みであり、溶媒含有量が20重量%以上のときの湿潤フィルム厚を意味する。さらに、フィルム16を単層構造とする場合のみならず、逐次流延方式及び共流延方式を用いた積層構造とする場合に対しても有効である。積層構造とする場合も、溶媒含有量が20重量%以上のときの湿潤フィルム厚が全層で25μm以上150μm以下の場合に特に有効である。
【0032】
ドープ13は、流延時の温度における粘度が5〜100mPa・sの範囲が好ましい。ドープ13の流延速度もしくはフィルム16の搬送速度は、概ね100m/分以下の領域で適用可能である。また、フィルム16の搬送速度が大きい場合やフィルム厚が非常に薄い場合等、一般にはフィルム化するのが困難といわれる製造系ほど本発明は有効である。
【0033】
本発明におけるドープ13の溶媒成分としては、公知の各種溶媒を用いることができる。例えば各種ハロゲン化炭化水素の他、アルコール、エーテル、エステル、ケトンなどを単独あるいは複数混合して使用することができる。さらに、本発明は、ドープ13の固形分濃度や、溶媒組成等に限定されない点で有効である。
【0034】
さらに、本発明においては、フィルムの中に各種添加剤を適宜含有させてもよい。添加剤としては、可塑剤、紫外線吸収剤、顔料、光学的異方性化合物、マット剤等が一般的である。
【0035】
さらに、本発明には、以上の溶液製膜方法によって作られたフィルムを構成要素とする偏光板、液晶表示装置も含まれる。本発明の偏光板は、ポリビニルアルコール(PVA)系フィルムにより作製された偏光膜の両面に、前記の各実施形態の溶液製膜方法により作製されたセルローストリアセテート等のフィルムを保護膜として貼り合わせることによって得られる。偏光膜は、ポリビニルアルコール系フィルムを染色して得られるが、この染色方法としては、気相吸着法と液相吸着法が一般的でありどちらも適用することができるが、本発明においては液相吸着により染色を実施した。
【0036】
液相吸着による染色には、ここではヨウ素を用いるがこれに限定されるものではない。ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素/ヨウ化カリウム(KI)水溶液に、30秒以上5000秒以下の浸積時間をもって浸積した。このときの水溶液は、ヨウ素の濃度を0.1g/リットル以上20g/リットル以下とし、ヨウ化カリウムの濃度を1g/リットル以上100g/リットル以下とすることが好ましい。また、浸積時の水溶液の温度は5℃以上50℃以下の範囲に設定されることが好ましい。
【0037】
液相吸着方法としては、上記の浸積法に限らず、ヨウ素あるいはその他の染料溶液をポリビニルアルコールフィルムに塗布する方法や噴霧する方法など、公知の方法を適用してよい。染色を実施するのは、ポリビニルアルコールフィルムを延伸する前であっても延伸した後でもよいが、ポリビニルアルコールフィルムは染色を施されることにより適度に膨潤して延伸されやすくなることから、延伸工程の前に染色工程を設けることが特に好ましい。
【0038】
ヨウ素の代わりに二色性色素で染色することも好適である。二色性色素としては、アゾ系色素やスチルベン系色素、ピラゾロン系色素、トリフェニルメタン系色素、キノリン系色素、オキサジン系色素、チアジン系色素、アントラキノン系色素等の色素系化合物を例示することができる。なお、水溶性の色素系化合物がもっとも好ましい。また、これらの二色性色素の分子中に、スルホン酸基やアミノ基、水酸基等の親水性官能基が導入されていることが好ましい。
【0039】
染色したポリビニルアルコール系フィルムを延伸して偏光膜を製造工程においてはポリビニルアルコールを架橋させる化合物を用いている。具体的には、延伸前工程もしくは延伸工程において架橋剤溶液にポリビニルアルコール系フィルムを浸積して架橋剤を含有させる。浸積する代わりに塗布してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムは、架橋剤の含有によって十分に硬膜化され、この結果、適切な配が付与される。なお、ポリビニルアルコールの架橋剤としては、ホウ酸類がもっとも好ましいが、これに限定されるものではない。
【0040】
得られた偏光膜とセルローストリアセテートフィルムとの接着剤には、偏光膜と保護膜の接着に用いることができる公知の各種接着剤を用いることができる。中でも、アセトアセチル基やスルホン酸基、カルボキシル基、オキシアルキレン基等を有する変性ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコール系ポリマーやホウ素系化合物の水溶液が好ましい。この接着剤は、乾燥した後の厚みが0.01μm以上10μm以下となるように付与することが好ましく、0.05μm以上5μm以下となるように付与することがさらに好ましい。さらに、保護膜としてポリビニルアルコール層に付与したセルローストリアセテートフィルム層の表面には、反射防止層や防眩層、滑り付与層、易接着層等を付与することができる。
【0041】
さらに、上記の偏光板に反射防止層を付与した反射防止フィルムを得て、これを表面保護フィルムの片側として用い、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等のモードの透過型、反射型、または半透過型の液晶表示装置を得る。また、液晶表示装置の視野角を改良する視野角拡大フィルムなどの光学補償フィルム、位相差板等を組み合わせて使用することもできる。透過型または半透過型の液晶表示装置に用いる場合には、市販の輝度向上フィルム(偏光選択層を有する偏光分離フィルム、例えば住友3M(株)製のD−BEFなど)と併せて用いることにより、さらに視認性の高い表示装置を得ることができる。
【0042】
【実施例】
〔実施例1〕
溶液製膜方法にてセルローストリアセテートのフィルム化を実施した。剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20はいずれも、外径が100mmであって、算術平均粗さRaが1.60μmの梨地仕上げとなっている。剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20と接触するときのセルローストリアセテートフィルムの厚みTは80μmであり、溶媒含有率は21〜23重量%である。なお、セルローストリアセテートフィルムには、マット剤、紫外線吸収剤の他に、可塑剤としてトリフェニルホスフェート(TPP)が含有されている。剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20の汚れと、巻き取ったフィルム16の外観を目視にて観察した。本実施例の結果、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20には汚れが認められなかった。また、フィルム16の搬送中に搬送スジやしわが発生することはなく、フィルム16の外観は正常であり良好であった。
【0043】
〔実施例2〕
剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20と接触するときのセルローストリアセテートフィルム16の溶媒含有率が40〜42重量%であったほかは、実施例1と同様に実施した。本実施例においても、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20には汚れが認められなかった。また、フィルム16の搬送中に搬送スジやしわが発生することはなく、フィルム16の外観は正常であり良好であった。
【0044】
〔実施例3〕
剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20を、算術平均粗さRaが3.50μmの梨地の表面を有するものとし、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20と接触するときのセルローストリアセテートフィルム16の溶媒含有率が40〜42重量%であったほかは、実施例1と同様に実施した。本実施例の結果、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20の汚れはなく、フィルム16の外観は正常だったものの、フィルム16の搬送中に弱い搬送スジやしわの発生が断続的に確認された。
【0045】
〔比較例1〕
剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20として、その表面が0.24μmの算術平均粗さRaをもつ鏡面仕上げのものとし、これらのローラ15,20と接触するときのフィルム16の溶媒含有量を15〜16重量%とした。その他の条件については実施例1と同様にして実施した。この結果、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20には汚れが認められなかった。また、フィルム16の搬送中に搬送スジやしわが発生することはなく、フィルム16の外観は正常であり良好であった。
【0046】
〔比較例2〕
剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20として、その表面が0.24μmの算術平均粗さRaをもつ鏡面仕上げのものを用い、そのほかの条件については実施例1と同様に実施した。この結果、フィルム16の搬送中に搬送スジやしわが発生することはなかったものの、各ローラ15,20には汚れがみられ、また、巻き取ったフィルム16にはごく弱いものではあるが部分的な面荒れが確認された。
【0047】
〔比較例3〕
剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20として、その表面が0.24μmの算術平均粗さRaをもつ鏡面仕上げのものとし、これらのローラ15,20と接触するときのフィルム16の溶媒含有量を40〜42重量%とした。その他の条件については実施例1と同様にして実施した。この結果、フィルム16の搬送中に搬送スジやしわが発生することはなかったものの、各ローラ15,20には汚れはっきりとがみられ、また、巻き取ったフィルム16には強い面荒れがところどころに確認された。
【0048】
〔比較例4〕
剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20を、算術平均粗さRaが5.60μmの梨地表面のものとし、各ローラ15,20と接触するときのセルローストリアセテートフィルムの溶媒含有率が40〜42重量%であったほかは、実施例1と同様に実施した。この結果、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20に汚れはなかったものの、搬送中のフィルム16には搬送スジやしわが頻発し、巻き取ったフィルム16にしわやローラ表面の梨地の転写が確認された。
【0049】
実施例1〜3及び比較例1〜4より、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20の汚れやこれに起因するフィルムの面状故障は、これらのローラ15,20と接触するときのフィルム16の溶媒含有率が20%以上のときに顕著に見られ、これを防止するには、これらのローラ15,20の表面粗さを調整することが有効であることが確認された。また、その表面粗さは、算術平均粗さRaの値が1μm以上5μm以下とすることが好ましいことがわかる。
【0050】
〔実施例4〕
剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20をいずれも、微小なクラック状の溝をその表面に入れたものとした。その溝は、1.8μm以上4.7μm以下の幅で、幅と同等以上の深さとし、これを0.1mmあたり3本以上7本以下つけている。また、平滑部は鏡面仕上げとなっている。剥ぎ取りローラ15と搬送ローラ20と接触するときのフィルム16の溶媒含有量は40〜42重量%であった。その他の条件は実施例1と同様に実施した。本実施例の結果、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20には汚れが認められなかった。また、フィルム16の搬送中に搬送スジやしわが発生することはなく、フィルム16の外観は正常であり良好であった。
【0051】
〔比較例5〕
剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20に付与したクラック状の溝を、幅が3.9μm以上7.5μm以下で、深さがその幅以上となるようにした。このほかの条件は実施例4と同様にして実施した。この結果、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20には汚れが確認されなかったものの、フィルム16を搬送中に搬送スジとしわがところどころ発生し、巻き取ったフィルム16にはローラ表面の溝の転写が確認された。
【0052】
実施例4及び比較例5より、剥ぎ取りローラ15及び搬送ローラ20の汚れとこれに起因するフィルム16の面状故障を防止するためには、これらローラ15,20に算術平均粗さRaを指標とした表面加工を施す代わりに、微小な溝をつけることも有効であることがわかる。その溝の大きさは、幅が1.5μm以上7μmであって、その幅と同等もしくはそれ以上の深さとし、これを0.1mmあたり3本以上8本以下で前記ローラ15,20の表面に施すことが好ましいことがわかる。
【0053】
〔実施例5〕
ヨウ素濃度を0.3g/リットルとし、ヨウ化カリウム18.0g/リットルとした水溶液を25℃に設定して、この中にフィルム厚が75μmのポリビニルアルコールフィルム(厚み(株)クラレ製)を浸積した。さらに、ホウ酸濃度を80g/リットル、ヨウ化カリウム濃度を30g/リットルとした50℃の水溶液中にて、このフィルムを5.0倍に延伸して偏光膜を得た。実施例1〜4で得られたセルローストリアセテートフィルム16を、それぞれ、50℃の1.5Nの水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液で約180秒処理した後、中和してから水洗処理を施し、偏光膜の表裏に貼り合わせた。接着剤としてポリビニルアルコール(商品名;PVA−117H、(株)クラレ製)の4%水溶液を用いた。これを80℃の空気恒温槽にて約30分間乾燥して2種類の偏光板を得た。
【0054】
分光光度計により、得られた2種類の偏光板について、可視領域における並行透過率Yp及び行透過率Ycを求め、次式に基づき偏光度PYを決定した。
PY={(Yp−Yc)/(Yp+Yc)}1/2 ×100 (%)
【0055】
本実施例の結果、実施例1〜4から製造されたフィルム16を用いて構成された偏光板のいずれにおいても偏光度PYは99.6%以上であり、本発明の溶液製膜方法にて得られるフィルム16は、偏光板に好適に用いることができることがわかる。
【0056】
透過型TN液晶表示装置が搭載されたノートパソコンの液晶表示装置の視認側偏光板を、作製した4種類の偏光板にそれぞれ貼り代えた。なお、この液晶表示装置は、そのバックライトと液晶セルとの間に、偏光選択層を有する偏光分離フィルム(商品名;DーBEF、住友3M(株)製)を有している。
【0057】
本実施例の結果、得られた4種類の液晶表示装置はいずれも、背景の映りこみが極めて少なく、表示品位の非常に高いものであった。このことから、本発明の溶液製膜方法にて得られるフィルムは、液晶表示装置として好適であることがわかる。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明の溶液製膜方法により、剥ぎ取りローラ及び搬送ローラの汚れの発生を抑制するとともに、フィルムのしわや面荒れ等の面状故障を防止することができる。得られたフィルムは、さらに、偏光板や液晶表示装置の構成要素として好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した溶液製膜方法を示す工程図である。
【図2】本発明を実施した溶液製膜方法におけるローラ表面の粗さ曲線図である。
【図3】別の実施形態としてのローラ表面の状態図である。
【符号の説明】
15 剥ぎ取りローラ
16 フィルム
20 搬送ローラ
40 溝
41 平滑部
D 溝幅
Ra 算術平均粗さ
ML 粗さ曲線

Claims (4)

  1. 支持体からポリマーフィルムを剥離またはこれを搬送するローラを有する溶液製膜設備によってポリマーフィルムを溶液製膜する方法において、
    1.5μm以上7.0μm以下の幅とその幅以上の深さを有する溝を、0.1mmあたり3本以上8本以下の割合で、かつ、70%以上90%以下の平滑率(前記ローラの外周表面の単位面積における平滑部の割合)でその表面に施した前記ローラにより、溶媒含有率が20重量%以上の前記ポリマーフィルムを前記支持体から剥離または搬送することを特徴とする溶液製膜方法。
  2. 支持体からポリマーフィルムを剥離またはこれを搬送するローラを有する溶液製膜設備によってポリマーフィルムを溶液製膜する方法において、
    算術平均粗さRaが1μm以上5μm以下である表面粗さを有する第一の前記ローラと、1.5μm以上7.0μm以下の幅と、その幅以上の深さを有する溝を0.1mmあたり3本以上8本以下の割合で、かつ、70%以上90%以下の平滑率(前記ローラの外周表面の単位面積における平滑部の割合)で施した第二のローラとを用いることにより、溶媒含有率が20重量%以上の前記ポリマーフィルムを前記支持体から剥離または搬送することを特徴とする溶液製膜方法。
  3. 前記ローラの表面硬さが150Hvであることを特徴とする請求項1または2記載の溶液製膜方法。
  4. 前記ポリマーフィルムをセルロースアシレートフィルムとすることを特徴とする請求項1ないし3いずれかひとつ記載の溶液製膜方法。
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