JP4084108B2 - 車両用データ通信システム - Google Patents

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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B13/00Transmission systems characterised by the medium used for transmission, not provided for in groups H04B3/00 - H04B11/00
    • H04B13/005Transmission systems in which the medium consists of the human body

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、身体に装着される携帯用データ通信装置と、車両に搭載される車両側データ通信装置とを用いた車両用データ通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車室内での所定操作を可能にするための車両用データ通信システムが考えられている。この車両用データ通信システムは、ユーザの身体に装着される携帯用データ通信装置と、車両に搭載される車両側データ通信装置とを備えている。携帯用データ通信装置は、ユーザが乗車したときに、車両側データ通信装置からのリクエスト信号に基づいて車両側データ通信装置に無線通信用IDコード信号を送信する。そして、車両側データ通信装置は、無線通信用IDコード信号に含まれる無線通信用IDコードと、車両側データ通信装置に予め記憶された無線通信用IDコードとを比較する。その結果、IDコード同士が一致したことを条件として、エンジン始動スイッチやシフトレバー等の操作手段の操作が可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の車両用データ通信システムでは、IDコード同士が一致したときに、ユーザ以外の不特定の人によって操作手段が操作できてしまう。例えば、エンジン始動時等のIDコード同士が一致している状態でユーザが運転席にいない場合、他人によって操作手段が操作されてしまうおそれがある。
【0004】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、IDコード同士が一致しているときに、ユーザ以外の不特定の人による操作手段の操作を防止することができる車両用データ通信システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両に搭載される装備品の調整を行う調整手段及びエンジンを始動させるエンジン始動手段のうちの少なくとも一つを作動させる操作手段と、ユーザの身体に接する通信用電極及び静電場回路に電気的に結合される基準電位用電極を備え、前記車両の室内において前記通信用電極を介して有線通信用IDコードを含む有線通信用IDコード信号を送信する携帯用データ通信装置と、前記車両に搭載され、前記有線通信用IDコード信号を受信する車両側データ通信装置と、前記有線通信用IDコード信号に含まれる有線通信用IDコードと前記車両側データ通信装置に予め記憶された有線通信用IDコードとが一致したことを条件として、ユーザのみによる前記操作手段の操作を可能とする操作許可手段とを備え、前記操作手段は、前記操作許可手段に電気的に接続され、前記有線通信用IDコード信号に含まれる個人データに基づいて前記操作許可手段を作動させるときに前記ユーザの身体が接触する電極を備え、前記装備品の調整を自動的に行うのに用いられる位置調整スイッチであり、前記車両側データ通信装置に、前記有線通信用IDコード信号に含まれる有線通信用IDコードと前記車両側データ通信装置に予め記憶された有線通信用IDコードとが不一致であることを条件として、前記位置調整スイッチによる調整を手動操作にて行う手動操作モードに切り替える切替手段を設けたことを要旨とする。
【0006】
本発明においては、有線通信用IDコード信号に含まれる有線通信用IDコードと車両側データ通信装置に予め記憶された有線通信用IDコードとが一致したことを条件として、操作許可手段はユーザのみによる操作手段の操作を可能とする。したがって、IDコード同士が一致しているときに、ユーザ以外の不特定の人による操作手段の操作を防止することができる。
【0008】
また、ユーザの身体が位置調整スイッチに接したときに、装備品が個人データに基づいて自動的に調整される。そのため、ユーザによる装備品の調整作業が不要になる。よって、車両用データ通信システムの利便性を向上させることができる。
【0010】
さらに、有線通信用IDコード信号に含まれる有線通信用IDコードと車両側データ通信装置に予め記憶された有線通信用IDコードとが不一致であることを条件として、切替手段は位置調整スイッチを手動操作モードに切り替える。従って、IDコード同士が不一致である場合に、ユーザだけでなく、ユーザ以外の不特定の人による装備品の調整作業が可能となる。
【0013】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記携帯用データ通信装置から無線送信される無線通信用IDコード信号に含まれる無線通信用IDコードと、前記車両側データ通信装置に予め記憶された無線通信用IDコードとが一致したことを条件として、前記車両のドアを解錠させるドア解錠手段を設けたことを要旨とする。
【0014】
本発明においては、車両のドアは、無線通信用IDコード信号が携帯用データ通信装置から無線送信されたときにドア解錠手段によって解錠される。よって、IDコード信号を通信用電極を介して車両側データ通信装置に送信できない場合でも、容易に乗車することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した車両用データ通信システムの一実施形態を図1〜図5に従って説明する。
【0016】
図1に示すように、車両用データ通信システム11は、ユーザの身体12に着脱可能に装着される携帯用データ通信装置13と、車両14に搭載される車両側データ通信装置15とを備えている。ユーザの身体12が有線的な機能を果たすことで、携帯用データ通信装置13と車両側データ通信装置15との間で通信回路16が形成される。車両側データ通信装置15は、ユーザの身体12と大地アースとを介し、携帯用データ通信装置13と静電場結合される。これにより、携帯用データ通信装置13と車両側データ通信装置15との間で静電場回路としてのグランド回路17が形成される。
【0017】
図1,図3に示すように、携帯用データ通信装置13は、ユーザの身体12に装着される装身具18に内蔵されるものである。携帯用データ通信装置13は、身体側受信回路19、身体側マイクロコンピュータ(以下、身体側マイコンという)20及び身体側送信回路21を備えている。身体側受信回路19は、受信アンテナ22を介して車両側データ通信装置15からのリクエスト信号S1を受信して、その信号を身体側マイコン20に入力するようになっている。身体側マイコン20は、身体側受信回路19からリクエスト信号S1が入力されたときに、予め記憶された無線通信用IDコードを含む無線通信用IDコード信号S2を無線送信するようになっている。身体側送信回路21は、無線通信用IDコード信号S2を所定周波数の電波に変調し、送信アンテナ23を介して車両側データ通信装置15に送信するようになっている。
【0018】
また、身体側マイコン20は、ユーザが後記するエンジン始動スイッチ34、シート調整スイッチ35、ミラー調整スイッチ36及びステアリング調整スイッチ37に触れたときに、車両側データ通信装置15に有線通信用IDコード信号S4を送信する。また、身体側マイコン20は、車両側データ通信装置15から送信されるID要求信号S3を受信し、そのID要求信号S3が車両側データ通信装置15から送信されるID要求信号S3であるか否かを判別する。そして、ユーザの所有する車両14から送信されてくるID要求信号S3であると判別した場合のみ、身体側マイコン20は車両側データ通信装置15に有線通信用IDコード信号S4を送信する。なお、有線通信用IDコード信号S4には、身体側マイコン20に予め記憶された有線通信用IDコード及びユーザの個人データが含まれている。身体側受信回路19、身体側マイコン20及び身体側送信回路21は、装身具18に内蔵された図示しないボタン電池により駆動されるようになっている。
【0019】
また、装身具18は通信用電極24及び基準電位用電極25を備えている。両電極24,25は、装身具18の外面に露出した状態で互いに距離をおいて配置されている。そして、装身具18をユーザの身体12に装着したときには、両電極24,25が身体12に直接接触する。これにより、携帯用データ通信装置13と身体12とが電気的に結合される。装身具18としては、例えば、時計、眼鏡、指輪、靴及び衣類等のように常に身体12に直接接触するものが挙げられる。
【0020】
また、両電極24,25は、それぞれ信号線26,27を介して身体側マイコン20に電気的に接続されている。そして、ID要求信号S3は、信号線26を介して身体側マイコン20に入力されるようになっている。これにより、通信用電極24が車両用データ通信システム11の通信回路16側に電気的に結合され、基準電位用電極25がグランド回路17側に電気的に結合される。
【0021】
なお、身体12を流れる前記各信号S3,S4の微少電流の大きさは、身体的障害がない程度のものである。具体的には、体脂肪計と同等であって、最高値が1nA〜500μAの範囲であることが望ましい。
【0022】
図3に示すように、車両側データ通信装置15は、車両側送信回路28、車両側受信回路29及び車両側マイクロコンピュータ(以下、車両側マイコンという)30を備えている。車両側送信回路28及び車両側受信回路29は、それぞれ車両側マイコン30に接続されている。そして、車両側送信回路28には送信アンテナ31が接続され、車両側受信回路29には受信アンテナ32が接続されている。車両側送信回路28は、車両側マイコン30から出力されるリクエスト信号S1を所定周波数の電波に変換し、送信アンテナ31を介して送信するようになっている。車両側受信回路29は、受信アンテナ32を介して身体側マイコン20からの無線通信用IDコード信号S2を受信可能となっている。この車両側受信回路29は、その無線通信用IDコード信号S2をパルス信号に復調して受信信号を生成するとともに、その受信信号を車両側マイコン30へ出力するようになっている。
【0023】
車両側マイコン30は、具体的には図示しないCPU、RAM、ROM等からなるCPUユニットであり、車両14に搭載された図示しない車両用バッテリにより駆動されるようになっている。図3に示すように、車両側マイコン30には、ドアロック駆動装置33、操作手段としてのエンジン始動スイッチ34及びエンジン始動手段としてのセルモータ41が電気的に接続されている。また、車両側マイコン30には、位置調整スイッチとしてのシート調整スイッチ35、位置調整スイッチとしてのミラー調整スイッチ36及び位置調整スイッチとしてのステアリング調整スイッチ37が電気的に接続されている。さらに、車両側マイコン30には、調整手段を構成するシート用モータ42、調整手段を構成するミラー用モータ43及び調整手段を構成するステアリング用モータ44が電気的に接続されている。エンジン始動スイッチ34は、セルモータ41を作動させてエンジンを始動させるためのものであり、車両室内における運転席の近傍に設けられている。シート調整スイッチ35は、ユーザの身体12が触れたときにシート用モータ42を作動させることにより、有線通信用IDコード信号S4に含まれる個人データに基づいて装備品としてのシート38の位置調整を行うようになっている。具体的には、シート調整スイッチ35は、シート用モータ42を作動させてシート38の前後位置調整やバックレスト調整等を行うようになっている。ミラー調整スイッチ36は、ユーザの身体12が触れたときにミラー用モータ43を作動させることにより、有線通信用IDコード信号S4に含まれる個人データに基づいて装備品としてのドアミラー39の角度調整を行うようになっている。ステアリング調整スイッチ37は、ユーザの身体12が触れたときにステアリング用モータ44を作動させることにより、有線通信用IDコード信号S4に含まれる個人データに基づいて、装備品としてのステアリングホイール40の角度をユーザの体格や運転姿勢に合うように調整するためのものである。本実施形態において、ステアリングホイール40は電動チルトステアリングである。
【0024】
また、図3に示すように、車両側マイコン30は、車両側受信回路29から無線通信用IDコードを含む受信信号が入力されたときに、予め記憶された無線通信用IDコードと受信信号に含まれる無線通信用IDコードとの比較(IDコードの照合)を行うようになっている。そして、それらIDコードが一致した場合、車両側マイコン30は、ドアロック駆動装置33を駆動して車両14のドアを自動的に解錠させる。すなわち、車両側マイコン30はドア解錠手段として用いられており、車両用データ通信システム11は、いわゆるスマートエントリ装置として機能するようになっている。
【0025】
そして、この状態でユーザの身体12の一部がエンジン始動スイッチ34に設けられた電極34a(図2に図示)に接すると、車両側マイコン30は、その表面に帯電している静電容量の変動を検出し、その検出結果に基づいてID要求信号S3を携帯用データ通信装置13に送信する。車両側マイコン30は、有線通信用IDコード信号S4に含まれる有線通信用IDコードと、車両側マイコン30に予め記憶された有線通信用IDコードとを比較する。ここで使用される有線通信用IDコードは、スマートエントリ装置に使用された無線通信用IDコードとは異なるものである。また、エンジン始動スイッチ34の電極34aは通信回路16に電気的に結合されている。
【0026】
そして、車両側マイコン30は、これらIDコード同士が一致したときに車両14のユーザであることを判別して、エンジン始動スイッチ34のユーザによる操作のみを許可する。すなわち、車両側マイコン30は操作許可手段として用いられている。そして、この状態でユーザがエンジン始動スイッチ34を操作すると、セルモータ41が作動してエンジンが始動する。
【0027】
これに対して、携帯用データ通信装置13と身体12とが電気的に結合されていない場合には、ユーザの身体12の一部がエンジン始動スイッチ34の電極34aに触れたのにも拘わらず、車両側マイコン30に有線通信用IDコード信号S4を入力させることができない。この場合、車両側マイコン30は、ユーザによるエンジン始動スイッチ34の操作を許可しないため、エンジンの始動が不能になる。
【0028】
また、ユーザが、例えば図2に示すシート調整スイッチ35に設けられた電極35a、ミラー調整スイッチ36に設けられた電極36a及びステアリング調整スイッチ37に設けられた電極37aに触れる。このとき、車両側マイコン30は、その表面に帯電している静電容量の変動を検出し、その検出結果に基づいてID要求信号S3を携帯用データ通信装置13に送信する。車両側マイコン30は、有線通信用IDコード信号S4に含まれる有線通信用IDコードと、車両側マイコン30に予め記憶された有線通信用IDコードとを比較する。そして、車両側マイコン30は、これらIDコード同士が一致したときに車両14のユーザであることを判別して、シート用モータ42、ミラー用モータ43及びステアリング用モータ44を作動させる。その結果、シート38、ドアミラー39及びステアリングホイール40がユーザの体格や運転姿勢に合わせて自動的に調整される。すなわち、車両側マイコン30は操作許可手段として用いられている。なお、電極35a,36a,37aは通信回路16に電気的に結合されている。
【0029】
これに対して、有線通信用IDコード信号S4に含まれる有線通信用IDコードと車両側マイコン30に予め記憶された有線通信用IDコードとが不一致である場合には、シート38、ドアミラー39及びステアリングホイール40をユーザに合わせて調整することができない。このとき、車両側マイコン30は、シート調整スイッチ35、ミラー調整スイッチ36及びステアリング調整スイッチ37による調整をユーザの手動操作にて行う手動操作モードに切り替える。すなわち、車両側マイコン30は切替手段として用いられている。
【0030】
次に、この車両用データ通信システム11の動作について説明する。
車両用データ通信システム11を使用する前において、ユーザの身体12に携帯用データ通信装置13が内蔵された装身具18が装着され、両電極24,25が身体12に接触しているものとする。また、通信用電極24が通信回路16に電気的に結合され、基準電位用電極25がグランド回路17に静電場結合されているものとする。
【0031】
図4に示すように、ステップS11では、車両側データ通信装置15から携帯用データ通信装置13に送信されたリクエスト信号S1に基づいて、無線通信用IDコードを含む無線通信用IDコード信号S2が身体側マイコン20から車両側データ通信装置15に対して無線送信される。ステップS12では、車両側データ通信装置15を構成する車両側マイコン30に設けられたCPUによって、車両側受信回路29が無線通信用IDコード信号S2を受信する。
【0032】
そして、ステップS13では、車両側マイコン30が無線通信用IDコード信号S2に含まれる無線通信用IDコードと、車両側マイコン30に予め記憶された無線通信用IDコードとを比較する。IDコード同士が一致していると判断された場合、車両側マイコン30はステップS14の処理へ移行する。なお、IDコード同士が一致していないと判断された場合、車両側マイコン30はここでの処理を終了する。
【0033】
ステップS14において、車両側マイコン30は、IDコード同士が一致することを条件としてドアロック駆動装置33を駆動させる。これにより、車両14のドアが解錠されてドアが開閉可能な状態となり、ステップS15の処理へ移行する。
【0034】
ユーザがエンジン始動スイッチ34を押圧操作した場合、ユーザの指先はエンジン始動スイッチ34の電極34aに接するため、車両側マイコン30は、ID要求信号S3を携帯用データ通信装置13に送信する。そして、ステップS15において、身体側マイコン20は、有線通信用IDコード信号S4を通信回路16を介して車両側データ通信装置15に送信する。ステップS16では、車両側マイコン30が有線通信用IDコード信号を受信する。そして、ステップS17において、車両側マイコン30は、有線通信用IDコード信号S4に含まれる有線通信用IDコードと、車両側マイコン30に予め記憶された有線通信用IDコードとを比較する。IDコード同士が一致していると判断された場合、車両側マイコン30はステップS18の処理へ移行する。なお、IDコード同士が一致していないと判断された場合、車両側マイコン30はここでの処理を終了する。そして、ステップS18において、エンジンが始動され、車両側マイコン30はここでの処理を終了する。
【0035】
次に、ユーザがシート調整スイッチ35、ミラー調整スイッチ36及びステアリング調整スイッチ37を押圧操作する場合における車両用データ通信システム11の動作を図5に基づいて説明する。なお、図5におけるステップS11〜S14の処理は図4に示すステップS11〜S14の処理と同一であるため、その詳細な説明を省略する。
【0036】
ユーザがシート調整スイッチ35、ミラー調整スイッチ36及びステアリング調整スイッチ37を押圧操作した場合、ユーザの指先はシート調整スイッチ35の電極35a、ミラー調整スイッチ36の電極36a及びステアリング調整スイッチ37の電極37aに接する。このとき、車両側マイコン30は、ID要求信号S3を携帯用データ通信装置13に送信する。そして、ステップS19において、身体側マイコン20は、有線通信用IDコード信号S4を通信回路16を介して車両側データ通信装置15に送信する。ステップS20では、車両側マイコン30が有線通信用IDコード信号を受信する。そして、ステップS21において、車両側マイコン30は、有線通信用IDコード信号S4に含まれる有線通信用IDコードと、車両側マイコン30に予め記憶された有線通信用IDコードとを比較する。IDコード同士が一致していると判断された場合、車両側マイコン30はステップS22の処理へ移行する。そして、ステップS22において、車両側マイコン30が、シート38、ドアミラー39及びステアリングホイール40をユーザの体格や運転姿勢に合わせて自動的に調整させると、車両側マイコン30はここでの処理を終了する。それに対して、ステップS21においてIDコードが一致していないと判断された場合、車両側マイコン30はステップS23の処理へ移行する。ステップS23において、車両側マイコン30は、シート調整スイッチ35、ミラー調整スイッチ36及びステアリング調整スイッチ37による調整をユーザの手動操作にて行う手動操作モードに切り替えて、ここでの処理を終了する。
【0037】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)有線通信用IDコード信号S4に含まれる有線通信用IDコードと車両側マイコン30に予め記憶された有線通信用IDコードとが一致したことを条件として、車両側マイコン30は、ユーザのみによるエンジン始動スイッチ34の操作を可能とする。したがって、IDコード同士が一致しているときに、ユーザ以外の不特定の人、つまり携帯用データ通信装置13を所持していない人によるエンジン始動スイッチ34の操作を防止することができる。ゆえに、他人によってエンジンが始動されてしまうのを防止することができる。
【0038】
また、エンジンの始動を可能にするための照合は、ユーザの身体12がエンジン始動スイッチ34の電極34aに接したときに、ID要求信号S3及び有線通信用IDコード信号S4を通信回路16を介して通信することによって行われる。ゆえに、スマートイグニッション装置を用いる場合に必要な、リクエスト信号S1を車室内に無線送信する車両側送信回路及び送信アンテナを設けなくてもよい。
【0039】
(2)ユーザの身体12がシート調整スイッチ35、ミラー調整スイッチ36及びステアリング調整スイッチ37に接したときに、シート38、ドアミラー39及びステアリングホイール40が有線通信用IDコード信号S4に含まれる個人データに基づいて自動的に調整される。そのため、ユーザがシート調整スイッチ35、ミラー調整スイッチ36及びステアリング調整スイッチ37を手動操作することによって、シート38、ドアミラー39及びステアリングホイール40を調整する必要がなくなる。
【0040】
また、複数のユーザ毎に、それぞれ異なる個人データを含む有線通信用IDコード信号S4を送信する携帯用データ通信装置13を用意する。このようにすれば、各個人データに基づいて、シート38、ドアミラー39及びステアリングホイール40を各ユーザの体格や運転姿勢に合わせて調整することができる。よって、車両用データ通信システム11の利便性を向上させることができる。
【0041】
(3)ユーザの身体12が有線的な機能と果たすことで、身体側マイコン20と車両側マイコン30との間で通信回路16が形成されるため、通信回路16が無線である場合よりも身体側マイコン20と車両側マイコン30とのあいだの通信距離が短くなる。よって、通信回路16が有線通信用IDコード信号S4を送信するときにノイズの影響を受けるのを防止することができる。
【0042】
(4)有線通信用IDコード信号S4に含まれる有線通信用IDコードと車両側マイコン30に予め記憶された有線通信用IDコードとが不一致であることを条件として、車両側マイコン30は手動操作モードに切り替える。その結果、シート調整スイッチ35、ミラー調整スイッチ36及びステアリング調整スイッチ37の手動操作が可能となる。従って、IDコード同士が不一致である場合に、ユーザだけでなく、ユーザ以外の不特定の人によるシート38、ドアミラー39及びステアリングホイール40の調整作業が可能となる。
【0043】
(5)車両14のドアは、携帯用データ通信装置13から無線送信された無線通信用IDコード信号S2に含まれる無線通信用IDコードと車両側マイコン30に予め記憶された無線通信用IDコードとが一致したことを条件として、車両側マイコン30がドアロック駆動装置33を駆動させることによって解錠される。よって、ドアノブ等に配置された車両側マイコン30に電気的に接続される電極を介して、有線通信用IDコード信号S4を車両側データ通信装置15に送信できない場合、例えばユーザの手が塞がっている場合やユーザが手袋を着用している場合等でも、容易に乗車することができる。
【0044】
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、シート38、ドアミラー39及びステアリングホイール40が装備品として用いられていたが、それ以外のものを装備品として用いてもよい。例えば、ルームミラーを装備品として用い、ルームミラーの角度調整を位置調整スイッチによって行うようにしてもよい。また、アクセルペダル及びブレーキペダル等を装備品として用い、これらペダルの前後調整を位置調整スイッチによって行うようにしてもよい。
【0045】
・前記実施形態では、リクエスト信号S1に基づいて携帯用データ通信装置13から送信された無線通信用IDコード信号S2に含まれる無線通信用IDコードと、車両側マイコン30に予め記憶された無線通信用IDコードとが一致したことを条件として、車両14のドアが解錠されるようになっていた。すなわち、車両用データ通信システム11は車両用スマートエントリ装置として機能するようになっていた。しかし、装身具18に設けられたアンロックスイッチを操作することにより、車両14のドアを解錠させるようにしてもよい。すなわち、車両用データ通信システム11を車両用キーレスエントリ装置として機能させてもよい。
【0046】
・前記実施形態では、携帯用データ通信装置13を、常に身体12に直接接触する時計、眼鏡、指輪、靴及び衣類等の装身具18に内蔵したが、例えばクレジットカード、携帯電話等のように、携帯性があるものに内蔵することも許容される。この場合、ユーザは、クレジットカードまたは携帯電話の表面に露出された2つの電極24,25に接触し、その状態でエンジン始動スイッチ34、シート調整スイッチ35、ミラー調整スイッチ36及びステアリング調整スイッチ37に触れるようにする。
【0048】
・前記実施形態では、ユーザの身体12の一部が電極34a,35a,36a,37aに接することにより車両側データ通信装置15からID要求信号S3を送信するようにした。この構成以外に、エンジン始動スイッチ34、シート調整スイッチ35、ミラー調整スイッチ36及びステアリング調整スイッチ37等に、ID要求信号S3を携帯用データ通信装置13に送信するための送信スイッチを設けてもよい。この場合には、ユーザが送信スイッチを操作することで、携帯用データ通信装置13と車両側データ通信装置15との間の通信が開始される。
【0049】
・前記実施形態では、携帯用データ通信装置13における通信用電極24を、身体12を介して車両側データ通信装置15と静電場結合するようにした。これ以外に、図6(a)に示すように、ユーザの身体12を介すことなく携帯用データ通信装置13を直接大地アースに接続することで、両通信装置13,15を静電場結合することも可能である。また、図6(b)に示すように、身体12を介すことなく、両通信装置13,15を直接的に静電場結合することも可能である。
【0050】
・前記実施形態における車両用データ通信システム11は、車両側データ通信装置15を大地アースに接地したが、必ずしも接地されている必要はない。つまり、車両側データ通信装置15に必ずしも大地アースを使用する必要はなく、基準電位を果たすものに置き換えることが許容される。
【0051】
・前記実施形態において、身体側受信回路19、身体側マイコン20及び身体側送信回路21の電源としてボタン電池を使用しているが、例えば光、振動、体温等によって発電した電力を利用してもよい。
【0052】
次に、上記実施形態及び他の実施形態によって把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)ユーザの身体に装着した前記請求項1に記載の携帯用データ通信装置と、車両に搭載される前記請求項1に記載の車両側データ通信装置とを備え、前記携帯用データ通信装置から無線送信される無線通信用IDコード信号に含まれる無線通信用IDコードと、前記車両側データ通信装置に予め記憶された無線通信用IDコードとが一致したことを条件として、前記車両のドアを解錠させるドア解錠手段を設けたことを特徴とする車両用スマートエントリ装置。
【0053】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、IDコード同士が一致しているときに、ユーザ以外の不特定の人による操作手段の操作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態における車両用データ通信システムの概略図。
【図2】 車両側データ通信装置が搭載された車両の室内を示す斜視図。
【図3】 車両用データ通信システムのブロック図。
【図4】 車両用データ通信システムのフローチャート。
【図5】 車両用データ通信システムのフローチャート。
【図6】 (a),(b)は、他の実施形態を示す車両用データ通信システムの概略図。
【符号の説明】
11…車両用データ通信システム、12…身体、13…携帯用データ通信装置、14…車両、15…車両側データ通信装置、17…静電場回路としてのグランド回路、24…通信用電極、25…基準電位用電極、30…操作許可手段、切替手段及びドア解錠手段としての車両側マイクロコンピュータ(車両側マイコン)、34…エンジン始動スイッチ、34a…電極、35…操作手段及び位置調整スイッチとしてのシート調整スイッチ、35a…電極、36…操作手段及び位置調整スイッチとしてのミラー調整スイッチ、36a…電極、37…操作手段及び位置調整スイッチとしてのステアリング調整スイッチ、37a…電極、38…装備品としてのシート、39…装備品としてのドアミラー、40…装備品としてのステアリングホイール、41…エンジン始動手段としてのセルモータ、42…調整手段を構成するシート用モータ、43…調整手段を構成するミラー用モータ、44…調整手段を構成するステアリング用モータ、S2…無線通信用IDコード信号、S4…有線通信用IDコード信号。

Claims (2)

  1. 車両に搭載される装備品の調整を行う調整手段を作動させる操作手段と、ユーザの身体に接する通信用電極及び静電場回路に電気的に結合される基準電位用電極を備え、前記車両の室内において前記通信用電極を介して有線通信用IDコードを含む有線通信用IDコード信号を送信する携帯用データ通信装置と、前記車両に搭載され、前記有線通信用IDコード信号を受信する車両側データ通信装置と、前記有線通信用IDコード信号に含まれる有線通信用IDコードと前記車両側データ通信装置に予め記憶された有線通信用IDコードとが一致したことを条件として、ユーザのみによる前記操作手段の操作を可能とする操作許可手段とを備え、
    前記操作手段は、前記操作許可手段に電気的に接続され、前記有線通信用IDコード信号に含まれる個人データに基づいて前記操作許可手段を作動させるときに前記ユーザの身体が接触する電極を備え、前記装備品の調整を自動的に行うのに用いられる位置調整スイッチであり、
    前記車両側データ通信装置に、前記有線通信用IDコード信号に含まれる有線通信用IDコードと前記車両側データ通信装置に予め記憶された有線通信用IDコードとが不一致であることを条件として、前記位置調整スイッチによる調整を手動操作にて行う手動操作モードに切り替える切替手段を設けたことを特徴とする車両用データ通信システム。
  2. 前記携帯用データ通信装置から無線送信される無線通信用IDコード信号に含まれる無線通信用IDコードと、前記車両側データ通信装置に予め記憶された無線通信用IDコードとが一致したことを条件として、前記車両のドアを解錠させるドア解錠手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用データ通信システム。
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