JP4083359B2 - 足洗い場を備えた建物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、犬などのペットが足を洗う足洗い場を備えた建物に関する。
【0002】
【従来の技術】
犬や猫等が好きな人は、家族の一員として生活を共にしたいと思っている人が多い。一戸建てでは、比較的自由に犬や猫等のペットを飼うことができるが、集合住宅では、ペットを飼うのを禁止していたり、自由にペットを飼うことができない場合が多い。
【0003】
集合住宅の中には、いわゆる「ペット可マンション」というのがあるが、これは、ペットを飼うことを禁止しないというだけで、構造上は、もともと人間だけが住むことを考えて作られており、ペットを飼うのに適したような工夫がなされていない。
【0004】
たとえば、散歩中に汚れたペットを自室に連れ帰った場合を想定しよう。汚れたペットを連れ帰った飼い主は、集合住宅の共用部(玄関、廊下など)や自室内が汚れないようにペットを抱きかかえるなどして自室に連れ帰り、玄関や風呂場のドアを開けることは大変である。また、荷物を持っているときにはこの一連の作業はさらに大変になる。
【0005】
共用の洗い場を備えた集合住宅も知られているが、この洗い場は、人間が利用することを前提に設計されている。このため、犬などのペットが利用するには不都合なことが多い。また、人間用の洗い場でペットを洗うとペットの臭いなどがその洗い場に残ってしまい、他の居住者の顰蹙を買うことも多い。
【0006】
そこで、本出願人は、犬などのペットを自由に飼えるように工夫したペット同居型集合住宅(いわゆるペットマンション)を提案し、すでに実用新案登録第3033392号を取得している。この実用新案登録によれば、集合住宅の住宅入口付近の共用部に、犬や猫等のペットの衛生設備を設けることが提案されている。また、この衛生設備としては、水供給手段としての蛇口や散水パイプなどが排水口を備えた浅広槽に設けられている。
【0007】
このようなペット同居型集合住宅によれば、ペットを連れて散歩から帰った場合には、まず、浅広漕にペットを連れていく。この浅広漕でペットの足等を洗い、きれいになったペットは集合住宅の共用部を利用して自室に連れ帰ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような浅広漕に、散歩直後の犬を直接連れていくと、犬は水を見るとすぐに飲みたがる。この犬の習性のために、浅広漕で泥だらけの足を洗った水まで、犬が飲み始めることもある。このようなも汚れた水を飲むことは、ペットの飼い主にとっては嫌なことであり、いきおい汚れた水を飲もうとする犬を叱責する場合がある。このような場合、犬は飼い主の叱責を、浅広漕に入ってはいけないものと勘違いするためか、次回の散歩から帰った場合にこの浅広漕に入ることを嫌がることになる。
【0009】
また、飼い主は、蛇口や散水パイプから供給される水を直接飲むようにペットを指導する場合もあるが、犬が水を飲む場合には、蛇口等から直接飲むのは飲みづらい。適当な水飲み椀などを利用すればよいが、水飲み椀を持ち歩くのは不便であるし、また、水飲み腕を水場に備えても、水飲み椀が紛失する場合もある。
【0010】
そこで、この発明は、汚れたペットの足等を洗うことができる足洗い場であって、ペットが進んで利用できる足洗い場を備えた建物を提供することを目的としている。
【0011】
また、この発明は、居住者及びペットが住みやすい環境を整えたペット同居型集合住宅を提供することを目的としている。また、この発明は、ペットを連れた飼い主が利用しやすい環境を整えた建物を提供することを別の目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、犬が水を直接飲むことができる高さで適宜の躯体に配置されて固定されて配置された貯水部と、該貯水部に水を供給する第1の水供給手段とを備えた犬の水飲み装置と、前記貯水部から溢れ出た水を受けるとともに、該貯水部の水を飲もうとする犬が入ることのできる大きさの犬の足を洗う浅広漕とを備えた足洗い場を備えたことを特徴とする建物である。
【0013】
このように構成すれば、第1の水供給手段により貯水部に水が供給される。この貯水部は犬が直接水を飲むことができる高さに配置されているので、犬はこの貯水部に溜まった水を直接飲むことができる。また、この貯水部から溢れ出た余剰の水は、浅広漕に受けることができ、この浅広漕は、犬がすっぽり入って足を洗えるに十分な大きさを備えているので、飼い主はこの足洗い場により容易に散歩直後の犬の足の汚れを洗うことができる。散歩直後の犬は水を欲しがるという習性を有するので、散歩直後の犬は固定された貯水部に供給される水を飲むために、浅広漕からなる足洗い場に進んで入る。
【0014】
また、この足洗い場は、建物に備えられているので、建物を利用する人及びペットを連れた人が共に住みやすい環境を整えることができる。
このような建物としては、一戸建て住宅はもちろんのこと、ペット病院、ペット美容室、ペットホテル、ペット美容教室などのペットを連れて入る集会所などペットを連れて入るペット専用の建物が例示される。また、一般の病院、美容室、老人ホーム、ホテルなどのペットを連れてくる可能性のある建物でもよい。
請求項2に記載の発明は、前記貯水部は、上縁が傾斜されていることを特徴とする請求項1に記載の建物である。
【0015】
このように構成すれば、貯水部の上縁が傾斜されているので、この貯水部に給水された水は、上縁の一側縁から溢れ出るので、中型犬や小型犬などの小さな犬もその溢れ出た水を飲むことができる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、前記躯体は前記足洗い場の背面に立設された背板であることを特徴とする請求項1に記載の建物である。
【0017】
このように構成すれば、背板に貯水部が固定され、この貯水部の下方には浅広漕が配置されるので、貯水部へ供給された余剰の水は、浅広漕に溢れ出る。
【0018】
請求項4に記載の発明は、前記背板は、意匠性を付与するための意匠部又は標章部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の建物である。
【0019】
このように構成すれば、背板は意匠性を付与する意匠部又は標章部を備えているので、この足洗い場は、配置される状況に応じて意匠性を備えた又は標章を表した構成とすることができる。たとえば、この足洗い場が集合住宅、建物又は公園等に付属した設備として配置される場合には、その集合住宅、建物又は公園等の名称や標章を付した構成とすることもできる。
【0020】
請求項5に記載された発明は、前記貯水部は、前記背板に少なくとも大型犬が水を直接飲むことのできる高さで固定され、上縁が背面から前方へ向かって下降傾斜されたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の建物である。
【0021】
このように構成すれば、犬が水を飲んでいる犬の足下に貯水部の上縁から水が溢れ出るので、犬の足を洗うのが容易となる。
【0022】
請求項6に記載の発明は、前記犬の水飲み装置は、高さが異なって配置された二つ以上の貯水部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の建物である。
【0023】
このように構成すれば、大型犬は、高さの高い貯水部から直接水を飲むことができ、小型犬は、高さの低い貯水部から直接水を飲むことができる。
【0024】
請求項7に記載の発明は、前記貯水部は上縁が傾斜され、高さが高く配置された貯水部から溢れ出た水は、高さの低い貯水部への水供給手段となることを特徴とする請求項6に記載の建物である。
【0025】
このように構成すれば、高さの低い貯水部への水供給手段が簡略化されると共に意匠性も優れる。
【0026】
請求項8に記載された発明は、前記浅広漕は排水部を備え、該浅広槽に入った犬が足を洗うに使用する第2の水供給手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の建物である。
【0027】
このように構成すれば、第1の水供給手段により水飲みポットへ水を供給しながら、第2の水供給手段により供給された水により浅広漕に入った犬の足の汚れを洗うことができる。
【0028】
請求項9に記載の発明は、前記第2の水供給手段は、水の噴出が直接犬から視認できないように遮蔽物により遮蔽された蛇口または散水パイプの少なくとも一方を備えていることを特徴とする請求項8に記載の建物である。
【0029】
犬は、水が噴水している傍には近寄らないが、この第2の水供給手段は、水の噴出が犬から直接視認できないように遮蔽物を備えているので、犬は怖がることなく洗い場に足を運ぶことになる。
【0030】
請求項10に記載の発明は、前記第2の水供給手段は、前記躯体の下方に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の建物である。
【0031】
このように構成すれば、躯体の下方に第2の水供給手段を配置したので、この第2の水供給手段から浅広漕の床面を流れる水により犬の足を洗うことができ、また、浅広漕で犬を洗う際にこの水供給手段が干渉することがない。
【0032】
請求項11に記載の発明は、前記第2の水供給手段は、前記貯水部の背後を横断して設けられていることを特徴とする請求項10に記載の建物である。
【0033】
このように構成すれば、犬が貯水部から水を飲んでいる状態で、貯水部の背後に配置された第2の水供給手段に供給された水により犬の足を洗うことができる。
【0034】
請求項12に記載の発明は、前記浅広漕は前記躯体より離れた位置に排水部を備え、前記貯水部は、前記第2の水供給手段から供給された水が前記排水部に排水される水道(みずみち)に配置されたことを特徴とする請求項11に記載の建物である。
【0035】
このように構成すれば、犬が貯水部から水を飲んでいる状態で、貯水部の背後に配置された第2の水供給手段に供給された水は、水道に沿って犬の足下を排水部に向かって流れるので、この流水により犬の足を洗うことができる。
【0036】
請求項13に記載の発明は、前記躯体は、コンクリート躯体に装着された意匠性を付与するための意匠部又は標章部を備えた背板であることを特徴とする請求項1に記載の建物である。
【0037】
このように構成すれば、足洗い場は意匠性又は標章を付す構成とすることができる。これにより、建物躯体の内外を問わずに配置しても、美観を損なうことがなく、また、モニュメントとしての利用もできる。
【0038】
請求項14に記載の発明は、前記貯水部の上縁には、前記貯水部内に必要量以上の余剰の水が供給された場合に水が溢れ出る凹状の溢水部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建物である。
【0039】
このように構成すれば、貯水部内の必要量以上の余剰の水を溢水部からあふれ出させることができる。
【0042】
ここで、これらの入口とは、集合住宅の表玄関はもちろんのこと、裏玄関等を包含し、たとえば、建物に地下駐車場などを備える場合には、その地下駐車場よりの入口であってもよい。また、各住宅に入口が個々に設けられていてもよい。
【0043】
また、入口付近とは、建物にコート、パティオ等と称される中庭を備え、この中庭から建物に入る場合には、この中庭も包含される。
【0046】
請求項15に記載の発明は、前記建物は、ペット同居型集合住宅であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の建物。
【0047】
このように構成すれば、居住者及びペットが住みやすい環境を整えたペット同居型集合住宅を提供することができる。
【0048】
請求項16に記載の発明は、前記足洗い場は、前記ペット同居型集合住宅の入口付近の共用部に設けられ、該共用部にはトリミングルームと愛玩動物用の汚物処理装置とが配設されていることを特徴とする請求項15に記載の建物である。
【0049】
このように構成すれば、入口付近の共用部に設けられた足洗い場、トリミングルーム及び汚物処理装置を利用することにより、各自の居室に行くまでの間に、汚物を処理でき、また、犬の足を洗うことができる。また、ペットの体全体が汚れている場合には、トリミングルームで汚れを落とした後、各自の居室に行くことができる。
【0053】
請求項17に記載の発明は、前記足洗い場は、前記建物の入口付近に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建物である。
【0054】
このように構成すれば、入口付近に設けられた足洗い場を利用することにより、犬の足を洗った後に建物に入ることができる。
【0055】
ここで、これらの入口とは、集合住宅の表玄関はもちろんのこと、裏玄関等を包含し、たとえば、建物に地下駐車場などを備える場合には、その地下駐車場よりの入口であってもよい。また、各住宅に入口が個々に設けられていてもよい。
【0056】
また、入口付近とは、建物にコート、パティオ等と称される中庭を備え、この中庭から建物に入る場合には、この中庭も包含される。
【0057】
また、共用部とは、複数の居住者が共用して利用する部分であり、複数の棟から構成される集合住宅群に共通に設けられたコミュニケーションスペースでもよい。これらの共用部は、集合住宅と一体に設計されており、各居室への通路は化粧が施されたり、少なくとも舗装されていることが多い。それゆえ、これらの共用部が屋外に設けられていても、各居室へ移動する際に、洗った犬の足が汚れることが少ない。
【0058】
【発明の実施の形態1】
以下、この発明の実施の形態1について説明する。
【0059】
図1〜図4は、この発明のペット同居型集合住宅の実施の形態1の一例を示すものである。
【0060】
まず構成を説明すると、図中、符号101は集合住宅で、この図1にはこの集合住宅101の1階部分が示されている。
【0061】
この1階部分は、5世帯が居住できる住居102…が設けられると共に、集合住宅101への住宅入口103が設けられている。
【0062】
そして、この住宅入口103の付近の共用部には、エントランスホール104が設けられ、このエントランスホール104には、2階につながる階段105が配設されると共に、この階段105の下側のエントランスホール104奥側には、トリミングルーム109と囲い壁106に囲まれた愛玩動物用の汚物処理装置(便器等)107とが配設されている。
【0063】
この汚物処理装置107は、水洗処理式で、糞を水と一緒に浄化槽まで流すことができるようになっている。また、この汚物処理装置107としては、本出願人の保有する意匠登録願平成10年第21360号(登録)のようなものでもよい。
【0064】
また、この囲い壁106は、高さが1300mm程度で上方が開放され、汚物処理装置107の周囲に四角形に設けられた周壁を有し、この周壁の一部に開放式の入口が設けられると共に、この入口から汚物処理装置107が直接見えないように内側に向けて隠蔽壁106cが設けられている。
【0065】
また、トリミングルーム109には、図2に示すように、ペットバス110,トリミングテーブル111等が設けられ、このペットバス110に付帯して図示省略のシャワー装置が、また、トリミングテーブル111に付帯して図示省略のドライヤー装置等が配設されている。
【0066】
また、この集合住宅1の入り口103近傍には、足洗い場120が設けられている。図1では、この足洗い場120は、敷地内ではあるが門扉の外側に設けられている。この足洗い場120は、図3に示すように、庭等と仕切によって区切られたエントランス内に外気を遮断して設けられていてもよい。
【0067】
この足洗い場120は、図4に示すように、排水口121を備えた浅広槽122と、この浅広槽122の一側方に立ち上げられた壁(躯体)126とを備えている。この壁126の前面126aには、浅広槽122に入ったペットに使用する複数の水供給手段を備えている。この水供給手段は、水飲みポット3へ水を供給する蛇口123、ペットを洗うのに使用する大量の水を供給する蛇口124及びパイプの長手方向に一ないし複数列の小さな穴があけられた散水パイプ125である。
【0068】
この水飲みポット3は、上方が開口17したポット状(半球状)であり、この開口17から小型犬又は大型犬が直接水を飲める程度の高さに配置されている。この水飲みポット3の上縁の前方には、凹状の溢水部22が設けられ、蛇口123から供給された水は、ポット内に必要量が貯留されるとこの溢水部22から水が溢れ出る。大型犬が直接水を飲める高さにこの水飲みポット3を配置しても、小型犬は溢れ出る水を飲むことができる。
【0069】
散水パイプ125の上側にはステンレス棚127が設けられ、荷物やペットの足を乗せたりして洗う際の利便性が考えられている。また、符号128は散水パイプ125の水の供給停止をする手元水栓である。蛇口124、水栓128は、適切な温度の温水が流せるような混合水栓であってもよい。
【0070】
次に、作用について説明する。
【0071】
ペットを連れて散歩から帰った場合には、まず、集合住宅101の住宅入口103付近の屋外又は屋内に設けられた足洗い場120に連れていく。ここで蛇口123をひねり、水飲みポット3に水を供給する。これにより、水飲みポット3に必要な水が貯留されると余剰の水は溢水部22から溢れ出す。散歩直後の犬はのどが渇いているので、この浅広漕122内に進入し、水飲みポット3から水を飲みだす。
【0072】
ついで、蛇口124をひねり浅広槽122に水を張り、あるいは手元水栓128をひねって散水パイプ125から散水してペットの足等を洗う。この時、棚127は物を置いたり、ペットの足を掛けたりすることに使う。
【0073】
犬の汚れを落した後に住宅入口103からエントランスホール104に入るか、また、エントランスホ−ル104内で汚れを落とすかは集合住宅の構造による。散歩の途中で拾った糞は、汚物処理装置107に捨て、ペダルを操作して、水と一緒に浄化槽まで流せばよい。
【0074】
これにより、すべての居住者は、各自の住居102まで行く間のエントランスホール104で糞を処理でき、また、ペットの足を洗うことができる。このようにして、糞の処理や足洗いを済ませた後は、ペットを歩かせ、あるいは衣服が汚れることを気にすることなく抱き上げて、自室に連れていくことができる。
【0075】
一方、ペットの体全体が汚れている場合等には、トリミングルーム109のペットバス110でシャワー装置等を使って汚れを落し、トリミングテーブル111上でドライヤー装置等を使って水分を乾かし、毛繕い等を行う。このような作業は密閉空間であるトリミングルーム109内で行われるため、毛が飛んで近隣の住宅等に迷惑を掛けることがない。これにより、自分の住居102へペットを綺麗にして入れることができる。
【0076】
このようにすることによって、居住者及びペットが住みやすい環境を整えたペット同居型集合住宅を提供することができる。
【0077】
【変形例】
実施の形態1の集合住宅101は、図24に示すように、複数の棟101A、101B…からなる集合住宅であってもよい。このような集合住宅においては、各棟101A、101B間に共用部としてのいわゆるコミュニティースペース104´が設けられ、各住居102A、102Bへの入口103A、103Bはそれぞれの通路105A、105Bや上階へ通じる階段105´により、このコミュニティスペース104´に連結されている。また、このコミュニティスペース104´、各通路105A、105B及び階段105´は、化粧又は舗装されている。
【0078】
このコミュニティスペース104´には、複数の棟101A、101B…の居住者等が共通して使用できる不図示の水飲みポットを備えた足洗い場120´が設けられている。また、この足洗い場120´の背後には、水回り装置、衛生装置などを配置するスペース107´が設けられ、たとえば、水洗式の愛玩動物用の汚物処理装置が配置されている。
【0079】
このような構成によれば、散歩直後に犬に水を飲ませながら、足洗い場120´で犬の足を洗った後に、居住者が足を洗った犬を連れ歩いても犬の足等が汚れることはない。また、スペース107´に汚物処理装置を配置すれば、犬に水をやりながら、汚物を処理することができる。
【0080】
また、このスペース107´には、愛玩動物用のその他の衛生設備、水回り装置はもちろんのこと、人間用の衛生設備や水回り装置を設けてもよい。
【0081】
【発明の実施の形態2】
以下、この発明の実施の形態2について図5〜図11に基づき説明する。
【0082】
まず構成を説明すると、この発明の実施の形態2に係る足洗い場1は、図5、図6、図7に示すように、大型犬が水を直接飲むことのできる高さで背板(躯体)2の前面2aに固定された水飲みポット3と、背板2の下方から前面に向かって水平に形成された浅広漕5とを備えている。
【0083】
この背板2の前面2aには、中央に肖像、鏡などのモニュメント14aを配置するモニュメント配置部14を備え、向かって左側(図面左側)に水飲み場としての水飲みポット3を配置するポット配置部15と、右側に給水制御手段を配置する給水配置部16とを備えている。これらの配置部は一体となっていてもよく分割されていてもよい。なお、この背板2は、鉄鋳物、木、セラミック、FRP樹脂、ステンレス、石材などの素材から形成されていてもよい。
【0084】
また、図7に示すように、この背板2の下方には、浅広漕5に向かって水を散水できる散水管(フットシャワー)4が配置されている。この散水管4は、噴出水が浅広漕5側から視認できないように、この背板2の背面に隠れて配置されている。
【0085】
この浅広漕5は、幅w5が1m〜2m(たとえば、約150cm)、奥行きd5が50cm〜1m(たとえば、約70cm)の方形であり、周囲には高さh5が5cm〜10cm程度の立壁5aが形成されている。その底面(床面)5bには、緩やかな傾斜により水勾配(矢印W)が設けられ、底面5bの最下部には排水口6が設けられ、この排水口6には図示を略す排水栓を備えている。これにより、この浅広漕5には、数cm程度の少量の水を溜めることが可能とされ、犬の足を洗う足洗い場として利用される。なお、この浅広漕5は、この実施の形態2では、タイル仕上げされたモルタルであるが、モルタル仕上げ、アルミ鋳物、鉄鋳物、木、セラミック、FRP樹脂、ステンレス、石材などの素材から形成されていてもよい。
【0086】
一方、背板2は、この足洗い場5の奥に沿って約100cmの高さh2で立設されている。また、その背板2の周縁に沿って約10cmの奥行きd2で円弧状の天板7と両側板8、8とが設けられている。この背板2の裏面2bであって天板7と両側板8,8とで囲まれて空間10は、給水用の配管(後述)などを行うための配管スペースとして利用可能とされている。なお、この背板2の裏面2bには配管と干渉しない位置に任意の補強リブが形成され、また、この背板2は、裏面2b側が鉄筋コンクリートなどの躯体11に直接または適宜の固定手段を介して固定されている(いずれも不図示)。
【0087】
この水飲みポット3は、図8〜図10に示すように、上方が開口17しているポット状(半球状)であり、平板状の後壁18とその後壁18から湾曲状に前方に向かって緩く立ち上がる低壁19と相対向する両側の側壁20、20と両側壁20、20及び低壁19から湾曲状に前方に突き出た前壁21とから構成されている。
【0088】
この水飲みポット3の上縁は、図9、図10に示すように、後壁上縁18aから側壁上縁20aを経て前壁上縁21aの中央に向かって僅かに高さhだけ下方傾斜されている。この前壁上縁21aの中央(上縁最下部)には、水飲みポット3内に給水された水を誘導して溢れ出させるための溝状の溢水部22が設けられている。
【0089】
後壁18には、図8、図10に示すように、固定ボルト23…が埋設され、背板2に設けられた取付孔を貫通させてこの水飲みポット3は、床面5bから上縁21aまでの高さh3が約45cmの位置になるように背板2にボルト固定されている。
【0090】
一方、図6に示すように、給水配置部16には、犬などのペットが飲んだり足を洗うのに適した水を供給する水栓ユニット31が設けられている。この水栓ユニット31は、前面の中央下部に配置された蛇口32と、その上方に配置されたシングルレバー33と、その左右に配置された給水調整手段としての右側水栓34、左側水栓35とを備え、その左側中央よりの切欠25内にシャワーヘッド30を備えている。
【0091】
この切欠25には、シャワーヘッド30を着脱自在に固定するためのフック27が固定されている。これにより、このシャワーヘッド30は、固定フック27から取り外した状態では、切欠25より引き出し使用ができるように構成されている。
【0092】
右側水栓34はシングルレバー33に接続され、このシングルレバー33により蛇口32行きとシャワーヘッド30行きとに切り替えられる。また、左側水栓35は図示を略す給水管により分岐されて水飲みポット3へ水を供給する第1の給水手段としての蛇口24と、犬の足を洗うための第2の給水手段としての散水管4に接続されている。この散水管4の途中には、図示を略す制御バルブが介在され、この制御バルブは、水飲みポット3の水が溢れ出したのを検知してから散水管4に水を供給するように構成されている。
【0093】
次に、この足洗い場の作用について説明する。
【0094】
以上のように構成された足洗い場1によれば、散歩から帰った居住者は、玄関周辺に配置される足洗い場1に犬を連れていく。のどが渇いた犬は、水を欲しがるので、左側水栓35をひねり蛇口24から水飲みポット3へ水を供給する。これにより、犬は、浅広漕5内に進入してこの水飲みポット3から水を飲み出す。水飲みポット3の水が満タンになると水は溢水部22から溢れ出す。
【0095】
この水飲みポット3は、大型犬が直接水を飲むことのできる高さに配置されているので、図11に示すように、大型犬は、ポット3に溜まった水を開口17から口を入れて直接飲むことができる。また、このポット3の上縁の前方には最下部に溢水部22が設けられているので、給水されてこのポット3に溜まった水は、この溢水部22から溢れ出る。中型犬は前壁21の外側を伝わり落ちる水を、また、小型犬は、そこから落下する水を飲むことができる。余剰の水Wは足洗い場5の床面5bを犬の足下を通過して排水口6に向けて流されて、排水口6から排水される。
【0096】
一方、この水飲みポット3の水が満タンとなると、散水管4への水の供給が開始され、散水管4から水が散水される。このとき犬は、浅広漕5内に足を入れて水飲みポット3から水を飲んでいるが、この散水管4は、背板2の背後にあるので、犬から直接視認できず、また、犬に向けて散水されることがないので、犬は散水管4から水が散水されても、この浅広漕5から逃げ出すことがない。
【0097】
この散水管4から散水された水は溢水部22から溢れ出る水Wとともに矢印で示した水勾配に従い犬の足下の床面5bを排水口6に向けて流下する。これにより、犬の足を洗うことができる。
【0098】
浅広漕5内に水を溜めて洗いたい場合には、排水口6の栓をして、右側水栓34をひねり、蛇口32から浅広漕5に水を供給すればよい。犬の体が汚れている場合などには、レバー33を切り替えてシャワーヘッド30を利用すればよい。
【0099】
これにより、犬が利用するのにも適した足洗い場1を提供することができる。また、このように構成された足洗い場1は、実施の形態1と同様にペット集合住宅の入り口付近に配置することができる。また、この足洗い場1は、一戸建て住宅の玄関付近はもちろんのこと、ペット病院、ペット美容室、ペットホテル、ペット美容教室などのペットを連れて入る集会所などの入り口付近に配置して利用することもできる。
【0100】
このような、前方が傾斜した構成の水飲みポットによれば、犬の大きさ、ペットの種類に関わらず、ペットは、この水飲みポット3から水を喜んで飲むことができる。また、溢れ出た水は、浅広漕5に受けて排水口6から排水することができる。
【0101】
【発明の実施の形態3】
この実施の形態3は、実施の形態2に示す足洗い場1の変形例をより具体的に示す例である。実施の形態2と同一または均等な部位部材については、同一符号を付して説明する。
【0102】
この足洗い場40には、図12に示すように、実施の形態2の散水管4よりも長さの長い散水管41が設けられている。また、ポット配置部15には蛇口カバー42を備えた水飲みポット43及び散水管41への水を供給する水栓44が備えられている。この蛇口カバー42は、給水手段(蛇口45)から水が勢いよく放水されるのを防止するものである。また、給水配置部16には配置が変更されたシャワーヘッド30と蛇口32とが設けられている。この蛇口32は水栓34により水の供給調整が行え、また、シャワーヘッド30は水栓35により水の供給調整が行えるように構成されている。
【0103】
また、この背板2は、基礎ボルトなどにより、ステンレス製の取付部材50を介してコンクリート躯体11(後述する)に固定されている。この取付部材(骨組み体)50は、図13(a)、(b)に示すように、長さが1450mmの上方アングル511と下方アングル512とからなる一対のアングル51及び両側を構成する長さが650mmの一対の側アングル52から枠体形状に形成されている。この側アングル52の一側面521には、直径12mmのボルト穴53が3箇所形成され、その側面521と直交する側面522にはボルトなどによりネジ止めするためのネジ孔(貫通)54が3箇所形成されている。
【0104】
上方アングル511は、両側アングル52、52の上端を架け渡して溶接により固定され、下方アングル512は両側アングル52、52の下端から150mm開けた位置で溶接により架け渡し固定され、これにより、枠体状の骨組み体50が構成される。この骨組み体50の背面側に接する側アングル52、52にはボルト穴53が配置され、両側に接する側アングル52,52には、それぞれネジ孔54が配置されている。
【0105】
一方、背板2は、図14に示すように、モニュメント配置部14、ポット配置部15、給水配置部16とから構成され、モニュメント配置部14の周囲にはモニュメント14aを固定するための8個のねじ穴55が設けられ、中央部は大きく開口されている。また、ポット配置部15には水飲みポット44を固定するための4個のねじ穴56、止水栓43の取り付けのための直径32mmの貫通孔57、水飲みポット44への給水手段を取り付けるための貫通孔58が設けられ、給水配置部16には水栓34,35を取り付けるための直径32mmの穴59、59が形成されている。
【0106】
また、この背板2は、図15(b)に示すように、各配置部14〜16の裏面2b及びその他の箇所に補強リブ9が設けられている。この補強リブ9には、配管や骨組み体50と干渉しないように切欠9a(図14)が設けられている。また、この背板2の両側壁8には、図15(c)に示すように、ボルト頭が埋設するように深さ11mm程度に座ぐりを設けたボルト穴60が設けられている。このボルト穴60は、ネジ孔54に対応する位置に配置され、側アングル52と背板2とを固定するためのものである。
【0107】
モニュメント14aは、図16(a)に示すように、表面にたとえば、犬を抱える少年の姿を示す像などが描かれた鋳物であり、その裏面には、図16(b)に示すように、周囲に裏面に向かって突設した厚み30mmの肉厚部61が形成され、その肉厚部61に沿って、モニュメント配置部14への固定のための下穴62が8個設けられている。ねじ穴55と下穴62とを相対させて、モニュメント14aは、タッピンネジ62aなどによりモニュメント配置部14の前面に固定され(図20)、モニュメント配置部14の大きな開口が正面から閉鎖される(図12)。
【0108】
また、水飲みポット43は、図17に示すように、奥行き10〜15cm、幅15〜20cm、高さ10〜20cm程度のポット状(半球状)であり、その上方には、犬が水を飲めるように開口17を備えている。この水飲みポット43の後壁18は、背板2(ポット配設部15)への取付のために平板状である。この後壁18には、ポット配置部15に設けられたねじ穴56に相対する位置に内部に雌ねじが刻印されたボルト溝23…が形成されている。
【0109】
この後壁18から湾曲状に前方に向かって緩く低壁19が立ち上がり、その両側は相対向して側壁20、20を形成している。また、前壁21は、両側壁20、20及び低壁19から湾曲状に前方に突き出て形成されている。
【0110】
両側壁の上縁20aは、後壁上縁18aから前壁上縁21aの中央に向かって僅かに高さ25mm程度下方傾斜されている。この前壁上縁21aの中央(上縁最下部)には、水飲みポット43内に給水された水が溢れ出るための溢水部22が設けられている。この溢水部22は、犬が水を飲みやすい状態で水が溢れ出やすい構成で有ればよく、この例では、緩い傾斜(V溝)の最下端に設けられている。
【0111】
後壁18には、上縁21aよりも高い位置であって、中心より左右方向にずれた位置に蛇口45を取り付けるための直径13mmの貫通孔63が形成され、この貫通孔63の周囲には適度な深さの座ぐりを設けたボルト穴64が3個形成されている。このボルト穴64は蛇口カバー42を後壁18に固定するためのものである。
【0112】
この蛇口カバー42は、図18に示すように、蛇口45の先端を上部及び側部から覆うとともに下方に開口を備える構成であり、ボルト穴64に相対する位置に雌ねじ部が刻印されたボルト溝65が設けられている。図19に示すように、このボルト穴64とボルト溝65を相対させて、ボルト穴64からボルト66を螺合させることにより、蛇口カバー42を後壁18に固定することができる。これにより、蛇口45から勢いよく放出された水は、この蛇口カバー42により勢いを止められて水飲みポット43内に緩やかに水が供給される。
【0113】
この水飲みポット43は、図20に示すように、ポット配置部15の裏面2bからねじ穴56に固定ボルト67を貫通させてボルト溝23に刻印された雌ねじ部と螺合させることにより固定することができる。
【0114】
一方、骨組み体50は、図21に示すように、建物躯体11に埋め込まれた基礎ボルト(アンカーボルト)68をボルト穴53に挿通させてナット69により螺合固定される。また、背板2の両側8のボルト穴60を骨組み体50のネジ孔54と衝合するようにこの骨組み体50に背板2を装着させ、ボルト70により螺合させて背板2を骨組み体50に固定する。
【0115】
これにより、貫通孔57には、給水管を配管する鞘管(いずれも不図示)の先端開口が衝合されて蛇口45はこの給水管に固定される。躯体11と天板7などの背板2との間には、適宜コーキング71が施される。
【0116】
次に、この足洗い場40の作用について説明する。
【0117】
以上のように構成された足洗い場40によれば、水飲みポット43への水供給手段としての蛇口45は、蛇口カバー42を備えているので、大容量の水をこの蛇口45から供給しても周囲に水が飛び跳ねることが無く、また、犬もこれにより驚いたりしない。また、この蛇口45は、中央より変心しているので、開口17から犬が水を飲みやすい。また、この溢水部22は緩い傾斜により形成されているので、溢水部22から溢れ出る水は、犬が水を飲みやすいように横に広がって溢れ出る。
【0118】
一方、この散水管41は、浅広漕5の長手方向のほぼ全面にわたっているので、大型犬でも、四本の足が流れる水により同時に洗うことができる。
【0119】
また、この背板2は、ステンレス製の骨組み体50を介在されて躯体11に固定され、かつ、モニュメント14aは、この背板2に螺合固定されているので、モニュメント14a、背板2などの強力などが軽減されて、広い材料より選択できる。これにより、意匠性を備えた背板2を用いることが可能となる。
【0120】
その他の作用効果は実施の形態2と同様であるので詳細な説明は省略する。このように構成された足洗い場40は、実施の形態2と同様に、ペット集合住宅の入り口付近、一戸建て住宅の玄関付近、その他の建物、集会所などの入り口付近に配置して利用することもでき、また、公園、その他任意の場所に配置してもよい。
【0121】
【発明の実施の形態4】
この実施の形態4は、実施の形態1〜3の変形例として、貯水部としての水飲みポットが複数配置された例を示す。実施の形態3と同一または均等な部位部材については、同一符号を付して説明する。
【0122】
まず構成を説明すると、図22、図23には、この実施の形態4に係る足洗い場の要部としての水飲み装置を示している。この水飲み装置は、浅広漕5の床面5aから高さの異なる支持柱72、73が立設されている。高さの高い支持柱72の上端には水供給手段としての蛇口45を備えた七角形の水飲みポット74が配置されている。この水飲みポット74の高さは、上方開口から大型犬が水を直接飲むことのできる高さである。この水飲みポット74の上縁74aは外側(図面左側)に向けて下方傾斜され、その最下部に水が溢れ出る溢水部75が設けられている。
【0123】
この溢水部75から溢れ出た水を受ける位置に、高さの低い支持柱73の先端に固定されて五角形の水飲みポット76が固定されている。この水飲みポット76は、小型犬が直接水を飲むことのできる高さである。
【0124】
このように構成された足洗い場によれば、水栓44をひねることにより、蛇口45から水飲みポット74に水が供給され、大型犬はこの水飲みポット74に貯水された水を直接飲むことができる。また、水飲みポット74に供給された余剰の水Wは、溢水部75から溢れ出し、水飲みポット76の貯水部に注がれる。これにより、小型犬は、この高さの低い水飲みポット76に貯水された水を飲むことができる。この水飲みポット76を溢れ出た水は、床面5bの勾配に沿って、犬の足下を排水口6に向かって流れる。これにより、犬の足を洗うことができる。その他の構成及び作用は、実施の形態1〜3と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0125】
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【0126】
例えば、実施の形態では、浅広漕5は、略方形であったが、水飲みポットからの水を受けることができ、かつ、犬が入って足を洗うことのできる程度の大きさで有れば、その形状は問わない。たとえば、上面図で方形以外にも、半円形、六角、八角形またはそれらの多角形を任意の位置で切断した形状、意匠性を備えるための曲線形状であってもよい。同様に、背板も建物躯体に固定される場合を含めて、波板状などであってもよい。
【0127】
また、以上の実施の形態では、排水部はいずれも排水口であったが、細長い溝を備えた排水部であってもよい。また、給水手段は、温水との混合栓とすることなどにより温水を流させる構成とすることにより、ペットの足を洗う散水手段等から適度の温度の温水を流してもよい。
【0128】
また、足を洗った犬の濡れた手足の後始末のために、足拭きマットなどを動線を考慮して配置してもよい。
【0129】
同様に、この発明の足洗い場は、その他の衛生設備と隣接して又は一体として設けることにより衛生設備を使用する使用者の動線が短くなる。このような衛生設備としては、実施の形態1で示した汚物処理装置107、トリミングルーム、ペットバスなどが包含される。
【0130】
また、実施の形態1のペット集合住宅は、高層でも低層でもよく、また、一階のみの集合住宅であってもよい。また、集合住宅は一棟のみならず、二棟以上の集合住宅が寄せ集まって構成されたいわゆる団地などでもよい。二棟以上の集合住宅では、この発明の足洗い場は共用して使用することもできる。この場合、足洗い場から各棟への入口までの通路は舗装されたり、化粧されたりされて、実質的に足を洗った犬の足が再び汚れることのない設計とされることがよい。
【0131】
また、実施の形態の足洗い場は、ポット配置部とモニュメント配置部とが分かれていたが、これらの各配置部は一体となったり、混在されていてもよい。また、モニュメントとしては、その足洗い場が配置される場所に相応しい標章を付してもよい。これらの標章は、たとえば、文字、図形、記号、立体的形状等又はそれらの組み合わせによるものが例示される。
【0132】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明によれば、汚れたペットの足等を洗うことができる足洗い場であって、ペットが進んで利用できる足洗い場を提供することができる。また、この発明によれば、居住者及びペットが住みやすい環境を整えたペット同居型集合住宅を提供することができる。また、この発明によれば、ペットを連れた飼い主が利用しやすい環境を整えた建物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態に係る集合住宅の一階部分の概略図である。
【図2】 図1の109トリミングルーム周辺を拡大する図である。
【図3】 図1の変形例を示す概略図である。
【図4】 この発明の実施の形態に係る足洗い場を示す斜視図である。
【図5】 この発明の実施の形態2の足洗い場1の一部を切り欠いた平面図である。
【図6】 図5の足洗い場1をA−A線で切断した際の正面断面図である。
【図7】 図5の足洗い場1をB−B線で切断した際の横断面図である。
【図8】 図5の水飲みポット3の背板2への取り付け状態を説明する図である。
【図9】 図5の水飲みポット3を説明する正面図である。
【図10】 図9の水飲みポット3をC−C線で切断した断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態の作用を説明する図である。
【図12】 この発明の実施の形態3の足洗い場40の正面図である。
【図13】 図12の足洗い場40に用いる骨組み体を説明する図であり、図13(a)は正面図、図13(b)は側面図である。
【図14】 実施の形態3に用いる背板2を説明する正面図である。
【図15】 実施の形態3に用いる背板2を説明する図であり、図15(a)は、部分Eを切り欠いた平面図、図15(b)は底面図、図15(c)は図15(a)の部分Eの拡大図である。
【図16】 実施の形態3に係るモニュメント14aを説明する図であり、図16(a)は正面図、図16(b)は背面図である。
【図17】 実施の形態3に用いる水飲みポット44を説明する図であり、図17(a)は正面図、図17(b)は平面図、図17(c)は側面図である。
【図18】 図17の水飲みポット44の付属品である蛇口カバー42を説明する図であり、図18(a)は正面図、図18(b)は平面図、図18(c)は側面図である。
【図19】 図18の蛇口カバー42を水飲みポット44へ固定して状態を説明する部分拡大図である。
【図20】 図14のD−D線で切断した場合の断面図である。
【図21】 実施の形態3に係る背板2の固定方法を説明するための図15(c)に示す部分Eに対応する位置で示す拡大図である。
【図22】 実施の形態4に係る足洗い場の要部を説明する平面図である。
【図23】 実施の形態4に係る足洗い場の要部を説明する正面図である。
【図24】 この発明の実施の形態に係る変形例の集合住宅の一階部分の概略図である。
【符号の説明】
1、40、120足洗い場
2、126 背板(躯体)
2a,126a 前面
2b 背面2b
3(43) 水飲みポット
4、125 フットシャワー
5、122 浅広漕
6、121 排水口
Claims (17)
- 犬が水を直接飲むことができる高さで適宜の躯体に配置されて固定された貯水部と、該貯水部に水を供給する第1の水供給手段とを備えた犬の水飲み装置と、前記貯水部から溢れ出た水を受けるとともに、該貯水部の水を飲もうとする犬が入ることのできる大きさの犬の足を洗う浅広漕とを備えた足洗い場を備えたことを特徴とする建物。
- 前記貯水部は、上縁が傾斜されていることを特徴とする請求項1に記載の建物。
- 前記躯体は前記足洗い場の背面に立設された背板であることを特徴とする請求項1に記載の建物。
- 前記背板は、意匠性を付与するための意匠部又は標章部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の建物。
- 前記貯水部は、前記背板に少なくとも大型犬が水を直接飲むことのできる高さで固定され、上縁が背面から前方へ向かって下降傾斜されたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の建物。
- 前記犬の水飲み装置は、高さが異なって配置された二つ以上の貯水部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の建物。
- 前記貯水部は上縁が傾斜され、高さが高く配置された貯水部から溢れ出た水は、高さの低い貯水部への水供給手段となることを特徴とする請求項6に記載の建物。
- 前記浅広漕は排水部を備え、該浅広槽に入った犬が足を洗うに使用する第2の水供給手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の建物。
- 前記第2の水供給手段は、水の噴出が直接犬から視認できないように遮蔽物により遮蔽された蛇口または散水パイプの少なくとも一方を備えていることを特徴とする請求項8に記載の建物。
- 前記第2の水供給手段は、前記躯体の下方に配置されていることを特徴とする請求項9に記載の建物。
- 前記第2の水供給手段は、前記貯水部の背後を横断して設けられていることを特徴とする請求項10に記載の建物。
- 前記浅広漕は前記躯体より離れた位置に排水部を備え、前記貯水部は、前記第2の水供給手段から供給された水が前記排水部に排水される水道(みずみち)に配置されたことを特徴とする請求項11に記載の建物。
- 前記躯体は、コンクリート躯体に装着された意匠性を備えた背板であることを特徴とする請求項1に記載の建物。
- 前記貯水部の上縁には、前記貯水部内に必要量以上の余剰の水が供給された場合に水が溢れ出る凹状の溢水部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建物。
- 前記建物は、ペット同居型集合住宅であることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の建物。
- 前記足洗い場は、前記ペット同居型集合住宅の入口付近の共用部に設けられ、該共用部にはトリミングルームと愛玩動物用の汚物処理装置とが配設されていることを特徴とする請求項15に記載の建物。
- 前記足洗い場は、前記建物の入口付近に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の建物。
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