JP4081195B2 - チューブラータイプ撚線機の防音装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はスチ−ルコ−ドの製造における撚線工程で使用されるチューブラータイプ撚線機の防音装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スチ−ルコ−ドの撚線機は、チューブラータイプの撚線機とバンチャータイプの撚線機とがある。チューブラータイプの撚線機はフィラメントに捻りが入らないため、バンチャータイプの撚線機に比べて撚られたコードの疲労性が優れるという利点があるが、チューブラータイプの撚線機はバレルを高速で回転するため、バレル等から発生する風切り音や振動音が大きくて騒音となり、労働環境が劣悪なものとなるという問題があった。
【0003】
後者の撚線機にあって、バレル等から発生する風切り音や振動音は構造上大きな問題となっている。すなわち、チューブラータイプ撚線機による撚線は、バレル内に配置したボビンから線材を繰り出してバレルの外周を通過させ、線材を引き出しながらバレルを回転させて撚り合わせるものである。従来のチューブラータイプ撚線機は、バレルとカバーとからなり、バレルはベース上に設けられた一対のベアリングによって懸架されている。また、カバーもベース上に設けられている。このカバーは高速で回転するバレルを覆うことで作業上の安全を確保するために取り付けられるものである。
【0004】
カバーはまた、バレルの回転に伴なって発生する風切り音を遮蔽する効果も期待されてはいるが、このままではカバーを閉じた状態でも高い騒音を発生することに変わりはなく、労働環境の改善には役立っていない。そこで、バレルの回転により発生する風切り音の遮蔽効果をより向上させるためにカバーの開口箇所を密閉化することがあるが、この場合であってもバレル自体の振動は防止し得ず、その振動によりカバーから騒音を発生するため、期待する防音効果を得ることができなかった。
【0005】
また、カバーを大きくし、その内側に吸音材を設けて防音効果を上げる方法もあるが、この場合はバレルとカバーの間に大きな空間ができるためバレルの回転時の空気抵抗が大きくなり、バレルを回転させるために大きな駆動力を必要とするという不利がある。しかも、空間が大きくなる分、防音効果も大きなものではなかった。
【0006】
このように、従来のチューブラータイプ撚線機の防音対策は十分なものではなく、作業者は製造工程において耳栓等を装着してなお不十分であるのが現状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、チューブラータイプの撚線機に用いて大きな防音効果を得ることができる防音装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の課題を解決するためになされたものであって、その要旨は、ベアリングでベ−ス上に懸架されるバレルとバレルカバ−とからなるチューブラータイプ撚線機の防音装置であって、べースをフレーム上に防振ゴムを介して設置するとともに、バレルカバーをバレルの回転に支障のない内径を有する内カバーと内カバーを包む外カバーとで構成し、内カバーと外カバーとの間に吸音材を介在させ、外カバーの開閉支持部を前記フレーム上に設ける一方、外カバーを閉じたときに外カバーと前記ベースとの間を密閉し得る戸当たりゴムを設けたことを特徴とするものである。そして、好ましくはベースの重量をバレルの重量より重くするものであり、さらに内カバーと外カバーとを連動して開閉させる連結リンクを設けるものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のチューブラータイプ撚線機の防音装置においては、主にベースと、ベース上に配置されバレル外周を覆うように設けられる内カバーと、内カバーの外部に設けられる外カバーとからなる。ベースは床に設けられたフレーム上に防振ゴムを介在して置かれる。ここで、ベースに側壁を設ければ、外カバーの開閉を容易にし、かつ、閉じたときの密閉性を向上させることができて好ましい。
【0010】
バレルはベース上に設けられた一対のベアリングによって懸架され、このベアリングを固定するためにベース上にはベアリング支持材が設けられる。ここで、ベースの重量はバレルの回転による振動を抑制するために、バレル対比で十分大きな重量とすることが好ましく、特にバレル重量の2から3倍以上の重量であることが好ましい。
【0011】
また、ベアリング支持材は遮音用横板としての役目もなし、外カバーを閉じたときにベアリング支持材と外カバーとで線材の通路を除いてベースの側面を密封する。さらに、側壁を含むベース及び遮音用横板を兼ねるベアリング支持材の上面には、外カバーを閉じたときの密閉度を上げるために戸当たりゴムが設けられている。なお、戸当たりゴムは外カバーの方に設けることもできる。
【0012】
内カバーは円柱管を分割した半円柱管を開閉可能に接続したもので、閉じたときにバレルの回転による空気抵抗を低減できるようにするため、バレルと内カバーとの隙間が小さくなるように、内カバーの内径はバレル外径より少し大きめとされる。また、外カバーは、閉じたときにベース本体とベース側壁とベアリング支持材とで内カバーを包むような形状とされ、外カバーの内壁には吸音材が設けられる。ここで、外カバーの開閉支持部はベースから離してフレーム上に設けることにより、ベースの振動が伝達されないようになっている。すなわち、ベースはフレーム上に防振ゴムを介して設置されているので、バレルの回転に伴なうベースの振動はフレームに伝達されないのである。なお、吸音材は内カバーの外壁に設けてもよく、また、内カバーと外カバーとを連動して開閉させる連結リンクを設ければ、開閉動作を簡略化することができる。
【0013】
すなわち、本発明においてバレルの回転により発生する風切り音は、バレル外径より少し大きめの内径とされた内カバーと、外カバーの内壁に設けられた吸音材と、ベアリング支持材及び外カバーによるベースの密閉とによって遮音されている。また、バレルからベースに伝わる振動は防振ゴム及び戸当たりゴムによって外カバーと遮断されているので、外カバーが振動音を発することはなく、高い防音効果が得られるのである。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面により説明する。
図1は本発明のチューブラータイプ撚線機の正面側斜視図であり、図2は裏側斜視図である。又、図3は内外カバーを開放した際の正面側斜視図である。
ここで、図中1はバレル、2は内カバー、3は外カバー、4は外カバーの内側に設けられる吸音材、5は戸当たりゴム、6は内カバーと外カバーを連動して開閉するための連結リンク、7はベース側壁、8はボビン、9は遮音用側壁を兼ねるベアリング支持材、10はベース、11は防振ゴム、12はフレーム、12aはフレ−ム12より伸びるアーム、13はカバー内の空気を取り出して温度上昇を防ぐためのファン、14はカバーを開閉する駆動モ−タ−である。
【0015】
本発明にかかる防音装置は、まず、内カバー2のまわりに外カバー3を設けることで、内カバー2の振動で発生する騒音を遮断する。また、バレル1の回転による振動を外カバー3に伝達させないために、外カバー3をバレル1が設置されるベース10上に設けず、防振ゴム11を介在させたフレーム12上にこの例ではフレーム12より伸びるアーム12aに支持させて設けた。したがって、ベース10の振動が外カバー3に伝達することはないので、外カバー3の振動による騒音の発生がほとんどない。ここで、ベース10の重量をバレル1の重量より重くすることで、ベース10自体の振動も抑制している。
【0016】
また、本発明は密閉度を上げるために、ベース10を内カバー2の外形以上の大きさとし、かつ、外カバー3を閉じたとき、外カバー3とベース10で内カバー2を包むことができるようにしている。そして、外カバー3を閉じたときに隙間を生じないように戸当たりゴム5を備えている。なお、密閉度を上げるために外カバー3内部の温度が上昇する場合があるが、その場合はサイレンサー付きの排気ファン13を設けることで温度上昇を防ぐことができる。
【0017】
さらに、ベ−ス10に側壁を設けることにより外カバー3を容易に開閉させることができるようにしている。また、内カバー2と外カバー3との間に連結リンク6を設けることで内カバー2と外カバー3とを同時に開閉させることができるようにし、開閉の駆動をモーター14により行うことで開閉の労働負荷を低減させるようにしている。なお、連結リンク6とそれぞれのカバーとの接合面積は小さいため、内カバー2の振動が連結リンク6を介して外カバー3に伝達するおそれはない。また、内カバー2の内径をレベル1の外径より少しだけしか大きくしていないのでバレル1の回転による空気抵抗を増加させることはない。
【0018】
本発明にかかる防音装置を採用したチューブラータイプ撚線機と従来の撚線機とを使用し、同一条件で撚線して発生する騒音を測定(撚線機より1m離れた場所でのマイクロフォン集音)したところ、従来機が100dBの音量を発していたのに対し、本発明にかかる防音装置を用いた場合には80dBの音量となり、音量を1/100と大幅に低減させることができた。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明はベアリングでベ−ス上に懸架されるバレルとバレルカバーとからなるチューブラータイプ撚線機の防音装置であって、ベースをフレーム上に防振ゴムを介して設置するとともに、バレルカバーをバレルの回転に支障のない内径を有する内カバーと内カバーを包む外カバーとで構成し、内カバーと外カバーとの間に吸音材を介在させ、外カバーの開閉支持部を前記フレーム上に設ける一方、外カバーを閉じたときに外カバーと前記ベースとの間を密閉し得る戸当たりゴムを設けたので、バレル等から発生する風切り音や振動音を効果的に遮蔽することができる。また、ベースの重量をバレルの重量より重くしたので、ベース自体の振動を制御することができ、さらに、内カバーと外カバーとを連動して開閉させる連結リンクを設けたので、内カバーと外カバーとを同時に開閉させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のチューブラータイプ撚線機の正面側斜視図である。
【図2】図2は図1のチューブラータイプ撚線機の裏面側斜視図である。
【図3】図3は図1のチューブラータイプ撚線機の内外カバーを開けた際の正面側斜視図である。
【符号の説明】
1‥‥バレル、
2‥‥内カバー、
3‥‥外カバー、
4‥‥吸音材、
5‥‥戸当たりゴム、
6‥‥連結リンク、
7‥‥ベース側壁、
8‥‥ボビン、
9‥‥ベアリング支持材、
10‥‥ベース、
11‥‥防振ゴム、
12‥‥フレーム、
12a‥‥アーム、
13‥‥ファン、
14‥‥カバー開閉駆動モーター。
Claims (3)
- ベアリングでベ−ス上に懸架されるバレルとバレルカバ−とからなるチューブラータイプ撚線機の防音装置であって、べースをフレーム上に防振ゴムを介して設置するとともに、バレルカバーをバレルの回転に支障のない内径を有する内カバーと内カバーを包む外カバーとで構成し、内カバーと外カバーとの間に吸音材を介在させ、外カバーの開閉支持部を前記フレーム上に設ける一方、外カバーを閉じたときに外カバーと前記ベースとの間を密閉し得る戸当たりゴムを設けたことを特徴とするチューブラータイプ撚線機の防音装置。
- ベースの重量をバレルの重量より重くした請求項1に記載のチューブラータイプ撚線機の防音装置。
- 内カバーと外カバーとを連動して開閉させる連結リンクを設けた請求項1または2に記載のチューブラータイプ撚線機の防音装置。
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