JP4080724B2 - 円筒型永久磁石式回転電機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、OA機器の複写機や簡易FAの組み立てロボット等に使用される永久磁石式ステッピングモータ等の円筒型永久磁石式回転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明を適用する円筒型永久磁石式回転電機(以下、本構造をRing MagnetからRM型と、また、全体名称を回転電機と略称する。)の従来の概略構造を示した図9(A)の縦断正面図と、同図(A)のX−X断面を示した図9(B)縦断側面図によって説明する。
図9(A)、(B)において、1は固定子で、略環状の形状に形成した磁性体である固定子鉄芯の内方向に放射状に、夫々に巻線2cを巻回すと共に、先端にはr個(図では3個)の小歯2aを等ピッチで形成した主極2をq個(図では6個)、等ピッチで突設している。
固定子1は、軸受ブラケット3、4によって保持され、軸受ブラケット3、4の中心部には、軸受7、8を固定している。
主極2の先端である小歯2a表面との間に所定寸法のエアギャップを介し、小歯2aに対向してN極とS極を交互に円周方向に磁化した永久磁石を円筒状に所定対数形成し、その中心部に形成した回転軸6を、軸受7、8で回転自在に支承して円筒型永久磁石5より成る回転子10を構成している。
上記各図において、各主極2に巻回した巻線2cに順次励磁電流を供給することによって回転子が回転する。
なお、回転子に永久磁石を使用した回転電機には、固定子の構造は上記と略同様であるが、回転子として、2個の歯車形状の回転子を機械角で180度偏位させて永久磁石を挟持したハイブリッド型(以下、本構造をHB型と略称する)ステッピングモータのような構成もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のHB型の構成のものは高トルクが得られるが、回転子に歯があるために、永久磁石によって形成される回転子の歯と固定子主極の小歯が対向しているエアギャップ部と歯が無い谷の部分では磁束分布が急激に変化する。
そのため、磁束密度の変化は方形波となり、良くても台形波のために高調波が多く存在し、従って、回転時の振動や騒音が大きくなるという問題点があった。これに対し、前記のRM型の固定子の構成のものではHB型と同一構造であるが、回転子は円筒形状で、その外周にN極S極交互に磁化している。そのために、磁束変化が正弦波状になるので、高調波成分が少ない。従って、低振動、低騒音になることが知られている。
【0004】
しかし、RM型であっても、部品の加工精度が的確でないと、各種要素の完全な均一性が得られず、組み立精度の問題でエアギャップが不均一になったりして、磁束変化が完全な正弦波状にならないで高調波を生じており、高調波の存在が振動や騒音を生じる要因になっている。
例えば、回転子のN極とS極の歯位相は機械角で(180/磁極対数)度なので、回転子極対数が大きい場合はこの歯位相は小さな値になるため、僅かな機械的な誤差があっても、特性に影響する電気角の狂いは大きくなる。従って、各誤差によって界磁の高調波成分が発生し易くなるが、その機械的構成が加工誤差等によって均一ではないために、ばらつきを生ずる。
このため、振動騒音も小さいものや大きいものがばらついて発生し易くなる。また、RM型のものはHB型のものに比べ、トルクが低いという問題もあった。従って、振動騒音をできるだけ抑制すると共に、これらのばらつきを無くすために、回転子極対数が大きなものでも、回転トルクに影響する鎖交磁束の高調波成分を抑制し、高トルク化とすることが要望されている。
【0005】
ところで、回転子10の永久磁石5のN極による固定子主極に対する1相分のパーミアンスPNは、一般式として次の(5)式のように示される。
PN=P0{1+ΣKwcosw(uθ)}・・・・・・・・・・(5)
なお、本明細書の説明では、各数式と数式の説明に使用する記号には、「単位」の記載を省略している。
上記で、P0は回転子10の永久磁石(以下磁極とも称す)5と小歯を備えた固定子主極2との間の特性を基準化したパーミアンスの演算子、wはパーミアンスに影響する高調波次数、Kwはパーミアンスの基本波及び高調波次数w夫々の影響度に対応して定まる振幅を示す定数、θは円筒型永久磁石5のN極に対向する固定子主極2の小歯2aとの間の機械角、uは回転子を構成する永久磁石5の極対数であり、Σは、計算すべき全高調波次数に関する総和を求めることを示している。
【0006】
同様に、回転子10の永久磁石5のS極による固定子主極2に対する1相分のパーミアンスPSは、一般式として次の(6)式のように示される。
PS=P0{1+ΣKwcosw(uθ+π)}・・・・・・・・(6)
上記の計算式に使用される各符号の定義は、(5)式と同様である。
従って、回転子10の永久磁石5のN、S、両極による固定子主極2に対する鎖交磁束のパーミアンスPLは、上記両式から次の(7)式のようになる。
PL=PN−PS=2{K1cosuθ+K3cos3uθ+K5cos5uθ
+・・・・・・}・・・・・・・・・・・・・・・(7)
上記(7)式において、K1は上記式5及び式6に記したKwにおける基本波に対応して定まる定数、K3は同様に第3次高調波成分に対応して定まる定数、K5は同様に第5次高調波成分に対応して定まる定数である。
【0007】
上記に示されるように、偶数の項はキャンセルされるので影響しない。
従って、巻線に励磁電流をながさない時の、永久磁石のみによるコギングトルクはパーミアンスの偶数次高調波のみに関与するので無視することができる。
(7)式において、右辺の第1項は基本波であって、巻線に電流を流した時に、フレミングの左手の法則に従って生じるトルクに寄与する成分であるが、第2項以降は高調波で振動や騒音の原因になる。
しかしながら、一般には当然、K1>K3>K5>・・・となり、第3次高調波成分が高調波成分の中で最大となり、主たる振動騒音の要因となる。
従って、第3次高調波成分を除去するように構成すれば、回転時のダイナミック特性が大幅に改善されるといえる。
【0008】
即ち、高調波のうち偶数高調波成分は現実的には除去されて殆ど影響しないが、奇数高調波成分が影響し、奇数高調波のうち、第3次が最も振幅が大きいので影響度が大きい。
即ち、本発明では、第3次高調波成分を削減すれば高周波による弊害が実用上大幅に減少する点に着目し、これを第一の課題とした。
また、固定子と回転子との間の不均一なエアギャップも振動騒音の原因になるので、エアギャップの精度を高めるための、適正な固定子の保持手段を求めることも第2の課題としている。
本発明は、上記の各課題を解決し、RM型の構造を改善して、回転子極対数が大きなものでも、振動や騒音の発生に寄与する鎖交磁束、即ち、パーミアンスの高調波成分を抑制し、高トルク化を実現する手段を解決して、従来よりも振動や騒音が少ない円筒型永久磁石式回転電機を提供するのを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の円筒型永久磁石式回転電機は、上記課題を解決するために、請求項1に記載のものでは、略環状の磁性体から内方向又は外方向に放射状に、夫々に巻線を巻回すと共に先端に複数の数r個の小歯を内面又は外面円形状に形成した相隣るq個の主極を等ピッチで植設した固定子と、当該主極の先端との間に所定寸法のエアギャップを介し、前記固定子に対向して、N極とS極を交互に円周方向に磁化した永久磁石を円筒状にu対形成して回転自在に支承した回転子とを構成したインナロータ型又はアウタロータ型の円筒型永久磁石式回転電機において、前記固定子主極の各小歯のピッチを360度/u(機械角)からδ度(機械角)偏位して形成するように構成した。
但し、kは3又は5の数の値とする。
なお、前記のように、各数式と数式の説明に使用する記号には、単位の記載を省略している。
(イ)rが奇数の場合のδは、次の(1)式を満足する値とする。
nは条件式n=(r−1)/2で求められる値である。
(ロ)rが偶数の場合のδは、次の式(2)を満足する値とする。
但し、(2)式において、
nは条件式n=r/2で求められる値である。
【0010】
上記のように、(1)式又は(2)式を満足することによって、回転子の磁極と固定子の小歯を備えた主極との間のパーミアンスの第3次高調波成分を除去するようにしたので、RM型回転電機で、最も影響の大きい要因を除去することができ、騒音振動を強力に抑制できる。
【0011】
この場合、請求項2に記載のように、請求項1に記載の円筒型永久磁石式回転電機において、回転子をインナロータ型の構成とし、さらに、軸方向に固定子の前後に設けた各軸受ブラケットの回転軸とは同心円に形成したツメ部の外周面を該固定子の内周円弧部を支承するように固定子の両側から嵌合させ、該軸受ブラケットにて回転子の軸受を支承するような構成(以下本構造を内インロー方式と称す)とするが望ましい。
このように内インロー方式に構成すると、固定子は締め付けられることなく支承されるので、固定子内面と回転子外面とのエアギャップを直接的に均一にできるので、振動騒音を、簡単な構成で、さらに向上させることができる。この場合、漏洩磁束によるトルクの減少を除くために、ブラケットの嵌合部は少なくとも非磁性体とすることが望ましい。
【0012】
また、請求項3に記載のように、上記構成において、固定子主極の各小歯のピッチを360度/u(機械角)から偏位するδ度(機械角)は、当該ピッチの減少方向に形成すると、主極の開口部を広くできるので、巻線の巻き込み作業が容易になり、加工精度を高めると共に、加工時間の減少が図れる。
さらに、請求項4に記載するように、請求項1又は2のいずれかの記載の構成において、次の(3)式又は(4)式を満足するように設定するのが望ましい。
qr>u・・・・・・・・(3)
qr=u+2・・・・・・(4)
但し、qは主極の数、rは主極の先端に設けられる複数の小歯の数、uは永久磁石の極対数である。
(3)式を満足するようにすると、回転電機として必要なトルク特性や停止精度等に影響する主極の小歯の数を、上記の主極の開口部の広さと対応させて、適切な値が選択できる。その場合、(4)式を満足するように設定するのも効果的である。
【0013】
さらに、請求項5に記載のように、請求項1乃至4のいずれかに記載の円筒型永久磁石式回転電機において、
上記円筒型永久磁石の反固定子側に磁性体より成るバックヨークを密着させるように設けると共に上記円筒型永久磁石としてラジアル異方性磁石を用いるように構成するのが望ましい。
このように構成すると、RM型の高調波が抑制されるという特徴に加え、高トルク化も実現できる。
【0014】
次に、上記の(1)式、(2)式によって、パーミアンスの第3次高調波成分を除去できる根拠を説明する。
なお、前記のように、各数式と数式の説明に使用する記号には、「単位」の記載を、一部を除き省略している。
▲1▼各主極2夫々の小歯2aの数が奇数の場合:
前述したように最も影響の大きいパーミアンスの第3次高調波P3は、回転子を構成する永久磁石5の極対数をu、小歯のピッチと回転子の磁極ピッチとの偏位角(機械角)をδ度とし、この偏位がマイナス方向とすると、小歯の数が3の場合は、次の(8)式となる。
P3=1+2cos3(uδ)・・・・・・・・・・・・(8)
但し、uδは、上記の偏位角を電気角に変換して示している。
同様に、小歯2aの数が5の場合は、次の(9)式、小歯2aの数が7の場合は、(10)式となる。
P3=1+2{cos3(uδ)+cos3(2uδ)}・・・・(9)
P3=1+2{cos3(uδ)+cos3(2uδ)+cos3(3uδ)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10)
従って、小歯の数rをr=2m+1とおき、この計算式のrにおける、小歯の数を1を除いた最小の数3から、対象とする回転電機の小歯の数までの算出されたmの値に対して総和すると、一般式として次の(11)式のようになる。
P3=1+2Σcos3muδ・・・・(11)
即ち、(11)式において、m=(r−1)/2、nは対象回転電機の小歯2aの数rにおけるmの値である。
従って、(11)式は、cos3muδを、rを最小の3、即ち、m=1から、対象回転電機の小歯数に対する計算値m=nまで、夫々の小歯数について計算して総和したものの2倍に1加えた値になる。
【0015】
▲2▼各主極2夫々の小歯2aの数が偶数の場合:
次に、各主極2夫々の小歯2aの数が偶数の場合、上記と同様に、最も影響の大きいパーミアンスの第3次高調波P3は、回転子を構成する永久磁石5の極対数をu、小歯のピッチと回転子の磁極ピッチとの偏位角(機械角)をδ度とし、この偏位がマイナス方向とすると、小歯の数が2の場合は、次の(12)式となる。
P3=2cos3(uδ/2)・・・・・・・・・・(12)
但し、uδは、上記の偏位角を電気角に変換して示している。
同様に、小歯2aの数が4の場合は次の(13)式、小歯2aの数が6の場合は、(14)式となる。
P3=2{cos3(uδ/2)+cos3(3uδ/2)}・・・(13)
P3=2{cos3(uδ/2)+cos3(3uδ/2)
+cos3(5uδ/2)・・・・・・・・・・・・・・(14)
従って、小歯の数rをr=2mとおき、この計算式のrにおける、小歯の数を偶数の最小の数2から、対象とする回転電機の小歯の数までの算出されたmの値に対して総和すると、一般式として次の(15)式のようになる。
P3=2Σ3cos(2m−1)uδ/2・・・・・・・(15)
即ち、(15)式において、m=r/2、nは対象回転電機の小歯2aの数rにおけるmの値である。
従って、(15)式は、cos3(2mー1)uδ/2を、rを最小の2、即ち、m=1から、対象回転電機の小歯数に対する計算値m=nまで、夫々の小歯数について計算して総和したものを2倍した値になる。
【0016】
即ち、前述したように本願発明が目的とするパーミアンスの第3次高調波成分を除去するには、小歯の数が奇数の場合は(11)式に示すP3を0に等しくした(1)式、偶数の場合は(15)式に示すP3を0に等しくした(2)式から夫々δを求めるように算出し、回転電機の磁極構造を設定すれば良い。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明を適用した構造例を詳細に説明する。
なお、以下に説明する本発明の実施の形態では、インナロータ型の構成のもので説明するが、本発明はアウタロータ型の構成のものにも適用可能である。
【0018】
第1の実施の形態:
本発明を適用した円筒型永久磁石式回転電機(以下回転電機と称す)の概略構造を示す縦断正面図を図1に、また同図のX−X断面を図2に示している。
なお、図1及び図2は磁気特性の説明を主体にするために、巻線以外の電気回路部品の多くのものの図示は省略している。
また、図1、図2で従来のものと同等の構成は図9と同一の符号を付して示している。
図1、図2において、11は固定子で、略環状の形状に形成した珪素鋼鈑を積層して構成した固定子鉄心の内方向に放射状に夫々に絶縁物を介して巻線12cを巻回すと共に先端にr個(図は3個)の小歯12aを等ピッチで形成した内面円形状の主極12を、等ピッチでq個(図は6個)突設している。
固定子鉄心の外形は、図1に示すように、正方形を形成する4辺4個の平面部11bと、小歯12aの内面円形と同心円をなす所定半径の4個の円弧部11aによって形成されている。
【0019】
固定子11の円弧部11aは、一方の軸受ブラケット13の4隅に形成した円弧状のツメ部13aと他方の軸受ブラケット14の4隅に形成した円弧状のツメ部14aとによって保持され固定される。軸受ブラケット13の中心には軸受7が、ブラケット14の中心には軸受8が、回転子10を保持した回転軸6を回転自在に支承している。
従って、回転軸6と、ブラケット13のツメ部13aの円弧状の内面及びブラケット14のツメ部14aの円弧状の内面とは同心円を形成している。
回転子10は、各主極12の先端である小歯12aとの間に所定寸法のエアギャップを介し、従来の技術で説明したのと同様に、小歯12aに対向してN極とS極を交互に円周方向に磁化した永久磁石5を円筒状に所定極対数u形成して回転軸6で、軸受7、8で回転自在に支承している。永久磁石5は、機能説明のための名称として磁極5と称することがある。
従って、固定子11は、回転軸6と同心円を形成するツメ部13a、14aで、主極12の小歯12aの先端部内面と回転子10の表面との間のエアギャップが均一になるように保持し固定される。本構造を外インロー方式と称する。
上記構成において、各主極12に巻回した巻線12cに順次励磁電流を供給することによって回転子10が回転する。
上記において、ブラケット13のツメ部13aの外周面と、ブラケット14のツメ部14aの外周面外の形状と寸法及び配置は、上記目的を満足するように、固定子11の外形とも対応させて適切に形成すれば良いことは当然である。
【0020】
次に、変位角δ(機械角、単位、度)に関し、本実施の形態では図3を参照して、小歯の数が奇数の場合を、1を除いた最小の数3の場合について、具体的に説明する。
図3は、図1、図2に示す小歯12aを3個夫々に設けた6個の主極12の内の1個と回転子10の磁極を構成する永久磁石5のN極、S極の極配置関係を示したもので、小歯12aのピッチは、機械角で、回転子磁極対ピッチ(360/u)からδ減算した値に構成している。
上記でδは(11)式を、第3次高調波成分を除去するように0に等しくおいた、即ち、(1)式によって計算し求めた値である。
即ち、(1)式から 1+2cos3uδ=0・・・・・・・・・(16)
(16)式からδを求めると、次の(17)式が得られる。
δ=120°/3u=40°/u・・・・・・・・(17)
(17)式において、回転子の磁極対数uを16とすれば、δ=2.5°が得られる。
即ち、回転子磁極対ピッチから2.5°減算した値を小歯12aのピッチにすることによって、理論的にパーミアンスの第3次高調波成分が除去される。
本実施の形態では、3相として主極数q=6、小歯数r=3なので、
qr=18となる。
u=16であるから、(3)式のqr>uを満足する。
また、(4)式のqr=u+2 を満足する。
【0021】
第2の実施の形態:
第2の実施の形態として、小歯の数が偶数の値の内、最も少ない数に相当する小歯が2個の場合について、図4を参照して説明する。
図4は、図1の小歯12aを偶数で最も少ない数の2個夫々に設けた6個の主極12の内の1個と回転子10の磁極を構成する永久磁石5のN極、S極の極配置関係を示したもので、小歯12aのピッチは機械角で、回転子磁極対ピッチ(360/u)からδ減算した値に構成している。
上記でδは(15)式を、第3次高調波成分を除去するように0に等しくおいた、即ち、(2)式によって計算し求めた値である。
即ち、(2)式は、2COS3uδ/2=0・・・・・・・・・(18)
となるから、これを解いて
δ=60°/u
が得られる。
ここで、回転子の磁極対数uを16とすれば、δ=3.75゜が得られる。
即ち、回転子磁極対ピッチからδだけ減算した値18.75゜を小歯12aのピッチにすることによって、パーミアンスの第3次高調波成分が除去される。
【0022】
第3の実施の形態:
次に、本発明の第3の実施の形態について、図5を参照して説明する。
図5は、図2に対応する断面を示している。
同図において、21は固定子で、図1同様、略環状の形状に形成した珪素鋼鈑を積層して構成した固定子鉄芯の内方向に放射状に夫々に絶縁物を介して巻線22cを巻回すと共に、先端にr個(詳細は図に示さず)の小歯22aを等ピッチで、内面円形状に主極22を等ピッチでq個(詳細は図に示さず)突設するようにしている。なお、22dは巻線22cに対する給電線である。
【0023】
固定子21の内周円弧部21aは、軸受ブラケット23のツメ部23aの外周面と軸受ブラケット24のツメ部24aの外周面とによって保持され、固定され、内インロー方式の構成となる。
即ち、ツメ部23a、24aは内インロー方式のツメ部である。
軸受ブラケット23の中心には軸受7が、軸受ブラケット24の中心には軸受8が、回転子10を保持した回転軸6を回転自在に支承している。
従って、軸受ブラケット23のツメ部23aの外周面及び軸受ブラケット24のツメ部24aの外周面とは回転軸6とは同心円を形成すると共に、回転子10とは干渉しないように構成されている。例えば、回転子10の軸方向長さは固定子21の軸方向長さよりも所定寸法短く形成する。
従って、固定子21は、回転軸6と同心円を形成する軸受ブラケット23のツメ部23aの外周面と軸受ブラケット24のツメ部24aの外周面とによって主極22の小歯22aの先端部内面と回転子10の表面との間のエアギャップが均一になるように保持し固定されるので、本実施の形態で示した内インロー方式の構造の方が、図1に示した外インロー方式の構造よりも回転子と固定子間のギャップの均一性を安定に保持でき、振動騒音の低減を向上させることができる。
なお、軸受ブラケット23のツメ部23aの外周面と軸受ブラケット24のツメ部24aの外周面の形状と寸法及び配置は、上記目的を満足するように、固定子内面の形状及び回転子端部形状と対応させて適切に形成すれば良い。
【0024】
第4の実施の形態:
次に、図6及び図7(A)を用いて本発明の第4の実施の形態を説明する。
先ず、本実施の形態の技術的意義を説明するために、図8の永久磁石式回転電機の構成を説明する。同図において、100は円筒型の永久磁石回転子、101は固定子である。なお、τs及びτRは夫々固定子及び回転子の磁極ピッチで、
τs=τRである。
図8に示す永久磁石式回転電機では、回転子を構成する永久磁石を極異方性の磁石で構成しているため、隣接する回転子のN極とS極で固定子を経て固定子巻線と鎖交する、隣接磁極磁路方式の構成となっている。
これに対して、本発明の適用対象であるRM型回転電機では、非隣接磁極磁路方式の構成となっているため、前者の隣接磁極磁路方式の構成では高トルクを得るために有効であった極異方性の磁石が有効ではない。
そこで、本発明の第4の実施の形態のRM型回転電機では、次のような構成上の工夫を施している。
図6は本発明の第4の実施の形態のRM型回転電機の全体構成を示す縦断正面図、図7(A)は図6中の回転子だけを取り出して示した斜視図である。
本発実施の形態のRM型の回転電機では、図7(A)に示すように、回転子30は円筒型永久磁石31の反固定子側に磁性体より成るバックヨーク32を密着させるように設けると共に、上記円筒型永久磁石としてラジアル異方性磁石を用いるように構成している点に、その構成上の特徴がある。このラジアル異方性磁石としては、例えば、ネオジウム磁石を用いればよい。
本実施の形態のものでは、RM型回転電機であるために、非隣接磁極磁路方式の構成となっているが、回転子30がバックヨーク32を備え、回転子を構成する永久磁石がラジアル異方性磁石を用いるようにしているため、磁束は図6中に矢印で示すように1つの主極からバックヨーク32を介して他の主極と磁路を作ってコイル12cと鎖交する磁束が適切に流れてトルク特性の改善された回転電機として機能する。
その他の構成は、図1(A)、(B)に示した第1の実施の形態のものと同等でよいので対応する構成は、同一の符号を付して示した。
図7(B)は本実施の形態のトルク特性の改善の根拠を示すために、本実施の形態の回転子と同等のHB型回転子40を示すもので、同図に示すようにHB型回転子40では、必ず歯40aと谷部40bがあるのに対して、RM型回転子30では歯も谷部もなく、NS交互に着磁されるため、RM型回転子はHB型回転子の構成よりも固定子に対して2倍強の対向面積を備えるため、その分コイル鎖交磁束も増大することになる。
従って、本発明のRM型回転電機では、HB型回転子の回転電機よりも、トルクは増大する。なお、40cはHB型回転子を構成する永久磁石である。
【0025】
本発明は上記の各実施の形態のものには限定されず、各種の変形が可能である。即ち、上記の説明では、本発明に基づく基本的な実施の形態について記載したもので、目的とする回転電機の特性や必要構造に対応して適切に改変しても良い。例えば、実施の形態における説明ではδ度減算するように説明したが、主極の開口寸法によって巻線の巻回し等に支障のない場合は、加算しても良い。
また、第1の実施の形態における図1の説明では、軸受ブラケットの4個所のツメ部で固定子を固定するように図示したが、固定子の外形構造と対応させて、確実に固定できるように少なくとも対向する3個所以上で保持し固定するか全体を円筒形にして保持する、或いは、ツメ部の形状等を含めて、適切な手段を取れば良い。
【0026】
また、図5によって、固定子の内面から保持する場合も、同様に、固定子の内面形状とも対応させて、安定に保持する形状にすれば良く、固定子と回転子の寸法の関係も、例えば、回転子を短くする、固定子の外側鉄芯を厚くする等、適切に設定すれば良い。
即ち、図5に示した内インロー方式としては、技術思想的に表現すれば、略環状磁性体よりなる固定子の内周部に形成された、当該回転電機の回転中心からの同一半径の形成部を内面から、固定子軸方向の前後に設けたブラケット夫々の対応位置夫々に所定形状で回転子に干渉しないように形成したツメ部で、当該半径部を回転中心から等しい位置に保持するように嵌合させて固定するようにすれば良い構成といえる。
【0027】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成したので、次に示すような優れた効果を有する。
(1)請求項1に記載のように構成すると次のような効果がある。
(a)(1)式または(2)式を満足するように、固定子の小歯のピッチを形成すれば、RM型において極対数uが多い場合でも、低振動、低騒音な回転電機が提供できる。
(b)2相機、3相機にも相数にかかわらず効果を有する。
(c)(1)式または(2)式を満足するようにδを設定すると、パーミアンスの第3次高調波を除去することができる。
このように、第3次高調波にねらいをつけてk=3として除去すると、一般に第3次高調波の影響が最も大きいので、振動騒音の削減に関して最も効果的である。
(d)なお、さらに、δを第3次高調波が除去できる値以下にk=5として設定すると、第5次高調波も抑制することが可能である。
(2)請求項2に記載のように、回転子をインナロータ型の構成において、固定子の固定手段を内インロー方式にすると、固定子は締め付けられることなく支承されるので、固定子内面と回転子外面とのエアギャップを直接的に均一に形成することができるので、振動騒音をさらに向上させることができる。
(3)請求項3に記載のように、固定子主極の各小歯のピッチを標準ピッチから偏位するδ度を減少方向にすると、主極の開口部を広くできるので、巻線の巻回しが容易になる。
(4)請求項4に記載のように、固定子主極数qと各小歯数r及び回転子極対数uの関係を(3)式又は(4)式を満足するようにすると、回転電機として必要なトルク特性や停止精度等に影響する主極の小歯の数を、上記の主極の開口部の広さと対応させて、適切な値が選択できる。その場合、(4)式を満足するよう設定するのが効果的である。
(5)請求項5に記載のように、請求項1乃至4のいずれかに記載の構成において、上記円筒型永久磁石の反固定子側に磁性体より成るバックヨークを密着させるように設けると共に、上記円筒型永久磁石としてラジアル異方性磁石を用いるようにすると、回転子のラジアル異方性磁石と前記バックヨークと固定子の各主極の複数の小歯で構成される高パーミアンスの非隣接磁極磁路の効果でコイル鎖交磁束が増大する。例えば、ネオジウムの焼結、ラジアル異方性磁石を用いた場合、軸方向の磁路長さが同等のHB型回転子とは、固定子に対する対向面積が2倍となるため、発生トルクはHB型回転子のトルクの約1.5〜2倍のトルクが得られることが実験により確認されている。
このようにRM型の構成のものであるにも拘わらず、トルクを増大できるので、請求項5の構成は、実用性が大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した第1の実施の形態を説明する円筒型永久磁石式回転電機の概略構造を示す縦断正面図である。
【図2】 図1のX−X断面である縦断側面図である。
【図3】 第1の実施の形態を説明する固定子の小歯が3の場合において、当該小歯と回転子の永久磁石で構成する磁極とのピッチ関係を説明する関係箇所である主極と回転子の要部断面図である。
【図4】 第2の実施の形態を説明する固定子の小歯が2の場合において、当該小歯と回転子の永久磁石で構成する磁極とのピッチ関係を説明する関係箇所である主極と回転子の要部断面図である。
【図5】 第3の実施の形態を説明する図2に対応する円筒型永久磁石式回転電機の縦断側面図である。
【図6】 本発明を適用した第4の実施の形態を説明する円筒型永久磁石式回転電機の概略構造を示す縦断正面図である。
【図7】 図6に示す第4の実施の形態のものとHB型回転子と比較した効果を示すための説明図で、同図(A)は第4の実施の形態の回転子だけを取り出して示した斜視図、同図(B)はこの回転子と同等のHB型回転子を示す斜視図である。
【図8】 永久磁石式回転電機の構成を示す斜視図である。
【図9】 従来例の円筒型永久磁石式回転電機の概略構造図であって、同図(A)は縦断正面図を、同図(B)は同図(A)のX−X断面である縦断側面図を示している。
【符号の説明】
11、21:固定子
12、22:主極
13、14、23、24:軸受ブラケット
5、31:円筒型永久磁石
6:回転軸
7、8:軸受
10、30:回転子
12a、22a:小歯
23a、24a:内インロー方式のツメ部
32:バックヨーク
Claims (5)
- 略環状の磁性体から内方向又は外方向に放射状に、夫々に巻線を巻回すと共に先端に複数の数r個の小歯を内面又は外面円形状に形成した相隣るq個の主極を等ピッチで植設した固定子と、当該主極の先端との間に所定寸法のエアギャップを介し、前記固定子に対向して、N極とS極を交互に円周方向に磁化した永久磁石を円筒状にu対形成して回転自在に支承した回転子とを構成したインナロータ型又はアウタロータ型の円筒型永久磁石式回転電機において、
前記固定子主極の各小歯のピッチを360度/u(機械角)からδ度(機械角)偏位して形成したことを特徴とする円筒型永久磁石式回転電機。
但し、kは3又は5の数の値とし、rの各場合により、δは次の条件を満足する値とする。
(イ)rが奇数の場合のδは、次の(1)式を満足する値とする。
但し、(1)式において、
nは条件式n=(r−1)/2で求められる値である。
(ロ)rが偶数の場合のδは、式(2)を満足する。
但し、(2)式において、
nは条件式n=r/2で求められる値である。 - 請求項1に記載の円筒型永久磁石式回転電機において、
回転子をインナロータ型の構成とし、
さらに、軸方向に固定子の前後に設けた各軸受ブラケットの回転軸とは同心円に形成したツメ部の外周面を該固定子の内周円弧部を支承するように固定子の両側から嵌合させ、該軸受ブラケットにて回転子の軸受を支承するように構成したことを特徴とする円筒型永久磁石式回転電機。 - 請求項1又は2のいずれかに記載の円筒型永久磁石式回転電機において、
固定子主極の各小歯のピッチを360度/u(機械角)から偏位するδ度(機械角)は、当該ピッチの減少方向であることを特徴とする円筒型永久磁石式回転電機。 - 請求項1又は2のいずれかに記載の円筒型永久磁石式回転電機において、
下記の(3)式又は(4)式を満足するように形成したことを特徴とする円筒型永久磁石式回転電機。
qr>u・・・・・・・・・・・(3)
qr=u+2・・・・・・・・ (4)
但し、qは主極の数、rは主極の先端に設けられる複数の小歯の数、uは永久磁石の極対数である。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の円筒型永久磁石式回転電機において、
上記円筒型永久磁石の反固定子側に磁性体より成るバックヨークを密着させるように設けると共に、上記円筒型永久磁石としてラジアル異方性磁石を用いるようにしたことを特徴とする円筒型永久磁石式回転電機。
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