JP4078852B2 - 充電制御装置および充電制御方法 - Google Patents

充電制御装置および充電制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次電池の満充電制御に関する技術に関し、特に、車両に搭載されたバッテリの満充電制御を行なう装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、バッテリが満充電状態にまで至らない中間的な充電状態で使用される状態が継続すると、バッテリ内部の物質が固形化する事態が発生しうる。かかる事態が発生すると、バッテリの絶対的な容量が低下し、バッテリの寿命が低下してしまう。そこで、従来より、このような要因に基づく、バッテリの寿命低下を防止するために、バッテリを満充電状態にすることが知られている。バッテリが満充電状態にされると、バッテリ内部の物質の固形化が抑制され、バッテリの寿命を長期間確保することができる。このようにバッテリの満充電状態を定期的に実現する一例として、リフレッシュ充電がある。以下、このリフレッシュ充電を、満充電制御の一例として説明する。
【0003】
自動車を始めとする車両には、補機電装品への電力供給、車両駆動源への電力供給のためにバッテリが搭載されている。車両の使用頻度は、ユーザによって異なるため、車両に搭載されたバッテリの寿命が低下する時期はユーザによって異なる。車両に搭載されたバッテリにリフレッシュ充電を適用した場合、ユーザの使用頻度などを考慮することなく、たとえば、車両が使用される毎に、または一定周期(たとえば、1ヶ月)毎に、バッテリがリフレッシュ充電される場合がある。このような場合、ユーザによる使用頻度などによってはバッテリが常に満充電状態に近い状態に維持されることがあり、この場合に、車両の制動時に、ジェネレータによる回生エネルギを、バッテリに回収することができず、燃費効果の向上を図ることができない場合がある。
【0004】
かかる観点から、本出願人は、車両に搭載されたバッテリのリフレッシュ充電を、適当な時期に行なうことができる充電装置を先に提案した。この充電装置を用いると、バッテリの寿命低下を防止し、かつ車両の制動時の回生エネルギを回収できるように、バッテリのリフレッシュ充電の開始時期を管理することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、車両に搭載されたバッテリのリフレッシュ充電が開始された後、車両が停止し、リフレッシュ充電が一時的に中断することがある。このリフレッシュ充電においては、予め定められた条件(充電電流が予め定められた電流値以下に垂下し、かつバッテリ電圧と充電電圧との差が予め定められた電圧以下)で、予め定められた時間継続して行なう必要がある。このような条件で充電することにより、バッテリの劣化が抑制できる。車両が停止し、リフレッシュ充電が一時的に停止した場合には、車両が再度走行を始めてバッテリ充電が開始されたときに、リフレッシュ充電時間を管理することが困難である。すなわち、リフレッシュ充電時間中は、継続してバッテリに充電を行なう必要があるので、一時的に充電が停止した場合に常に最初からリフレッシュ充電を行なうと、リフレッシュ充電中に車両が停止と走行とが繰返されると(極端に短い間隔を除く)、リフレッシュ充電が終わらない事態が発生しうる。また、一時的に充電が停止した場合の時間を除いて、リフレッシュ充電時間を計測すると、一時的な充電の停止時におけるバッテリの充電状態の変化などにより、満充電状態を誤って検知する事態が発生しうる。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、車両に搭載されたバッテリの満充電制御における経過時間を正確に制御することができる、充電制御装置および充電制御方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る充電制御装置は、車両に搭載されたバッテリの満充電制御を行なう。この充電制御装置は、バッテリの充電電流値を計測するための電流計測手段と、バッテリの満充電制御中に、電流計測手段により計測された充電電流値が、予め定められた第1の電流値以下である経過時間を計測するための時間計測手段と、バッテリの満充電制御が中断された場合であっても、中断後のバッテリの状態に基づいて、充電再開後の経過時間を継続して計測するように、時間計測手段を制御するための制御手段とを含む。
【0008】
第1の発明によると、バッテリの満充電制御中において、時間計測手段は、バッテリの充電電流値が、予め定められた第1の電流値以下である経過時間を計測する。このとき、満充電状態に近い状態において、予め定められた充電時間の間、継続して充電が行なわれる。この充電中に、車両が停止して充電が一時的に停止して、車両が再度走行を始めて充電状態になった場合、制御手段は、中断後のバッテリの状態に基づいて、充電再開後の経過時間を継続して計測するか否かを判断する。このとき、中断後のバッテリの状態(たとえば、中断後に一時的に上昇する充電電流値の履歴や、中断前後のバッテリのSOC値の変化量)に基づき、充電が中断された時間が短くてバッテリの状態に変化が少なければ、経過時間を積算する。これにより、バッテリの満充電制御中に、充電が一時的に中断した場合であっても、バッテリの状態に対応させて、充電時間を継続して計測するか否かを判断して、経過時間を正確に計測できる。その結果、車両に搭載されたバッテリの満充電制御において充電時間を正確に制御することができる充電制御装置を提供することができる。
【0009】
第2の発明に係る充電制御装置は、第1の発明の構成に加えて、制御手段は、中断後のバッテリの充電電流値の時間履歴に基づいて、充電再開後の経過時間を継続して計測するように、時間計測手段を制御するための手段を含む。
【0010】
第2の発明によると、制御手段は、満充電制御の中断後に、充電電流値が上昇すると、充電の中断時にバッテリからの放電が発生して、バッテリの状態が変化したと判断して、満充電制御の経過時間をリセットして計測し直すように時間計測手段を制御する。一方、制御手段は、充電電流値が上昇しないと、充電の中断時にバッテリからの放電が発生しておらず、バッテリの状態が変化していないと判断して、満充電制御の経過時間を継続して計測するように時間計測手段を制御する。これにより、車両に搭載されたバッテリの満充電制御における充電時間を正確に制御することができる。
【0011】
第3の発明に係る充電制御装置は、第1の発明の構成に加えて、制御手段は、中断後のバッテリの充電電流値が予め定められた第2の電流値以上であった時間に基づいて、充電再開後の経過時間を継続して計測するように、時間計測手段を制御するための手段を含む。
【0012】
第3の発明によると、制御手段は、満充電制御の中断後に、充電電流値が予め定められた第2の電流値以上に上昇した時間が長いと、充電の中断時にバッテリからの放電が発生して、バッテリの状態が変化したと判断して、満充電制御の経過時間をリセットして計測し直すように時間計測手段を制御する。一方、制御手段は、充電電流値が予め定められた第2の電流値以上に上昇した時間が短いと、充電の中断時にバッテリからの放電が発生しておらず、バッテリの状態が変化していないと判断して、満充電制御の経過時間を継続して計測するように時間計測手段を制御する。これにより、車両に搭載されたバッテリの満充電制御における充電時間を正確に制御することができる。
【0013】
第4の発明に係る充電制御装置は、第1の発明の構成に加えて、制御手段は、中断後のバッテリの充電電流値が予め定められた第2の電流値以上であった時間が、予め定められた時間以下であると、充電再開後の経過時間を継続して計測するように、時間計測手段を制御するための手段を含む。
【0014】
第4の発明によると、制御手段は、充電電流値が予め定められた第2の電流値以上に上昇した時間が予め定められた時間以下であると、充電の中断時にバッテリからの放電が発生しておらず、バッテリの状態が変化していないと判断して、満充電制御の経過時間を継続して計測するように時間計測手段を制御することができる。
【0015】
第5の発明に係る充電制御装置は、第1の発明の構成に加えて、バッテリのSOC値を測定するための測定手段をさらに含む。制御手段は、中断後のバッテリのSOC値および中断前のバッテリのSOC値に基づいて、充電再開後の経過時間を継続して計測するように、時間計測手段を制御するための手段を含む。
【0016】
第5の発明によると、測定手段は、たとえば、バッテリのOCV(Open Current Voltage)と入出力電流積算値、温度等とに基づいて、SOC(States Of Charge)値を算出する。制御手段は、充電の中断後のSOC値が中断前のSOC値に比較して低下していると、充電の中断時にバッテリからの放電が発生して、バッテリの状態が変化したと判断して、満充電制御の経過時間をリセットして計測し直すように時間計測手段を制御する。一方、制御手段は、SOC値が低下していないと、充電の中断時にバッテリからの放電が発生しておらず、バッテリの状態が変化していないと判断して、満充電制御の経過時間を継続して計測するように時間計測手段を制御する。これにより、車両に搭載されたバッテリの満充電制御における充電時間を正確に制御することができる。
【0017】
第6の発明に係る充電制御装置は、第1の発明の構成に加えて、制御手段は、中断後の前記バッテリのSOC値と中断前の前記バッテリのSOC値との変化量が予め定められた量以下であると、充電再開後の経過時間を継続して計測するように、時間計測手段を制御するための手段を含む。
【0018】
第6の発明によると、制御手段は、充電の中断後のSOC値と中断前のSOC値との変化量が予め定められた量以下であると、充電の中断時にバッテリからの放電が発生しておらず、バッテリの状態が変化していないと判断して、満充電制御の経過時間を継続して計測するように時間計測手段を制御することができる。
【0019】
第7の発明に係る充電制御装置は、車両に搭載されたバッテリのリフレッシュ充電を制御する。この充電制御装置は、バッテリの充電電流値を計測するための電流計測手段と、バッテリのSOC値を測定するための測定手段と、バッテリの満充電制御中に、電流計測手段により計測された充電電流値が予め定められた電流値以下である経過時間を計測するための時間計測手段と、時間計測手段に接続され、バッテリの満充電制御が中断された場合であっても、中断後のバッテリにおける充電電流値の時間履歴と、中断後のバッテリのSOC値および中断前のバッテリのSOC値とに基づいて、充電再開後の経過時間を継続して計測するように、時間計測手段を制御するための手段を含む。
【0020】
第7の発明によると、制御手段は、充電の中断後のバッテリにおいて、一時的に上昇する充電電流値の時間履歴および中断前後のバッテリのSOC値の変化量に基づき、充電が中断された時間が短くてバッテリの状態に変化が少なければ、経過時間を積算するように時間計測手段が制御される。これにより、バッテリの充電中に、充電が一時的に中断した場合であっても、充電電流値の時間履歴および中断前後のバッテリのSOC値に対応させて、満充電制御における経過時間を継続するか否かを判断して、充電時間を正確に計測できる。その結果、車両に搭載されたバッテリの満充電制御における充電時間を正確に制御することができる充電制御装置を提供することができる。
【0021】
第8の発明に係る充電制御方法は、車両に搭載されたバッテリの満充電制御を行なう。この充電制御方法は、バッテリの充電電流値を計測する電流計測ステップと、バッテリのリフレッシュ充電中に、電流計測ステップにて計測された充電電流値が、予め定められた第1の電流値以下である経過時間を計測する時間計測ステップと、バッテリの満充電制御が中断された場合であっても、中断後のバッテリの状態に基づいて、充電再開後の経過時間を継続して計測するように、時間計測ステップを制御する制御ステップとを含む。
【0022】
第8の発明によると、バッテリの満充電制御中において、時間計測ステップにて、バッテリの充電電流値が、予め定められた第1の電流値以下である経過時間が計測される。このとき、満充電状態に近い状態において、予め定められた充電時間の間、継続して充電が行なわれる。この充電中に、車両が停止して充電が一時的に停止して、車両が再度走行を始めて充電状態になった場合、制御ステップは、中断後のバッテリの状態に基づいて、充電再開後の経過時間を継続して計測するか否かを判断する。このとき、中断後のバッテリの状態に基づき、充電が中断された時間が短くてバッテリの状態に変化が少なければ、経過時間を積算する。これにより、バッテリの満充電制御中に、充電が一時的に中断した場合であっても、バッテリの状態に対応させて、充電時間を継続して計測するか否かを判断して、経過時間を正確に計測できる。その結果、車両に搭載されたバッテリの満充電制御において充電時間を正確に制御することができる充電制御方法を提供することができる。
【0023】
第9の発明に係る充電制御方法は、第8の発明の構成に加えて、制御ステップは、中断後のバッテリの充電電流値の時間履歴に基づいて、経過時間を積算して計測するように、時間計測ステップを制御するステップを含む。
【0024】
第9の発明によると、制御ステップにて、満充電制御の中断後に、充電電流値が上昇すると、充電の中断時にバッテリからの放電が発生して、バッテリの状態が変化したと判断して、満充電制御の経過時間をリセットして計測し直すように時間計測ステップが制御される。一方、制御ステップにて、充電電流値が上昇しないと、充電の中断時にバッテリからの放電が発生しておらず、バッテリの状態が変化していないと判断して、満充電制御の経過時間を継続して計測するように時間計測ステップが制御される。これにより、車両に搭載されたバッテリの満充電制御における充電時間を正確に制御することができる。
【0025】
第10の発明に係る充電制御方法は、第8の発明の構成に加えて、制御ステップは、中断後のバッテリの充電電流値が予め定められた第2の電流値以上であった時間に基づいて、経過時間を積算して計測するように、時間計測ステップを制御するステップを含む。
【0026】
第10の発明によると、制御ステップにて、満充電制御の中断後に、充電電流値が予め定められた第2の電流値以上に上昇した時間が長いと、充電の中断時にバッテリからの放電が発生して、バッテリの状態が変化したと判断して、満充電制御の経過時間をリセットして計測し直すように時間計測ステップが制御される。一方、制御ステップにて、充電電流値が予め定められた第2の電流値以上に上昇した時間が短いと、充電の中断時にバッテリからの放電が発生しておらず、バッテリの状態が変化していないと判断して、満充電制御の経過時間を継続して計測するように時間計測ステップが制御される。これにより、車両に搭載されたバッテリの満充電制御における充電時間を正確に制御することができる。
【0027】
第11の発明に係る充電制御方法は、第8の発明の構成に加えて、制御ステップは、中断後のバッテリの充電電流値が予め定められた第2の電流値以上であった時間が、予め定められた時間以下であると、経過時間を積算して計測するように、時間計測ステップを制御するステップを含む。
【0028】
第11の発明によると、制御ステップにて、充電電流値が予め定められた第2の電流値以上に上昇した時間が予め定められた時間以下であると、充電の中断時にバッテリからの放電が発生しておらず、バッテリの状態が変化していないと判断して、満充電制御の経過時間を継続して計測するように時間計測ステップを制御することができる。
【0029】
第12の発明に係る充電制御方法は、第8の発明の構成に加えて、バッテリのSOC値を測定する測定ステップをさらに含む。制御ステップは、中断後のバッテリのSOC値および中断前のバッテリのSOC値に基づいて、経過時間を積算して計測するように、時間計測ステップを制御するステップを含む。
【0030】
第12の発明によると、測定ステップにて、たとえば、バッテリのOCVと入出力電流積算値、温度等とに基づいて、SOC値が算出される。制御ステップにて、充電の中断後のSOC値が中断前のSOC値に比較して低下していると、充電の中断時にバッテリからの放電が発生して、バッテリの状態が変化したと判断して、満充電制御の経過時間をリセットして計測し直すように時間計測ステップが制御される。一方、制御ステップにて、SOC値が低下していないと、充電の中断時にバッテリからの放電が発生しておらず、バッテリの状態が変化していないと判断して、満充電制御の経過時間を継続して計測するように時間計測ステップが制御される。これにより、車両に搭載されたバッテリの満充電制御における充電時間を正確に制御することができる。
【0031】
第13の発明に係る充電制御方法は、第8の発明の構成に加えて、制御ステップは、中断後のバッテリのSOC値と中断前のバッテリのSOC値との変化量が予め定められた量以下であると、経過時間を積算して計測するように、時間計測ステップを制御するステップを含む。
【0032】
第13の発明によると、制御ステップにて、充電の中断後のSOC値と中断前のSOC値との変化量が予め定められた量以下であると、充電の中断時にバッテリからの放電が発生しておらず、バッテリの状態が変化していないと判断して、満充電制御の経過時間を継続して計測するように時間計測ステップを制御することができる。
【0033】
第14の発明に係る充電制御方法は、車両に搭載されたバッテリのリフレッシュ充電を制御する。この充電制御方法は、バッテリの充電電流値を計測する電流計測ステップと、バッテリのSOC値を測定する測定ステップと、バッテリのリフレッシュ充電中に、電流計測ステップにて計測された充電電流値が予め定められた電流値以下である経過時間を計測する時間計測ステップと、バッテリのリフレッシュ充電が中断された場合であっても、中断後のバッテリにおける充電電流値の時間履歴と、中断後の前記バッテリのSOC値および中断前の前記バッテリのSOC値とに基づいて、経過時間を積算して計測するように、時間計測ステップを制御するステップを含む。
【0034】
第14の発明によると、制御ステップにて、充電の中断後のバッテリにおいて、一時的に上昇する充電電流値の時間履歴および中断前後のバッテリのSOC値の変化量に基づき、充電が中断された時間が短くてバッテリの状態に変化が少なければ、経過時間を積算するように時間計測ステップが制御される。これにより、バッテリの充電中に、充電が一時的に中断した場合であっても、充電電流値の時間履歴および中断前後のバッテリのSOC値に対応させて、満充電制御における経過時間を継続するか否かを判断して、充電時間を正確に計測できる。その結果、車両に搭載されたバッテリの満充電制御における充電時間を正確に制御することができる充電制御方法を提供することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。なお、以下の説明においては、満充電制御の一例として、リフレッシュ充電制御について説明するが、これに限定されるものではなく、本発明に係る充電制御装置は、リフレッシュ充電制御以外の満充電制御に適用できる。
【0036】
<第1の実施の形態>
図1に、本実施の形態にかかる充電制御装置を実現する電池ECU(Electronic Control Unit)200を含むシステムの制御ブロック図を示す。このシステムは、車両用電源として機能するバッテリ100を含む。バッテリ100は、直列に接続された複数のバッテリセルを含み、たとえば、36V程度の出力電圧を有する鉛蓄電池である。
【0037】
バッテリ100には、インバータ300を介して、モータ/ジェネレータ(以下、M/Gと略す。)400が接続されている。インバータ300は、モータ用パワートランジスタを内蔵しており、そのモータ用パワートランジスタのスイッチング動作に応じて、バッテリ100の直流電力を、M/G400の交流電力に変換する。M/G400は、モータ用パワートランジスタがオン状態である場合に、バッテリ100から電力が供給されることにより、バッテリ100を電源として駆動し、車両の車輪を回転させる所定のトルクを発生する。すなわち、バッテリ100は、インバータ300のモータ用パワートランジスタがオン状態である場合に、M/G400に対して電力を供給する。
【0038】
また、M/G400は、車両の回生制動時に車両の運動エネルギを電気エネルギに変換するとともに、バッテリ100のリフレッシュ充電時に車両の動力を電気エネルギに変換する発電機として機能する。インバータ300は、ジェネレータ用パワートランジスタをさらに内蔵しており、そのジェネレータ用パワートランジスタのスイッチング動作に応じて、M/G400で生じた交流電力をバッテリ100の直流電力に変換する。すなわちバッテリ100は、インバータ300のジェネレータ用パワートランジスタがオン状態にある状況において、車両の回生制動またはエンジン動力によりM/G400が発電することにより電力の供給を受け、充電される。
【0039】
インバータ300には、電池ECU200が接続されている。電池ECU200は、バッテリ100からM/G400への電力供給が必要であると判断する場合、バッテリ100が放電するようにインバータ300のモータ用パワートランジスタに対して指令信号を供給する。また、M/G400からバッテリ100への電力供給が必要であると判断する場合、バッテリ100が充電されるようにジェネレータ用パワートランジスタに対して指令信号を供給する。
【0040】
電池ECU200には、バッテリ100の正負端子間に配設された電圧計600が接続される。電圧計600は、バッテリ100の端子間電圧(電圧値V)に応じた信号を出力する。電圧計600の出力信号は電池ECU200に供給される。電池ECU200は、電圧計600の出力信号に基づいて、バッテリ100の電圧値Vを検出する。
【0041】
電池ECU200には、またバッテリ100とインバータ300との間に配設された電流計500が接続される。電流計500は、バッテリ100とインバータ300との間に流れる電流値(充電電流値I)に応じた信号を出力する。電流計500の出力信号は、電池ECU200に供給される。電池ECU200は、電流計500の出力信号に基づいて、バッテリ100を流れる充電電流値Iを検出する。
【0042】
バッテリ100が満充電状態に至らない中間的な充電状態で使用される事態が継続された場合、バッテリ100の内部の物質が固形化することがある。係る事態が生ずると、バッテリ100の絶対的な容量が低下し、バッテリ寿命が低下してしまう。したがって、バッテリ100の寿命を長期間確保するためには、バッテリ100の内部の物質の固形化を防止する必要がある。電池ECU200は、バッテリ100を満充電状態にリフレッシュ充電するとともに、リフレッシュ充電の完了を管理する。このリフレッシュ充電の完了は、本実施の形態においては、充電電流値Iの時間的な変化に基づいて行なわれる。さらに詳しくは、リフレッシュ充電が一時的に中断された後の、充電電流値Iが中断前に比べて上昇する。その充電電流値Iの上昇分が、予め定められた以上である状態が予め定められた時間以上継続したか否かにより、リフレッシュ充電時間を継続して積算するか否かが判断される。
【0043】
ここで、図2を参照して、リフレッシュ充電時間と、SOC値および充電電流値との関係について説明する。図2に示すように、リフレッシュ充電は、満充電状態に近い状態において、予め定められたTL(1)時間以上充電状態を継続することにより行なわれる。このリフレッシュ充電は、バッテリ100の充電電流値Iが予め定められた電流しきい値IL(1)を下回り、かつバッテリ100の電圧値Vと満充電電圧値との差が予め定められた電圧値以下であると、実行される。リフレッシュ充電中に、充電が中断されることがない場合(車両が停止しなかった場合など)、時間TL(1)の経過により、リフレッシュ充電が終了する。
【0044】
図3を参照して、本実施の形態に係る充電制御装置を実現する電池ECU200において実行されるプログラムの制御構造を説明する。
【0045】
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、電池ECU200は、電流計500からの入力信号を用いて、バッテリ100の充電電流値Iを検知する。S102にて、電池ECU200は、電圧計600からの入力信号に基づいて、バッテリ100の電圧値Vを検知する。
【0046】
S104にて、電池ECU200は、充電電流値I≦しきい値IL(1)かつ満充電電圧と電圧値Vとの差≦しきい値VL(1)であるか否かを判断する。充電電流値Iがしきい値IL(1)以下であって、満充電電圧と電圧値Vとの差がしきい値VL(1)以下であると(S104にてYES)、処理はS106へ移される。もしそうでないと(S104にてNO)、処理はS112へ移される。
【0047】
S106にて、電池ECU200は、電池ECU200の内部クロックにより計測される時間を積算する。S108にて、電池ECU200は、積算時間≧しきい値TL(1)であるか否かを判断する。積算時間がしきい値TL(1)以上である場合には(S108にてYES)、処理はS110へ移される。もしそうでないと(S108にてNO)、処理はS100へ戻される。
【0048】
S110にて、電池ECU200は、バッテリ100が満充電状態であると判定し、リフレッシュ充電を完了させる。
【0049】
S112にて、電池ECU200は、充電電流値IがIL(2)を超えた時間Tを算出する。S114にて、電池ECU200は、S112にて算出された時間T>しきい値TL(2)であるか否かを判断する。時間Tがしきい値TL(2)よりも大きい場合には(S114にてYES)、処理はS116へ移される。もしそうでないと(S114にてNO)、処理はS100へ戻される。
【0050】
S116にて、電池ECU200は、積算時間をリセットする。その後、処理はS100へ戻される。
【0051】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る充電制御装置を含むシステムの動作について説明する。
【0052】
[充電中断時間が短い場合]
図4を参照して、リフレッシュ充電時間中に車両が停止して、リフレッシュ充電が比較的短い時間中断した場合のシステムの動作について説明する。
【0053】
電池ECU200により、バッテリ100の充電電流値Iが検知され(S100)、バッテリ100の電圧値Vが検知される(S102)。リフレッシュ充電中であって、充電電流値Iがしきい値IL(1)以下で、満充電電圧と電圧値との差がしきい値VL(I)以下である場合に(S104にてYES)、リフレッシュ充電時間が積算される(S106)。この状態で、積算時間が予め定められたしきい値TL(1)以上になると(S108にてYES)、リフレッシュ充電が完了する(S110)。
【0054】
このリフレッシュ充電の途中において、車両が停止して充電の中断が発生すると、その充電の中断後の充電電流値Iがしきい値IL(1)よりも大きくなり(S104にてNO)、充電電流値Iが予め定められたしきい値IL(2)を超えた時間Tが算出される(S112)。このとき図4に示すように、算出された時間Tは、しきい値TL(2)以下であるため(S114にてNO)、リフレッシュ時間がそのまま積算される(S106)。
【0055】
[充電中断時間が長い場合]
図5を参照して、リフレッシュ充電時間中に車両が停止して、リフレッシュ充電が比較的長い時間中断した場合のシステムの動作について説明する。
【0056】
このリフレッシュ充電の途中において、車両が停止して充電の中断が発生すると、その充電の中断後の充電電流値Iがしきい値IL(1)よりも大きくなり(S104にてNO)、充電電流値Iが予め定められたしきい値IL(2)を超えた時間Tが算出される(S112)。このとき図5に示すように、算出された時間Tは、しきい値TL(2)よりも大きいため(S114にてYES)、リフレッシュ時間がリセットされる(S116)。リフレッシュ充電中に発生した充電の中断により、リフレッシュ充電を積算した積算時間がリセットされるため、リフレッシュ充電が最初から計測される。
【0057】
以上のようにして、本実施の形態に係る充電制御装置によると、車両に搭載されたバッテリのリフレッシュ充電中に発生した充電中断に対して、充電中断後の、充電電流値の時間履歴に基づいて、リフレッシュ充電時間の積算時間を継続して計測するか否かを判断する。中断時間が短くバッテリの充電状態に変化がない場合には、充電電流値が予め定められたしきい値を超えた時間が短いことを検知して、積算時間をリセットすることなく、積算時間をそのまま計測する。一方、バッテリの充電状態が変化している場合には、充電電流値が予め定められたしきい値を超えた時間が長くなったことを検知して、積算されたリフレッシュ充電時間をリセットして、リフレッシュ充電のための積算時間を最初から計測する。その結果、車両に搭載され、充電の中断が発生し得る場合においても、バッテリのリフレッシュ充電時間を正確に計測することができる。
【0058】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係る充電制御装置について説明する。なお、本実施の形態に係る充電制御装置も、前述の第1の実施の形態に係る充電制御装置と同様、電池ECU200により実現される。本実施の形態に係るシステム構成は、図1に示したシステム構成と同じである。
【0059】
本発明の実施の形態に係る電池ECU200で実行されるプログラムは、前述の第1の実施の形態に係る電池ECU200で実行されたプログラムとは異なり、リフレッシュ充電時間の積算時間をリセットするための条件を有する。それ以外のハードウェア構成は、前述の第1の実施の形態と同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0060】
図6を参照して、本実施の形態に係る充電制御装置を実現する電池ECU200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。なお、図6に示すフローチャートの中で、前述の図3に示したフローチャートと同じ処理については、同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0061】
S200にて、電池ECU200は、OCVなどからSOC値を算出して、SOC値の低下分ΔSOC値を算出する。このとき、電池ECU200は、リフレッシュ充電が中断される前のSOCからリフレッシュ充電が中断された後のSOCを減算することによりΔSOC値を算出する。
【0062】
S202にて、電池ECU200は、ΔSOC値<しきい値SL(1)であるか否かを判断する。ΔSOC値が予め定められたしきい値SL(1)よりも大きい場合には(S202にてYES)、処理はS204へ移される。もしそうでないと(S202にてNO)、処理はS100へ戻される。
【0063】
S204にて、電池ECU200は、リフレッシュ充電のための積算時間をリセットする。その後、処理はS100へ戻される。
【0064】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る充電制御装置を含むシステムの動作について説明する。
【0065】
図7を参照して、リフレッシュ充電時間中に車両が停止して、リフレッシュ充電が比較的長い時間中断した場合のシステムの動作について説明する。
【0066】
このリフレッシュ充電の途中において、車両が停止して充電の中断が発生すると、その充電の中断後の充電電流値Iがしきい値IL(1)よりも大きくなり(S104にてNO)、電池ECU200により、OCVからSOC値が算出され、リフレッシュ充電の中断時に算出されたSOC値と、リフレッシュ充電の再開時に算出されたSOC値との差から、SOC値の低下分ΔSOC値が算出される(S200)。算出されたΔSOC値が予め定められたしきい値SL(1)よりも大きいと(S202にてYES)、リフレッシュ充電の中断中に、バッテリ100の充電状態が変化したものと判断され、リフレッシュ充電のための積算時間がリセットされる(S204)。
【0067】
以上のようにして、本実施の形態に係る充電制御装置によると、前述の第1の実施の形態に係る充電制御装置と同様にして、車両に搭載され、リフレッシュ充電中に充電の中断があるバッテリのリフレッシュ充電時間を正確に計測することができる。
【0068】
なお、第2の実施の形態に係る充電制御装置を実現する電池ECU200の制御構造を表わすフローチャート(図6)のS200〜S202における処理の後に、図3に示したS112〜S114の処理を付け加えてもよい。このようにすると、ΔSOC値が予め定められたしきい値よりも大きく、かつ充電電流値がIL(2)を超えた時間Tが予め定められたしきい値TL(2)よりも大きい場合に、積算時間をリセットすることができる。このようにすると、より正確に、バッテリのリフレッシュ充電時間を計測することができる。
【0069】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかる充電制御装置を実現する電池ECUを含むシステムの制御ブロック図である。
【図2】 充電時間に対するSOC値および充電電流値の変化状態を示す図(その1)である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態にかかる充電制御装置を実現する電池ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図4】 充電時間に対するSOC値および充電電流値の変化状態を示す図(その2)である。
【図5】 充電時間に対するSOC値および充電電流値の変化状態を示す図(その3)である。
【図6】 本発明の第2の実施の形態にかかる充電制御装置を実現する電池ECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
【図7】 充電時間に対するSOC値および充電電流値の変化状態を示す図(その4)である。
【符号の説明】
100 バッテリ、200 電池ECU、300 インバータ、400 モータ/ジェネレータ、500 電流計、600 電圧計。

Claims (6)

  1. 車両に搭載されたバッテリを、第1の電流値以下の充電電流により第1の時間充電する充電制御を行なう充電制御装置であって、
    前記バッテリの充電電流値を計測するための電流計測手段と、
    前記バッテリの充電制御中に、前記電流計測手段により計測された充電電流値が、前記第1の電流値以下である経過時間を計測するための時間計測手段と、
    前記バッテリの充電制御が前記第1の時間の経過前に中断された後に再開された時には、充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第1の電流値よりも小さい第2の電流値以上となった時間が第2の時間以下であると、前記時間計測手段により計測される経過時間が、充電制御の中断までに計測した経過時間から継続して計測されるように、前記時間計測手段を制御するための制御手段と、
    前記バッテリの充電制御が前記第1の時間の経過前に中断された後に再開された時には、充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第2の電流値以上となった時間が前記第2の時間より長いと、充電制御の中断までに前記時間計測手段により計測された経過時間をリセットするための手段とを含む、充電制御装置。
  2. 車両に搭載されたバッテリを、第1の電流値以下の充電電流により第1の時間充電する充電制御を行なう充電制御装置であって、
    前記バッテリの充電電流値を計測するための電流計測手段と、
    前記バッテリの充電制御中に、前記電流計測手段により計測された充電電流値が、前記第1の電流値以下である経過時間を計測するための時間計測手段と、
    前記バッテリのSOC値を測定するための測定手段と、
    前記バッテリの充電制御が前記第1の時間の経過前に中断された後に再開された時には、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が予め定められた量以下であり、かつ充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第1の電流値よりも小さい第2の電流値以上となった時間が第2の時間以下である場合、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が前記予め定められた量以下であり、かつ充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第2の電流値以上となった時間が前記第2の時間より長い場合、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が前記予め定められた量より大きく、かつ充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第2の電流値以上となった時間が前記第2の時間以下である場合のうちのいずれか一つの場合に、前記時間計測手段により計測される経過時間が、充電制御の中断までに計測した経過時間から継続して計測されるように、前記時間計測手段を制御するための手段と、
    前記バッテリの充電制御が前記第1の時間の経過前に中断された後に再開された時には、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が前記予め定められた量より大きく、かつ充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第2の電流値以上となった時間が前記第2の時間より長いと、充電制御の中断までに前記時間計測手段により計測された経過時間をリセットするための手段とを含む、充電制御装置。
  3. 車両に搭載されたバッテリを、予め定められた電流値以下の充電電流により所定時間充電する充電制御を行なう充電制御装置であって、
    前記バッテリの充電電流値を計測するための電流計測手段と、
    前記バッテリのSOC値を測定するための測定手段と、
    前記バッテリの充電制御中に、前記電流計測手段により計測された充電電流値が前記予め定められた電流値以下である経過時間を計測するための時間計測手段と、
    前記バッテリの充電制御が前記所定時間の経過前に中断された後に再開された時には、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が予め定められた量以下であると、前記時間計測手段により計測される経過時間が、充電制御の中断までに計測した経過時間から継続して計測されるように、前記時間計測手段を制御するための手段と、
    前記バッテリの充電制御が前記所定時間の経過前に中断された後に再開された時には、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が前記予め定められた量より大きいと、充電制御の中断までに前記時間計測手段により計測された経過時間をリセットするための手段とを含む、充電制御装置。
  4. 車両に搭載されたバッテリを、第1の電流値以下の充電電流により第1の時間充電する充電制御を行なう充電制御方法であって、
    前記バッテリの充電電流値を計測する電流計測ステップと、
    前記バッテリの充電制御中に、前記電流計測ステップにて計測された充電電流値が、前記第1の電流値以下である経過時間を計測する時間計測ステップと、
    前記バッテリの充電制御が前記第1の時間の経過前に中断された後に再開された時には、充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第1の電流値よりも小さい第2の電流値以上となった時間が第2の時間以下であると、前記時間計測ステップにより計測される経過時間が、充電制御の中断までに計測した経過時間から継続して計測されるように、前記時間計測ステップを制御する制御ステップと、
    前記バッテリの充電制御が前記第1の時間の経過前に中断された後に再開された時には、充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第2の電流値以上となった時間が前記第2の時間より長いと、充電制御の中断までに前記時間計測ステップにより計測された経過時間をリセットするステップとを含む、充電制御方法。
  5. 車両に搭載されたバッテリを、第1の電流値以下の充電電流により第1の時間充電する充電制御を行なう充電制御方法であって、
    前記バッテリの充電電流値を計測する電流計測ステップと、
    前記バッテリの充電制御中に、前記電流計測ステップにて計測された充電電流値が、前記第1の電流値以下である経過時間を計測する時間計測ステップと、
    前記バッテリのSOC値を測定するステップと、
    前記バッテリの充電制御が前記第1の時間の経過前に中断された後に再開された時には、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が予め定められた量以下であり、かつ充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第1の電流値よりも小さい第2の電流値以上となった時間が第2の時間以下である場合、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が前記予め定められた量以下であり、かつ充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第2の電流値以上となった時間が前記第2の時間より長い場合、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が前記予め定められた量より大きく、かつ充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第2の電流値以上となった時間が前記第2の時間以下である場合のうちのいずれか一つの場合に、前記時間計測ステップにより計測される経過時間が、充電制御の中断までに計測した経過時間から継続して計測されるように、前記時間計測ステップを制御するステップと、
    前記バッテリの充電制御が前記第1の時間の経過前に中断された後に再開された時には、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が前記予め定められた量より大きく、かつ充電制御の再開後の前記バッテリの充電電流値が前記第2の電流値以上となった時間が前記第2の時間より長いと、充電制御の中断までに前記時間計測ステップにより計測された経過時間をリセットするステップとを含む、充電制御方法。
  6. 車両に搭載されたバッテリを、予め定められた電流値以下の充電電流により所定時間充電する充電制御を行なう充電制御方法であって、
    前記バッテリの充電電流値を計測する電流計測ステップと、
    前記バッテリのSOC値を測定する測定ステップと、
    前記バッテリの充電制御中に、前記電流計測ステップにて計測された充電電流値が前記予め定められた電流値以下である経過時間を計測する時間計測ステップと、
    前記バッテリの充電制御が前記所定時間の経過前に中断された後に再開された時には、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が予め定められた量以下であると、前記時間計測ステップにより計測される経過時間が、充電制御の中断までに計測した経過時間から継続して計測されるように、前記時間計測ステップを制御するステップと、
    前記バッテリの充電制御が前記所定時間の経過前に中断された後に再開された時には、中断している間の前記バッテリのSOC値の変化量が前記予め定められた量より大きいと、充電制御の中断までに前記時間計測ステップにより計測された経過時間をリセットするためのステップとを含む、充電制御方法。
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