JP4078828B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の制御装置に関し、特に、吸気バルブ又は排気バルブのバルブタイミングを可変制御する可変動弁機構の制御系に故障があるときの故障時制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
機関の吸気バルブ又は排気バルブの開閉タイミングを可変制御する可変動弁機構の故障時に行う制御としては、バルブオーバーラップを強制的に小さくするものが知られている(特開平7−139378号公報参照)。また、弁リフト特性切換時に、シリンダ残留排気量(内部EGR量)とEGR手段による外部EGR量との合計(総EGR量)が略一定となるように、可変動弁機構とEGR手段を制御することで排気エミッションの悪化を防止する技術が知られている(特開平8−158954号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者では、バルブオーバーラップによる内部EGRで得られていたNOx低減効果が可変動弁機構の故障時には得られないことになり、排気エミッションが悪化するという問題がある。
また、後者は、総EGR量を略一定とすることで排気エミッションの悪化は防止できるものの、そもそも可変動弁機構の故障時を想定したものではなく、また、可変動弁機構が故障時に遅角側へ戻されることによって生じるトルク低下を考慮したものでもない。
【0004】
本発明は、このような従来の問題に鑑みなされたものであって、可変動弁機構の制御系に係る故障が発生した場合であっても、排気浄化性能と運転性とを確保できるようにした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1に係る発明は、機関の吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミングを可変制御できる可変動弁機構と、機関の排気の一部を、流量を制御しつつ吸気側に還流させるEGR手段と、前記可変動弁機構の制御系に係る故障を診断する故障診断手段と、前記可変動弁機構の制御系に故障があると診断されたときに、吸気バルブ及び排気バルブの双方が開弁しているバルブオーバーラップを縮小する方向に前記可変動弁機構を制御すると共に、還流させる排気の流量を増加させるように前記EGR手段を制御する故障時制御手段と、前記故障時の制御に伴う機関のトルク低下を補償するトルク補償手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項2に係る発明は、機関の吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミングを可変制御できる可変動弁機構と、機関の排気の一部を、流量を制御しつつ吸気側に還流させるEGR手段と、変速比を無段階に制御できる無段変速機と、前記可変動弁機構の制御系に係る故障を診断する故障診断手段と、前記可変動弁機構の制御系に故障があると診断されたときに、吸気バルブ及び排気バルブの双方が開弁しているバルブオーバーラップを縮小する方向に前記可変動弁機構を制御すると共に、還流させる排気の流量を増加させるように前記EGR手段を制御する故障時制御手段と、前記無段変速機の変速比を変更して機関回転速度を上昇させることで前記故障時制御に伴う機関の出力低下を補償する出力補償手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項3に係る発明は、前記出力補償手段による出力補償を、低回転・高負荷領域のみ行うことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、機関の吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミングを可変制御できる可変動弁機構と、機関の排気の一部を、流量を制御しつつ吸気側に還流させるEGR手段と、前記可変動弁機構の制御系に係る故障を診断する故障診断手段と、前記可変動弁機構の制御系に故障があると診断されたときに、吸気バルブ及び排気バルブの双方が開弁しているバルブオーバーラップを縮小する方向に前記可変動弁機構を制御すると共に、還流させる排気の流量を増加させるように前記EGR手段を制御する故障時制御手段と前記故障時制御に伴う機関のトルク低下の補償が可能な運転領域と不可能な運転領域とを判別する領域判別手段と、前記故障時制御に伴う機関のトルク低下の補償が可能な運転領域のときに、前記故障時制御に伴う機関のトルク低下を補償するトルク補償手段と、前記故障時制御に伴う機関のトルク低下の補償が不可能な運転領域のときに、無段変速機の変速比を変更して機関回転速度を上昇させることで前記故障時制御に伴う機関の出力低下を補償する出力補償手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、可変動動弁機構の制御系に係る故障を診断し、故障時には、吸気バルブ及び排気バルブの双方が開弁しているバルブオーバーラップを縮小する方向に可変動弁機構の駆動を制御すると共に、還流させる排気(外部EGR)の流量を増加させるようにEGR手段の駆動を制御するので、内部EGR量が過剰となって燃焼不安定を招くような事態を確実に回避しつつ、内部EGRの減少分をEGR手段による外部EGRで補うことで排気エミッションの悪化も防止できる。
【0009】
また、トルク補償手段による吸入空気量の増加や点火時期の進角等のエンジン制御によって、前記故障時制御に伴うトルク低下を補うことができるので、運転性を確保できる。
請求項2に係る発明によれば、
請求項1に係る発明と同様に、燃焼不安定や排気エミッションの悪化を防止できる。また、出力補償手段による無段変速機の変速比を変更によって機関回転速度を上昇させるので、故障時制御に伴うトルク低下によって生じる機関出力の低下を補うことができる。
【0010】
すなわち、所定の運転領域では、バルブオーバーラップを縮小すると共に、外部EGR量を増加させると、吸入空気量の増加や点火時期の進角等の制御(前記トルク補償制御)では、必要な機関トルクを補償できない。そこで、このような運転領域では、機関回転速度を上昇させることによって機関出力を補償することで対応する。なお、出力一定となるように変速比と機関回転速度とを設定するので、車速は一定に保たれる。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、
前記機関回転速度を上昇させる出力補償制御を、低回転・高負荷領域にのみことで、不必要な変速比の変更を行わずにすみ、燃費も良好に維持できる。
請求項4に係る発明によれば、
運転領域を判別して運転領域に応じてトルク補償制御又は出力補償制御を実行するので、前前記故障時制御に伴う機関トルクの低下分を、適切な制御によって自動的に補償(トルク補償又は出力補償)できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は車両用内燃機関(エンジン)の構成を示す概略図である。
図1において、エンジン1の出力側には、自動変速機2が設けられており、この自動変速機2は、エンジン1の出力側に介在するトルクコンバータ2Aと、このトルクコンバータ2Aを介して連結された変速機2B、該変速機2B中の各種変速要素の結合・開放操作を行う図示しない油圧アクチュエータ2Cと、を備える。ここで、本実施形態では、前記自動変速機2として変速比を無段階に制御できる無段変速機(例えば、トロイダル型無段変速機)を用いている。
【0013】
エンジン1の吸気通路3には、スロットルバルブ4が介装されており、その開度に応じて吸入空気量Qaを制御する。
エンジン1の排気通路5には、排気を浄化する排気浄化装置6が介装されている。
また、前記排気通路5には、前記排気浄化装置6よりも上流側で分岐して吸気系に接続するEGR通路7が設けられている。該EGR通路7にはEGR弁8が介装されており、その開度に応じて吸気側に還流する排気の量(外部EGR量)を制御する。そして、エンジン回転速度及びエンジン負荷が所定値以下となる運転領域(EGR領域)において、前記EGRバルブ8の開度を制御することで、エンジン1の排気が吸気系へと還流されて燃焼室内の温度が低下するので、NOxの生成が抑制され、排気エミッション(NOx)の低減を図っている(EGR制御)。
【0014】
図2は、エンジン1の各気筒の構成を示す概略図である。
図2において、エンジン1の各気筒には、燃焼室9内に燃料を噴射する燃料噴射弁(インジェクタ)10、燃焼室9内で火花点火を行う点火プラグ11が設けられており、各気筒の吸気ポート12、吸気バルブ13を介して吸入された空気に対して前記インジェクタ10から燃料を噴射して混合気を形成し、該混合気を前記燃焼室9内で圧縮し、点火プラグ11による火花点火によって着火する。燃焼排気は、排気バルブ14を介して排気ポート15に排出される。
【0015】
前記吸気バルブ13及び排気バルブ14は、それぞれ吸気側カム軸16及び排気側カム軸17に設けられたカムにより開閉駆動される。
ここで、吸気側カム軸16には、クランク軸(図示省略)に対するカム軸の回転位相を変化させてバルブの開閉タイミングを可変する公知の可変バルブタイミング機構(VTC)18が設けられている。
【0016】
従って、吸気バルブ13の開閉タイミングを進角させることで吸気バルブ13及び排気バルブ14の双方が開弁しているバルブオーバーラップ(O/L)を拡大することができ、遅角させることでバルブオーバーラップ(O/L)を縮小することができる。なお、前記バルブオーバーラップ(O/L)の確保に伴う内部EGRの増加によっても、排気エミッション(NOx)の低減が図れる。
【0017】
コントロールユニット(C/U)20には、アクセル開度を検出するアクセル開度センサ21、スロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ22、吸入空気量Qaを検出するエアフローメータ23、クランク角位置を検出するクランク角センサ24、吸気側カム軸12の回転位置を検出するカムセンサ25、車速VSPを検出する車速センサ26等の各種センサからの出力信号が入力される。なお、エンジン回転速度Neは前記クランク角センサ24からの出力信号に基づき算出される。
【0018】
そして、コントロールユニットC/U20は、通常の運転時においては、これら入力信号に基づいて運転状態を把握し、所定の演算処理を行ってエンジン1の燃料噴射量Tp、燃料噴射時期IT及び点火時期ADVを設定すると共に、前記自動変速機(無段変速機)2、スロットルバルブ4、EGRバルブ8及び可変バルブタイミング機構(VTC)18を制御する。
【0019】
具体的には、検出した前記スロットル開度TVOと車速VSPに基づいて最適な変速比を設定し、該変速比となるように前記油圧アクチュエータを制御することで最適な変速比となるように自動変速機(無段変速機)2を制御する。
前記クランク角センサ24及びカムセンサ25からの出力信号に基づきクランク軸に対する吸気側カム軸16の回転位相を検出して吸気バルブ13の開閉タイミングを検出すると共に、運転状態に応じて目標進角値又は遅角値を設定し、吸気側カム軸16の回転位置が目標進角値又は遅角値となるよう可変バルブタイミング機構(VTC)18を制御することで吸気バルブ13の開閉タイミングを制御する。
【0020】
また、前記EGR領域においては、運転状態に応じて設定した目標EGR率となるように前記スロットルバルブ4及びEGRバルブ8の開度を制御する。
以上が通常運転時における制御であるが、前記可変バルブタイミング機構(VTC)18の制御系に係る故障が診断された場合には、以下のような故障時制御を実行する。
【0021】
(1)バルブオーバーラップ(O/L)を縮小するように可変バルブタイミング機構(VTC)の駆動を制御する。すなわち、本実施形態においては、吸気バルブ13の開閉タイミングを遅角させる。これにより、低負荷領域において内部EGRが過剰となるような事態を回避して燃焼安定性を確保する。
(2)EGR量を増加するように前記EGR弁8の駆動を制御する。これにより、バルブオーバーラップ量の縮小に伴って減少した内部EGR分をEGR制御によるEGR量によって補うことができ、排気エミッションの悪化を抑制する。
【0022】
なお、前記故障時制御に伴うバルブオーバーラップ(O/L)の縮小(吸気バルブの閉弁タイミングの遅角)及び(外部)EGR量の増加に伴うトルク低下を防止するため、同時に、スロットル開度TVO及び点火時期ADVを調整する(トルク補償制御)。
また、前記故障時制御に伴うトルク低下を、前記トルク補償制御では対応できない所定の運転領域においては、無段変速機2の変速比を変更してエンジン回転速度Neを上昇させることで機関の出力を補償する(出力補償制御)。
【0023】
上記制御について、図3に示すフローチャートに従って説明する。
ステップ1(図では、S1と記す。以下同様)では、エンジン回転速度Ne、スロットル開度TVOを読み込む。
ステップ2では、前記可変バルブタイミング機構(VTC)18の制御系に係る故障を診断する。かかる故障診断は、例えば、以下のようにして行う。
【0024】
クランク角センサ24及びカムセンサ25からの出力信号に基づいて、吸気側カム軸の現在の回転位相を検出し、検出した現在の回転位相と運転状態に応じて設定される目標回転位相とを比較する。そして、その差が設定した閾値以上である場合には、可変バルブタイミング機構(VTC)の制御系(カムセンサ等)に係る故障を診断する。なお、これは故障診断の一例であり、他の方法による故障診断であってもよい。
【0025】
ステップ3では、故障診断の結果を判定する。
故障診断の結果、故障していればステップ4に進み、故障していなければ本制御を終了する(すなわち、通常運転時の制御を実行する)。
ステップ4では、読み込んだエンジン回転速度Ne及びスロットル開度TVOに基づきエンジン負荷を推定する。
【0026】
ステップ5では、読み込んだエンジン回転速度Ne、ステップ4で推定したエンジン負荷に基づき現在のエンジン運転領域を検出する。
ステップ6では、現在のエンジン運転領域が、設定した領域のうちいずれの運転領域であるかを判定する領域判定を行う。
この領域判定は、運転領域に応じて適した故障時制御を実行するためのものであり、本実施形態においては、3つ運転領域を設定している。
【0027】
ここで、かかる3つの運転領域について説明する。
図4は、エンジン回転速度とトルクの関係を示す図である。
図4において、A(実線)は、EGR制御を動作させずに可変バルブタイミング機構(VTC)を動作させた場合の全開トルクを、B(一点鎖線)は、可変バルブタイミング機構(VTC)及びEGR制御共に動作させない場合の全開トルクを、C(破線)は、可変バルブタイミング機構(VTC)を動作させずにEGR制御を動作させた場合の全開トルクを示す。
【0028】
そして、図に示すように、可変バルブタイミング機構を動作させず(VTC最遅角位置として)にEGR制御を動作させた場合であっても必要トルクを確保できる領域を第1運転領域と、可変バルブタイミング機構(VTC)及びEGR制御共に動作させない場合に必要トルクを確保できる領域を第2運転領域と、EGR制御を動作させず可変バルブタイミング(VTC)を動作させた場合に必要トルクを確保できる領域を第3運転領域としている。
【0029】
ステップ6に戻って、前記領域判定の結果、現在の運転領域が第1運転領域であればステップ7に進み、第2、3運転領域であればステップ8に進む。
ステップ7では、第1運転領域用の故障時制御を実行する。具体的な制御内容を図5に示す。吸気バルブ13の開閉タイミングを遅角させるよう(すなわち、バルブオーバーラップ(O/L)を縮小する方向)に、可変バルブタイミング機構(VTC)18の駆動を制御し、最遅角位置とする(図5(a))。
【0030】
そして、前記バルブオーバーラップ(O/L)の縮小による内部EGRの減少を補うべく外部EGR量を増量するようにEGRバルブ8を制御する(図5(b))。かかる故障時制御により、燃焼不安定となるような事態を確実に防止すると共に、排気エミッション(NOx)の悪化も確実に防止する。
【0031】
ここで、前記故障時制御によるバルブオーバーラップの縮小と、その分(外部)EGR量を増加させることに伴いトルクが低下する。第1運転領域は、上述したように、可変バルブタイミング機構(VTC)を動作させずに(バルブオーバーラップが最小で)EGR制御を動作させた場合でも、必要トルクを確保できる運転領域であるので、前記故障時制御に伴うトルク低下分を、スロットル開度TVO及び点火時期ADVを調整することで補償する(トルク補償制御)。
【0032】
具体的には、スロットル開度TVOを大きくして吸入空気量を増加すると共に(図5(c))、点火時期ADVを進角させる(図5(d)。
ステップ8では、第2、3運転領域用の故障時制御を実行する。具体的な制御内容を図6に示す。前記第1運転領域と同様に故障時制御、すなわち、バルブオーバーラップ(O/L)を縮小するように可変バルブタイミング機構(VTC)18を制御し、外部EGR量を増加するようにEGRバルブ8を制御する(図6(a)(b))。
【0033】
これにより、燃焼不安定となるような事態を確実に防止すると共に、排気エミッション(NOx)の悪化についても確実に防止する。
ここで、第2運転領域は、可変バルブタイミング機構(VTC)及びEGR制御を動作させない場合に必要トルクを確保できる運転領域であり、第3運転領域は、EGR制御を動作させずに可変バルブタイミング機構(VTC)を動作させることで必要トルクを確保できる運転領域であるため、前記故障時制御によって可変バルブタイミング機構(VTC)及びEGR制御を動作させるため、これにより生じるトルク低下を補償することができない。
【0034】
そこで、第2、3運転領域においては、無段変速比2の変速比を変更してエンジン回転速度Neを上昇させることでエンジン出力を補償する出力補償制御を実行する(図6(e))。
具体的には、以下のようにしてエンジン回転速度Neを上昇させる。
第3運転領域は、EGR制御を動作させずに可変バルブタイミング機構(VTC)を動作させた場合に必要トルクが確保できる領域であるため、前記故障時制御によるバルブオーバーラップの縮小(すなわち、VTCの停止)及び外部EGR量の増加(EGR制御の実行)によって、確保できるトルクが第1運転領域にまで低下することになる(例えば、図4中のTx)。
【0035】
従って、このトルク低下分Txによる出力低下を補償するには、第1運転領域で等馬力線上に位置するまでエンジン回転速度を上昇させる必要がある。例えば、トルク一定のままエンジン回転速度を上昇させる場合は、無段変速機の変速比を変更しつつ、図4中の矢印X分の回転速度を上昇させる。
一方、第2運転領域は、可変バルブタイミング機構(VTC)及びEGR制御を動作させない場合に必要トルクが確保できる領域であるため、前記故障時制御を実行するに際し、外部EGR量の増加を停止することによってトルク低下を回避することも可能である。
【0036】
しかし、本実施形態では、排気浄化性能を確保するため、外部EGR量を増加させているので、これにより、確保できるトルクが第1運転領域まで低下することになる(図4中のTy)。
従って、このトルク低下分Tyによる出力低下を補償するには、前記第3運転領域の場合と同様に、第1運転領域で等馬力線上に位置するまでエンジン回転速度を上昇させる必要がある。例えば、トルク一定のまま機関回転速度を上昇させる場合は、無段変速機の変速比を変更しつつ、図4中の矢印Y分の回転速度を上昇させる。
【0037】
そして、前記エンジン回転速度Neを上昇させることに伴いスロットル開度TVO及び点火時期ADVを調整する(図6(c)、(d))。
以上のように本実施形態では、前記故障時制御に伴うトルク低下に対して、第1運転領域ではトルク補償制御を行い、該トルク補償制御では対応できない第2、3運転領域では出力補償制御を行うようにしている。
【0038】
このように運転領域に応じて異なる補償(トルク補償又は出力補償)制御を行うことで、最適な制御を実行できると共に、変速比の変更を最小限にすることができ、燃費も良好に維持できる。
以上により、可変バルブタイミング機構(VTC)の制御系に係る故障が発生した場合であっても、燃焼不安定となるような事態を回避し、内部EGRにより得られていたNOx低減効果を外部EGRの増量により確保して排気エミッションの悪化を防止すると共に、運転性を確保できる。
【0039】
なお、本実施形態では、バルブリフトを固定としたままバルブタイミング(位相)を可変する可変バルブタイミング機構(VTC)を備えるものについて説明したが、これに限られず、バルブタイミングを可変するものであれば他の方式のものであってもよい。また、吸気バルブのバルブタイミングのみを制御するものに限られず、排気バルブのバルブタイミングを制御するものであってもよい。この場合、排気バルブのバルブタイミングを進角させる方向に制御することにより、バルブオーバーラップ(O/L)を縮小する方向に制御できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る内燃機関の構成を示す概略図。
【図2】同じく内燃機関の各気筒の構成を示す概略図。
【図3】同じく故障時制御を示すフローチャート。
【図4】エンジン回転速度とトルクの関係を示す図。
【図5】第1運転領域における故障時制御の内容を示す図。
【図6】第2、3運転領域における故障時制御の内容を示す図。
【符号の説明】
1 エンジン
2 無段変速機
3 吸気通路
4 スロットルバルブ
5 排気通路
7 EGR通路
8 EGRバルブ
10 燃焼噴射弁
11 点火プラグ
13 吸気バルブ
14 排気バルブ
18 可変バルブタイミング機構(VTC)
20 コントロールユニット(C/U)
21 アクセル開度センサ
22 スロットル開度センサ
23 エアフローメータ
24 クランク角センサ
25 カムセンサ

Claims (4)

  1. 機関の吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミングを可変制御できる可変動弁機構と、
    機関の排気の一部を、流量を制御しつつ吸気側に還流させるEGR手段と、
    前記可変動弁機構の制御系に係る故障を診断する故障診断手段と、
    前記可変動弁機構の制御系に故障があると診断されたときに、吸気バルブ及び排気バルブの双方が開弁しているバルブオーバーラップを縮小する方向に前記可変動弁機構を制御すると共に、還流させる排気の流量を増加させるように前記EGR手段を制御する故障時制御手段と、
    前記故障時制御に伴う機関のトルク低下を補償するトルク補償手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 機関の吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミングを可変制御できる可変動弁機構と、
    機関の排気の一部を、流量を制御しつつ吸気側に還流させるEGR手段と、
    変速比を無段階に制御できる無段変速機と、
    前記可変動弁機構の制御系に係る故障を診断する故障診断手段と、
    前記可変動弁機構の制御系に故障があると診断されたときに、吸気バルブ及び排気バルブの双方が開弁しているバルブオーバーラップを縮小する方向に前記可変動弁機構を制御すると共に、還流させる排気の流量を増加させるように前記EGR手段を制御する故障時制御手段と、
    前記無段変速機の変速比を変更して機関回転速度を上昇させることで前記故障時制御に伴う機関の出力低下を補償する出力補償手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 前記出力補償手段による出力補償を、低回転・高負荷領域のみ行うことを特徴とする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 機関の吸気バルブ又は排気バルブの少なくとも一方の開閉タイミングを可変制御できる可変動弁機構と、
    機関の排気の一部を、流量を制御しつつ吸気側に還流させるEGR手段と、
    前記可変動弁機構の制御系に係る故障を診断する故障診断手段と、
    前記可変動弁機構の制御系に故障があると診断されたときに、吸気バルブ及び排気バルブの双方が開弁しているバルブオーバーラップを縮小する方向に前記可変動弁機構を制御すると共に、還流させる排気の流量を増加させるように前記EGR手段を制御する故障時制御手段と
    前記故障時制御に伴う機関のトルク低下の補償が可能な運転領域と不可能な運転領域とを判別する領域判別手段と、
    前記故障時制御に伴う機関のトルク低下の補償が可能な運転領域のときに、前記故障時制御に伴う機関のトルク低下を補償するトルク補償手段と、
    前記故障時制御に伴う機関のトルク低下の補償が不可能な運転領域のときに、無段変速機の変速比を変更して機関回転速度を上昇させることで前記故障時制御に伴う機関の出力低下を補償する出力補償手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の内燃機関の制御装置。
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