JP4078060B2 - 画像符号化装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体、並びに画像復号装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
画像符号化装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体、並びに画像復号装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4078060B2 JP4078060B2 JP2001354551A JP2001354551A JP4078060B2 JP 4078060 B2 JP4078060 B2 JP 4078060B2 JP 2001354551 A JP2001354551 A JP 2001354551A JP 2001354551 A JP2001354551 A JP 2001354551A JP 4078060 B2 JP4078060 B2 JP 4078060B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image data
- decomposed
- pixel value
- data
- image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
- Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データを符号化/復号する技術に関して、特に、画像データ中のエッジの劣化を防止して画像データを符号化する画像符号化装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体、並びにその符号化された画像データを復号する画像復号装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットの普及によって、画像データをネットワークを介して送受信したり、画像データを蓄積したりすることが広く行なわれるようになってきている。一般に、画像データの符号化には、画像データの容量を効率的に削減することが可能な非可逆符号化方式が用いられる。広く用いられている非可逆符号化方式の一例として、JPEG(Joint Photographic Experts Group)符号化方式を挙げることができる。
【0003】
JPEG符号化方式においては、DCT(離散コサイン変換)が用いられており、主に高周波成分の情報を削減することによって、画像データの容量を削減している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述したJPEG方式においては、急激に変化するエッジ領域でモスキートノイズと呼ばれる特有のノイズが発生しやすい。したがって、電子書籍などのようにエッジが多く存在する画像における劣化を目立たなくするためには、モスキートノイズが発生しないように圧縮率を下げて符号化データの容量を大きくしなければならないといった問題点があった。この問題は、JPEG符号化方式に限らず、周波数変換を伴った符号化方式の多くに発生するものである。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、第1の目的は、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることが可能な画像符号化装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
【0006】
第2の目的は、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させる符号化データを復号することが可能な画像復号装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のある局面に従えば、画像符号化装置は、入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように入力画像データを分解するための画像分解手段と、画像分解手段によって分解された第1分解画像データを可逆符号化方式で符号化するための第1画像符号化手段と、画像分解手段によって分解された第2分解画像データを非可逆符号化方式で符号化するための第2画像符号化手段と、第1画像符号化手段によって符号化された第1画像符号化データと、第2画像符号化手段によって符号化された第2画像符号化データとを結合するためのデータ結合手段とを含み、MおよびNをN>Mを満たす任意の自然数とすると、画像分解手段は、N階調の入力画像データをM階調の第1分解画像データとN/M階調の第2分解画像データとに分解する際、入力画像データの画素値val0に対して、第1分解画像データの画素値val1を(M×val0)/N−1よりも大きい最小の自然数とし、第1分解画像データの画素値val1が偶数の場合に、第2分解画像データの画素値val2をval0−val1×N/Mとし、第1分解画像データの画素値val1が奇数の場合に、第2分解画像データの画素値val2を(val1+1)×N/M−val0とする。
【0008】
画像分解手段は、入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように入力画像データを分解するので、第2画像符号化手段によって符号化される第2分解画像データのダイナミックレンジおよびアクティビティを軽減することができ、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることが可能となる。
【0021】
好ましくは、画像符号化装置はさらに、第2分割画像データの画素値の総和が、予め定められたしきい値よりも小さくなるように第1分割画像データの第1の階調数を決定するための階調数決定手段を含む。
【0022】
したがって、最適な第1分解画像データの第1の階調数を自動的に決定することが可能となる。
【0023】
好ましくは、画像符号化装置はさらに、入力画像データの画素値と復号画像データの画素値との誤差の総和が、予め定められたしきい値よりも小さくなるように第1分割画像データの第1の階調数を決定するための階調数決定手段を含む。
【0024】
したがって、最適な第1分解画像データの第1の階調数を自動的に決定することが可能となる。
【0025】
本発明の別の局面に従えば、画像復号装置は、入力符号化データを可逆符号化方式で符号化された第1分解データと、非可逆符号化方式で符号化された第2分解データとに分解するためのデータ分解手段と、データ分解手段によって分解された第1分解データを復号する第1復号手段と、データ分解手段によって分解された第2分解データを復号する第2復号手段と、第1復号手段によって復号された第1復号画像データと第2復号手段によって復号された第2復号画像データとを第1復号画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、用いる演算方法を変えて合成するための画像合成手段とを含み、LおよびMを任意の自然数とすると、画像合成手段は、M階調の第1復号画像データの画素値val1dとL階調の第2復号画像データの画素値val2dとを合成してM×L階調の出力画像データの画素値val0dを作成する際、第1復号画像データの画素値val1dが偶数の場合に、出力画像データの画素値val0dをval2d+val1d×Lとし、第1復号画像データの画素値val1dが奇数の場合に、出力画像データの画素値val0dを(val1d+1)×L−val2dとする。
【0026】
第1復号手段および第2復号手段のそれぞれが、可逆符号化方式で符号化された第1分解データおよび非可逆符号化方式で符号化された第2分解データを復号するので、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることができる符号化データを復号することが可能となる。
【0035】
本発明のさらに別の局面に従えば、画像符号化方法は、入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように入力画像データを分解するステップと、分解された第1分解画像データを可逆符号化方式で符号化するステップと、分解された第2分解画像データを非可逆符号化方式で符号化するステップと、可逆符号化方式で符号化された第1画像符号化データと、非可逆符号化方式で符号化された第2画像符号化データとを結合するステップとを含み、MおよびNをN>Mを満たす任意の自然数とすると、分解するステップは、N階調の入力画像データをM階調の第1分解画像データとN/M階調の第2分解画像データとに分解する際、入力画像データの画素値val0に対して、第1分解画像データの画素値val1を(M×val0)/N−1よりも大きい最小の自然数とし、第1分解画像データの画素値val1が偶数の場合に、第2分解画像データの画素値val2をval0−val1×N/Mとし、第1分解画像データの画素値val1が奇数の場合に、第2分解画像データの画素値val2を(val1+1)×N/M−val0とするステップを含む。
【0036】
入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように入力画像データを分解するので、符号化される第2分解画像データのダイナミックレンジおよびアクティビティを軽減することができ、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることが可能となる。
【0037】
本発明のさらに別の局面に従えば、入力画像データを符号化して出力する画像符号化方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ・プログラムであって、画像符号化方法は、入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように入力画像データを分解するステップと、分解された第1分解画像データを可逆符号化方式で符号化するステップと、分解された第2分解画像データを非可逆符号化方式で符号化するステップと、可逆符号化方式で符号化された第1画像符号化データと、非可逆符号化方式で符号化された第2画像符号化データとを結合するステップとを含み、MおよびNをN>Mを満たす任意の自然数とすると、分解するステップは、N階調の入力画像データをM階調の第1分解画像データとN/M階調の第2分解画像データとに分解する際、入力画像データの画素値val0に対して、第1分解画像データの画素値val1を(M×val0)/N−1よりも大きい最小の自然数とし、第1分解画像データの画素値val1が偶数の場合に、第2分解画像データの画素値val2をval0−val1×N/Mとし、第1分解画像データの画素値val1が奇数の場合に、第2分解画像データの画素値val2を(val1+1)×N/M−val0とするステップを含む。
【0038】
入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように入力画像データを分解するので、符号化される第2分解画像データのダイナミックレンジおよびアクティビティを軽減することができ、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることが可能となる。
【0039】
本発明のさらに別の局面に従えば、入力画像データを符号化して出力する画像符号化方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体であって、画像符号化方法は、入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように入力画像データを分解するステップと、分解された第1分解画像データを可逆符号化方式で符号化するステップと、分解された第2分解画像データを非可逆符号化方式で符号化するステップと、可逆符号化方式で符号化された第1画像符号化データと、非可逆符号化方式で符号化された第2画像符号化データとを結合するステップとを含み、MおよびNをN>Mを満たす任意の自然数とすると、分解するステップは、N階調の入力画像データをM階調の第1分解画像データとN/M階調の第2分解画像データとに分解する際、入力画像データの画素値val0に対して、第1分解画像データの画素値val1を(M×val0)/N−1よりも大きい最小の自然数とし、第1分解画像データの画素値val1が偶数の場合に、第2分解画像データの画素値val2をval0−val1×N/Mとし、第1分解画像データの画素値val1が奇数の場合に、第2分解画像データの画素値val2を(val1+1)×N/M−val0とするステップを含む。
【0040】
入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように入力画像データを分解するので、符号化される第2分解画像データのダイナミックレンジおよびアクティビティを軽減することができ、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることが可能となる。
【0041】
本発明のさらに別の局面に従えば、画像復号方法は、入力符号化データを可逆符号化方式で符号化された第1分解データと、非可逆符号化方式で符号化された第2分解データとに分解するステップと、分解された第1分解データを復号するステップと、分解された第2分解データを復号するステップと、復号された第1復号画像データと復号された第2復号画像データとを第1復号画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、用いる演算方法を変えて合成するステップとを含み、LおよびMを任意の自然数とすると、合成するステップは、M階調の第1復号画像データの画素値val1dとL階調の第2復号画像データの画素値val2dとを合成してM×L階調の出力画像データの画素値val0dを作成する際、第1復号画像データの画素値val1dが偶数の場合に、出力画像データの画素値val0dをval2d+val1d×Lとし、第1復号画像データの画素値val1dが奇数の場合に、出力画像データの画素値val0dを(val1d+1)×L−val2dとするステップを含む。
【0042】
可逆符号化方式で符号化された第1分解データおよび非可逆符号化方式で符号化された第2分解データを復号するので、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることができる符号化データを復号することが可能となる。
【0043】
本発明のさらに別の局面に従えば、入力符号化データを復号する画像復号方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ・プログラムであって、画像復号方法は、入力符号化データを可逆符号化方式で符号化された第1分解データと、非可逆符号化方式で符号化された第2分解データとに分解するステップと、分解された第1分解データを復号するステップと、分解された第2分解データを復号するステップと、復号された第1復号画像データと復号された第2復号画像データとを第1復号画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、用いる演算方法を変えて合成するステップとを含み、LおよびMを任意の自然数とすると、合成するステップは、M階調の第1復号画像データの画素値val1dとL階調の第2復号画像データの画素値val2dとを合成してM×L階調の出力画像データの画素値val0dを作成する際、第1復号画像データの画素値val1dが偶数の場合に、出力画像データの画素値val0dをval2d+val1d×Lとし、第1復号画像データの画素値val1dが奇数の場合に、出力画像データの画素値val0dを(val1d+1)×L−val2dとするステップを含む。
【0044】
可逆符号化方式で符号化された第1分解データおよび非可逆符号化方式で符号化された第2分解データを復号するので、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることができる符号化データを復号することが可能となる。
【0045】
本発明のさらに別の局面に従えば、入力符号化データを復号する画像復号方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体であって、画像復号方法は、入力符号化データを可逆符号化方式で符号化された第1分解データと、非可逆符号化方式で符号化された第2分解データとに分解するステップと、分解された第1分解データを復号するステップと、分解された第2分解データを復号するステップと、復号された第1復号画像データと復号された第2復号画像データとを第1復号画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、用いる演算方法を変えて合成するステップとを含み、LおよびMを任意の自然数とすると、合成するステップは、M階調の第1復号画像データの画素値val1dとL階調の第2復号画像データの画素値val2dとを合成してM×L階調の出力画像データの画素値val0dを作成する際、第1復号画像データの画素値val1dが偶数の場合に、出力画像データの画素値val0dをval2d+val1d×Lとし、第1復号画像データの画素値val1dが奇数の場合に、出力画像データの画素値val0dを(val1d+1)×L−val2dとするステップを含む。
【0046】
可逆符号化方式で符号化された第1分解データおよび非可逆符号化方式で符号化された第2分解データを復号するので、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることができる符号化データを復号することが可能となる。
【0047】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における画像符号化装置の外観例を示す図である。画像符号化装置は、コンピュータ本体1、ディスプレイ装置2、FD(Flexible Disk)4が装着されるFDドライブ3、キーボード5、マウス6、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)8が装着されるCD−ROM装置7およびネットワーク通信装置9を含む。画像符号化プログラムは、FD4またはCD−ROM8等の記録媒体によって供給される。画像符号化プログラムがコンピュータ本体1によって実行されることにより、画像データの符号化が行なわれる。また、画像符号化プログラムは他のコンピュータより通信回線を経由し、コンピュータ本体1に供給されてもよい。なお、コンピュータ本体1が画像符号化プログラムを実行することによって画像データの符号化を実現しているが、この処理をハードウェアによって実現しても良いことは言うまでもない。
【0048】
図2は、本発明の実施の形態1における画像符号化装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すコンピュータ本体1は、CPU(Central Processing Unit)10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12およびハードディスク13を含む。CPU10は、ディスプレイ装置2、FDドライブ3、キーボード5、マウス6、CD−ROM装置7、ネットワーク通信装置9、ROM11、RAM12またはハードディスク13との間でデータを入出力しながら処理を行う。FD4またはCD−ROM8に記録された画像符号化プログラムは、CPU10によりFDドライブ3またはCD−ROM装置7を介してハードディスク13に格納される。CPU10は、ハードディスク13から適宜画像符号化プログラムをRAM12にロードして実行することによって、画像データの符号化が行なわれる。
【0049】
図3は、本発明の実施の形態1における画像符号化装置の符号化の原理を説明するための図である。本実施の形態における画像符号化装置の符号化方式は、可逆符号化方式と非可逆符号化方式とを組合わせて、画像データを非可逆符号化するものである。
【0050】
図3(a)は、入力画像データの画素値を示すグラフである。図3(b)は、入力画像データの画素値のオフセット値を示すグラフである。図3(c)は、入力画像データの画素値とオフセット値との差分を示すグラフである。非可逆符号化方式で符号化する画像データのエッジの劣化を軽減するために、入力画像データの画素値のオフセット情報を可逆符号化方式で符号化し、入力画像データの画素値とオフセット値との差分を非可逆符号化方式で符号化する。
【0051】
このようにして、非可逆符号化方式で符号化された差分画像は、入力画像と比較してダイナミックレンジが削減されるとともに、領域によるダイナミックレンジのばらつきが小さくなる。たとえば、図3(a)に示すステップ状の入力画像と、図3(c)に示す非可逆符号化の対象である差分画像とを比較すると、図3(c)に示す差分画像の立上がりが小さくなっているのが分かる。
【0052】
図4は、本発明の実施の形態1における画像符号化装置の機能的構成を示すブロック図である。画像符号化装置20は、画像入力装置31によって入力された画像データを格納する入力画像データバッファ21と、入力画像データバッファ21に格納された入力画像データを第一分解画像データおよび第二分解画像データに分解する画像分解処理部22と、画像分解処理部22によって分解された第一分解画像データを格納する第一分解画像データバッファ23と、第一分解画像データバッファ23に格納された第一分解画像データを可逆符号化方式で符号化する第一画像符号化処理部24と、第一画像符号化処理部24によって符号化された第一符号化データを格納する第一符号化データバッファ25と、画像分解処理部22によって分解された第二分解画像データを格納する第二分解画像データバッファ26と、第二分解画像データバッファ26に格納された第二分解画像データを非可逆符号化方式で符号化する第二画像符号化処理部27と、第二画像符号化処理部27によって符号化された第二符号化データを格納する第二符号化データバッファ28と、第一符号化データバッファ25に格納された第一符号化データおよび第二符号化データバッファ28に格納された第二符号化データを結合するデータ結合処理部29と、データ結合処理部29によって結合された符号化データをデータ出力装置32へ出力する際に、符号化データを格納する出力データバッファ30とを含む。
【0053】
第一画像符号化処理部24は、第一分解画像データをJBIG(Joint Bi-level Image Group)方式、ハフマン符号化方式、JBIG2方式等の可逆符号化方式で符号化するが、これに限定されるものではない。また、第二画像符号化処理部27は、第二分解画像データをJPEG方式、JPEG2000方式等の非可逆符号化方式で符号化するが、これに限定されるものではない。
【0054】
画像分解処理部22、第一画像符号化処理部24、第二画像符号化処理部27およびデータ結合処理部29は、上述したようにCPU10が画像符号化プログラムを実行することによって実現されるが、専用のハードウェアによってこれらの機能を実現しても良い。
【0055】
画像入力装置31は、イメージスキャナ、ビデオカメラ等によって構成されるが、インターネットを介してネットワーク通信装置9によって画像データが入力されるようにしても良い。また、データ出力装置32は、FDドライブ3、ハードディスク13等によって構成されるが、ネットワーク通信装置9によって送信された符号化データがインターネットを介して他のコンピュータ等に供給されるようにしても良い。
【0056】
図5は、本発明の実施の形態1における画像符号化装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。まず、画像入力装置31から受けた入力画像データが入力画像データバッファ21に格納される(S1)。画像分解処理部22は、入力画像データバッファ21から入力画像データを読出し、入力画像データを第一分解画像データおよび第二分解画像データに分解する(S2)。この画像分解処理については後述する。
【0057】
次に、画像分解処理部22は、分解した第一分解画像データおよび第二分解画像データをそれぞれ、第一分解画像データバッファ23および第二分解画像データバッファ26に格納する(S3)。
【0058】
第一画像符号化処理部24は、第一分解画像データバッファ23に格納された第一分解画像データを読出し、この第一分解画像データをJBIG方式等の可逆符号化方式で符号化する(S4)。そして、第一画像符号化処理部24は、第一符号化データを第一符号化データバッファ25に格納する(S5)。
【0059】
また、第二画像符号化処理部27は、第二分解画像データバッファ26に格納された第二分解画像データを読出し、この第二分解画像データをJPEG方式等の非可逆符号化方式で符号化する(S6)。そして、第二画像符号化処理部27は、第二符号化データを第二符号化データバッファ28に格納する(S7)。
【0060】
次に、データ結合処理部29は、第一符号化データバッファ25および第二符号化データバッファ28から第一符号化データおよび第二符号化データを読出し、これらの符号化データを結合する(S8)。そして、データ結合処理部29は、結合した符号化データを出力データバッファ30に格納して(S9)、処理を終了する。なお、このデータ結合処理については後述する。
【0061】
図6は、図5のステップS2の画像分解処理の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、画像分解処理部22は、変数i、jおよびkに0を代入し、変数sにN/Mを代入して、それぞれの変数を初期化する(S10)。変数sは第二分解画像データの階調数を示している。定数Nは入力画像データの階調数を示し、定数Mは第一分解画像データの階調数を示しており、定数MおよびNはN>Mを満たす任意の自然数である。
【0062】
次に、画像分解処理部22は、入力画像データの画素値val0(i,j)が、(k+1)×sよりも小さいか否かを判定する(S11)。入力画像データの画素値val0(i,j)が(k+1)×s以上であれば(S11,No)、変数kを1だけインクリメントし(S12)、ステップS11へ戻って再度入力画像データの画素値val0(i,j)が(k+1)×sよりも小さいか否かが判定される。また、入力画像データの画素値val0(i,j)が(k+1)×sよりも小さければ(S11,Yes)、第一分解画像の画素値val1(i,j)に変数kの値を代入する(S13)。
【0063】
次に、画像分解処理部22は、変数kが偶数であるか否かを判定する(S14)。変数kが偶数であれば(S14,Yes)、画像分解処理部22は第二分解画像の画素値val2(i,j)にval0(i,j)−k×sを代入して(S15)、ステップS17へ進む。また、変数kが偶数でなければ(S14,No)、画像分解処理部22は第二分解画像の画素値val2(i,j)に(k+1)×s−val0(i,j)を代入して(S16)、ステップS17へ進む。
【0064】
ステップS17において、画像分解処理部22は変数iを1だけインクリメントし、変数iが入力画像データの横方向の画素数XSIZEよりも小さいか否かを判定する(S18)。変数iが画素数XSIZEよりも小さければ(S18,Yes)、画像分解処理部22は変数kに0を代入して(S21)、ステップS11以降の処理を繰返す。
【0065】
また、変数iが画素数XSIZEと等しければ(S18,No)、画像分解処理部22は変数iに0を代入し、変数jを1だけインクリメントする(S19)。そして、画像分解処理部22は変数jが入力画像データの縦方向の画素数YSIZEよりも小さいか否かを判定する(S20)。
【0066】
変数jが画素数YSIZEよりも小さければ(S20,Yes)、画素分解処理部22は変数kに0を代入して(S21)、ステップS11以降の処理を繰返す。また、変数jが画素数YSIZEと等しければ(S20,No)、処理を終了する。
【0067】
図7は、256階調の入力画像データ(N=256)を2階調の第一分解画像データ(M=2)と128階調の第二分解画像データとに分解したときの、入力画像データと第一分解画像データとの関係を示すグラフである。
【0068】
図8は、256階調の入力画像データを2階調の第一分解画像データと128階調の第二分解画像データとに分解したときの、入力画像データと第二分解画像データとの関係を示すグラフである。図8のグラフから、非可逆符号化される第二分解画像データのダイナミックレンジが、入力画像データのダイナミックレンジに比べて減少していることが分かる。
【0069】
図9は、図6に示すフローチャートのステップS14およびS16の処理を削除して、変数kが偶数であるか否かにかかわらず必ずステップS15の処理を行なうようにしたときの入力画像データと第二分解画像データとの関係を示すグラフである。このグラフは、256階調の入力画像データを2階調の第一分解画像データと128階調の第二分解画像データとに分解したときのものであり、入力画像データと第一分解画像データとの関係を示すグラフは、図7に示すものと同様である。
【0070】
図9において、入力画像データの画素値が127から128に変化するときに、第二分解画像データの画素値が127から0に変化して不連続となっている。一方、図8において、入力画像データの画素値が127から128に変化するときに、第二分解画像データの画素値が127のままである。したがって、入力画像データにおいて画素値が連続していれば、第二分解画像データにおいても画素値が連続することになり、第二分解画像データにおいて急激な画素値の変化が発生するのを防止することができる。
【0071】
図10は、256階調の入力画像データ(N=256)を8階調の第一分解画像データ(M=8)と32階調の第二分解画像データとに分解したときの、入力画像データと第一分解画像データとの関係を示すグラフである。
【0072】
図11は、256階調の入力画像データを8階調の第一分解画像データと32階調の第二分解画像データとに分解したときの、入力画像データと第二分解画像データとの関係を示すグラフである。図8に示すグラフと比較すると、第一分解画像データの階調数Mの増加に伴って、第二分解画像データのダイナミックレンジが減少していることが分かる。したがって、第一分解画像データの階調数Mの値を変えることによって、様々な種類の画像に適用することが可能となる。
【0073】
図12は、256階調のある入力画像データ(N=256)の横方向(x方向)における画素値の変化を示すグラフである。図13は、図12に示す入力画像データを2階調の第一分解画像データ(M=2)と128階調の第二分解画像データとに分解したときの、第一分解画像データの横方向(x方向)における画素値の変化を示すグラフである。
【0074】
図14は、図12に示す入力画像データを2階調の第一分解画像データと128階調の第二分解画像データとに分解したときの、第二分解画像データの横方向(x方向)における画素値の変化を示すグラフである。図12および図14から、入力画像データの画素値と比較して、第二分解画像データのダイナミックレンジが減少していることが分かる。
【0075】
また、図12に示す入力画像データの画素値の変化と、図14に示す第二分解画像の画素値の変化とを比較すると、入力画像データで大きな変動が見られないx=290付近やx=480付近においては、第二分解画像データでもほとんど変動範囲が変わっていない。一方、入力画像データで大きな変動が見られるx=600付近においては、第二分解画像データで大幅に変動範囲が縮小しているのが分かる。
【0076】
すなわち、第二分解画像データは、入力画像データと比較して領域による画素値のアクティビティの分散が小さくなっている。このことは、非可逆符号化する際のパラメータの設定を、画素値のアクティビティの大きな一部の領域で厳しくしたり、画素値のアクティビティの小さい一部の領域で緩やかにしたりして、画質の劣化や過剰品質を防止して、品質および容量の無駄を省き、効率良く符号化を行なうのに最適である。
【0077】
図15は、図12に示す入力画像データを8階調の第一分解画像データ(M=8)と32階調の第二分解画像データとに分解したときの、第一分解画像データの横方向(x方向)における画素値の変化を示すグラフである。図16は、図12に示す入力画像データを8階調の第一分解画像データと32階調の第二分解画像データとに分解したときの、第二分解画像データの横方向(x方向)における画素値の変化を示すグラフである。
【0078】
図13および図14に示す入力画像データを2階調の第一分解画像データと128階調の第二分解画像データとに分解したときのグラフと比較して、可逆符号化される第一分解画像データに多くの情報が保持され、第二分解画像データのダイナミックレンジやアクティビティのばらつきが、さらに減少していることが分かる。
【0079】
一般に、第一分解画像データの階調数Mを大きく設定すると画質が向上し、容量が大きくなる。図6のステップS14において変数kが偶数であるか否かを判定し、ステップS15およびS16において異なる計算方法によって第二分解画像の画素値val2を計算しているのは、入力画像データの画素値が連続である場合に第二分解画像データも連続にさせるためである。第二分解画像の画素値val2の計算方法を変えなければ、第一分解画像の画素値val1が変化する箇所で第二分解画像データにおける連続性が保たれなくなる。
【0080】
図17は、データ結合処理部29によって結合された符号化データの一例を示す図である。この符号化データは、ヘッダ部とデータ部とを含む。ヘッダ部は、第一符号化データサイズ情報と第二符号化データサイズ情報とを含む。また、データ部は、第一符号化データと第二符号化データとを含む。
【0081】
ヘッダ部に保持される第一符号化データサイズ情報と第二符号化データサイズ情報とによって、第一符号化データと第二符号化データとを分離可能な形式となっている。なお、各符号化データが分離可能な形式であれば、どのような方式で各符号化データを結合しても構わない。
【0082】
以上説明したように、本発明の実施の形態1における画像符号化装置によれば、第一画像符号化処理部24が画像分解処理部22によって作成された第一分解画像データを可逆符号化方式で符号化し、第二画像符号化処理部27が画像分解処理部22によって作成された第二分解画像データを非可逆符号化方式で符号化するようにしたので、非可逆符号化方式で符号化される第二分解画像データのダイナミックレンジおよびアクティビティを軽減することができ、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることが可能となった。
【0083】
(実施の形態2)
図18は、本発明の実施の形態2における画像復号装置の機能的構成を示すブロック図である。本実施の形態における画像復号装置の外観例および構成例は、図1および図2に示す画像符号化装置の外観例および構成例と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。なお、コンピュータ本体1が画像復号プログラムを実行することによって画像データの復号を実現している。
【0084】
画像復号装置40は、データ入力装置51によって入力された符号化データを格納する入力データバッファ41と、入力データバッファ41に格納された符号化データを第一分解データおよび第二分解データに分解するデータ分解処理部42と、データ分解処理部42によって分解された第一分解データを格納する第一分解データバッファ43と、第一分解データバッファ43に格納された第一分解データを復号する第一画像復号処理部44と、第一画像復号処理部44によって復号された第一復号画像データを格納する第一復号画像データバッファ45と、データ分解処理部42によって分解された第二分解データを格納する第二分解データバッファ46と、第二分解データバッファ46に格納された第二分解データを復号する第二画像復号処理部47と、第二画像復号処理部47によって復号された第二復号画像データを格納する第二復号画像データバッファ48と、第一復号画像データバッファ45に格納された第一復号画像データおよび第二復号画像データバッファ48に格納された第二復号画像データを合成する画像合成処理部49と、画像合成処理部49によって合成された復号データを画像出力装置52へ出力する際に、復号データを格納する出力画像データバッファ50とを含む。
【0085】
第一画像復号処理部44は、JBIG方式、ハフマン符号化方式、JBIG2方式等の可逆符号化方式で符号化された第一分解データを復号するが、これに限定されるものではない。また、第二画像復号処理部47は、JPEG方式、JPEG2000方式等の非可逆符号化方式で符号化された第二分解データを復号するが、これに限定されるものではない。
【0086】
データ分解処理部42、第一画像復号処理部44、第二画像復号処理部47および画像合成処理部49は、上述したようにCPU10が画像復号プログラムを実行することによって実現されるが、専用のハードウェアによってこれらの機能を実現しても良い。
【0087】
データ入力装置51は、FDドライブ3、CD−ROM装置7等によって構成されるが、インターネットを介してネットワーク通信装置9により復号データが受信されるようにしても良い。画像出力装置52は、ディスプレイ装置2やプリンタ等によって構成され、復号された画像データの表示等を行なう。
【0088】
図19は、本発明の実施の形態2における画像復号装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。まず、データ入力装置51から受けた入力データが入力データバッファ41に格納される(S30)。データ分解処理部42は、入力データバッファ41から入力データを読出し、入力データを第一分解データおよび第二分解データに分解する(S31)。
【0089】
次に、データ分解処理部42は、分解した第一分解データおよび第二分解データをそれぞれ、第一分解データバッファ43および第二分解データバッファ46に格納する(S32)。
【0090】
第一画像復号処理部44は、第一分解データバッファ43に格納された第一分解データを読出し、このJBIG方式等の可逆符号化方式で符号化された第一分解データを復号する(S33)。そして、第一画像復号処理部44は、第一復号画像データを第一復号画像データバッファ45に格納する(S34)。
【0091】
また、第二画像復号処理部47は、第二分解データバッファ46に格納された第二分解データを読出し、このJPEG方式等の非可逆符号化方式で符号化された第二分解データを復号する(S35)。そして、第二画像復号処理部47は、第二復号画像データを第二復号画像データバッファ48に格納する(S36)。
【0092】
次に、画像合成処理部49は、第一復号画像データバッファ45および第二復号画像データバッファ48から第一復号画像データおよび第二復号画像データを読出し、これらの復号画像データを合成する(S37)。そして、画像合成処理部49は、合成した復号画像データを出力画像データバッファ50に格納して(S38)、処理を終了する。
【0093】
図20は、図19のステップS37の画像合成処理の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、画像合成処理部49は、変数iおよびjに0を代入し、変数sにLを代入して、それぞれの変数を初期化する(S40)。変数Lは第二画像データの階調数を示している。
【0094】
次に、画像合成処理部49は、第一復号画像データの画素値val1d(i,j)が偶数か否かを判定する(S41)。第一復号画像データの画素値val1d(i,j)が偶数であれば(S41,Yes)、画像合成処理部49は、出力画像データの画素値val0d(i,j)にval2d(i,j)+val1d(i,j)×sを代入し(S42)、ステップS44へ進む。なお、val2d(i,j)は、第二復号画像データの画素値を示している。
【0095】
また、第一復号画像データの画素値val1d(i,j)が偶数でなければ(S41,No)、画像合成処理部49は、出力画像データの画素値val0d(i,j)に(val1d(i,j)+1)×s−val2d(i,j)を代入し(S43)、ステップS44へ進む。
【0096】
ステップS44において、画像合成処理部49は、変数iを1だけインクリメントし(S44)、変数iが出力画像データの横方向の画素数XSIZEよりも小さいか否かを判定する(S45)。変数iが出力画像データの横方向の画素数XSIZEよりも小さければ(S45,Yes)、ステップS41へ戻って以降の処理が繰返される。
【0097】
また、変数iが出力画像データの横方向の画素数XSIZEと等しければ(S45,No)、画像合成処理部49は変数iに0を代入し、変数jを1だけインクリメントする(S46)。そして、画像合成処理部49は変数jが出力画像データの縦方向の画素数YSIZEよりも小さいか否かを判定する(S47)。
【0098】
変数jが出力画像データの縦方向の画素数YSIZEよりも小さければ(S47,Yes)、ステップS41に戻って以降の処理を繰返す。また、変数jが出力画像データの縦方向の画素数YSIZEと等しければ(S47,No)、処理を終了する。
【0099】
以上説明したように、本実施の形態における画像復号装置によれば、画像合成処理部49が第一画像復号処理部44によって復号された第一復号画像データと、第二画像復号処理部47によって復号された第二復号画像データとを合成するようにしたので、実施の形態1において説明した画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることができる符号化データを復号することが可能となった。
【0100】
(実施の形態3)
実施の形態1において説明したように、一般に、第一分割画像データの階調数を大きく設定すると画質が向上するが、画像データの容量が大きくなる。本発明の実施の形態3における画像符号化装置は、画像データの画質と容量とのトレードオフによって第一分割画像データの階調数を決定するものである。すなわち、本実施の形態における画像符号化装置は、入力画像データに自動的に最適な第一分割画像データの階調数を設定する。
【0101】
図21は、本発明の実施の形態3における画像符号化装置の機能的構成を示すブロック図である。本実施の形態における画像符号化装置の外観例および構成例は、図1および図2に示す画像符号化装置の外観例および構成例と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0102】
画像符号化装置60は、画像入力装置31によって入力された画像データを格納する入力画像データバッファ61と、入力画像データバッファ61に格納された入力画像データに対して第一分解画像データの階調数を設定する第一分解画像データ階調数決定処理部62と、第一分解画像データ階調数決定処理部62によって決定された第一分解画像データの階調数に応じて、入力画像データを符号化する画像符号化装置20と、画像符号化装置20によって生成された符号化データをデータ出力装置32へ出力する際に、符号化データを格納する出力符号化データバッファ63とを含む。画像符号化装置20は、本発明の実施の形態1において説明した画像符号化装置と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0103】
第一分解画像データ階調数決定処理部62は、本発明の実施の形態1と同様に、CPU10が画像符号化プログラムを実行することによって実現されるが、専用のハードウェアによってこれらの機能を実現しても良い。
【0104】
図22は、本発明の実施の形態3における画像符号化装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。まず、画像入力装置31から受けた入力画像データが入力画像データバッファ61に格納される(S50)。第一分解画像データ階調数決定処理部62は、入力画像データバッファ61から入力画像データを読出し、入力画像データに対する第一分解画像データの階調数mを決定する(S51)。なお、この第一分解画像データ階調数決定処理の詳細は後述する。
【0105】
次に、画像符号化装置20は、実施の形態1において説明した処理手順によって、入力画像データを階調数mの第一分解画像データと階調数N/mの第二分解画像データとに分解し、それぞれを可逆符号化方式および非可逆符号化方式で符号化した後、符号化データを結合して画像符号化データを生成する(S52)。最後に、画像符号化装置20は、画像符号化データを出力符号化データバッファ63に格納して(S53)、処理を終了する。
【0106】
図23は、図22のステップS51の第一分解画像データ階調数決定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、第一分解画像データ階調数決定処理部62は、第一分解画像データの階調数mに1を代入して初期化する(S60)。そして、第一分解画像データ階調数決定処理部62は、変数i、jおよびkに0を代入し、変数sにN/mを代入し、変数sumに0を代入して、それぞれの変数を初期化する(S61)。変数sは第二分解画像データの階調数を示している。定数Nは入力画像データの階調数を示している。
【0107】
次に、第一分解画像データ階調数決定処理部62は、入力画像データの画素値val0(i,j)が、(k+1)×sよりも小さいか否かを判定する(S62)。入力画像データの画素値val0(i,j)が(k+1)×s以上であれば(S62,No)、変数kを1だけインクリメントし(S63)、ステップS62へ戻って再度入力画像データの画素値val0(i,j)が(k+1)×sよりも小さいか否かが判定される。また、入力画像データの画素値val0(i,j)が(k+1)×sよりも小さければ(S62,Yes)、変数sumにval0(i,j)−k×sを加える(S64)。
【0108】
次に、第一分解画像データ階調数決定処理部62は、変数iを1だけインクリメントし(S65)、変数iが入力画像データの横方向の画素数XSIZEよりも小さいか否かを判定する(S66)。変数iが画素数XSIZEよりも小さければ(S66,Yes)、第一分解画像データ階調数決定処理部62は、変数kに0を代入して(S71)、ステップS62以降の処理を繰返す。
【0109】
また、変数iが画素数XSIZEと等しければ(S66,No)、第一分解画像データ階調数決定処理部62は変数iに0を代入し、変数jを1だけインクリメントする(S67)。そして、第一分解画像データ階調数決定処理部62は変数jが入力画像データの縦方向の画素数YSIZEよりも小さいか否かを判定する(S68)。変数jが画素数YSIZEよりも小さければ(S68,Yes)、第一分解画像データ階調数決定処理部62は、変数kに0を代入して(S71)、ステップS62以降の処理を繰返す。
【0110】
変数jが画素数YSIZEと等しければ(S68,No)、第一分解画像データ階調数決定処理部62は変数sumがしきい値定数SUM_THよりも小さいか否かを判定する(S69)。変数sumがしきい値定数SUM_THよりも小さければ(S69,Yes)、変数mを1だけインクリメントして(S70)、ステップS61以降の処理を繰返す。また、変数sumがしきい値定数SUM_THと等しければ(S69,No)、処理を終了する。なお、ステップS64におけるk×sは、第二分解画像データ階調数sの整数倍の値のうち、入力画像データの画素値val0(i,j)よりも小さくかつ最大のものを示している。また、しきい値定数SUM_THは、入力画像データの画素値val0(i,j)とk×sとの差分の総和sumのしきい値を示しており、予め定められているものとする。したがって、第二分解画像データの画素値の総和が小さくなるように、第一分解画像データの階調数mが決定される。
【0111】
以上説明したように、本実施の形態における画像符号化装置によれば、第一分解画像データ階調数決定処理部62が、入力画像データの画素値val0(i,j)と第一分解画像データの画素値val1(i,j)に第二分解画像データの階調数sを乗算した値との差分(第二分割画像データの画素値)の総和sumが、しきい値定数SUM_THよりも小さくなるように第一分解画像データ階調数mを決定するようにしたので、入力画像データの種類に応じて、入力画像データの画質と容量とが最適となるように第一分割画像データの階調数mを決定することが可能となった。
【0112】
(実施の形態4)
実施の形態4において説明したように、一般に、第一分割画像データの階調数を大きく設定すると画質が向上するが、画像データの容量が大きくなる。本発明の実施の形態4における画像符号化装置は、画像データの画質と容量とのトレードオフによって第一分割画像データの階調数を決定するものである。すなわち、本実施の形態における画像符号化装置は、本発明の実施の形態3と同様に、入力画像データに自動的に最適な第一分割画像データの階調数を設定する。
【0113】
図24は、本発明の実施の形態4における画像符号化装置の機能的構成を示すブロック図である。本実施の形態における画像符号化装置の外観例および構成例は、図1および図2に示す画像符号化装置の外観例および構成例と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0114】
画像符号化装置70は、画像入力装置31によって入力された画像データを格納する入力画像データバッファ71と、入力画像データバッファ71に格納された入力画像データを符号化する画像符号化装置20と、画像符号化装置20によって生成された画像符号化データを格納する画像符号化データバッファ72と、画像符号化データバッファ72に格納された画像符号化データを復号する画像復号装置40と、画像復号装置40によって復号された画像データを格納する復号画像データバッファ73と、入力画像データバッファ71に格納された入力画像データと復号画像データバッファ73に格納された復号画像データとの誤差を演算する誤差演算処理部74と、誤差演算処理部74によって演算された誤差に応じて第一分解画像データの階調数mを判定する第一分解画像データ階調数判定処理部75とを含む。
【0115】
画像符号化装置20および画像復号装置40はそれぞれ、本発明の実施の形態1において説明した画像符号化装置および実施の形態2において説明した画像復号装置と同様であるので、詳細な説明は繰返さない。
【0116】
誤差演算処理部74および第一分解画像データ階調数判定処理部75は、本発明の実施の形態1および実施の形態3と同様に、CPU10が画像符号化プログラムを実行することによって実現されるが、専用のハードウェアによってこれらの機能を実現しても良い。
【0117】
図25は、本発明の実施の形態4における画像符号化装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。まず、画像入力装置31から受けた入力画像データが入力画像データバッファ71に格納される(S80)。第一分解画像データ階調数判定処理部75は、第一分解画像データの階調数mに1を代入する(S81)。
【0118】
次に、画像符号化装置20は、実施の形態1において説明した処理手順によって、入力画像データを階調数mの第一分解画像データと階調数N/mの第二分解画像データとに分解し、それぞれを可逆符号化方式および非可逆符号化方式で符号化した後、符号化データを結合して画像符号化データを生成する(S82)。そして、画像符号化装置20は、画像符号化データを画像符号化データバッファ72に格納する(S83)。
【0119】
次に、画像復号装置40は、実施の形態2において説明した処理手順によって、画像符号化データバッファ72に格納された画像符号化データを階調数mの第一分解データと階調数N/mの第二分解データとに分解し、それぞれを復号した後、復号画像データを結合して復号画像データを生成する(S84)。そして、画像復号装置40は、復号画像データを復号画像データバッファ73に格納する(S85)。
【0120】
次に、誤差演算処理部74は、入力画像データバッファ71および復号画像データバッファ73から入力画像データおよび復号画像データを読出し、入力画像データと復号画像データとの間の誤差sumを演算する(S86)。第一分解画像データ階調数判定処理部75は、誤差演算処理部74によって演算された誤差sumがしきい値定数SUM_THよりも小さいか否かを判定する(S87)。
【0121】
誤差sumがしきい値定数SUM_TH以上であれば(S87,No)、第一分解画像データ階調数判定処理部75は、第一分解画像データの階調数mを1だけインクリメントして(S88)、ステップS82以降の処理を繰返す。また、誤差sumがしきい値定数SUM_THよりも小さければ(S87,Yes)、処理を終了する。
【0122】
図26は、図25のステップS86の誤差演算処理の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、第一分解画像データ階調数判定処理部75は、変数sumに0を代入し、変数iおよびjに0を代入して、それぞれの変数を初期化する(S90)。
【0123】
次に、第一分解画像データ階調数判定処理部75は、誤差sumに入力画像データの画素値val0(i,j)と復号画像データの画素値val0d(i,j)との差分の絶対値を加算する(S91)。そして、第一分解画像データ階調数判定処理部75は、変数iを1だけインクリメントし(S92)、変数iが入力画像データの横方向の画素数XSIZEよりも小さいか否かを判定する(S93)。変数iが画素数XSIZEよりも小さければ(S93,Yes)、第一分解画像データ階調数判定処理部75は、ステップS91に戻って以降の処理を繰返す。
【0124】
また、変数iが画素数XSIZEと等しければ(S93,No)、第一分解画像データ階調数判定処理部75は変数iに0を代入し、変数jを1だけインクリメントする(S94)。そして、第一分解画像データ階調数判定処理部75は変数jが入力画像データの縦方向の画素数YSIZEよりも小さいか否かを判定する(S95)。変数jが画素数YSIZEよりも小さければ(S95,Yes)、ステップS91に戻って以降の処理を繰返す。変数jが画素数YSIZEと等しければ(S95,No)、処理を終了する。
【0125】
以上説明したように、本実施の形態における画像符号化装置によれば、第一分解画像データ階調数判定処理部75が、入力画像データの画素値val0(i,j)と復調画像データの画素値val0d(i,j)との差分の絶対値の総和がしきい値定数SUM_THよりも小さくなるように第一分解画像データの階調数mを決定するようにしたので、入力画像データの種類に応じて、入力画像データの画質と容量とが最適となるように第一分割画像データの階調数mを決定することが可能となった。
【0126】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0127】
【発明の効果】
本発明のある局面によれば、画像分解手段が、入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように入力画像データを分解するので、第2画像符号化手段によって符号化される第2分解画像データのダイナミックレンジおよびアクティビティを軽減することができ、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることが可能となった。
【0130】
また、画像分解手段が、入力画像データの画素値val0に対して、第1分解画像データの画素値val1を(M×val0)/N−1よりも大きい最小の自然数とし、第1分解画像データの画素値val1が偶数の場合に、第2分解画像データの画素値val2をval0−val1×N/Mとし、第1分解画像データの画素値val1が奇数の場合に、第2分解画像データの画素値val2を(val1+1)×N/M−val0とするので、第1分解画像データの画素値val1と第2分解画像データの画素値val2とを容易に算出することが可能となった。
【0134】
また、階調数決定手段が、第2分割画像データの画素値の総和が、予め定められたしきい値よりも小さくなるように第1分割画像データの第1の階調数を決定するので、最適な第1分解画像データの第1の階調数を自動的に決定することが可能となった。
【0135】
また、階調数決定手段が、入力画像データの画素値と復号画像データの画素値との誤差の総和が、予め定められたしきい値よりも小さくなるように第1分割画像データの第1の階調数を決定するので、最適な第1分解画像データの第1の階調数を自動的に決定することが可能となった。
【0136】
本発明の別の局面によれば、第1復号手段および第2復号手段のそれぞれが、可逆符号化方式で符号化された第1分解データおよび非可逆符号化方式で符号化された第2分解データを復号するので、画像データのエッジの再現性に優れるとともに、圧縮率を向上させることができる符号化データを復号することが可能となった。
【0140】
また、画像合成手段が、第1復号画像データの画素値val1dが偶数の場合に、出力画像データの画素値val0dをval2d+val1d×Lとし、第1復号画像データの画素値val1dが奇数の場合に、出力画像データの画素値val0dを(val1d+1)×L−val2dとするので、画像符号化装置によって符号化された符号化データを自動的に復号して入力画像データを再生することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における画像符号化装置の外観例を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態1における画像符号化装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】 本発明の実施の形態1における画像符号化装置の符号化の原理を説明するための図である。
【図4】 本発明の実施の形態1における画像符号化装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】 本発明の実施の形態1における画像符号化装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】 図5のステップS2の画像分解処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図7】 256階調の入力画像データを2階調の第一分解画像データと128階調の第二分解画像データとに分解したときの、入力画像データと第一分解画像データとの関係を示すグラフである。
【図8】 256階調の入力画像データを2階調の第一分解画像データと128階調の第二分解画像データとに分解したときの、入力画像データと第二分解画像データとの関係を示すグラフである。
【図9】 図6に示すフローチャートのステップS14およびS16の処理を削除して、変数kが偶数であるか否かにかかわらず必ずステップS15の処理を行なうようにしたときの入力画像データと第二分解画像データとの関係を示すグラフである。
【図10】 256階調の入力画像データを8階調の第一分解画像データと32階調の第二分解画像データとに分解したときの、入力画像データと第一分解画像データとの関係を示すグラフである。
【図11】 256階調の入力画像データを8階調の第一分解画像データと32階調の第二分解画像データとに分解したときの、入力画像データと第二分解画像データとの関係を示すグラフである。
【図12】 256階調のある入力画像データの横方向(x方向)における画素値の変化を示すグラフである。
【図13】 図12に示す入力画像データを2階調の第一分解画像データと128階調の第二分解画像データとに分解したときの、第一分解画像データの横方向における画素値の変化を示すグラフである。
【図14】 図12に示す入力画像データを2階調の第一分解画像データと128階調の第二分解画像データとに分解したときの、第二分解画像データの横方向における画素値の変化を示すグラフである。
【図15】 図12に示す入力画像データを8階調の第一分解画像データと32階調の第二分解画像データとに分解したときの、第一分解画像データの横方向における画素値の変化を示すグラフである。
【図16】 図12に示す入力画像データを8階調の第一分解画像データと32階調の第二分解画像データとに分解したときの、第二分解画像データの横方向における画素値の変化を示すグラフである。
【図17】 データ結合処理部29によって結合された符号化データの一例を示す図である。
【図18】 本発明の実施の形態2における画像復号装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図19】 本発明の実施の形態2における画像復号装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図20】 図19のステップS37の画像合成処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図21】 本発明の実施の形態3における画像符号化装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図22】 本発明の実施の形態3における画像符号化装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図23】 図22のステップS51の第一分解画像データ階調数決定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図24】 本発明の実施の形態4における画像符号化装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図25】 本発明の実施の形態4における画像符号化装置の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図26】 図25のステップS86の誤差演算処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 コンピュータ本体、2 ディスプレイ装置、3 FDドライブ、4 FD、5 キーボード、6 マウス、7 CD−ROM装置、8 CD−ROM、9ネットワーク通信装置、10 CPU、11 ROM、12 RAM、13 ハードディスク、20,60,70 画像符号化装置、21 入力画像データバッファ、22 画像分解処理部、23 第一分解画像データバッファ、24 第一画像符号化処理部、25 第一符号化データバッファ、26 第二分解画像データバッファ、27 第二画像符号化処理部、28 第二符号化データバッファ、29 データ結合処理部、30 出力データバッファ、31 画像入力装置、32 データ出力装置、40 画像復号装置、41 入力データバッファ、42データ分解処理部、43 第一分解データバッファ、44 第一画像復号処理部、45 第一復号画像データバッファ、46 第二分解データバッファ、47第二画像復号処理部、48 第二復号画像データバッファ、49 画像合成処理部、50 出力画像データバッファ、51 データ入力装置、52 画像出力装置、61 入力画像データバッファ、62 第一分解画像データ階調数決定処理部、63 出力符号化データバッファ、71 入力画像データバッファ、72画像符号化データバッファ、73 復号画像データバッファ、74 誤差演算処理部、75 第一分解画像データ階調数判定処理部。
Claims (10)
- 入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、前記第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、前記入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように前記入力画像データを分解するための画像分解手段と、
前記画像分解手段によって分解された第1分解画像データを可逆符号化方式で符号化するための第1画像符号化手段と、
前記画像分解手段によって分解された第2分解画像データを非可逆符号化方式で符号化するための第2画像符号化手段と、
前記第1画像符号化手段によって符号化された第1画像符号化データと、前記第2画像符号化手段によって符号化された第2画像符号化データとを結合するためのデータ結合手段とを含み、
MおよびNをN>Mを満たす任意の自然数とすると、
前記画像分解手段は、N階調の入力画像データをM階調の第1分解画像データとN/M階調の第2分解画像データとに分解する際、前記入力画像データの画素値val0に対して、前記第1分解画像データの画素値val1を(M×val0)/N−1よりも大きい最小の自然数とし、
前記第1分解画像データの画素値val1が偶数の場合に、前記第2分解画像データの画素値val2をval0−val1×N/Mとし、
前記第1分解画像データの画素値val1が奇数の場合に、前記第2分解画像データの画素値val2を(val1+1)×N/M−val0とする、画像符号化装置。 - 前記画像符号化装置はさらに、前記第2分割画像データの画素値の総和が、予め定められたしきい値よりも小さくなるように前記第1分割画像データの第1の階調数を決定するための階調数決定手段を含む、請求項1記載の画像符号化装置。
- 前記画像符号化装置はさらに、前記入力画像データの画素値と復号画像データの画素値との誤差の総和が、予め定められたしきい値よりも小さくなるように前記第1分割画像データの第1の階調数を決定するための階調数決定手段を含む、請求項1記載の画像符号化装置。
- 入力符号化データを可逆符号化方式で符号化された第1分解データと、非可逆符号化方式で符号化された第2分解データとに分解するためのデータ分解手段と、
前記データ分解手段によって分解された前記第1分解データを復号する第1復号手段と、
前記データ分解手段によって分解された前記第2分解データを復号する第2復号手段と、
前記第1復号手段によって復号された第1復号画像データと前記第2復号手段によって復号された第2復号画像データとを第1復号画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、用いる演算方法を変えて合成するための画像合成手段とを含み、
LおよびMを任意の自然数とすると、
前記画像合成手段は、M階調の第1復号画像データの画素値val1dとL階調の第2復号画像データの画素値val2dとを合成してM×L階調の出力画像データの画素値val0dを作成する際、前記第1復号画像データの画素値val1dが偶数の場合に、前記出力画像データの画素値val0dをval2d+val1d×Lとし、
前記第1復号画像データの画素値val1dが奇数の場合に、前記出力画像データの画素値val0dを(val1d+1)×L−val2dとする、画像復号装置。 - 入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、前記第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、前記入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように前記入力画像データを分解するステップと、
前記分解された第1分解画像データを可逆符号化方式で符号化するステップと、
前記分解された第2分解画像データを非可逆符号化方式で符号化するステップと、
前記可逆符号化方式で符号化された第1画像符号化データと、前記非可逆符号化方式で符号化された第2画像符号化データとを結合するステップとを含み、
MおよびNをN>Mを満たす任意の自然数とすると、
前記分解するステップは、N階調の入力画像データをM階調の第1分解画像データとN/M階調の第2分解画像データとに分解する際、前記入力画像データの画素値val0に対して、前記第1分解画像データの画素値val1を(M×val0)/N−1よりも大きい最小の自然数とし、
前記第1分解画像データの画素値val1が偶数の場合に、前記第2分解画像データの画素値val2をval0−val1×N/Mとし、
前記第1分解画像データの画素値val1が奇数の場合に、前記第2分解画像データの画素値val2を(val1+1)×N/M−val0とするステップを含む、画像符号化方法。 - 入力画像データを符号化して出力する画像符号化方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ・プログラムであって、
前記画像符号化方法は、前記入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、前記第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、前記入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように前記入力画像データを分解するステップと、
前記分解された第1分解画像データを可逆符号化方式で符号化するステップと、
前記分解された第2分解画像データを非可逆符号化方式で符号化するステップと、
前記可逆符号化方式で符号化された第1画像符号化データと、前記非可逆符号化方式で符号化された第2画像符号化データとを結合するステップとを含み、
MおよびNをN>Mを満たす任意の自然数とすると、
前記分解するステップは、N階調の入力画像データをM階調の第1分解画像データとN/M階調の第2分解画像データとに分解する際、前記入力画像データの画素値val0に対して、前記第1分解画像データの画素値val1を(M×val0)/N−1よりも大きい最小の自然数とし、
前記第1分解画像データの画素値val1が偶数の場合に、前記第2分解画像データの画素値val2をval0−val1×N/Mとし、
前記第1分解画像データの画素値val1が奇数の場合に、前記第2分解画像データの画素値val2を(val1+1)×N/M−val0とするステップを含む、コンピュータ・プログラム。 - 入力画像データを符号化して出力する画像符号化方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体であって、
前記画像符号化方法は、前記入力画像データから、第1の階調数の第1分解画像データを決定し、前記第1分解画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、第2の階調数の第2分解画像データの画素値を算出する方法を切替えることにより、前記入力画像データが連続的に変化する場合に第2分解画像データも連続的に変化するように前記入力画像データを分解するステップと、
前記分解された第1分解画像データを可逆符号化方式で符号化するステップと、
前記分解された第2分解画像データを非可逆符号化方式で符号化するステップと、
前記可逆符号化方式で符号化された第1画像符号化データと、前記非可逆符号化方式で符号化された第2画像符号化データとを結合するステップとを含み、
MおよびNをN>Mを満たす任意の自然数とすると、
前記分解するステップは、N階調の入力画像データをM階調の第1分解画像データとN /M階調の第2分解画像データとに分解する際、前記入力画像データの画素値val0に対して、前記第1分解画像データの画素値val1を(M×val0)/N−1よりも大きい最小の自然数とし、
前記第1分解画像データの画素値val1が偶数の場合に、前記第2分解画像データの画素値val2をval0−val1×N/Mとし、
前記第1分解画像データの画素値val1が奇数の場合に、前記第2分解画像データの画素値val2を(val1+1)×N/M−val0とするステップを含む、コンピュータで読取り可能な記録媒体。 - 入力符号化データを可逆符号化方式で符号化された第1分解データと、非可逆符号化方式で符号化された第2分解データとに分解するステップと、
前記分解された第1分解データを復号するステップと、
前記分解された第2分解データを復号するステップと、
前記復号された第1復号画像データと前記復号された第2復号画像データとを第1復号画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、用いる演算方法を変えて合成するステップとを含み、
LおよびMを任意の自然数とすると、
前記合成するステップは、M階調の第1復号画像データの画素値val1dとL階調の第2復号画像データの画素値val2dとを合成してM×L階調の出力画像データの画素値val0dを作成する際、前記第1復号画像データの画素値val1dが偶数の場合に、前記出力画像データの画素値val0dをval2d+val1d×Lとし、
前記第1復号画像データの画素値val1dが奇数の場合に、前記出力画像データの画素値val0dを(val1d+1)×L−val2dとするステップを含む、画像復号方法。 - 入力符号化データを復号する画像復号方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ・プログラムであって、
前記画像復号方法は、入力符号化データを可逆符号化方式で符号化された第1分解データと、非可逆符号化方式で符号化された第2分解データとに分解するステップと、
前記分解された第1分解データを復号するステップと、
前記分解された第2分解データを復号するステップと、
前記復号された第1復号画像データと前記復号された第2復号画像データとを第1復号画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、用いる演算方法を変えて合成するステップとを含み、
LおよびMを任意の自然数とすると、
前記合成するステップは、M階調の第1復号画像データの画素値val1dとL階調の第2復号画像データの画素値val2dとを合成してM×L階調の出力画像データの画素値val0dを作成する際、前記第1復号画像データの画素値val1dが偶数の場合に、前記出力画像データの画素値val0dをval2d+val1d×Lとし、
前記第1復号画像データの画素値val1dが奇数の場合に、前記出力画像データの画素値val0dを(val1d+1)×L−val2dとするステップを含む、コンピュータ・プログラム。 - 入力符号化データを復号する画像復号方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読取り可能な記録媒体であって、
前記画像復号方法は、入力符号化データを可逆符号化方式で符号化された第1分解データと、非可逆符号化方式で符号化された第2分解データとに分解するステップと、
前記分解された第1分解データを復号するステップと、
前記分解された第2分解データを復号するステップと、
前記復号された第1復号画像データと前記復号された第2復号画像データとを第1復号画像データの画素値が偶数か奇数かに応じて、用いる演算方法を変えて合成するステップとを含み、
LおよびMを任意の自然数とすると、
前記合成するステップは、M階調の第1復号画像データの画素値val1dとL階調の第2復号画像データの画素値val2dとを合成してM×L階調の出力画像データの画素値val0dを作成する際、前記第1復号画像データの画素値val1dが偶数の場合に、前記出力画像データの画素値val0dをval2d+val1d×Lとし、
前記第1復号画像データの画素値val1dが奇数の場合に、前記出力画像データの画素値val0dを(val1d+1)×L−val2dとするステップを含む、コンピュータで読取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001354551A JP4078060B2 (ja) | 2001-11-20 | 2001-11-20 | 画像符号化装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体、並びに画像復号装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001354551A JP4078060B2 (ja) | 2001-11-20 | 2001-11-20 | 画像符号化装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体、並びに画像復号装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003158739A JP2003158739A (ja) | 2003-05-30 |
JP4078060B2 true JP4078060B2 (ja) | 2008-04-23 |
Family
ID=19166396
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001354551A Expired - Fee Related JP4078060B2 (ja) | 2001-11-20 | 2001-11-20 | 画像符号化装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体、並びに画像復号装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4078060B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5036626B2 (ja) * | 2008-05-22 | 2012-09-26 | 三菱電機株式会社 | 画像符号化装置及び画像復号化装置 |
JP5052569B2 (ja) | 2009-06-25 | 2012-10-17 | シャープ株式会社 | 画像圧縮装置、画像圧縮方法、画像伸張装置、画像伸張方法、画像形成装置、コンピュータプログラム及び記録媒体 |
-
2001
- 2001-11-20 JP JP2001354551A patent/JP4078060B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003158739A (ja) | 2003-05-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5495538A (en) | Segmentation-based JPEG image artifacts reduction | |
US6725372B1 (en) | Digital watermarking | |
EP0590922B1 (en) | Improved decompression of standard ADCT-compressed images | |
KR100524566B1 (ko) | 이미지 처리 장치 및 방법 | |
JP4365957B2 (ja) | 画像処理方法及びその装置及び記憶媒体 | |
US20060071831A1 (en) | Variable length coding method and variable length decoding method | |
JP4496574B2 (ja) | 画像処理装置、記憶装置、画像処理システムおよび画像処理方法 | |
JPH03139988A (ja) | イメージ回復方法及び装置 | |
JP2002325170A (ja) | 画像処理装置及びその方法並びにプログラムコード、記憶媒体 | |
US6072909A (en) | Image coding devise and image decoding devise using with image disassembly | |
EP1843594A2 (en) | Coding and decoding method and apparatus using plural scanning patterns | |
JPH05219385A (ja) | 画像圧縮・伸張方法および装置 | |
US7551788B2 (en) | Digital image coding device and method for noise removal using wavelet transforms | |
JP4078060B2 (ja) | 画像符号化装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体、並びに画像復号装置、その方法、そのコンピュータ・プログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 | |
JPH09200766A (ja) | 動画像符号化装置,動画像復号化装置及び動画像符号化復号化装置 | |
JPH0951504A (ja) | 画像符号化装置及び画像復号化装置 | |
JP2901656B2 (ja) | 画像符号化装置 | |
JP4241517B2 (ja) | 画像符号化装置及び画像復号装置 | |
EP1843595A2 (en) | Coding and decoding method and apparatus using plural scanning patterns | |
JP2862022B2 (ja) | 画像符号化方式 | |
Yang et al. | A fast and efficient codec for multimedia applications in wireless thin-client computing | |
JP2939869B2 (ja) | 画像符号化装置および画像復号装置 | |
JP3199786B2 (ja) | 画像処理装置 | |
JP3085017B2 (ja) | 符号化装置及び復号化装置 | |
JP2003244443A (ja) | 画像符号化装置及び画像復号装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040611 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061205 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070109 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070312 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071106 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071228 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080129 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080204 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |