JP4077339B2 - 高等植物の糖リン酸の網羅的分析法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高等植物におけるリン酸代謝の全体像を明らかにするために、高等植物から得た試料を糖リン酸の代謝状態を変化させない状態で、イオンクロマトグラフィー法、より詳細にはイオン交換分離−パルスドアンペロメトリー(酸化還元能の)検出(HPAE−PAD)法により当該試料の糖リン酸を測定する方法に関する。
本発明は、高等植物から試料を採取し、直ちに当該試料を凍結乾燥し、次いで熱処理を行って酵素活性を停止させた後、イオンクロマトグラフィー法、より詳細にはイオン交換分離−パルスドアンペロメトリー(酸化還元能の)検出(HPAE−PAD)法により当該試料の糖リン酸を測定する方法に関する。また、本発明は、高等植物から試料を採取し、直ちに当該試料を凍結乾燥し、次いで熱処理を行って酵素活性を停止させることを特徴とする高等植物の代謝産物を分析するための試料を製造する方法に関する。さらに、本発明は、カラム充填材として酸化チタン又はそれを含有する充填材を用いた液体クロマトグラフィーにおいて、溶出剤として強アルカリ溶液、好ましくは水酸化ナトリウム溶液を用いることを特徴とする液体クロマトグラフィーによる分析方法、及びそのための溶出剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
リンは生物存在の基本元素の一つであり、生体内でそれらがどのように機能しているかを明らかにすることで、例えば農業生産性をコントロールしたり、リンを含有する有用物質の合成調節を行うことが可能になる。また、リン酸の環境への負荷は、富栄養化などの環境汚染の一因であるため、植物のリン酸代謝を人為的に改変することで環境からのリン酸の除去に利用することが可能になる。
このために、植物におけるリン酸代謝の全体像を明らかにするための開発が進められている。例えば、植物の葉における代謝物の分析を高速液体クロマトグラフィーにより行ったもの(非特許文献1参照)、大腸菌の代謝物の分析を陰イオン高速液体クロマトグラフィー(非特許文献2参照)や、高速液体クロマトグラフィーと質量分析器の組み合わせにより行ったもの(非特許文献3参照)、枯草菌の代謝物を分析したもの(非特許文献4参照)、黴類の代謝物を分析したもの(非特許文献5参照)などが報告されている。
【0003】
陰イオン高速液体クロマトグラフィーや、質量分析器などを用いる分析手段のほかに、多成分の一斉分析法として有効であるイオンクロマトグラフィーを用いる糖リン酸の分析法も開発されてきている。この方法の応用として、イオン交換分離−パルスドアンペロメトリー(酸化還元能の)検出(HPAE−PAD)法で糖リン酸を測定する方法が報告されている(非特許文献6、7、及び8参照)。しかし、この手法を高等植物に適用した例はほとんどない。
【0004】
また、液体クロマトグラフィーのカラム充填材として酸化チタン(チタニア)を使用する方法も報告されている(非特許文献9参照)。例えば、核酸類を分離するに当たり、ゼオライトや酸化チタンなどの多孔質の無機材料をカラムの充填材として使用できることも報告されている(特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特表平8−501321号
【非特許文献1】
Shinichi Sawada, Minobu Kasai, J. Chromatogr., 402 (1987) 283-292
【非特許文献2】
Meesnakshi Bhattacharya, et al., Anal. Biochem., 232 (1995) 98-106
【非特許文献3】
Buchholz A, et al., Anal. Biochem., 295 (2001) 129-137
【非特許文献4】
Tomoyoshi Soga, et al., Anal. Chem., 74 (2002) 2233-2239
【非特許文献5】
H.Hajjaj, et al., FEMS Microbiology Letters, 164 (1998) 195-200
【非特許文献6】
Taha S.M.Taha, Thomas L. Deits, Anal. Biochem., 219 (1994) 115-120
【非特許文献7】
Hans Peter Smits, et al., Anal. Biochem., 261 (1998) 36-42
【非特許文献8】
Evelyne Groussac, et al., Enzyme Microb. Technol., 26 (2000) 715-723
【非特許文献9】
Yoshihiko IKEGUCHI and Hiroshi NAKAMURA, Analytical Science (2000) 16, 541
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高等植物におけるリン酸代謝の全体像を明らかにするためのリン酸化合物の網羅的解析手段を提供するものである。より詳細には、本発明は、高等植物から得た試料を糖リン酸の代謝状態を変化させない状態で、植物におけるリン酸代謝の全体像を明らかにするためのリン酸化合物の網羅的解析手段を提供するものである。
また、本発明は、そのための試料の製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、高等植物におけるリン酸代謝の全体像を明らかにするために、クロマトグラフィーによる糖リン酸の多成分の一斉分析法を試みた。クロマトグラフィーに適用するためには、糖リン酸の代謝状態を変化させないよう、試料採取直後に酵素を不活性化する必要がある。そこで、塩酸抽出、トリクロロ酢酸(Trichroloacetic acid(TCA))抽出、マイクロウェーブ、限外ろ過、熱処理などの方法を試みたが、塩酸やTCAによる抽出は、イオン交換カラムにおける交換容量超過を引き起こし定量的な測定が困難であった。限外ろ過および熱処理では、処理前に試料をホモジナイズする必要があり、その間に代謝状態が変わることがわかった。マイクロウェーブを適用した場合は、試料の含有水分量に対する処理時間などの微妙な調節が困難であった。そこで、本発明者らはさらに検討してきた結果、試料を凍結乾燥し、次いで熱処理して酵素活性を停止させることにより問題を解決できることを見出した。
また、酸化チタン充填カラムは、リン酸基と特異的に吸着する性質を持ち、これまでに純正のリン酸化合物の測定やタンパク質のリン酸化アミノ酸残基の同定などに利用可能なことが示されていることから、酸化チタン充填カラムの使用を検討したが、酸化チタンカラムと結合したリン酸基をはずすためには高濃度リン酸を用いなければならず、リン酸化合物の定量的な分析には応用できなかった。このような問題点について本発明者らは検討した結果、酸化チタン充填カラムを高濃度の水酸化ナトリウムを利用することで生体内リン酸化合物の純化にも利用できることを見出した。
【0008】
即ち、本発明は、高等植物から試料を採取し、直ちに当該試料を凍結乾燥し、次いで熱処理を行って酵素活性を停止させた後、イオンクロマトグラフィー法、より詳細にはイオン交換分離−パルスドアンペロメトリー(酸化還元能の)検出(HPAE−PAD)法、更に詳細にはイオンクロマトグラフィー法におけるカラム充填材が、酸化チタン又はそれを含有するものである方法により当該試料の糖リン酸を測定する方法に関する。
また、本発明は、高等植物から試料を採取し、直ちに当該試料を凍結乾燥し、次いで熱処理を行って酵素活性を停止させることを特徴とする高等植物の代謝産物を分析するための試料を製造する方法に関する。
さらに本発明は、カラム充填材として酸化チタン又はそれを含有する充填材を用いた液体クロマトグラフィーにおいて、溶出剤として強アルカリ溶液、好ましくは水酸化ナトリウム溶液を用いることを特徴とする液体クロマトグラフィーによる分析方法、及びそのための溶出剤に関する。
【0009】
本発明者らは、高等植物におけるリン酸代謝の全体像を明らかにするために、クロマトグラフィーによる糖リン酸の多成分の一斉分析法を試みた。クロマトグラフィーに適用するためには、糖リン酸の代謝状態を変化させないよう、試料採取直後に酵素を不活性化する必要がある。そこで、塩酸抽出、トリクロロ酢酸(Trichroloacetic acid(TCA))抽出、マイクロウェーブ、限外ろ過、熱処理などの方法を試みた。しかし、塩酸やTCAによる抽出は、イオン交換カラムにおける交換容量超過を引き起こし定量的な測定が困難であり、この方法では測定できないことがわかった。しかし、熱処理やマイクロウェーブ処理による測定は可能であった。
これらの結果を図1に示す。図1の横軸はリテンションタイム(分)であり、縦軸は検出応答値(Detector response)(μC)である。図1の上段はエタノール中で加熱処理した場合の結果であり、中段は加熱処理した場合の結果であり、下段はマイクロウェーブ処理した場合の結果である。
これらの方法により、測定することはできたけれも、限外ろ過および熱処理では、処理前に試料をホモジナイズする必要があり、その間に代謝状態が変わることがわかった。また、マイクロウェーブを適用した場合は、試料の含有水分量に対する処理時間などの微妙な調節が必要となり、安定した測定は困難であった。
【0010】
そこで、本発明者らはさらに検討してきた結果、試料を凍結乾燥し、熱処理することにより酵素活性を停止させることにより問題を解決できることを見出した。
まず、シロイヌナズナの成体を凍結乾燥後、熱水を添加して即座にマイクロウェーブで処理して酵素を失活させて、イオン交換分離−パルスドアンペロメトリー検出法によって同様に測定した。
結果を図2に示す。図2の横軸はリテンションタイム(分)であり、縦軸は検出応答値(Detector response)(μC)である。図2の上段は凍結乾燥処理をした場合のものであり、下段は凍結乾燥することなくそのままの状態の結果である。
この結果、本発明の方法によれば生体のそのままの状態の糖リン酸代謝物を測定できることがわかった。また、凍結乾燥することにより生体の含水量の変化に応じた変動を無くすことができ、安定した測定が可能であることもわかった。
【0011】
さらに本発明者らは、この結果を確認するために、異なるリン酸濃度、例えば12.5μM、125μM、1250μMのそれぞれのリン酸濃度で生育させた植物体から糖リン酸を抽出して測定した。結果を図3に示す。図3の横軸はリテンションタイム(分)であり、縦軸は検出応答値(Detector response)(μC)である。図3の上段は12.5μMで生育させた場合の結果であり、中段は125μMで生育させた場合の結果であり、下段は1250μMで生育させた場合の結果である。
このデータから、リン酸欠乏下の植物では、成長には極端な差がでるが、実際の糖リン酸の細胞内濃度にはそれほどの差が出ないことが確認された。これは、無機リン酸で知られているリン酸ホメオスタシス(細胞質の無機リン酸濃度を一定に保つ機構)と同様の機構が機能していることを示唆している。
【0012】
この結果、本発明の方法により、高等植物などの生体をそのままの状態で糖リン酸分析できることが明らかになったが、この手法では、まだ糖リン酸以外の多くの化合物を検出してしまう。糖リン酸代謝を解析するためには、リン酸化合物のみを特異的に検出できる手法の開発が望まれた。
そこで、本発明者らは、さらに酸化チタンカラムを用いた測定法により、本法で開発した糖リン酸の簡便抽出法によるサンプルを酸化チタン充填カラムに応用することで、リン酸化合物だけを特異的に分離、検出する手法を開発した。酸化チタン充填カラムは、リン酸基と特異的に吸着する性質を持ち、これまでに純正のリン酸化合物の測定やタンパク質のリン酸化アミノ酸残基の同定などに利用可能なことが示されている。しかし、細胞内の低分子リン酸化合物の分析のためには、カラムと結合したリン酸基をはずす際に用いる高濃度リン酸が邪魔をして、応用例が無かった。本発明者らは、このような欠点を改善することを検討した結果、この酸化チタン充填カラムを高濃度の水酸化ナトリウムを利用することで生体内リン酸化合物の純化にも利用できることを見出した。
【0013】
本発明者らは、酸化チタンカラムをイオンクロマトにつなぐための流路として図4に示される装置を組んだ。図4に示す装置は試料導入バルブ(図4の左側の丸く示される装置)、及びトラップカラムバルブ(図4の右側の丸く示される装置)を有する。まず、図4の左側に示されるポンプより試料移送用の超純水を送り、試料導入バルブの存在する試料導入口より試料を導入し、試料排出口から排出される。そして試料を含有する純水は、次にトラップカラムバルブに移送されトラップカラムバルブの酸化チタンカラムを通って排出される。酸化チタンカラムに特定の成分が吸着される。そして、試料中の余分の成分はカラムに吸着されることなく純水と共に排出される。
次に、酸化チタンカラムに吸着された試料は、図4の右下側に示されている溶出剤(水酸化ナトリウム溶液)により溶離され、図4の酸化チタンカラムの左側から排出されて、ガードカラム、分離カラムを通って、検出器により各成分が検出される。
【0014】
この装置を使用してシロイヌナズナ糖リン酸化合物の測定した結果を図5に示す。図5の横軸はリテンションタイム(分)であり、縦軸は検出応答値(Detector response)(μC)である。G1P、G6P、F6P、AMP、F1,6P、ADPなどのピークが鮮明に現れることがわかる。比較のために同じ試料を従来の方法で測定した結果を図6に示す。
このように、酸化チタン充填カラムを使用することで、糖リン酸の測定の際に妨害物となっていた複数の化合物を除去することができた。今後、この手法を用いることでリン酸化合物の網羅的解析が可能になる。
【0015】
本発明は、高等植物から試料を採取し、直ちに当該試料を凍結乾燥することにより、試料中の含水量による変動を抑え、安定した測定を可能にしたものであり、続く酵素活性の停止処理により、高等植物からの試料を生きていた状態そのままの状態で糖リン酸の網羅的な解析を可能にしたものである。
本発明の方法における熱処理は、酵素活性を停止できる処理であればよく、熱水による処理やマイクロウェーブによる処理など各種の手法を採用することができるが、比較的短時間で処理可能な手法が好ましい。
本発明は、前記の方法による高等植物、例えばイロイヌナズナなどの試料の製造方法にも関する。本発明の方法により得られた試料は糖リン酸の網羅的な解析に好適に使用できる。また、本発明の方法により製造された試料は、必要により各種の化学薬品により処理することもできる。例えば、エタノールやTCA(トリクロロ酢酸)などにより抽出処理や、塩酸などによるpH処理などを行うこともできる。
【0016】
本発明の酸化チタンカラムによるクロマトグラフィー法は、従来からの方法と同じように行うことができるが、酸化チタンカラムに吸着された成分の溶出剤と強アルカリ、好ましくはアルカリ金属の水酸化物溶液、より好ましくは水酸化ナトリウム溶液を使用することを特徴とするものである。
酸化チタンカラムはリン酸化合物の選択な吸着剤として好ましいものであったが、溶出剤としてリン酸溶液を使用していたためにその応用範囲が限られていたが、本発明の方法により酸化チタンカラムの使用がリン酸化合物の選択的吸着剤として使用を広範囲に拡大できることを可能にしたものである。
【0017】
【実施例】
次に実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0018】
実施例1
シロイヌナズナの成体を凍結乾燥後、熱水を添加して即座にマイクロウェーブで処理して酵素を失活させて、イオン交換分離−パルスドアンペロメトリー検出法によって測定した。
結果を図2に示す。
【0019】
実施例2
次に、12.5μM、125μM、及び1250μMの異なるリン酸濃度で生育させたシロイヌナズナから、実施例1と同様にして試料を製造して、糖リン酸を抽出して測定した。
結果を図3に示す。
このデータから、リン酸欠乏下の植物では、成長には極端な差がでるが、実際の糖リン酸の細胞内濃度にはそれほどの差が出ないことが確認された。これは、無機リン酸で知られているリン酸ホメオスタシス(細胞質の無機リン酸濃度を一定に保つ機構)と同様の機構が機能していることを示唆している。
【0020】
実施例3
図4に示す酸化チタンカラムを用いたイオンクロマト装置を使用して、実施例1と同様にして製造されたシロイヌナズナの試料を測定した。
結果を図5に示す。
酸化チタン充填カラムを使用することで、糖リン酸の測定の際に妨害物となっていた複数の化合物を除去することができた。今後、この手法を用いることでリン酸化合物の網羅的解析が可能になった。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、高等植物におけるリン酸代謝の全体像を明らかにするための多成分の一斉分析法として有効であるイオンクロマトグラフィーを用いた糖リン酸の網羅的解析手法を確立したものである。本発明の方法によれば、高等植物から得られた試料の糖リン酸の代謝状態を変化させない状態で糖リン酸の網羅的解析を行うことができる。したがって、本発明の方法を用いることにより、高等植物におけるリン酸代謝の全体像を明らかにすることができ、高等植物の発芽、生育、結実における各段階での成長を測定することや、制御することなどが可能となる。また、リン酸化合物の網羅的解析を可能にすることで、その植物体(恐らくは動物体も含めて)の生育条件や遺伝的性質と、生体内の物質との相互関係を明らかにできるようになる。これは、将来の植物の遺伝的改変により有用なリン酸化合物の代謝を調節することができるだけでなく、未知遺伝子の機能を代謝化合物の変化から推定することも可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、熱処理のみにより製造された試料のイオンクロマトによる測定結果を示すものである。図1の横軸はリテンションタイム(分)であり、縦軸は検出応答値(Detector response)(μC)である。
【図2】図2は、本発明の方法により製造された試料のイオンクロマトによる測定結果を示すものである。図2の横軸はリテンションタイム(分)であり、縦軸は検出応答値(Detector response)(μC)である。
【図3】図3は、種々のリン酸濃度で育成されたシロイヌナズナから本発明の方法で製造された試料のイオンクロマトによる結果を示すものである。図3の横軸はリテンションタイム(分)であり、縦軸は検出応答値(Detector response)(μC)である。
【図4】図4は、酸化チタンカラムを用いたクロマトグラフィーの装置の例を示すものである。
【図5】図5は、図4に示される酸化チタンカラムを用いた装置により、本発明の方法で製造された試料を測定した結果を示すものである。図5の横軸はリテンションタイム(分)であり、縦軸は検出応答値(Detector response)(μC)である。
【図6】図6は、図5と同じ試料を用いて従来の方法で測定された結果を示す比較例を示すものである。図6の横軸はリテンションタイム(分)であり、縦軸は検出応答値(Detector response)(μC)である。

Claims (8)

  1. 高等植物から試料を採取し、直ちに当該試料を凍結乾燥し、次いで熱処理を行って酵素活性を停止させた後、イオンクロマトグラフィー法により当該試料の糖リン酸を測定する方法。
  2. 熱処理がマイクロウェーブによる処理である請求項1に記載の方法。
  3. イオンクロマトグラフィー法が、イオン交換分離−パルスドアンペロメトリー(酸化還元能の)検出(HPAE−PAD)法である請求項1又は2に記載の方法。
  4. イオンクロマトグラフィー法におけるカラム充填材が、酸化チタン又はそれを含有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 高等植物が、シロイヌナズナである請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 高等植物から試料を採取し、直ちに当該試料を凍結乾燥し、次いで熱処理を行って酵素活性を停止させることを特徴とする高等植物の代謝産物を分析するための試料を製造する方法。
  7. 熱処理がマイクロウェーブによる処理である請求項6に記載の方法。
  8. 高等植物が、シロイヌナズナである請求項6又は7に記載の方法。
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