JP4077276B2

JP4077276B2 - Power supply device for sliding door

Info

Publication number: JP4077276B2
Application number: JP2002243969A
Authority: JP
Inventors: 収佐野; 鈴木　　康広
Original assignee: Yazaki Corp
Current assignee: Yazaki Corp
Priority date: 2002-03-29
Filing date: 2002-08-23
Publication date: 2008-04-16
Anticipated expiration: 2022-08-23
Also published as: JP2004001673A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リールに電線を巻き取ることで弛みを吸収させる電線余長吸収装置を用いた自動車のスライドドア用給電装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、ワンボックスカー等のスライドドアの開閉に伴って電線を伸縮させる電線余長吸収装置の一例として、例えば図２４に示す電線余長吸収装置が提案されている（特開平１２−２６４１３６号公報参照）。
【０００３】
この電線余長吸収装置７１は、一対のリンクアーム７２と、リンクアーム７２の一端に連結されたスライダ７３と、リンクアーム７２の他端を連結し、且つスライダ７３をスライド自在に係合させたガイドレール７４とで構成される。
【０００４】
電線余長吸収装置７１はスライドドア７５に配設され、ガイドレール７４は金属製のドアパネル７６に水平に固定され、一対のリンクアーム７２はドアパネル７６と合成樹脂製のドアトリム（図示せず）との間で開閉自在である。
【０００５】
電線はワイヤハーネス（複数本の電線を結束した電線束）７７として一対のリンクアーム７２に沿って配索されつつスライダ７３に固定され、ワイヤハーネス７７の一方はスライダ７３から大きく湾曲して車両ボディ７８のステップ部７９の近傍で固定されつつ車両ボディ側のワイヤハーネス８０にコネクタ接続され、ワイヤハーネス７７の他方はリンクアーム７２の端部からスライドドア７５に沿ってスライドドア側の電装品等の補機にコネクタ接続されている。
【０００６】
このスライドドア用給電装置によって車両ボディ側（バッテリ側）からスライドドア側の補機類に常時給電が行われ、スライドドア７５の開閉に関係なく補機類に信号電流や電源電流が供給される。補機としては例えばパワーウィンドモータやドアロックユニット、スイッチユニットやオートドア開閉ユニット等が挙げられる。
【０００７】
スライドドア７５を矢印Ｇの如く前方へスライドさせて閉じるに伴って、一対のリンクアーム７２が「へ」の字状に開いて、スライダ７３がガイドレール７４の後部側に位置する。また、スライドドア７５を後方へスライドさせて開けるに伴って、一対のリンクアーム７２が閉じて、スライダ７３がガイドレール７４の前部側に位置する。このようにして、スライドドア７５の開閉時におけるワイヤハーネス７７の余長（弛み）が吸収される。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電線余長吸収装置７１にあっては、長いガイドレール７４と一対のリンクアーム７２によって構造が大型化・重量化したり、リンクアーム７２に他の部品等が干渉しないようにスライドドア内の部品配置等に制限が加わると共に、車種に応じてガイドレール７４やリンクアーム７２の長さを変えなければならず、設計や製造にかかる工数が増し、コスト高になるという懸念があった。
【０００９】
本発明は、上記した点に鑑み、構造が簡単・コンパクトで汎用性があり、しかもスムーズ且つ確実に電線の弛み吸収を行わせることのできるスライドドア用給電装置を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項１に係るスライドドア用給電装置は、ケースと、該ケース内に回転自在に設けられた電線巻回用のリールと、該リールを電線巻き方向に付勢する付勢部材とを備え、可動側の該電線を揺動させつつ導出させる長形の開口部が該ケースの全幅に渡って形成され、該リールの軸方向に隣接してリール回転吸収部が配設され、該開口部が該リールの径方向に対向して配置され、該リールと該ケースとの何れか一方に接触端子が設けられ、何れか他方に、該接触端子に接する環状の回路導体が設けられ、該接触端子と該回路導体との何れか一方に該可動側の電線が接続され、何れか他方に固定側の電線が接続されて、該リール回転吸収部が構成されて成る電線余長吸収装置を、スライドドア又は車両ボディに配設し、該可動側の電線を該スライドドアと該車両ボディとの何れか一方に配索し、該リール回転吸収部から導出された該固定側の電線を何れか他方に配索することで、該スライドドアの全閉及び全開時に該可動側の電線が該リールから引き出され、該スライドドアの半開時に該可動側の電線が該リールに巻き取られて余長吸収されることを特徴とする。
上記構成により、電線を引っ張ることでリールが付勢部材の付勢力に抗して回動し、電線が引き出される。また、引張力を解除することで、付勢部材の付勢力でリールが回動して電線が巻き取られ、電線の弛みすなわち余長が吸収される。これら電線の引き出し及び巻き取りは、電線をケースの長形の開口部に沿って揺動させつつ広範囲に渡って行うことができる。電線は少なくとも二次元方向（ＸＹ方向）ないし三次元方向（ＸＹＺ方向）に可動に引き出される。
【００１１】
また、開口部がケースの全幅に渡って長く形成されたことで、電線の揺動範囲が広がり、相手接続部側又は電線余長吸収装置の相対移動範囲が拡大する。
また、リールの軸方向に隣接してリール回転吸収部が配設され、開口部がリールの径方向に対向して配置されたことで、リールから引き出された電線が真直（接することなく直接的）に電線導出用の開口部に導かれ、電線のストレスが軽減する。また、電線の引き出しや巻取りあるいは揺動がスムーズに行われる。リール回転吸収部は、リールが回転した際に固定側の電線（リールの巻き始め位置で外部に引き出された電線）が引っ張られないようにするためのものである。
また、可動側の電線と固定側の電線とが接触端子と回路導体とを介して接続される。リールの回動に伴って例えば接触端子が一体的に回動し、環状の回路導体に沿って摺接する。あるいは回路導体がリールと一体に回動し、接触端子が回路導体に摺接する。この構成により、固定側の電線の緩く巻く部分が不要となり、リール及びケースが厚さ方向に小型化（薄型化）される。また、固定側の電線を緩く巻く工数が削減される。
また、電線余長吸収装置をスライドドア又は車両ボディに配設し、可動側の電線をスライドドアと車両ボディとの何れか一方に配索し、リール回転吸収部から導出された固定側の電線を何れか他方に配索したことで、スライドドアの開き操作時又は閉じ操作時に、電線余長吸収装置から導出された可動側の電線が長形の開口部に沿って揺動しつつ、引き出し、巻き取り、引き出しの三つの動作を順次行ってスムーズ且つ確実に弛み吸収される。巻き取り動作は電線余長吸収装置が車両ボディ又はスライドドアにおける電線固定部に最も接近した時点で行われる。スライドドアは三次元方向にスライド移動されるが、電線余長吸収装置は長形の開口部や電線ガイド壁に沿ってスムーズに三次元方向への電線の引き出しと巻き取り及び揺動を可能とする。
【００１２】
請求項２に係るスライドドア用給電装置は、請求項１記載のスライドドア用給電装置において、前記開口部の周縁に湾曲状の電線ガイド壁が形成されたことを特徴とする。
上記構成により、電線が開口部において電線ガイド壁に沿って湾曲状に引き出され、あるいは電線ガイド壁に沿って湾曲状にケース内に引き込まれ、小さな力で引っ掛かりなくスムーズに電線の引き出し及び巻き取りが行われる。また、ケースから引き出された電線が電線ガイド壁に沿ってケース幅方向にスムーズに揺動する。
【００１３】
請求項３に係るスライドドア用給電装置は、請求項１又は２記載のスライドドア用給電装置において、前記ケースが前記リールと前記開口部との間で長く延長されたことを特徴とする。
上記構成により、車種等に応じて電線導出用の開口部の位置を一定に確保しつつ、リールを含む電線巻取り部の位置を開口部から遠く離間させて、種々の形態の取付部に対応することができる。例えば、電線巻取り部は厚くなりやすく、そのため取付側と干渉する場合があるが、ケースを延長することで、電線巻取り部の位置を干渉部からずらして取付を確実に行うことができる。ケースの延長部内で電線は真直に伸ばされて（他と干渉することなく）開口部に向かう。
【００１８】
請求項４に係るスライドドア用給電装置は、請求項請求項１〜３の何れか１項に記載のスライドドア用給電装置において、前記電線余長吸収装置が横置きに配設され、前記ケースの長形の開口部が前記車両ボディ又はスライドドアに向けて配置されたことを特徴とする。
上記構成により、スライドドアの開閉に伴ってケースの開口部から電線がほぼ水平に導出され、その状態で電線が開口部に沿って揺動するから、電線に捩り力が作用せず、一層スムーズ且つ確実に電線の揺動や引き出し・巻き取り動作が行われる。
【００２０】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図１〜図４は本発明に係る電線余長吸収装置の一実施形態を示すものである。
【００２１】
この電線余長吸収装置１は、合成樹脂製のケース２と、ケース２内に回動自在に設けられ、ワイヤハーネス（電線）３を巻回する合成樹脂製のリール４と、リール４を一方向に付勢する金属製の渦巻きばね５（図２，図３）とを備え、ケース２にハーネス導出用の長形（スリット状）の長い開口部６が形成されたことを特徴とするものである。
【００２２】
ケース２は第一のケース本体７と第二のケース本体８とでリール軸方向に分割式に形成され、略円形のリール収容部９（図２）と、リール収容部９の接線方向にほぼ真直に続くハーネス導出部１０とを備えている。一方のケース本体７は基板部３８と円弧状の周壁３９とを備え、他方のケース本体８は基板部２１を備えている。両基板部３８，２１は平行に位置している。各ケース本体７，８は図示しない雄ねじや係止手段（可撓係止爪や係止穴）等で固定される。
【００２３】
ハーネス導出部１０は前端と後端の各開口６ａ，６ｂを含む連続した真直な長形の開口部６を有している。長形の開口部６からケース２内のワイヤハーネス３の一方すなわち可動側のワイヤハーネス３ａが前後方向（ハーネス導出部１０の長手方向）のみならず、鎖線３ａの如く揺動しつつハーネス導出部１０の長手方向と交差する方向に導出される。
【００２４】
ワイヤハーネス３の他方すなわち固定側のワイヤハーネス３ｂはケース２に固定されつつ外部に導出されている。本実施形態で固定側のワイヤハーネス３ｂはケース外周の小さな孔部１１から外部に導出され、孔部１１の開口縁に突設された湾曲状の固定壁１２にビニルテープやバンド等の結束手段（図示せず）で固定されている。なお、固定壁１２の形態は固定側のワイヤハーネス３の導出方向に応じて適宜設定される。固定壁１２を用いずにバンド等でワイヤハーネス３をケース２に直接固定することも可能である。
【００２５】
本形態のワイヤハーネス３は複数本の電線を合成樹脂製の網状の保護チューブで覆って構成されている。なお、保護チューブとしてコルゲートチューブ（図示せず）を用いることも可能である。コルゲートチューブは周方向の凹溝と凸条とをハーネス長手方向に交互に配置して成るものである。保護チューブはこれらに限らず、電線の屈曲をスムーズに行わせるものであればよい。保護チューブを用いずに、複数本の電線をビニルテープで荒巻きしたものも使用可能である。接続回路数によっては電線は一本であってもよく、柔軟なキャブタイヤケーブルを用いることも可能である。
【００２６】
図２の如く、リール４は、中心の小径な軸部１３と、軸部１３の一方に続く中径のボス部１４と、軸部１３の他方の径方向外側に位置する凹部１５と、軸部１３及びボス部１４に続くリール本体１６とで構成され、リール本体１６は外周側に二枚の対向する円板部１７と、両円板部１７の間に形成された環状の溝部１８とを有している。リール４は合成樹脂で一体成形可能である。
【００２７】
軸部１３の両端部は各ケース本体７，８の受け部１９に回動自在に係合している。受け部１９は各ケース本体７，８の基板部２０，２１の内面に突設された環状部と環状部の内側の穴部２２とで構成され、穴部２２に軸部１３が進入している。リール４の一側方の凹部１５内に渦巻きばね５が配置され、渦巻きばね５の基端が軸部１３に固定され、渦巻きばね５の先端がケース本体７に固定されている。
【００２８】
リール４の溝部１８にワイヤハーネス３が巻回され、ワイヤハーネス３の一方すなわち可動側のワイヤハーネス３ａがケース２の長形の開口部６から外部に導出されている。ワイヤハーネス３は渦巻きばね５の巻き方向とは反対の方向に巻かれ、リール４はワイヤハーネス３の引き出し方向（矢印Ｂ方向）とは反対の方向すなわちワイヤハーネス巻き取り方向に渦巻きばね５で弾性付勢されている。
【００２９】
ワイヤハーネス３は円板部１７の小孔２３（図３）を貫通してリール４の他側面４ｂに沿ってボス部１４の周囲に緩く巻かれ、ケース２の孔部１１（図１）から外部に導出され、固定壁１２にテープ巻き等で固定されている。固定側のワイヤハーネス３ｂの緩く巻かれる方向は可動側のワイヤハーネス３ａの伸縮自在な部分３ａ’の巻き方向とは反対である。図４のワイヤハーネス３ｂの緩く巻かれた部分３ｂ’はワイヤハーネス３の引き出し時にリール４の回転を吸収して、固定側のワイヤハーネス３ｂの引張を防止するリール回転吸収部として作用する。
【００３０】
なお、弾性部材又は付勢部材である渦巻きばね５に代えて、リール４の回動角度が小さくてよい場合は引張コイルばねや圧縮コイルばね（図示せず）をケース２内に略径方向に配設することも可能である。また、付勢部材としてウェイトと糸（図示せず）を用いてリール４を回動させることも可能である。
【００３１】
図５〜図７は、電線余長吸収装置の第二の実施形態として、ワイヤハーネス３の緩く巻かれる部分３ｂ’（図４）を排除し、その代わりに接触端子２５と環状の回路導体２６とを用いてリール２７の回転に対応したリール回転吸収部とした構造の電線余長吸収装置２８を示すものである。接触端子２５と環状の回路導体２６以外の構成は前記実施形態と概ね同様であるので、同一の符号を用いて詳細な説明を省略する。
【００３２】
図６の如くリール２７の他側面２７ｂに複数の接触端子２５が設けられ、各接触端子２５の一端が可動側のワイヤハーネス３ａの各電線３０に接続されている。リール２７の他側面方に大きなボス部１４（図２）は不要である。本例でワイヤハーネス３は四本の電線３０で構成され、各電線３０に対応して各接触端子２５の一端２５ａがハンダ付けや圧着や加締め等の手段で接続され、且つリール２７に固定されている。各接触端子２５は長さ違いに形成され、且つ板厚方向の弾性を有して、自由端である他端に、各回路導体２６に対する接点２５ｂを有している。
【００３３】
図７の如く各回路導体２６はケース２の基板部２１の内面に環状に且つ同心円状に形成されている。各回路導体２６は印刷や銅箔の接着や銅板のインサート成形等によってケース２に設けられる。各回路導体２６はケース２の基板部２１を貫通して固定側の端子部３１（図５）に続き、各端子部３１に外部の固定側のワイヤハーネス３ｂの各電線３２（図５，図７）がハンダ付けや圧着等の手段で接続されている。固定側のワイヤハーネス３ｂはケース２の基板部２１の外側に位置し、例えば基板部２１に一体に設けたフック等（図示せず）で保持される。本形態のケース２にはハーネス固定壁１２（図１）は不要である。
【００３４】
リール２７の溝部１８（図５）には可動側のワイヤハーネス３ａが巻かれ、ワイヤハーネス３ａの先端側がケース２の長形の開口部６（図１）から外部に導出され、他端側がリール２７の小孔２３を貫通して接触端子２５に接続されている。リール２７は渦巻きばね５でワイヤハーネス３ａの引き出し方向とは反対の方向に付勢されている。
【００３５】
図５〜図７の実施形態により、ワイヤハーネス３を緩く巻く部分３ｂ’（図４）が排除されて、ワイヤハーネス３の全長が短縮されると共に、電線余長吸収装置２８が厚さ方向にコンパクト化・軽量化され、しかも電線余長吸収装置２８の組立作業が容易化・効率化する。
【００３６】
なお、図５において、接触端子２５をケース２の基板部２１に設け、環状の回路導体２６をリール２７の他側面２７ｂ（図６）に設け、回路導体２６に可動側のワイヤハーネス３ａをハンダ付け等で接続することも可能である。この場合、固定側のワイヤハーネス３ｂは、ケース２の基板部２１を貫通した接触端子２５の基端部にハンダや圧着等で接続される。
【００３７】
以下に図８〜図１１を用いて、上記各実施形態の電線余長吸収装置１，２８の作用を説明する。
図８の如く、ケース２は下部側に横長の開口部６を有し、開口部６の前後は断面略コの字状を呈し、開口部６の一側縁においてケース２は外開きに湾曲してハーネスガイド壁（電線ガイド壁）３４を構成している。開口部６から導出された可動側のワイヤハーネス３ａはコネクタ３５で相手側のワイヤハーネス３６（図９）と接続される。なお、開口部６の他側縁にも湾曲状のハーネスガイド壁３４を形成してもよい。この場合、他側方のハーネスガイド壁は一側方のハーネスガイド壁３４とほぼ平行に湾曲させてもよく、対称方向（逆方向）に湾曲させてもよい。
【００３８】
図９の如く、電線余長吸収装置１に対して相対的に相手接続部側３７が矢印Ｄ方向に移動すると、ワイヤハーネス３ａが渦巻きばね５（図２）の付勢に抗して矢印Ｂの如くケース２から開口部６の一方向に引き出されつつ、リール４が矢印Ｃの如く回転する。この際、図２の固定側のワイヤハーネス３ｂの緩く巻いた部分３ｂ’は縮径され、図５の接触端子２５は回路導体２６に沿ってリール２７と一体に回動する。なお、図９は図２の実施形態に対応して図示している。
【００３９】
図１０の如く、相手接続部側３７が電線余長吸収装置１に対して矢印Ｅの如く相対的に復帰方向に移動すると、相手接続部側３７におけるワイヤハーネス３ａの固定部（本例ではコネクタ３５の付近の部分）が電線余長吸収装置１に最接近するまで、ワイヤハーネス３ａが開口部６の長手方向中間部に位置しつつ、リール４に巻き取られて引き出し部分（３ａ）が短縮される。リール４は渦巻きばね５（図２）の力で矢印Ｆの如く図９とは反対方向に回動し、ワイヤハーネス３ａを巻き取る。これにより、ワイヤハーネス３ａの弛みすなわち余長が吸収される。
【００４０】
図１０の状態からさらに相手接続部側３７が相対的に同方向（矢印Ｅ方向）への移動を続けると、今度は図１１の如くワイヤハーネス３ａが開口部６の他方向に引き出されつつ、リール４が渦巻きばね５の付勢に抗して図１０とは逆向きに（図９と同じＣ方向に）回動する。
【００４１】
このように、ワイヤハーネス３ａが横長の開口部６に沿って揺動することで、リール４からの引き出しとリール４への巻き取りとがスムーズに行われる。固定側のワイヤハーネス３ｂは移動しないことは言うまでもない。相対的な移動と言うのは、相手接続部側３７が移動しても、あるいは電線余長吸収装置１側が移動しても、あるいは相手接続部側３７と電線余長吸収装置１との両方が逆方向にそれぞれ移動してもよいという意味である。
【００４２】
なお、横長の開口部６を設けずに、ケース２の前後のみに各々ハーネス導出用の開口部（図１の６ａ，６ｂに相当する部分）を設けた場合には、図１０のハーネス導出形態を得ることができず、図９と図１１とに近いハーネス導出形態のみとなる。前後のみの開口部６ａ，６ｂは例えば図９で横長の下部開口６を横長の底壁（図示せず）で塞ぐことで、矩形状に形成される。
【００４３】
図１２〜図１３は、図８の電線余長吸収装置１をワンボックスカー等の自動車のスライドドア４０に適用したスライドドア用給電装置（構造）の一実施形態を示すものである。
【００４４】
このスライドドア用給電装置４１は、スライドドア４０に縦置きに配設された電線余長吸収装置１と、電線余長吸収装置１の横長の下部開口６から車両ボディ４２側にかけて伸縮自在に導出されたワイヤハーネス３とで構成されている。電線余長吸収装置１の構造は図１〜図４の形態のものでもよく、図５〜図７の形態のものでもよい。これは以下の各実施形態においても同様である。
【００４５】
電線余長吸収装置１は金属製のドアパネル４３に固定され、ドアパネル４３に合成樹脂製のドアトリム（図示せず）を組み付けることで覆い隠される。電線余長吸収装置１はドアパネル４３とドアトリムとの間に垂直（縦置き）に配置される。ワイヤハーネス３はケース２の下部開口６から湾曲状のハーネス導出壁３４に沿って車両ボディ４２のステップ４４の上側又は好ましくは下側に配索され（上側の場合は例えば合成樹脂製のスカッフプレート等で保護される）、ボディパネル（符号４４で代用）に固定具（図示せず）で支持されつつ、車両ボディ４２側のワイヤハーネス（図示せず）とコネクタ接続される。固定具はワイヤハーネス３の外周のコルゲートチューブを周方向回動自在に支持してスライドドア開閉時の可動側のワイヤハーネス３ａの捩りを吸収させるものであることが好ましい。
【００４６】
本形態で固定側のワイヤハーネス３ｂはケース２の周壁３９の孔部１１から導出されてスライドドア４０側の各補機（図示せず）にコネクタ４５で接続されている。補機としては例えばパワーウィンドモータやドアロックユニットやスピーカや自動ドア開閉ユニットやスイッチユニット等が挙げられる。電線余長吸収装置１によってスライドドア４０の開閉動作に関係なく常時給電が可能となっている。給電は電源電流に限らず信号電流も可能である。
【００４７】
図１２のスライドドア４０の閉じ状態で可動側のワイヤハーネス３ａはケース２の開口部６の後端側から後方に長く引き出されている（図９に対応する）。図１３の如くスライドドア４０を後方にスライドさせて開けるに伴って、ワイヤハーネス３ａはケース２の横長の開口部６に沿って鎖線３ａの如く揺動しつつリール４で巻き取られ（図１０に対応する）、次いで図１３の実線３ａの如く開口部６の前端側に位置して、前端側から車両ボディ４２のハーネス固定部（固定具）にかけてやや短く引き出される（図１１に対応する）。ワイヤハーネス３ａは湾曲状のハーネスガイド壁３４に沿って引っ掛かり等なくスムーズに摺動する。
【００４８】
図１３の開き状態からスライドドア４０を図１２のように前方へスライドさせて閉じるに伴って、図１３の可動側のワイヤハーネス３ａは開口部６の前端側から長手方向に沿って鎖線３ａの如く揺動し、ケース２がハーネス固定部に最接近した時点でワイヤハーネス３ａがリール４に最大に巻き取られて余長吸収され（図１０に対応）、次いで図１２の如く後方へ引き出される（図９に対応）。
【００４９】
このように、スライドドア４０の開き動作又は閉じ動作に伴ってワイヤハーネス３ａが揺動しつつ、リール４から引き出され、次いで巻き取られ、再度引き出されるという三つの動作を行うことで、スムーズで且つ正確な余長吸収が可能となる。
【００５０】
なお、電線余長吸収装置１の位置は、スライドドア４０の全開時と全閉時においてケース２からのワイヤハーネス３ａの引き出し長さが等しくなる位置に配設されることが好ましく、これにより、ワイヤハーネス３の長さが短縮化され、電線余長吸収装置１が径方向にコンパクト化される。これは以下の実施形態においても同様である。
【００５１】
図１４〜図１５は、スライドドア用給電装置の他の実施形態として、電線余長吸収装置１を車両ボディ４２に横置き（水平）に配設したスライドドア用給電装置４６を示すものである。
【００５２】
電線余長吸収装置１はステップ４４の上側又は好ましくは下側に配置され、スカッフプレート等で乗員の踏み付け等なく保護される。ケース２の横長の開口部６はスライドドア４０に対面してほぼ平行に配置されている。開口部６の上縁は上向きに湾曲したハーネスガイド壁３４とすることが好ましく、開口部６の下縁にも下向きに湾曲したハーネスガイド壁を形成してもよい。
【００５３】
ケース２から導出された可動側のワイヤハーネス３ａは車両ボディ４２との間の渡り部を経てスライドドア４０に配索され、コネクタ４５でスライドドア側のワイヤハーネス４７に接続されている。ケース２から導出された固定側のワイヤハーネス３ｂはコネクタを介して又は直接的に電源側等に配索されている。
【００５４】
図１４のスライドドア４０の閉じ状態で可動側のワイヤハーネス３ａはケース２の開口部６の前端側からスライドドア４０に向けてほぼ水平に導出されている。コネクタ４５の近傍でワイヤハーネス３ａはスライドドア４０にバンドや固定具等（図示せず）で固定される。ケース２の開口部６が水平で、開口部６からのワイヤハーネス３ａの導出部分がほぼ水平であるから、スライドドア４０の開閉時（ワイヤハーネス３ａの揺動時）にワイヤハーネス３ａに捩り力が作用せず、捩り吸収式のハーネス固定具は不要である。
【００５５】
図１４の閉じ状態（図９に対応）からスライドドア４０を後方へスライドさせて開くに伴って、ワイヤハーネス３ａはスライドドア４０と一体的に横長の開口部６に沿って鎖線の如く揺動しつつ、リール４（図９）に巻き取られ（図１０に対応）、次いで図１５の実線３ａの如くリール４から引き出されて、開口部６の後端側に位置する（図１１に対応）。図１５の開き状態からスライドドア４０を図１４の如く閉じる際には、図１５で後方に引き出されたワイヤハーネス３ａは鎖線３ａの如く開口部６に沿って揺動しつつリール４に巻き取られ、次いで図１４の如く開口部６の前端側に移動しつつ引き出される。これにより、スムーズなハーネス余長吸収が行われる。
【００５６】
なお、図１２〜図１３でスライドドア４０内のスペースさえ確保できれば、電線余長吸収装置１をスライドドア４０に横置き（水平）に配置することも可能である。この場合もハーネス捩り吸収機構は不要となる。
【００５７】
図１６〜図１７は、ケース２のハーネス導出用の横長の開口部６に代えて、ケース４８の前後端にそれぞれ狭い開口部６ａ，６ｂを設けた電線余長吸収装置４９を用いて、スライドドア用給電装置５０を構成した実施形態を示すものである。この電線余長吸収装置４９はケース４９以外は図１〜図４の実施形態と概ね同様である。
【００５８】
電線余長吸収装置４９はスライドドア４０に縦置き（垂直）に配設され、可動側のワイヤハーネス３ａは車両ボディ４２の前側のハーネス固定部（図示せず）で固定されている。ハーネス捩り吸収機構は不要である。固定側のワイヤハーネス３ｂはスライドドア側のワイヤハーネス４７にコネクタ４５で接続されている。可動側のワイヤハーネス３ａはステップ４４の上側（スカッフプレート等で覆われて保護される）又は好ましくは下側に沿って配索されている。
【００５９】
図１６のスライドドア４０の閉じ状態で可動側のワイヤハーネス３ａはケース４８内のリール４（図２）に巻き取られて、ケース４８の開口部６ａから車両ボディ４２側に向けて短く導出されている。図１６の閉じ状態から図１７の如くスライドドア４０を後方へスライドさせて開けるに伴って、可動側のワイヤハーネス３ａが開口部６ａから相対的に前方へ長く引き出されつつ、リール４がばね付勢に抗して回転する。
【００６０】
図１７の開き状態からスライドドア４０を前方へスライドさせて閉めるに伴って、可動側のワイヤハーネス３ａは、渦巻きばね５（図２）の付勢によって回転するリール４に巻き取られ、弛み（余長）が吸収される。固定側のワイヤハーネス３ｂは開口部６ｂから導出された状態で何ら移動することはない。本実施形態ではスライドドア４０の開き又は閉じ動作時にワイヤハーネス３ａは長手方向に引き出されるか巻き取られるかの二つの挙動を行うのみである。
【００６１】
なお、図１６〜図１７の形態の電線余長吸収装置４９を車両ボディ４２側に横置き又は縦置きに配設することも可能である。この場合、可動側のワイヤハーネス３ａはスライドドア４０の前端側に固定され、スライドドア４０の閉じ時にリール４からワイヤハーネス３ａが長く引き出され、スライドドア４０の開き時にリール４に巻き取られて余長吸収される。
【００６２】
図１８〜図２１は、図１の電線余長吸収装置１に改良を施して、ケース５２のハーネス導出用の横長の開口部５５の周囲に（正面側と左右両側とに）湾曲状（断面円弧状）のハーネスガイド壁（電線ガイド壁）５６を形成した電線余長吸収装置５１を示すものである。
【００６３】
図１の実施形態では開口部６の正面側の一側縁のみにハーネスガイド壁３４を形成したが、本実施形態では正面側（スライドドアに電線余長吸収装置５１を配設した場合は車両ボディに向く側）と左右両側（車両組付時は前後両側）とに裾広がり（外広がり）のハーネスガイド壁５６を連続して一体に形成している。背面側の他側縁にはハーネスガイド壁は不要である。これは、ワイヤハーネス（複数本の電線）５７が開口部５５から正面側（車両ボディ側）と左右両側（車両の前後方向）に向けて導出され、背面側には導出されないからである。
【００６４】
ハーネスガイド壁５６は左右両側の部分５６ａから正面側の部分５６ｂにかけて滑らかに続いており、左右両側から正面側にかけての全域に渡って縦断面円弧状に形成されている。従ってワイヤハーネス５７は左右両側から正面側にかけて引っ掛かりなくスムーズに揺動可能である。図では左側にワイヤハーネス５７が導出された状態を実線で示し、右側と正面側とに導出された状態を鎖線で示している。ワイヤハーネス５７は可動側の電線として作用する。
【００６５】
ハーネス導出用の開口部５５及びその周囲のハーネスガイド壁５６はケース５２の正面側半部の第一のケース本体（カバー）５３に形成されている。図２０（下面図）の如く、ハーネス導出用の開口部５５の外側（周囲）に湾曲状のハーネスガイド壁５６が位置し、第一のケース本体５３内の空間５８の下部がハーネスガイド壁５６の内面に沿って拡がってハーネス導出用の横長の開口部５５となっている。空間５８の下部において第一のケース本体５３の正面側の左右の角部５９は滑らかな湾曲（円弧）形状に形成され、ワイヤハーネス５７の揺動時の引っ掛かりが防止されている。
【００６６】
図２１の如く、第一のケース本体５３の内部にはリール６０とコイル状の巻きばね（付勢部材）６１とが収容され、リール６０にワイヤハーネス５７が巻かれ（図では一巻きだが二巻き程度で使用することも可能）、リール６０は巻きばね６１でハーネス巻取方向に付勢されている。第一のケース本体側の部分（リール６０やばね６１を含む）はハーネス伸縮部６２として作用する。
【００６７】
リール６０の下方にハーネス導出用の開口部５５が位置している。リール６０の下端部は湾曲状のハーネスガイド壁５６の基端（ケース本体５３との交差部）とほぼ同じ高さに位置している。リール６０から導出されワイヤハーネス５７はハーネスガイド壁５６の内面に沿って滑らかに湾曲し、開口部５５におけるワイヤハーネス５７の曲げ応力（ストレス）が低減され、ワイヤハーネス５７の傷みや変形が防止される。図２０の如く、リール６０の左右両端部は開口部５５の左右両側及びハーネスガイド壁５６の左右両側部分５６ａに対応して位置している。
【００６８】
図１８の如く第一のケース本体５３はビス６３で背面側の略短円筒状の第二のケース本体（ベース）５４に固定されている。図２１の如く、第二のケース本体５４の内部には緩く巻かれたワイヤハーネス５７’が収容され、この緩く巻かれた部分５７’はリール６０の孔部を経て可動側のワイヤハーネス５７に一体に続いている。リール６０は中心の軸部６４を各ケース本体５３，５４の受け部６５に回動自在に支持され、且つ軸部６４の中心の孔部に第二のケース本体５４から突出した小径な支持軸６６を係合させている。緩く巻かれたハーネス部分５７’は第二のケース本体５４の背面側から外部に導出されつつ固定壁６７（図２０）に固定され、固定側の電線として作用する。第二のケース本体５４の下端側が垂直に屈曲されてハーネス導出用の開口部５５の背面側の壁部６８となっている。第二のケース本体側の部分（緩く巻かれたハーネス部分５７’を含む）は主にリール回転吸収部６９（図２１）として作用する。
【００６９】
上記電線余長吸収装置５１を図１２の如くスライドドア４０に組み付けた場合、スライドドア４０の閉じ時にワイヤハーネス５７は図１８の実線の如く車両後方へ引き出され、後側（図１８で左側）のハーネスガイド壁５６ａに沿って滑らかに湾曲する。スライドドア４０を開けるに従って、図１８の実線のワイヤハーネス５７がハーネスガイド壁５６に沿って鎖線の如く正面側にスムーズに移動（揺動）し、さらに図１３のスライドドア全開時にかけてハーネスガイド壁５６に沿って鎖線の如く車両前方（図１８で右側）にスムーズに移動（揺動）する。これらの移動時においてもワイヤハーネス５６は開口部５５で湾曲状に滑らかに屈曲して、ストレスが防止される。スライドドア４０を全開から全閉に移動させる場合は上記とは逆の動作で同様にワイヤハーネス５７はハーネスガイド壁５６に沿ってケース横幅方向（開口部長手方向）に引っ掛かりなくスムーズに揺動する。
【００７０】
図２２〜図２３は、図１８の実施形態におけるケース５２の下側のハーネス導出用の開口部５５の位置又は上側のハーネス巻取り部８５の位置を変動させるべく、ハーネス巻取り部８５に対して開口部８７を含むハーネス取出し部８６を下方に長く延長した電線余長吸収装置８１を示すものである。
【００７１】
これは、例えば図１８の実施形態ではスライドドア内で裏側（ドアパネル側）の第二のケース本体５４が補強バー等の構造物に干渉して上手く組付ができない等の場合に、ハーネス導出用の開口部８７の位置は一定に維持し、ハーネス巻取り部８２を補強バー（干渉物）の上方に位置させて、ケース８２の垂直方向の延長部８８を含むハーネス取出し部８６の背面側のスペース８９内に補強バー（干渉物）を位置させることで、スライドドアに電線余長吸収装置８１を難なく組み付けることができるものである。これにより、電線余長吸収装置８１の汎用性が高まる（一つの種類の電線余長吸収装置８１を複数の車種に搭載することができる）。電線余長吸収装置８１はスライドドア内に垂直（縦置き）に配置されることは言うまでもない。
【００７２】
ハーネス導出用の開口部８７の位置は通常、図１２〜図１３の如く車両ボディ４２側のハーネス固定部の位置に対応して決まるため（ハーネス固定部からスライドドア４０にかけてワイヤハーネスがほぼ水平に位置するように配索される）、車種ごとに一定であり、変えることは困難である。従って通常、ハーネス導出用の開口部８７の位置は一定に維持する必要があり、ケース８２の延長部８８によってハーネス巻取り部８５の位置を上方に移動させることで、これらの場合に容易に対処することができる。スライドドア内の構造物の干渉以外に、構造物の形状やスライドドア４０への電線余長吸収装置８１の固定構造や固定方法等にも容易に対応することができる。また、車種によって上側のハーネス巻取り部８５の位置を一定として下側のハーネス導出用の開口部８７の位置を変動させたい場合にも適用できる。
【００７３】
図２２の如く第一のケース本体（カバー）８３と第二のケース本体（ベース）８４はビス６３で固定されている。図２２，図２３ではワイヤハーネスは図示を省略している。ケース８２の延長部８８の下端側すなわちハーネス取出し部８６の下端側に図１８と同様の湾曲状のハーネスガイド壁９０が形成されている。
【００７４】
第一のケース本体８３の正面側の壁部（符号８８で代用）と第二のケース本体８４の背面側の壁部９１とで略矩形筒状のハーネス取出し部８６が構成されている。ハーネス取出し部８６は垂直に（上下方向に真直に）延長されている。ハーネス取出し部内の空間９２にワイヤハーネスがリール６０から導出されて位置し、ハーネスガイド壁９０に沿ってスムーズに屈曲しつつ車両ボディ側に配索される。
【００７５】
図９〜図１１の如くスライドドアの開閉に伴ってハーネス取出し部８６内でワイヤハーネスは前後に揺動して位置する。ハーネス取出し部８６内でワイヤハーネスはリール６０から下向きに長く伸ばされるから、ハーネス導出用の開口部８７においてワイヤハーネスを滑らかに湾曲させるハーネスガイド壁９０は必須である。
【００７６】
第二のケース本体８４には、ハーネス取出し部８６の壁部９１に続いて背面側に突出した短円筒状の壁部９３を含むリール回転吸収部（緩く巻かれたワイヤハーネスを収容する部分）９５が一体に形成されている。背面側のリール回転吸収部９５と正面側のハーネス伸縮部９４とでハーネス巻取り部８５が構成されている。リール回転吸収部９５の下側に外部構造物との干渉を防ぐスペース８９が確保されている。ハーネス巻取り部８５は段差状にハーネス取出し部８６に続いている。
【００７７】
本形態のハーネス巻取り部８５とハーネス取出し部８６の長さ（高さ）寸法はほぼ同程度であるが、スライドドアの内部形状に応じてハーネス取出し部８６の長さ（延長部８８の長さ）を適宜設定することができる。ハーネスガイド壁９０やリール６０や軸部６４や受け部６５やハーネス固定壁６７の形状は図２１と同じであるので説明を省略する。
【００７８】
なお、図１８〜図２３の各実施形態のリール回転吸収部として図５〜７の実施形態の摺動接触部を適用することも可能である。この場合、摺動接触部は背面側の第二のケース本体８４内に収容される。また、図１８〜図２３の実施形態において両ケース本体５３，５４をビス以外に係止手段や接着や溶着等で固定することも可能である。
【００７９】
【発明の効果】
以上の如く、請求項１記載の発明によれば、電線をケースの長形の開口部に沿って揺動させつつ広範囲に渡って且つ三次元の方向に電線の引き出し及び巻き取りを行うことができるから、電線余長吸収装置を設置する一方の接続部側と、電線余長吸収装置から電線を引き出す相手接続部側との相対移動を三次元的に行うものにおいて、スムーズ且つ確実に電線の弛み吸収を行うことができる。また、従来のアームリンク式の電線余長吸収装置に較べて構造が簡単且つコンパクトであるから、スライドドア等の狭いスペース内に容易に装着でき、しかも電線巻き取り長さを比較的長く設定して、種々の接続部側に汎用（共用）することができ、それにより部品コストや管理コストが大幅に低減される。
【００８０】
また、開口部がケースの全幅に渡って長く形成されたことで、電線の揺動範囲が広がり、相手接続部側又は電線余長吸収装置の相対移動範囲が拡大されるから、汎用性が高まり、種々の形態の接続部側及び相手接続部側に対応可能となる。
また、リールから引き出された電線が直接的に電線導出用の開口部に導かれ、それにより電線にかかるストレスが軽減され、電線の摩耗等が防止されると共に、電線の引き出しや巻取りあるいは揺動がスムーズに行われ、これらにより、給電の信頼性が高まる。
また、接触端子と回路導体との摺動接触によってリールの回動が許容され、スムーズな余長吸収が行われると共に、固定側の電線の緩く巻く部分が不要となり、電線余長吸収装置が一層コンパクト化される。
また、スライドドアの開き操作時又は閉じ操作時に、電線余長吸収装置から導出された可動側の電線が長形の開口部に沿って揺動しつつ、引き出し、巻き取り、引き出しの三つの動作を順次行ってスムーズ且つ確実に弛み吸収され、且つ自動車のスライドドアの三次元方向へのスライド移動に対応して、電線余長吸収装置の長形の開口部に沿って三次元方向への電線の引き出しと巻き取りを可能とするから、スライドドアと車両ボディとの間への電線の挟み込みが確実に防止され、スライドドアの各補機類への電源供給や信号供給の信頼性が向上する。また、コンパクトな電線余長吸収装置をスライドドアや車両ボディの狭いスペース内に容易に且つ確実に組み付けることができるから、スライドドアや車両ボディにおける他部品や他の構造物との干渉が確実に防止され、且つ他部品や他の構造物のレイアウトの自由度が向上する。
【００８１】
請求項２記載の発明によれば、電線が電線ガイド壁に沿って湾曲状に引き出され、且つ電線ガイド壁に沿って湾曲状にケース内に引き込まれ、且つ電線ガイド壁に沿って引っ掛かりなくスムーズに揺動するから、小さな力で引っ掛かりなくスムーズに電線の引き出し及び巻き取りが行われ、操作フィーリングが向上し、且つ付勢部材を小型化でき、電線余長吸収装置のコンパクト化に寄与できると共に、電線の摩耗や傷みや変形が防止され、電源電流や信号電流の給電の信頼性が高まる。
【００８２】
請求項３記載の発明によれば、車種等に応じて電線導出用の開口部の位置を一定に確保しつつ、リールを含む電線巻取り部の位置を開口部から遠く離間させて、種々の形態の取付部に対応することができるから、電線余長吸収装置の共用化が可能となり、汎用性が高まることで、部品点数が削減され、部品管理が容易化し、コストが低減される。
【００８７】
請求項４記載の発明によれば、スライドドアの開閉に伴ってケースの開口部から電線がほぼ水平に導出され、その状態で電線が開口部に沿って揺動するから、電線に捩り力が作用せず、一層スムーズ且つ確実に電線の揺動や引き出し・巻き取り動作が行われ、電線の余長吸収が一層スムーズに行われると共に、電線捩れ吸収機構が不要で、スライドドアや車両ボディの全体構造が一層簡素化・低コスト化される。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る電線余長吸収装置の第一の実施形態を示す正面図である。
【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。
【図３】同じく電線余長吸収装置のリール部分の一側面方を示す斜視図である。
【図４】同じくリール部分の他側面方を示す斜視図である。
【図５】電線余長吸収装置の第二の実施形態を示す縦断面図である。
【図６】同じく電線余長吸収装置のリール部分の他側面方を示す斜視図である。
【図７】同じく電線余長吸収装置のケースの外側部分を示す斜視図である。
【図８】電線余長吸収装置の一実施形態を示す全体斜視図である。
【図９】同じく電線余長吸収装置の作用（電線引き出し時の状態）を示す正面図である。
【図１０】同じく電線引き込み（巻き取り）時の状態を示す正面図である。
【図１１】同じく逆方向への電線引き出し時の状態を示す正面図である。
【図１２】電線余長吸収装置を用いたスライドドア用給電装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図１３】同じくスライドドア用給電装置におけるドア開時の状態を示す斜視図である。
【図１４】スライドドア用給電装置の他の実施形態を示す斜視図である。
【図１５】同じくスライドドア用給電装置におけるドア開時の状態を示す斜視図である。
【図１６】スライドドア用給電装置のその他の実施形態を示す斜視図である。
【図１７】同じくスライドドア用給電装置におけるドア開時の状態を示す斜視図である。
【図１８】電線余長吸収装置の第三の実施形態を示す斜視図ある。
【図１９】同じく電線余長吸収装置を示す正面図である。
【図２０】同じく電線余長吸収装置を示す下面図（底面図）である。
【図２１】図１９のＨ−Ｈ断面図である。
【図２２】電線余長吸収装置の第四の実施形態を示す斜視図ある。
【図２３】同じく電線余長吸収装置を示す縦断面図である。
【図２４】従来の電線余長吸収装置を用いたスライドドア用給電装置の一形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
１，２８，４９，５１，８１電線余長吸収装置
２，５２，８２ケース
３，５７ワイヤハーネス（電線）
３ａ可動側のワイヤハーネス（電線）
３ｂ固定側のワイヤハーネス（電線）
４，２７，６０リール
５，６１巻きばね（付勢部材）
６，５５，８７長形の開口部
６ａ，６ｂ開口部
２５接触端子
２６回路導体
３４，５６，９０ハーネスガイド壁（電線ガイド壁）
４０スライドドア
４１，４６，５０スライドドア用給電装置
４２車両ボディ
６９，９５リール回転吸収部
８８延長部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention absorbs slack by winding an electric wire on a reel.Wire surplus length absorberThe present invention relates to a power supply device for a sliding door of an automobile used.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, as an example of a wire surplus length absorbing device that expands and contracts an electric wire with opening and closing of a sliding door such as a one-box car, a wire surplus length absorbing device shown in FIG. reference).
[0003]
This wire surplus length absorber 71 has a pair of link arms 72, a slider 73 connected to one end of the link arm 72, and the other end of the link arm 72, and the slider 73 is slidably engaged. The guide rail 74 is comprised.
[0004]
The wire surplus length absorbing device 71 is disposed on the slide door 75, the guide rail 74 is horizontally fixed to the metal door panel 76, and the pair of link arms 72 includes a door panel 76 and a synthetic resin door trim (not shown). It can be opened and closed between.
[0005]
The electric wire is fixed to the slider 73 while being routed along the pair of link arms 72 as a wire harness (a bundle of electric wires bundled with a plurality of electric wires) 77, and one of the wire harnesses 77 is greatly curved from the slider 73 and is The other end of the link arm 72 extends from the end of the link arm 72 along the slide door 75 while being fixed in the vicinity of the step portion 79 of 78, and is connected to the vehicle body side wire harness 80. A connector is connected to the auxiliary machine.
[0006]
By this power supply device for the sliding door, power is always supplied from the vehicle body side (battery side) to the auxiliary equipment on the sliding door side, and signal current and power supply current are supplied to the auxiliary equipment regardless of whether the sliding door 75 is opened or closed. . Examples of the auxiliary machine include a power window motor, a door lock unit, a switch unit, and an automatic door opening / closing unit.
[0007]
As the slide door 75 is slid forward as indicated by the arrow G and closed, the pair of link arms 72 open in a “h” shape, and the slider 73 is positioned on the rear side of the guide rail 74. Further, as the slide door 75 is slid rearward and opened, the pair of link arms 72 are closed, and the slider 73 is positioned on the front side of the guide rail 74. In this way, the extra length (slackness) of the wire harness 77 when the slide door 75 is opened and closed is absorbed.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional wire surplus length absorber 71, the sliding door is prevented so that the structure is increased in size and weight due to the long guide rail 74 and the pair of link arms 72, and other parts or the like do not interfere with the link arm 72. There is a concern that the arrangement of parts in the inside will be restricted, and the lengths of the guide rail 74 and the link arm 72 will have to be changed according to the vehicle type, which will increase the number of man-hours for design and manufacturing and increase the cost. .
[0009]
  In view of the above-mentioned points, the present invention has a simple and compact structure, is versatile, and can smoothly and reliably absorb the slack of the electric wire.Power supply device for sliding doorThe purpose is to provide.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve the above object, a power supply device for a sliding door according to claim 1 of the present invention includes a case, a wire winding reel rotatably provided in the case, and the reel in the wire winding direction. A biasing member that biasesMovable sideA long opening that leads the wire while swinging is formed over the entire width of the case, a reel rotation absorbing portion is disposed adjacent to the axial direction of the reel, and the opening is formed on the reel. It is arranged to face in the radial directionA contact terminal is provided on one of the reel and the case, and an annular circuit conductor in contact with the contact terminal is provided on either one of the reel and the case, and either the contact terminal or the circuit conductor is provided with the contact terminal. The movable side wire is connected, and the fixed side wire is connected to either one of the reel rotation absorbing parts.An electric wire surplus length absorption device comprising the slide door or the vehicle body,The movable sideThe cable was routed to either the sliding door or the vehicle body and led out from the reel rotation absorber.TheBy routing the fixed-side electric wire to one of the other, the movable-side electric wire is pulled out from the reel when the sliding door is fully closed and fully opened, and when the sliding door is half-opened, the movable-side electric wire is connected to the reel. It is wound around and absorbed by the extra length.
  With the configuration described above, the reel is rotated against the urging force of the urging member by pulling the electric wire, and the electric wire is pulled out. Further, by releasing the tensile force, the reel is rotated by the urging force of the urging member and the electric wire is wound, and the slack of the electric wire, that is, the extra length is absorbed. Drawing and winding of these electric wires can be performed over a wide range while swinging the electric wires along the elongated opening of the case. The electric wire is movably drawn out in at least a two-dimensional direction (XY direction) or a three-dimensional direction (XYZ direction).
[0011]
  Further, since the opening is formed long over the entire width of the case, the swing range of the electric wire is widened, and the relative movement range of the counterpart connection portion side or the wire surplus length absorbing device is widened.
  In addition, the reel rotation absorbing portion is disposed adjacent to the axial direction of the reel, and the opening is disposed so as to face the radial direction of the reel, so that the electric wire drawn from the reel is straight (directly without contact). ) Leads to the opening for leading out the wire, reducing the stress on the wire. In addition, the drawing, winding or swinging of the electric wire is performed smoothly. The reel rotation absorbing portion is for preventing the fixed-side electric wire (the electric wire drawn to the outside at the reel winding start position) from being pulled when the reel rotates.
  Further, the movable-side electric wire and the fixed-side electric wire are connected via the contact terminal and the circuit conductor. As the reel rotates, for example, the contact terminal rotates integrally and slides along the annular circuit conductor. Alternatively, the circuit conductor rotates integrally with the reel, and the contact terminal comes into sliding contact with the circuit conductor. With this configuration, a loosely wound portion of the fixed-side electric wire is not required, and the reel and the case are downsized (thinned) in the thickness direction. Moreover, the man-hour for loosely winding the fixed-side electric wire is reduced.
  In addition, the wire surplus length absorbing device is disposed in the slide door or the vehicle body, the movable side wire is routed to either the slide door or the vehicle body, and the fixed side wire led out from the reel rotation absorbing portion. When the sliding door is opened or closed, the movable-side wire led out from the wire surplus length absorbing device swings along the elongated opening and is pulled out. The three operations of winding, winding and pulling out are performed sequentially, so that the slack is absorbed smoothly and reliably. The winding operation is performed when the wire surplus length absorbing device comes closest to the wire fixing portion in the vehicle body or the sliding door. The sliding door is slid in the three-dimensional direction, but the wire surplus length absorber can smoothly draw, wind and swing the wire in the three-dimensional direction along the long opening and the wire guide wall. To do.
[0012]
  Claim2Pertaining toPower supply device for sliding doorClaims1DescribedPower supply device for sliding doorAnd a curved wire guide wall is formed at the periphery of the opening.
  With the above configuration, the wire is drawn in a curved shape along the wire guide wall at the opening, or drawn into the case in a curved shape along the wire guide wall, and the wire can be drawn and wound smoothly without being caught by a small force. Is done. Moreover, the electric wire drawn out from the case smoothly swings in the case width direction along the electric wire guide wall.
[0013]
  Claim3Pertaining toPower supply device for sliding doorClaims1 or 2DescribedPower supply device for sliding doorThe case is characterized in that the case is extended long between the reel and the opening.
  With the above configuration, the position of the wire lead-out opening is kept constant from the opening while keeping the position of the wire lead-out opening according to the vehicle model, etc. can do. For example, the wire winding portion is likely to be thick and may interfere with the mounting side. However, by extending the case, the position of the wire winding portion can be shifted from the interference portion and mounting can be performed reliably. Within the extension of the case, the wires are straightened out (without interfering with others) and directed toward the opening.
[0018]
  Claim4The power supply device for a sliding door according to claim 1 is claimed.3The power supply device for a sliding door according to any one of the above, wherein the wire surplus length absorbing device is disposed horizontally, and the elongated opening of the case is disposed toward the vehicle body or the sliding door. It is characterized by that.
  With the above configuration, the electric wire is led out almost horizontally from the opening of the case as the sliding door is opened and closed, and the electric wire swings along the opening in that state, so that the torsional force does not act on the electric wire, and smoother. In addition, the wire is reliably swung, pulled out and wound up.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below in detail with reference to the drawings.
1 to 4 show an embodiment of a wire surplus length absorbing device according to the present invention.
[0021]
The electric wire surplus length absorbing device 1 includes a synthetic resin case 2, a synthetic resin reel 4 around which a wire harness (electric wire) 3 is wound, and a reel 4. A metal spiral spring 5 (FIGS. 2 and 3) urging in the direction is provided, and a long (slit-like) opening 6 for leading out the harness is formed in the case 2 It is.
[0022]
The case 2 is formed by a first case main body 7 and a second case main body 8 so as to be divided in the reel axis direction. The case 2 is substantially circular in the tangential direction of the reel accommodating portion 9 (FIG. 2). A harness lead-out portion 10 that continues straight is provided. One case body 7 includes a substrate portion 38 and an arcuate peripheral wall 39, and the other case body 8 includes a substrate portion 21. Both board parts 38 and 21 are located in parallel. Each case body 7 and 8 is fixed by a male screw or a locking means (flexible locking claw or locking hole) not shown.
[0023]
The harness lead-out portion 10 has a continuous straight and long opening 6 including openings 6a and 6b at the front end and the rear end. One of the wire harnesses 3 in the case 2, that is, the wire harness 3a on the movable side from the long opening 6 swings not only in the front-rear direction (longitudinal direction of the harness lead-out part 10) but also as shown by the chain line 3a. Derived in a direction intersecting the longitudinal direction of 10.
[0024]
The other side of the wire harness 3, that is, the wire harness 3 b on the fixed side is led to the outside while being fixed to the case 2. In this embodiment, the fixed-side wire harness 3b is led out from a small hole 11 on the outer periphery of the case, and is bound to a curved fixed wall 12 protruding from the opening edge of the hole 11 by a binding means such as vinyl tape or a band. (Not shown). In addition, the form of the fixed wall 12 is appropriately set according to the lead-out direction of the wire harness 3 on the fixed side. It is also possible to directly fix the wire harness 3 to the case 2 with a band or the like without using the fixed wall 12.
[0025]
The wire harness 3 of this embodiment is configured by covering a plurality of electric wires with a net-like protective tube made of synthetic resin. In addition, it is also possible to use a corrugated tube (not shown) as a protective tube. The corrugated tube is formed by alternately arranging circumferential grooves and ridges in the harness longitudinal direction. The protective tube is not limited to these, and any protective tube may be used as long as the wire can be bent smoothly. Instead of using a protective tube, it is also possible to use a plurality of electric wires roughly wound with vinyl tape. Depending on the number of connection circuits, one electric wire may be used, and a flexible cabtire cable may be used.
[0026]
As shown in FIG. 2, the reel 4 includes a shaft portion 13 having a small diameter at the center, a boss portion 14 having a medium diameter following one of the shaft portions 13, a recess 15 positioned on the other radial outside of the shaft portion 13, and a shaft The reel body 16 includes a portion 13 and a boss portion 14. The reel body 16 includes two opposing disk portions 17 on the outer peripheral side, and an annular groove portion 18 formed between the two disk portions 17. have. The reel 4 can be integrally formed of synthetic resin.
[0027]
Both end portions of the shaft portion 13 are rotatably engaged with the receiving portions 19 of the case main bodies 7 and 8. The receiving part 19 is composed of an annular part protruding from the inner surface of the substrate part 20, 21 of each case body 7, 8 and a hole part 22 inside the annular part, and the shaft part 13 enters the hole part 22. Yes. A spiral spring 5 is disposed in a recess 15 on one side of the reel 4, a proximal end of the spiral spring 5 is fixed to the shaft portion 13, and a distal end of the spiral spring 5 is fixed to the case body 7.
[0028]
The wire harness 3 is wound around the groove portion 18 of the reel 4, and one of the wire harnesses 3, that is, the movable wire harness 3 a is led out from the long opening 6 of the case 2. The wire harness 3 is wound in a direction opposite to the winding direction of the spiral spring 5, and the reel 4 is elastic by the spiral spring 5 in a direction opposite to the drawing direction (arrow B direction) of the wire harness 3, that is, the wire harness winding direction. It is energized.
[0029]
The wire harness 3 passes through the small hole 23 (FIG. 3) of the disc portion 17 and is loosely wound around the boss portion 14 along the other side surface 4 b of the reel 4, and from the hole portion 11 (FIG. 1) of the case 2. It is led out to the outside and fixed to the fixed wall 12 with tape or the like. The loose winding direction of the fixed-side wire harness 3b is opposite to the winding direction of the stretchable portion 3a 'of the movable-side wire harness 3a. The loosely wound portion 3b 'of the wire harness 3b in FIG. 4 acts as a reel rotation absorbing portion that absorbs the rotation of the reel 4 when the wire harness 3 is pulled out and prevents the wire harness 3b on the fixed side from being pulled.
[0030]
In place of the spiral spring 5 which is an elastic member or an urging member, when the rotation angle of the reel 4 may be small, a tension coil spring or a compression coil spring (not shown) is provided in the case 2 in a substantially radial direction. It is also possible to arrange. Further, it is possible to rotate the reel 4 using a weight and a thread (not shown) as the urging member.
[0031]
5 to 7 show, as a second embodiment of the wire surplus length absorbing device, a portion 3b '(FIG. 4) of the wire harness 3 that is loosely wound is eliminated, and instead, the contact terminal 25 and the annular circuit conductor 26 are removed. The wire surplus length absorbing device 28 having a structure in which the reel rotation absorbing portion corresponding to the rotation of the reel 27 is used is shown. Since the configuration other than the contact terminal 25 and the annular circuit conductor 26 is substantially the same as that of the above-described embodiment, the detailed description is omitted using the same reference numerals.
[0032]
As shown in FIG. 6, a plurality of contact terminals 25 are provided on the other side surface 27b of the reel 27, and one end of each contact terminal 25 is connected to each electric wire 30 of the movable wire harness 3a. The large boss portion 14 (FIG. 2) is unnecessary on the other side surface of the reel 27. In this example, the wire harness 3 is composed of four electric wires 30, and one end 25 a of each contact terminal 25 is connected to each electric wire 30 by means of soldering, crimping, caulking, or the like, and fixed to the reel 27. Has been. Each contact terminal 25 is formed in a different length and has elasticity in the plate thickness direction, and has a contact point 25b for each circuit conductor 26 at the other end which is a free end.
[0033]
As shown in FIG. 7, each circuit conductor 26 is formed annularly and concentrically on the inner surface of the substrate portion 21 of the case 2. Each circuit conductor 26 is provided in the case 2 by printing, adhesion of copper foil, insert molding of a copper plate, or the like. Each circuit conductor 26 passes through the board portion 21 of the case 2 and continues to the fixed-side terminal portion 31 (FIG. 5), and each terminal portion 31 has an electric wire 32 (see FIGS. 5 and 5) of the external fixed-side wire harness 3b. 7) are connected by means of soldering or crimping. The wire harness 3b on the fixed side is located outside the substrate portion 21 of the case 2 and is held by, for example, a hook or the like (not shown) provided integrally with the substrate portion 21. The case 2 of this embodiment does not require the harness fixing wall 12 (FIG. 1).
[0034]
The movable wire harness 3a is wound around the groove portion 18 (FIG. 5) of the reel 27, the leading end side of the wire harness 3a is led out from the long opening 6 (FIG. 1) of the case 2, and the other end side is the reel. The small holes 23 are connected to the contact terminals 25. The reel 27 is biased by the spiral spring 5 in a direction opposite to the direction in which the wire harness 3a is pulled out.
[0035]
5 to 7, the portion 3b ′ (FIG. 4) that loosely winds the wire harness 3 is eliminated, the entire length of the wire harness 3 is shortened, and the wire surplus length absorber 28 is moved in the thickness direction. It is compact and lightweight, and the assembly work of the wire surplus length absorber 28 is facilitated and efficient.
[0036]
In FIG. 5, the contact terminal 25 is provided on the substrate portion 21 of the case 2, the annular circuit conductor 26 is provided on the other side 27 b (FIG. 6) of the reel 27, and the movable wire harness 3 a is soldered to the circuit conductor 26. It is also possible to connect by attaching. In this case, the fixed-side wire harness 3b is connected to the proximal end portion of the contact terminal 25 penetrating the substrate portion 21 of the case 2 by soldering or crimping.
[0037]
The operation of the extra wire length absorbers 1 and 28 according to the above embodiments will be described below with reference to FIGS.
As shown in FIG. 8, the case 2 has a horizontally long opening 6 on the lower side, the front and rear of the opening 6 have a substantially U-shaped cross section, and the case 2 curves outwardly at one side edge of the opening 6. Thus, a harness guide wall (electric wire guide wall) 34 is formed. The movable wire harness 3a led out from the opening 6 is connected to the mating wire harness 36 (FIG. 9) by a connector 35. A curved harness guide wall 34 may be formed on the other side edge of the opening 6. In this case, the harness guide wall on the other side may be curved substantially parallel to the harness guide wall 34 on the one side, or may be curved in the symmetric direction (reverse direction).
[0038]
As shown in FIG. 9, when the mating connecting portion side 37 moves in the direction of arrow D relative to the wire surplus length absorber 1, the wire harness 3 a moves against the bias of the spiral spring 5 (FIG. 2). As shown, the reel 4 rotates as indicated by the arrow C while being pulled out from the case 2 in one direction of the opening 6. At this time, the loosely wound portion 3 b ′ of the wire harness 3 b on the fixed side in FIG. 2 is reduced in diameter, and the contact terminal 25 in FIG. 5 rotates integrally with the reel 27 along the circuit conductor 26. FIG. 9 is shown corresponding to the embodiment of FIG.
[0039]
As shown in FIG. 10, when the mating connection side 37 moves in the return direction relative to the wire surplus length absorber 1 as indicated by the arrow E, the wire harness 3 a fixing portion (in this example, the connector) The wire harness 3a is wound around the reel 4 while the wire harness 3a is positioned in the middle portion in the longitudinal direction of the opening 6 until the portion near 35) is closest to the wire surplus length absorbing device 1, and the lead-out portion (3a) is shortened. Is done. The reel 4 is rotated in the direction opposite to that shown in FIG. 9 as indicated by the arrow F by the force of the spiral spring 5 (FIG. 2) to wind up the wire harness 3a. Thereby, the slack of the wire harness 3a, that is, the extra length is absorbed.
[0040]
If the counterpart connecting portion side 37 continues to move relatively in the same direction (arrow E direction) from the state of FIG. 10, the wire harness 3a is now pulled out in the other direction of the opening 6 as shown in FIG. The reel 4 rotates in the opposite direction to FIG. 10 (in the same C direction as FIG. 9) against the bias of the spiral spring 5.
[0041]
As described above, the wire harness 3a swings along the horizontally long opening 6 so that the drawing from the reel 4 and the winding onto the reel 4 are performed smoothly. Needless to say, the fixed-side wire harness 3b does not move. Relative movement means that even if the mating connection portion side 37 moves, or the wire surplus length absorption device 1 side moves, or both the mating connection portion side 37 and the wire surplus length absorption device 1 move. It means that each may move in the opposite direction.
[0042]
In addition, when the opening part for harness derivation | leading-out (part corresponding to 6a, 6b of FIG. 1) is each provided only in the front and back of the case 2 without providing the horizontally long opening part 6, the harness derivation form of FIG. Cannot be obtained, and only a harness lead-out form similar to that of FIGS. 9 and 11 is obtained. For example, the front and rear openings 6a and 6b are formed in a rectangular shape by closing the horizontally long lower opening 6 in FIG. 9 with a horizontally long bottom wall (not shown).
[0043]
FIGS. 12-13 shows one Embodiment of the electric power supply apparatus (structure) for sliding doors which applied the electric wire surplus length absorption apparatus 1 of FIG. 8 to the sliding door 40 of motor vehicles, such as a one box car.
[0044]
The power supply device 41 for the sliding door is extended in an extendable manner from the wire surplus length absorber 1 arranged vertically on the slide door 40 and the horizontally lower opening 6 of the wire surplus length absorber 1 to the vehicle body 42 side. It is comprised with the made wire harness 3. FIG. The structure of the wire surplus length absorbing device 1 may be the one shown in FIGS. 1 to 4 or the one shown in FIGS. The same applies to the following embodiments.
[0045]
The electric wire surplus length absorbing device 1 is fixed to a metal door panel 43 and is covered with a door trim 43 (not shown) made of synthetic resin. The wire surplus length absorber 1 is disposed vertically (vertically placed) between the door panel 43 and the door trim. The wire harness 3 is routed from the lower opening 6 of the case 2 along the curved harness lead-out wall 34 to the upper side or preferably the lower side of the step 44 of the vehicle body 42 (in the case of the upper side, for example, a scuff plate made of synthetic resin or the like) And a connector connected to a wire harness (not shown) on the vehicle body 42 side while being supported by a body panel (represented by reference numeral 44) with a fixture (not shown). The fixing tool preferably supports the corrugated tube on the outer periphery of the wire harness 3 so as to be rotatable in the circumferential direction to absorb the twist of the movable wire harness 3a when the sliding door is opened and closed.
[0046]
In this embodiment, the wire harness 3b on the fixed side is led out from the hole 11 of the peripheral wall 39 of the case 2 and connected to each auxiliary machine (not shown) on the slide door 40 side by a connector 45. Examples of the auxiliary machine include a power window motor, a door lock unit, a speaker, an automatic door opening / closing unit, and a switch unit. Regardless of the opening / closing operation of the slide door 40, the electric wire surplus length absorbing device 1 can always supply power. The power supply is not limited to the power supply current, and a signal current is also possible.
[0047]
In the closed state of the slide door 40 of FIG. 12, the movable wire harness 3a is drawn long backward from the rear end side of the opening 6 of the case 2 (corresponding to FIG. 9). As the slide door 40 is slid rearward and opened as shown in FIG. 13, the wire harness 3a is wound around the reel 4 while swinging as shown by the chain line 3a along the laterally long opening 6 of the case 2 (FIG. 10). Next, it is located on the front end side of the opening 6 as shown by the solid line 3a in FIG. 13, and is pulled out slightly short from the front end side to the harness fixing portion (fixing tool) of the vehicle body 42 (corresponding to FIG. 11). . The wire harness 3a slides smoothly along the curved harness guide wall 34 without being caught.
[0048]
As the slide door 40 is slid forward and closed as shown in FIG. 12 from the open state shown in FIG. 13, the movable wire harness 3a shown in FIG. 13 moves along the longitudinal direction from the front end side of the opening 6 along the chain line 3a. When the case 2 comes closest to the harness fixing portion, the wire harness 3a is wound up around the reel 4 to absorb the extra length (corresponding to FIG. 10), and then pulled out rearward as shown in FIG. (Corresponding to FIG. 9).
[0049]
As described above, the wire harness 3a swings with the opening or closing operation of the slide door 40, and is pulled out from the reel 4 and then wound up and pulled out again. In addition, accurate extra length absorption is possible.
[0050]
Note that the position of the wire surplus length absorbing device 1 is preferably arranged at a position where the length of the wire harness 3a drawn from the case 2 is equal when the slide door 40 is fully opened and when it is fully closed. The length of the wire harness 3 is shortened, and the wire surplus length absorber 1 is made compact in the radial direction. The same applies to the following embodiments.
[0051]
14 to 15 show a sliding door power supply device 46 in which the wire surplus length absorbing device 1 is disposed horizontally (horizontally) on the vehicle body 42 as another embodiment of the slide door power supply device. .
[0052]
The wire surplus length absorbing device 1 is disposed on the upper side or preferably on the lower side of the step 44, and is protected by a scuff plate or the like without stepping on the passenger. The horizontally long opening 6 of the case 2 faces the slide door 40 and is arranged substantially in parallel. The upper edge of the opening 6 is preferably a harness guide wall 34 that is curved upward, and a harness guide wall that is curved downward may also be formed at the lower edge of the opening 6.
[0053]
The movable-side wire harness 3 a led out from the case 2 is routed to the slide door 40 via a transition portion between the vehicle body 42 and connected to the slide-door-side wire harness 47 by a connector 45. The fixed-side wire harness 3b led out from the case 2 is routed to the power supply side or the like via a connector or directly.
[0054]
In the closed state of the slide door 40 in FIG. 14, the movable wire harness 3 a is led out almost horizontally from the front end side of the opening 6 of the case 2 toward the slide door 40. In the vicinity of the connector 45, the wire harness 3a is fixed to the slide door 40 with a band, a fixture or the like (not shown). Since the opening 6 of the case 2 is horizontal and the lead-out portion of the wire harness 3a from the opening 6 is almost horizontal, the twisting force applied to the wire harness 3a when the slide door 40 is opened and closed (when the wire harness 3a swings). Does not work, and a torsion-absorbing harness fixture is not necessary.
[0055]
As the slide door 40 is slid rearward from the closed state shown in FIG. 14 (corresponding to FIG. 9), the wire harness 3a swings like a chain line along the horizontally long opening 6 integrally with the slide door 40. However, it is wound on the reel 4 (FIG. 9) (corresponding to FIG. 10), and then pulled out from the reel 4 as shown by the solid line 3a in FIG. 15, and located on the rear end side of the opening 6 (corresponding to FIG. 11). ). When the sliding door 40 is closed as shown in FIG. 14 from the opened state of FIG. 15, the wire harness 3a pulled out rearward in FIG. 15 is wound around the reel 4 while swinging along the opening 6 as shown by the chain line 3a. Then, as shown in FIG. 14, it is pulled out while moving to the front end side of the opening 6. Thereby, smooth harness surplus length absorption is performed.
[0056]
In addition, as long as even the space in the slide door 40 can be ensured in FIGS. 12 to 13, the wire surplus length absorber 1 can be disposed horizontally (horizontally) on the slide door 40. Also in this case, the harness twist absorbing mechanism is not necessary.
[0057]
FIGS. 16 to 17 show a slide using a wire surplus length absorbing device 49 provided with narrow openings 6a and 6b at the front and rear ends of the case 48 in place of the horizontally long opening 6 for derivation of the harness of the case 2. FIG. The embodiment which comprised the electric power feeder 50 for doors is shown. The wire surplus length absorbing device 49 is substantially the same as the embodiment of FIGS.
[0058]
The wire surplus length absorbing device 49 is arranged vertically (vertically) on the slide door 40, and the movable wire harness 3a is fixed by a harness fixing portion (not shown) on the front side of the vehicle body. A harness twist absorbing mechanism is not necessary. The wire harness 3b on the fixed side is connected to the wire harness 47 on the slide door side by a connector 45. The movable wire harness 3a is routed along the upper side of step 44 (covered and protected by a scuff plate or the like) or preferably the lower side.
[0059]
When the sliding door 40 in FIG. 16 is closed, the movable wire harness 3a is wound around the reel 4 (FIG. 2) in the case 48 and is led out from the opening 6a of the case 48 toward the vehicle body 42 side. ing. As the slide door 40 is slid rearward and opened as shown in FIG. 17 from the closed state of FIG. 16, the movable side wire harness 3a is pulled out relatively long forward from the opening 6a, and the reel 4 is spring-loaded. Rotate against the force.
[0060]
As the sliding door 40 is slid forward and closed from the open state of FIG. 17, the movable wire harness 3a is wound around the reel 4 that is rotated by the urging force of the spiral spring 5 (FIG. 2) and loosened ( The extra length) is absorbed. The fixed-side wire harness 3b does not move at all in a state of being led out from the opening 6b. In the present embodiment, when the sliding door 40 is opened or closed, the wire harness 3a only performs two behaviors, that is, whether the wire harness 3a is drawn out or wound up in the longitudinal direction.
[0061]
16 to 17 may be arranged horizontally or vertically on the vehicle body 42 side. In this case, the movable wire harness 3a is fixed to the front end side of the slide door 40, the wire harness 3a is pulled out from the reel 4 long when the slide door 40 is closed, and is wound around the reel 4 when the slide door 40 is opened. The excess length is absorbed.
[0062]
18 to 21 show an improvement in the wire surplus length absorbing device 1 shown in FIG. 1, and a curved shape (cross-section on the front side and the left and right sides) around the laterally long opening 55 for leading out the harness of the case 52. An electric wire surplus length absorber 51 in which an arcuate harness guide wall (electric wire guide wall) 56 is formed is shown.
[0063]
In the embodiment of FIG. 1, the harness guide wall 34 is formed only on one side edge on the front side of the opening 6, but in this embodiment, the front side (the vehicle in the case where the wire surplus length absorbing device 51 is disposed on the slide door) A harness guide wall 56 having a hem extending (outwardly spreading) is formed continuously and integrally on both the left and right sides (the front and rear sides when the vehicle is assembled). A harness guide wall is not required on the other side edge of the back side. This is because the wire harness (a plurality of electric wires) 57 is led out from the opening 55 toward the front side (vehicle body side) and the left and right sides (front-rear direction of the vehicle), but not to the back side.
[0064]
The harness guide wall 56 continues smoothly from the left and right side portions 56a to the front side portion 56b, and is formed in a circular arc shape in the longitudinal section over the entire region from the left and right sides to the front side. Therefore, the wire harness 57 can swing smoothly without being caught from the left and right sides to the front side. In the figure, the state where the wire harness 57 is led out is shown on the left side by a solid line, and the state where it is led out on the right side and the front side is shown by a chain line. The wire harness 57 acts as a movable side electric wire.
[0065]
The harness lead-out opening 55 and the surrounding harness guide wall 56 are formed in a first case body (cover) 53 in the front half of the case 52. As shown in FIG. 20 (bottom view), a curved harness guide wall 56 is located outside (around) the harness lead-out opening 55, and the lower portion of the space 58 in the first case body 53 is the harness guide wall 56. A laterally long opening 55 for leading out the harness extends along the inner surface. In the lower part of the space 58, the left and right corners 59 on the front side of the first case body 53 are formed in a smooth curved (arc) shape, and the wire harness 57 is prevented from being caught when swinging.
[0066]
As shown in FIG. 21, a reel 60 and a coiled spring (biasing member) 61 are accommodated inside the first case body 53, and a wire harness 57 is wound around the reel 60 (one turn in the figure but two turns). The reel 60 is biased by a winding spring 61 in the harness winding direction. A portion on the first case body side (including the reel 60 and the spring 61) acts as a harness expansion / contraction portion 62.
[0067]
A harness lead-out opening 55 is located below the reel 60. The lower end of the reel 60 is located at substantially the same height as the base end of the curved harness guide wall 56 (intersection with the case body 53). The wire harness 57 led out from the reel 60 is smoothly curved along the inner surface of the harness guide wall 56, the bending stress (stress) of the wire harness 57 in the opening 55 is reduced, and damage and deformation of the wire harness 57 are prevented. The As shown in FIG. 20, the left and right ends of the reel 60 are positioned corresponding to the left and right sides of the opening 55 and the left and right sides 56 a of the harness guide wall 56.
[0068]
As shown in FIG. 18, the first case main body 53 is fixed to a second case main body (base) 54 having a substantially short cylindrical shape on the back side by screws 63. As shown in FIG. 21, a loosely wound wire harness 57 ′ is accommodated in the second case main body 54, and the loosely wound portion 57 ′ passes through the hole of the reel 60 to the movable side wire harness 57. It continues to be one. The reel 60 has a central shaft portion 64 rotatably supported by the receiving portions 65 of the case main bodies 53 and 54, and a small-diameter support shaft protruding from the second case main body 54 in the central hole portion of the shaft portion 64. 66 is engaged. The loosely wound harness portion 57 'is fixed to the fixed wall 67 (FIG. 20) while being led out from the back side of the second case main body 54, and acts as a fixed-side electric wire. The lower end side of the second case main body 54 is bent vertically to form a wall portion 68 on the back side of the harness lead-out opening 55. The portion on the second case body side (including the loosely wound harness portion 57 ') mainly functions as the reel rotation absorbing portion 69 (FIG. 21).
[0069]
When the wire surplus length absorber 51 is assembled to the slide door 40 as shown in FIG. 12, when the slide door 40 is closed, the wire harness 57 is pulled out to the rear of the vehicle as shown by the solid line in FIG. It bends smoothly along the harness guide wall 56a. As the slide door 40 is opened, the solid wire harness 57 in FIG. 18 smoothly moves (oscillates) along the harness guide wall 56 to the front side as indicated by the chain line, and further, the harness guide wall is extended when the slide door is fully opened in FIG. 56 smoothly moves (swings) forward of the vehicle (right side in FIG. 18) as indicated by a chain line. Even during these movements, the wire harness 56 is smoothly bent into a curved shape at the opening 55 to prevent stress. When the sliding door 40 is moved from fully open to fully closed, the wire harness 57 swings smoothly along the harness guide wall 56 without being caught in the lateral direction of the case (longitudinal direction of the opening). .
[0070]
22 to 23 show the harness winding portion 85 in order to change the position of the lower harness outlet opening portion 55 or the upper harness winding portion 85 in the embodiment of FIG. The wire surplus length absorbing device 81 is shown in which the harness take-out portion 86 including the opening 87 is extended long downward.
[0071]
For example, in the embodiment of FIG. 18, the second case main body 54 on the back side (door panel side) in the slide door interferes with a structure such as a reinforcement bar and cannot be assembled properly. The position of the opening 87 is kept constant, the harness winding portion 82 is positioned above the reinforcing bar (interference), and the rear side of the harness extraction portion 86 including the vertical extension 88 of the case 82 is placed. By positioning the reinforcing bar (interfering substance) in the space 89, the wire surplus length absorber 81 can be assembled to the slide door without difficulty. Thereby, the versatility of the extra wire length absorber 81 is increased (one kind of extra wire absorber 81 can be mounted on a plurality of vehicle types). Needless to say, the wire surplus length absorber 81 is arranged vertically (vertically) in the slide door.
[0072]
Since the position of the harness lead-out opening 87 is usually determined according to the position of the harness fixing portion on the vehicle body 42 side as shown in FIGS. 12 to 13 (the wire harness is almost horizontal from the harness fixing portion to the slide door 40). It is fixed for each vehicle type and is difficult to change. Therefore, it is usually necessary to maintain the position of the opening 87 for leading out the harness, and it is easy to deal with these cases by moving the position of the harness winding portion 85 upward by the extension portion 88 of the case 82. can do. In addition to the interference of the structure in the slide door, it is possible to easily cope with the shape of the structure, the structure for fixing the wire surplus length absorption device 81 to the slide door 40, the fixing method, and the like. Further, the present invention can also be applied to the case where the position of the upper harness winding portion 85 is kept constant depending on the vehicle type and the position of the lower harness lead-out opening 87 is desired to be changed.
[0073]
As shown in FIG. 22, the first case body (cover) 83 and the second case body (base) 84 are fixed with screws 63. 22 and 23, the wire harness is not shown. A curved harness guide wall 90 similar to that in FIG. 18 is formed on the lower end side of the extension portion 88 of the case 82, that is, on the lower end side of the harness extraction portion 86.
[0074]
A substantially rectangular tubular harness take-out portion 86 is configured by the front wall portion (represented by reference numeral 88) of the first case main body 83 and the rear wall portion 91 of the second case main body 84. The harness take-out portion 86 is extended vertically (straight in the vertical direction). The wire harness is led out from the reel 60 and positioned in the space 92 in the harness take-out portion, and is routed on the vehicle body side while being smoothly bent along the harness guide wall 90.
[0075]
As shown in FIGS. 9 to 11, the wire harness swings back and forth within the harness take-out portion 86 as the slide door is opened and closed. Since the wire harness extends long downward from the reel 60 in the harness take-out portion 86, the harness guide wall 90 that smoothly curves the wire harness in the harness lead-out opening 87 is essential.
[0076]
The second case main body 84 includes a reel rotation absorbing portion (a portion accommodating a loosely wound wire harness) including a short cylindrical wall portion 93 protruding to the back side following the wall portion 91 of the harness take-out portion 86. 95 is integrally formed. A harness take-up portion 85 is configured by the reel rotation absorbing portion 95 on the back side and the harness expansion / contraction portion 94 on the front side. A space 89 is secured below the reel rotation absorbing portion 95 to prevent interference with an external structure. The harness take-up portion 85 continues to the harness take-out portion 86 in a step shape.
[0077]
Although the length (height) dimension of the harness take-up portion 85 and the harness take-out portion 86 of this embodiment is approximately the same, the length of the harness take-out portion 86 (the length of the extension portion 88) depends on the internal shape of the sliding door. Can be appropriately set. The shapes of the harness guide wall 90, the reel 60, the shaft portion 64, the receiving portion 65, and the harness fixing wall 67 are the same as those in FIG.
[0078]
In addition, it is also possible to apply the sliding contact part of embodiment of FIGS. 5-7 as a reel rotation absorption part of each embodiment of FIGS. 18-23. In this case, the sliding contact portion is accommodated in the second case body 84 on the back side. In addition, in the embodiment shown in FIGS. 18 to 23, the case main bodies 53 and 54 can be fixed by a locking means, adhesion, welding or the like in addition to the screws.
[0079]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, the wire can be drawn and wound in a three-dimensional direction over a wide range while swinging the wire along the elongated opening of the case. Therefore, in the case where the relative movement between the one connection side where the wire surplus length absorber is installed and the counterpart connection side where the wire is drawn from the wire surplus length absorber is three-dimensionally, the wire It can absorb slack. In addition, the structure is simple and compact compared to the conventional arm link type wire surplus length absorber, so it can be easily installed in a narrow space such as a sliding door, and the wire winding length is set relatively long. Therefore, it can be used for general purposes (shared) on the various connection side, thereby greatly reducing the component cost and the management cost.
[0080]
  In addition, since the opening is formed long over the entire width of the case, the swing range of the electric wire is widened, and the relative movement range of the mating connection portion side or the wire surplus length absorbing device is expanded. It becomes possible to deal with various types of connection side and counterpart connection side.
  In addition, the electric wire drawn out from the reel is directly guided to the opening for drawing out the electric wire, thereby reducing the stress applied to the electric wire, preventing the wire from being worn, and taking out, winding or shaking the electric wire. The movement is performed smoothly, which increases the reliability of power supply.
  Also, the sliding contact between the contact terminal and the circuit conductor allows the rotation of the reel, and smooth extra length absorption is performed, and the loosely wound portion of the fixed-side electric wire is not required, and the extra wire extra length absorber is further improved. It is made compact.
  In addition, when the sliding door is opened or closed, the movable wire led out from the wire surplus length absorbing device swings along the elongated opening, and the three operations of drawing, winding, and drawing are performed. In order to smoothly and reliably absorb slack, and to move in a three-dimensional direction along the elongated opening of the wire surplus length absorbing device in response to the sliding movement of the sliding door of the automobile in the three-dimensional direction. Because the cable can be pulled out and taken up, it is possible to reliably prevent the electric wire from being caught between the sliding door and the vehicle body, and to improve the reliability of power supply and signal supply to each accessory of the sliding door. . In addition, the compact wire surplus length absorber can be easily and securely assembled in the narrow space of the sliding door and the vehicle body, so that interference with other parts and other structures in the sliding door and the vehicle body is ensured. And the degree of freedom in layout of other parts and other structures is improved.
[0081]
  Claim2According to the described invention, the electric wire is drawn out in a curved shape along the electric wire guide wall, and is drawn in the case in a curved shape along the electric wire guide wall, and smoothly swings without being caught along the electric wire guide wall. Therefore, the wire can be pulled out and wound smoothly without being caught by a small force, the operation feeling is improved, the urging member can be downsized, and the wire surplus length absorber can be made compact, and the wire Is prevented from being worn, damaged or deformed, and the power supply current or signal current is reliably supplied.
[0082]
  Claim3According to the described invention, various positions of the wire winding portion including the reel are separated from the opening portion while securing the position of the opening portion for leading out the electric wire according to the vehicle type and the like. Therefore, the wire surplus length absorption device can be shared, and the versatility is increased, so that the number of parts is reduced, parts management is facilitated, and the cost is reduced.
[0087]
  Claim4According to the described invention, the electric wire is led out almost horizontally from the opening of the case as the sliding door is opened and closed, and the electric wire swings along the opening in that state, so that no twisting force acts on the electric wire. In addition, the wire can be swung, pulled out and wound more smoothly and surely, the extra length of the wire can be absorbed more smoothly, and the wire torsion absorbing mechanism is not required. Further simplification and cost reduction.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing a first embodiment of a wire surplus length absorber according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line AA of FIG.
FIG. 3 is a perspective view showing one side of the reel portion of the wire surplus length absorber.
FIG. 4 is a perspective view showing the other side of the reel portion.
FIG. 5 is a longitudinal sectional view showing a second embodiment of the wire surplus length absorbing device.
FIG. 6 is a perspective view showing the other side of the reel portion of the wire surplus length absorber.
FIG. 7 is a perspective view showing an outer portion of the case of the wire surplus length absorber.
FIG. 8 is an overall perspective view showing an embodiment of a wire surplus length absorbing device.
FIG. 9 is a front view showing the operation of the wire surplus length absorbing device (state when the wire is pulled out).
FIG. 10 is a front view showing a state when the electric wire is drawn (winded).
FIG. 11 is a front view showing a state when the electric wire is pulled out in the opposite direction.
FIG. 12 is a perspective view showing an embodiment of a power supply device for a sliding door using a wire surplus length absorbing device.
FIG. 13 is a perspective view showing a state when the door is open in the sliding door power supply apparatus.
FIG. 14 is a perspective view showing another embodiment of the power supply apparatus for a sliding door.
FIG. 15 is a perspective view showing a state when the door is opened in the sliding door power supply apparatus.
FIG. 16 is a perspective view showing another embodiment of the power supply device for a sliding door.
FIG. 17 is a perspective view showing a state of the sliding door power supply device when the door is open.
FIG. 18 is a perspective view showing a third embodiment of the wire surplus length absorbing device.
FIG. 19 is a front view of the wire surplus length absorber.
FIG. 20 is a bottom view (bottom view) showing the wire surplus length absorbing device.
21 is a cross-sectional view taken along the line HH in FIG.
FIG. 22 is a perspective view showing a fourth embodiment of the wire surplus length absorbing device.
FIG. 23 is a longitudinal sectional view showing the wire surplus length absorber.
FIG. 24 is a perspective view showing one embodiment of a power supply device for a sliding door using a conventional wire surplus length absorbing device.
[Explanation of symbols]
1,28,49,51,81 Wire surplus length absorber
2,52,82 cases
3,57 Wire harness (electric wire)
3a Movable wire harness (electric wire)
3b Fixed wire harness (electric wire)
4,27,60 reel
5,61 Wound spring (biasing member)
6,55,87 Long opening
6a, 6b opening
25 Contact terminal
26 Circuit conductor
34, 56, 90 Harness guide wall (electric wire guide wall)
40 sliding door
41, 46, 50 Power supply device for sliding door
42 Vehicle body
69,95 Reel rotation absorber
88 Extension

Claims

A case, a reel for winding an electric wire provided rotatably in the case, and a biasing member for biasing the reel in the direction of winding the electric wire, and swinging out the electric wire on the movable side A long opening is formed over the entire width of the case, a reel rotation absorbing portion is disposed adjacent to the axial direction of the reel, and the opening is disposed opposite to the radial direction of the reel ,
A contact terminal is provided on one of the reel and the case, and an annular circuit conductor in contact with the contact terminal is provided on either of the reels and the case, and the movable terminal is provided on either the contact terminal or the circuit conductor. side of the wire is connected, and the other to the electrical wires of the fixed side are connected, the wire excess length absorbing device which the reel rotation absorbing portion is formed by structure, disposed on the sliding door or the vehicle body, the movable side the electric wire is wired to one of the said sliding door and said vehicle body, by arranging the other one of the fixed side of the electric wire derived from the reel rotation absorbing portion, the total of the sliding door The movable-side electric wire is drawn out from the reel when the slide door is closed and fully opened, and the movable-side electric wire is wound around the reel and the extra length is absorbed when the slide door is half-opened. .

The power supply apparatus for a sliding door according to claim 1, wherein a curved wire guide wall is formed at a peripheral edge of the opening.

The power supply apparatus for a sliding door according to claim 1 or 2, wherein the case is extended long between the reel and the opening.

The said wire surplus length absorption apparatus is arrange | positioned horizontally, and the elongate opening part of the said case is arrange | positioned toward the said vehicle body or a sliding door, The any one of Claims 1-3 characterized by the above-mentioned. The power supply apparatus for sliding doors as described in 2.