JP4075529B2 - 燃料噴射ノズル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料噴射ノズルに関し、特に燃料噴霧特性の向上に係る噴孔部分の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の燃料噴射ノズルは、ノズルボディの先端部に形成された弁座とニードルバルブ先端との接触及び離間の繰り返しに応じて、閉弁及び開弁動作を行っている。詳しくは、インジェクションポンプにより圧送され、ノズル内の加圧室に貯留された燃料の圧力が、予め設定された噴射開始圧力以上となると、ニードルバルブが押し上げられて、その先端が弁座から離間される。これにより、ノズル先端に形成された噴孔と加圧室とが連通されて噴孔から燃料が噴射される。
【0003】
一方、ディーゼル機関などの内燃機関の一部では、その燃料の噴射方式として、燃料噴射ノズルの先端部を燃焼室内に突出させ、その燃焼室内に直接燃料を噴射する直噴方式が採用されている。こうした直噴方式を採用する内燃機関では、噴射した燃料噴霧の微粒化により、燃料の燃焼性を向上し、黒煙やPM(パティキュレートマター)を低減させることができる。そのため、燃料噴射ノズルでは、その噴孔を小径化して燃料の噴射圧を高めるなどの微粒化促進に改良が加えられてきた。ただし、燃料噴霧を微粒化すると、その反面、燃料の貫通力が低下して、噴霧到達距離は短縮されてしまう。
【0004】
そこで従来、特開平7−167016号公報には、燃料噴射ノズルの噴孔を、大径の噴孔の周囲に複数の小径の噴孔が配設された噴孔群として形成することで、燃料噴霧の微粒化を図りつつ、その噴霧到達距離についても好適に保持可能な燃料噴射ノズルが提案されている。この燃料噴射ノズルでは、一時に多量の燃料が噴射される大径の噴孔によっては、高い貫通力を有する燃料噴霧が形成される。また、小径化に応じて噴射圧の高められた小径の噴孔によっては、微粒化された燃料噴霧が形成される。これにより、上記の噴孔群全体では、中央部分の貫通力が高く、外周部分の微粒化された噴霧が形成されるため、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立が可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、近年は、排気エミッションなどの要求の高まりに応じて、燃料噴霧の広がり角などのような燃料噴霧形状についても、厳密に制御することが求められるようになっている。ところが、上記従来の燃料噴射ノズルでは、噴霧外周部分の微粒化された燃料が拡散され易く、燃料噴霧形状を所望とする形状に留めることが困難となっている。
【0006】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図りつつ、更に燃料噴霧形状についてもこれを容易に管理することのできる燃料噴射ノズルを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果を記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、加圧された燃料を一方向に噴射する噴射部がノズル先端に形成される燃料噴射ノズルにおいて、前記噴射部は、複数の大径噴孔とこの噴孔よりも孔径の小さい小径噴孔とを含む噴孔群として構成され、前記小径噴孔が前記複数の大径噴孔により取り囲まれる態様で各噴孔が設けられ、前記大径噴孔として4つのみの噴孔が設けられ、前記小径噴孔として1つのみの噴孔が設けられるものであって、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上において、前記4つの大径噴孔のそれぞれが一の四角形の頂点に対応する位置に設けられ、且つ前記1つの小径噴孔が前記一の四角形の中心またはその近傍に対応する位置に設けられるものであることを要旨としている。
【0008】
上記構成では、より孔径の大きい大径噴孔からは一時に多量の燃料が噴射されるため、より大きい貫通力を有する燃料噴霧が形成される。一方、より孔径の小さい小径噴孔からは、孔径の小ささ故に燃料の噴射圧が高められ、より微粒化された燃料噴霧が形成される。そして、それら大小径の噴孔を織り交ぜた噴孔群より一方向に燃料が噴射されるため、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図ることができる。ちなみに上記構成では、大径噴孔から噴射された強い噴流に乗って、微粒化された燃料噴霧の到達距離が延ばされたり、各噴孔から噴射された燃料噴霧の干渉により、燃料噴霧の微粒化が更に促進されたりもするようになっている。
しかも、小径噴孔から噴射された微粒化された燃料噴霧の周りに、大径噴孔から噴射された強い噴流の燃料噴霧が形成されることから、微粒化された燃料噴霧の拡散が規制されるようにもなる。したがって、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図りつつ、更に燃料噴霧形状についてもこれを容易に管理することができる。また、小径噴孔の周りを取り囲むように4つの大径噴孔を設けるようにしているため、燃料噴霧の拡散をより適切に規制することができる。
【0009】
(2)請求項2に記載の発明は、加圧された燃料を一方向に噴射する噴射部がノズル先端に形成される燃料噴射ノズルにおいて、前記噴射部は、複数の大径噴孔とこの噴孔よりも孔径の小さい小径噴孔とを含む噴孔群として構成され、前記小径噴孔が前記複数の大径噴孔により取り囲まれる態様で各噴孔が設けられ、前記大径噴孔として2つのみの噴孔が設けられ、前記小径噴孔として1つのみの噴孔が設けられるものであって、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上において、前記1つの小径噴孔が前記2つの大径噴孔の間の中心またはその近傍に設けられるものであることを要旨としている。
【0010】
(3)請求項3に記載の発明は、本体の先端部に設けられる半球状の燃料溜めに加圧された燃料を供給し、この燃料溜めに形成される噴射部から前記燃料を一方向に噴射する燃料噴射ノズルにおいて、前記半球状の燃料溜めは、本体の中心線を含む一の断面上に前記噴射部として一対のものが存在する態様、且つこの一対の噴射部が前記断面上において前記中心線を対称軸として線対称の関係となる態様で構成されるものであり、前記噴射部は、複数の大径噴孔とこの噴孔よりも孔径の小さい複数の小径噴孔とを含む噴孔群として構成され、前記複数の小径噴孔が前記複数の大径噴孔により取り囲まれる態様で各噴孔が設けられるものであり、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上において、前記複数の大径噴孔の一つとこれに対して最も近くに位置する前記複数の小径噴孔の一つとの間隔が隣り合う一の小径噴孔と他の小径噴孔との間隔よりも大きく設定されることを要旨としている。
【0011】
(4)請求項4に記載の発明は、本体の先端部に設けられる半球状の燃料溜めに加圧された燃料を供給し、この燃料溜めに形成される噴射部から前記燃料を一方向に噴射する燃料噴射ノズルにおいて、前記半球状の燃料溜めは、本体の中心線を含む一の断面上に前記噴射部として一対のものが存在する態様、且つこの一対の噴射部が前記断面上において前記中心線を対称軸として線対称の関係となる態様で構成されるものであり、前記噴射部は、複数の大径噴孔とこの噴孔よりも孔径の小さい複数の小径噴孔とを含む噴孔群として構成され、前記複数の小径噴孔が前記複数の大径噴孔により取り囲まれる態様で各噴孔が設けられるものであって、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上において、前記複数の大径噴孔のそれぞれが一の多角形の頂点に対応する位置に設けられ、且つ前記複数の小径噴孔のそれぞれが前記多角形とは別の多角形の頂点に対応する位置に設けられるものであり、前記一の多角形と前記別の多角形との間隔のうちの最も小さいものが前記別の多角形内においての一の小径噴孔と他の小径噴孔との間隔よりも大きく設定されることを要旨としている。
【0012】
上記構成によれば、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図りつつ、更に燃料噴霧形状についてもこれを容易に管理することができるようになる。また、噴射部の中央部近傍に複数の小径噴孔を配設すれば、微粒化された燃料噴霧をより多く形成することが可能となる。また、小径噴孔の周りを取り囲むように3つ以上の大径噴孔を配設するようにすれば、燃料噴霧の拡散をより適切に規制することができる。ちなみに、そうした構成において、各大径噴孔を、その数分の頂点を有する正多角形の各頂点近傍にそれぞれ配設するようにすれば、噴射部から噴射された燃料噴霧における燃料密度の偏在を低減することができるようにもなる。
【0013】
(5)請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記大径噴孔として4つのみの噴孔が設けられることを要旨としている。
【0014】
(6)請求項6に記載の発明は、加圧された燃料を一方向に噴射する噴射部がノズル先端に形成される燃料噴射ノズルにおいて、前記噴射部は、一対の大径噴孔とこの噴孔よりも孔径の小さい複数の小径噴孔とを含む噴孔群として構成され、前記複数の小径噴孔が前記一対の大径噴孔の間に位置する態様で各噴孔が設けられるものであって、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上において、前記複数の小径噴孔のそれぞれが一の多角形の頂点に対応する位置に設けられるものであり、前記一対の大径噴孔のそれぞれと前記多角形との間隔のうちの最も小さいものが前記多角形内においての一の小径噴孔と他の小径噴孔との間隔よりも大きく設定されることを要旨としている。
上記構成によれば、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図りつつ、更に燃料噴霧形状についてもこれを容易に管理することができるようになる。また、噴射部の中央部近傍に複数の小径噴孔を配設すれば、微粒化された燃料噴霧をより多く形成することが可能となる。
【0015】
(7)請求項7に記載の発明は、請求項3〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記小径噴孔として4つのみの噴孔が設けられることを要旨としている。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項3〜7のいずれか一項に記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記一の噴孔と他の噴孔との間隔は、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上においてこれら噴孔の中心点を結ぶ線分の長さであることを要旨としている。
【0016】
(9)請求項9に記載の発明は、ノズル先端に形成された噴射部から加圧された燃料を噴射する燃料噴射ノズルにおいて、一方向に燃料を噴射する噴射部を、複数の長噴孔とその長噴孔よりも孔長の短い短噴孔とを備える噴孔群として形成するとともに、前記短噴孔を前記噴射部の中央近傍に配設し、その短噴孔の周囲を取り囲むように前記各長噴孔をそれぞれ設けたことを要旨としている。
【0017】
噴孔の孔長を長くすれば、その分、その噴孔内で燃料の流れ方向が規制されることから、燃料の噴出方向が収束されることとなるため、より孔長の長い長噴孔からは、より噴流の強い、より貫通力の高い燃料噴霧が形成される。一方、より孔長の短い短噴孔では、燃料の噴射方向が拡散されるため、より微粒化された燃料噴霧が形成される。そして、それら長短の噴孔を織り交ぜた噴孔群より一方向に燃料が噴射されるため、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図ることができる。ちなみに上記構成では、長噴孔から噴射された強い噴流に乗って、微粒化された燃料噴霧の到達距離が延ばされたり、各噴孔から噴射された燃料噴霧の干渉により、燃料噴霧の微粒化が更に促進されたりもするようになっている。
しかも、短噴孔から噴射された微粒化された燃料噴霧の周りに、長噴孔から噴射された強い噴流の燃料噴霧が形成されることから、微粒化された燃料噴霧の拡散が規制されるようにもなる。したがって、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図りつつ、更に燃料噴霧形状についてもこれを容易に管理することができる。
【0018】
(10)請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記噴射部を2つの長噴孔と1つの短噴孔とから構成するとともに、前記長噴孔及び前記短噴孔を通過する一の断面上において前記2つの長噴孔の中心点同士を結ぶ線分の中点近傍に前記短噴孔を設けたことを要旨としている。
【0019】
(11)請求項11に記載の発明は、請求項9に記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記噴射部を2つの長噴孔と複数の短噴孔とから構成するとともに、前記長噴孔及び前記短噴孔を通過する一の断面上において前記2つの長噴孔の中心点同士を結ぶ線分の中点近傍に前記複数の短噴孔を設けたことを要旨としている。
【0020】
(12)請求項12に記載の発明は、請求項9に記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記噴射部を3つ以上の長噴孔と1つの短噴孔とから構成するとともに、前記長噴孔及び前記短噴孔を通過する一の断面上において前記各長噴孔の中心点を結んで形成される多角形の中心位置近傍に前記短噴孔を設けたことを要旨としている。
【0021】
(13)請求項13に記載の発明は、請求項9に記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記噴射部を3つ以上の長噴孔と複数の短噴孔とから構成するとともに、前記長噴孔及び前記短噴孔を通過する一の断面上において前記各長噴孔の中心点を結んで形成される多角形の中心位置近傍に前記複数の短噴孔を設けたことを要旨としている。
【0022】
ここで請求項11あるいは請求項13のように、噴射部の中央部近傍に複数の短噴孔を配設すれば、微粒化された燃料噴霧をより多く形成することが可能となる。また請求項12あるいは請求項13のように、短噴孔の周りを取り囲むように3つ以上の長噴孔を配設するようにすれば、燃料噴霧の拡散をより適切に規制することができる。ちなみに、そうした構成において、各長噴孔を、その数分の頂点を有する正多角形の各頂点近傍にそれぞれ配設するようにすれば、噴射部から噴射された燃料噴霧における燃料密度の偏在を低減することができるようにもなる。
【0023】
(14)請求項14に記載の発明は、請求項9〜13のいずれか一項に記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記長噴孔は、前記ノズル先端の当該噴孔の形成位置周囲を凸状に突出させることで形成されることを要旨としている。
(15)請求項15に記載の発明は、請求項9〜14のいずれか一項に記載の燃料噴射ノズルにおいて、前記短噴孔は、前記ノズル先端の当該噴孔の形成位置周囲を凹状に窪ませることで形成されることを要旨としている。
【0024】
上記各構成によれば、ノズル先端に孔長の異なる噴孔を比較的容易に形成することができる。また、各噴孔の孔長の調整をより的確に行えるようにもなる。
【0025】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した燃料噴射ノズルの第1の実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。本実施形態の燃料噴射ノズルは、ディーゼル機関などの内燃機関において、燃料噴射ノズルの先端部を燃焼室内に突出させ、その燃焼室内に直接燃料を噴射する直噴方式に採用されるものである。
【0026】
図1に示すように、燃料噴射ノズル10は、ノズルボディ11とそのノズルボディ11内部の略中央に軸方向に摺動可能なニードルバルブ12とを有して形成されている。
【0027】
ノズルボディ11は、有底の略中空円筒状に形成されており、そのノズルボディ11の略中央に配設されているニードルバルブ12とノズルボディ11との間には、燃料溜まり13、案内孔14が形成されている。
【0028】
ここで、燃料溜まり13は燃料通路16と連通されており、圧送された燃料は燃料通路16を通り燃料溜まり13へ送られる。また、案内孔14は、その一端が燃料溜まり13に連通されており、他端はニードルバルブ12とノズルボディ11の内周面とが当接する弁座17まで形成されている。
【0029】
また、ノズルボディ11の先端部には、その拡大断面を図2に示すように、噴射部18とこの噴射部18に連通するサック15とが形成されている。
ここで、噴射部18は、図3にその正面構造を示すように、小径噴孔D30及び大径噴孔D31を有して構成されている。大径噴孔D31は、その中心点を結んで形成される略正四角形の各頂点近傍に位置しており、略正四角形の中央近傍に大径噴孔D31よりも小さい孔径を持つ小径噴孔D30が1つ形成されている。
【0030】
また、上記ニードルバルブ12は、これもその先端部の拡大断面を図2に示すように、その先端方向に向かって順に、略中実円筒状の大径円柱部12aと、緩やかな傾斜角度を有し先端方向に径が徐々に小さく形成された小径円柱部12bと、略円錐状のノズルニードル12cとを有している。これら3者は連続して形成されており、各境界面の径は一致している。
【0031】
一方、図1に示されるように、上記ニードルバルブ12の上方にはプレッシャースプリング19が配設されており、ニードルバルブ12はこのプレッシャースプリング19によって常に下方に押し付けられている。ただし、下方とはニードルバルブ12に対して燃料噴射ノズル10の先端方向を示し、上方とはプレッシャースプリング19方向を示すこととする。
【0032】
次に、このように構成される本実施形態の燃料噴射ノズルの動作、並びにその作用について先の図1〜図3及び図4を合わせ参照して説明する。
燃料噴射ポンプ等から圧送された燃料は燃料通路16を通り、燃料溜まり13へと供給される。このとき、ニードルバルブ12はプレッシャースプリング19により下方へと押し付けられているため、ニードルバルブ12とノズルボディ11の内周とが当接している弁座17とは離間していない。すなわち、燃料噴射ノズル10は閉弁状態であり燃料は噴射されていない。
【0033】
しかし、燃料が供給されるにしたがって、燃料溜まり13の圧力が増加し、ニードルバルブ12を上方へと押し上げようとする力が増大する。そして、ニードルバルブ12が燃料溜まり13に圧送された燃料によって上方に摺動されると、弁座17から離間し、サック15に燃料が供給される。
【0034】
燃料がサック15に供給されると、サック15と連通している噴射部18から燃料が噴射される。噴射部18の大径噴孔D31(図3)から噴射された燃料は、一時に多量の燃料が噴射されるため、より大きい貫通力を有する燃料噴霧を形成する。一方、上記小径噴孔D30(図3)から噴射された燃料は、孔径の小ささ故に燃料の噴射圧が高められ、より微粒化された燃料噴霧を形成する。
【0035】
このようにして、大径噴孔D31及び小径噴孔D30からなる噴射部18から噴射された燃料の噴霧形状の外観及びその断面を図4に模式的に示す。図4に示す噴霧形状において、外縁は大径噴孔D31による燃料の噴霧形状、中央近傍は小径噴孔D30による燃料の噴霧形状を示している。中央近傍の小径噴孔D30は、その周囲を大径噴孔D31に取り囲まれるように配設されているため、小径噴孔D30を通じて微粒化されて噴射された燃料の拡がりが大径噴孔D31を通じて噴射された燃料によって抑制される。また、大径噴孔D31から噴射された燃料は貫通力に優れ、噴霧到達距離の十分な確保が可能である。ちなみに上記構成では、大径噴孔D31から噴射された強い噴流に乗って、微粒化された燃料噴霧の到達距離が延ばされたり、各噴孔から噴射された燃料噴霧の干渉により、燃料噴霧の微粒化が更に促進されたりもするようになっている。
【0036】
しかも、小径噴孔D30から噴射された微粒化された燃料噴霧の周りに、大径噴孔から噴射された強い噴流の燃料噴霧が形成されることから、微粒化された燃料噴霧の拡散が規制されるようにもなる。したがって、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図りつつ、更に燃料噴霧形状についてもこれを容易に管理することができる。
【0037】
以上説明したように、上記実施形態の燃料噴射ノズルによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)燃料の噴射部18を構成する噴孔の構造を図2及び図3に示すような構造とした。すなわち、大径噴孔D31が略正四角形の各頂点近傍に配設されており、その略正四角形の中心近傍に小径噴孔D30が配設される構造とした。これにより、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図りつつ、更に燃料噴霧形状についてもこれを容易に管理することができるようになる。
【0038】
なお、本実施形態は以下のように変更しても同様の効果を得ることができる。
・本実施形態では、図3に示したように、略正四角形の各頂点近傍に大径噴孔D31を配設したが、その各大径噴孔D31の位置関係を維持した状態で、小径噴孔D30を中心に任意角度回転させたかたちでそれら大径噴孔D31を配設するようにしても良い。こうした場合でも、大径噴孔D31は小径噴孔D30を取り囲む位置関係にあり、上記同様の効果を得ることができる。
【0039】
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した燃料噴射ノズルの第2の実施形態を図5にしたがって説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態の燃料噴射ノズルの噴射部18を構成する小径噴孔D30について、その配設態様を変更したものであり、他の重複する部分についてはその図示、並びに詳細な説明を省略する。
【0040】
本実施形態は、図5(a)に上記噴射部18の正面構造を示すように、略正四角形の各頂点近傍に大径噴孔D31を配設し、その略正四角形の中心近傍に4つの小径噴孔D50を配設する構成になっている。また、この4つの小径噴孔D50は、大径噴孔D31の配置と同様にして、略正四角形の各頂点近傍に配設されている。すなわち、4つの大径噴孔D31は4つの小径噴孔D50の周りを取り囲むように配設されている。
【0041】
このような構成によっても、小径噴孔D50から噴射された燃料は、大径噴孔D31より噴射圧が高いため微粒化が促進されるようになる。また、4つの小径噴孔D50はそれぞれ近接しているため、噴射後の各噴孔から噴射された燃料は互いに干渉し合い、さらに燃料の微粒化が促進されることともなる。しかも、上記構成では、小径噴孔D50の各々を大径噴孔D31が取り囲むかたちとなっているため、燃料噴霧の拡散をより適切に規制することができるとともに、噴射部18から噴射された燃料噴霧における燃料密度の偏在を低減することができるようにもなる。
【0042】
以上説明したように、この実施形態の燃料噴射ノズルによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)この実施形態では、略正四角形の各頂点近傍に各大径噴孔D31を配設し、その略正四角形の中心近傍に4つの小径噴孔D50を配設することとした。また、これら4つの小径噴孔D50は、大径噴孔D31の配置と同様にして、略正四角形の各頂点近傍に配設されている。したがって、この場合も燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図りつつ、更に燃料噴霧形状についてもこれを容易に管理することができる。しかも、4つの大径噴孔D31が4つの小径噴孔D50の周りを取り囲むように配設されることで、噴射部18から噴射された燃料噴霧における燃料密度の偏在を低減することもできる。
【0043】
なお、本実施形態は以下のように変更しても良い。
・図5(b)に、同じく上記噴射部18の正面構造として示すように、略正四角形の各頂点近傍に配設された大径噴孔D31を、略正四角形の中央を中心として、例えば90度回転させたかたちで配設しても良い。また、この回転角は90度に限定されるものではなく、任意の角度だけ回転させても良い。さらに、略正四角形の各頂点近傍に配設された4つの小径噴孔D50の各噴孔の位置関係を維持した状態であれば、該小径噴孔D50についても、その略正四角形の中央を中心として任意角度回転させても良い。これらの構成であっても、略正四角形の各頂点近傍に配設された大径噴孔D31は、略正四角形の中央近傍に配設された4つの小径噴孔D50を取り囲むといった配置関係は維持されており、上記第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0044】
・図6(a)あるいは(b)に、これも同じく上記噴射部18の正面構造として示す構成を採用することもできる。ちなみに図6(a)では、2つの大径噴孔D31aと4つの小径噴孔D50を有し、大径噴孔D31aの中心点同士を結ぶ線分の中点近傍に、略正四角形の各頂点近傍に対応する4つの小径噴孔D50を配設している。また、図6(b)では上記2つの大径噴孔D31aを、それら大径噴孔D31aの中心点同士を結ぶ線分の中点を中心に90度回転させて大径噴孔D31bとしている。ただし、この回転角度は90度に限定されるものではない。いずれにしろ、このような構成であっても、上記第2の実施形態に準じた効果を得ることはできる。
【0045】
(第3の実施形態)
次に、本発明を具体化した燃料噴射ノズルの第3の実施形態を図7にしたがって説明する。なお、この実施形態も、先の第1の実施形態の燃料噴射ノズルの噴射部に相当する部分についてその構造を変更したものであり、他の重複する部分については、その図示並びに詳細な説明を省略する。
【0046】
さて、この実施形態では、図7(a)に噴射部D70aとして示すように、その噴孔D71aと噴孔D72aとの孔径は全て同径に形成されている。また、噴孔D71aの孔長はL1であり噴孔D72aの孔長はL2であって、両者の孔長の関係はL1>L2になっている。なお、この噴孔D72aの孔長L2は、ノズル先端部73の表面が選択的に凹状に加工されて設定されている。また、噴射部D70aの噴孔D71a及び噴孔D72aの配置は、例えば先の第1の実施形態の噴孔の配置に対応している。すなわち、噴射部D70aの中央近傍には噴孔D72aが形成されており、その噴孔D72aを取り囲むようにして噴孔D71aが形成されている。
【0047】
ここで、噴孔D72aに対して長い孔長L1を有する噴孔D71aは、その孔長が長い分、該噴孔D71a内での燃料の流れ方向が長く規制されることから、燃料の噴出方向も収束される。このため、より長い孔長L1を有する噴孔D71aからは、より噴流の強い、より貫通力の高い燃料噴霧が形成される。一方、より短い孔長L2を有する噴孔D72aからは、燃料の噴射方向が拡散され易くなるため、より微粒化された燃料噴霧が形成される。そして、それら長短の噴孔D71a及び噴孔D72aを織り交ぜた噴孔群から一方向に燃料が噴射されるため、先の図4に準じた態様で、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立が図られるようになる。そして上記構成によっても、噴孔D71aから噴射された強い噴流に乗って、微粒化された燃料噴霧の到達距離が延ばされたり、噴孔D71a及び噴孔D72aから噴射された燃料噴霧の干渉により、燃料噴霧の微粒化が更に促進されたりもするようになる。
【0048】
しかも、噴孔D72aから噴射された微粒化された燃料噴霧の周りに、噴孔D71aから噴射された強い噴流の燃料噴霧が形成されることから、微粒化された燃料噴霧の拡散が規制されるようにもなる。したがって、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図りつつ、更に燃料噴霧形状についてもこれを容易に管理することができる。
【0049】
以上説明したように、この実施形態の燃料噴射ノズルによれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)この実施形態では、噴射部D70aとして、同径の孔径を有し、噴孔D71aの孔長はL1であり噴孔D72aの孔長はL2であって、その両者の孔長の関係がL1>L2となる噴孔D71a,D72aを形成した。こうした構成により、燃料噴霧の微粒化促進と噴霧到達距離の保持との両立を図るとともに、その噴霧形状を容易に管理することができるようになる。
【0050】
・なお、本実施形態は以下のように変更しても良い。図7(b)に、図7(a)に対応する断面構造を噴射部D70bとして示すように、同径を有する噴孔であって、ノズル先端部73の表面を噴孔D72bの形成位置周囲のみ選択的に凸部となるように形成し、噴孔D71bの孔長L3と噴孔D72bの孔長L4との関係がL3>L4となる構成とする。このような構成によっても、上記第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、この場合、上記第3の実施形態と比較して全体的に孔長が延長されることともなり、噴霧到達距離の更なる拡大を図ることも可能となる。
【0051】
その他、異なる特性を有する噴孔を混在させて構成する噴孔群としては、図8(a)〜(d)あるいは図9(a)及び(b)に例示する形態のものも考えられる。
【0052】
ちなみに、図8(a)に示す噴射部D80aは、略正四角形の各頂点近傍に4つの小径噴孔D81aを配設し、その中心近傍に小径噴孔D81aより大きい孔径を有する1つの大径噴孔D82aを配設した構成になっている。
【0053】
また、図8(b)に示す噴射部D80bは、2つの小径噴孔D81bの中心点同士を結ぶ線分の中点近傍に小径噴孔D81bよりも大きい孔径を有する1つの大径噴孔D82bを配設する構成になっている。
【0054】
また、図8(c)に示す噴射部D80aは、図8(a)の噴射部D80aの大径噴孔D82aを中心に任意角度だけ回転させた構成になっている。なお、図8(c)では大径噴孔D82aを中心に45度だけ回転させた例を示している。
【0055】
また、図8(d)に示す噴射部D80bは、図8(b)の噴射部D80bの大径噴孔D82bを中心に任意角度だけ回転させた構成になっている。なお、図8(d)では大径噴孔D82bを中心に90度だけ回転させた例を示している。
【0056】
また、図9(a)に示す噴射部D90aでは、複数の噴孔D91a及び噴孔D92aが配設されており、その噴孔D91aと噴孔D92aとの孔径は全て同径に形成されている。また、噴孔D91aの孔長はL5であり噴孔D92aの孔長はL6であって、両者の孔長の関係はL6>L5になっている。また、噴射部D90aの噴孔D91a及び噴孔D92aの配置は上記各実施形態の噴孔の配置や図8に例示した配置とすることができる。すなわち、噴射部D90aの中央近傍には噴孔D92aが形成されており、その噴孔D92aを取り囲むようにして噴孔D91aが配設される。
【0057】
また、図9(b)に示す噴射部D90bでは、噴孔D91bと噴孔D92bとの孔径は全て同径に形成されている。また、噴孔D91bの孔長はL7であり噴孔D92bの孔長はL8であって、両者の孔長の関係はL8>L7になっている。なお、噴射部D90bの噴孔D91b及び噴孔D92bの配置も上記各実施形態の噴孔の配置や図8に例示した配置とすることができる。すなわち、噴射部D90bの中央近傍には噴孔D92bが形成されており、その噴孔D92bを取り囲むようにして噴孔D91bが配設される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる燃料噴射ノズルの第1の実施形態について側面並びにその一部断面構造を示す部分断面側面図。
【図2】同実施形態の燃料噴射ノズルの先端部を拡大して示す部分断面図。
【図3】同実施形態の噴射部の噴孔配置例を示す正面図。
【図4】同実施形態の燃料噴射ノズルによる燃料の噴霧形状を模式的に示した側面図。
【図5】本発明にかかる燃料噴射ノズルの第2の実施形態についてその噴射部の噴孔配置例を示す正面図。
【図6】上記噴孔配置の変形例を示す正面図。
【図7】本発明にかかる燃料噴射ノズルの第3の実施形態についてその噴射部の断面構造を示す断面図。
【図8】噴孔配置の変形例を示す正面図。
【図9】噴射部の変形例を示す断面図。
【符号の説明】
10…燃料噴射ノズル、11…ノズルボディ、12…ニードルバルブ、12a…大径円柱部、12b…小径円柱部、12c…ノズルニードル、13…燃料溜まり、14…案内孔、15…サック、16…燃料通路、17…弁座、19…プレッシャースプリング、73…ノズル先端部、D30,D50,D81a,D81b…小径噴孔、D31,D31a,D31b,D82a,D82b…大径噴孔、18,D70a,D70b,D80a,D80b,D90a,D90b…噴射部、D71a,D71b,D72a,D72b,D91a,D91b,D92a,D92b…噴孔。

Claims (15)

  1. 加圧された燃料を一方向に噴射する噴射部がノズル先端に形成される燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴射部は、複数の大径噴孔とこの噴孔よりも孔径の小さい小径噴孔とを含む噴孔群として構成され、前記小径噴孔が前記複数の大径噴孔により取り囲まれる態様で各噴孔が設けられ、前記大径噴孔として4つのみの噴孔が設けられ、前記小径噴孔として1つのみの噴孔が設けられるものであって、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上において、前記4つの大径噴孔のそれぞれが一の四角形の頂点に対応する位置に設けられ、且つ前記1つの小径噴孔が前記一の四角形の中心またはその近傍に対応する位置に設けられるものである
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  2. 加圧された燃料を一方向に噴射する噴射部がノズル先端に形成される燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴射部は、複数の大径噴孔とこの噴孔よりも孔径の小さい小径噴孔とを含む噴孔群として構成され、前記小径噴孔が前記複数の大径噴孔により取り囲まれる態様で各噴孔が設けられ、前記大径噴孔として2つのみの噴孔が設けられ、前記小径噴孔として1つのみの噴孔が設けられるものであって、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上において、前記1つの小径噴孔が前記2つの大径噴孔の間の中心またはその近傍に設けられるものである
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  3. 本体の先端部に設けられる半球状の燃料溜めに加圧された燃料を供給し、この燃料溜めに形成される噴射部から前記燃料を一方向に噴射する燃料噴射ノズルにおいて、
    前記半球状の燃料溜めは、本体の中心線を含む一の断面上に前記噴射部として一対のものが存在する態様、且つこの一対の噴射部が前記断面上において前記中心線を対称軸として線対称の関係となる態様で構成されるものであり、
    前記噴射部は、複数の大径噴孔とこの噴孔よりも孔径の小さい複数の小径噴孔とを含む噴孔群として構成され、前記複数の小径噴孔が前記複数の大径噴孔により取り囲まれる態様で各噴孔が設けられるものであり、
    前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上において、前記複数の大径噴孔の一つとこれに対して最も近くに位置する前記複数の小径噴孔の一つとの間隔が隣り合う一の小径噴孔と他の小径噴孔との間隔よりも大きく設定される
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  4. 本体の先端部に設けられる半球状の燃料溜めに加圧された燃料を供給し、この燃料溜めに形成される噴射部から前記燃料を一方向に噴射する燃料噴射ノズルにおいて、
    前記半球状の燃料溜めは、本体の中心線を含む一の断面上に前記噴射部として一対のものが存在する態様、且つこの一対の噴射部が前記断面上において前記中心線を対称軸として線対称の関係となる態様で構成されるものであり、
    前記噴射部は、複数の大径噴孔とこの噴孔よりも孔径の小さい複数の小径噴孔とを含む噴孔群として構成され、前記複数の小径噴孔が前記複数の大径噴孔により取り囲まれる態様で各噴孔が設けられるものであって、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上において、前記複数の大径噴孔のそれぞれが一の多角形の頂点に対応する位置に設けられ、且つ前記複数の小径噴孔のそれぞれが前記多角形とは別の多角形の頂点に対応する位置に設けられるものであり、
    前記一の多角形と前記別の多角形との間隔のうちの最も小さいものが前記別の多角形内においての一の小径噴孔と他の小径噴孔との間隔よりも大きく設定される
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  5. 請求項3または4に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記大径噴孔として4つのみの噴孔が設けられる
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  6. 加圧された燃料を一方向に噴射する噴射部がノズル先端に形成される燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴射部は、一対の大径噴孔とこの噴孔よりも孔径の小さい複数の小径噴孔とを含む噴孔群として構成され、前記複数の小径噴孔が前記一対の大径噴孔の間に位置する態様で各噴孔が設けられるものであって、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上において、前記複数の小径噴孔のそれぞれが一の多角形の頂点に対応する位置に設けられるものであり、
    前記一対の大径噴孔のそれぞれと前記多角形との間隔のうちの最も小さいものが前記多角形内においての一の小径噴孔と他の小径噴孔との間隔よりも大きく設定される
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  7. 請求項3〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記小径噴孔として4つのみの噴孔が設けられる
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  8. 請求項3〜7のいずれか一項に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記一の噴孔と他の噴孔との間隔は、前記大径噴孔及び前記小径噴孔を通過する一の断面上においてこれら噴孔の中心点を結ぶ線分の長さである
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  9. ノズル先端に形成された噴射部から加圧された燃料を噴射する燃料噴射ノズルにおいて、
    一方向に燃料を噴射する噴射部を、複数の長噴孔とその長噴孔よりも孔長の短い短噴孔とを備える噴孔群として形成するとともに、前記短噴孔を前記噴射部の中央近傍に配設し、その短噴孔の周囲を取り囲むように前記各長噴孔をそれぞれ設けた
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  10. 請求項9に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴射部を2つの長噴孔と1つの短噴孔とから構成するとともに、前記長噴孔及び前記短噴孔を通過する一の断面上において前記2つの長噴孔の中心点同士を結ぶ線分の中点近傍に前記短噴孔を設けた
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  11. 請求項9に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴射部を2つの長噴孔と複数の短噴孔とから構成するとともに、前記長噴孔及び前記短噴孔を通過する一の断面上において前記2つの長噴孔の中心点同士を結ぶ線分の中点近傍に前記複数の短噴孔を設けた
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  12. 請求項9に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴射部を3つ以上の長噴孔と1つの短噴孔とから構成するとともに、前記長噴孔及び前記短噴孔を通過する一の断面上において前記各長噴孔の中心点を結んで形成される多角形の中心位置近傍に前記短噴孔を設けた
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  13. 請求項9に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記噴射部を3つ以上の長噴孔と複数の短噴孔とから構成するとともに、前記長噴孔及び前記短噴孔を通過する一の断面上において前記各長噴孔の中心点を結んで形成される多角形の中心位置近傍に前記複数の短噴孔を設けた
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  14. 請求項9〜13のいずれか一項に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記長噴孔は、前記ノズル先端の当該噴孔の形成位置周囲を凸状に突出させることで形成される
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
  15. 請求項9〜14のいずれか一項に記載の燃料噴射ノズルにおいて、
    前記短噴孔は、前記ノズル先端の当該噴孔の形成位置周囲を凹状に窪ませることで形成される
    ことを特徴とする燃料噴射ノズル。
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