JP4074035B2 - レゾルバ回転位置検出装置 - Google Patents

レゾルバ回転位置検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レゾルバ回転位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平3−78668号公報、特開平9−72758号公報、特開平11−64039号公報等には、レゾルバを備えた回転位置検出装置において、モータの回転位置を検出するときに発生する異常を検出するための装置を備えたものが開示されている。
【0003】
図11に示すように、特開平11−64039号公報に開示された回転位置検出装置51は、アクチュエータ本体52と、制御装置53とを備えている。アクチュエータ本体52には、1回転検出レゾルバ54、多極レゾルバ55、及び両レゾルバ54,55を回転させるモータ56が組み込まれている。制御装置53は、位置回路基板57上に切換スイッチ58、レゾルバ/デジタルコンバータ(RDコンバータ)59、発振回路60、EEPROM61等を有している。また、制御装置53は、CPU62、EEPROM63、PROM64、RAM65等を備えたコンピュータ66や、ドライブ回路67を有している。
【0004】
CPU62はドライブ回路67を制御して、モータ56の回転を調整する。発振回路60は両レゾルバ54,55に所定の位置測定用信号(正弦波)を出力し、両レゾルバ54,55はその位置測定用信号を基に、その角度位置に対応した位置検出信号(sin信号,cos信号)を切換スイッチ58を介してRDコンバータ59にそれぞれ出力する。RDコンバータ59はこれら位置検出信号を所定のデジタル信号に変換して、所定の位置検出データを作成する。CPU62は、位置検出データを基にして演算によりモータ56の絶対位置を算出する。
【0005】
この回転位置を測定する際に、その回転角度を正確に検出できないという異常が発生することがある。それは、回転位置検出装置1を構成する各部材が機械的に加工されて作製されているので、RDコンバータ59が出力するデジタル信号は誤差を有することがあるからである。その解決方法として本願出願人は、特公平8−1388号公報にて、その誤差に対応した補正データを予め作成し、その補正データをEEPROM61、63等に記憶させて誤差を解消する方法を考案している。
【0006】
異常には、他にラジアル荷重の過大負荷、回転位置検出装置1の配線系の異常、レゾルバ54,55内への異物(金属片等)の侵入による磁気回路のショートなどがある。まず、過大なラジアル荷重を受けた場合、レゾルバ54,55を構成するロータとステータ(共に図示せず)との間隔が変化するなどの現象が生じるため、位置検出データに大きな誤差が生じる。そのため、CPU62は指定された極に対してずれた位置の角度データをとることがあり、正確に補正ができない場合がある。
【0007】
また、配線系の異常には結線の断線やショートがある。結線の断線は、例えば、レゾルバ54,55と切換スイッチ58を結ぶケーブル68、またはレゾルバ54,55と発振回路60とを結ぶケーブル69に何らかの原因により過電流が流れることにより起こる。さらに、結線のショートは、例えばケーブル68とケーブル69とが短絡することにより起こる。また、レゾルバ54,55の磁気的ショートとは、レゾルバ54,55を構成する基板(図示せず)と金属片(図示せず)とが接触することにより、ケーブル68とケーブル69とが短絡状態となったときに起こる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の回転位置検出装置1では、結線上の断線やショート等の1つひとつの異常に対してその異常を検知することはできても、1つの装置として複数の異常を種別に検知することはできなかった。
【0009】
また、過大なラジアル荷重がかかったとき正確な回転位置を検出することができないという問題があった。
本発明は前記の問題点に鑑みてなされたものであって、第1の目的は、複数の異常を検出して識別することができるレゾルバ回転位置検出装置を提供することにある。第2の目的は、第1の目的を達成するとともに、過大なラジアル荷重を受けても正確な回転位置検出ができることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明では、駆動手段により駆動されるアクチュエータ本体に備えられた多極レゾルバを含む複数のレゾルバと、前記各レゾルバからの信号値をRDコンバータによって変換し、前記レゾルバが設けられている前記アクチュエータ本体の回転位置に応じた検出信号として出力する位置検出手段と、前記位置検出手段の検出信号を基に、前記アクチュエータ本体の回転位置を演算する演算手段と、前記検出信号に対応した正常な帰還信号に相当する前記レゾルバからの信号値を記憶する記憶手段と、前記アクチュエータ本体の回転位置を演算する際に、前記レゾルバからの信号値が正常な許容範囲内であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記レゾルバからの信号値が許容範囲外である場合に、前記レゾルバからの信号値に応じて異常の種類を識別する識別手段とを備え、前記判定手段は、前記記憶手段に記憶される、前記検出信号に対応した信号値と、前記レゾルバからの信号値との差が許容範囲内であるか否かを判定することを要旨とする。
【0011】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記記憶手段は、前記レゾルバにかかる推定ラジアル荷重に応じた補正データを記憶しており、前記演算手段は、前記回転位置を演算する際に、前記判定手段の判定結果を基に、前記推定ラジアル荷重に対応した補正データを用いて回転位置を算出することを要旨とする。
【0012】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記演算手段は、前記各レゾルバに波形信号を出力する発振手段を内蔵していることを要旨とする。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、判定手段は、アクチュエータ本体の回転位置を演算する際に、レゾルバからの信号値が正常な許容範囲内であるか否かを判定する。そして判定手段によってレゾルバからの信号値が許容範囲外であると判断された場合には、識別手段がその異常の種類を識別する。その結果、アクチュエータ本体の回転位置を検出するとともに異常を検出するレゾルバ異常検出装置は、1つの装置として複数の異常を種別毎に識別することが可能となる。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、補正手段がラジアル過重に応じた補正を行うので、ラジアル荷重がかかっても精度の高い角度位置が検出される。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、任意のタイミングに応じて各レゾルバの出力値をとることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態のレゾルバ回転位置検出装置を図1〜図10に従って説明する。
【0016】
図1に示すように、回転位置の現在値を検出するために使用される回転位置検出装置1は、アクチュエータ本体としてのモータ本体2を備えている。モータ本体2には、一極レゾルバ3、多極レゾルバ4、多極レゾルバ5及び各レゾルバ3,4,5を回転させるサーボモータ6がそれぞれ組み込まれている。各レゾルバ3,4,5は、図示しないロータ及びステータをそれぞれ備えている。各レゾルバ3,4,5は、モータ本体2の出力軸2aの回転位置に応じた信号として、sin波形及びcos波形の2つの帰還信号を出力する。
【0017】
回転位置検出装置1を構成する制御装置7はコンピュータ8を備えている。コンピュータ8は、演算手段、判定手段及び識別手段としてのCPU9、記憶手段としてのフラッシュメモリ10、PROM11及びRAM12とを備えている。PROM11及びRAM12には、演算処理手順に関する所定の制御プログラムが記憶されている。フラッシュメモリ10には、誤差が生じていない状態で測定される回転位置に対応した測定電圧値が記憶されている。CPU9は駆動手段としてのドライブ回路13を介してサーボモータ6に接続され、ドライブ回路13を制御する。CPU9は、入力ポート部14、ADコンバータ15、発信手段としての基準クロック発振器16を備えている。ドライブ回路13は、CPU9からの出力信号に基づいてサーボモータ6を回転制御する。CPU9には、回転位置検出装置1に異常が発生したときに作業者等に異常を知らせる表示装置17及びアラーム18が接続されている。
【0018】
制御装置7には、切換スイッチ19、増幅器20、RDコンバータ21、信号変換・増幅回路22が備えられている。なお、これらスイッチ及び各回路19〜22により位置検出手段が構成される。信号変換・増幅回路22は、CPU9に内蔵された基準クロック発振器16からの出力信号を所定の正弦波信号(アナログ信号)に変換し、この正弦波信号を各レゾルバ3,4,5に出力する。各レゾルバ3,4,5は、それぞれの回転位置に応じた2種類の帰還信号(sin信号,cos信号)を切換スイッチ19に出力する。切換スイッチ19はCPU9の指令に基づいてスイッチの切換動作が行われ、各レゾルバ3,4,5のうち選択的に1つのレゾルバを接続状態にする。
【0019】
切換スイッチ19によって選択された各レゾルバ3,4,5からの帰還信号は増幅器20により増幅され、RDコンバータ21及びCPU9に内蔵されたADコンバータ15に入力される。RDコンバータ21は入力したsin信号及びcos信号の帰還信号を回転角度に応じた所定のデジタル信号(位置検出データ)に変換し、そのデジタル信号を入力ポート部14を介してCPU9に出力する。ADコンバータ15は、ピークのタイミングに応じてsin信号及びcos信号をA/D変換し、図5及び図6に示すsinθ及びcosθの電圧波形にする。
【0020】
次に、回転位置検出装置1に異常が発生したとき、その異常を作業者等に知らせるまでの装置の作動についてフローチャートに従って説明する。異常は複数種あり、その種類としては前述したラジアル過荷重や、結線の断線又はショート、レゾルバ3,4,5の磁気的ショート等がある。また、図2及び図3に示すルーチンは電源投入時に実行される制御であり、図4に示すルーチンはモータの回転中に定期的に実行される制御である。
【0021】
まず、図2及び図3に示すルーチンについて説明する。ステップ100(以下、ステップを単にSと記す)において、電源を投入した後、切換スイッチ19を一極レゾルバ3側に切り換えて、RDコンバータ21からの位置検出データDoを入力する。次にS101において、ADコンバータ15からsinθ及びcosθの電圧波形により帰還電圧値Voaを検出する。この場合、帰還電圧値Voaはsinθ及びcosθの電圧波形に応じてそれぞれ検出されるが、便宜上2つの信号値をVoaと記す。次にS102において、位置検出データDoに対応する測定電圧値Vobをフラッシュメモリ10から読み出す。この測定電圧値Vobは、一極レゾルバ3を組立てるときに測定されて、固有の誤差を有していない基準の電圧値である。即ち、この電圧値は正常な帰還信号に相当するsinθやcosθの値である。そしてS103において、一極レゾルバ3の帰還電圧値Voaと測定電圧値Vobとの差を求め、その差が所定の範囲内(本実施形態では、±αの範囲内とする)にあるか否かを判断する。
【0022】
S103において−α<Voa−Vob<αが成立するなら、S104に進む。この場合、sinθ及びcosθの2つの電圧波形について判断している。S104において、切換スイッチ19を多極レゾルバ4,5側に切り換えて、RDコンバータ21からの位置検出データDmを読み出す。この場合、2つの多極レゾルバ4,5に応じて、それぞれ位置検出演算処理を行っているが、便宜上2つの位置検出演算処理を総称して記すものとする。そしてS105において、位置検出データDmに基づいて回転角度を算出する。次にS106において、S105での回転角度計算が正常に算出されたか否かを判断する。正常に算出されているならば、S107において各多極レゾルバ4,5の帰還電圧値VmaをADコンバータ15から入力する。次にS108において、位置検出データDmに対応する測定電圧値Vmbをフラッシュメモリ10から読み出す。この測定電圧値Vmbも、各レゾルバ4,5を組立てるときに測定されて、固有の誤差を有していない基準の電圧値である。
【0023】
そしてS109において、多極レゾルバ4,5の帰還電圧値Vmaと測定電圧値Vmbとの差を求め、その差が所定の範囲内(本実施形態では、±βの範囲内とする)にあるか否かを判断する。次に、−β<Vma−Vmb<βが成立するならば、S110において初期設定等の標準制御を実行し、このルーチンを終了する。
【0024】
また、S103において−α<Voa−Vob<αが不成立であるなら、S111に進む。この場合、一極レゾルバ3にラジアル過荷重がかかっていたり、一極レゾルバ3の結線上に何らかの異常が発生していることになる。S111において、一極レゾルバ3の帰還電圧値Voaが過電圧または0ボルトか否かを判断する。ここで0ボルトであるという判断は、図9に示すように、2つのsinθまたはcosθの電圧波形のうち少なくとも一方が0ボルトであり、その0ボルトの状態が所定時間継続したときに実行される。また過電圧という判断は、図10に示すように、帰還電圧値Voaが所定の電圧値Vmaxを超えている場合に実行される。S111で帰還電圧値Voaが過電圧または0ボルトでないならば、S112において図示しないマップから帰還電圧値Voaに応じた推定ラジアル荷重Koを算出する。このとき、sinθ及びcosθの波形は、図7及び図8に示すように、ラジアル荷重がかかった部分の電圧値が正常時と比べて変形した波形となっている。また、S111で帰還電圧値Voaが過電圧または0ボルトであるときは、S113においてアラーム18に信号を出力することによりアラーム18を作動させて異常の発生を作業者等に知らせる。そしてS114において、回転位置検出装置1の結線上に断線またはショートの異常が発生したことを表示装置17に表示し、異常終了する。
【0025】
S112で推定ラジアル荷重Koを算出した後、S115において推定ラジアル荷重Koが所定の許容範囲内か否かを判断する。推定ラジアル荷重Koが許容範囲内であるならば、S116においてRDコンバータ21から多極レゾルバ4,5の位置検出データDmを入力する。そしてS117において、フラッシュメモリ10に記憶された推定ラジアル荷重Koに対応する補正データを用いて回転角度を算出する。
【0026】
またS115で推定ラジアル荷重Koが許容範囲内でないときは、S118においてアラーム18に信号を出力することによりアラーム18を作動させて異常の発生を作業者等に知らせる。そしてS119において、ラジアル荷重が超過している、または配線系の異常としてケーブル異常が発生していることを表示装置17に表示する。
【0027】
S106において回転角度が正常に算出されていないときは、S120においてアラーム18に信号を出力することによりアラーム18を作動させて異常の発生を作業者等に知らせる。そしてS121において、ラジアル荷重が超過している、または配線系の異常としてケーブル異常が発生していることを表示装置17に表示する。
【0028】
S109において−β<Vma−Vmb<βが不成立ならば、S122に進む。この場合、多極レゾルバ4,5にラジアル過荷重がかかっていたり、多極レゾルバ4,5の結線上に何らかの異常が発生していることになる。次にS122において、帰還電圧値Vmaが過電圧または0ボルトか否かを判断する。S112においてVmaが過電圧または0ボルトでないならば、S123において図示しないマップにより帰還電圧値Vmaに応じた多極レゾルバ4,5の推定ラジアル荷重Kmを算出する。そしてS124において、推定ラジアル荷重Kmに応じた補正データを算出する。そしてS110において、標準制御を実行する。またS122で帰還電圧値Vmaが過電圧または0ボルトならば、S125においてアラーム18に信号を出力し、アラーム18を作動させることにより異常を作業者等に知らせる。
【0029】
次に図4に示すルーチンを説明する。このルーチンは、モータの回転制御のためにモータ回転時に所定の間隔で常時実行される。まずS201において、多極レゾルバ4,5の帰還電圧値Vmaを入力する。次にS202において、位置検出データDmに応じた多極レゾルバ4,5の測定電圧値Vmbをフラッシュメモリ10から読み出す。そしてS203において、多極レゾルバ4,5の帰還電圧値Vmaと測定電圧値Vmbとの差を求め、その差が所定の範囲内(本実施形態では、±βの範囲内とする)にあるか否かを判断する。
【0030】
S203で−β<Vma−Vmb<βが成立するならば、S204において推定ラジアル荷重Kmに応じた補正データを考慮して角度データDrを算出する。そしてS205において、回転位置を検出するときに必要な各補正量を付加して、回転位置を算出する。そしてS206において、PID制御を実行する。
【0031】
また、S203で−β<Vma−Vmb<βが不成立のときは、S207において帰還電圧値Vmaが0ボルトか否かを判断する。S207で帰還電圧値Vmaが0ボルトでないならば、S208において帰還電圧値Vmaに基づいて多極レゾルバ4,5の推定ラジアル荷重Kmを算出する。またS207で帰還電圧値Vmaが0ボルトであるならば、S209においてアラーム18に信号を出力しアラーム18を作動させて、作業者等に異常を知らせる。そしてS210において、表示装置17に断線またはショートが発生したことを表示させる。
【0032】
S208で推定ラジアル荷重Kmを算出した後、S211において推定ラジアル荷重Kmが所定の許容範囲にあるか否かを判断する。S211で推定ラジアル荷重が許容範囲内であるならば、S212において推定ラジアル荷重Kmに応じた補正データDwを再度算出する。そしてS204において、再度算出し直した補正データDwを使用して角度データDrを算出する。またS211で推定ラジアル荷重Kmが許容範囲でないならば、S213においてアラーム18に信号を出力してアラーム18を作動させて、作業者等に異常の発生を知らせる。そしてS214において、表示装置17にラジアル荷重の超過を表示させる。
【0033】
以上のように、レゾルバ3,4,5を備えている回転位置検出装置1は複数の異常を検出可能なレゾルバ回転位置検出装置となる。また、このレゾルバ回転位置検出装置は、位置検出手段を構成するスイッチ及び各回路19〜22、コンピュータ8、及び各レゾルバ3,4,5から構成されている。
【0034】
従って、この実施の形態では以下のような効果を得ることができる。
(1)ラジアル荷重過大異常、断線、ショート等の異常が発生したときに、それぞれの異常を種別毎にアラーム18で知らせたり、表示装置17に表示したりする。その結果、レゾルバ回転位置検出装置を、1つの装置として種別毎に異常を検出可能な装置とすることができる。
【0035】
(2)各レゾルバ3,4,5に対してラジアル荷重補正を行っているので、所定範囲内であればラジアル荷重がかかっても正確な角度位置を検出できる。
(3)レゾルバ3,4,5からの電圧値をみて各異常が発生しているか否かを判断しているので、新たな部品を設ける必要もなく、簡単な構造で実施できる。
【0036】
(4)電源投入時だけでなく、モータ駆動時にも定期的に異常か否かを判定するので、検出精度の高い角度位置検出装置とすることができる。
(5)CPU9が基準クロック発振器16を内蔵していることにより、任意のタイミングで各レゾルバの出力データを読むことができる。
【0037】
なお、実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように変更してもよい。
○ 各レゾルバ3,4,5に対してラジアル荷重補正を行っているが、ラジアル荷重補正をせずにラジアル荷重超過のときにはアラーム18を作動させる構造でもよい。
【0038】
○ 推定ラジアル荷重Ko,Kmに応じた補正データを求めるとき、マップを利用するものでなく、計算により補正データを求めるものでもよい。
○ 異常が発生したとき、アラーム18を作動させるとともに表示装置17に各異常を表示させたが、アラーム18及び表示装置17のうちいずれか一方を作動させるものでもよい。
【0039】
○ モータの回転中に定期的に異常を検出したが、電源投入時のみ各異常を検出するものでもよい。
○ 発信手段としてCPU9に内蔵された基準クロック発振器16を利用するものでなく、CPU9の外部に備え付けた発信回路を使用してもよい。
【0040】
○ S206における制御はPID制御に限定されない。即ち、他のフィードバック制御が実行される制御であればよい。
○ 本実施形態は2つの多極レゾルバ4,5を使用したが、多極レゾルバの個数は適宜設定できる。
【0041】
○ 本実施形態では異常の検出を電圧波形を用いて行ったが、電流波形を用いてもよい。
○ レゾルバ異常検出装置は、位置検出手段を構成するスイッチ及び回路19〜22、コンピュータ8、及び各レゾルバ3,4,5から構成されることに限定されない。例えば、上記の部材に、表示装置17及びアラーム18を加えた構成であってよい。
【0042】
前記実施形態及び別例から把握できる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果とともに記載する
【0043】
作業者等に異常を知らせるアラームを備えているレゾルバ回転位置検出装置
この場合、作業者等は音により異常を認識するので、異常の発生を気づき易くすることができる。
【0044】
異常を種別毎に表示する表示装置を備えているレゾルバ回転位置検出装置。この場合、表示装置にて作業者等が異常の種別を確認できる。
【0045】
【発明の効果】
以上詳述したように請求項1に記載の発明によれば、レゾルバ回転位置検出装置は複数の異常を種別毎に判別するので、1つの装置として複数の異常を検出することができる。
【0046】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、ラジアル荷重補正を行うので、ラジアル荷重を受けても正確な角度位置検出ができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加え、演算手段に内蔵された発信手段からの信号を基準信号とするので、任意のタイミングで各レゾルバの出力を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 レゾルバ回転位置検出装置の概略構成図。
【図2】 電源投入時に実行する制御を示すフローチャート。
【図3】 図2の続きのフローチャート。
【図4】 モータの回転中に実行する制御を示すフローチャート。
【図5】 正常時のsinθの電圧波形。
【図6】 正常時のcosθの電圧波形。
【図7】 ラジアル荷重がかかったときのsinθの電圧波形。
【図8】 ラジアル荷重がかかったときのcosθの電圧波形。
【図9】 断線したときの電圧波形。
【図10】 ショートしたときの電圧波形。
【図11】 従来の回転位置検出装置を示す概略構成図。
【符号の説明】
1…レゾルバ回転位置検出装置としての回転位置検出装置、2…アクチュエータ本体としてのモータ本体、3…レゾルバとしての一極レゾルバ、4…レゾルバとしての多極レゾルバ、5…レゾルバとしての多極レゾルバ、9…演算手段、判定手段及び識別手段としてのCPU、10…記憶手段としてのフラッシュメモリ、11…記憶手段としてのPROM、12…記憶手段としてのRAM、13…駆動手段としてのドライブ回路、16…発信手段としての基準クロック発振器、19…位置検出手段を構成する切換スイッチ、20…位置検出手段を構成する増幅器、21…位置検出手段を構成するRDコンバータ、22…位置検出手段を構成する信号変換・増幅回路。

Claims (3)

  1. 駆動手段により駆動されるアクチュエータ本体に備えられた多極レゾルバを含む複数のレゾルバと、
    前記各レゾルバからの信号値をRDコンバータによって変換し、前記レゾルバが設けられている前記アクチュエータ本体の回転位置に応じた検出信号として出力する位置検出手段と、
    前記位置検出手段の検出信号を基に、前記アクチュエータ本体の回転位置を演算する演算手段と、
    前記検出信号に対応した正常な帰還信号に相当する前記レゾルバからの信号値を記憶する記憶手段と、
    前記アクチュエータ本体の回転位置を演算する際に、前記レゾルバからの信号値が正常な許容範囲内であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により前記レゾルバからの信号値が許容範囲外である場合に、前記レゾルバからの信号値に応じて異常の種類を識別する識別手段とを備え
    前記判定手段は、前記記憶手段に記憶される、前記検出信号に対応した信号値と、前記レゾルバからの信号値との差が許容範囲内であるか否かを判定するレゾルバ回転位置検出装置。
  2. 前記記憶手段は、前記レゾルバにかかる推定ラジアル荷重に応じた補正データを記憶しており、
    前記演算手段は、前記回転位置を演算する際に、前記判定手段の判定結果を基に、前記推定ラジアル荷重に対応した補正データを用いて回転位置を算出する請求項1に記載のレゾルバ回転位置検出装置。
  3. 前記演算手段は、前記各レゾルバに波形信号を出力する発振手段を内蔵している請求項1又は請求項2に記載のレゾルバ回転位置検出装置。
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