JP4072719B2 - 符号化装置、画像処理システム、およびプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、付加ビット表現された符号表を用いて符号化処理を行う符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シンボルを符号化する場合には、固定長または可変長のビット列からなる符号が用いられる。特に、シンボルの出現頻度に偏りがある場合には、各シンボルに対して出現頻度に応じた可変長符号を割り当てることにより、符号量を低減させることができる。
このようにシンボルを符号化する際には、シンボルと符号とを互いに対応付ける符号表が用いられるが、シンボル数が多くなると符号表が大きくなり、記憶領域に格納できない場合がある。
そこで、複数のシンボルをグループにまとめ、各グループを識別する符号(以下、付加ビット表現符号)を符号表に格納し、符号化処理を行う際には、この付加ビット表現符号に付加ビットを付加して、各シンボルを一意に識別する符号に展開し、展開された符号を用いて符号化する方法が提案されている(例えば、非特許文献1)。
また、符号データの復号化を高速化する方法として、2つのルックアップテーブルを利用する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【非特許文献1】
ftp://ftp.iij.ad.jp/pub/rfc/rfc1951.txt
【特許文献1】
特開2001−7706
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した背景からなされたものであり、符号化処理を高速化することができる符号化装置、画像処理システム、符号化方法、符号表作成方法、およびプログラムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
[画像処理装置]
上記目的を達成するために、本発明にかかる符号化装置は、シンボルを符号化する符号化装置であって、第1のシンボル群に対して、付加ビットが展開された展開済み符号を対応付ける第1のエントリグループ、および、第2のシンボル群に対して、付加ビット表現符号を対応付ける第2のエントリグループを含む符号表と、前記第2のエントリグループに属する付加ビット表現符号を展開する展開手段とを有する。
【0006】
好適には、前記第1のシンボル群に属するシンボルは、前記第2のシンボル群に属するシンボルよりも出現頻度が高い。
【0007】
好適には、前記第1のシンボル群は、第2のシンボル群と一部重複する。
【0008】
好適には、前記展開手段により展開された展開済み符号を、第1のエントリグループに登録する登録手段をさらに有する。
【0009】
好適には、前記登録手段は、前記符号表を記憶する記憶領域の残量に応じて、前記展開手段により展開された展開済み符号を登録する。
【0010】
好適には、前記登録手段は、シンボルの出現頻度に応じて、前記展開手段により展開された展開済み符号を登録する。
【0011】
また、本発明にかかる符号化装置は、シンボルを符号化する符号化装置であって、第1のシンボル群に第1の符号群を対応付ける第1の符号表と、第2のシンボル群に第2の符号群を対応付ける第2の符号表と、第1のシンボル群に属するシンボルおよび第2のシンボル群に属するシンボルの組合せの一部を、第1の符号群および第2の符号群に基づいて作成された第3の符号群に対応付ける第3の符号表とを有し、符号化されるシンボルが前記組合せの一部に該当する場合に、第3の符号表を用いて符号化し、これ以外の場合に、第1の符号表および第2の符号表の少なくとも一方を用いて符号化する。
【0012】
また、本発明にかかる画像処理システムは、符号化装置および復号化装置を含む画像処理システムであって、前記符号化装置は、第1のシンボル群に対して、付加ビットが展開された展開済み符号を対応付ける第1のエントリグループと、第2のシンボル群に対して、付加ビット表現符号を対応付ける第2のエントリグループとを含む符号表と、第2のエントリグループに属する付加ビット表現符号を展開する展開手段とを有し、前記復号化装置は、前記符号表に基づいて符号化されたシンボルを、復号化する復号化手段を有する。
【0013】
また、本発明にかかる画像処理システムは、符号化装置および復号化装置を含む画像処理システムであって、前記符号化装置は、第1のシンボル群に第1の符号群を対応付ける第1の符号表と、第2のシンボル群に第2の符号群を対応付ける第2の符号表と、第1のシンボル群に属するシンボルおよび第2のシンボル群に属するシンボルの組合せの一部を、第1の符号群および第2の符号群に基づいて作成された第3の符号群に対応付ける第3の符号表とを有し、前記符号化装置は、符号化されるシンボルが前記組合せの一部に該当する場合に、第3の符号表を用いて符号化し、これ以外の場合に、第1の符号表および第2の符号表の少なくとも一方を用いて符号化し、前記復号化装置は、符号化されたシンボルを復号化する復号化手段を有する。
【0014】
また、本発明にかかる符号化方法は、シンボルを符号に変換する符号化方法であって、第1のシンボル群に対して、付加ビットが展開された展開済み符号を対応付ける第1のエントリグループと、第2のシンボル群に対して、付加ビット表現符号を対応付ける第2のエントリグループとを含む符号表を、コンピュータが参照し、コンピュータが、符号化されるシンボルが前記第1のエントリグループに該当する場合に、前記第1のエントリグループに属する展開済み符号を用いてシンボルを符号化し、これ以外の場合に、第2のエントリグループに属する付加ビット表現符号を展開し、展開された符号を用いてシンボルを符号化する。
【0015】
また、本発明にかかる符号化方法は、シンボルを符号に変換する符号化方法であって、第1のシンボル群に第1の符号群を対応付ける第1の符号表、第2のシンボル群に第2の符号群を対応付ける第2の符号表、および、第1のシンボル群に属するシンボルと第2のシンボル群に属するシンボルとの組合せを第1の符号群および第2の符号群の少なくとも一部に基づいて作成された第3の符号群に対応付ける第3の符号表の少なくとも1つを、コンピュータが参照し、第3の符号表内に符号化されるシンボルが存在する場合に、コンピュータは、第3の符号表に基づいてシンボルを符号化し、これ以外の場合に、第1の符号表および第2の符号表に基づいてシンボルを符号化する。
【0016】
また、本発明にかかる符号表作成方法は、符号表を作成する符号表作成方法であって、付加ビット表現符号と、シンボル群とを互いに対応付ける符号表に基づいて、展開する対象シンボルに対応する付加ビット表現符号を特定し、付加ビット表現符号の付加ビットを生成し、生成された付加ビットを、付加ビット表現符号に付加し、付加ビットが付加された付加ビット表現符号を、対象シンボルに対応付けて前記符号表に登録する。
【0017】
好適には、付加ビット表現符号の少なくとも一部が展開された場合に、この付加ビット表現符号と、展開された展開済み符号との両方を符号表に登録する。
【0018】
また、本発明にかかるプログラムは、コンピュータを含む符号化装置において、第1のシンボル群に対して、付加ビットが展開された展開済み符号を対応付ける第1のエントリグループと、第2のシンボル群に対して、付加ビット表現符号を対応付ける第2のエントリグループとを含む符号表を、参照するステップと、符号化されるシンボルが前記第2のエントリグループに属する場合に、シンボルに対応する付加ビット表現符号を展開するステップとを前記符号化装置のコンピュータに実行させる。
【0019】
また、本発明にかかるプログラムは、コンピュータを含む符号化装置において、第1のシンボル群に第1の符号群を対応付ける第1の符号表、第2のシンボル群に第2の符号群を対応付ける第2の符号表、および、第1のシンボル群に属するシンボルと第2のシンボル群に属するシンボルとの組合せを、第1の符号群および第2の符号群に基づいて作成された第3の符号群に対応付ける第3の符号表の少なくとも1つを、参照するステップと、前記第3の符号表に符号化されるシンボルが存在する場合に、第3の符号表に基づいてシンボルを符号化し、これ以外の場合に、第1の符号表および第2の符号表に基づいてシンボルを符号化するステップとを前記符号化装置のコンピュータに実行させる。
【0020】
[用語]
なお、シンボルとは、符号化される対象となる情報であり、例えば、距離、長さ、画素値、予測順位および予測誤差などの各種データが含まれる。
また、付加ビット表現符号とは、複数のシンボルからなるシンボル群を識別する符号であり、所定の付加ビットが付加されることにより、各シンボルを識別することが可能となる。
また、付加ビットとは、シンボルのグループの中でそれぞれのシンボルを識別するためのビット列であり、シンボルを符号化するときに付加ビット表現符号に付加されるものである。付加ビットは、例えば、所定の演算により生成される。
また、付加ビット表現符号の展開とは、付加ビットを生成し、生成された付加ビットを付加ビット表現符号に付加することである。従って、展開済み符号とは、付加ビット表現符号に対応する付加ビットが付加されたビット列である。
また、エントリとは、符号表に含まれるシンボルと符号の組のことである。
【0021】
【発明の実施の形態】
[背景]
まず本発明の理解を助けるために、その背景を説明する。
数値データなどの情報は、データの送信側で符号化され、データの受信側で復号化される。一般に、復号化処理の処理負荷は符号化処理のものよりも大きいため、一連の処理の中で復号化処理の方がボトルネックになりやすく、復号化処理の高速化について多数の技術が提案されてきた。
しかしながら、近年、データサイズの大きなマルチメディアデータ(画像データ等)を送受信する場面が多くなり、符号化処理を高速化する要望がでてきた。
また、データの受信側はプリンタなど特定の目的を有する機器である場合があり、復号化処理をハードウェアで実現することにより高速化できる。一方で、データの送信元は、汎用コンピュータ端末である場合があり、符号化処理をハードウェアで実現できず、ソフトウェア処理で高速化する必要がある。
【0022】
そこで、本発明にかかる符号化装置は、間接的な表現形式で符号を格納する符号表を直接的な表現形式に変換し、変換された符号表を用いて符号化を行うことにより、符号化処理を高速化する。
【0023】
次に、間接的な表現形式で符号を格納する符号表の一例を説明する。
図14は、付加ビット表現で表された符号をシンボル群に対応付ける符号表900を例示する図である。
図14に示すように、符号表900は、複数のシンボルを含むシンボルグループと、シンボルグループを識別する付加ビット表現符号(ビット列)とを互いに対応付けて格納する。本例において、シンボルグループは、距離「5〜6」、距離「7〜8」、距離「9〜12」、距離「13〜16」、および、距離「17〜24」などである。また、付加ビット表現符号は、グループを識別するビット列であり、図中の「00100」(2進数)などである。
なお、付加ビット表現符号の後ろに示されている[1]や[2]などの数値は、グループに属する各シンボルを、このグループ内で一意に識別するために用いるビット数(付加ビットの数)を示す。
本例の符号表を用いて符号化する場合には、符号化装置は、まず符号化の対象となるシンボル(以下、対象シンボル)が属するシンボルグループを特定する。さらに、符号化装置は、シンボルグループにおいて対象シンボルを識別する付加ビットを算出し、算出された付加ビットをシンボルグループの付加ビット表現符号に付加して、対象シンボルを一意に識別する符号を決定する。
本例のように符号を間接的に表現することにより、シンボルをグループにまとめエントリを少なくすることにより符号表を小さくすることができるが、符号化する場合には、付加ビットの算出と付加を行う処理がオーバーヘッドとなり符号化処理の高速化を妨げる。
【0024】
そこで、本発明の一形態である符号化装置は、付加ビット表現された符号表の少なくとも一部を展開し、展開された符号表を用いて符号化処理を行うことにより、処理のオーバーヘッドを低減し、符号化処理を高速化できる。
【0025】
[第1実施形態]
次に、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明にかかる画像処理システム2の概略を説明する図である。
図1に示すように、画像処理システム2は、クライアント端末12、スキャナ14、およびデジタルカメラ16などのデータ送信端末(符号化装置)と、プリンタ20(復号化装置)とを、ネットワーク4に接続して構成される。これらのデータ送信端末は、画像データをプリンタ20に送信して、画像データの印刷を依頼する。
クライアント端末12aおよび12bは、コンピュータ端末であり、LAN等から構成されるネットワーク4を介してプリンタ20に接続する。スキャナ14およびデジタルカメラ16は、USBケーブル等の回線(ネットワーク4)を介してプリンタ20に接続する。
クライアント端末12、スキャナ14、およびデジタルカメラ16には、後述するプリンタドライバ5がソフトウェアまたはハードウェアとして実装されている。例えば、クライアント端末12のプリンタドライバ5は、記録媒体122やネットワーク4を介してインストールされる。
以下、データ送信端末がクライアント端末12である場合を具体例として説明する。
【0026】
図2は、プリンタ20(復号化装置)のハードウェア構成を、制御装置200を中心に例示する図である。
図2に示すように、プリンタ20は、制御装置200およびプリンタ本体230から構成される。制御装置200は、CPU212およびメモリ214などを含む制御装置本体210、通信装置220、HDD・CD装置などの記録装置240、および、LCD表示装置あるいはCRT表示装置およびキーボード・タッチパネルなどを含むユーザインターフェース装置(UI装置)250から構成される。
【0027】
[プリンタドライバおよび画像形成プログラム]
図3は、プリンタドライバ5(クライアント端末12)および画像形成プログラム6(プリンタ20)の機能構成を説明する図である。
図3に示すように、プリンタドライバ5は、符号データベース500、データ取得部510、符号化部520および通信インタフェース(通信IF)530を有する。
符号データベース500は、展開符号表800(後述)または符号表900を格納する。
データ取得部510は、印刷を依頼する他のアプリケーションソフトから、画像データを取得し、画像データをシンボルに変換し、変換されたシンボル(以下、単に画像データという)を符号化部520に対して出力する。例えば、RLE方式で符号化する場合、データ取得部510は、画像データを、画素値を示すシンボルおよび長さを示すシンボルに変換して、符号化部520に出力する。
符号化部520は、符号データベース500内の展開符号表800を参照して、データ取得部510から入力されたシンボルを符号データに変換し、通信IF530に対して出力する。符号化部520は、付加ビット表現符号を展開する展開部550を有し、入力されたシンボルが展開済み符号である場合に、対応する展開済み符号を用いて符号化し、これ以外の場合に、展開部550が付加ビット表現符号を展開し、符号化部520が、展開された付加ビット表現符号を用いて符号化する。
通信IF530は、符号化部520から入力された符号データを、ネットワーク4を介して画像形成プログラム6(プリンタ20)に送信する。
【0028】
また、図3に示すように、画像形成プログラム6は、通信IF610、復号化部620、画像処理部630および印刷部640を有する。
通信IF610は、ネットワーク4を介して、プリンタドライバ5から符号データを受信し、復号化部620に対して出力する。
復号化部620は、通信IF610から入力された符号データを画像データに復号化し、画像処理部630に対して出力する。
画像処理部630は、復号化部620から入力された画像データに対して、色変換、TRC(トーン・リダクション・コントロール)、画像回転、または、画像の拡大/縮小などの処理を施して、印刷部640に対して出力する。
印刷部640は、プリンタ本体230のプリントエンジンを制御して、画像処理部630から入力された画像データをシートに印刷する。
【0029】
図4は、符号化データベース500が格納する展開符号表800を例示する図である。
図4に示すように、展開符号表800は、シンボルに、シンボルを識別する展開済み符号を対応付けるエントリグループ(第1のエントリグループ)と、シンボルグループに、シンボルグループを識別する付加ビット表現符号を対応付けるエントリグループ(第2のエントリグループ)とを有する。本例の展開符号表800は、図14で例示した符号表900内の、距離「5」から距離「10」までを展開した符号表である。
本図で例示するように、展開符号表800は、展開前のグループシンボル(距離「9−12」)と、展開後のシンボル(距離「9」および距離「10」)とを重複して格納してもよい。このように重複した場合、符号化部520は、展開後のシンボルを優先的に用いる。
【0030】
図5は、符号表900を展開符号表800に展開する処理のフローチャート(S10)である。
図5に示すように、ステップ100(S100)において、プリンタドライバ5は、展開符号表800に割り当てられる記憶領域の大きさに応じて、エントリ上限Nを決定する。
ステップ110(S110)において、プリンタドライバ5は、符号表900を符号データベース500に読み込む。
ステップ120(S120)において、プリンタドライバ5は、付加ビット表現符号に対応するシンボル群の中から、展開の対象となる対象シンボルを選択する。なお、対象シンボルの選択は、シンボルの出現頻度(または付加ビット表現符号の符号長)に応じて、それぞれのシンボル単位、または、シンボルのグループ単位に行われる。例えば、グループ内に突出して出現頻度が高いシンボルがある場合にはシンボル単位で選択され、グループ内のシンボルが平均して出現頻度が高い場合にはグループ単位で選択される。
ステップ130(S130)において、プリンタドライバ5は、付加ビット表現符号に対応するシンボルが選択された場合にS140の処理に移行し、これ以外の場合に展開処理を終了する。すなわち、プリンタドライバ5は、付加ビット表現符号が全て展開されると、展開処理を終了する。
【0031】
ステップ140(S140)において、プリンタドライバ5は、選択された付加ビット表現符号を展開し、符号データベース500に書き込む。付加ビット表現符号を展開する方法としては、例えば、図15に例示した符号表900を展開する場合、プリンタドライバ5は、対象シンボルが属するシンボルグループを特定し、特定されたシンボルグループに対応する付加ビット表現符号を符号表900から取得する。次いで、プリンタドライバ5は、対象シンボルのシンボル値と、特定されたグループの最小シンボル値との差分を算出し、算出された差分を付加ビットとする。そして、プリンタドライバ5は、付加ビット表現符号に付加ビットを付加したビット列を、展開済み符号として対象シンボルに対応付けて符号表データベース500に書き込む。
なお、付加ビットの算出は、論理演算を用いる方法など様々な手法でなされ、上記差分に基づく例に限定されるものではない。
ステップ150(S150)において、プリンタドライバ5は、符号表データベース500に書き込まれた展開済み符号および付加ビット表現符号の総数(すなわち、エントリ数)がエントリ上限N以上になったか否かを判断する。プリンタドライバ5は、エントリ数がN以上になった場合に展開処理を終了し、これ以外の場合にS160の処理に移行する。
ステップ160(S160)において、プリンタドライバ5は、選択された対象シンボルが全て展開されたか否かを判断して、全て展開されたと判断した場合に、S120の処理に移行して新たに対象シンボルを選択して展開処理を繰り返し、これ以外の場合に、S140の処理に移行して、選択された対象シンボルの展開を繰り返す。
なお、付加ビット表現符号は複数の展開済み符号に展開でき、付加ビット表現符号が、対応する全ての展開済み符号に展開された場合に、プリンタドライバ5は、この付加ビット表現符号を消去して、記憶領域を確保することが望ましい。
【0032】
このように、記憶領域の大きさに応じて、付加ビット表現された付加ビット表現符号を、各シンボルを一意に識別する展開済み符号に展開して、符号データベース500に書き込む。このように展開された符号表は、展開符号表800として符号データベース500に格納され、符号化処理に用いられる。
また、上記のように出現頻度の高いシンボルを、出現頻度の低いものに優先して展開することにより、符号化処理を効率的に高速化することができる。
【0033】
図6は、画像処理システム2(プリンタドライバ5および画像形成プログラム6)の全体動作を説明するフローチャート(S20)である。
図6に示すように、ステップ200(S200)において、プリンタドライバ5のデータ取得部510は、他のアプリケーションソフト(画像のレタッチソフト等)から画像データを取得し、画素値や予測誤差などのシンボルに変換して符号化部520に対して出力する。
ステップ205(S205)において、符号化部520は、符号データベース500内の展開符号表800を参照し、シンボルに対応する符号を検索する。
ステップ210(S210)において、符号化部520は、シンボルに対応する展開済み符号が展開符号表800にあるか否かを判断し、展開済み符号があると判断した場合にS225の処理に移行し、これ以外の場合にS215の処理に移行する。
ステップ215(S215)において、展開部550は、展開符号表800およびシンボルのシンボル値などに基づいて付加ビットを生成する。
ステップ220(S220)において、符号化部520は、シンボルが属するグループの付加ビット表現符号に、生成された付加ビットを付加して、通信IF530に対して出力する。すなわち、符号化部520は、付加ビット表現符号を展開し、展開された付加ビット表現符号を用いて符号化する。
ステップ225(S225)において、符号化部520は、展開符号表800からシンボルに対応する展開済み符号を取得し、通信IF530に対して出力する。すなわち、符号化部520は、展開符号表800に予め準備された展開済み符号を用いて符号化する。
ステップ230(S230)において、符号化部520は、データ取得部510から入力された画像データを全て処理したか否かを判断し、全データの符号化が完了した場合にS235の処理に移行し、これ以外の場合にS205の処理に移行して次のデータについてS205からS230までの処理を繰り返す。
ステップ235(S235)において、通信IF530は、符号化部520から入力された符号データを、ネットワーク4を介して画像形成プログラム6(プリンタ20)に送信する。
【0034】
ステップ240(S240)において、画像形成プログラム6の通信IF610は、ネットワーク4を介して、プリンタドライブ5から符号データを受信し、復号化部620に対して出力する。
ステップ250(S250)において、復号化部620は、通信IF610から入力された符号データを画像データに復号化し、画像処理部630に対して出力する。なお、復号化部620は、符号表900と同様な表に基づいて復号化処理を行ってもよいし、符号表900を全て展開した表に基づいて復号化処理を行ってもよい。
ステップ260(S260)において、画像処理部630は、復号化部620から入力された画像データに対して、色変換、TRC、拡大縮小、または回転などの画像処理を施して、印刷部640に対して出力する。
ステップ270(S270)において、印刷部640は、プリンタ本体230を制御して、画像処理部630から入力された画像データをシート上に印刷する。
【0035】
このように、本発明にかかる画像処理システム2は、付加ビット表現符号の一部が展開済み符号に展開された展開符号表800を用いて符号化することにより、付加ビットの生成などのオーバーヘッドを低減させ、符号化処理を高速化することができる。
【0036】
[変形例]
なお、上記第1実施形態では、プリンタドライバ5を作成する時、または、プリンタドライバ5がクライアント端末12にインストールされた時に、符号表900を展開符号表800に展開する形態を説明したが、展開符号表800は、動的に生成または更新されてもよい。例えば、展開符号表800は、データ取得部510がデータを取得する時、符号化部520がデータを符号化している時、または、符号データベース500の記憶領域(メモリ214など)の残量に既定値以上の変動が生じたときに、展開符号表800を再構成する。
以下、上記実施形態1の変形例として、データ取得部510がデータを取得する時に展開符号表800を再構成する場合を具体例として説明する。
【0037】
図7は、動的に展開符号表800を再構成するプリンタドライバ52の機能構成を説明する図である。なお、図7に示す各構成要素のうち、図3に示したものと実質的に同一なものには同一の符号が付されている。
図7に示すように、プリンタドライバ52は、図3に示した各構成要素に加えて、記憶領域管理部540、展開部550、登録部560および頻度解析部570を有する。
記憶領域管理部540は、符号データベース500に割り当てられた記憶領域を管理し、記憶領域の残量に応じて展開符号表800のエントリ上限を決定し、展開部550に対して出力する。
展開部550は、記憶領域管理部540から入力されたエントリ上限に応じて、付加ビット表現符号を展開する。また、展開部550は、頻度解析部570から入力された頻度情報に応じて、展開するシンボルを決定する。
登録部560は、展開部550により展開された展開済み符号を展開符号表800に書き込む。
頻度解析部570は、シンボルの出現頻度を所定の期間カウントして出現頻度を解析し、解析結果を頻度情報として展開部550に対して出力する。なお、頻度解析部570は、付加ビット表現符号の符号長に基づいて、出現頻度を解析してもよい。符号長は、シンボルの出現頻度に応じて割り当てられている場合があり、これに基づいて出現頻度を推定することができるからである。
【0038】
図8は、プリンタドライバ52の動作を説明するフローチャート(S22)である。なお、図8に示される各処理のうち、図6に示されたものと実質的に同一なものには同一の符号が付されている。
図8に示すように、ステップ280(S280)において、記憶領域管理部540は、符号データベース500に割り当てられた記憶領域を監視し、プリンタドライバ52が画像データの印刷を依頼されると、展開符号表800に使用可能な記憶領域を決定し、決定された記憶領域の大きさに応じてエントリ上限を設定し、展開部550に対して出力する。
ステップ285(S285)において、展開部550は、頻度解析部570から入力された頻度情報(各シンボルの出現頻度を示す情報)に基づいて、出現頻度の高いシンボルから順に展開対象として選択する。なお、展開部550は、設定されたエントリ上限以内で、展開するシンボルを選択する。
ステップ290(S290)において、展開部550は、選択されたシンボルを展開する。なお、展開部550による展開方法は、図5を参照して説明したものとほぼ同様である。すなわち、展開部550は、符号表900を符号データベース500に読み込み、付加ビット表現符号の中から、選択された付加ビット表現符号を展開し、符号データベース500に書き込む。例えば、図15に例示した符号表900を展開する場合、展開部550は、選択されたシンボルが属するグループを特定し、特定されたグループの付加ビット表現符号を符号表900から取得する。次いで、展開部550は、選択されたシンボルのシンボル値と、特定されたグループの最小シンボル値とを用いて論理演算を行い、論理演算の結果を付加ビットとする。そして、登録部560は、付加ビット表現符号に付加ビットを付加したビット列を、たシンボルに対応付けて符号表データベース500に書き込む。以上の展開処理を、展開部550および登録部560が、選択されたシンボル全てに対して行う。
【0039】
このように、本変形例のプリンタドライバ52によれば、所定のタイミングで、展開符号表800に割り当てられる記憶領域の大きさ、および、展開対象となるシンボルの出現頻度を確認し、記憶領域の大きさおよびシンボルの出現頻度に応じて、動的に展開対象の数を決定し、出現頻度の高いものから順に展開対象を選択することができる。本変形例のプリンタドライバ52は、シンボルの出現頻度または記憶領域の残量が大きく変動する場合に好適である。
【0040】
[第2実施形態]
なお、上記第1実施形態では、符号表が付加ビット表現されている場合に符号化処理を高速化する方法を説明したが、複数の符号表を用いて合成シンボルを符号化する場合にも、本発明にかかる画像処理システムを適応できる。
合成シンボルとは、統計的に独立な複数種類のシンボル群それぞれに含まれるシンボルを組み合わせて表現されるシンボルであり、図15に例示するような複数の符号表(第1の符号表902および第2の符号表904)それぞれに含まれる符号の組合せで符号化される。これらの第1の符号表902および第2の符号表904は、互いに独立に設計されたものであり、設計を容易にし、かつ、それぞれの符号表のサイズを小さくすることを目的に分割されている。
【0041】
図15(A)は、第1の符号表902を例示し、(B)は、第2の符号表904を例示する図である。例えば、LZ符号化方式の場合には、第1の符号表902の各シンボルは距離を表し、第2の符号表904の各シンボルは長さを表す。
また、RLE符号化方式の場合には、第1の符号表902の各シンボルは画素値を表し、第2の符号表904の各シンボルは長さを表す。予測誤差符号化方式の場合には、例えば、第1の符号表902の各シンボルは予測順位を表し、第2の符号表904の各シンボルは長さまたは予測誤差を表す。
このような複数の符号表を用いて合成シンボルを符号化する場合には、符号表を複数回参照する必要があり、符号化処理の高速化を妨げる。一方で、全ての合成シンボルについてエントリすると、エントリが膨大な数になる。
【0042】
そこで、第2実施形態における画像処理システム2は、第1の符号表902および第2の符号表904の少なくとも一部を併合した第3の符号表802(後述)を準備し、第1の符号表902、第2の符号表904、および第3の符号表802を用いて、合成シンボルを符号化する。第3の符号表802は、合成シンボルそのものと、合成シンボルに対応する符号(以下、合成符号)とを直接対応付けるので、本例の画像処理システム2は、第3の符号表802から合成符号を検索できた場合に、符号表を一度参照するだけで符号化処理を行うことができ、符号化処理を高速化できる。
なお、以下の説明では、合成シンボルが2つのシンボルから構成される場合を具体例とする。
【0043】
図9は、第2実施形態における符号化部520の機能構成を説明する図である。なお、プリンタドライバ5および画像形成プログラム6に含まれる各構成要素は、図3を用いて説明したものとほぼ同一であり、符号化部520の機能と符号データベース500内の符号表のみが異なるので、以下、符号化部520および符号データベース500を中心に説明する。
図9に示すように、符号化部520は、第1参照部522、符号合成部524、第2参照部526、および選択部528を有する。
第1参照部522は、データ取得部510から符号化の対象となる合成シンボルが入力されると、第1の符号表902および第2の符号表904を参照し、合成シンボルを構成するそれぞれのシンボルに対応する符号を抽出し、抽出された2つの符号を符号合成部524に対して出力する。
符号合成部524は、第1参照部522から入力された2つの符号を合成し、合成符合として選択部528に対して出力する。
【0044】
第2参照部526は、データ取得部510から符号化の対象となる合成シンボルが入力されると、第3の符号表802を参照して、合成シンボルに対応する合成符号を抽出し、抽出された合成符号を選択部528に対して出力する。
なお、第2参照部526は、第3の符号表802から合成符号を抽出できないとき(例えば、第3の符号表802に対応する合成シンボルが登録されていないとき)は、対応する合成符号が存在しない旨を示すフラグを選択部528に対して出力する。
選択部528は、第2参照部526から合成符号が入力された場合に、第2参照部52から入力された合成符号を選択して、通信IF530に対して出力し、これ以外の場合に、符号合成部524から入力された合成符号を選択して、通信IF530に対して出力する。
【0045】
符号データベース500は、第1の符号表902、第2の符号表904、および第3の符号表802を格納する。
図10は、第3の符号表802を例示する図である。図10に例示するように、第3の符号表802は、合成シンボル(「Aa」、「Ab」など)と、合成符号(「000」、「001」など)とを対応付ける。本例の第3の符号表802は、第1の符号表902および第2の符号表904の一部を併合したものであり、例えば、第3の符号表802の合成シンボル「Aa」は、第1の符号表902のシンボル「A」と、第2の符号表904のシンボル「a」とを合成したシンボルである。また、第3の符号表802の合成符号「000」は、第1の符号表902の符号「0」と、第2の符号表904の符号「00」を合成したものである。
また、本例の第3の符号表802は、第1の符号表902および第2の符号表904の全てを合成したものではなく、合成シンボルの出現頻度に応じて、出現確率の高い合成シンボルを優先的に合成したものである。なお、合成される合成シンボルの数は、第3の符号表802に割り当てられる記憶領域の大きさに応じて決定される。
なお、本例の第3の符号表802は、符号化するプリンタドライバ5側の符号表であるが、復号化する画像形成プログラム6側の符号表は、上記第3の符号表802と同一である必要はなく、図15に例示された第1の符号表902および第2の符号表904、または、これらの符号表を全て合成したものであってもよい。
【0046】
図11は、第3の符号表802を作成する作成処理のフローチャートである。
図11に示すように、ステップ300(S300)において、プリンタドライバ5は、第3の符号表802に割り当てられた記憶領域の大きさに応じて、エントリ上限Nを決定する。
ステップ310(S310)において、プリンタドライバ5は、第1の符号表902および第2の符号表904を符号データベース500に読み込む。
ステップ320(S320)において、プリンタドライバ5は、合成する合成シンボルを選択し、第1の符号表902の第1のシンボル群および第2の符号表904の第2のシンボル群の中から、合成シンボルを構成するシンボルを選択して、対応する符号をそれぞれ抽出する。なお、合成シンボルは、出現頻度(または、合成シンボルを構成する各シンボルの符号長)に応じて、出現確率の高いものから順に選択される。
ステップ330(S330)において、プリンタドライバ5は、第1の符号表902から抽出された符号に、第2の符号表904から抽出された符号を付加し、選択された合成シンボルに対応付け第3の符号表802として符号データベース500に書き込む。
【0047】
ステップ340(S340)において、プリンタドライバ5は、第1の符号表902および第2の符号表904のシンボルと、第3の符号表802の合成シンボルとの総計(すなわち、エントリ数)がエントリ上限N以上になったか否かを判断する。プリンタドライバ5は、エントリ数がN以上になった場合に展開処理を終了し、これ以外の場合にS320の処理に移行する。すなわち、プリンタドライバ5は、設定されたエントリ上限まで合成シンボルを合成し、第3の符号表802として符号データベース500に登録する。
【0048】
図12は、第2実施形態における画像処理システム2の全体動作を説明するフローチャート(S40)である。なお、図12に示された各処理のうち、図6に示されたものと実質的に同一なものには同一の符号が付されている。
図12に示すように、S200でデータ取得部510が画像データを取得すると、ステップ400(S400)において、符号化部520の第1参照部522は、第1の符号表902および第2の符号表904を参照し、第2参照部526は、第3の符号表802を参照して、データ取得部510から入力されたデータ(合成シンボル)に対応する符号を抽出する。
ステップ410(S410)において、符号化部520は、第3の符号表802内に対応する合成符号がある場合に、S425の処理に移行し、これ以外の場合に、S415の処理に移行する。
ステップ415(S415)において、第1参照部522は、抽出された2つの符号を符号合成部524に対して出力し、符号合成部524は、第1参照部522から入力された2つの符号を合成して、選択部528に対して出力する。
ステップ420(S420)において、選択部528は、符号合成部524から入力された合成符号を選択して、通信IF530に対して出力する。すなわち、符号化部520は、第3の符号表802内に符号化対象となる合成シンボルが登録されていない場合に、第1の符号表902および第2の符号表904から抽出した符号を合成して、この合成シンボルを符号化する。
ステップ425(S425)において、第2参照部526は、合成シンボルに対応する合成符号を抽出し、抽出された合成符号を選択部528に対して出力する。選択部528は、第2参照部526から入力された合成符号を選択して、通信IF530に対して出力する。
すなわち、符号化部520は、第3の符号表802に符号化対象となる合成シンボルが登録されいる場合に、第3の符号表802から合成符号を抽出し、抽出された合成符号を用いて、合成シンボルを符号化する。
【0049】
このように、合成シンボルと合成符号とを互いに対応付ける第3の符号表802を用いることにより、合成シンボルの符号化処理を高速化できる。また、第3の符号表802に全ての合成シンボルを登録できない場合であっても、第1の符号表902、第2の符号表904、および第3の符号表802を用いることにより、全ての合成シンボルについて符号化が可能であり、符号化処理を高速化することもできる。
【0050】
[理論計算と実験]
図13(A)は、第2実施形態の符号化時間の理論値を表すグラフであり、(B)は、第2実施形態の符号化時間の実験結果を表すグラフである。
符号化時間の理論計算および実験は、図15に例示された第1の符号表902および第2の符号表904についてなされた。
理論計算では、符号合成部524による合成処理などのオーバーヘッド(第1の符号表902および第2の符号表904を用いた場合の符号化時間と、第3の符号表802を用いた場合の符号化時間との差)が20%であり、かつ、符号が出現確率に応じて理想的に設計されていると仮定して、各エントリ数毎に符号化時間を計算した。
図13(A)において、横軸は総エントリ数を示し、縦軸はエントリ数最大(25)のときの処理時間を1とした場合の処理時間の比率を示す。図13(A)に示すように、総エントリ数(第1の符号表902、第2の符号表904および第3の符号表802の合計)が10から18までの間にある場合には、総エントリ数が19から25までの間にある場合に比べて下降する傾きが大きい。これは、出現確率が高いものから優先的に合成符号を生成し、第3の符号表802に登録したため、処理時間の低減効率が高いと考えられる。このことから、第3の符号表802に登録する合成符号は、多ければ多いほど符号化の処理時間を短縮できるが、第3の符号表802に割り当てる記憶領域と処理時間短縮とのトレードオフを考慮する必要がある場合には、合成シンボル全体のほぼ半数以下にすることが望ましい。
【0051】
図13(B)において、横軸は総エントリ数を示し、縦軸は符号化時間の実験値を示す。図中の「エントリ数14」とは、図10に例示された第3の符号表802を用いた場合に相当する。すなわち、図10に例示された第3の符号表802は、シンボル「A」についての全ての組合せを合成シンボルとして登録したものであり、第1の符号表902のシンボル「A」は不要になる。従って、第1の符号表902のエントリ数は4になり、3つの符号表の総エントリ数は14になる。図13(B)に示すように、本実験値は、図13(A)に示す理論値とほぼ一致し、上記理論計算の妥当性が示された。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる符号化装置によれば、符号化処理を高速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる画像処理システム2の概略を説明する図である。
【図2】プリンタ20(復号化装置)のハードウェア構成を、制御装置200を中心に例示する図である。
【図3】プリンタドライバ5(クライアント端末12)および画像形成プログラム6(プリンタ20)の機能構成を説明する図である。
【図4】符号化データベース500が格納する展開符号表800を例示する図である。
【図5】符号表900を展開符号表900に展開する処理のフローチャート(S10)である。
【図6】画像処理システム2(プリンタドライバ5および画像形成プログラム6)の全体動作を説明するフローチャート(S20)である。
【図7】動的に展開符号表800を再構成するプリンタドライバ52の機能構成を説明する図である。
【図8】プリンタドライバ52の動作を説明するフローチャート(S22)である。
【図9】第2実施形態における符号化部520の機能構成を説明する図である。
【図10】第3の符号表802を例示する図である。
【図11】第3の符号表802を作成する作成処理のフローチャートである。
【図12】第2実施形態における画像処理システム2の全体動作を説明するフローチャート(S40)である。
【図13】(A)は、第2実施形態の符号化時間の理論値を表すグラフであり、(B)は、第2実施形態の符号化時間の実験結果を表すグラフである。
【図14】付加ビット表現で表された符号をシンボル群に対応付ける符号表900を例示する図である。
【図15】(A)は、第1の符号表902を例示し、(B)は、第2の符号表904を例示する図である。
【符号の説明】
2・・・画像処理システム
12・・・クライアント端末
5,52・・・プリンタドライバ
500・・・符号データベース
800・・・展開符号表
802・・・第3の符号表
900・・・符号表
902・・・第1の符号表
904・・・第2の符号表
510・・・データ取得部
520・・・符号化部
530・・・通信IF
540・・・記憶領域管理部
550・・・展開部
560・・・登録部
570・・・頻度解析部
20・・・プリンタ
6・・・画像形成プログラム
610・・・通信IF
620・・・復号化部
630・・・画像処理部
640・・・印刷部
Claims (15)
- シンボルを符号化する符号化装置であって、
第1のシンボル群に対して、付加ビットが展開された展開済み符号を対応付ける第1のエントリグループと、第2のシンボル群に対して、付加ビット表現符号を対応付ける第2のエントリグループとを含む符号表と、
前記第2のエントリグループに属する付加ビット表現符号を展開する展開手段と
を有する符号化装置。 - 前記第1のシンボル群に属するシンボルは、前記第2のシンボル群に属するシンボルよりも出現頻度が高い
請求項1に記載の符号化装置。 - 前記第1のシンボル群は、第2のシンボル群と一部重複する
請求項1または2に記載の符号化装置。 - 前記展開手段により展開された展開済み符号を、第1のエントリグループに登録する登録手段
をさらに有する請求項1〜3のいずれかに記載の符号化装置。 - 前記登録手段は、前記符号表を記憶する記憶領域の残量に応じて、前記展開手段により展開された展開済み符号を登録する
請求項4に記載の符号化装置。 - 前記登録手段は、シンボルの出現頻度に応じて、前記展開手段により展開された展開済み符号を登録する
請求項4に記載の符号化装置。 - シンボルを符号化する符号化装置であって、
第1のシンボル群に第1の符号群を対応付ける第1の符号表と、
第2のシンボル群に第2の符号群を対応付ける第2の符号表と、
第1のシンボル群に属するシンボルおよび第2のシンボル群に属するシンボルの組合せの一部を、第1の符号群および第2の符号群に基づいて作成された第3の符号群に対応付ける第3の符号表と
を有し、
符号化されるシンボルが前記組合せの一部に該当する場合に、第3の符号表を用いて符号化し、これ以外の場合に、第1の符号表および第2の符号表の少なくとも一方を用いて符号化する符号化装置。 - 符号化装置および復号化装置を含む画像処理システムであって、
前記符号化装置は、
第1のシンボル群に対して、付加ビットが展開された展開済み符号を対応付ける第1のエントリグループと、第2のシンボル群に対して、付加ビット表現符号を対応付ける第2のエントリグループとを含む符号表と、
第2のエントリグループに属する付加ビット表現符号を展開する展開手段と
を有し、
前記復号化装置は、
前記符号表に基づいて符号化されたシンボルを、復号化する復号化手段
を有する
画像処理システム。 - 符号化装置および復号化装置を含む画像処理システムであって、
前記符号化装置は、
第1のシンボル群に第1の符号群を対応付ける第1の符号表と、
第2のシンボル群に第2の符号群を対応付ける第2の符号表と、
第1のシンボル群に属するシンボルおよび第2のシンボル群に属するシンボルの組合せの一部を、第1の符号群および第2の符号群に基づいて作成された第3の符号群に対応付ける第3の符号表と
を有し、
前記符号化装置は、符号化されるシンボルが前記組合せの一部に該当する場合に、第3の符号表を用いて符号化し、これ以外の場合に、第1の符号表および第2の符号表の少なくとも一方を用いて符号化し、
前記復号化装置は、
符号化されたシンボルを復号化する復号化手段
を有する
画像処理システム。 - シンボルを符号に変換する符号化方法であって、
第1のシンボル群に対して、付加ビットが展開された展開済み符号を対応付ける第1のエントリグループと、第2のシンボル群に対して、付加ビット表現符号を対応付ける第2のエントリグループとを含む符号表を、コンピュータが参照し、
コンピュータが、符号化されるシンボルが前記第1のエントリグループに該当する場合に、前記第1のエントリグループに属する展開済み符号を用いてシンボルを符号化し、これ以外の場合に、第2のエントリグループに属する付加ビット表現符号を展開し、展開された符号を用いてシンボルを符号化する
符号化方法。 - シンボルを符号に変換する符号化方法であって、
第1のシンボル群に第1の符号群を対応付ける第1の符号表、第2のシンボル群に第2の符号群を対応付ける第2の符号表、および、第1のシンボル群に属するシンボルと第2のシンボル群に属するシンボルとの組合せを第1の符号群および第2の符号群の少なくとも一部に基づいて作成された第3の符号群に対応付ける第3の符号表の少なくとも1つを、コンピュータが参照し、
第3の符号表内に符号化されるシンボルが存在する場合に、コンピュータは、第3の符号表に基づいてシンボルを符号化し、
これ以外の場合に、第1の符号表および第2の符号表に基づいてシンボルを符号化する
符号化方法。 - 符号表を作成する符号表作成方法であって、
付加ビット表現符号と、シンボル群とを互いに対応付ける符号表に基づいて、展開する対象シンボルに対応する付加ビット表現符号を特定し、
付加ビット表現符号の付加ビットを生成し、
生成された付加ビットを、付加ビット表現符号に付加し、
付加ビットが付加された付加ビット表現符号を、対象シンボルに対応付けて前記符号表に登録する
符号表作成方法。 - 付加ビット表現符号の少なくとも一部が展開された場合に、この付加ビット表現符号と、展開された展開済み符号との両方を符号表に登録する
請求項12に記載の符号表作成方法。 - コンピュータを含む符号化装置において、
第1のシンボル群に対して、付加ビットが展開された展開済み符号を対応付ける第1のエントリグループと、第2のシンボル群に対して、付加ビット表現符号を対応付ける第2のエントリグループとを含む符号表を、参照するステップと、
符号化されるシンボルが前記第2のエントリグループに属する場合に、シンボルに対応する付加ビット表現符号を展開するステップと
を前記符号化装置のコンピュータに実行させるプログラム。 - コンピュータを含む符号化装置において、
第1のシンボル群に第1の符号群を対応付ける第1の符号表、第2のシンボル群に第2の符号群を対応付ける第2の符号表、および、第1のシンボル群に属するシンボルと第2のシンボル群に属するシンボルとの組合せを、第1の符号群および第2の符号群に基づいて作成された第3の符号群に対応付ける第3の符号表の少なくとも1つを、参照するステップと、
前記第3の符号表に符号化されるシンボルが存在する場合に、第3の符号表に基づいてシンボルを符号化し、これ以外の場合に、第1の符号表および第2の符号表に基づいてシンボルを符号化するステップと
を前記符号化装置のコンピュータに実行させるプログラム。
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