JP4072091B2 - リン資源回収方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リン酸イオンを含んだ被処理水にカルシウムイオンを加えて、この被処理水中のリン酸イオンをヒドロキシアパタイトして晶析させて除去するリン資源回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のリン資源回収方法は、リン酸イオンを含有した被処理水としての原水中のリン酸イオンをヒドロキシアパタイトとして晶析させて除去し、晶析物として回収している。具体的には、リン酸イオンを含有した原水を、ヒドロキシアパタイトの微結晶を晶析材として懸濁させた反応槽としての攪拌部に導入させて貯留させる。そして、この攪拌部内の原水にカルシウム溶液を添加してカルシウムイオンを加えて、リンとカルシウムとのモル比が3:5よりもカルシウムイオンが40mg/L以上多くなるようにするとともに、pHが6.0以上となるように調整しつつ攪拌して、この原水に含まれているリン酸イオンを晶析材に晶析させて除去する。この後、攪拌部に設けられた固液分離部により、原水からリン酸イオンが除去された処理水と晶析材とを固液分離して、この晶析材のスラリーをポンプによって再び攪拌部に返送させる(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
ところが、上記リン資源回収方法では、固液分離部で分離した晶析材のスラリーをポンプで攪拌部に返送する際に、このポンプが非常に詰まりやすく、一度詰まると全く返送できなくなってしまう。このため、上記リン資源回収装置による処理を一時的に中断させなければならない事態が生じてしまうとともに、固液分離部から晶析材の微結晶が流出しやすく、この晶析材の流出量が増加するとリン除去性能が低下し、長期的な処理が安定しない。
【0004】
さらに、この種のリン資源回収方法としては、上下方向に沿った軸方向を有する二重の円筒状に形成されたドラフトチューブである攪拌部内に、リン酸イオンを含んだ原水を貯留させる。そして、この攪拌部内のリン酸イオンを含んだ原水にヒドロキシアパタイトの微結晶を晶析材として懸濁させるとともに、この原水にカルシウム溶液を添加してカルシウムイオンを加え、さらにpH調整用のアルカリとして水酸化ナトリウム(NaOH)溶液を添加する。この状態で、この攪拌部内の原水を攪拌手段としての攪拌機あるいは曝気手段での曝気による空気によって、上向き流あるいは下向き流として循環させて、この原水中のリン酸イオンをアパタイトあるいはリン酸カルシウムとして晶析させ、この原水中のリン酸イオンを除去している(例えば、特許文献2および3参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開昭62−250990号公報(第3−6頁、第1図)
【0006】
【特許文献2】
特開2000−301166号公報(第2−3頁、図1)
【0007】
【特許文献3】
特開2000−317492号公報(第3−4頁、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した各リン資源回収方法では、リン酸イオンを含んだ原水を攪拌部内で循環させながら、この原水中のリン酸イオンを晶析させて除去している。このため、この原水、この原水に添加されるカルシウム溶液および水酸化ナトリウム溶液それぞれの流入点で、リン酸イオン濃度、カルシウム濃度、pHのいずれもが上昇してしまい不飽和度が上昇してしまう。したがって、これら原水、カルシウム溶液、水酸化ナトリウム溶液それぞれの流入点が、安定したヒドロキシアパタイトの結晶を生成できない不安定領域となってしまい、急速に結晶化が進んで活性度が低くなり、リン除去性能の低下などが生じてしまうので、安定した処理ができにくくなる。
【0009】
特に、原水中のリン酸イオン濃度が高濃度である場合には、この原水に添加させるカルシウム溶液の添加量もそれに応じて増加させる必要があり、攪拌部内に凝集汚泥が生成されてしまう。このため、この場合には、ヒドロキシアパタイトの結晶としての回収量が減少するだけでなく、回収物がヒドロキシアパタイトの結晶と凝集汚泥との混合物となり、脱水性の悪化や品質の低下などにより利用価値が減少してしまうという問題を有している。
【0010】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、晶析材の詰まりをなくし、長期に渡り安定したリン除去性能を有し、品質が安定し純度が高いヒドロキシアパタイトの結晶としてリンを回収できるリン資源回収方法を提供することを目的する。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のリン資源回収方法は、リン酸イオンを含み、ヒドロキシアパタイトの結晶が晶析材として懸濁された被処理水のpHを6.0以上にしこの被処理水にカルシウムイオンを加えて、この被処理水中のリンとカルシウムとのモル比が3:5よりも前記カルシウムイオンが20mg/L以上多くなるように調整て、前記晶析材に前記リン酸イオンを晶析させ、この晶析材を前記被処理水から固液分離してこの被処理水から前記リン酸イオン除去して処理水とするリン資源回収方法であって、前記晶析材を固液分離する際の前記処理水の滞留時間10分以上2時間以下とするとともに、この処理水の水面積負荷0.5cm/分以上5m/分以下とするものである。
【0012】
そして、ヒドロキシアパタイトの結晶が晶析材として懸濁されたリン酸イオンを含む被処理水のpHを6.0以上にするとともに、カルシウムイオンを加えて、この被処理水中のリンとカルシウムとのモル比が3:5よりもカルシウムイオンが20mg/L以上多くなるように調整して、晶析材にリン酸イオンをアパタイトとして晶析させる。さらに、この晶析材を被処理水から固液分離させてこの被処理水からリン酸イオンが除去された処理水を取り出す。このとき、この処理水の滞留時間を10分以上2時間以下とし、この処理水の水面積負荷を0.5cm/分以上5cm/分以下としたことにより、晶析材の詰まりを防止できるから、リン除去性能を長期に渡って安定できるとともに、品質が安定し純度が高いヒドロキシアパタイトの結晶としてリンを回収できる。
【0013】
請求項2記載のリン資源回収方法は、請求項1記載のリン資源回収方法において、ヒドロキシアパタイトの結晶が晶析材として懸濁された被処理水を攪拌するものである。
【0014】
そして、ヒドロキシアパタイトの結晶が晶析材として懸濁された被処理水を攪拌することにより、この被処理水の調整が容易になる。
【0015】
請求項3記載のリン資源回収方法は、請求項1または2記載のリン資源回収方法において、被処理水は、高濃度リン含有排水である。
【0016】
そして、被処理水を高濃度リン含有排水としても、晶析材の詰まりを防止できるから、リン除去性能を長期に渡って安定できるとともに、品質が安定し純度が高いヒドロキシアパタイトの結晶としてリンを回収できる。
【0017】
請求項4記載のリン資源回収方法は、請求項1ないし3いずれか記載のリン資源回収方法において、被処理水は、し尿生物処理水である。
【0018】
そして、被処理水をし尿生物処理水としても、晶析材の詰まりを防止できるから、リン除去性能を長期に渡って安定できるとともに、品質が安定し純度が高いヒドロキシアパタイトの結晶としてリンを回収できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のリン資源回収方法を用いたリン資源回収装置の第1の実施の形態の構成を図1を参照して説明する。
【0020】
図1において、1はリン回収手段としてのリン資源回収装置で、このリン資源回収装置1は、例えばし尿処理場や清涼飲料水製造工場等から排出され高濃度にリンを含有するし尿生物処理水などの高濃度リン含有排水である被処理水としての原水Dを浄化処理するとともに、この原水D中のリン酸イオン(P0 3−)を水酸化リン酸カルシウムであるヒドロキシアパタイト(Ca(PO)OH)、いわゆるアパタイトの微粒子結晶として回収する原水処理装置である。また、このリン資源回収装置1へと流入される原水Dは、BOD物質などの有機成分が除去され、リン酸イオン等を多量に含んでいる。
【0021】
そして、このリン資源回収装置1は、図1に示すように、原水Dが内部へと通水されて貯留される有底円筒状の反応槽である処理槽としての攪拌部2を備えている。この攪拌部2内に貯留される原水Dには、ヒドロキシアパタイトの微粒子結晶が晶析材として懸濁されている。また、この攪拌部2は、上下方向に軸方向を有する円筒状の胴体部3の下端部に、下方に向けて中央部が突出した円錐面状である漏斗状の底面部4が取り付けられて構成されている。さらに、この攪拌部2の底面部4の中央には、この攪拌部2内の原水Dからリン酸イオンが除去されたことにより増加した晶析材を取り出して回収するバルブ5が取り付けられている。このとき、このバルブ5から取り出されて回収された晶析材である晶析物は、く溶性リン酸を30%以上含有している。
【0022】
また、この攪拌部2の胴体部3の上側には、開口部6が形成されており、この攪拌部2の開口部6の上方には、この攪拌部2内に貯留された原水DのpHを調整して、この原水DのpHを所定値、例えば6.0以上とするpH調整手段としてのpH制御装置11が取り付けられている。このpH制御装置11には、攪拌部2内に貯留された原水D中に先端部が沈められ、この原水DのpHを測定するpH電極12が接続されている。また、このpH制御装置11には、pH電極12にて検知した攪拌部2内の原水DのpHに応じて、この原水Dに水酸化ナトリウム(NaOH)などのアルカリを必要に応じて添加して、この原水DのpHを6.0以上、より好ましくはpHを7.3以上8.3以下に維持するアルカリ供給手段としてのアルカリ供給装置13に接続されている。
【0023】
このアルカリ供給装置13は、攪拌部2内に貯留された原水Dへとアルカリを供給する細長円筒状のアルカリ供給管14を備えている。このアルカリ供給管14には、pH制御装置11の制御に応じてアルカリ供給管14を介して攪拌部2内へとアルカリを供給させるアルカリ供給ポンプ15が接続されている。すなわち、このアルカリ供給装置13は、アルカリ供給ポンプ15を制御することにより、アルカリがアルカリ供給管14から攪拌部2内に供給されて、この攪拌部2内の原水DのpHを所定の値に調整させる。
【0024】
さらに、攪拌部2の開口部6の上側には、この攪拌部2内に貯留された原水Dにカルシウム含有液、例えば塩化カルシウム溶液などを加えて、この原水Dにカルシウムイオン(Ca2+)を添加するカルシウム供給手段としてのカルシウム供給装置16が取り付けられている。このカルシウム供給装置16は、原水D中のリンとカルシウムとのモル比が3:5よりもカルシウムイオンの濃度が20mg/L以上、より好ましくは、40mg/L以上90mg/L以下の割合で多くなるように調整して、この原水D中に懸濁されたヒドロキシアパタイトの微粒子結晶に、この原水D中のリン酸イオンをヒドロキシアパタイトとして晶析させて、この原水Dからリン酸イオンを除去させる。
【0025】
また、このカルシウム供給装置16は、攪拌部2内に貯留された原水Dへとカルシウム溶液を加えてカルシウムイオンを供給する細長円筒状のカルシウム供給管17を備えている。このカルシウム供給管17には、このカルシウム供給管17を介して攪拌部2内へとカルシウムイオンを供給させるカルシウム供給ポンプ18が接続されている。すなわち、カルシウム供給装置16は、カルシウム供給ポンプ18を制御することにより、カルシウムイオンがカルシウム供給管17から攪拌部2内に供給されて、このカルシウムイオンが攪拌部2内の原水D中のリン酸イオンと反応して、
反応式:5Ca2++3P0 3−+OH→Ca(PO)OH
のように、攪拌部2内に懸濁する晶析材としてのヒドロキシアパタイトの微粒子結晶に晶析されて除去されて処理水Fとされる。
【0026】
さらに、攪拌部2には、この攪拌部2内の原水Dを攪拌させる攪拌手段としての攪拌装置21が取り付けられている。この攪拌装置21は、攪拌部2内に貯留され、ヒドロキシアパタイトの微粒子結晶が晶析材として懸濁された原水Dの攪拌を容易にさせる。また、この攪拌装置21は、攪拌部2内の原水Dを回転により攪拌させる攪拌用プロペラ22が先端部に取り付けられたシャフト23を備えている。このシャフト23は、攪拌部2の胴体部3の同心状である中央に上下方向に軸方向を向けた状態で回転可能に配設されており、先端部が攪拌部2内の底面部4の中央まで挿入されている。さらに、このシャフト23の基端部である上端部には、このシャフト23を回転させる駆動手段としてのモータ24が取り付けられている。そして、攪拌装置21は、モータ24を駆動させてシャフト23を回転駆動させることにより、このシャフト23の回転に伴って攪拌用プロペラ22が回転して、攪拌部2内の原水Dを下方へと流動させて、この原水Dを攪拌させる。
【0027】
また、この攪拌部2の胴体部3の内側には、この胴体部3の内周面との間で固液分離部31を形成させる略円筒状の隔壁32が、攪拌部2の胴体部3の内側面から離間されて取り付けられている。この隔壁32は、下部が円錐状に広がっている。すなわち、この隔壁32は、攪拌部2の開口部6よりも下側である胴体部3の内側に位置し、上方から下方に向けて外周側に向けて傾斜した截頭円錐面状の傾斜壁部33を備えている。そして、この傾斜壁部33の上側には、上端部が攪拌部2の開口部6よりも上方に向けて突出した円筒状の突出筒部34が一体的に設けられている。
【0028】
この結果、固液分離部31は、攪拌部2の胴体部3の内周面と、隔壁32の傾斜壁部33および突出壁部34それぞれの外周面との間に形成されている。この固液分離部31は、攪拌部2内に貯留されリン酸イオンが晶析された処理水Fが、晶析材とともに下方から流入し、この処理水Fから晶析材を固液分離させて、この処理水Fを攪拌部2の開口部6から系外へと取り出すとともに、晶析材を攪拌部2内へと戻す。
【0029】
また、この固液分離部31は、隔壁32の傾斜壁部33の内側に位置する部分の断面積が下方から上方に向けて徐々に大きくなるように構成されている。さらに、この固液分離部31は、隔壁32の突出筒部34の内側に位置する部分の水平方向に沿った断面積が下方から上方に向けて等しくなるように構成されている。さらに、この固液分離部31は、この固液分離部31での処理水Fの滞留時間が10分以上2時間以下、好ましくは30分以上1時間以下となるように構成されている。また、この固液分離部31は、この固液分離部31での処理水Fの水面積負荷が0.5cm/分(cm/cm・分)以上5cm/分以下、好ましくは0.9cm/分以上1.8cm/分以下となるように構成されている。
【0030】
そして、攪拌部2の開口部6の外周縁には、固液分離部31にて固液分離された後の処理水Fを集水させる集水装置41が取り付けられている。この集水装置41は、攪拌部2の胴体部3と同心状の円筒状である周縁壁部42を備えており、この周縁壁部42の下端縁と、攪拌部2の胴体部3の外周面との間が円環平板状の底面壁部43により連結されて閉塞されている。すなわち、この集水装置41は、攪拌部2の下方から固液分離部31へと流入し、この固液分離層31にて晶析材が固液分離された後に攪拌部2の開口部6から越流、すなわちオーバーフローした処理水Fを集水して系外へと排出させる。
【0031】
このように、攪拌部2内のヒドロキシアパタイトの微粒子結晶が晶析材として懸濁されたリン酸イオンを含む原水DのpHをpH制御装置11にて6.0以上に調整するとともに、この攪拌部2内の原水Dにカルシウム供給装置16にてカルシウム溶液を加えて、この原水D中のリンとカルシウムとのモル比が3:5よりもカルシウムイオンの濃度が20mg/L以上多くなるように調整しつつ攪拌して、晶析材にリン酸イオンをヒドロキシアパタイトとして晶析させる。
【0032】
この後、原水D中のリン酸イオンが晶析材にて晶析された処理水Fを攪拌装置21による攪拌にて下方から固液分離部31へと流入させて、この固液分離部31にて処理水Fから晶析材を固液分離させ、この処理水Fを攪拌部2の開口部6から越流させて集水装置41へと集水させ、系外へと排出させるとともに、この固液分離部31にて固液分離された晶析材を攪拌部2の内部へと戻す。
【0033】
したがって、攪拌部2に二重の円筒状のいわゆるドラフトチューブを設けることなく、この攪拌部2の開口部6の内側に固液分離部31を設けただけの構成であるので、この攪拌部2内が完全な混合状態に近い状態となるようにすることにより、原水D、カルシウム溶液、アルカリ溶液それぞれの流入による不飽和度の部分的な上昇を抑制できる。
【0034】
このため、安定した晶析反応を実現できるとともに、固液分離部31にて処理水Fから固液分離された晶析材が攪拌部2へと自動的に戻るので、この攪拌部2内の全域に晶析材を分布させることによって、この攪拌部2内の原水Dを効率良く晶析材に晶析でき、安定したリン除去性能を実現できる。
【0035】
ここで、ヒドロキシアパタイトの微粒子結晶は成長すると粒径が100μm以上となり、沈降速度も速く、簡単に固液分離できるようになる。しかし、こうした結晶はそれ以上成長することがなく、攪拌部2でのリン除去性能が悪くなってしまう。ここで、リン除去に影響するのは、粒径が20μm以下であるヒドロキシアパタイトの微細な微粒子結晶であり、こうした結晶の攪拌部2での存在量を増加させることがリン除去性能に影響を及ぼすことになる。
【0036】
しかし、粒径が20μm以下であるヒドロキシアパタイトの微細な微粒子結晶は、沈降速度が遅く、固液分離部31での分離性能も悪くなる。このため、固液分離部31での条件を、粒径が20μm以下であるヒドロキシアパタイトの微細な微粒子結晶でも固液分離して回収できるようにすることにより、攪拌部2での処理効率を向上できるとともに、処理水F中のヒドロキシアパタイトの微細な微粒子結晶の流出を防止でき、このヒドロキシアパタイトの微細な微粒子結晶である晶析物の回収量を増加できる。
【0037】
そこで、攪拌部2内で成長した晶析材のみではなく、この晶析材としてのヒドロキシアパタイトの微粒子結晶を固液分離部31にて効率良く分離するために、この固液分離部31での処理水Fの滞留時間を10分以上2時間以下とするとともに、この固液分離部31での処理水Fの水面積負荷を0.5cm/分以上5cm/分以下とすることにより、実験的に、この固液分離部31でのヒドロキシアパタイトの微粒子結晶の詰まりを防止できるから、この固液分離部31から集水装置41へのヒドロキシアパタイトの微粒子結晶の流出を防止できる。
【0038】
同時に、この固液分離部31にて固液分離された処理水Fの水質を向上でき、攪拌部2内のヒドロキシアパタイトの微粒子結晶の濃度を高濃度に維持できるので、攪拌部2でのリン除去性能の低下を防止でき、安定したリン除去性能を長期間に亘って維持できる。よって、攪拌部2でのリン除去性能を長期に渡って安定でき、品質が安定し純度が高く肥料などとして有効利用できるヒドロキシアパタイトの微粒子結晶としてリン資源を回収できる。
【0039】
【実施例】
(実施例1)
し尿処理場から排出される高負荷脱窒膜処理水を原水Dとして、図1に示すリン資源回収装置1でリンの回収実験を実施した。
【0040】
まず、原水Dを測定したところ、pHが7.2以上7.7以下で、PO−P濃度が30mg/L以上40mg/L以下で、カルシウム(Ca)濃度が40mg/Lであった。
【0041】
そして、この原水Dを内径寸法が60cmで高さ寸法が100cmである円筒状の攪拌部2に流入させて貯留させた。このとき、この攪拌部2の全容積を240Lとし、この攪拌部2に貯留される原水Dの有効容積を160Lとし、固液分離部31の容積を80Lとした。また、この固液分離部31の表面積を0.157mとした。
【0042】
さらに、この攪拌部2に別途合成した晶析材としてのヒドロキシアパタイトの微粒子結晶を10000mg/L添加して、この攪拌部2内の原水Dを攪拌装置21にて攪拌させて、この原水Dにヒドロキシアパタイトの微粒子結晶を懸濁させた。
【0043】
この後、攪拌部2での原水Dの滞留時間を2時間として、この原水Dを通水させるとともに、この原水Dにカルシウム供給装置16を用いてカルシウム溶液を添加して、この原水D中のカルシウムイオンの濃度(mg/L)を、PO−P濃度(mg/L)の2.15倍+90mg/Lとなるように添加するとともに、この原水Dにアルカリ供給装置13にて水酸化ナトリウムを添加して、この原水DのpHを7.3に調整した。
【0044】
そして、この攪拌部2の固液分離部31から処理水Fを取り出した。このとき、この固液分離部31での処理水Fの滞留時間が1時間となり、かつ、この固液分離部31での処理水Fの水面積負荷が0.88cm/分となるように運転した。
【0045】
さらに、このときの攪拌部2内の原水D中の晶析物の濃度と水質の動きを測定したところ、図2および図3に示すように、運転開始から34日間に渡り60%以上70%以下のリン酸イオンが安定して除去でき、これに伴い攪拌部2内の晶析物の濃度も増加した。そして、運転開始から7日後に、攪拌部2内の晶析物の濃度が20000mg/Lとなったので、この攪拌部2のバルブ5から晶析物の引き抜きを開始した。
【0046】
この時点での攪拌部2内の晶析物の総質量は3200gであり、原水Dの平均PO−P濃度を35mg/Lとし除去率を65%とすると、1日に約250gの晶析物を生成できる。これは約13日で攪拌部2内の晶析物が入れ替わることとなり、この攪拌部2内の晶析物の濃度が20000mg/Lとなってから27日間に渡って性能を維持できたことから、新しく生成した晶析物が良好な脱リン性能を有していることが分かる。さらに、運転期間中の処理水FのSS濃度は2mg/L以上5mg/L以下であり、固液分離部31での固液分離性能も良好であった。
【0047】
また、運転期間中の引き抜き晶析物の乾燥重量は合計6700gであり、リン酸イオンの除去総量とヒドロキシアパタイトとしての引き抜き総量はほぼ収支が一致した。
【0048】
さらに、運転開始から34日目に攪拌部2内の晶析物をバルブ5から引き出して成分分析した。
【0049】
【表1】
Figure 0004072091
【0050】
この結果、34日目に引き抜いた晶析物のく溶性リン酸含有率は32.5%であり、この晶析物における砒素(As)、カドミウム(Cd)、水銀(Hg)、鉛(Pb)などの重金属の含有量が、表1に示すように非常に少なく、この晶析物を肥料として有効利用できることが分かった。
【0051】
(実施例2)
上記実施例1と同様のリン資源回収装置1によりカルシウム添加量と調整pHとを変化させてリンの回収実験を実施した。
【0052】
まず、原水Dを測定したところ、pHが7.3以上7.8以下で、PO−P濃度が25mg/L以上35mg/L以下で、カルシウム(Ca)濃度が40mg/Lであった。
【0053】
このとき、攪拌部2にはすでにMLSSとして約20000mg/Lのアパタイト結晶が懸濁した。また、原水Dへのカルシウムの添加量を、この原水DのPO−P濃度の2.15倍とし、この原水D中のカルシウムイオン濃度が、この原水DのPO−P濃度の2.15倍+40mg/Lとなるように調整した。さらに、攪拌部2でのpHを8.3に調整した。
【0054】
この結果、図5に示す原水Dと処理水Fとの水質の動きから、攪拌部2内のカルシウムイオン濃度を低下させても、この攪拌部2内の調整pH値を上げることにより、40%以上50%以下のリン酸イオン除去を安定させて達成できる。
【0055】
(実施例3)
上記実施例1と同様のリン資源回収装置1により固液分離部31での滞留時間を変化させてリンの回収実験を実施した。
【0056】
まず、原水Dを測定したところ、pHが7.0以上7.5以下で、PO−P濃度が30mg/L以上40mg/L以下で、カルシウム(Ca)濃度が40mg/Lであった。
【0057】
このとき、攪拌部2にはすでにMLSSとして約20000mg/Lのアパタイト結晶が懸濁した。また、原水D中のカルシウムイオン濃度が、この原水DのPO−P濃度の2.15倍+90mg/Lとなるように調整した。さらに、攪拌部2でのpHを7.3に調整した。
【0058】
この結果、図6に示す原水Dと処理水Fとの水質の動きから、30%以上40%以下のリン酸イオン除去を達成できた。さらに、固液分離部31での処理水Fの滞留時間が30分となり、この固液分離部31での水面積負荷が1.77cm/分となるようにした結果、処理水FのSS濃度が平均して5.5mg/Lに留まったので、固液分離部31での固液分離性能は良好であった。
【0059】
また、得られた晶析物の密度は2.6g/cmであり、90%平均径も約90μmと大きく、顆粒状であり、99%以上の晶析物が5cm/分以上の沈降速度であったことから、固液分離部31での滞留時間の短縮が可能である。さらに、この固液分離部31での水面積負荷を5cm/分とした場合の滞留時間は、約10分程度であった。
【0060】
なお、上記各実施例では、攪拌部2の胴体部3を円筒状にし、この胴体部3の内側に隔壁32を取り付けて、これら胴体部3と隔壁32との間で固液分離部31を構成させたが、図4に示す本発明の第2の実施の形態のように、攪拌部2の胴体部3の中間部を下方から上方に向けて外側へと傾斜させて傾斜面部51とするとともに、この傾斜面部51の上部を胴体部3の下側よりも拡径させて円筒状の拡径筒部52とし、これら傾斜面部51および拡径筒部52の内側に、胴体部3の下部の径寸法に等しい径寸法を有する円筒状の隔壁32を同心状に取り付けて、これら隔壁32と傾斜面部51および拡径筒部52との間を固液分離部31としても、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0061】
【発明の効果】
請求項1記載のリン資源回収方法によれば、晶析材を固液分離する際の処理水の滞留時間を10分以上2時間以下とし、この処理水の水面積負荷を0.5cm/分以上5cm/分以下とすることにより、晶析材の詰まりを防止できるから、リン除去性能を長期に渡って安定できるとともに、品質が安定し純度が高いヒドロキシアパタイトの結晶としてリンを回収できる。
【0062】
請求項2記載のリン資源回収方法によれば、請求項1記載のリン資源回収方法の効果に加え、ヒドロキシアパタイトの結晶が晶析材として懸濁された被処理水を攪拌することにより、この被処理水の調整を容易にできる。
【0063】
請求項3記載のリン資源回収方法によれば、請求項1または2記載のリン資源回収方法の効果に加え、被処理水を高濃度リン含有排水としても、晶析材の詰まりを防止できるから、リン除去性能を長期に渡って安定できるとともに、品質が安定し純度が高いヒドロキシアパタイトの結晶としてリンを回収できる。
【0064】
請求項4記載のリン資源回収方法によれば、請求項1ないし3いずれか記載のリン資源回収方法の効果に加え、被処理水をし尿生物処理水としても、晶析材の詰まりを防止できるから、リン除去性能を長期に渡って安定できるとともに、品質が安定し純度が高いヒドロキシアパタイトの結晶としてリンを回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のリン資源回収方法を用いたリン資源回収装置の第1の実施の形態を示す説明図である。
【図2】 同上リン資源回収装置の運転日数とPO−P濃度との関係を示すグラフである。
【図3】 同上リン資源回収方法の運転日数と反応槽内の晶析物濃度との関係を示すグラフである。
【図4】 本発明の第2の実施の形態のリン資源回収方法を用いたリン資源回収装置を示す説明図である。
【図5】 同上リン資源回収装置のカルシウム添加量と調整pHとを変化させた際の運転日数とPO−P濃度との関係を示すグラフである。
【図6】 同上リン資源回収装置の固液分離部での被処理水の滞留時間を変化させた際の運転日数とPO−P濃度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
被処理水である高濃度リン含有排水としてのし尿生物処理水である原水
F 処理水

Claims (4)

  1. リン酸イオンを含み、ヒドロキシアパタイトの結晶が晶析材として懸濁された被処理水のpHを6.0以上にし
    この被処理水にカルシウムイオンを加えて、この被処理水中のリンとカルシウムとのモル比が3:5よりも前記カルシウムイオンが20mg/L以上多くなるように調整て、前記晶析材に前記リン酸イオンを晶析させ
    この晶析材を前記被処理水から固液分離てこの被処理水から前記リン酸イオン除去して処理水とするリン資源回収方法であって、
    前記晶析材を固液分離する際の前記処理水の滞留時間10分以上2時間以下とするとともに、この処理水の水面積負荷0.5cm/分以上5m/分以下とする
    ことを特徴としたリン資源回収方法
  2. ドロキシアパタイトの結晶が晶析材として懸濁された被処理水を攪拌する
    ことを特徴とした請求項1記載のリン資源回収方法
  3. 被処理水は、高濃度リン含有排水である
    ことを特徴とした請求項1または2記載のリン資源回収方法
  4. 被処理水は、し尿生物処理水である
    ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか記載のリン資源回収方法
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