JP4071335B2 - 自動車表示用ランプの耐熱キャップ - Google Patents

自動車表示用ランプの耐熱キャップ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車表示用ランプに直接被覆して透過色をCIE (Commission Internationale de I'Eclairage )で定める黄赤色の電球の規格であるy≧0.398 、z≦0.007 、y≦0.429 で囲まれる範囲で変化せしめるとともに50%〜76%の透過率を有する耐熱キャップに関し、更に耐熱キャップの発光色のコントラストを高めて認識性を顕著にすることにより、特にウインカーランプ、リアコンビネーションランプ等に被覆して好適な自動車表示用ランプの耐熱キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車表示用ランプ特にウインカーランプは、最近、ユーザから高コントラストで認識性を高めたウインカーが強く要求されている。この要求を満足させるために、ランプを保持するソケットに固定したハウジングに対して適宜色に着色した樹脂板をネジ止めし、ランプから発光された光を樹脂板を通して適宜色に発光させていたが、構造が複雑で取付作業の煩雑化を免れなかった。
【0003】
更に別のウインカーランプとしては、灯具本体に保持されたランプと、該ランプに直接被覆された有色透明な樹脂材料から成型されたチューブキャップとを備え、該チューブキャップの内壁面に複数のビードを形成した車両用灯具が提案された(特開平9−7408号公報)。しかしながら、このウインカーランプにおいては、ビード部が肉厚となり陰影の形成される部分ができ、結局において均一な発光色を得ることができなかった。
【0004】
更にまた、別のウインカーランプとしては、ランプの製造工程において、生地バルブに例えばカドミウムの適宜量を混入せしめて電球バルブを製造し、該カドミウムによって発光色を変化せしめたランプが提案された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のようにランプの外側に着色樹脂板を配置し、該樹脂板によりランプから発せられた光をウインカーの色調に合わせる方法では、太陽光が着色した樹脂に反射し、点滅が認識し難いという問題が発生していた。また、事故などにより樹脂板が破損した場合、ランプの光がウインカーの色調に着色されず、本来の機能を完全に喪失する致命的な問題があった。
【0006】
更にまた、ランプの外側に着色樹脂板を配置するため、小型化が困難となるばかりでなく、部品点数が多く、組立作業が複雑となりコスト高となる。このため、ランプのバルブ部に着色塗装を施すことが提案されたが、ランプの高熱により塗装膜が剥がれたり、薄膜管理が難しいことから色むらが発生し、実用化には程遠いものであった。
【0007】
そこで、このような色むらの発生を抑制するため、着色剤を混入したシリコーンゴム製のカラーキャップを用いることが提案された。しかしながら、ランプの点灯時には相当高温となるために着色剤が退色したり、シリコーンゴムの劣化が進み、遂にはカラーキャップの表面がひび割れするという新たな問題が発生していた。このため、シリコーンゴムの耐熱性を高めシリコーンゴムの劣化防止が考えられる。
【0008】
シリコーンゴムの耐熱性を上げる方法として例えば酸化鉄、オクチル酸鉄塩、ジルコン酸バリウム、けい酸ジルコニウム、酸化チタン、レアース化合物、カーボンブラック等の添加剤を加えることが既に知られていた。(合成ゴム加工技術全書、第11巻、第114頁、大成社、昭和49年初版)。しかしながら、このような添加剤を用いると色度範囲がCIE (Commission Internationale de I'Eclairage )規格を満足できないばかりか、透過率が大きく低下し、かつまた透明性が無いためランプ表面に印刷された印刷表示部の識別が行えないという問題点がある。
【0009】
更にまた、カドミウム等で着色した生地バルブを使用してランプを製造し、発光色を変化せしめるランプの場合には、カドミウム自体が有毒物質であるため環境および人体に悪影響を及ぼす恐れがあることから、最近では規制されつつあるというのが実情である。
【0010】
特に、自動車表示用ランプに直接被覆せしめるキャップの場合、例えばランプのフイラメント切れ等により交換の必要が生じたとき、ランプの表面に印刷してある例えば電球形式、製造者、公称電圧などの各種の印刷表示部がキャップ外部から容易に識別できることが要求されるため、キャップの透明性が大きな問題として提起される。しかしながら、このような問題を満足し得るキャップは未だ開発されていなかった。
【0011】
本発明者らは上記のような種々の問題点を解決するために研究を行った結果、自動車用表示用ランプに直接被覆するキャップから発せられる発光色のコントラストを高めて認識性を顕著にし、しかも透明性の極めて高い耐熱キャップを開発することに成功し、本発明を完成した。
【0012】
本発明は表示用ランプの表面温度が150℃〜300℃の極めて高温化されるランプに直接被覆せしめても充分な耐熱性を有し、耐熱キャップが変性することのない自動車表示用ランプの耐熱キャップを提供するものである。
更に本発明は、表示用ランプに対する取付作業の簡略化を実現して光束輝度の低減化を極力防止し得、かつ表示用ランプ表面に印刷してある例えば電球形式、製造者、公称電圧などの各種の印刷表示部が外部から容易に識別でき、しかも環境問題に悪影響を及ぼすことがない自動車表示用ランプの耐熱キャップを提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シリコーンゴムに金属酸化物と黄色顔料を適宜量分散させて成形した有底筒状の耐熱キャップを自動車表示用ランプに直接被覆せしめ、該自動車表示用ランプより発せられる光が、耐熱キャップを通して色度座標のy≧0.392、z≦0.007、y≦0.429で囲まれる範囲で変化せしめられ、かつまた、該耐熱キャップが50%から76%の透過率を有する自動車表示用ランプの耐熱キャップに関する。
【0014】
上記の金属酸化物が酸化鉄であることが好ましい自動車表示用ランプの耐熱キャップに関するものであり、該自動車表示用ランプがウインカーランプ、リアコンビネーションランプである自動車表示用ランプの耐熱キャップに関し、黄色顔料がイソインドリノンである自動車表示用ランプの耐熱キャップに関する。更に本発明は自動車表示用ランプに直接被覆する耐熱キャップが、該表示用ランプの表面に付設された印刷表示部を外部から識別できる透明性を有する自動車表示用ランプの耐熱キャップに関する。
【0015】
更に本発明は、シリコーンゴムに複合酸化物と黄色顔料を分散させて成形した有底筒状の耐熱キャップを自動車表示用ランプに直接被覆せしめ、該自動車表示用ランプより発せられる光が、耐熱キャップを通して色度座標のy≧0.392、z≦0.007、y≦0.429で囲まれる範囲で変化せしめられ、かつまた、耐熱キャップが50%から76%の透過率を有する自動車表示用ランプの耐熱キャップに関する。
【0016】
上記の複合酸化物がTi−Ni−Co−Znの組成であることが好ましい自動車表示用ランプの耐熱キャップに関するものであり、該自動車表示用ランプがウインカーランプ、リアコンビネーションランプである自動車表示用ランプの耐熱キャップに関し、前記の黄色顔料がイソインドリノンである自動車表示用ランプの耐熱キャップに関する。
【0017】
更に本発明は、上記のシリコーンゴムに複合酸化物と黄色顔料を分散させて成形した自動車表示用ランプに直接被覆する耐熱キャップが、該表示用ランプの表面に印刷された印刷表示部を外部から確認できる透明性を有する自動車表示用ランプの耐熱キャップに関するものである。
【0018】
【発明の実施態様】
以下、実験例および実施例について詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみによって限定されるものでなはい。
実験例1
金属酸化物としてTOR(Trans Oxide Red)(酸化鉄、大日精化工業社製)の0.25部をシリコーンゴム中に分散させ、JISハンドブック ゴムに記載された加硫ゴムの引張試験方法JIS K 6251(第1版第1刷発行、財団法人日本規格協会、第115頁、1996年)で規定する3号型ダンベルを作成し、300℃のオーブン中で48時間放置した。
【0019】
次にこれをオーブンから取り出し、JIS K 6251で規定された加硫ゴムの引張試験および切断時伸び試験(第1版第1刷発行、財団法人日本規格協会、第114頁〜第117頁、1996年)、更にまたJIS K 6253で規定された加硫ゴムの硬さ試験(第1版第1刷発行、財団法人日本規格協会、第121頁〜第127頁、1996年)をそれぞれ行った。その結果は下記の表1に示す通りであった。
【0020】
【表1】
Figure 0004071335
上記表1の結果から明らかなように、少量の金属酸化物(酸化鉄)でもシリコーンゴムの耐熱性を向上化させることが確認できた。
【0021】
実験例2
複合酸化物としてダイピロキサイドグリーン#3320(Ti−Ni−Co−Zn複合酸化物、大日精化工業社製)をシリコーンゴムに1.5部分散させ、JISハンドブック ゴムに記載された加硫ゴムの引張試験方法JIS K 6251(第1版第1刷発行、財団法人日本規格協会、第115頁、1996年)で規定する3号ダンベルを作成し、300℃のオーブン中で48時間放置させた。
【0022】
次にこれをオーブンから取り出し、JIS K 6251で規定された加硫ゴムの引張試験および切断時伸び試験(第1版第1刷発行、財団法人日本規格協会、第114頁〜第117頁、1996年)、更にまたJIS K 6253で規定された加硫ゴムの硬さ試験(第1版第1刷発行、財団法人日本規格協会、第121頁〜第127頁、1966年)をそれぞれ行った。その結果は下記の表2に示す通りであった。
【0023】
【表2】
Figure 0004071335
上記表2の結果から明らかなように、複合酸化物によりシリコーンゴムの耐熱性を向上化させることが確認できた。
【0024】
尚、自動車用ウインカーランプの場合は、JISハンドブック自動車に記載された自動車用電球JIS C 7506(第1版第1刷発行、財団法人日本規格協会発行、第1343頁、1997年)によれば、無色の電球の試験光束は13.5Vで460(lm)の係数を乗じて計算すること。また、ウインカーに用いられる黄赤(橙)色電球の試験光束は、13.5Vで280±65(lm)の係数を乗じること、が規格してある。従って、黄赤(橙)色電球の光束は、13.5Vで215(lm)〜345(lm)となる。
【0025】
上記のJIS規格により、無色の電球を用いて光学特性を測定する場合には、係数を460(lm)として計算することが定められているので、光束が215(lm)の場合には、215(lm)/460(lm)となり、透過率は46.7%となる。更に、光束が345(lm)の場合には、345(lm)/460(lm)となり、透過率は75.0%となる。
【0026】
実施例1
シリコーンゴムに金属酸化物としてTOR(Trans Oxide Red)(酸化鉄、大日精化工業社製)を0.09部と黄色顔料としてCROMOPHTAL Yellow 3RT(イソインドリノン、チバ・スペシャルティケミカルズ社製)を0.36部分散させ、橙色発光色が得られる肉厚0.4mmの耐熱キャップ1を金型と加熱プレスを用いて作製した。この耐熱キャップ1をウインカー用ランプ(12V−21W、小糸製作所社製)2に直接被覆したところ、耐熱キャップ1を通してウインカー用ランプ2の表面に印刷した例えば電球形式、製造者、公称電圧などの印刷表示部3を容易に識別することができた。
【0027】
上記の耐熱キャップ1をウインカー用ランプ2に直接被覆した状態において、13.5Vで点灯させ色彩輝度計BM−5A(トプコン社製)で透過色を図2に示す色度座標CIE (Commission Internationale de I'Eclairage )の規格に基づいて色度測定したところ、色度座標x=0.5803、y=0.4138、z=0.0059であり、これは図3に●で示す位置であって、輝度は7271cd/m2 であった。
【0028】
一方、上記の本発明のよる耐熱キャップ1を被覆しない状態でウインカー用ランプ(12V−21W、小糸製作所社製)を13.5Vで点灯したところ、輝度は11980cd/m2 であった。
【0029】
以上のことから、耐熱キャップをウインカー用ランプに被覆させた状態での輝度を電球の輝度で割って求めた輝度透過率、すなわち7271cd/m2 /11980cd/m2 は60.7%であった。そして、この耐熱キャップを実際のウインカー灯具内に装着し、14Vで90回/分連続点滅させたところ、750時間経過しても耐熱キャップ外観の変化および透過色の変化は確認されなかった。
【0030】
実施例2
シリコーンゴムに金属酸化物としてTOR(Trans Oxide Red)(酸化鉄、大日精化工業社製)を0.01部と黄色顔料としてCROMOPHTAL Yellow 3RT(イソインドリノン、チバ・スペシャルティケミカルズ社製)を0.41部分散させ橙色発光色が得られる肉厚0.4mmの耐熱キャップ1を前記の実施例1と同様に金型と加熱プレスを用いて作製した。この耐熱キャップ1をウインカー用ランプ(12V−21W、小糸製作所社製)2に直接被覆したところ耐熱キャップ1を通してウインカーランプの表面に印刷したた印刷表示部3を前記の実施例1と同様に容易に確認できた。
【0031】
上記の耐熱キャップをウインカー用ランプに被覆した状態において、13.5Vで点灯させた色彩輝度計BM−5A(トプコン社製)で透過色を図2に示す色度座標CIE (Commission Internationale de I'Eclairage )の規格に基づいて色度測定したところ色度座標x=0.5698、y=0.4240、z=0.0062であり、これは図4に示す●の位置であって、輝度は8871cd/m2 であった。
【0032】
一方、上記の本発明による耐熱キャップを被覆しない状態でウインカー用ランプ(12V−21W、小糸製作所社製)を13.5Vで点灯したところ輝度は11980cd/m2 であった。
以上のことから、耐熱キャップをウインカー用ランプに被覆させた状態での輝度を電球の輝度で割って求めた輝度透過率、すなわち8871cd/m2 /11980cd/m2 は74.0%であった。
【0033】
実施例3
シリコーンゴムに金属酸化物としてTOR(Trans Oxide Red)(酸化鉄、大日精化工業社製)を0.16部と黄色顔料としてCROMOPHTAL Yellow 3RT(イソインドリノン、チバ・スペシャルティケミカルズ社製)を0.23部分散させ、橙色発光色が得られる肉厚0.4mmの耐熱キャップ1を前記の実施例1と同様に金型と加熱プレスを用いて作製した。この耐熱キャップ1をウインカー用ランプ(12−21W、小糸製作所社製)2に直接被覆したところ、耐熱キャップ1を通してウインカー用ランプ2の表面に印刷した印刷表示部3を前記の実施例1と同様に容易に確認できた。
【0034】
上記の耐熱キャップをウインカー用ランプに直接被覆した状態において、13.5Vで点灯させた色彩輝度計BM−5Aで透過色を図2に示した色度座標CIE (Commission Internationale de I'Eclairage )の規格に基づいて色度測定したところ色度座標x=0.5913、y=0.4021、z=0.0066であり、これは図5に●で示す位置であり、輝度は6014cd/m2 であった。
【0035】
一方、上記の本発明による耐熱キャップを被覆しない状態でウインカー用ランプ(12V−21W、小糸製作所社製)を13.5Vで点灯したところ輝度は11980cd/m2 であった。
以上のことから、耐熱キャップをウインカーランプに被覆させた状態での輝度を電球の輝度で割って求めた輝度透過率、すなわち6014cd/m2 /11980cd/m2 は50.2%であった。
【0036】
実施例4
シリコーンゴムに複合酸化物としてダイピロキサイドグリーン#3320(Ti−Ni−Co−Zn複合酸化物、大日精化工業社製)を0.05部と黄色顔料としてCROMOPHTAL Yellow 3RT(イソインドリノン、チバ・スペシャルティケミカルズ社製)を0.55部分散させ、橙色発光色が得られる肉厚0.4mmの耐熱キャップを前記の実施例1と同様に金型と加熱プレスを用いて作製した。この耐熱キャップ1をウインカー用ランプ(12V−21W、小糸製作所社製)2に直接被覆したところ、耐熱キャップを通してウインカー用ランプの表面に印刷した電球形式、製造者、公称電圧などの印刷表示部3を前記の実施例1と同様に容易に確認することができた。
【0037】
上記の耐熱キャップをウインカー用ランプに被覆した状態において、13.5Vで点灯させた色彩輝度計BM−5A(トプコン社製)で透過色を図2に示すCIE (Commission Internationale de I'Eclairage )の規格に基づいて色度測定したところ色度座標x=0.5722、y=0.4230、z=0.0048であり、これは図4に示した実施例のものとほぼ同位置であり、輝度は8541cd/m2 であった。
【0038】
一方、上記の本発明による耐熱キャップを被覆しない状態でウインカー用ランプ(12V−21W、小糸製作所社製)を13.5Vで点灯したところ輝度は11980cd/m2 であった。
【0039】
以上のことから、耐熱キャップをウインカー用ランプに被覆させた状態での輝度を電球の輝度で割って求めた輝度透過率、すなわち8541cd/m2 /11980cd/m2 は71.3%であった。そして、耐熱キャップを実際のウインカー灯具内に装着し、14Vで90回/分連続点滅させたところ、500時間経過しても耐熱キャップ外観の変化および透過色の変化は確認されなかった。
【0040】
実施例5
シリコーンゴムに複合酸化物してダイピロキサイドグリーン#3320(Ti−Ni−Co−Zn複合酸化物、大日精化工業社製)を0.01部と黄色顔料としてCROMOPHTAL Yellow 3RT(イソインドリノン、チバ・スペシャルティケミカルズ社製)を0.41部分散させ橙色発光色が得られる肉厚0.4mmの耐熱キャップを前記の実施例1と同様に金型と加熱プレスを用いて作製した。この耐熱キャップ1をウインカー用ランプ(12V−21W、小糸製作所社製)2に直接被覆したところ耐熱キャップを通してウインカー用ランプの表面に印刷した印刷表示部3を前記の実施例1と同様に容易に確認できた。
【0041】
上記の耐熱キャップをウインカー用ランプに被覆した状態において、13.5Vで点灯させた色彩輝度計BM−5A(トプコン社製)で透過色を図2に示すCIE (Commission Internationale de I'Eclairage )の規格に基づいて色度測定したところ色度座標x=0.5653、y=0.4279、z=0.0068であり、輝度は9157cd/m2 であった。
【0042】
一方、上記の本発明による耐熱キャップを被覆しない状態でウインカー用ランプ(12V−21W、小糸製作所社製)を13.5Vで点灯したところ輝度は11980cd/m2 であった。
以上のことから、耐熱キャップをウインカー用ランプに被覆させた状態での輝度を電球の輝度で割って求めた輝度透過率、すなわち9157cd/m2 /11980cd/m2 は76.4%であった。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、シリコーンゴムに金属酸化物と黄色顔料を適宜量分散させることにより、キャップの耐熱性を向上化できると共に透過色が色度座標でy≧0.398、z=≦0.007、y=≦0.429で囲まれる範囲で変化せしめられるので、発光色のコントラストを高めて認識性を顕著化することができ、かつ透過率50%〜76%まで確保できるので電球に直接被覆しても電球の印刷表示部を外部から容易に確認できる透明性を有する。従って、ウインカー電球、リアコンビネーション電球に直接被覆させることができるので、小型化が可能となるばかりでなく、取付作業の簡略化および人体及び環境に悪影響を与えない安定した色調の製品が得られる。
なお、本発明の明細書においては、自動車表示用ランプとしてウインカー用ランプ、リアコンビネーションランプを特定して図示し説明したが、他のランプ例えばブレーキ用ランプ、フォグランプ等にも、その目的、用途に応じて耐熱キャップを作製すれば、本発明による耐熱キャップを適用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の耐熱キャップをウインカー用ランプに直接被覆して密接せしめた状態を略図的に示した断面説明図である。
【図2】 CIE (Commission Internationale de I'Eclairage )の規格である透過色を表す色度座標である。
【図3】 実施例1で得られた耐熱キャップの色度位置を色度座標CIE規格に基づいて色度測定した結果を示す説明図である。
【図4】 実施例2で得られた耐熱キャップの色度位置を色度座標CIE規格に基づいて色度測定した結果を示す説明図である。
【図5】 実施例3で得られた耐熱キャップの色度位置を色度座標CIE規格に基づいて色度測定した結果を示す説明図である。

Claims (8)

  1. シリコーンゴムに金属酸化物と黄色顔料を分散させて成形した有底筒状の耐熱キャップを自動車表示用ランプに直接被覆せしめて密接し、該自動車表示用ランプより発せられる光が、耐熱キャップを通して色度座標のy≧0.392 、z≦0.007 、y≦0.429 で囲まれる範囲で変化せしめられ、かつまた、該耐熱キャップが50%から76%の透過率を有すると共に自動車表示用ランプの表面に付設された印刷表示部を耐熱キャップ外から識別できる透明性を有することを特徴とする自動車表示用ランプの耐熱キャップ。
  2. 金属酸化物が酸化鉄であることを特徴とする請求項1に記載の自動車表示用ランプの耐熱キャップ。
  3. 自動車表示用ランプが、ウインカーランプ、リアコンビネーションランプである請求項1に記載の自動車表示用ランプの耐熱キャップ。
  4. 黄色顔料がイソインドリノンであることを特徴とする請求項1に記載の自動車表示用ランプの耐熱キャップ。
  5. シリコーンゴムに複合酸化物と黄色顔料を分散させて成形した有底筒状の耐熱キャップを自動車表示用ランプに直接被覆せしめて密接し、該自動車表示用ランプより発せられる光が、耐熱キャップを通して色度座標のy≧0.392 、z≦0.007 、y≦0.429 で囲まれる範囲で変化せしめられ、かつまた、該耐熱キャップが50%から76%の透過率を有すると共に自動車表示用ランプの表面に付設された印刷表示部を耐熱キャップ外から識別できる透明性を有することを特徴とする自動車表示用ランプの耐熱キャップ。
  6. 複合酸化物がTi−Ni−Co−Znの組成であることを特徴とする請求項に記載の自動車表示用ランプの耐熱キャップ。
  7. 自動車表示用ランプが、ウインカーランプ、リアコンビネーションランプである請求項に記載の自動車表示用ランプの耐熱キャップ。
  8. 黄色顔料がイソインドリノンであることを特徴とする請求項に記載の自動車表示用ランプの耐熱キャップ。
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