JP4070368B2 - 管引き込み式モールの管係止構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、管引き込み式モールの管係止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
管引き込み式モールは非開削管埋設工法で用いる機械であり、大略次の通り。
【0003】
【従来の技術】
水道管、ガス管、下水管、信号ケーブル用鞘管、ファイバケーブル等の管(以下「被埋設管」とする)を地中に埋設する管埋設工法は、地表を開削して管埋設する開削工法と、地表を開削することなく管埋設する非開削工法とに大別される。両工法はそれぞれ長短あるものの、非開削工法は開削工法と比べ、鉄道軌道下や河川下等を横断して無理なく管埋設でき、また市街地において環境を保全しつつ管埋設でき、しかも短工期であるとの経済的利点を有する。
【0004】
開削工法ではいわゆるパワーショベル等を用いるが、非開削工法ではモール機械を用いる。このモール機械には管推進式と、本発明に係わる管引き込み式とがある。
【0005】
管推進式モールは、外径300〜800mm程度の被埋設管の埋設に使用される。即ち管推進式モールは地表に予め互いに所定距離だけ離間して設けた発進立坑と到達立坑とにおいて発進立坑内に配置される機械であって、到達立坑へ向けて先導管を先頭として被埋設管を順次複数接続しつつ推進し、これにより両立坑間の地中に管埋設する、いわゆるアイアンモール(商品名)等で代表される。
【0006】
他方、本発明に係わる管引き込み式モールは、外径70〜400mm程度の被埋設管の埋設に好適である。これを図11〜図13を参照し説明する。尚、この管引き込み式モールを用いた非開削管埋設工法は滑液を用いることから「フローモール工法」とも言われる。
【0007】
(A)図11に示すように、先ず地表に貫入立坑P1、発進立坑P2及び到達立坑P3を互いに所定距離だけ離間して設ける。貫入立坑P1の近傍には滑液供給装置1とドリル駆動装置2とを配置する。発進立坑P2の近傍には吸引装置3を配置する。そして到達立坑P3の近傍には発進立坑P2から到達立坑P3までの距離に略相当する長さの被埋設管4を配置する。以上が準備作業である。尚、ドリル駆動装置2は中空ロッド5を継ぎ足しつつ地中を推進自在とし、また逆に中空ロッド5を継ぎ外しつつ地中から引き込み自在とする。滑液供給装置1は清水、泥水、ベントナイト泥水等の滑液6を貯蔵し、かつ貯蔵した滑液6を、ホース7を介してドリル駆動装置2上に配置した中空ロッド5の中空内に圧送自在とされている。
【0008】
(B)そこで、ドリル駆動装置2上に最初の中空ロッド5を設置して支持する。この中空ロッド5の先端には外径70〜100mm程度のドリル5aを予め装着してある。尚、中空ロッド5の外径は40〜50mm程度である。そしてドリル駆動装置2によって最初の中空ロッド5を、地面が略水平ならば貫入角β(≒15〜21°程度)で貫入立坑P1に対して斜めに貫入し、中空ロッド5を回転させつつ発進立坑P2に向けて推進させ、さらに発進立坑P2を経て到達立坑P3へと中空ロッド5を継ぎ足しつつ地中を推進させる。尚、ドリル5aは先端面に中空ロッド5の中空内に連通する噴口(不図示)を複数有する。そこで、中空ロッド推進時、噴口は滑液供給装置1から圧送された滑液6を前方へ噴射し、これにより土壌を切り崩す。尚、ドリル駆動装置2には液圧ポンプを備えるものもある。この場合、滑液供給装置1は只の滑液タンクでよく、従ってドリル駆動装置2は滑液供給装置1から滑液6を吸引しつつ噴口から噴射させる。切り崩した土はドリル5aの回転と推進とによってドリル5aの外周壁中に押し込められ、パイロット孔8が形成されてゆく。
【0009】
尚、噴射中の滑液6は上記「土壌の切り崩し作用」の外、ドリル5aの冷却剤としても作用する。他方、噴射後の滑液6は中空ロッド5の推進用滑剤として作用する。そしてこの噴射後の滑液6は、その一部はパイロット孔8の壁中に浸透するが、残部はパイロット孔8を経て発進立坑P2内に戻って溜まる。溜まった滑液6は吸引装置3で吸引され、滑液供給装置1へと戻され再利用される。
【0010】
また、ドリル5aは磁石(不図示)等の発信器を内蔵する。この発信器からの信号は、埋設計画線上を歩行する作業者が携帯する磁気探知機(ラジオロケータ:不図示)等の探知器によって探知される。この探知によってドリル5aの位置、深さ及び推進方向を監視する。またドリル5aの前面はテーパ面に成形されている。従って中空ロッド5の回転を停止させ、そのまま推進させると、テーパ面が土壌から反力を受け、これによりドリル5aが反テーパ面方向へと曲がる。即ち探知器による監視とテーパ面の向き固定操作とによってパイロット孔8の進路は適宜変更自在とされている。
【0011】
(C)ドリル5aが到達立坑P3内に突出すると、パイロット孔8は完成する。そこでドリル5aを外す。そして被埋設管4の外径がパイロット孔8よりも顕著に大径であるときは、図12に示すように被埋設管4と略同径又は若干大径のリーマ9(拡径具)を最初の中空ロッド5の先端に取り付ける。そしてリーマ9の先端にスイベル継手10を接続し、スイベル継手10の先端に管継手11(いわゆる「トーイングヘッド11」)を接続し、管継手11の先端に被埋設管4の先端を接続する。リーマ9はその後面に中空ロッド5の中空内に連通する噴口9aを複数有する。
【0012】
そこで図13に示すように、滑液供給装置1によって噴口9aから滑液6を噴射させると共に、ドリル駆動装置2によって中空ロッド5を回転させつつ中空ロッド5を引き込む。このとき滑液6の噴射によってパイロット孔8の内壁を切り崩す。切り崩した土はリーマ9の回転と引き込みとによってリーマ9の外周壁中に押し込められ、これによりパイロット孔8が拡孔8aし(この予拡孔作業を「プレリーミング(Pre-reaming)」という)、この拡孔8a内に被埋設管4が引き込まれる。
【0013】
尚、噴射中の滑液6は上記「土壌の切り崩し作用」の外、被埋設管4の引き込み用滑剤としても作用し、その一部は拡孔8aとパイロット孔8との壁中に浸透し、残部はパイロット孔8を経て発進立坑P2内に戻って溜まる。溜まった滑液6は吸引装置3で吸引され、滑液供給装置1へと戻り再利用される。
【0014】
(D)被埋設管4の先端が発進立坑P2内に突出するまで中空ロッド5を引き込むと(不図示)、発進立坑P2内において被埋設管4と中空ロッド5との間から管係止部(リーマ9、スイベル継手10及び管継手11)を外す。そして貫入立坑P1から中空ロッド5を引き抜く。
【0015】
(E)埋設距離が長いときは、上記一連の工程(A)〜(D)の管埋設作業を繰り返えす。このとき、前の管埋設作業での発進立坑P2は後の管埋設作業での到達立坑P3となり、前の管埋設作業での被埋設管4の先端に後の管埋設作業での被埋設管4の後端を接続する。即ち後の管埋設作業では貫入立坑P1と発進立坑P2とを新たに設けることになる。尚、各立坑P1〜P3は各管埋設作業完了の都度、又は一括して埋め戻す。
【0016】
他のフローモール工法を例示列挙する。
【0017】
(A1)上記工程(A)では、「先ず地表に貫入立坑P1、発進立坑P2及び到達立坑P3を互いに所定距離だけ離間して設ける」とした。ところが例えば小山に一気に貫通して150m程度までの長さの被埋設管を埋設するとき、また斜面から中空ロッド5を貫入させるとき、また斜面から中空ロッド5を突出させるとき等では、中空ロッド5を直接貫入させ及び/又は突出させることになり、従ってこの場合は各立坑P1〜P3の幾つか又は総てが不要となる。もっとも、「地表」はもちろん「地表」を指す言葉であるが、貫入立坑P1、発進立坑P2及び到達立坑P3の「内壁面」もまた「地表」と解釈している(以下同じ)。
【0018】
(B1)上記工程(B)において、「ドリル駆動装置2によって最初の中空ロッド5を、地面が略水平ならば貫入角β(≒15〜21°程度)で貫入立坑P1に対して斜めに貫入し」とした。即ちこれは「地面が略水平」時での一般的な最適貫入角であって、地表が斜面や垂直面であるときの貫入角は適宜設定される。
【0019】
(C1)上記工程(C)において、リーマ9を用いず(つまりプレリーミングすること無しに)管埋設することもある。即ち被埋設管4の外径がパイロット孔8と略同径又はそれ以下であるときは最初の中空ロッド5の先端にスイベル継手10を接続し、スイベル継手10に管継手11を接続し、管継手11に被埋設管4を接続する。そしてそのまま中空ロッド5を引き込んで管埋設する。このときスイベル継手10は地中での被埋設管4の捩じれを防止する。埋設計画線が略直線ならば、スイベル継手10も省くことがある。
【0020】
(C2)上記工程(C)において、軟弱地等、土質よっては、噴口9aのないリーマ9を用いることもある。この場合、中空ロッド5を只単に引き込んで管埋設する。このときスイベル継手10は地中での被埋設管4の捩じれを防止する。埋設計画線が略直線ならば、スイベル継手10をも省くことがある。
【0021】
(C3)上記工程(C)又は(C2)において、最初の中空ロッド5にリーマ9だけを接続してプレリーミングだけを先ず行うこともある。即ち被埋設管4の管径が極めて太く(例えば350mm程度以上)、かつ両立坑P2〜P3間の距離も長い(例えば120m程度以上)場合に拡孔8aが崩落すると、その崩落量が多いことから引き込み抵抗が急増して被埋設管4を引き込めなくなる問題がある。尚、土質(例えば砂質、礫質、粘度質、含水比等)によっても拡孔8a内での崩落量が多く、この場合も被埋設管4を引き込めない問題がある。そこで、これらの場合、リーマ9だけを取り付けてプレリーミングだけを先ず行う。そののち、発進立坑P2から到達立坑P3へと中空ロッド5を再推進させ、到達立坑P3においてリーマ9にスイベル継手10と、管継手11と、被埋設管4とをこの順で接続し、中空ロッド5を引き込み管埋設する。
【0022】
以上の通り管引き込み式モールを冗長説明したが、要するに、従来の管引き込み式モールの管係止構造とは、「一方の地表P1から他方の地表P3に向けて中空ロッド5を継ぎ足しつつ推進させ、かつ中空ロッド5の中空内を経て中空ロッド5の先端から滑液6を噴射して地中にパイロット孔8を穿ち、他方の地表P3に到達した中空ロッド5の先端に被埋設管4を係止して中空ロッド5をパイロット孔8を介して一方の地表P1に引き込み、これにより地中に被埋設管4を埋設する管引き込み式モールの、他方の地表P3に到達した中空ロッド5の先端に被埋設管4を係止自在とする管係止構造」と言える。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来の管引き込み式モールの管係止構造によれば、次のような不都合がある。
【0024】
(1)上記工程(C)、(C2)、(C3)のプレリーミング時、切り崩した土はパイロット孔8の内壁に押し込められる。このため埋設深度が浅いと、地表が盛り上がる。従って例えば補修舗装を余儀なくされる。また、各種既埋設管等の所在は予め調査したのちに管埋設するのではあるが、不慮の原因によって調査の通りでないことが散見される。このとき、これら不知の既埋設管等の近傍をパイロット孔8や拡孔8aが通過すると、切り崩した土の壁中への押し込めによって既埋設管等が圧迫され、既埋設管等の破損原因となる。尚、上記工程(B)のパイロット孔8の穿孔時において切り崩した土もドリル5aの外周壁に押し込められるが、この押し込め量はプレリーミング時の押し込め量と比較すれば少なく、従ってその弊害も小さい。
【0025】
(2)吸引装置3は発進立坑P2内から滑液6を吸引して滑液供給装置1へと回収するが、パイロット孔8の内壁から土中への浸透分も多く、従って滑液6の回収率が悪い。換言すれば、土中への滑液6の浸透量によっては、パイロット孔8及び/又は拡孔8aの内壁の崩落を助長する。そして崩落してパイロット孔8及び/又は拡孔8aが目詰まると、引き込み抵抗の急増し、ドリル駆動装置2にの駆動エネルギを増大させる。最悪時には引き込み不能となり、点検用の立坑を別途新たに設けたり、また、被埋設管4を到達立坑P3に押し戻してパイロット孔8内から崩落土を除去する等の付加作業が必要となり、作業効率を悪化させている。また、上記(1)で述べた補修舗装を行ったとしても、土中への滑液6の浸透量や土質(特に砂質土)によっては管埋設部回りの含水比の変化に伴い圧密に基づく補修舗装の陥没が生ずる等、改良すべき点が多々ある。
【0026】
(3)発進立坑P2内に溜まった滑液6は発進立坑P2内を泥濘化させる。従って発進立坑P2での上記工程(D)での管係止部(リーマ9、スイベル継手10及び管継手11)の取り外し作業、さらには上記工程(E)での後の管埋設作業で到達立坑P3に変化したこの発進立坑P2内での上記工程(C)のドリル5aの取り外し作業と、管係止部(リーマ9、スイベル継手10及び管継手11)の接続作業と、前後被埋設管4間の接続作業等とが、いわゆる3K(きつい、汚い、滑って危険)という嫌われ作業化している。
【0027】
(4)上記工程(C3)はプレリーミングだけを先ず行い、そののち、管を別途引き込んで管埋設するという「二度手間」が生じ、作業効率を悪くしている。
【0028】
本発明は、上記従来技術の問題点(地表の盛り上がり、補修舗装、既埋設管等の破損、滑液の低回収率、パイロット孔や拡孔の内壁崩落と崩落による引き込み抵抗の増大、地表の陥没、立坑内の泥濘化、二度手間等々)の少なくとも一つを解決できる、改良された、簡単構造の、扱い易い又は全く新たな管引き込み式モールの管係止構造を提供することを課題とする。
【0029】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
上記課題を達成するため本発明に係わる管引き込み式モールの管係止構造の第1構成は、一方の地表から他方の地表に向けて中空ロッドを継ぎ足しつつ推進させ、かつ中空ロッドの中空内を経て中空ロッドの先端から滑液を噴射して地中にパイロット孔を穿ち、他方の地表に到達した中空ロッドの先端に被埋設管を係止して中空ロッドをパイロット孔を介して一方の地表に引き込み、これにより地中に被埋設管を埋設する管引き込み式モールの、他方の地表に到達した中空ロッドの先端に被埋設管を係止自在とする管係止構造において、中空ロッド先端側外部と被埋設管内部とを連通させる連通部を有し、被埋設管後端に吸引装置を接続することを特徴としている。
【0030】
上記第1構成によれば、次のような作用効果を奏する。即ち第1構成は、中空ロッド先端側外部と被埋設管内部とを連通させる連通部を有する(尚、第1構成では被埋設管が使用時でも内部汚染に支障ない例えば下水管である場合が好ましい)。従って第1構成によれば、パイロット孔又は拡孔の内部に崩落した土及び/又はプレリーミングで切り崩した土は孔内に残ることなく、連通部を経て被埋設管内に溜まり込む。尚、プレリーミングを行い、かつこのプレリーミングを滑液を用いて行う時は、その滑液もまた切り崩した土と共に連通部を経て埋設管内に流れ込む。従って次の効果を奏する。
(a)埋設深度が浅くとも地表が盛り上がることない。従って補修舗装を減らすか又は無くせる。また、既埋設管等を圧迫して破損させることもない。即ち工期短縮、かつ市街地等での環境保全に寄与する。
(b)滑液の回収効率が高い。換言すれば、引き込み時におけるパイロット孔及び/又は拡孔での内壁への滑液の浸透分が殆どない。このためパイロット孔及び/又は拡孔の内壁崩落を防止できる。従って崩落によるパイロット孔内及び/又は拡孔内の目詰まりがなく、従って引き込み抵抗も小さくなる。以上によりドリル駆動装置での消費エネルギを小さくでき、経済上の利益も大きい。また、引き込み不能なる事態が殆どなくなる。従って従来技術のように、点検用の立坑を新たに設けたり、被埋設管を到達立坑(「他方の地表」に対応する、以下同じ)に押し戻してパイロット孔内の崩落土を除去する等の従来の付随作業も不要となり、作業効率が大幅に向上する。また、管埋設部回りの含水比の変化も少ないことから、後日、圧密が生じ難く、従って圧密による補修舗装の陥没等の問題点が生じ難い。
(c)発進立坑内に溜まる滑液が中空ロッドの推進時のものだけとなる。従って発進立坑内の泥濘化を大幅に抑制でき、いわゆる3K作業を大幅に改善できる。
(d)プレリーミング時にリーマの外周に押し込まれる土が少量となる。つまりドリル駆動装置の押し込め力を小さく設定しても構わない。また、上記(b)で既説の通り、パイロット孔及び/又は拡孔の崩落が殆どないと見做してよい。このため崩落による引き込み抵抗の増大も考慮する必要がない。つまりドリル駆動装置が従来と同じ駆動力を有するものでも、プレリーミングしつつ被埋設管を引き込める。つまり従来技術のように、プレリーミングだけを先ず行い、そのあと管を引き込むという「二度手間」からも解放され、作業効率が向上する。
(e)尚、第1構成は、基本的には従来技術の管継手11に連通部を設けただけ管係止構造である。従って簡単構造、かつ扱い易い。
また、被埋設管内に溜まった土又は土及び滑液が吸引装置によって吸引されるため、滑液の回収効率が高まり、また、ドリル駆動装置での引き込み力をさらに小さくできる経済的である。
【0033】
第2構成は、一方の地表から他方の地表に向けて中空ロッドを継ぎ足しつつ推進させ、かつ中空ロッドの中空内を経て中空ロッドの先端から滑液を噴射して地中にパイロット孔を穿ち、他方の地表に到達した中空ロッドの先端に被埋設管を係止して中空ロッドをパイロット孔を介して一方の地表に引き込み、これにより地中に被埋設管を埋設する管引き込み式モールの、他方の地表に到達した中空ロッドの先端に被埋設管を係止自在とする管係止構造において、中空ロッドの先端に係止自在とされたリーマの先端にスイベル継手を介して一体的に設けられると共に先端に被埋設管を係止自在とされ、かつ中空ロッドの中空内とリーマの中空ロッド側外部と被埋設管内部とを連通させる連通部を有し、被埋設管の後端に吸引装置を接続することを特徴としている。
【0034】
上記第2構成によれば、次のような作用効果を奏する。即ち第2構成は、中空ロッドの先端に係止自在とされたリーマの先端にスイベル継手を介して一体的に設けられると共に先端に被埋設管を係止自在とされ、かつ中空ロッドの中空内とリーマの中空ロッド側外部と被埋設管内部とを連通させる連通部を有する。従って第2構成によれば、パイロット孔及び/又は拡孔の孔内に崩落した土及び/又はプレリーミングで切り崩した土は孔内に残ることなく、「リーマの中空ロッド側外部」から連通部を経て被埋設管内に溜まり込む。尚、滑液を用いて引き込むとき、滑液は「中空ロッドの中空内」から連通部を経て、被埋設管内に溜まり込んだ土を「被埋設管内部」へと圧送する。また、被埋設管内に溜まった土又は土及び滑液が吸引装置によって吸引されるため、滑液の回収効率が高まり、また、ドリル駆動装置での引き込み力をさらに小さくできる経済的である。従って第1構成と略同じく効果を奏する。尚、第2構成もまた基本的には第1構成の限定構成であり、従って第1構成と同じく簡単構造、かつ扱い易い構造となる。
【0041】
【発明の実施の形態及び実施例】
実施例を図1〜図10を参照し説明する。尚、従来の図11〜図13を用いて既説した管引き込み式モール及びその管係止構造と同一の要素には同一の符号を付し、重複説明は省略する。また、実施例の理解を容易にするための本実施例に係わるフローモール工法例ついては、既説の従来のフローモール工法例と異なる部分を重点的に説明し、重複説明は省略する。
【0042】
第1実施例を図1〜図3を参照し説明する。第1実施例は、図1に示すように、プレリーミングしつつ管埋設する管係止構造例である。ところで図1は既説の従来の図12に対し次のように異なる。即ち被埋設管4内から第2管12が図示左方へ導出させた点と、管継手11に連通孔13aを設けた点とが図12と異なる。尚、リーマ9の外面に図示左右方向に溝9bを設けたことも付加的に異なる。即ち管係止構造の一要素である管継手11は、図2に詳記する通り、環状円錐部材11aと、筒状部材11bと、複数個の楔11cとで構成される。
【0043】
環状円錐部材11aは、図示右側(即ちスイベル継手10側であり、かつ中空ロッド5側)を仮想頂点とした環状円錐形である。図示左側大外径は被埋設管4の外径と略同じか又は僅かに大きく、かつリーマ9の最大外径と略同じか又は僅かに小さい。
【0044】
筒状部材11bは、環状円錐部材11aに対して図示左右方向に摺動自在に内嵌される。そして図示右端にフック11b1を有する。また、環状円錐部材11aへの内嵌部位から図示左方部は、左方に行くほど外径が拡径する円錐形であり、その円錐面上の互いに90°ずつ離間した4箇所にそれぞれ斜平面11b2を設けてある。そして図示左端に図示左方へ突出した筒部11b3を有する。筒部11b3の外周面には突起11b4を複条有する。
【0045】
楔11cは、図示右端面が環状円錐部材11aの図示左端面に当接可能であり、かつ環状円錐部材11a側に近づくほど肉厚となるように、筒状部材11bの4箇所の各斜平面11b2上の夫々に載置されている。4個の楔11cの外周面には突起11c1を複条有する。
【0046】
第1実施例を用いたフローモール工法例を図1〜図3を参照し説明する。尚、下記する作業工程以外の各作業は、既説の従来のフローモール工法に準ずる。
【0047】
(1)図3に示すように、到達立坑P3の近傍に被埋設管4と吸引装置3とを配置する。被埋設管4内には第2管12を予め挿入する。尚、パイロット孔8は従来のフローモール工法によって完成済みであり、最初の中空ロッド5は到達立坑P3内に突出しているものとする(尚、正確には、図3は「管引き込み中」の図であって最初の中空ロッド5が到達立坑P3内に突出している状態を示す図ではない、以下同じ)。
【0048】
(2)そこで到達立坑P3において、図1に示すように(尚、正確には、図1は「管引き込み中」の図であって到達立坑P3での状態を示す図ではない、以下同じ)、中空ロッド5の先端にリーマ9を接続し、リーマ9の先端にスイベル継手10を接続し、スイベル継手10の先端に管継手11のフック11b1を接続し、管継手11の先端に被埋設管4と第2管12とを接続する。尚、両管4、12の管継手11への接続は、図2に示す通りである。
【0049】
先ず第2管12の先端外周にバンド11b5を遊嵌させる。そののち、第2管12の先端を筒状部材11bの筒部11b3に外嵌させる。そしてバンド11b5を筒部11b3の外周対応位置まで移動させ、そののち縮径させる。本第1実施例でのバンド11b5の詳細は次の通り。
【0050】
バンド11b5は、外面にラック溝(不図示)を有する帯体を丸めた可撓性金属(例えばアルミニウム帯)であり、一端にネジを有する。ネジはラック溝に噛み合っており、ドライバによって締め込み又は締め戻すと、バンド11b5が縮径又は拡径する構造である。バンド11b5が縮径すると、第2管12の先端の内壁に複条の突起11b4が食い込み、これにより第2管12の筒部材11bへの接続(即ち管継手11への接続)が完了する。尚、逆にバンド11b5をドライバによって拡径させると、第2管12の先端の内壁への複条の突起11b4の食い込みが外れ、これにより第2管12を管継手11から外すことができる。
【0051】
次に環状円錐部材11aを筒状部材11b上で図示右方へずらす。すると、4箇所の各楔11cが筒状部材11bの中心寄りに移動でき、この移動によってこれら楔11cの各外周によって生ずる仮想円が縮径し、被埋設管4の先端を仮想円上(即ち各楔11c上)に外嵌できるようになる。この外嵌は被埋設管4の先端面(図示右側端面)が各楔11cの右端面と略同じとなるまで被埋設管4を移動させて行う。そののち、筒状部材11bを環状円錐部材11a内で図示右方へ引き出すと、各楔11cが各斜平面11b2上を図示左方向へ擦り上がって仮想円が拡径する。この拡径によって被埋設管4の先端内壁内に各楔11cの複条突起11c1が食い込み、これにより被埋設管4の管継手11への接続が完了する。尚、逆に筒状部材11bを環状円錐部材11a内で図示左方へ押し込むと、各楔11cが各斜平面11b2上を図示右方向へ擦り下がって仮想円が縮径する。この縮径によって被埋設管4の先端内壁内に食い込んだ各楔11cの複条突起11c1が外れ、これにより被埋設管4を管継手11から外すことができる。
【0052】
(3)両管4、12を管継手11に接続したのち、図1、図3に示すように、ドリル駆動装置2によって中空ロッド5を引き込む。引き込みは、被埋設管4の先端が発進立坑P2内に突出するまで行う。これにより到達立坑P3から発進立坑P2までの間の地中に被埋設管4は埋設される。詳しくは次の通り。
【0053】
上記引き込み時、吸引装置3を作動させる。そして中空ロッド5を回転させつつ(即ちリーマ9を回転させつつ)、リーマ9の噴口9aから滑液6を噴射させてパイロット孔8の内壁を切り崩し、これによりパイロット孔8を拡径させる。切り崩した土は、一部はリーマ9の外周の内壁に押し込まれるが、残る大部は第2管12の移動によって、また、吸引装置3の吸引によって図1、図2に示すように、リーマ9の外周の溝9bと拡孔8aとを経て管継手11の連通孔13a内に流入する。他方、滑液6は、従来技術のようにパイロット孔8を経て発進立坑P2へ流出しようとする前に、かつパイロット孔8の内壁から地中に浸透する前に、切り崩した土の多くの残部と共に連通孔13a内に流入する。そして図2に詳記する通り、連通孔13aから流入した土と滑液6とは第2管12を経て吸引装置3に吸引される。吸引装置3で吸引した滑液6は滑液供給装置1に戻され、再利用される。
【0054】
第2実施例を図6を参照し説明する。第2実施例もまた第1実施例と同じく図6に示すようにプレリーミングしつつ管埋設する管係止構造例である。ところが図6から明らかなように、第1実施例の図1〜図3(特に図1〜図2)の構成と大きく異なる。即ち被埋設管4内から第2管12を図示左方に導出させた点と、管継手11が環状円錐部材11aと、筒状部材11bと、複数個の楔11cとを有する点とは第1実施例と同じであるが、筒状部材11bが次に詳記の通り第1実施例での筒状部材11bと異なる。
【0055】
即ち管継手11の筒状部材11bは、先端を中空ロッド5の先端に係止自在とされたリーマ9を有し、このリーマ9の後端側にスイベル継手10を介して一体的に設けられている。しかも筒状部材11bは内部に、「中空ロッド5の中空内」と、「リーマ9の中空ロッド5側外部」と、「第2管12の内部」とに連通して開口する連通孔14aを有する。
【0056】
第2実施例を用いたフローモール工法例を図6を参照し説明する。尚、下記する作業工程以外は既説の従来及び第1実施例でのフローモール工法例に準ずる。
【0057】
(1)第2実施例もまた、第1実施例の図3と同じく到達立坑P3の近傍に被埋設管4と吸引装置3とを配置してある。被埋設管4内には第2管12を予め挿入しておく。また、パイロット孔8も図3に示したように、従来のフローモール工法によって完成済みであり、最初の中空ロッド5が到達立坑P3内に突出しているものとする。
【0058】
(2)そこで到達立坑P3において、図6に示すように、中空ロッド5の先端にリーマ9を装着する。尚、図示左端部には第1実施例で述べた手順によって被埋設管4と第2管12との両先端を固定する。
【0059】
(3)そこで図3に示したようにドリル駆動装置2によって中空ロッド5を引き込む。引き込みは、被埋設管4の先端が発進立坑P2内に突出するまで行う。これにより到達立坑P3から発進立坑P2までの間の地中に被埋設管4を埋設する。
【0060】
上記引き込み時、吸引装置3を作動させる。そして中空ロッド5を回転させる(即ちリーマ9を回転させる)。これによりパイロット孔8の周壁を切り崩し、パイロット孔8を拡径する。この拡径に際し、一部の切り崩し土はリーマ9の外周によって拡孔8aの内壁に押し込められるが、残りの大分はリーマ9の引き込みに伴って「リーマ9の中空ロッド5側外部」の開口から連通孔14a内に導入される。この連通孔14a内には「中空ロッド5の中空内」によって中空ロッド5の先端の中空から滑液6が噴射している。従ってリーマ9の引き込みによって、さらには吸引装置3の吸引によって滑液6と土とが第2管12内部を経て吸引装置3に吸引される。吸引装置3によって吸引した滑液6は滑液供給装置1に戻され、再利用される。
【0061】
第1、第2実施例によれば、次のような作用効果を奏する。即ちプレリーミング時に切り崩した土の殆どが、第1実施例では連通孔13aと第2管12とを経て、他方、第2実施例では連通孔14aと第2管12とを経て吸引装置3に吸引される。従って次のような効果を奏する。
【0062】
(a)埋設深度が浅くとも地表は盛り上がらない。従って補修舗装を減らすか又は無くせる。また、既埋設管等を圧迫して破損させることもない。即ち工期を短縮でき、また市街地等での環境の保全にも貢献する。
【0063】
(b)滑液6の回収効率が高い。換言すれば、パイロット孔8及び/又は拡孔8aでの土中への滑液6の浸透が殆どない。このためパイロット孔8及び/又は拡孔8aの内壁の崩落を防止できる。従って崩落による孔内の目詰まりがなく、従って引き込み抵抗が小さくなる。以上によりドリル駆動装置2での消費エネルギを小さくでき、経済上の利益は大きい。また、引き込み不能なる事態が殆どなくなり、従来技術のように点検用の立坑を新たに設けたり又は被埋設管4を到達立坑P3に押し戻してパイロット孔8内の崩落土を除去する等の付加作業を無くすことができ、作業効率を大幅向上できる。また、管埋設部回りの含水比の変化が小さいことから、後日、圧密が生じ難く、従って圧密による補修舗装の陥没等の問題点も生じ難い。
【0064】
(c)発進立坑P2内に溜まる滑液6が中空ロッド5の推進時のものだけとなる。従って発進立坑P2内の泥濘化を大幅に抑制でき、いわゆる3K作業を大幅に改善できる。
【0065】
(d)プレリーミング時にリーマ9の外周に押し込む土が少量となる。つまりドリル駆動装置2の押し込め力も小さくてよい。また、上記(b)で既説の通り、パイロット孔8及び/又は拡孔8aの崩落が殆どないと見做してよいために崩落による引き込み抵抗も小さい。つまりドリル駆動装置2が従来と同じ駆動力を有して従来ならばプレリーミングだけを先ず行う場合でも、プレリーミングしつつ被埋設管4を同時に引き込むことができる。つまり従来技術のように、プレリーミングだけを先ず行い、そのあと管を引き込むという「二度手間」から解放され、作業効率が向上する。
【0066】
(e)尚、第1実施例は、基本的には、従来技術の管継手11に連通孔13aを設けただけ管係止構造である。従って簡単構造、かつ扱い易い。他方、第2実施例は第1実施例の作用効果を考察し展開して得た全く新たな構成の管引き込み式モールの管係止構造ではあるものの、これもまた、図6〜図10に示した通り、簡単構造、かつ扱い易い構造となっている。
【0067】
第1、第2実施例の各変形を例示列挙する。
【0068】
(1)第1実施例では、フック11b1にスイベル継手10を接続し、かつスイベル継手10にリーマ9を接続したが、スイベル継手10を省いてフック11b1にリーマ9を直接接続しても構わない。管埋設時に埋設管の捩じれが生じない例えば直線埋設の場合又は埋設管が多少の捩じれを許容する管である場合に好適である。
【0069】
(2)第1実施例では、フック11b1にスイベル継手10を接続し、かつスイベル継手10にリーマ9を接続したが、スイベル継手10とリーマ9とを省き、フック11b1に中空ロッド5の先端を直接接続しても構わない。また、リーマ9を省き、フック11b1にスイベル継手10を接続し、スイベル継手10に中空ロッド5の先端を直接接続しても構わない。即ち、被埋設管4がパイロット孔8と略同外径又はそれ以下であるとき、リーマ9無し(即ちプレリーミング無し)で管埋設する場合に好適である。
【0070】
(3)第1、第2実施例では、4個の楔11cを用いて被埋設管4を筒状部材11b外周に固定自在としたが、要するに被埋設管4を筒状部材11bの外周に固定できればよいのであるから、楔11cの数は4か所に限定されることはない。少なくとも1箇所以上設けてあれば良い。
【0071】
(4)第1、第2実施例では、被埋設管4内から第2管12を図示左方に導出させたが、例えば第1実施例を基礎とする図4に示す通り、第2管12は無くとも構わない。これは、例えば被埋設管4が下水管である場合には滑液6及び切り崩した土の導入による管内の汚れが全く気にならないからである。従ってこの場合、筒状部材11bは、例えば第1実施例を基礎とする図5に示す通り、筒状部材11bから筒部11b3を無くした構成としても構わない。さらに、この場合は第2管12を無くした構成であるから、第1実施例での連通孔13aは、図示しないが、筒状部材11bの外面に設けた、中空ロッド5先端側外部と被埋設管4内部とを連通させる溝としてもよい(本発明では、連通孔13aとこの溝とを一括して「連通部13a」としている)。同様に、第2実施例での連通孔14aもまた、図示しないが、筒状部材11b、リーマ9及びスイベル継手10の外面にそれぞれが連通するように設けた、中空ロッド5の中空内とリーマ9の中空ロッド5側外部と被埋設管4内部とを連通させる溝でもよい(本発明では、連通孔14aとこの溝とを一括して「連通部14a」としている)。また、これらの場合、吸引装置3も無くても構わない。さらにこれら場合においては(但し、土質にも依るが)、下水管4がパイロット孔8と略同外径又はそれ以下である場合(即ち、上記(2)のようにリーマ9無し(即ちプレリーミング無し)で下水管埋設する場合)、切り崩す土の量が殆ど無いから中空ロッド5の先端から滑液6を噴出させなくても構わない。また、リーマ9の外径がパイロット孔8よりも多少大径である場合も切り崩し量が少なく、かつその僅かな切り崩し量の殆どがリーマ9の外周によって拡孔8aの内壁に押し込められるため、このような場合も中空ロッド5の先端から滑液6を噴出させなくても構わない。
【0072】
(5)第2実施例では、図6に示す通り、環状円錐部材11aとスイベル継手10との外部間に環状空隙15が生ずるが、この環状空隙15を埋める部材16を設けて環状空隙15内に拡孔8aの崩落を防止するのが好ましい。図7〜図10は部材16の第1〜第3例を示す。大略次の通り。
【0073】
(5a)図7の部材16a(第1例)は、スイベル継手10側にボルト17締めした断面袋形状部材である。
【0074】
(5b)図8の部材16b(第2例)は、スイベル継手10側にボルト17締めした筒状カバー部材である。
【0075】
(5c)図9の部材16c(第3例)は、環状空隙15に遊嵌した筒状カバー部材である。尚、この筒状カバー16cは、図10に示す通り、半割り部材をボルト18締めすることによって筒状とし、保守点検及び脱着の容易化を図っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の側面図である。
【図2】図1の管継手の断面図である。
【図3】第1実施例を用いたフローモール工法での管引き込み例を示す図である。
【図4】第2管を接続しない場合の第1実施例の管継手の断面図である。
【図5】第2管接続部を有うさない第1実施例の管継手例の断面図である。
【図6】第2実施例における管継手の断面図である。
【図7】図6での拡孔崩落防止構造の第1例を示す図である。
【図8】図6での拡孔崩落防止構造の第2例を示す図である。
【図9】図6での拡孔崩落防止構造の第3例を示す図である。
【図10】図9の第3例の斜視図である。
【図11】フローモール工法でのパイロット孔穿孔工程を示す図である。
【図12】従来例の側面図である。
【図13】フローモール工法での従来の管引き込み工程を示す図である。
【符号の説明】
3:吸引装置、4:被埋設管、5:中空ロッド、6:滑液、8:パイロット孔、9:リーマ、10:スイベル継手、12:第2管、13a、14a:連通部(連通孔)、P2:一方の立坑(発進立坑)、P3:他方の立坑(到達立坑)。
Claims (2)
- 一方の地表(P1)から他方の地表(P3)に向けて中空ロッド(5)を継ぎ足しつつ推進させ、かつ中空ロッド(5) の中空内を経て中空ロッド(5)
の先端から滑液(6) を噴射して地中にパイロット孔(8) を穿ち、他方の地表(P3)に到達した中空ロッド(5) の先端に被埋設管(4) を係止して中空ロッド(5)
をパイロット孔(8) を介して一方の地表(P1)に引き込み、これにより地中に被埋設管(4) を埋設する管引き込み式モールの、他方の地表(P3)に到達した中空ロッド(5)
の先端に被埋設管(4) を係止自在とする管係止構造において、
中空ロッド(5) 先端側外部と被埋設管(4) 内部とを連通させる連通部(13a) を有し、被埋設管 (4) 後端に吸引装置 (3)
を接続する
ことを特徴とする管引き込み式モールの管係止構造。 - 一方の地表(P1)から他方の地表(P3)に向けて中空ロッド(5)を継ぎ足しつつ推進させ、かつ中空ロッド(5) の中空内を経て中空ロッド(5)
の先端から滑液(6) を噴射して地中にパイロット孔(8) を穿ち、他方の地表(P3)に到達した中空ロッド(5) の先端に被埋設管(4) を係止して中空ロッド(5)
をパイロット孔(8) を介して一方の地表(P1)に引き込み、これにより地中に被埋設管(4) を埋設する管引き込み式モールの、他方の地表(P3)に到達した中空ロッド(5)
の先端に被埋設管(4) を係止自在とする管係止構造において、
中空ロッド(5) の先端に係止自在とされたリーマ(9) の先端にスイベル継手(10)を介して一体的に設けられると共に先端に被埋設管(4)
を係止自在とされ、かつ中空ロッド(5) の中空内とリーマ(9) の中空ロッド(5) 側外部と被埋設管(4) 内部とを連通させる連通部(14a) を有し、被埋設管 (4)
の後端に吸引装置 (3) を接続する
ことを特徴とする管引き込み式モールの管係止構造。
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