JP4070296B2 - 印刷機のインキ貯留装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、輪転印刷機や枚葉印刷機等に設備される印刷機のインキ貯留装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の印刷機のインキ貯留装置としては、例えば図18〜図21に示すものが知られている。図18〜図21は、枚葉印刷機に設置した一般的な印刷機のインキ貯留装置の概略構成を説明する図であり、図18は運転状態、図19は清掃状態、図20は部分斜視図、図21はインキキー側面清掃時の状態を示する。
【0003】
上記各図において、1はインキ供給量を調節するインキキーであり、このインキキー1はインキ元ローラ2の軸方向に被印刷物幅方向のインキ量を調節するのに必要な数に分割し、配置されている。9は上記インキキー1を調節する時のインキキーlの回動支点軸である。2は調節されたインキを受け取り次のローラヘ伝達するインキ元ローラである。24はインキ供給量を調整するためのインキキー1とインキ元ロ一ラ2との隙間である。11はインキ元ローラ2の左右の各端部に配置されたインキ壺側板であり、各インキ壺側板11は、その先端部でインキ元ローラ2の左右の各端部の表面に接触し、かつその側面部で左右両端に位置するインキキー1の側面に接触し、これらの接触部からのインクの漏れを防止している。こうして、インキキー1と、インキ元ロ一ラ2と、インキ壺側板11とでインキを溜めるインキ壺100を構成している。
【0004】
インキキー受台8は、インキキー1、インキ壺側板I1を支持し、後述する回動中心軸10によって機械フレームに軸支されている。7はインキキー受台8に設けた溝8a内にあって、インキキー1の下面にねじ込まれた取付ボルトである。6はインキキー受台8に設けた溝8a内にあって、インキキー受台8と取付ボルト7との間に設けられた圧縮ばねである。この圧縮ばね6は、取付ボルト7と共同して、インキキー1をインキキー受台8側に押し付ける力を作用する。3は個々のインキキー1毎に設けたインキ量調節装置であり、インキ量を少なくする(隙間24を小さくする)ときは押し上げ部4を上昇させることにより、インキキー1を圧縮ばね6の力に抗して押し上げ、インキ量を多くする(隙間24を大きくする)ときは押し上げ部4を下降させることにより、圧縮ばね6の力でインキキー1を押し下げるようになっている。
【0005】
回動中心軸10はインキキー受台8の左右の両端部を支えるとともに、インキ壺100内のインキを除き清掃するときに、図19に示すように、インキキー1及びインキ壺側板11をインキ元ローラ2から後方に離すように移動するための回動中心になる。インキキー1は、図20に示すように、インキ元口一ラ2の軸方向に複数個あり、個々のイキキー1の間には互いに滑ることができる程度の微少な隙間がある。この隙間に浸入したインキは、それが固化する前に時々清掃する必要がある。その時、インキキー1を図21に示すように個々に90度程度まで大きく立ち上げて、その側面を清掃する。その際、インキキー1を押し下げている押し下げ装置5(圧縮ばね6、取付ボルト7等で構成)を分解する必要があるが、この押し下げ装置5の個数は印刷機全体では大量の数であり、大きな作業量となる。
【0006】
また、日常の印刷作業終了時には、押し下げ装置5を分解せずに、各インキキー1の先端部を指で引き上げることにより、その側面の清掃を行うが、図21に示すようにはインキキー1が完全に起き上がらないので、その側面の清掃が不十分になる。しかも、圧縮ばね6のばね力に抗してインキキー1を持ち上げるので、清掃作業が面倒であるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、インキキーの側面を簡単にかつ十分に清掃することのできる印刷機のインキ貯留装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、インキ壺の底を構成すべく複数並設され、先端部がインキ元ローラに接離可能となるように基端側で回動自在に支持されているインキキーと、前記各インキキーを前記インキ元ローラから離反させる方向に付勢する複数の付勢手段と、前記各付勢手段の付勢力に抗して、前記各インキキーを前記インキ元ローラに近接させる方向に押し上げ可能な複数の押圧手段とを備え、前記各押圧手段の押上量を制御することにより前記インキ元ローラへのインキ供給量を調節可能な印刷機のインキ貯留装置において、
前記各付勢手段が、前記各インキキーに設けた係合部に係脱可能に構成されたばね力伝達部材と、前記ばね力伝達部材とインキキー受台との間に介在し、前記ばね力伝達部材を前記インキキー受台側に引き込む方向に付勢するばねとを備えていることを特徴とする。
【0009】
上記発明の好適な態様において、前記各インキキーの係合部が非円形の穴で構成され、前記ばね力伝達部材が、前記穴に通過可能な非円形断面の頭部を備え、該頭部は、前記ばね力伝達部材の基部に対してばね力を伝達可能な状態で回動可能に結合されており、前記頭部を前記穴に対して通過不能の位置に回動して前記穴に係止することにより、前記ばね力伝達部材を前記インキキーに係合可能であるとともに、前記頭部を穴に対して通過可能の位置に回動して前記穴から離脱させることにより、前記ばね力伝達部材と前記インキキーとの係合を解除可能である
【0010】
さらに、上記発明の好適な態様において、前記ばね力伝達部材を摺動可能に支持する保持部材が、前記インキキー受台に揺動可能に連結され、前記ばねは、前記ばね力伝達部材と前記保持部材との間に介在する一方、前記各インキキーの係合部は、前記保持部材から突出した前記ばね力伝達部材の頭部と係合する溝で構成され、前記溝の一側が開放または拡幅されており、前記ばね力伝達部材を前記保持部材とともに一側に揺動させることにより、前記頭部を前記溝から離脱させ、前記ばね力伝達部材と前記インキキーとの合を除可能である
【0011】
上記各発明において、インキキーの上側にあって、少なくともばね力伝達部材の頭部を覆うように、インキトレーを設けたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図17を参照して説明する。ただし、図1〜図6は第1実施例、図7〜12は第2実施例、図13〜17は第3実施例を示している。
【0013】
まず、図1〜図6を参照して第1実施例を説明する。ただし、図18〜図21に示した従来例の構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0014】
この実施例で示す印刷機のインキ貯留装置は、インキ壺100′の底面を構成する複数のインキキー1′を備えたものであって、各インキキー1′は、回動支点軸9を介して回動自在に設けられると共に、ばね力伝達部材12を介して所定の回動方向にばね力の作用を受けるようになっており、ばね力伝達部材12は、インキキー1′に係止して同インキキー1′にばね力を作用させたり、インキキー1′に対する係止状態を解いて同インキキー1′に作用するばね力を解除したりすることが可能になっている。
【0015】
そして、インキキー1′には、ばね力伝達部材12の頭部15aが通過可能で、かつ同頭部15aを所定量回動することによって通過不能となる穴16を設けてなり、頭部15aを穴16に対して通過不能の位置に回動することにより、ばね力伝達部材12をインキキー1′に係止して、同インキキー1′にばね力を作用させると共に、頭部15aを穴16に対して通過可能の位置に回動することにより、ばね力伝達部材12のインキキー1′に対する係止状態を解いて同インキキー1′に作用するばね力を解除することを特徴としている。また、インキキー1′の上側にあって、少なくともばね力伝達部材12の頭部を覆うように、インキトレー25を設けたことを特徴としている。
【0016】
すなわち、インキ元ローラ2と、インキ元ローラ2の両端部に設けたインキ壺側板11′と、幅方向のインキ量を調整し、断面方向から見て回動できる複数のインキキー1′と、インキキー1′又はインキ壺側板11′を支持し、印刷時と清掃時の両位置に移動できるインキキー受台8′とを構成要素とする印刷機の印刷機のインキ貯留装置であって、インキキー受台8′を一方の作用力受け側とし、他方の作用力を少なくともばね力伝達部材12を経由してインキキー1′に作用させる圧縮ばね(ばね部材)6を設け、上記インキキー1′に上記圧縮ばね6の作用力を伝達状態及び無縁状態にする係合着脱機構とを配設したことを特徴としている。
【0017】
そして、上記インキキー1′に上記圧縮ばね6の作用力を伝達及び無縁にする係合着脱機構は、上記ばね力伝達部材12の軸部より大きい頭部15aを非円形にし、上記インキキー1′に上記非円形の頭部15aが通過でき、かつ同頭部15aを回転させると通過できなくなる非円形の穴16を設けたことを特徴としている。
【0018】
以下、上記構成についてさらに詳細に説明する。すなわち、図1〜図6において、1′はインキキーであり、12は各インキキー1′の位置に設けられたばね力伝達部材である。このばね力伝達部材12は、圧縮ばね6の力をインキキー受台8′と、インキキー1′との間に作用させ、インキキー1′をインキキー受台8′に押し付けるためのもの、あるいはインキキー受台8′側に付勢するためのものである。13はカム軸であり、このカム軸13は、両端をインキキー受台8′に軸支され、かつインキキー1′の全幅に亙ってインキキー受台8′に固接されたカム受部材17にも支えられており、レバー14により回動されるようになっている。
【0019】
力ム軸13は、図1、図3に示す回転角度の状態では、ばね力伝達部材12の基部15bに接触することがなく、圧縮ばね6の力がばね力伝達部材12の頭部15aの下面を介してインキキー1′のB面(インキキー1′上に凹状に形成された溝の底面)に作用するようになっている。また、力ム軸13は、図2、図5に示す回転角度の状態では、ばね力伝達部材12の基部15bを押し上げることになり、ばね力伝達部材12の頭部15aをインキキー1′のB面から離し、圧縮ばね6の力がインキキー1′のB面に作用しないようになっている。
【0020】
また、ばね力伝達部材12は、頭部15aがB面から離れている状態で、図4に示すように、頭部15aを90度回転させることにより、頭部15aの幅Cがインキキー1′の長穴16の短幅Dを通過できる状態になるようになっている。このように頭部15aが長穴16を通過可能な状態になれば、インキキー1′を回動支点軸9を中心に回動させることができるので、インキ壺100′を図19と同様の状態にすると共に、各インキキー1′を図21に示すように、90度程度まで大きく回動することにより、これらの各インキキー1の側面を容易に清掃することが可能になる。
【0021】
なお、インキ壺100′には、インキトレー25を設け、インキトレー25には下面及び側面にシール部材26を設けてあり、これらのシール部材26がインキキー1′に設けた溝(凹部)の端面E及びインキ壺側板11′に設けた溝(凹部)の端面Fと接触し、インキがインキキー1′の全面に付着しないようにしている。すなわち、インキがインキキー1′の溝内に回り込んで、ばね力伝達部材12の頭部15aや長穴16等にインキが付着するのを防止するようになっている。
【0022】
上記のように構成された印刷機のインキ貯留装置においては、インキ壺100′にインキを溜め印刷をするが、その印刷の終了後、インキ壺100′を清掃する時は、インキをヘら等で取り除いた後、図19と同様にインキ壺100′を開き、インキ元ローラ2やインキキー1′の先端部Gの表面に付着したインキを清掃する。インキトレー25は、インキ壺100′から取り外して外部で清掃する。
【0023】
インキキー1′の側面を清掃するときは、カム軸13を回し、図2、図5の状態にし、ばね力伝達部材12の頭部15aを90度回転させ、インキキー1′を回動支点軸9を中心に回転させ、図21と同様の状態にし、インキキー1′の側面を清掃する。清掃後、インキキー1′を元に戻し、ばね力伝達部材12の頭部15aの幅Cがインキキー1′の長孔16の短幅Dを通過後、ばね力伝達部材12の頭部15aを90度回転させ、カム軸13を回し、図1、図3の状態に戻す。そして、インキトレー25をインキ壺100′にセットすれば、清掃作業が完了し次の印刷にかかれる状態になる。
【0024】
この様に、インキキー1′を下方に押し付けるためのばね力伝達部材12や圧縮ばね6などの部品を分解することなく、インキキー1′の側面の清掃を短時間で容易にかつ十分に行なうことができる。したがって、清掃のための作業量が減少し、これにより印刷のための準傭時間が短縮できるので、生産性が高くなる。また、容易に清掃作業ができることにより清掃頻度を上げることができるので、インキキー1′間の隙間に入ったインキの固化によってインキキー1′が動かなくなったり、動きにくくなることにより、印刷品質が不安定になるというような問題も解消することができる。
【0025】
次に、この発明の第2実施例を図7〜図12を参照して説明する。ただし、従来例及び第1実施例の構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。この第2実施例が第1実施例と異なる主な点は、ばね力伝達部材12を、その軸方向に移動可能に構成するとともに、その基部15b″側を支点とするようにして揺動可能に構成することにより、インキキー1″との係止及び係止の解除を行うようになっている点である。ただし、この実施例においては、ばね力伝達部材12はその軸回りにも回動可能になっている。
【0026】
換言すれば、この第2実施例で示すものは、インキキー1″に、ばね力伝達部材12の揺動位置によって、同ばね力伝達部材12の頭部15a″が通過可能になったり、同頭部15a″が通過不能になったりする溝20、21を設けてなり、頭部15a″が通過不能になる溝21の位置にばね力伝達部材12を揺動することにより、ばね力伝達部材12をインキキー1″に係止して、同インキキー1″にばね力を作用させると共に、頭部15a″が通過可能になる溝20の位置にばね力伝達部材12を揺動することにより、ばね力伝達部材12のインキキー1″に対する係止状態を解いて同インキキー1″に作用するばね力を解除するようにしたことを特徴としている。
【0027】
すなわち、第2実施例の係合着脱機構は、ばね力伝達部材12を揺動させることにより、インキキー1″へのばね力の作用を伝達及び無縁にするように構成したものである。
【0028】
以下、上記構成についてさらに詳細に説明する。すなわち、圧縮ばね6を格納するばね受27を設け、ばね力伝達部材12の基部15b″と、ばね受27の一端部(上端部)と間に圧縮ばね6を挟持し、ばね力伝達部材12の頭部15a″からインキキー1″のB面にばね力を作用させている。ばね受27の他端部(下端部)は、カム軸13′の円筒部分を貫通させてこの円筒部分を回動自在に保持すると共に、カム軸13′のカム部をばね力伝達部材12の基部15b″の端面(下面)に対向させている。
【0029】
ばね受27は、カム軸13′の軸心を中心とし、同カム軸13′を時計方向、反時計方向に回動可能に支持している。そして、印刷運転状態では、図7、図9に示すように、カム軸13′において平面状に切り欠かれたJ面がばね力伝達部材12の基部15b″の端面に対向するので、力ム軸13′と、ばね力伝達部材12との間には隙間が生じた状態になっている。このため、圧縮ばね6の力は、ばね力伝達部材12の頭部15a″を介してインキキー1″のB面に伝達され、インキキー1″をインキキー受台8″に押し付ける状態、あるいはインキキー受台8″側に付勢する状態になっている。
【0030】
カム軸13′は、両端をインキキー受台8″で軸支され、かつインキキー受台8″に固接されたカム受部材17′で支持されている。カム軸13′をレバー14′により、図7、図9において時計方向に回せば、力ム軸13′は、そのJ面から曲面Kを経て円筒状のM面がばね力伝達部材12の基部15b″の端面に順次対向するようになり、曲面KからM面の部分で基部15b″を押し上げる。曲面Kは、平面状のJ面と、円筒状のM面とを滑らかにつなぐような曲面で形成されている。すなわち、力ム軸13′の回動動作の途上、曲面Kがばね力伝達部材12の基部15b″の端面に接触し始めることにより、同ばね力伝達部材12が押し上げられ、頭部15a″の下面がインキキー1″のB面から離れることになる。
【0031】
ばね力伝達部材12の頭部15a″の下面がインキキー1″のB面から離れると、カム面Kが時計方向に回動している力により、ばね力伝達部材12とともにばね受27も時計方向にカム軸13′と共に揺動する。ばね受27は、ばね力伝達部材12の頭部15a″がインキキー受台8″の当り面(ストッパ)Yに当って止まり、力ム軸13′は、M面がばね力伝達部材12の基部15b″の端面に接触した状態で止まり、図8、図11の状態になる。この状態では、インキキー1″は圧縮ばね6の力を受けることがなく、回動支点軸9を中心に回動可能になる。すなわち、各インキキー1″は、図21に示すような状態に容易にできるような状態になっている。
【0032】
図8、図11の状態からカム軸13′を反時計方向に回動すると、カム軸13′は、M面がばね力伝達部材12の基部15b″に接触した状態で、ばね受27と共に反時計方向に揺動する。ばね力伝達部材12の頭部15a″の下の軸部がインキキー1″の溝21に入ると共に、同溝21の当り面Nに当って止まる。カム軸13′がレバー14′によってさらに回動させられると、力ム軸13′のみが回動するが、J面がばね力伝達部材12の基部15b″の端面に対向した位置で止まる。これによって、J面と、ばね力伝達部材12の基部15b″との間に隙間が生じ、圧縮ばね6の力がばね力伝達部材12の頭部15a″の下面からインキキー1″のB面へ伝わる状態になる。
【0033】
インキキー1″には、上記のようにばね力伝達部材12を時計方向、反時計方向に揺動させた時、ばね力伝達部材12の頭部15a″が通過できる溝20を設け、ばね力伝達部材12の頭部15a″の下の軸部が図8、図11の状態まで通過できるようになっている。さらに、インキキー1″には、図7、図9の状態でばね力伝達部材12の頭部15a″が下がろうとすれば阻止し、ばね力伝達部材12の頭部15a″の下からばね力をインキキー1″のB面に伝達できる溝21を設けられている。すなわち、溝21は、頭部15a″より細く形成されていて、インキキー1″が上方に移動するのを阻止し、これによってインキキー1″に圧縮ばね6のばね力を作用させる。
【0034】
上記のように構成された印刷機のインキ貯留装置においては、第1実施例と同様の作用・効果が得られるのに加え、インキキー1″を図21の状態にする際に、ばね力伝達部材12の頭部15a″を別操作(第1実施例では頭部15aを90度回転させる)する必要が無いという利点がある。すなわち、レバー14′の操作だけで、各インキキー1″を回動自由な状態にしたり、圧縮ばね6の力で拘束したりすることができる。したがって、清掃作業がさらに容易にかつ短時間で行なうことができる。
【0035】
次に、この発明の第3実施例を図13〜図17を参照して説明する。ただし、従来例、第1実施例及び第2実施例の構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。この第3実施例が第2実施例と異なる主な点は、上下に貫通する溝20、21を有するインキキー1″に代えて、下側にのみ開口する溝50、51を有するインキキー31を設けている点である。
【0036】
すなわち、第2実施例で示したインキキー1″の溝20に代えて、インキキー31の下方側のみ開放された溝50を設けている。溝50は、図13、図15において時計方向、反時計方向に揺動するばね力伝達部材12の頭部15a″が通過可能なものである。また、溝51は第2実施例の溝21と同じもので構成されている。そして、この第3実施例では、下側にのみ開口する溝50、51を有するインキキー31を設けることにより、第1実施例や第2実施例で用いていたインキトレー25が不要なものとなる。しかも、インキキ一31の上面及びインキ壺側板41の内側には第1実施例や第2実施例で示した溝E、Fが不要になっている。したがって、従来例で示したインキ壺100と同様に、インキ元ローラ2と、インキキー31の上面と、インキ壺側板41とでインキ壺100″が構成される。
【0037】
上記のように構成された印刷機のインキ貯留装置においては、第2実施例と同様の作用・効果が得られるのに加えて、インキトレー25が不要になると共に、溝E、Fやシール部材26が不要になるから、コストの低減を図ることができる。また、インキキー1をインキキー31に代えるだけで、従来のインキ壺100にも適用することができるという効果がある。
【0038】
【発明の効果】
請求項1に係る発明においては、前記各付勢手段が、前記各インキキーに設けた係合部に係脱可能に構成されたばね力伝達部材と、前記ばね力伝達部材とインキキー受台との間に介在し、前記ばね力伝達部材を前記インキキー受台側に引き込む方向に付勢するばねを備えているから、インキキーにばね力を作用させるための部品等を分解することなく、インキキーを個々に大きく回動することができる。したがって、インキキーの側面の清掃を短時間で容易にかつ十分に行なうことができる。
【0039】
しかもこれによって、清掃のための作業量が減少し、印刷のための準傭時間を減少させることができるので、生産性の向上を図ることができる。また、容易に清掃作業ができることにより清掃頻度を上げることができるので、インキキー間の隙間に入ったインキの固化によってインキキーが動かなくなったり、動きにくくなることにより、印刷品質が不安定になるというような問題も解消することができる。
【0040】
請求項2に係る発明においては、請求項1に係る発明と同様の効果を奏するのに加えて、ばね力伝達部材の頭部を回動するだけで、インキキーを個々に大きく回動することができる。したがって、インキキーの側面の清掃をさらに短時間で容易にかつ十分に行なうことができる。
【0041】
請求項3に係る発明においては、請求項1に係る発明と同様の効果を奏するのに加えて、ばね力伝達部材を揺動するだけで、インキキーを個々に大きく回動することができる。したがって、インキキーの側面の清掃をさらに短時間で容易にかつ十分に行なうことができる。
【0042】
請求項4に係る発明においては、請求項1、請求項2又は請求項3係る発明と同様の効果を奏するのに加えて、インキトレーにより、各インキキーやばね力伝達部材の頭部がインキによって汚れるのを防止することができる。したがって、インキキーの清掃をさらに短時間で容易にかつ十分に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例として示した印刷機のインキ貯留装置の全体概略構成を示す図であって、ばね力伝達部材がばね力で押し下げられた状態を示す側断面図である。
【図2】同印刷機のインキ貯留装置の作用を示す図であって、ばね力伝達部材がばね力に抗して押し上げられた状態を示す側断面図である。
【図3】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、ばね力伝達部材がばね力で押し下げられた状態を示す要部拡大図である。
【図4】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、図3のX−X線に沿う断面図である。
【図5】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、ばね力伝達部材がばね力に抗して押し上げられた状態を示す要部拡大図である。
【図6】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、図3のA−A線に沿う断面図である。
【図7】本発明の第2実施例として示した印刷機のインキ貯留装置の全体概略構成を示す図であって、ばね力伝達部材が揺動する前の状態を示す側断面図である。
【図8】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、ばね力伝達部材が揺動した後の状態を示す側断面図である。
【図9】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、ばね力伝達部材が揺動する前の状態を示す要部拡大図である。
【図10】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、図9のX′−X′線に沿う断面図である。
【図11】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、ばね力伝達部材が揺動した後の状態を示す要部拡大図である。
【図12】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、図9のA′−A′線に沿う断面図である。
【図13】本発明の第3実施例として示した印刷機のインキ貯留装置の全体概略構成を示す図であって、ばね力伝達部材が揺動する前の状態を示す側断面図である。
【図14】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、ばね力伝達部材が揺動した後の状態を示す側断面図である。
【図15】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、ばね力伝達部材が揺動する前の状態を示す要部拡大図である。
【図16】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、図15のX″−X″線に沿う断面図である。
【図17】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、ばね力伝達部材が揺動した後の状態を示す要部拡大図である。
【図18】従来例として示した印刷機のインキ貯留装置の全体概略構成を示す図であって、印刷のための運転状態を示す側断面図である。
【図19】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であり、清掃状態を示す側断面図である。
【図20】同印刷機のインキ貯留装置を示す部分斜視図である。
【図21】同印刷機のインキ貯留装置を示す図であって、インキキー側面清掃時の状態を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1′、1″ インキキー
9 回動支点軸
12 ばね力伝達部材
15a、15a″ 頭部
16 穴(長穴)
20、21 溝
25 インキトレー
50、51 溝
100′、100″ インキ壺

Claims (6)

  1. インキ壺の底を構成すべく複数並設され、先端部がインキ元ローラに接離可能となるように基端側で回動自在に支持されているインキキーと、前記各インキキーを前記インキ元ローラから離反させる方向に付勢する複数の付勢手段と、前記各付勢手段の付勢力に抗して、前記各インキキーを前記インキ元ローラに近接させる方向に押し上げ可能な複数の押圧手段とを備え、前記各押圧手段の押上量を制御することにより前記インキ元ローラへのインキ供給量を調節可能な印刷機のインキ貯留装置において、
    前記各付勢手段が、前記各インキキーに設けた係合部に係脱可能に構成されたばね力伝達部材と、前記ばね力伝達部材とインキキー受台との間に介在し、前記ばね力伝達部材を前記インキキー受台側に引き込む方向に付勢するばねを備えていることを特徴とする印刷機のインキ貯留装置。
  2. 前記各インキキーの係合部が非円形の穴で構成され、前記ばね力伝達部材が、前記穴に通過可能な非円形断面の頭部を備え、該頭部は、前記ばね力伝達部材の基部に対してばね力を伝達可能な状態で回動可能に結合されており、前記頭部を前記穴に対して通過不能の位置に回動して前記穴に係止することにより、前記ばね力伝達部材を前記インキキーに係合可能であるとともに、前記頭部を穴に対して通過可能の位置に回動して前記穴から離脱させることにより、前記ばね力伝達部材と前記インキキーとの係合を解除可能であることを特徴とする請求項1記載の印刷機のインキ貯留装置。
  3. 前記ばね力伝達部材を摺動可能に支持する保持部材が、前記インキキー受台に揺動可能に連結され、前記ばねは、前記ばね力伝達部材と前記保持部材との間に介在する一方、前記各インキキーの係合部は、前記保持部材から突出した前記ばね力伝達部材の頭部と係合する溝で構成され、前記溝の一側が開放または拡幅されており、前記ばね力伝達部材を前記保持部材とともに一側に揺動させることにより、前記頭部を前記溝から離脱させ、前記ばね力伝達部材と前記インキキーとの合を除可能であることを特徴とする請求項1記載の印刷機のインキ貯留装置。
  4. 前記ばね力伝達部材の基部に当接するカム軸を備え、該カム軸は前記インキキー受台に回動可能に支持されており、前記カム軸の回動操作により、前記ばね力伝達部材を前記ばね力に抗して押し上げ、前記インキキー係合部から離反可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷機のインキ貯留装置。
  5. 前記保持部材を揺動可能に支持する軸が、前記インキキー受台に回動可能に支持され、該回動軸には、前記ばね力伝達部材の基部に当接するカム面が形成されており、前記回動軸の回動操作により、前記ばね力伝達部材を前記ばね力に抗して押し上げて前記インキキー係合部から離反させ、かつ、前記保持部材を揺動させて前記ばね力伝達部材と前記インキキーとの係合を解除可能に構成されていることを特徴とする請求項3に記載の印刷機のインキ貯留装置。
  6. インキキーの上側にあって、少なくともばね力伝達部材の頭部を覆うように、インキトレーを設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の印刷機のインキ貯留装置。
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