JP4070088B2 - 電磁妨害波測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁妨害波測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の高機能化、高クロック化にともない電子機器における電磁波障害が問題となってきている。電磁波障害の対策にはまず現象の的確な把握が重要である。そのために、例えば特開2000−19204号公報に開示されているように、電磁界センサを直線ステージで移動して磁界を測定する発明がある。しかしこの発明は、測定対象物が大きくなると必然的に直線ステージも大きくなり、取り回し、利便性が悪くなると言う問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明は上記問題点に鑑みてなされ、その目的は、磁界を測定する対象物が大きくても取り回しが容易で利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、対象物を走査しながら前記対象物の磁界を測定する磁界プローブと、前記磁界プローブを支持し前記磁界プローブの位置を計測する支持計測手段と、前記支持計測手段を支持するフレームと、前記磁界プローブが上記位置で測定する前記対象物の磁界の周波数分析を行うスペクトラムアナライザと、上記計測された磁界プローブの位置およびその位置での磁界の周波数分析情報をデータ処理する中央制御装置と、該データ処理された情報を表示する表示手段とを備え、前記支持計測手段は、前記磁界プローブの1カ所に接続する4つの索材、前記フレームの互いに同一平面上にない4つの基準位置に配設されて前記索材をそれぞれ導く4つのガイド手段、前記索材に張力を発生させてそれぞれ前記磁界プローブを支持する4つの張力発生手段、および前記索材のそれぞれの移動量を読み取って前記磁界プローブの位置を計測する4つのエンコーダを備えることを特徴とする電磁妨害波測定装置である。
この構成によって、所謂ヒューマンインターフェースに用いられていた3次元位置指示装置により磁界プローブの位置計測を行うので、磁界の測定対象物が大きくても従来型のような直線ステージを用いることなく、操作が容易で利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載の電磁妨害波測定装置において、さらに入力手段を備え、前記表示手段上には、前記測定対象物の測定される面および前記入力手段による入力に基づく格子状の測定メッシュと、前記磁界プローブの位置とを表示することを特徴とする。
この構成によって、磁界の測定中に磁界測定メッシュと磁界プローブとの位置関係が分かり易く視認でき、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の電磁妨害波測定装置において、さらにカメラを備え、前記カメラによる上記測定対象物の映像を、前記表示手段上にスーパーインポーズして表示することを特徴とする。
この構成によって、磁界の測定中に測定対象物と、磁界測定メッシュと、磁界プローブとの位置関係を分かり易く表示することにより利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0007】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置において、前記表示手段上には、磁界を測定すべき測定点が測定済みであるか未測定であるかを判別するマークを表示することを特徴とする。
この構成によって、磁界の測定中に測定対象物の測定点が、既に測定済みであるかないかを表示するので利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0008】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置において、前記表示手段が、その表示画面を介して、前記磁界測定に関連するデータを入力可能な入力手段を兼ねることを特徴とする。
この構成によって、磁界計測中、磁界プローブを把持して操作し表示手段を見ながら容易に入力できる、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0009】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置において、前記支持計測手段が、前記フレームに配設されて前記索材をそれぞれ把持し測定中に測定周波数の強度に応じたトルク振動を発生する4つのトルク発生手段を備えて、前記磁界プローブを振動させることを特徴とする。
この構成によって、磁界の測定中に磁界プローブに対して索材を介してトルク発生手段が測定周波数の強度に応じた振動を与えるので、磁界プローブを持って走査する操作者に対して、測定対象物の大まかな磁界の強度分布を感覚的に伝えることができる、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0010】
請求項7の発明は、請求項2乃至6のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置において、前記測定対象物の測定する面上の異なる領域に対して、それぞれ異なる測定メッシュが設定可能であり、前記異なる測定メッシュに基づいて磁界を測定することを特徴とする。
この構成によって、磁界強度の変動に応じて測定のためのメッシュによる分割数を増減して測定点の密度を増減することにより、より精密かつ能率的に磁界測定が可能な電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0011】
請求項8の発明は、請求項2乃至7のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置において、前記中央制御装置がさらに、記憶手段を有し、前記入力手段を介して入力された1以上の周波数に基づいて、磁界の測定と周波数分析とを行い、そのデータを前記記憶手段が記憶し、上記1以上の周波数に基づいた測定結果を前記表示手段に表示することを特徴とする。
この構成によって、1つの測定点を複数の解析周波数で測定し分析する場合でも、1回の走査と測定動作によって行うことができる、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0012】
請求項9の発明は、請求項1乃至5、7または8のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置において、前記支持計測手段が、前記フレームに配設されて前記索材をそれぞれ把持し測定後に測定周波数の強度に応じたトルク振動を発生する4つのトルク発生手段を備えて、前記磁界プローブを振動させることを特徴とする。
この構成によって、磁界の測定後に磁界プローブに対して索材を介してトルク発生手段が測定周波数の強度に応じた振動を与えるので、操作者が磁界プローブを持って対象物の付近をなぞることによって、測定対象物の大まかな磁界の強度分布を感覚的に伝えることができ、直感的な把握ができる、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0013】
請求項10の発明は、請求項1乃至9のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置において、さらに、前記測定対象物を載置して回転する回転ステージを備え、前記回転ステージを回転させて前記測定対象物の異なる面の磁界を測定することを特徴とする。
この構成によって、測定対象物の1つの面だけでなく他の面の磁界測定を、回転ステージ上で回転させることによって、行うことができる利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0014】
請求項11の発明は、対象物を走査しながら前記対象物の磁界を測定する磁界プローブと、前記磁界プローブを支持し前記磁界プローブの位置を計測する支持計測手段と、前記支持計測手段を支持するフレームと、前記磁界プローブが上記位置で測定する前記対象物の磁界の周波数分析を行うスペクトラムアナライザと、上記計測された磁界プローブの位置およびその位置での磁界の周波数分析情報をデータ処理する中央制御装置と、該データ処理された情報を表示する表示手段とを備え、前記支持計測手段は、前記磁界プローブの3カ所に4本ずつ接続する計12の索材、前記フレームの互いに同一平面上にない4つの基準位置に配設されて前記索材を導くガイド手段、前記索材に張力を発生させてそれぞれ前記磁界プローブを支持する12の張力発生手段、および前記索材のそれぞれの移動量を読み取って前記磁界プローブの位置とその測定軸とを計測する12のエンコーダを備えることを特徴とする電磁妨害波測定装置である。
この構成によって、対象物の測定面に対する磁界プローブの3次元的な位置およびその測定軸を計測でき、磁界プローブの軸を操作においてより正確に定めることのできる、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、図を参照しながら本実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態による電磁妨害波測定装置の模式的斜視図である。電磁妨害波測定装置は、対象物を走査しながら磁界を測定する磁界プローブ22と、磁界プローブ22を支持してその位置を計測する支持計測手段と、支持計測手段を支持するフレーム39と、磁界の周波数分析を行うスペクトラムアナライザ20と、磁界プローブ22の位置およびその磁界の周波数分析情報をデータ処理する中央制御装置10と、データ処理された情報を表示する表示手段13とを備える。
【0016】
支持計測手段は、磁界プローブ22の1カ所に接続する4つの糸(請求項における索材)と、同一平面上にない4つの基準位置で索材を導く4つのプーリー(請求項におけるガイド手段)31a〜31dと、糸を引っ張る4つのおもり(請求項における張力発生手段)33a〜33dと、糸の移動量を読み取って磁界プローブの位置を計測する4つのエンコーダ32a〜32dとを備える。
中央制御装置10には、表示手段11、スペクトラムアナライザ20、4つのエンコーダ32a、32b、32c、および32dが電気的に接続され、磁界プローブ22のケーブル23がスペクトラムアナライザ20に接続されている。
フレーム39の4点にはそれぞれ、プーリー31a〜31dが配設されている。これらの4点は、同一平面上にはない4点である。上記のエンコーダ32a〜32dには4本の糸が導かれ、その糸にはおもり33a〜33dが接続されている。4本の糸は、磁界プローブの1点に接続され、それにより磁界プローブを支持する。
【0017】
次に3次元位置計測を行う原理について説明する。位置計測そのものは東京工業大・佐藤らの考案「佐藤誠、平田幸弘ら:空間インターフェース装置SPIDERの考案、電子情報通信学会論文誌 D Vol.J74−D、No7、pp887−894(1991)」によるものである。 上記のフレームの同一平面上にない4点に配設されたプーリー31a〜31dには4本の糸がガイドされて、エンコーダ32a〜32dに把持されてそこを通り、おもり33a〜33dが接続されている。4本の糸の移動量がエンコーダ32a〜32dによって読み取られることにより、磁界プローブ22の位置が中央制御装置によって算出される。即ちこれは、3元1次連立方程式を解くことに帰着して算出される。
【0018】
次に磁界測定について説明する。開始ボタン(不図示)で測定開始の指示を出し、磁界プローブ22を手で測定対象40の基準点41、42、および43に移動すると、前述の3次元位置計測装置(請求項における位置計測手段)が基準点41、42、および43の位置を計測する。
【0019】
ここで開始ボタンの代わりに、入力手段を備えてそこからの入力によって開始することが望ましい。自由に設定などを入力できるからである。
ここでは、記憶手段は備えなくても可能であるが、備えた方が望ましい。複雑なデータ処理を可能にするからである。ここでは以下に例示として、入力手段および記憶手段のいずれも備えたものとする。
【0020】
ここで、磁界測定のために測定対象物の測定面のメッシュが、最初から規定値として定められていても良い。しかし、メッシュの設定が、自由に決められることが望ましい。それは、測定物の磁界の変化に応じて設定する方がより正確にかつ能率的に測定できるからである。
ここでは、入力手段11でx軸方向の分割数、y軸方向の分割数を入力し、測定点メッシュの位置を算出し記憶手段12に記憶する。
【0021】
次に磁界プローブ22を、測定対象物40をなぞる様に手で移動させ、常時3次元位置計測装置(請求項の支持計測手段)でその磁界プローブ22の位置を計測する。そして、磁界プローブ22が決められたメッシュの分割によって定まる測定点の位置に来た時に、あらかじめ定められた測定周波数、または入力手段11から入力された測定周波数によりスペクトラムアナライザ20で測定周波数成分を抽出して、記憶手段12に記憶する。全ての測定点での測定が終わると、表示手段13が表示する。この構成によって、測定対象物40が大きいものであっても従来例のように直線ステージを用いないために、取り回しの利便性が保たれる。
ここで、表示は、全ての測定点で測定が終わる前に測定の捜査中に、逐次表示手段に表示しても良い。
【0022】
ここで、磁界測定中に表示手段13に磁界の測定メッシュ60と、位置計測している時の磁界プローブ22の位置とを表示することが望ましい。図2は本実施の形態の表示手段が、磁界測定メッシュと磁界プローブとの位置を表示することを示す説明図である。測定対象物40の測定される面および入力手段11が備えられてそこからの入力によって測定メッシュ60が設定されて、磁界プローブ22の位置と共に表示画面上に表示される。これにより、磁界測定中に磁界の測定メッシュ60と磁界プローブ22との位置関係が明瞭に視認できるからである。
【0023】
さらに、カメラ(不図示)を本実施の形態による電磁妨害波測定装置に付加し、磁界測定前に測定対象物40を撮影しておいて、そして磁界測定中に表示手段13にその撮影された映像を表示し、その上に磁界測定メッシュ60および/または位置計測中の磁界プローブ22’の位置を、スーパーインポーズして表示手段13上に表示することが望ましい。さらに、その映像を、記憶手段12を用いて記憶させることが望ましい。磁界測定中に、測定対象物40と、磁界測定メッシュ60と、磁界プローブとの位置22’の位置関係が明瞭に表示手段13上に示されるからである。
【0024】
ここで、磁界測定中に表示手段13に、図3の様に磁界測定メッシュ60の測定点に、磁界が未測定であるマーク(符号62)および/または測定済であるマーク(符号64)を表示することが望ましい。これにより磁界測定中に、その測定点において未測定と測定済みとの判別を容易にすることができるからである。
【0025】
ここで、表示手段13の表示画面上に、図4の様に操作入力用のメニュー部35を設けて、そこから例えばタッチパネル形式で、入力することが望ましい。図4は、本実施の形態による表示画面上からの入力の一例である。メニュー部35の入力項目は、3次元位置計測装置(請求項における支持計測手段)による計測に関連して基準点入力35a、測定点数入力35b、および測定結果表示35cなどが設定出来る。これにより計測中に、磁界プローブを持って操作して表示手段を見ながらその画面上で入力操作を行うことができるので操作が容易となるからである。
【0026】
また、図5に示すように、糸(請求項における索材)を把持するモータ(請求項におけるトルク発生手段)をフレームの4点に設置して、計測中に、あらかじめ入力された測定周波数の強度に応じて中央制御装置によりモータにトルクの振動を与えるようにさせることが望ましい。図5は、本実施の形態によるトルク発生手段を説明する支持計測手段の部分的模式図である。モータ34aはフレーム39にブラケット(不図示)などを介して配設される。これにより計測中に大まかな磁界の強度分布を操作者に感じさせて知らせることができるからである。
【0027】
ここで、測定面において測定する領域を選択して、それぞれ異なる測定メッシュを設定することが望ましい。図6は、測定面における異なる測定領域と測定メッシュを示す説明図であり、(a)は測定面の異なる領域を示し、(b)はそれに対応する測定メッシュを示す。図6の(a)に示すように、面Aの基準点41〜43と面Bの基準点51〜53の位置座標、および面A、Bでの分割数を入力することにより、図6の(b)に示すように、異なった領域において異なるメッシュおよびその分割数を設定できる。これにより磁界強度変動に応じて、測定点の分割数を変化させる、即ち、磁界強度の変動の多少に応じて、測定領域での測定の分割数を増減して測定点の密度を変化させて、能率的で精密な測定とその表示が可能となるからである。
【0028】
また、あらかじめ入力手段11から1以上の解析周波数を入力しておき、磁界測定時は一つの測定点において、その1以上の周波数においてスペクトラムアナライザで強度を測定し、記憶手段12に記憶し、測定中、あるいは測定終了後に上記入力に応じた上記1以上の解析周波数での測定結果を表示手段13で表示することが望ましい。これにより1以上の解析周波数で測定する場合でも、何回も繰り返し操作を行うことなく1通りの走査による測定によって、1以上の解析周波数における磁界測定データを得ることができるからである。
【0029】
また、図5に示すように、糸(請求項における索材)を把持するモータ34a(請求項におけるトルク発生手段)をフレーム39の4点に設置して、計測後に、あらかじめ入力された測定周波数の強度に応じて中央制御装置によりモータにトルクの振動を与えるようにさせることが望ましい。図5は、本実施の形態によるトルク発生手段を説明する支持計測手段の部分的模式図である。モータ34aはフレーム39にブラケット(不図示)などを介して配設される。これにより計測終了後に大まかな磁界の強度分布を操作者に感じさせて知らせることができるからである。
【0030】
ここで、測定対象物40を載置する回転ステージ(不図示)を設け、それを回転させることによって測定対象物の1面のみならず他の面をも磁界プローブ側に向けることにより、測定対象を囲む任意の面の測定ができるようにすることが望ましい。測定対象物の様々な面を測定するのに容易となるからである。
【0031】
(実施の形態2)
さらに上記の構成において、支持計測手段による磁気プローブの位置計測点を3カ所とする構成にしたのが本実施の形態である。
それにより、支持計測手段は、磁界プローブの3カ所に4本ずつ接続する計12の糸(索材)、フレームの互いに同一平面上にない4つの基準位置に配設されて索材を導くプーリー(ガイド手段)、糸に張力を発生させてそれぞれ磁界プローブを支持する12のおもり(張力発生手段)、および糸のそれぞれの移動量を読み取って磁界プローブの位置とその測定軸とを計測する12のエンコーダを備える。
【0032】
図7は、本発明の実施の形態2による磁界プローブと糸の接続点を示す模式図である。図7の磁界プローブ22の位置の測定点である22a点、22b点、および22c点にそれぞれ4本ずつ合計12の糸(請求項における索材)を接続する。そして、フレームの互いに同一平面上にない4つの基準位置には糸を導くプーリー(請求項におけるガイド手段)を配設する。プーリーの個数は糸それぞれを導くときは12個であり、12個としても良いが、1のプーリーで複数の糸をガイド可能な場合は個数を減らしても良く、最低限4個にまで省略することが可能である。糸には張力を発生させてそれぞれ磁界プローブを支持する12のおもり(張力発生手段)が結びつけられ、さらに糸のそれぞれの移動量を読み取る12のエンコーダがフレームに配設される。こうして、磁界プローブの上記3点の3次元位置計測をそれぞれ行うことができる。
この磁界プローブ22上の3点を3次元計測することによって磁界プローブ22の位置およびその軸の向きを、中央制御装置10によって算出することができ、測定面の法線方向と磁界プローブの軸の向きが判別でき、その角度が不適正な場合は、中央制御装置10により表示手段13に「磁界プローブの向きが不適正」と表示し、使用者に磁界プローブ22の向きの変更を促すことができる。即ち、磁界プローブの測定面に対する法線方向の向きを検知可能であり、それによる磁界測定値の補正も可能であり、また、場合によっては走査中にその向きを修正することができる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によると、磁界プローブの移動が容易で計測機器の取り回しが良く、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供可能となる。
請求項2に係る発明によると、磁界測定中に磁界測定メッシュと磁界プローブとの位置関係を明示でき、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
請求項3に係る発明によると、磁界測定中に測定対象物と、磁界測定メッシュと、磁界プローブとの位置関係を明示でき、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
請求項4に係る発明によると、磁界測定において未測定点の発生を押さえることのできる、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
請求項5に係る発明によると、磁界測定中に表示装置で視認しながら表示画面を介して入力できるので操作の妨げになりにくい、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
請求項6に係る発明によると、磁界測定中にも、大まかな磁界の強度分布を感じ取れる、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
請求項7に係る発明によると、磁界強度変動が激しい測定物でも、測定点の分割数を変化させて測定できる、正確で能率的な電磁妨害波測定装置を提供できる。
請求項8に係る発明によると、複数の解析周波数で測定する場合でも繰り返し測定動作をすることなくデータを得ることができる、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
請求項9に係る発明によると、測定結果を振動を感じ取ることにより直感的に把握できるため、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
請求項10に係る発明によると、測定対象物の異なる面を容易に測定ができる、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
請求項11に係る発明によると、磁界プローブの3次元的位置および測定軸と測定面の法線との角度を容易に知ることができる、利便性の高い電磁妨害波測定装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による電磁妨害波測定装置の模式的斜視図である。
【図2】本実施の形態において表示手段が、磁界測定メッシュと磁界プローブとの位置を表示することを示す説明図である。
【図3】本実施の形態における表示手段の表示例を示す説明図である。
【図4】本実施の形態による表示手段の画面上からの入力の一例である。
【図5】本実施の形態によるトルク発生手段を説明する支持計測手段の部分的模式図である。
【図6】本実施の形態による測定面とそれに対応する測定メッシュとを示す説明図であり、(a)は測定面の異なる領域を示し、(b)はそれぞれに対応する測定メッシュを示す。
【図7】他の実施の形態による支持計測手段の部分的模式図である。
【符号の説明】
10……中央制御装置
11……入力手段
12……記憶手段
13……表示手段
20……スペクトラムアナライザ
22……磁界プローブ
22’……磁界プローブの位置
22a、22b、および22c……磁界プローブ22の測定点
23……ケーブル
31a、32b、32c、および31d……プーリー(ガイド手段)
32a、32b、32c、および32d……エンコーダ
33a、33b、33c、および33d……おもり(張力発生手段)
34a……モータ(トルク発生手段)
35……メニュー部
39……フレーム
40……測定対象物
41、42、および43……面Aの第1、第2、および第3基準点
45……面A
50……面B
51、52、および53……面Bの第1、第2、および第3基準点
54……磁界測定メッシュ
65……面Bに対応する測定メッシュ
70……面Aに対応する測定メッシュ
Claims (11)
- 対象物を走査しながら前記対象物の磁界を測定する磁界プローブと、
前記磁界プローブを支持し前記磁界プローブの位置を計測する支持計測手段と、
前記支持計測手段を支持するフレームと、
前記磁界プローブが上記位置で測定する前記対象物の磁界の周波数分析を行うスペクトラムアナライザと、
上記計測された磁界プローブの位置およびその位置での磁界の周波数分析情報をデータ処理する中央制御装置と、
該データ処理された情報を表示する表示手段とを備え、
前記支持計測手段は、前記磁界プローブの1カ所に接続する4つの索材、前記フレームの互いに同一平面上にない4つの基準位置に配設されて前記索材をそれぞれ導く4つのガイド手段、前記索材に張力を発生させてそれぞれ前記磁界プローブを支持する4つの張力発生手段、および前記索材のそれぞれの移動量を読み取って前記磁界プローブの位置を計測する4つのエンコーダを備えることを特徴とする電磁妨害波測定装置。 - さらに入力手段を備え、
前記表示手段上には、前記測定対象物の測定される面および前記入力手段による入力に基づく格子状の測定メッシュと、前記磁界プローブの位置とを表示することを特徴とする請求項1に記載の電磁妨害波測定装置。 - さらにカメラを備え、前記カメラによる上記測定対象物の映像を、前記表示手段上にスーパーインポーズして表示することを特徴とする請求項1または2に記載の電磁妨害波測定装置。
- 前記表示手段上には、磁界を測定すべき測定点が測定済みであるか未測定であるかを判別するマークを表示することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置。
- 前記表示手段が、その表示画面を介して、前記磁界測定に関連するデータを入力可能な入力手段を兼ねることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置。
- 前記支持計測手段が、前記フレームに配設されて前記索材をそれぞれ把持し測定中に測定周波数の強度に応じたトルク振動を発生する4つのトルク発生手段を備えて、前記磁界プローブを振動させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置。
- 前記測定対象物の測定する面上の異なる領域に対して、それぞれ異なる測定メッシュが設定可能であり、前記異なる測定メッシュに基づいて磁界を測定することを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置。
- 前記中央制御装置がさらに、記憶手段を有し、
前記入力手段を介して入力された1以上の周波数に基づいて、磁界の測定と周波数分析とを行い、そのデータを前記記憶手段が記憶し、上記1以上の周波数に基づいた測定結果を前記表示手段に表示することを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置。 - 前記支持計測手段が、前記フレームに配設されて前記索材をそれぞれ把持し測定後に測定周波数の強度に応じたトルク振動を発生する4つのトルク発生手段を備えて、前記磁界プローブを振動させることを特徴とする請求項1乃至5、7または8のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置。
- さらに、前記測定対象物を載置して回転する回転ステージを備え、前記回転ステージを回転させて前記測定対象物の異なる面の磁界を測定することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電磁妨害波測定装置。
- 対象物を走査しながら前記対象物の磁界を測定する磁界プローブと、
前記磁界プローブを支持し前記磁界プローブの位置を計測する支持計測手段と、
前記支持計測手段を支持するフレームと、
前記磁界プローブが上記位置で測定する前記対象物の磁界の周波数分析を行うスペクトラムアナライザと、
上記計測された磁界プローブの位置およびその位置での磁界の周波数分析情報をデータ処理する中央制御装置と、
該データ処理された情報を表示する表示手段とを備え、前記支持計測手段は、前記磁界プローブの3カ所に4本ずつ接続する計12の索材、前記フレームの互いに同一平面上にない4つの基準位置に配設されて前記索材を導くガイド手段、前記索材に張力を発生させてそれぞれ前記磁界プローブを支持する12の張力発生手段、および前記索材のそれぞれの移動量を読み取って前記磁界プローブの位置とその測定軸とを計測する12のエンコーダを備えることを特徴とする電磁妨害波測定装置。
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