JP4069769B2 - 道路形状認識装置 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置などに備えられている地図データベースに基づいて道路の形状を認識する道路形状認識装置に関する。
【0002】
【背景技術】
ナビゲーション装置などの地図データベースに記録されている道路の形状に関するデータに基づいて自車両前方の道路曲率値を演算し、これを利用してシフト制御やカーブ減速制御等を行うことが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、従来の道路形状認識手法では、3つのノードを通る円弧の半径を求めて道路カーブの曲率半径を推定しているが、地図データベースに記録されているノードが一定間隔に記録されていないため、このノードに基づいて曲率半径を算出すると曲率半径の誤差が大きくなり、カーブの未検出や直線道路での誤検出が発生するといった問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−232599号公報
【0005】
【発明の開示】
本発明は、道路の形状の検出精度が高い道路形状認識装置を提供することを目的とする。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明によれば、自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、少なくとも点データの集合体として道路の形状と当該道路の制限速度情報を格納する道路情報格納手段と、前記自車位置検出手段により検出された自車位置に基づいて自車両の進行方向の道路形状に関する点データを一定距離だけ取得する道路形状取得手段と、前記道路形状取得手段により取得された範囲の道路形状の点データに基づいて当該範囲の道路の曲率半径を算出する道路曲率算出手段と、前記範囲に定められた制限速度情報に基づいて有効曲率半径範囲を決定する曲率半径範囲決定手段と、前記道路曲率半径算出手段により算出された曲率半径が、前記曲率半径範囲決定手段により決定された有効曲率半径範囲外にある場合には、当該範囲前後の形状情報を用いて算出された曲率半径を修正する曲率半径修正手段と、を備えた道路形状認識装置が提供される。
【0007】
本発明では、走行先の道路の制限速度情報に基づき道路上で取りうる曲率半径の範囲、すなわち有効曲率半径範囲を算出する。こうして算出された有効曲率半径範囲と地図データのノードからたとえば3点法によって算出された曲率半径を比較し、この曲率半径が有効曲率半径範囲外のものは異常曲率半径と判定する。異常曲率半径と判定された曲率半径は破棄し、前後の道路形状情報を用いて曲率半径を再算出することで、より正確な曲率半径を算出することが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
第1実施形態
まず、本実施形態に係る道路形状認識装置の基本構成について説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る道路形状認識装置を示すブロック図であり、同図に示すように、本実施形態に係る道路形状認識装置1は、自車両の位置を検出する自車位置検出手段101と、少なくとも点データの集合体として道路の形状と当該道路の制限速度情報を格納する道路情報格納手段102と、自車位置検出手段101により検出された自車位置に基づいて自車両の進行方向の道路形状に関する点データを一定距離だけ取得する道路形状取得手段103と、道路形状取得手段103により取得された範囲の道路形状の点データに基づいて当該範囲の道路の曲率半径を算出する道路曲率算出手段104と、道路形状取得手段103により取得された範囲に定められた制限速度情報に基づいて有効曲率半径範囲を決定する曲率半径範囲決定手段105と、道路曲率半径算出手段104により算出された曲率半径が、曲率半径範囲決定手段105により決定された有効曲率半径範囲内にあるかどうかを判断し、範囲外にある場合には、当該範囲前後の形状情報を用いて算出された曲率半径を修正する曲率半径修正手段106とから構成されている。
【0010】
自車位置検出手段101は、自車両の進行方向を検出する方位センサ、衛星からGPS信号を検出するGPSセンサおよび自車両位置を補正するための走行距離センサなどで構成され、検出された自車両位置データは、一定時間間隔で道路形状取得手段103に逐次送出される。
【0011】
道路情報格納手段102は、いわゆる地図データベースであって、点データ(ノードおよびノードの間に配置された補間点を総称する。)の集合体として道路形状を特定するとともに、当該道路の制限速度情報がたとえば道路形状情報の属性情報として格納されている。以下の例では、便宜的に点データが全てノードであるとして本発明の実施形態を説明する。本例の道路情報格納手段102は点データおよび制限速度情報を記憶したCD媒体とCD読み出し装置とから構成されている。この道路情報格納手段102からの点データおよび制限速度情報は、道路形状取得手段103からの要求に応じて送出される。
【0012】
道路形状取得手段103は、自車位置検出手段101から送出された自車両位置の位置データに基づいて、この自車両位置から一定距離先のノードデータおよび制限速度情報を道路情報格納手段102から読み出す。この一定距離は予め決められた定数である。ここで取得されたノードデータは道路曲率半径算出手段104に送出され、制限速度情報は曲率半径範囲決定手段105に送出される。
【0013】
道路曲率半径算出手段104は、道路形状取得手段103により取得された範囲の道路形状の点データに基づいて当該範囲の道路の曲率半径を算出する。たとえば、図7に示すように3つのノードデータA,B,Cを結ぶ曲線の曲率半径を算出し、曲率半径修正手段106に送出する。
【0014】
曲率半径範囲決定手段105は、道路情報格納手段102から道路形状取得手段103を介して取得された範囲の制限速度情報に基づいて有効曲率半径の範囲を決定する。一般的に道路の曲率半径が小さくなれば(カーブがきつくなれば)車両の制限速度も小さくなり、道路の曲率半径が大きく(カーブが緩くなれば)車両の制限速度も大きくなる点に着目し、この曲率半径範囲決定手段105では、制限速度情報に基づいて曲率半径の下限値と上限値を算出して曲率半径修正手段106へ送出する。詳細は後述する。
【0015】
曲率半径修正手段106は、道路曲率半径算出手段104により算出されたノードデータに基づく曲率半径が、曲率半径範囲決定手段105により決定された制限速度情報に基づく有効曲率半径範囲内にあるかどうかを判断し、範囲外にある場合には、当該範囲前後の形状情報を用いて算出された曲率半径を修正する。詳細は後述する。
【0016】
なお、曲率半径修正手段106で補正された道路形状データは、車両の制御装置などの曲率演算手段107に送出される。
次に、図2〜図10を参照しながら本実施形態に係る道路形状認識装置の動作フローについて説明する。図2は本発明の第1実施形態に係る道路形状認識装置の曲率半径算出動作を示すフローチャート、図3は図2のステップ204のサブルーチンを示すフローチャート、図4は図3のステップ305のサブルーチンの第1例を示すフローチャート、図5は図3のステップ305のサブルーチンの第2例を示すフローチャート、図6は図3のステップ305のサブルーチンの第3例を示すフローチャート、図7は本発明の第1実施形態に係るノード点に基づいて曲率半径を算出する際の基本概念図、図8は本発明の第1実施形態に係るノード点に基づいて曲率半径を算出する際の他の概念図、図9は本発明の第1実施形態に係るノード点に基づいて曲率半径を算出する際のさらに他の概念図、図10は本発明の第1実施形態に係る制限速度情報と曲率半径の下限値との関係を示すグラフである。
図2に示すように、ステップ201において、道路形状取得手段103は自車位置検出手段101から自車位置情報を取得する。また、ステップ202において、道路形状取得手段103は、道路情報格納手段102から、ステップ201にて取得した自車位置情報に基づき自車位置周辺のノード、リンク情報および制限速度情報を取得する。
【0017】
次のステップ203において、道路曲率半径算出手段104は、ステップ202にて道路形状取得手段103が取得したノード点データを利用して、図7に示すようにノード点A,B,Cの3点を含む円弧の半径を求め、曲率半径Rnとする。
この曲率半径Rnの補正サブルーチン204の詳細を図3に示す。
【0018】
本実施形態の道路形状認識システムでは、地図情報に記載されている道路の制限速度情報を基に、各道路に存在すると考えられる曲率半径の範囲を決定し、地図データから計算された曲率半径が範囲内に存在するかどうかチェックすることで曲率半径の算出間違いを除外するものである。
【0019】
すなわち、ステップ301において、曲率半径範囲決定手段104はステップ202にて道路形状取得手段103によって取得された自車位置周辺の道路制限速度情報Vlimを取得する。
【0020】
ここで、図10は道路制限速度情報(横軸)と道路の曲率半径の下限値(縦軸)との関係を示すグラフであるが、一般に制限速度が大きくなれば道路の曲率半径の下限値Rminも大きくなり(直線道路の制限速度が最も大きい)、逆に制限速度が小さくなれば道路の曲率半径の下限値Rminも小さくなる。そこで、次のステップ302において、曲率半径範囲決定手段105はステップ301で取得した道路制限速度情報Vlimに基づいて、自車が走行中道路の下限曲率値を同図に示すグラフから算出する。そして、こうした曲率半径の下限値Rminを算出することによって、ステップ203で算出した曲率半径Rnが制限速度に対して妥当な値であるかチェックする。
【0021】
次のステップ303において、曲率半径範囲決定手段105はステップ301で取得した道路制限速度情報Vlimに基づいて自車が走行中の道路の曲率半径の上限値Rmaxを算出する。基本的に上限値Rmaxは直線と考えて良い値が用いられる。
【0022】
次のステップ304において、曲率半径修正手段106は、図2のステップ203にて算出された曲率半径Rnと、図テップ302および303にて算出された曲率半径の下限値Rminおよび上限値Rmaxを比較し、曲率半径Rnの値が、曲率半径の下限値Rminより大きく上限値Rmaxより小さい場合にはステップ306へ進む。この条件に当てはまらない場合、すなわち曲率半径Rnが下限値Rminと上限値Rmaxとの範囲にない場合はステップ305に進む。この処理によって、曲率半径Rnが正確な範囲内の値を算出しているかどうかが確認される。
ステップ305では、曲率半径Rnが下限値Rminと上限値Rmaxとで規定される範囲内にないことから、曲率半径Rnの値を再計算して曲率半径Rnを変更するが、このプロセスの詳細は後述する。
【0023】
ステップ306においては、曲率半径Rnはステップ304にて下限値Rminと上限値Rmaxとで規定される曲率半径範囲内に存在することが確認されたため、適切な曲率半径Rcomp1に曲率半径Rnの値を代入する。
図3のステップ305に示す曲率半径Rn値の変更プロセスにはいくつかのパターンが考えられる。これらの例を以下に説明する。
図4に示す第1のパターンでは、曲率半径Rnを算出する直前に計算を行ったノード点の曲率を利用する。すなわち、ステップ401において、道路形状取得手段103は、道路情報格納手段102からステップ203にて曲率半径を算出する際に用いたノード点A,B,Cの次のノード点Dを取得する。
次のステップ402において、ステップ401にて算出したノード点を含むノード点B,C,Dの3点を用いて曲率半径Rn+1の算出を行う。
ステップ403では、ステップ402にて算出された曲率半径Rn+1が曲率半径の下限値Rminと上限値Rmaxの曲率半径範囲に存在するかどうかを判定する。曲率半径Rn+1の値がこの曲率半径範囲外の場合にはステップ404へ進み、曲率半径範囲内の場合にはステップ405へ進む。
ステップ404において、ステップ403の条件判断により、算出された曲率半径RnおよびRn+1が連続して異常点と判定されたが、異常点ではなくカーブがあると判断し、ステップ203で算出された曲率半径Rnを正しい曲率半径と判定し適切な曲率半径Rcomp1に曲率半径Rnを代入する。
ステップ405において、ステップ403の条件判断により、曲率半径Rn+1は曲率半径範囲内であることが確認されたため、曲率半径Rnのみが異常値であると判断することができる。このため、曲率半径Rnを算出する前に確定されていた曲率半径Rcomp0を適切な曲率半径Rcomp1へ代入する。これにより、異常と判定された曲率半径は使用せずに正しい曲率半径のみを利用するため、直線路におけるカーブの誤検出を防止できるだけでなく、カーブの場合においてはカーブとして正しく検出することが可能となる。
【0024】
図5に示す第2のパターンでは、次のノード点を利用する。その概念図を図8に示す。
図5のステップ501において、道路曲率半径算出手段104は、曲率半径Rnの算出ステップ203において算出対象となっていたノード点A,B,Cの次の点ノードDを道路形状取得手段103より取得する。
次のステップ502において、ステップ501にて算出したノード点を含むノード点B,C,Dの3点を用い曲率半径Rn+1の算出を行う。
ステップ503において、ステップ502にて算出された曲率半径Rn+1が曲率半径の下限値Rminと上限値Rmaxの範囲内に存在するかどうかを判定する。そして、曲率半径Rn+1の値が範囲外の場合には、算出された曲率半径RnおよびRn+1が連続して異常点と判定されたが、異常点ではなくカーブがあると判断し、曲率半径Rnの再計算は行わずステップ505へ進む。これに対して、曲率半径Rn+1の値が範囲内の場合には曲率半径Rnのみが異常値であることが確認されたため次のステップ504の処理を行う。
【0025】
ステップ504において、ステップ503の条件判断により、曲率半径Rn+1は曲率半径範囲内であることが確認され、曲率半径Rnのみが異常値であることが確認された。ここで、ステップ203にて曲率半径を算出する際に新規に利用されたノード点はC点であり、このC点を用いることで算出された曲率半径が異常値となったため、曲率半径の計算にC点を利用せず、C点の次のノード点Dを用いて曲率半径の再計算を行う。すなわち、曲率半径算出手段104は、図8に示すようにノードCをノイズ点として除き、ノードA,B,Dの3点を通る円弧の半径を求め、曲率半径Rnとする。
ステップ505において、ステップ504までに算出された曲率半径Rnを算出された値として扱うため適切な曲率半径Rcomp1に代入する。
以上の処理によって、ノード異常点を除いて算出した曲率半径を利用するため、直線路におけるカーブの誤検出を防止できるだけでなく、カーブの場合においてはカーブとして正しく検出することが可能となる。
【0026】
図6に示す第3のパターンでは、ノイズ点の位置を修正して曲率半径の最算出を行う。この概念図を図9に示す。
図6のステップ601において、道路曲率半径算出手段104は曲率半径Rnの算出ステップ203において算出対象となっていたノード点A,B,Cの次の点ノードDを道路形状取得手段103より取得する。
ステップ602において、ステップ601にて算出したノード点を含むノード点B,C,Dの3点を用い曲率R半径Rn+1の算出を行う。
ステップ603において、ステップ602にて算出された曲率半径Rn+1が曲率半径の下限値Rminと上限値Rmaxの曲率半径範囲内に存在するかどうかを判定する。ここで、曲率半径Rn+1の値が範囲外の場合には、算出された曲率半径Rn,Rn+1が連続して異常点と判定されたが、異常点ではなくカーブがあると判断し、曲率半径Rnの再計算は行わずステップ607へ進む。曲率半径Rn+1の値が、範囲内の場合には曲率半径Rnのみが異常値であることが確認されたため次のステップ604の処理を行う。
ステップ604において、ステップ203にて曲率半径の算出に新規に利用されたノード点はC点であったが、C点を用いることで算出された曲率半径が異常値となったため、曲率半径の計算にC点は利用せずC点の次のノード点Dを用いて曲線関数の算出を行う。すなわち、道路曲率半径算出手段104はノード点A,B,Dの3点からスプライン関数等を用いて曲線関数の算出を行う。
ステップ605において、ステップ604で算出された曲線関数に異常点として除かれていたノード点Cを代入して求められた解から、ステップ604で算出された曲線上に存在するノード点C’を作成する。この様子を図9に示す。道路曲率半径算出手段104はステップ604で算出した曲線関数にノード点Cを代入し、ノード点C’を算出する。
そして、ステップ606において、ステップ605にて算出されたノード点C’を用いて曲率半径の算出を行う。道路曲率半径算出手段104はノード点A,B,C’の3点を通る円弧の半径を求め、曲率半径Rnとする。
次のステップ607において、曲率半径修正手段106は算出された曲率半径Rnを適切な曲率半径Rcomp1へ代入する。
以上の処理を行うことによって、異常と判定されたノード点座標を補正し、補正されたノード点を用いて曲率半径の算出を行うため、より正確な曲率半径が算出可能となる。この様子を図9に示すが、同図にノード点A,B,Dを用いて算出されたスプライン曲線を破線で示し、補正後のノード点C’を含むノード点A,B,C’を用いて算出されたスプライン曲線を実線で示す。ノード点A,B間において、補正後のノード点C’を含むノード点A,B,C’を用いて算出されたスプライン曲線の方が曲率半径が正確なものとなっていることが理解される。
【0027】
第2実施形態
まず、本実施形態に係る道路形状認識装置の基本構成について説明する。図11は本発明の第2実施形態に係る道路形状認識装置を示すブロック図であり、同図に示すように、本実施形態に係る道路形状認識装置1は、走行中の自車の走行位置を検出する自車位置検出手段1101と、少なくとも点データの集合体として道路の形状と当該道路の制限速度情報を格納する道路情報格納手段1102と、直前までに走行した一定距離の走行軌跡を記憶する自車両走行軌跡記憶手段1103と、自車位置周辺の道路情報を取得する道路形状取得手段1104と、取得された内容に基づき道路の曲率半径を算出する道路曲率半径算出手段1107と、取得された道路形状データに付加されている制限速度情報に基づき、存在し得ると考えられる曲率半径の範囲および有効曲率半径範囲を決定する曲率半径範囲決定手段1105と、自車両走行軌跡記憶手段1103に記憶された軌跡データに基づき、軌跡中に存在するカーブ数をカウントするカーブカウント手段1106と、カーブカウント手段1106にて算出されたカーブ数に基づき、曲率半径範囲決定手段1105にて算出された有効曲率半径範囲を補正する曲率半径範囲補正手段1108と、道路曲率半径算出手段1107によって算出された曲率半径と、曲率半径範囲決定手段1105から曲率半径範囲補正手段1108を介して算出された有効曲率範囲範囲とに基づき、算出された曲率半径が有効曲率半径範囲内に該当しない場合には曲率半径の修正を行う曲率半径修正手段1109とから構成されている。
【0028】
上述した第1実施形態に対して、自車両走行軌跡記憶手段1103、カーブカウント手段1106および曲率半径範囲補正手段1108が付加され、これにより曲率半径範囲決定手段1105で決定された有効曲率半径範囲がより正確になり、曲率半径修正手段1109における曲率半径の修正がより適切に行えることになる。
【0029】
なお、曲率半径修正手段1109から出力される曲率半径は車両制御ECU1110等で利用可能である。
【0030】
次に、図12〜図17を参照しながら本実施形態に係る道路形状認識装置の動作フローについて説明する。図12は本発明の第2実施形態に係る道路形状認識装置の曲率半径算出動作を示すフローチャート、図13は図12のステップ1204のサブルーチンを示すフローチャート、図14は本発明の第2実施形態に係る軌跡点とリンク角を示す概念図、図15は本発明の第2実施形態に係るリンク角とフラグリンクとの関係を示す図、図16は本発明の第2実施形態に係る軌跡点と開始点を示す概念図、図17は本発明の第2実施形態に係る自車走行軌跡と曲率半径の下限値との関係を示すグラフである。
【0031】
図12に示すように、ステップ1201において、道路形状取得手段1104は自車位置検出手段1101から自車位置情報を取得する。また、ステップ1202において、道路形状取得手段1104は、道路情報格納手段1102から、ステップ1201にて取得した自車位置情報に基づき自車位置周辺のノード、リンク情報および制限速度情報を取得する。
【0032】
次のステップ1203において、道路曲率半径算出手段1107は、ステップ1202にて道路形状取得手段1104が取得したノード点データを利用して、図7に示すようにノード点A,B,Cの3点を含む円弧の半径を求め、曲率半径Rnとする。
【0033】
この曲率半径Rnの補正サブルーチン1204の詳細を図13に示す。
【0034】
本実施形態の道路形状認識システムでは、自車走行軌跡情報に基づいて直前までのカーブ数をカウントし、カーブ数が多い場合には有効曲率半径範囲を広げ、カーブ数が少ない場合には有効曲率半径範囲を狭めるように有効曲率半径範囲を補正することにより、道路曲率半径算出手段1107が算出する曲率半径の精度を高めている。
【0035】
すなわち、ステップ1301において、曲率半径範囲決定手段1105はステップ1202において道路形状取得手段1104によって取得された自車位置周辺の道路制限速度情報Vlimを取得する。
【0036】
ここで、図10は道路制限速度情報(横軸)と道路の曲率半径の下限値(縦軸)との関係を示すグラフであるが、一般に制限速度が大きくなれば道路の曲率半径の下限値Rminも大きくなり(直線道路の制限速度が最も大きい)、逆に制限速度が小さくなれば道路の曲率半径の下限値Rminも小さくなる。そこで、次のステップ1302において、曲率半径範囲決定手段1105はステップ1301で取得した道路制限速度情報Vlimに基づいて、自車が走行中道路の下限曲率値を同図に示すグラフから算出する。そして、こうした曲率半径の下限値Rminを算出することによって、ステップ1203で算出した曲率半径Rnが制限速度に対して妥当な値であるかチェックする。
【0037】
次のステップ1303において、曲率半径範囲決定手段1105はステップ1301で取得した道路制限速度情報Vlimに基づいて自車が走行中の道路の曲率半径の上限値Rmaxを算出する。基本的に上限値Rmaxは直線と考えて良い値が用いられる。
【0038】
ステップ1304において、カーブカウント手段1106は自車両走行軌跡記憶手段1103から、直前までの走行軌跡情報を取得する。
【0039】
ステップ1305において、カーブカウント手段1106はステップ1304にて算出された走行軌跡情報に含まれている軌跡点データより、図14に示すように軌跡点a,b,c間のリンク角度θaを算出する。
【0040】
ステップ1306において、カーブカウント手段1106はステップ1305にて算出されたリンク角θaを、図15に示すように直線範囲(175°≦θa≦185°)、左カーブ範囲(0°≦θa<185°)、右カーブ範囲(185°<θa≦360°)の何れかに分類する。分類されたリンク角θaを図16に示すように、分類の切り替わりポイントに開始ポイント、終了ポイントを設定する。
【0041】
ステップ1307において、カーブカウント手段1106はステップ1306にて算出された開始ポイントの数をカウントし、これをカーブカウント数とする。
【0042】
ステップ1308において、曲率半径範囲補正手段1108はステップ1302において算出された下限値Rminをステップ1307において算出されたカーブカウント数に応じて補正する。カーブカウント数が多い場合には下限値Rminを小さくし、カーブカウント数が少ない場合には下限値Rminを大きくする。
【0043】
たとえば、過去1km以内の走行軌跡にカーブ数が5個以上カウントされている場合には、下限値Rminを5%低い値に補正する。また同様にカーブ数が0個の場合には下限値Rminを5%高い値に補正する。補正の概念を図17に示す。ここで設定された下限値Rminを用いステップ1203で算出された曲率半径Rnが範囲内であるかどうかを判定する。
【0044】
ステップ1309において、曲率半径範囲補正手段1108はステップ1303において算出された上限値Rmaxをステップ1307において算出されたカーブカウント数に応じて補正する。カーブカウント数が多い場合には上限値Rmaxを小さくし、カーブカウント数が少ない場合には上限値Rmaxを大きくする。
【0045】
たとえば、過去1km以内の走行軌跡にカーブ数が5個以上カウントされている場合には上限値Rmaxを5%高い値に補正する。また同様にカーブ数が0個の場合には上限値Rmaxを5%低い値に補正する。ここで設定された上限値Rmaxを用いステップ1203で算出された曲率半径Rnが範囲内であるかどうかを判定する。
【0046】
ステップ1310において、曲率半径修正手段1109はステップ1203にて算出された曲率半径Rnがステップ1308,1309で算出された曲率半径の範囲であるか判定を行う。この判定式はRmin<Rn<Rmaxとなる。曲率半径Rnがこの範囲外の場合にはステップ1311へ進み、範囲内の場合にはステップ1312へ進む。この判定によって、曲率半径Rnnの値が正確な値であるかどうかチェックする。
【0047】
ステップ1311の曲率半径Rn値の変更の処理は上述した第1実施形態(図3のステップ305および図4〜図6)と同様である。
【0048】
ステップ1312においては、曲率半径Rnはステップ1310の判定で有効曲率半径範囲内であると判定されたため、この曲率半径Rnをこのノード点の曲率半径とし、適切な曲率半径Rcomp1へ曲率半径Rnを代入する。
【0049】
以上のように、本実施形態では上述した第1実施形態に加えて、自車の走行軌跡情報より、有効曲率半径範囲を補正するため、より精度の高い曲率半径の算出が可能となる。
【0050】
第3実施形態
まず、本実施形態に係る道路形状認識装置の基本構成について説明する。図18は本発明の第3実施形態に係る道路形状認識装置を示すブロック図であり、同図に示すように本実施形態に係る道路形状認識装置は、走行中の自車両の走行位置を検出する自車位置検出手段1801と、制限速度情報を含む道路情報を格納した道路情報格納手段1802と、自車両の速度(車速)情報を検出する自車速度検出手段1803と、自車位置周辺の道路情報を取得する道路形状取得手段1804と、取得された内容に基づき道路の曲率半径を算出する道路曲率半径算出手段1807と、取得された道路形状データに付加されている制限速度情報に基づき存在し得ると考えられる曲率半径の範囲を有効曲率半径範囲とし、有効曲率半径範囲を決定する曲率半径範囲決定手段1805と、自車速度検出手段1803にて算出された自車両の車速に基づき、曲率半径範囲決定手段1805にて算出された有効曲率半径範囲を補正する曲率半径範囲補正手段1808と、道路曲率半径算出手段1807によって算出された曲率半径と、曲率半径範囲決定手段1805によって算出された有効曲率半径範囲に基づき、算出された曲率半径が有効曲率半径範囲内に該当しない場合には曲率半径の修正を行う曲率半径修正手段1809とから構成されている。
【0051】
上述した第1実施形態に対して、自車速度情報検出手段1803および曲率半径範囲補正手段1808が付加され、これにより曲率半径範囲決定手段1805で決定された有効曲率半径範囲がより正確になり、曲率半径修正手段1809における曲率半径の修正がより適切に行えることになる。
【0052】
なお、曲率半径修正手段1809から出力される曲率半径は車両制御ECU1810等で利用可能である。
【0053】
次に、図19〜図21を参照しながら本実施形態に係る道路形状認識装置の動作フローについて説明する。図19は本発明の第3実施形態に係る道路形状認識装置の曲率半径算出動作を示すフローチャート(曲率半径Rnの修正のサブルーチン)、図20は本発明の第3実施形態に係る自車速度情報と進行可能範囲を示す概念図、図21は本発明の第3実施形態に係る自車速度情報と曲率半径の下限値の関係を示すグラフである。なお、本実施形態に係る道路形状認識装置の曲率半径算出動作のメインフローは図12に示すものと同じであるため、同図を参照しながら説明する。
【0054】
図12に示すように、ステップ1201において、道路形状取得手段1804は自車位置検出手段1801から自車位置情報を取得する。また、ステップ1202において、道路形状取得手段1804は、道路情報格納手段1802から、ステップ1201にて取得した自車位置情報に基づき自車位置周辺のノード、リンク情報および制限速度情報を取得する。
【0055】
次のステップ1203において、道路曲率半径算出手段1807は、ステップ1202にて道路形状取得手段1804が取得したノード点データを利用して、図7に示すようにノード点A,B,Cの3点を含む円弧の半径を求め、曲率半径Rnとする。
【0056】
この曲率半径Rnの補正サブルーチン1204の詳細を図19に示す。
【0057】
本実施形態の道路形状認識システムでは、自車両の車速情報に基づき、自車両の車速が遅い場合は有効曲率半径範囲を大きくし(広げ)、自車両の車速が速い場合には有効曲率半径範囲を小さくする(狭める)ように有効曲率半径範囲を補正することにより、道路曲率半径算出手段1807が算出する曲率半径の精度を高めている。
【0058】
すなわち、ステップ1901において、曲率半径範囲決定手段1805はステップ1202において道路形状取得手段1804によって取得された自車位置周辺の道路制限速度情報Vlimを取得する。
【0059】
ここで、図10は道路制限速度情報(横軸)と道路の曲率半径の下限値(縦軸)との関係を示すグラフであるが、一般に制限速度が大きくなれば道路の曲率半径の下限値Rminも大きくなり(直線道路の制限速度が最も大きい)、逆に制限速度が小さくなれば道路の曲率半径の下限値Rminも小さくなる。そこで、次のステップ1902において、曲率半径範囲決定手段1805はステップ1901で取得した道路制限速度情報Vlimに基づいて、自車が走行中道路の下限曲率値を同図に示すグラフから算出する。そして、こうした曲率半径の下限値Rminを算出することによって、ステップ1203で算出した曲率半径Rnが制限速度に対して妥当な値であるかチェックする。
【0060】
次のステップ1903において、曲率半径範囲決定手段1805はステップ1901で取得した道路制限速度情報Vlimに基づいて自車両が走行中の道路の曲率半径の上限値Rmaxを算出する。基本的に上限値Rmaxは直線と考えて良い値が用いられる。
【0061】
ステップ1904において、曲率半径範囲補正手段1808は自車速度情報検出手段1803より、自車車速情報Vsを取得する。ここで取得した自車車速情報Vsは、図20に示すように、車速情報より進行可能な範囲の設定と、有効曲率半径範囲を比較し有効曲率半径範囲の補正に利用される。
【0062】
ステップ1905において、曲率半径範囲補正手段1808はステップ1902において算出された曲率半径の下限値Rminをステップ1904において算出された自車両の車速情報Vsに応じて補正する。ここで補正する概念としては、図21に示すように、自車両の車速が遅い場合には下限値Rminを小さくし、自車両の車速が速い場合には下限値Rminを大きくする。ここで設定された下限値Rminを用いステップ1203で算出された曲率半径Rnが曲率半径範囲内であるかどうかを判定する。
【0063】
次のステップ1906において、曲率半径範囲補正手段1808はステップ1903において算出された曲率半径の上限値Rmaxをステップ1904において算出された車速情報Vsに応じて補正する。この場合、自車両の車速が遅い場合には上限値Rmaxを小さくし、自車両の車速が速い場合には上限値Rmaxを大きくする。ここで設定された曲率半径の上限値Rmaxを用いステップ1203で算出された曲率半径Rnが範囲内にあるかどうかを判定する。
【0064】
ステップ1907において、曲率半径修正手段1809はステップ1203にて算出された曲率半径Rnが、ステップ1905および1906で算出された有効曲率半径範囲にあるかどうかの判定を行う。判定式はRmin<Rn<Rmaxとなる。曲率半径Rnがこの範囲外の場合にはステップ1908へ進み、範囲内の場合にはステップ1909へ進む。この判定によって、曲率半径Rnが正確な値であるかどうかのチェックが実行される。
【0065】
ステップ1908の曲率半径Rn値の変更の処理は上述した第1実施形態(図3のステップ305および図4〜図6)と同様である。
【0066】
ステップ1909においては、曲率半径Rnはステップ1907の判定で有効曲率半径範囲内であると判定されたため、この曲率半径Rnをこのノード点の曲率半径とし、適切な曲率半径Rcomp1へ曲率半径Rnを代入する。
【0067】
以上のように、本実施形態では上述した第1実施形態に加えて、自車の速度情報から有効曲率半径範囲を補正するため、より精度の高い曲率半径の算出が可能となる。
【0068】
第4実施形態
まず、本実施形態に係る道路形状認識装置の基本構成について説明する。図22は本発明の第4実施形態に係る道路形状認識装置を示すブロック図であり、同図に示すように、本実施形態の道路形状認識装置は、走行中の自車の走行位置を検出する自車位置検出手段2201と、制限速度情報および推薦速度情報(アドバイザリースピード)を含む道路情報を格納した道路情報格納手段2202と、自車位置周辺の道路情報を取得する道路形状取得手段2203と、取得された内容に基づき道路の曲率半径を算出する道路曲率半径算出手段2204と、取得された道路形状データに付加されている制限速度情報に基づき、存在し得ると考えられる曲率半径の範囲、すなわち有効曲率半径範囲を決定する曲率半径範囲決定手段2205と、取得された道路情報の中の推薦速度情報に基づいて、算出された有効曲率半径範囲を補正する曲率半径範囲補正手段2206と、道路曲率半径算出手段2204によって算出された曲率半径と、算出された有効曲率半径範囲のデータに基づき、算出された曲率半径が有効曲率半径範囲内に該当しない場合には曲率半径の修正を行う曲率半径修正手段2207とから構成されている。
【0069】
上述した第1実施形態に対して、道路情報格納手段2202に推薦速度情報が含まれているとともに曲率半径範囲補正手段2206が付加され、これにより曲率半径範囲決定手段2205で決定された有効曲率半径範囲がより正確になり、曲率半径修正手段2207における曲率半径の修正がより適切に行えることになる。
【0070】
なお、曲率半径修正手段2207から出力される曲率半径は車両制御ECU2208等で利用可能である。
【0071】
次に、図23を参照しながら本実施形態に係る道路形状認識装置の動作フローについて説明する。図23は本発明の第3実施形態に係る道路形状認識装置の曲率半径算出動作を示すフローチャート(曲率半径Rnの修正のサブルーチンである。なお、本実施形態に係る道路形状認識装置の曲率半径算出動作のメインフローは図12に示すものと同じであるため、同図を参照しながら説明する。
【0072】
図12に示すように、ステップ1201において、道路形状取得手段2203は自車位置検出手段2201から自車位置情報を取得する。また、ステップ1202において、道路形状取得手段2203は、道路情報格納手段2202から、ステップ1201にて取得した自車位置情報に基づき自車位置周辺のノード、リンク情報および制限速度情報を取得する。
【0073】
次のステップ1203において、道路曲率半径算出手段2204は、ステップ1202にて道路形状取得手段2203が取得したノード点データを利用して、図7に示すようにノード点A,B,Cの3点を含む円弧の半径を求め、曲率半径Rnとする。
【0074】
この曲率半径Rnの補正サブルーチン1204の詳細を図23に示す。
【0075】
本実施形態の道路形状認識システムでは、道路形状情報に推薦速度情報(アドバイザリースピード)が含まれているので、この推薦速度情報に基づき有効曲率半径範囲を補正することにより、道路曲率半径算出手段2204が算出する曲率半径の精度を高めている。
【0076】
すなわち、ステップ2301において、曲率半径範囲決定手段2205はステップ1202において道路形状取得手段2203によって取得された自車位置周辺の道路制限速度情報Vlimを取得する。
【0077】
ここで、図10は道路制限速度情報(横軸)と道路の曲率半径の下限値(縦軸)との関係を示すグラフであるが、一般に制限速度が大きくなれば道路の曲率半径の下限値Rminも大きくなり(直線道路の制限速度が最も大きい)、逆に制限速度が小さくなれば道路の曲率半径の下限値Rminも小さくなる。そこで、次のステップ2302において、曲率半径範囲決定手段2205はステップ2301で取得した道路制限速度情報Vlimに基づいて、自車が走行中道路の下限曲率値を同図に示すグラフから算出する。そして、こうした曲率半径の下限値Rminを算出することによって、ステップ1203で算出した曲率半径Rnが制限速度に対して妥当な値であるかチェックする。
【0078】
次のステップ2303において、曲率半径範囲決定手段2205はステップ2301で取得した道路制限速度情報Vlimに基づいて自車両が走行中の道路の曲率半径の上限値Rmaxを算出する。基本的に上限値Rmaxは直線と考えて良い値が用いられる。
【0079】
ステップ2304において、曲率半径範囲補正手段2206は、ステップ1202において道路形状取得手段2203によって取得された自車位置周辺の推薦速度情報Rsの有無を確認し、推薦速度情報Rsが存在する場合にはステップ2305に進んで有効曲率半径範囲を補正し、推薦速度情報Rsが存在しない場合には有効曲率半径範囲の補正は行わずにステップ2308の曲率半径Rnの判定へ進む。
【0080】
ステップ2305において、曲率半径範囲補正手段2206はステップ1202において道路形状取得手段2203によって取得された自車位置周辺の推薦速度情報Rsを取得する。
【0081】
ステップ2306において、曲率半径範囲補正手段2206はステップ2302において算出された曲率半径の下限値Rminをステップ2305において算出された推薦速度情報Rsに応じて狭めるように補正する。ここで設定された下限値Rminを用いてステップ1203で算出された曲率半径Rnが有効曲率半径範囲内にあるかどうかを判定する。
【0082】
ステップ2307において、曲率半径範囲補正手段2206はステップ2303において算出された曲率半径の上限値Rmaxをステップ2305において算出された推薦速度情報Rsに応じて狭めるように補正する。ここで設定された上限値Rmaxを用いてステップ1203で算出された曲率半径Rnが有効曲率半径範囲内にあるかどうかを判定する。
【0083】
ステップ2308において、曲率半径修正手段2207はステップ1203にて算出された曲率半径Rnがステップ2306および2307または補正前のステップ2302および2303で算出された有効曲率半径範囲にあるかどうかを判定する。この判定式はRmin<Rn<Rmaxとなる。曲率半径Rnがこの範囲外の場合にはステップ2309へ進み、範囲内にある場合にはステップ2310へ進む。この判定によって、曲率半径Rnが正確な値であるかどうかがチェックされる。
【0084】
ステップ2309の曲率半径Rn値の変更の処理は上述した第1実施形態(図3のステップ305および図4〜図6)と同様である。
【0085】
ステップ2310においては、曲率半径Rnはステップ2308の判定で有効曲率半径範囲内であると判定されたため、曲率半径Rnをこのノード点の曲率半径とし、適切な曲率半径Rcomp1へ曲率半径Rnを代入する。
【0086】
以上のように、本実施形態では上述した第1実施形態に加えて、推薦速度情報を用いて有効曲率半径範囲を補正するため、より精度の高い曲率半径の算出が可能となる。
【0087】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る道路形状認識装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る道路形状認識装置の曲率半径算出動作を示すフローチャートである。
【図3】図2のステップ204のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図4】図3のステップ305のサブルーチンの第1例を示すフローチャートである。
【図5】図3のステップ305のサブルーチンの第2例を示すフローチャートである。
【図6】図3のステップ305のサブルーチンの第3例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態に係るノード点に基づいて曲率半径を算出する際の基本概念図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るノード点に基づいて曲率半径を算出する際の他の概念図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係るノード点に基づいて曲率半径を算出する際のさらに他の概念図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る制限速度情報と曲率半径の下限値との関係を示すグラフである。
【図11】本発明の第2実施形態に係る道路形状認識装置を示すブロック図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係る道路形状認識装置の曲率半径算出動作を示すフローチャートである。
【図13】図12のステップ1204のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】本発明の第2実施形態に係る軌跡点とリンク角を示す概念図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係るリンク角とフラグリンクとの関係を示す図である。
【図16】本発明の第2実施形態に係る軌跡点と開始点を示す概念図である。
【図17】本発明の第2実施形態に係る自車走行軌跡と曲率半径の下限値との関係を示すグラフである。
【図18】本発明の第3実施形態に係る道路形状認識装置を示すブロック図である。
【図19】本発明の第3実施形態に係る道路形状認識装置の曲率半径算出動作を示すフローチャート(曲率半径Rnの修正のサブルーチン)である。
【図20】本発明の第3実施形態に係る自車速度情報と進行可能範囲を示す概念図である。
【図21】本発明の第3実施形態に係る自車速度情報と曲率半径の下限値の関係を示すグラフである。
【図22】本発明の第4実施形態に係る道路形状認識装置を示すブロック図である。
【図23】本発明の第4実施形態に係る道路形状認識装置の曲率半径算出動作を示すフローチャート(曲率半径Rnの修正のサブルーチン)である。
【符号の説明】
101…自車位置検出手段
102…道路情報格納手段
103…道路形状取得手段
104…道路曲率半径算出手段
105…曲率半径決定手段
106…曲率半径修正手段
Rn…曲率半径
Rmin…有効曲率半径範囲の下限値
Rmax…有効曲率半径範囲の上限値
Claims (4)
- 自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、
少なくとも点データの集合体として道路の形状と当該道路の制限速度情報を格納する道路情報格納手段と、
前記自車位置検出手段により検出された自車位置に基づいて自車両の進行方向の道路形状に関する点データを一定距離だけ取得する道路形状取得手段と、
前記道路形状取得手段により取得された範囲の道路形状の点データに基づいて当該範囲の道路の曲率半径を算出する道路曲率算出手段と、
前記範囲に定められた制限速度情報に基づいて有効曲率半径範囲を決定する曲率半径範囲決定手段と、
前記道路曲率半径算出手段により算出された曲率半径が、前記曲率半径範囲決定手段により決定された有効曲率半径範囲外にある場合には、当該範囲前後の形状情報を用いて算出された曲率半径を修正する曲率半径修正手段と、を備え、
前記曲率半径修正手段は、前記道路曲率半径算出手段により算出された曲率半径が、前記曲率半径範囲決定手段により決定された有効曲率半径範囲外にある場合には、前記道路形状取得手段で取得された次の点データを用いて道路の曲率半径を算出し、
この曲率半径が前記曲率半径範囲決定手段により決定された有効曲率半径範囲内にある場合には、異常点として判断された点データを前記次の点データに置換して曲線関数を算出し、
前記算出された曲線関数に前記異常点と判断された点データを代入することで当該曲線関数上の補正された点データを算出し、
前記道路曲率半径算出手段は、前記補正された点データを用いて道路の曲率半径を再計算することを特徴とする道路形状認識装置。 - 自車両が走行した軌跡情報を記憶する自車両走行軌跡記憶手段と、
当該範囲に定められた自車走行軌跡情報に基づき走行軌跡からカーブを検出しカーブ数をカウントするカーブカウント手段と、
前記算出されたカーブ数に基づきカーブ数が少ない際には当該有効曲率半径範囲を狭め、カーブ数が多い際には有効曲率半径範囲を広げるように有効曲率半径範囲を補正する曲率半径範囲補正手段と、をさらに備えた請求項1記載の道路形状認識装置。 - 自車両の速度情報を検出する自車両速度検出手段と、前記自車両速度検出手段により検出された車速情報に基づいて、自車両の車速が速い場合には前記有効曲率半径範囲を小さくし、自車両の車速が遅い場合には有効曲率半径範囲を大きくするように有効曲率半径範囲を補正する曲率半径範囲補正手段と、をさらに備えた請求項1記載の道路形状認識装置。
- 前記道路情報格納手段は道路の推薦速度情報を含み、前記道路情報格納手段に格納された推薦速度情報に基づいて有効曲率半径範囲を補正する曲率半径範囲補正手段をさらに備えた請求項1記載の道路形状認識装置。
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