JP4069282B2 - Biodegradable polylactic acid composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、包装用材料、容器、医用材料、漁業材料、園芸材料、農業用フィルム等に利用できる生分解性ポリ乳酸系組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラスチックは軽く、強く、しかも耐久性、成形加工性に優れることから包装材をはじめ、弱電部品、自動車部品、建材、日用雑貨などの多岐の分野で多量に使用され、その大半を占めるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルなどの汎用プラスチックは、使用後の処分方法として、焼却や埋め立てが行われている。
【0003】
埋め立て処分を行った場合これらの汎用プラスチックは、化学的に安定であるため、原形をとどめたまま半永久的に残留し、埋め立て地不足が深刻化する原因の一つとなっている。このように、不要になった大量のプラスチックのごみをどのように処理するかが、大きな社会問題になっている。
【0004】
また、自然環境下に廃棄された場合は、美観を損ねたり、生物が誤って補食したり、さらには、自然環境下の生態系を破壊しており、環境破壊の一因となっている。
【0005】
このような地球規模での環境問題に対しての関心が高まるにつれて、自然環境下で生分解して、自然界の炭素サイクルに取り込まれる生分解性プラスチックの研究が盛んに行われており、注目されている生分解性プラスチックの一つにポリ乳酸がある。
【0006】
ポリ乳酸は高いガラス転移点(60℃)をもち、結晶性のものは、高い融点(180℃)を有する熱可塑性高分子である。原料となる乳酸は、コーンスターチ等の安価な原料の発酵から効率的に得られることが知られている。ポリ乳酸は通常、この乳酸を、直接または、ラクチドと呼ばれる環状2量体を経由して重合される。このように、ポリ乳酸は、農産物を原料とするため、石油資源に依存せず、また高強度、高弾性率という物性的にも優れた点が多い。
【0007】
ポリ乳酸は、コンポスト中では数週間で分解するものの、自然環境中では、湿潤条件下で、1年から2年で分解するという特徴がある。分解生成物は、乳酸、水、二酸化炭素であり、全く無害である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリ乳酸の球晶成長速度は大変遅く、成形加工性に劣るという欠点がある。従来技術において、増核剤を混合して成形加工性を改良しようとする試みはあるものの、いまだ十分な成形加工性は得られず、またコスト的に不利になることは否めない。
また、ポリ乳酸の生分解速度は結晶化度に大きく依存するという報告はあるが、詳細な分解機構は未解明である。上記のようにポリ乳酸は自然環境中で分解速度が遅く、成形体の長寿命を必要とする用途には好適であるが、用途によっては早く分解することが必要である。すなわち用途に応じ、各種の生分解速度を持たせられるポリマーが望まれる。
【0009】
したがって本発明の目的は、球晶成長速度を高めて成形加工性を改善し、また結晶化度を調節し、組成物の生分解速度を制御することのできる生分解性ポリ乳酸系組成物の提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、上記のような従来の課題を解決することができた。
すなわち本発明は、ポリ乳酸を主成分とする脂肪族ポリエステル(A)40〜97重量%、および重量平均分子量が10万以下であるアタクチック構造のポリ[(R,S)−3−ヒドロキシブタン酸]を70重量%以上含有する脂肪族ポリエステル(B)3〜60重量%を含有してなる生分解性ポリ乳酸系組成物を提供するものである。
【0011】
本発明の特長は、乳酸を主成分とする脂肪族ポリエステル(A)の球晶成長速度を高めて成形加工性を改善するために、また、結晶化度を制御して生分解性速度を高めるために、特定の脂肪族ポリエステル(B)を前記脂肪族ポリエステル(A)成分と組み合わせることにある。なお、一般的に結晶性ポリマーに非晶性ポリマーを添加すると、結晶化を抑制し、球晶成長速度および結晶化度の低下を引き起こすが、本発明の組成物において、球晶成長速度は向上し、結晶化度の低下もみられない。
【0012】
【発明の実施の形態】
ポリ乳酸を主成分とする脂肪族ポリエステル(A)とは、ポリマー中に占める乳酸に由来する成分が50重量%以上のもので、例えば、(1)ポリ乳酸ホモポリマー、(2)ポリ乳酸に他のポリエステル形成性原料を少量(50重量%以下)ブロック共重合したもの、(3)ポリ乳酸に他のポリエステル形成性原料を微量(10重量%以下)ランダム共重合したもの等が挙げられる。
【0013】
ポリ乳酸に共重合可能な脂肪族のポリエステル形成性原料としては、(a)グリコール酸、ヒドロキシブチルカルボン酸などのような脂肪族ヒドロキシカルボン酸、(b)グリコリド、ブチロラクトン、カプロラクトンなどの脂肪族ラクトン、(c)エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオールなどのような脂肪族ジオール、(d)ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチルプロピルエーテルグリコール、ビスヒドロキシエチルプロパン、ビスヒドロキシプロピルブタン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレンエーテルなどのような脂肪族ポリエーテルグリコール、それらの共重合体およびそれらのオリゴマー、(e)ジヒドロキシブチルカーボネート、ジヒドロキシヘキシルカーボネート、ポリブチレンカーボネート(グリコール)、ポリヘキサンカーボネート(グリコール)、ポリオクタンカーボネート(グリコール)などの脂肪族ポリカーボネートグリコール、それらの共重合体およびオリゴマー、(f)コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。
上記ポリエステル原料から得られるポリマー、例えばポリカプロラクトン、ポリグルコール酸、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサンアジペート、ポリヘキサンセバケートなどをポリ乳酸とブロック共重合することは容易である。また脂肪族の原料以外の、例えばフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸その他の芳香族ポリエステル原料も、少量(例えば20重量%以下)共重合することもできる。
【0014】
ポリ乳酸を共重合等で変性する目的は、結晶性の低下、融点の低下(重合温度、成型温度、加工温度の低下)、溶融流動性、強靭性、柔軟性や弾性回復性の改良、摩擦係数、表面粗さ、接着性、混合性、耐熱性やガラス転移温度の低下または上昇、ガスバリア性、透湿性、親水性や撥水性の改良、染色性の改良、分解性の向上または抑制などが挙げられ、目的に応じて変性ポリ乳酸を本発明に応用することができる。
【0015】
ポリ乳酸を主成分とする脂肪族ポリエステル(A)の重量平均分子量は、特に限定されないが、成形品の強度などから、5万以上が好ましく、7〜70万が特に好ましい。
【0016】
アタクチック構造のポリ[(R,S)−3−ヒドロキシブタン酸]を主成分とする脂肪族ポリエステル(B)とは、(R)−3−ヒドロキシブタン酸と(S)−3−ヒドロキシブタン酸とを構成成分として含むランダム共重合体(以下、アタクチックPHBと略する)である。このアタクチックPHBは1本の分子鎖の中に3−ヒドロキシブタン酸のR体とS体から誘導された反復単位がランダムに結合しているアタクチックポリマーの1種である。このアタクチックPHBは化学的手法により合成することができる。
【0017】
アタクチックPHBの合成方法の例を次に説明する。アタクチックPHBは、(R)−β−ブチロラクトンと(S)−β−ブチロラクトンとを含む混合物(ラセミ体のβ−ブチロラクトン)を触媒の存在下で開環重合させることにより合成される。
【0018】
原料のラセミ体のβ−ブチロラクトン中の(R)−β−ブチロラクトンと(S)−β−ブチロラクトンとのモル比は100:60〜100:160、特に100:90〜100:110の範囲内であることが好ましく、また原料モノマー中のこの両者の合計量が70重量%以上であることが好ましい。原料中に30重量%未満の少量で存在させることのできる他の単量体成分の例には、3−ヒドロキシプロピオン酸、5−ヒドロキシペンタン酸、6−ヒドロキシヘキサン酸、グリコール酸、乳酸などがある。
【0019】
成分(B)の重量平均分子量は10万以下のものが用いられる。10万より分子量が高くなると、成分(A)との相溶性が著しく低下する傾向にある。
【0020】
アタクチックPHBの合成に用いる触媒は、例えば、Macromolecules,Vol.10,275(1977)に記載の方法により得ることができる。この方法によれば、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下、ジオキサンなどの不活性溶媒中で、ジエチル亜鉛1モルに対して水0.6 モルを反応させた後、溶媒を減圧蒸留などで除去することにより触媒が製造される。
【0021】
こうして得た触媒を、ラセミ体のβ−ブチロラクトン100重量部に対して1〜5重量部の割合で加え、1,2−ジクロロエタン溶媒中、反応温度約60℃で5日間程度反応させることにより、アタクチックPHBの粗製生成物が得られる。この粗製生成物をクロロホルムに溶解し、ジエチルエーテル/蒸留水混合溶媒中に注ぎ、溶媒を除去し、残渣を減圧下で乾燥することによって、アタクチックPHBの精製生成物が得られる。この合成方法は例示であり、本発明で用いるアタクチックPHBはこの方法で合成されたものに限定されるものではない。
【0022】
成分(A)および成分(B)の混合割合は、成分(A)40〜97重量%および成分(B)3〜60重量%である。
この混合割合の範囲外では、相溶性の低下や、ポリ乳酸成分の減少による強度の低下を引き起こすという不具合が生じる。
成分(A)および(B)の混合方法は、特に限定されないが、例えば単軸押出機、2軸混練押出機、ニーダー、ギアポンプ、混練ロール、攪拌機を持つタンクなどの機械的攪拌により混合してもよく、流れの案内装置により分流と合流を繰り返す静止混合器を応用してもよく、それらを併用してもよい。混合は、バッチ法でもよく、連続式でもよいが、勿論連続式、例えば単軸押出機、2軸混練押出機、静止混合器などが、高能率で好ましい。また、溶媒中に成分(A)および(B)を溶解して混合しても良い。
【0023】
本発明の組成物には、必要に応じて、顔料、染料などの着色剤、無機系または有機系粒子、ガラス繊維、ウイスカー、雲母などの充填剤、結晶核剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの安定剤、滑剤、離型剤、撥水剤、可塑剤、抗菌剤その他の副次的添加剤を配合することができる。
【0024】
本発明の組成物は、各種の繊維、糸、ロープ、編物、織物、不織布、紙、フィルム、シート、チューブ、板、棒、容器、袋、部品等の形状に成形できる。また、2軸延伸フィルムにも加工できる。成形品は、農業、漁業、林業、園芸、医学、衛生品、衣料、非衣料、包装、その他の分野に好適に用いることができる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
(実施例1)
ポリ乳酸はPolyscience社製のポリ(S)−乳酸をそのまま使用した。ラセミ体のβ−ブチロラクトンは、東京化成(株)製、特級品を水素化カルシウム(和光純薬(株)製、特級品)で1日乾燥し、窒素雰囲気化で減圧蒸留(9mmHg、49〜50℃)して使用した。ジエチル亜鉛は、東ソー・アクゾー(株)製を1,4−ジオキサンで亜鉛量で1モルになるように希釈して使用した。1,2−ジクロロエタンは、和光純薬(株)製、特級品に水素化カルシウムを加えて、1日窒素雰囲気下で還流した後に、蒸留して使用した。1,4−ジオキサンは、和光純薬(株)製、特級品1lに濃硝酸14mlと蒸留水100mlを加えて、窒素を流しながら10時間還流し、冷却後、分液ロートに移し、ゆっくり水酸化カリウムを加えて水酸化カリウムが溶解しなくなるまで振盪し、水相を分けた後にデカンテーションでジオキサンをとり出した。さらに、新しい水酸化カリウムを加え脱水した後に、別のフラスコに移し、金属ナトリウムとベンゾフェノンの存在下で青色になるまで還流した後、蒸留して使用した。
【0026】
アタクチックPHB合成用触媒の調製は、窒素置換した100mlのシュレンクフラスコに窒素気流下で1モルのジエチル亜鉛/1,4−ジオキサン50mlを入れ、5℃に冷却した。次に、窒素置換した均圧ライン付きの滴下ロートに、1,4−ジオキサン30mlおよび脱気した蒸留水0.54mlを入れ、シュレンクフラスコに撹拌しながら5℃で1時間かけて加えた。さらに5時間室温で撹拌して反応を完結させた。反応終了後、反応液を凍結乾燥し、その後室温で10時間減圧乾燥を行って触媒を調製した。
【0027】
アタクチックPHBは、窒素置換した50mlのシュレンクフラスコに窒素気流下で、上記触媒および1,2−ジクロロエタンを仕込み0℃に冷却し、窒素気流下でラセミ体のβ−ブチロラクトンを加え、60℃で5日間撹拌を行った。冷却後、少量のメタノールを加え反応を停止させた後、クロロホルムを加え生成物を溶かし、約10倍量のジエチルエーテル/蒸留水(100/1,v/v)で再沈させた後、恒量になるまで室温で減圧乾燥し、ポリマーを得た。なお、モノマーと触媒の仕込み比を変えることにより、種々の分子量のポリマーを得た。
【0028】
ポリ乳酸/アタクチックPHBのソルベントキャストフィルムは、所定量のポリマーをクロロホルムに溶解させ2%(w/v)の溶液にし、ガラス製のシャーレを用いて、常圧で室温にてソルベントキャスト法で作製した。作製したフイルムを室温で恒量になるまで減圧乾燥した。得られたソルベントキャストフィルムは、熱的性質、球晶成長速度の測定、および溶融結晶化フィルムの作製に用いた。
【0029】
ポリ乳酸/アタクチックPHBの溶融結晶化フィルムは、上記の方法によって得られたソルベントキャストフィルムを、200℃に加熱したホットプレス機中で1分間加熱し完全に溶融させた後、あらかじめ120℃に設定した恒温槽中に直ちに移し、3日間放置して得られた。得られた溶融結晶化フィルムは、熱的性質および広角X線回折測定に用いた。
【0030】
ポリマーの分子量は、検出器として示差屈折計を備えた島津6A GPCシステム(島津製作所社製)を用いて測定した。カラムはショーデックス K−80MおよびK−802(昭和電工社製)を直列に接続して、カラム温度40℃で測定した。移動相としてクロロホルムを用い、0.8ml/分の流速で分析を行った。分子量はポリスチレン換算で計算した。ソルベントキャストフィルム、および溶融結晶化フィルムの熱的性質は、冷却装置を備えた、島津急速冷却形示差走査熱量計DSC-50Q(島津製作所社製)を用いて測定した。融点(Tm)、融解熱(ΔHm)の測定は、サンプル約3mgを正確に計り取り、アルミニウムパンに入れ、窒素雰囲気下、昇温速度10℃/分で室温から200℃まで昇温する1st runによって行った。ガラス転移点(Tg)の測定は、1st runで200℃まで昇温して融解した後、液体窒素で急冷し、昇温速度20℃/分で−100℃〜200℃まで昇温する2nd runによって行った。熱容量変化の中点をTgとした。球晶成長速度は、ホットステージ(Linkam TH−600PM)と簡易偏光板を備えた光学顕微鏡(Nikon OPTIPHOTO−2)にCCDカメラ(Ikegami IF−8500)を接続し、テレビモニター上で得られた球晶の映像を画像処理装置(OLYMPUS XL−10)で処理することによって行った。まず、ホットステージに約2mgのソルベントキャストフィルムを置き、窒素雰囲気下で昇温速度30℃/分で室温から200℃まで昇温した。200℃で試料を完全に溶融させた後、120℃まで急冷して等温結晶化を行い、球晶を観察した。
球晶成長速度は、時間に対して球晶半径をプロットして、その傾きより算出した。等温結晶化フィルムの広角X線回折図は、小角広角測定X線回折装置(理学ultraX18,RINT2500)を用いて室温で測定して得た。X線源としてCuKα線(λ=0.1542nm)を用いた。X線の発生条件は流加電圧40KV、電流200mAであった。スキャン範囲は2θ=6°〜40°度幅であり、スキャンスピードは2°/分で測定した。フィルムの結晶化度は、X線回折図の非晶部のハロー領域と結晶部の回折ピーク領域の面積比により算出するVonkの方法を用いて決定した。
【0031】
使用したポリ乳酸および合成したアタクチックPHBの分子量を表1に、ソルベントキャストフィルムのガラス転移温度(Tg)を表2に示した。
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
表1から分かるように、分子量の異なる3種類のアタクチックPHBが合成された。また、表2に示したTgの値から、200℃で溶融したときの相溶性を判別したところ、ポリ乳酸と、分子量の低いアタクチックPHBとのブレンドは、分子レベルで混ざりあっている相溶系であるが、重量平均分子量21,000のアタクチックPHBとのブレンドでは、1部のアタクチックPHBがポリ乳酸と混ざりあわない半相溶系、重量平均分子量が140,000のアタクチックPHBとのブレンドは、殆ど両者が混ざりあわない非相溶系であることが分かった。
【0035】
ポリ乳酸/アタクチックPHBのソルベントキャストフィルムを用いて、ポリ乳酸の球晶成長速度を調べた結果を図1に示した。非相溶系でのブレンド(ポリ乳酸と重量平均分子量140,000とのブレンド)の球晶成長速度は、ポリ乳酸単独の球晶成長速度と同等であったが、半相溶系、相溶系のブレンドにおいては球晶成長速度は増加した。特に相溶系のブレンドにおいては、大きな増加がみられた。
【0036】
ポリ乳酸/アタクチックPHBの溶融結晶化フィルムの広角X回折測定(WAXD)から得られた結晶化度を図2に、DSC測定から得られた融解熱(ΔHm)を表3に示した。図2から、アタクチックPHBの添加により、ポリ乳酸の結晶化度を減少させず、特に相溶系のブレンドにおいては、結晶化度が増加する現象が認められた。また、ΔHmと結晶化度は比例関係にあり、ΔHmより求めた結晶化度は、WAXDから得られた結晶化度の値とよく一致した。
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、球晶成長速度を高めて成形加工性が改善され、また結晶化度を調節し、組成物の生分解速度を制御することのできる生分解性ポリ乳酸系組成物が提供される。
【0039】
また、プラスチック公害が深刻化している現在、生分解生プラスチックの中で、特に注目されているポリ乳酸の成形加工性の改良および分解速度の制御を行うことの有用性は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリ乳酸/アタクチックPHBのソルベントキャストフィルムを用いて、ポリ乳酸の球晶成長速度を調べた結果を示す図である。
【図2】ポリ乳酸/アタクチックPHBの溶融結晶化フィルムの広角X回折測定(WAXD)から得られた結晶化度を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a biodegradable polylactic acid composition that can be used for packaging materials, containers, medical materials, fishery materials, horticultural materials, agricultural films, and the like.
[0002]
[Prior art]
Plastic is light, strong, durable, and has excellent moldability, so it is used in large quantities in a wide range of fields, including packaging materials, light electrical parts, automotive parts, building materials, and household goods. General-purpose plastics such as polypropylene, polystyrene, and polyvinyl chloride are incinerated or landfilled as disposal methods after use.
[0003]
When landfilled, these general-purpose plastics are chemically stable, so they remain semi-permanently while remaining in their original form, which is one of the causes of the shortage of landfills. Thus, how to dispose of a large amount of plastic waste that has become unnecessary is a major social problem.
[0004]
Moreover, when it is discarded in the natural environment, the aesthetics are impaired, the living creatures accidentally eaten up, and the ecosystem under the natural environment is destroyed, which contributes to the destruction of the environment.
[0005]
As interest in environmental issues on a global scale has increased, biodegradable plastics that are biodegraded in the natural environment and incorporated into the natural carbon cycle have been actively studied. One of the biodegradable plastics is polylactic acid.
[0006]
Polylactic acid has a high glass transition point (60 ° C.), and crystalline one is a thermoplastic polymer having a high melting point (180 ° C.). It is known that lactic acid as a raw material can be efficiently obtained from fermentation of an inexpensive raw material such as corn starch. Polylactic acid is usually polymerized directly or via a cyclic dimer called lactide. Thus, since polylactic acid uses agricultural products as raw materials, it does not depend on petroleum resources, and has many excellent physical properties such as high strength and high elastic modulus.
[0007]
Polylactic acid degrades in a few weeks in compost, but in the natural environment, it degrades in 1 to 2 years under wet conditions. The decomposition products are lactic acid, water and carbon dioxide, which are completely harmless.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, polylactic acid has a disadvantage that the growth rate of spherulites is very slow and inferior in molding processability. In the prior art, there is an attempt to improve moldability by mixing a nucleating agent, but sufficient moldability is still not obtained, and it cannot be denied that it is disadvantageous in cost.
In addition, although there is a report that the biodegradation rate of polylactic acid greatly depends on the degree of crystallinity, the detailed degradation mechanism is not yet elucidated. As described above, polylactic acid has a slow degradation rate in the natural environment and is suitable for applications that require a long life of the molded article, but depending on the application, it is necessary to decompose quickly. That is, polymers that can have various biodegradation rates are desired depending on the application.
[0009]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a biodegradable polylactic acid-based composition capable of improving the molding processability by increasing the spherulite growth rate, adjusting the crystallinity, and controlling the biodegradation rate of the composition. On offer.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have been able to solve the conventional problems as described above.
That is, the present invention relates to poly [(R, S) -3-hydroxybutanoic acid having an atactic structure having an aliphatic polyester (A) of 40 to 97% by weight based on polylactic acid and a weight average molecular weight of 100,000 or less. ] The biodegradable polylactic acid type | system | group composition formed by containing 3-60 weight% of aliphatic polyester (B) containing 70 weight% or more is provided.
[0011]
The feature of the present invention is to improve the molding processability by increasing the spherulite growth rate of the aliphatic polyester (A) containing lactic acid as a main component, and also increasing the biodegradability rate by controlling the crystallinity. For this purpose, a specific aliphatic polyester (B) is combined with the aliphatic polyester (A) component. In general, when an amorphous polymer is added to a crystalline polymer, crystallization is suppressed and a spherulite growth rate and a decrease in crystallinity are caused. However, in the composition of the present invention, the spherulite growth rate is improved. However, no decrease in crystallinity is observed.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The aliphatic polyester (A) containing polylactic acid as a main component is a component derived from lactic acid in a polymer of 50% by weight or more. For example, (1) polylactic acid homopolymer, (2) polylactic acid Examples include those obtained by block copolymerizing a small amount (50% by weight or less) of other polyester-forming raw materials, and (3) random copolymerization of other polyester-forming raw materials by a small amount (10% by weight or less) with polylactic acid.
[0013]
Examples of aliphatic polyester-forming raw materials that can be copolymerized with polylactic acid include (a) aliphatic hydroxycarboxylic acids such as glycolic acid and hydroxybutylcarboxylic acid, and (b) aliphatic lactones such as glycolide, butyrolactone, and caprolactone. (C) aliphatic diols such as ethylene glycol, propylene glycol, butanediol, hexanediol, etc., (d) diethylene glycol, triethylene glycol, ethylpropyl ether glycol, bishydroxyethylpropane, bishydroxypropylbutane, polyethylene glycol, Aliphatic polyether glycols such as polypropylene glycol, polybutylene ether, copolymers and oligomers thereof, (e) dihydroxybutyl carbonate, di Aliphatic polycarbonate glycols such as droxyhexyl carbonate, polybutylene carbonate (glycol), polyhexane carbonate (glycol), polyoctane carbonate (glycol), copolymers and oligomers thereof, (f) succinic acid, adipic acid, sebacine Examples thereof include aliphatic dicarboxylic acids such as acids.
Polymers obtained from the above polyester raw materials such as polycaprolactone, polyglycolic acid, polyethylene adipate, polyethylene sebacate, polybutylene succinate, polybutylene adipate, polybutylene sebacate, polyhexane adipate, polyhexane sebacate and the like Block copolymerization is easy. In addition to aliphatic raw materials, for example, phthalic acid, terephthalic acid, isophthalic acid and other aromatic polyester raw materials can be copolymerized in a small amount (for example, 20% by weight or less).
[0014]
The purpose of modifying polylactic acid by copolymerization, etc. is to reduce crystallinity, melting point (reduction of polymerization temperature, molding temperature, processing temperature), melt fluidity, toughness, improvement of flexibility and elastic recovery, friction Coefficient, surface roughness, adhesion, mixability, heat resistance and glass transition temperature decrease or increase, gas barrier properties, moisture permeability, hydrophilicity and water repellency improvement, dyeability improvement, degradability improvement or suppression, etc. The modified polylactic acid can be applied to the present invention depending on the purpose.
[0015]
The weight average molecular weight of the aliphatic polyester (A) containing polylactic acid as a main component is not particularly limited, but is preferably 50,000 or more, particularly preferably 70 to 700,000 from the strength of the molded product.
[0016]
Aliphatic polyesters (B) based on poly [(R, S) -3-hydroxybutanoic acid] having an atactic structure are (R) -3-hydroxybutanoic acid and (S) -3-hydroxybutanoic acid. Is a random copolymer (hereinafter abbreviated as atactic PHB). This atactic PHB is a kind of atactic polymer in which repeating units derived from R-form and S-form of 3-hydroxybutanoic acid are randomly bonded in one molecular chain. This atactic PHB can be synthesized by a chemical method.
[0017]
Next, an example of a method for synthesizing atactic PHB will be described. Atactic PHB is synthesized by ring-opening polymerization of a mixture (racemic β-butyrolactone) containing (R) -β-butyrolactone and (S) -β-butyrolactone in the presence of a catalyst.
[0018]
The molar ratio of (R) -β-butyrolactone to (S) -β-butyrolactone in the raw racemic β-butyrolactone is in the range of 100: 60 to 100: 160, particularly 100: 90 to 100: 110. It is preferable that the total amount of both in the raw material monomer is 70% by weight or more. Examples of other monomer components that can be present in the raw material in small amounts of less than 30% by weight include 3-hydroxypropionic acid, 5-hydroxypentanoic acid, 6-hydroxyhexanoic acid, glycolic acid, lactic acid, and the like. is there.
[0019]
The component (B) has a weight average molecular weight of 100,000 or less. When the molecular weight is higher than 100,000, the compatibility with the component (A) tends to be remarkably reduced.
[0020]
The catalyst used for the synthesis of atactic PHB is described in, for example, Macromolecules, Vol. 10, 275 (1977). According to this method, 0.6 mol of water is reacted with 1 mol of diethylzinc in an inert solvent such as dioxane in an inert gas atmosphere such as nitrogen or argon, and then the solvent is distilled under reduced pressure. Removal of the catalyst produces a catalyst.
[0021]
The catalyst thus obtained was added at a ratio of 1 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of racemic β-butyrolactone and reacted in a 1,2-dichloroethane solvent at a reaction temperature of about 60 ° C. for about 5 days. A crude product of atactic PHB is obtained. The crude product is dissolved in chloroform, poured into a mixed solvent of diethyl ether / distilled water, the solvent is removed, and the residue is dried under reduced pressure to obtain a purified product of atactic PHB. This synthesis method is an exemplification, and the atactic PHB used in the present invention is not limited to that synthesized by this method.
[0022]
The mixing ratio of component (A) and component (B) is 40 to 97% by weight of component (A) and 3 to 60% by weight of component (B).
Outside the range of this mixing ratio, there arises a problem that the compatibility is lowered and the strength is lowered due to the reduction of the polylactic acid component.
The mixing method of the components (A) and (B) is not particularly limited. For example, the components (A) and (B) are mixed by mechanical stirring such as a single-screw extruder, a twin-screw kneading extruder, a kneader, a gear pump, a kneading roll, and a tank having a stirrer. Alternatively, a static mixer that repeats diversion and merging by a flow guide device may be applied, or they may be used in combination. The mixing may be a batch method or a continuous method, but of course, a continuous method such as a single screw extruder, a twin screw kneading extruder, a static mixer or the like is preferable because of high efficiency. Further, the components (A) and (B) may be dissolved and mixed in a solvent.
[0023]
In the composition of the present invention, if necessary, colorants such as pigments and dyes, fillers such as inorganic or organic particles, glass fibers, whiskers and mica, crystal nucleating agents, antioxidants, UV absorbers Stabilizers, lubricants, mold release agents, water repellents, plasticizers, antibacterial agents and other secondary additives.
[0024]
The composition of the present invention can be formed into various fibers, yarns, ropes, knitted fabrics, woven fabrics, nonwoven fabrics, papers, films, sheets, tubes, plates, bars, containers, bags, parts and the like. It can also be processed into a biaxially stretched film. The molded product can be suitably used in agriculture, fishery, forestry, horticulture, medicine, hygiene, clothing, non-clothing, packaging, and other fields.
[0025]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described with reference to examples.
Example 1
Poly (S) -lactic acid manufactured by Polyscience was used as polylactic acid as it was. Racemic β-butyrolactone is manufactured by Tokyo Chemical Industry Co., Ltd., a special grade product is dried with calcium hydride (Wako Pure Chemical Industries, Ltd., special grade product) for 1 day, and is distilled under reduced pressure in a nitrogen atmosphere (9 mmHg, 49- 50 ° C.). Diethyl zinc was manufactured by Tosoh Akzo Co., Ltd., diluted with 1,4-dioxane so that the amount of zinc was 1 mol. 1,2-Dichloroethane was used after being distilled in a nitrogen atmosphere after adding calcium hydride to a special grade product manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd. 1,4-Dioxane was manufactured by Wako Pure Chemical Industries, Ltd., and added to 14 liters of special grade product, 14 ml of concentrated nitric acid and 100 ml of distilled water, refluxed for 10 hours while flowing nitrogen, cooled, transferred to a separatory funnel, and slowly After adding potassium oxide and shaking until potassium hydroxide was not dissolved, the aqueous phase was separated, and then dioxane was taken out by decantation. Furthermore, after dehydrating by adding fresh potassium hydroxide, it was transferred to another flask and refluxed until it turned blue in the presence of metallic sodium and benzophenone, and then distilled and used.
[0026]
The atactic PHB synthesis catalyst was prepared by putting 50 ml of 1 mol of diethylzinc / 1,4-dioxane in a nitrogen-substituted 100 ml Schlenk flask under a nitrogen stream and cooling to 5 ° C. Next, 30 ml of 1,4-dioxane and 0.54 ml of degassed distilled water were placed in a dropping funnel with a pressure equalizing line purged with nitrogen, and added to a Schlenk flask over 1 hour at 5 ° C. with stirring. The reaction was completed by further stirring for 5 hours at room temperature. After completion of the reaction, the reaction solution was lyophilized and then dried under reduced pressure at room temperature for 10 hours to prepare a catalyst.
[0027]
Atactic PHB was prepared by adding the above catalyst and 1,2-dichloroethane to a 50 ml Schlenk flask purged with nitrogen under a nitrogen stream, cooling to 0 ° C., adding racemic β-butyrolactone under a nitrogen stream, and adding 5% at 60 ° C. Stirring was performed for days. After cooling, a small amount of methanol was added to stop the reaction, and chloroform was added to dissolve the product. After reprecipitation with about 10 times the amount of diethyl ether / distilled water (100/1, v / v), constant weight The solution was dried under reduced pressure at room temperature until a polymer was obtained. In addition, the polymer of various molecular weight was obtained by changing the preparation ratio of a monomer and a catalyst.
[0028]
A solvent cast film of polylactic acid / atactic PHB is prepared by dissolving a predetermined amount of polymer in chloroform to form a 2% (w / v) solution and using a glass petri dish by a solvent cast method at room temperature at normal pressure. did. The produced film was dried under reduced pressure until a constant weight was reached at room temperature. The obtained solvent cast film was used for measurement of thermal properties, spherulite growth rate, and preparation of a melt crystallized film.
[0029]
The melt crystallized film of polylactic acid / atactic PHB is set to 120 ° C in advance after the solvent cast film obtained by the above method is completely melted by heating in a hot press machine heated to 200 ° C for 1 minute. Immediately transferred to a constant temperature bath and left for 3 days. The obtained melt crystallized film was used for thermal properties and wide-angle X-ray diffraction measurement.
[0030]
The molecular weight of the polymer was measured using a Shimadzu 6A GPC system (manufactured by Shimadzu Corporation) equipped with a differential refractometer as a detector. The column was measured at a column temperature of 40 ° C. by connecting Shodex K-80M and K-802 (manufactured by Showa Denko) in series. Chloroform was used as the mobile phase, and analysis was performed at a flow rate of 0.8 ml / min. The molecular weight was calculated in terms of polystyrene. The thermal properties of the solvent cast film and the melt crystallized film were measured using a Shimadzu rapid cooling differential scanning calorimeter DSC-50Q (manufactured by Shimadzu Corporation) equipped with a cooling device. The melting point (Tm) and the heat of fusion (ΔHm) are measured by accurately measuring about 3 mg of a sample, putting it in an aluminum pan, and raising the temperature from room temperature to 200 ° C. at a heating rate of 10 ° C./min in a nitrogen atmosphere. Went by. The glass transition point (Tg) is measured by raising the temperature up to 200 ° C. at 1 st run, melting it, quenching it quickly with liquid nitrogen, and raising the temperature from −100 ° C. to 200 ° C. at a rate of temperature rise of 20 ° C./min. Went by. The midpoint of the change in heat capacity was Tg. The spherulite growth rate was obtained by connecting a CCD camera (Ikegami IF-8500) to an optical microscope (Nikon OPTIPHOTO-2) equipped with a hot stage (Linkam TH-600PM) and a simple polarizing plate. The crystal image was processed by an image processing apparatus (OLYMPUS XL-10). First, about 2 mg of a solvent cast film was placed on a hot stage, and the temperature was raised from room temperature to 200 ° C. at a rate of temperature rise of 30 ° C./min in a nitrogen atmosphere. After the sample was completely melted at 200 ° C., it was rapidly cooled to 120 ° C. for isothermal crystallization, and spherulites were observed.
The spherulite growth rate was calculated from the slope of the spherulite radius plotted against time. The wide-angle X-ray diffraction pattern of the isothermal crystallized film was obtained by measuring at room temperature using a small-angle wide-angle measurement X-ray diffractometer (Rigaku ultraX18, RINT2500). CuKα rays (λ = 0.154 nm) were used as the X-ray source. The X-ray generation conditions were a fed voltage of 40 KV and a current of 200 mA. The scan range was 2θ = 6 ° to 40 ° width, and the scan speed was measured at 2 ° / min. The degree of crystallinity of the film was determined by using the method of Vonk calculated from the area ratio between the amorphous halo region and the crystal peak diffraction peak region in the X-ray diffraction diagram.
[0031]
The molecular weights of the polylactic acid used and the synthesized atactic PHB are shown in Table 1, and the glass transition temperature (Tg) of the solvent cast film is shown in Table 2.
[0032]
[Table 1]
[0033]
[Table 2]
[0034]
As can be seen from Table 1, three types of atactic PHBs with different molecular weights were synthesized. Further, when the compatibility when melted at 200 ° C. was determined from the Tg values shown in Table 2, the blend of polylactic acid and atactic PHB having a low molecular weight is a compatible system that is mixed at the molecular level. However, a blend with atactic PHB having a weight average molecular weight of 21,000 is a semi-compatible system in which 1 part of atactic PHB does not mix with polylactic acid, and a blend with atactic PHB having a weight average molecular weight of 140,000 is almost Was found to be incompatible with each other.
[0035]
The results of examining the polylactic acid spherulite growth rate using a polylactic acid / atactic PHB solvent cast film are shown in FIG. The spherulite growth rate of the blend (polylactic acid and weight average molecular weight 140,000) in the incompatible system was equivalent to the spherulite growth rate of the polylactic acid alone, but the semi-compatible and compatible blends. In spherulite growth rate increased. In particular, a large increase was observed in the compatible blend.
[0036]
The crystallinity obtained from the wide angle X diffraction measurement (WAXD) of the polylactic acid / atactic PHB melt crystallized film is shown in FIG. 2, and the heat of fusion (ΔHm) obtained from the DSC measurement is shown in Table 3. From FIG. 2, it was observed that the addition of atactic PHB did not decrease the crystallinity of polylactic acid, and in particular, in the case of a compatible blend, a phenomenon that the crystallinity increased. Further, ΔHm and the degree of crystallinity are in a proportional relationship, and the degree of crystallinity obtained from ΔHm was in good agreement with the value of the degree of crystallinity obtained from WAXD.
[0037]
[Table 3]
[0038]
【The invention's effect】
According to the present invention, there is provided a biodegradable polylactic acid-based composition that has an improved spherulite growth rate to improve molding processability, can control the degree of crystallinity, and can control the biodegradation rate of the composition. Is done.
[0039]
Moreover, at the present time when the pollution of plastics has become serious, it is highly useful to improve the molding processability of polylactic acid and control the degradation rate of biodegradable bioplastics, which are attracting particular attention.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the results of examining the growth rate of polylactic acid spherulites using a polylactic acid / atactic PHB solvent cast film.
FIG. 2 is a graph showing the degree of crystallinity obtained from wide angle X diffraction measurement (WAXD) of a melt crystallized film of polylactic acid / atactic PHB.
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