JP4069012B2 - 散気装置および散気方法 - Google Patents

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚水処理を行う生物処理槽において、膜分離法を用いる場合には膜面に付着する汚泥ケーキの洗浄手段、担体法を用いる場合には担体と処理水を分離する担体分離スクリーンに付着する夾雑物の洗浄手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまでは、生物処理槽において汚水処理された処理水は、沈殿池にて汚泥と上澄水とに重力沈降分離されるのが普通であったが、沈降分離に長時間を要するために滞留時間の大きい沈殿槽を必要とする問題があった。そこで最近では、生物処理槽中に分離膜を浸漬し、処理水を濾過しつつ直接取り出すようにした膜分離法が開発されている。そして、分離膜の表面には汚泥などが堆積して短時間で閉塞に至るため、分離膜の直下に曝気装置または散気装置を配置し、浮上気泡により膜表面の洗浄を行うのが普通である。膜表面の洗浄効果をあげるためには、膜表面の液流速はできるだけ大きくすることが好ましく、同一風量であれば気泡径は大きいほうがよい。そこで、気泡径の大きい粗大気泡を発生させる曝気装置または散気装置として以下のようなものが開示されている。
【0003】
例えば、活性汚泥処理を行う反応槽の上部に分離膜を設置し、反応層の下部に微細気泡を発生する曝気装置を設置するとともに、これらの分離膜と曝気装置との間に、傾斜板や粒子充填層を設けて微細気泡を合一させて肥大化気泡としたうえ、分離膜に向けて浮上させる方法が提案されており、その実施例において、肥大化気泡の好ましい粒径は5mmと開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、分離膜の下方に2段に散気装置を設け、その下段側の散気装置からは微細気泡を散気し、上段側の散気装置からは粗大気泡を散気する方法が提案されており、上段側の散気装置として、吹き出し口で0.8〜20mmの散気孔を有するものが開示されている(特許文献2参照)。
【0005】
さらに、上記と同様の、膜分離装置の下方に2段に散気装置を設け、その下段側の散気装置からは微細気泡を散気し、上段側の散気装置からは粗大気泡を散気する方法において、上段側の散気装置として、孔径約5〜10mmの散気管を複数個有する散気管を並列に複数本設けた構成のものが開示されている(特許文献3参照)。
【0006】
また、最近の新しい生物処理法として、生物処理槽中に微生物を担持させた担体を投入して窒素やりん等の富栄養化成分を除去する担体法が開発されている。この担体法では、処理槽中に担体を滞留させておくために、処理槽から処理水を排水するための流出口に担体を分離するスクリーン(担体分離スクリーン)を設けている。そして、担体分離スクリーンの表面には、担体とともに汚泥などが付着して閉塞しやすいため、本出願人は、担体分離スクリーンの前面側に対向してモータ駆動の循環ベルトからなる移動壁装置を設けて強制流動を与えることにより担体分離スクリーンの洗浄効果を高める方法を開示した(特許文献4参照)。
【0007】
しかしながら、上記従来技術には以下のような改善の余地がある。すなわち、その後の調査により、担体法において、汚水中に含まれる繊維質等の狭雑物が単体分離スクリーンの表面に絡み付くように付着するため、上記特許文献4に開示したような強制流動を与える手段によってはこのような繊維質等の狭雑物を担体分離スクリーンの表面から剥がすことに労力を要することがわかった。また、膜分離法においても、上記特許文献1〜3に開示されたような程度の気泡径(最大20mm程度)では、このような繊維質等の狭雑物を分離膜から除去することは困難であることがわかった。本発明者らの調査によれば、このような繊維質等の狭雑物を分離膜や担体分離スクリーンから剥離させるためには気泡径は100mm以上にする必要があることを見出した。
【0008】
ここで、上記特許文献1に開示された微細気泡を合一させる方法で100mm径の粗大気泡を作ろうとすると、特許文献1の図2および図3の方法の場合には、傾斜板でできた上部隙間を100mm程度にする必要があるが、そうするとほとんどの微細気泡は合一する前にこの大きな隙間をすり抜けてしまい、所望の径の粗大気泡は得られない。また、同文献の図4の場合にも粒子隙間を100mm程度にする必要があり、同様に微細気泡が合一する前にこの大きな隙間をすり抜けてしまい、所望の径の粗大気泡は得られない。
【0009】
また、特許文献2および3の方法のように散気管に設けた散気孔から気泡を発生させる方法で100mm径の粗大気泡を作るには散気孔の径を100mm程度とすれば可能であるが、この場合には散気管に大量の空気を連続的に供給し続ける必要があり、ブロワ能力の増強のために余分の設備コストがかかることや電力消費量が過大となる問題があり、この方法は実際上適用できない。
【0010】
【特許文献1】
特開2003−53368号公報
【特許文献2】
特開2001−212587号公報
【特許文献3】
特開2002−224685号公報
【特許文献4】
特開2002−86177号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、過大な設備コストや電力消費量の上昇をともなうことなく、簡易な手段により粗大気泡を発生させることができ、分離膜や単体分離スクリーンを効果的に洗浄することができる散気装置および散気方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項に記載の発明は、汚水処理を行う生物処理槽内に配置された分離膜または担体分離スクリーンを洗浄する散気装置であって、比重が水よりも大きい材料で作られ、一端が閉止端で多端が開放端であり、この開放端が前記分離膜または担体分離スクリーンの下方に位置するように横向きに設置された管であって、この管の重心よりも前記閉止端側に、管軸に直交し且つ水平方向に沿う回転軸を有する管と、この管内へ空気を供給する空気供給手段とを備えたことを特徴とする散気装置である。
【0014】
請求項に記載の発明は、汚水処理を行う生物処理槽内に配置された分離膜または担体分離スクリーンを洗浄する散気装置であって、一端が閉止端で他端が開放端であり、この開放端が前記分離膜または担体分離スクリーンの下方に位置するように横向きに設置された管と、この管内へ空気を供給する空気供給手段と、
前記開放端を前記閉止端より周期的に高くしたり低くしたりするように前記管を傾動させる傾動手段とを設けたことを特徴とする散気装置である。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の散気装置を用いて、前記開放端から間欠的に粗大気泡を発生させることにより、前記分離膜または前記担体分離スクリーンを洗浄する散気方法である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明を担体法による汚水処理を行う生物処理槽に適用した場合について図を参照しつつ説明する。なお、本発明は膜分離法による汚水処理を行う生物処理槽にも当然に適用できるものである。
【0017】
[実施形態1]
図1に示すように、担体法による汚水処理を行う生物処理槽(以下、単に「処理槽」ともいう。)1の端部に担体分離スクリーン(以下、単に「スクリーン」ともいう。)2が設けられている。そして、一端が開放端4である管3を、この開放端4がスクリーン2の下方に位置するように水平に設置する。この管3には空気供給手段として空気供給枝管6を設けておく。
【0018】
空気供給枝管6から水平に設置された管3内へ空気を供給していくと、図2に示すように、空気供給枝管6との接続部から管3内の上部に空気が溜まり始める((a)→(b))。管3内上部に溜まった空気には表面張力が作用するので、この空気溜まりA’は分散して存在することはなく、さらに空気の供給を継続していくと徐々に広がりながらも連続した気泡であり続ける((b)→(c))。この空気溜まりA’の先端が管3の開放端4に達した時にこの開放端4から気泡Cが放出されるが、このとき表面張力により管3内に存在する空気A’の多くを引き連れて一気に管3から放出され、径の大きな粗大気泡Cが発生することになる((d))。そして、この粗大気泡Cが発生した後は(a)の状態に戻り、再度空気A’が所定量溜まるまで気泡Cが放出されることがなく、粗大気泡Cが間欠的に発生することになる。
【0019】
粗大気泡C発生の時にどれだけの量の空気を引き連れて一度に放出するかは、管3内面の粗さや液(処理水)Bとの濡れ性に依存する。管3内面が滑らかで濡れやすい表面処理が施されている方が、一度に多量の空気が塊となって浮上しやすく、気泡Cの径が大きくなる。
【0020】
管3の内径や空気供給枝管6から開放端4までの長さも、管3内上部に保持できる空気溜まりA’の量に影響し、粗大気泡Cの径にも影響するため、適宜調整することが望ましい。なお、管3の内径は、少なくとも粗大気泡Cの径よりも大きくすることが好ましい。
【0021】
管3の設置は必ずしも厳密に水平とする必要はなく、略水平としてもよい。ここに、略水平とは、空気A’が管3内上部に所定量溜まり、かつ粗大気泡C発生の時に引き連れて一度に放出する空気A’量を確保して粗大気泡Cの径を維持できる程度に、開放端4の高さ位置を空気供給枝管6との接続部の高さ位置より少しだけ低く設置する場合を含むことを意味する。また管3は、必ずしも直管とする必要はなく、図1に示すように曲がり部が存在するものを用いてもよい。また、設置する管3の本数は、図1では4本としたがこれに限られるものではなく、スクリーン2の幅等に応じて適宜変更し得るものである。
【0022】
空気Aの供給量は、上記従来の複数の散気孔を設けた散気管による場合と同程度の量とすればよい。これにより、従来のように気泡の発生頻度を増加させることなく、却って気泡の発生頻度を低減しつつ、上昇速度の大きい粗大気泡Cをほぼ一定周期で間欠的にスクリーン2表面に沿って上昇させることができるため、スクリーン2表面に付着した繊維質等の狭雑物を効果的に除去することができる。
【0023】
すなわち、気泡の形状を球形と仮定すると、定常速度にて水中を上昇する気泡に作用する流体抵抗と浮力との釣り合いから以下の数1が得られる。
【0024】
【数1】
Figure 0004069012
【0025】
ここで、π:円周率、D:気泡直径、ρ:液密度、g:重力加速度、CD:抵抗係数、V:気泡上昇速度である。
【0026】
数1を変形することにより、以下の数2が得られる。
【0027】
【数2】
Figure 0004069012
【0028】
抵抗係数CDは図7に示すようにレイノルズ数Reの関数であるが、レイノルズ数Reは気泡直径Dと気泡上昇速度Vに正比例して増加するものであるため、一般にレイノルズ数Reが増加すると、すなわち気泡直径や気泡上昇速度が増加すると、抵抗係数CDは低下する。したがって、数2より気泡径が大きくなると気泡の上昇速度も増加することがわかる。
【0029】
ここで、従来の散気孔により粗大気泡を発生させようとして散気孔径を大きくすると、過大な散気量の増加を招くことになる。例えば、散気孔から放出される気泡の頻度は一定であると仮定して、気泡径を2倍にすると、気泡の体積は8倍になるので8倍の散気量が必要になる。実際には、気泡径が大きくなるにしたがって散気孔に気泡が付着し続けようとして作用する表面張力が気泡に作用する浮力に負けてしまうために、単純に散気孔を大きくしただけでは、気泡の粗大化は困難になってくる。つまり、例えば100mm径の散気孔を設けても100mm径まで気泡が成長する以前に10mm径程度の気泡になって順次放出されてしまう。あくまでも散気孔を大きくして気泡の粗大化を行おうとすれば、さらに大量の空気を供給することにより可能であるが、気泡の放出頻度が気泡の粗大化とともに増加することとなり、過大な散気量を必要とすることになってしまう。
【0030】
これに対し、本発明によれば、散気量の増加を必要とせずに粗大気泡を発生することが可能となるものである。
【0031】
なお、空気供給枝管6は、図1では管3の上部に接続しているがこれに限られるものではなく、管3の下部や側面部、閉止端5端面に接続してもよい。
【0032】
管3の開放端4と反対側の端5の処理は、図3のように管3の上半分を閉止し、下半分を開放とすれば、気泡Cが開放端4から放出される時に開放端4側に向かって気泡Cとともに同一方向の液Bの流れが生じるので、管3内に存在していた空気溜まりA’を一度に全部噴出させるのに効果的である。これに対し、図2のように反対側の端5を完全に閉止端とすると、気泡Cが開放端4から放出されたときそれに伴う体積の欠損分を補うために液Dが開放端4から管3内に流入するため、液Dと空気(気泡)Cとの間に作用する剪断力により開放端4から放出される空気(気泡)Cの流速が低下し、管3内に一部の空気A’が取り残される可能性が高くなる。
【0033】
[実施形態2]
上記実施形態1では、管3を水平に設置していることから単位長さ当たりの管3内に保持できる空気A’の量が少ないため、所定量の空気A’を管3内に溜めるには相当の長さの管3を設置する必要がある。処理槽1内のスペースの制約等よりこのような長い管3を設置できない場合には以下の実施形態を採用することが推奨される。
【0034】
図4に示すように、比重が水よりも大きい材料で作られ、一端が閉止端5で他端が開放端4であり、管の重心よりも閉止端5側に、管軸に直交し且つ水平方向に沿う回転軸7を有する管3を、開放端4がスクリーン2の下方に位置するように横向きに設置する。そして、この管3内へ空気Aを供給する空気供給手段として、開放端4の下方に空気供給ノズル6を設け、開放端4をその下部を切り欠いてその上部がノズル6の上方を覆うような形状に形成しておく。これにより、ノズル6から放出された気泡が開放端4の上部で捕捉されて管3内に入り閉止端5側に空気溜まりA’を形成し始める((a)→(b))。さらに、ノズル6からの空気の供給を続けると空気溜まりA’は開放端4側へと拡大していき((b)→(c))、ついにはその浮力により回転軸7を回転中心として開放端4側を上方へ押し上げる。すると、空気溜まりA’が開放端4から一気に放出されて粗大気泡Cとなる((d))。粗大気泡Cが発生した後は空気溜まりA’による浮力がなくなるので(a)の状態に戻る。
【0035】
したがって、上記実施形態1と同様に、間欠的に粗大気泡Cがスクリーン3表面に沿って上昇することとなり、スクリーン3表面が効果的に洗浄されることとなる。
【0036】
管3の材料は水より比重の大きいものであれば特に限定されるものではなく、例えば従来の散気管に用いられるステンレス鋼管、塩化ビニル管等を用いればよい。また回転軸7の位置は、管3の重心に近づけすぎると空気溜まりA’の量が少ないうちに開放端4側が浮力により上昇しやすくなるため気泡Cの径が小さくなり、逆に管3の重心から遠ざけすぎると開放端4側が持ち上がらなくなり所望の気泡C径が得られなくなるので、所望の気泡C径が得られるように適宜調整することが好ましい。
【0037】
また空気供給手段として、ノズル6の代わりに閉止端5側に空気供給枝管を設けてもよい。この場合、閉止端5側の昇降を阻害しないように空気供給枝管には伸縮自在のフレキ管を接続して用いることが望ましい。
【0038】
[実施形態3]
上記実施形態2では、管3の全重量、回転軸7の位置、ノズル6からの空気供給量等によって空気溜まりA’の量が変化し、発生する気泡Cの径も変化するため、所望の気泡C径を一定時間ごとに確実に発生させることは容易ではない。そこで、以下の実施形態が推奨される。
【0039】
図5に示すように、一端が閉止端5で他端が開放端4である管3を、開放端4がスクリーン2の下方に位置するように横向きに設置する。本実施形態では回転軸7の代わりに、閉止端5側に支点9を設けておく。そして、この管3内へ空気Aを供給する空気供給手段として、上記実施形態2と同様、開放端4の下方に空気供給ノズル6を設け、開放端4をその下部を切り欠いてその上部がノズル6の上方を覆うような形状に形成しておく。さらに、開放端4を閉止端5より周期的に高くしたり低くしたりするように管3を傾動させる傾動手段8を設ける。傾動手段8としては、例えば処理槽1上部に固定したアクチュエータ8aとこのアクチュエータ8aに接続された吊下げ金具8bとから構成されたものとし、吊下げ金具8bは管3の開放端4側に接続しておく。そして、アクチュエータ8aを周期的に駆動させることによって吊下げ金具8bを介して開放端4側を上下させることにより、支点9を中心として管3を傾動させて開放端4を閉止端5より周期的に高くしたり低くしたりできる。したがって、ノズル6からの空気供給量とアクチュエータ8aの駆動周期とを適宜調整することにより、所望の径の気泡Cを一定時間ごとに確実に発生させることが容易にできる。
【0040】
また、本実施形態の場合も上記実施形態2と同様、管3を比重が水よりも大きい材料で製作することが好ましく、管3内の空気溜まりA’による浮力と管3の自重とがほぼつり合う状態でアクチュエータ8aを作動させるようにすると、非常に小さな動力源で作動させることが可能となる。
【0041】
なお、本実施形態では傾動手段8を開放端4側に設け、支点9を閉止端5側に設けたが、これとは逆に傾動手段8を閉止端5側に設け、支点9を開放端4側に設けてもよい。
【0042】
また上記実施形態2と同様、空気供給手段として、ノズル6の代わりに閉止端5側に空気供給枝管を設け、これに伸縮自在のフレキ管を接続したものを用いてもよい。
【0043】
【実施例】
担体分離スクリーン2を粗大気泡を用いて洗浄する方法について、従来の複数の散気孔を設けた散気管による方法(比較例1,2)と本発明の上記実施形態1の方法(実施例)とを比較した。比較は、流体力学に基づくシミュレーション計算モデルを用いて各方法により発生させた気泡の軌跡を計算し、この気泡がスクリーン2表面を通過する領域を洗浄領域10とし、この洗浄領域10の広さを比較することにより行った(図6参照)。
【0044】
ここに、スクリーン2は高さ6200mm、幅4000mmでスクリーンの開き目は2.0mmとした。
【0045】
(比較例1)
計算条件としては、スクリーン2の下方にスクリーン2幅に沿って直管の散気管を水平に設置し、この散気管には10mm径の散気孔を40mmピッチで100個設け、散気管に2m3/minの空気を供給するとした。シミュレーション計算の結果、図6(a)に示すように、本比較例1では、気泡径が小さいため、スクリーン2を透過する処理水の流れに乗って気泡もスクリーン裏面へ直ちに透過してしまい、気泡によるスクリーン2の洗浄領域10はスクリーン2の下部の狭い範囲に限定され、洗浄効果が小さいことがわかる。
【0046】
(比較例2)
計算条件としては、上記比較例1と同じ10mm径の散気孔を40mmピッチで100個設けた散気管をスクリーン2の下方にスクリーン2幅に沿って上下2段に設置し、各散気管には比較例1と同じ2m3/minで空気を供給するとした。シミュレーション計算の結果、図6(b)に示すように、気泡によるスクリーン2の洗浄領域10は比較例1よりわずかに増加しているが、散気量を比較例1の2倍にしていることを考慮するとその洗浄効果の改善の度合いは小さい。
【0047】
(実施例)
計算条件としては、一端が開放端で他端が閉止端である500mm径の管を合計4本、各管の開放端がスクリーン2の下方でスクリーン2幅に沿って等間隔に位置するように水平に設置し、散気量は管4本合計で比較例1と同じ2m3/minとし、管1本当たり平均10秒に1度100mm径の粗大気泡を放出させるとした。シミュレーション計算の結果、図6(c)に示すように、気泡によるスクリーン2の洗浄領域10が比較例1,2に比べ大幅に増加していることがわかる。
【0048】
【発明の効果】
以上より、本発明によれば、過大な設備コストや電力消費量の上昇をともなうことなく、簡易な手段により粗大気泡を発生させることができ、分離膜や単体分離スクリーンを効果的に洗浄することができる散気装置および散気方法を提供できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の散気装置を模式的に示す斜視図である。
【図2】実施形態1の散気装置の作動状況を模式的に示す垂直断面図である。
【図3】実施形態1の散気装置における気泡発生時の様子を模式的に示す垂直断面図である。
【図4】実施形態2の散気装置の作動状況を模式的に示す垂直断面図である。
【図5】実施形態3の散気装置の作動状況を模式的に示す垂直断面図である。
【図6】気泡による単体分離スクリーンの洗浄領域を示す斜視図である。
【図7】レイノルズ数と抵抗係数との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1…生物処理槽
2…担体分離スクリーン
3…管
4…開放端
5…閉止端
6…空気供給手段(空気供給枝管、ノズル)
7…回転軸
8…傾動手段(アクチュエータ)
8a…アクチュエータ
8b…吊下げ金具
9…支点
10…洗浄領域
A…空気
A’…空気溜まり
B…液
C…粗大気泡
D…液

Claims (3)

  1. 汚水処理を行う生物処理槽内に配置された分離膜または担体分離スクリーンを洗浄する散気装置であって、
    比重が水よりも大きい材料で作られ、一端が閉止端で他端が開放端であり、この開放端が前記分離膜または担体分離スクリーンの下方に位置するように横向きに設置された管であって、この管の重心よりも前記閉止端側に、管軸に直交し且つ水平方向に沿う回転軸を有する管と、
    この管内へ空気を供給する空気供給手段と、
    を備えたことを特徴とする散気装置。
  2. 汚水処理を行う生物処理槽内に配置された分離膜または担体分離スクリーンを洗浄する散気装置であって、
    一端が閉止端で他端が開放端であり、この開放端が前記分離膜または担体分離スクリーンの下方に位置するように横向きに設置された管と、
    この管内へ空気を供給する空気供給手段と、
    前記開放端を前記閉止端より周期的に高くしたり低くしたりするように前記管を傾動させる傾動手段と、
    を設けたことを特徴とする散気装置。
  3. 請求項1または2に記載の散気装置を用いて、前記開放端から間欠的に粗大気泡を発生させることにより、前記分離膜または前記担体分離スクリーンを洗浄する散気方法。
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