JP4068402B2 - Scratch card - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、剥離層上の隠蔽層を削ることにより秘密情報を可視化させる際、削りカスが自カードから離れず且つ読み取り機械内にあるローラーなどに削りカスが付着せず、機械読み取りが可能で且つ高いセキュリティー性を有するスクラッチカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
剥離層上の隠蔽層を削ることにより剥離層の下側に印刷等で記録した文字、数字、図形等の秘密情報を可視化させるスクラッチカードは公知である(実公平2−3897号、特開平2−297482号、特開平10−264565号)。
実公平2−3897号には紙又はプラスチック支持体、金属層、画像等の情報層、及びスクラッチ可能な(易剥離性の)隠蔽層をこの順に形成したスクラッチ式抽選券が記載されている。情報層のインキにはこの層上の隠蔽層が剥離しやすいようにアクリル系樹脂がビヒクルとして使用され、また、隠蔽層を形成するインキとしては易剥離性を付与する天然ゴムや塩酸ゴム等のゴム系天然樹脂と、ポリブタジエン、スチレンブタジエン共重合体、アクリロニトリルブタジエン共重合体、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等のジエン系等の合成ゴム系樹脂の一種以上がビヒクルとして使用されている。また隠蔽性の付与には金属粉や着色剤が使用されている。
特開平2−297482号には紙支持体、画像等の情報層、紫外線硬化型樹脂層、及びスクラッチ可能な隠蔽層をこの順に形成したスクラッチ剥離可能な印刷物が記載されている。紫外線硬化型樹脂層にはその表面に形成される隠蔽層の剥離性を高めるためのスリップ剤を配合することが記載されているが、隠蔽層の詳細の説明はない。
特開平10−264565号には紙支持体、バーコードや画像等の情報層、プラスチックフィルム層、及びスクラッチ可能な隠蔽層をこの順に形成したスクラッチ印刷物が記載されている。プラスチックフィルム層はその上の隠蔽層にスクラッチ性(易破壊性と剥離性)を付与する助けとなるものであり、ポリプロピレン樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、セロファン又はこれらの複合樹脂が使用されている。隠蔽層としてはスクラッチ破壊しやすい樹脂である異種樹脂のブレンドとして、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、スチレン系共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、各種ワックス、ロジン、テルペン系樹脂、テルペン系重合体から選択した2種以上のブレンドが記載されている。隠蔽層にはさらに隠蔽性を付与するために金色又は銀色を呈する金属フレーク粉を分散させて金属粉末の光吸収や反射により遮蔽効果を高めている。
上記のように、剥離層にスリップ剤を添加することにより隠蔽層との密着性を低下させ、且つ隠蔽層をゴム系樹脂中またはブレンド樹脂に金属微粉末を分散させたインキにて形成することにより、コインや爪などのひっかきにより容易に剥離層上の隠蔽層を除去可能とさせている。また、金属微粉末の光吸収及び反射を利用し、スクラッチする前は、秘密情報を目視及び光学的機械読み取りが出来ないようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術ではスクラッチにより隠蔽層を剥離する際に削りカスが発生する問題がある。すなわち、従来の技術でもコインや爪などのひっかきにより容易に隠蔽層を除去することが可能であるが、剥離層上の隠蔽層を削り落とすため、削りカスが発生してしまう。このようなカードを機械にて読み取りを行う際、この削りカスが自カードに付着し、または、機械内部のローラーを介して他のカードに付着することにより誤判定の原因になる。
また、削りカスが発生すると衛生的でなく、衛生を重視する飲食店や商店などの場所では使用できない。
さらに、機械読み取りを行う際、削りカスがその場に存在すると誤判定の原因になる。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの形態によるスクラッチカードは、基材、隠蔽すべき情報を有する層、剥離層、及び隠蔽層をこの順で設けてなり、前記隠蔽層がスクラッチにより前記剥離層から剥離可能である情報媒体において、前記隠蔽層が金属アルミからなる隠蔽顔料とアクリル系粘着剤からなる結合剤からなり、隠蔽顔料/結合剤の固形分重量比が3/7〜6/4の範囲であり、前記隠蔽層が易破断性を有し、かつ前記剥離により生じる前記隠蔽層の削りカスが前記隠蔽層の剥離されない部分に対して自己粘着性を有し、前記隠蔽層の易破断性が、隠蔽層のヤング率で表して10〜80kg/cm2であり、且つ前記隠蔽層の自己粘着性が、T型剥離試験における粘着強度で表して40〜250kg/cm2であることを特徴とする。
本発明の他の形態によるスクラッチカードは、基材、隠蔽すべき情報を有する層、剥離層、粘着層、及び隠蔽層をこの順で設けてなり前記隠蔽層がスクラッチにより粘着剤とともに前記剥離層から剥離可能である情報媒体において、前記隠蔽層が金属アルミからなる隠蔽顔料とアクリル系粘着剤からなる結合剤からなり、隠蔽顔料/結合剤の固形分重量比が3/7〜6/4の範囲であり、前記隠蔽層が易破断性を有し、前記隠蔽層の易破断性が、隠蔽層のヤング率で表して10〜100kg/cm2であり、且つ前記粘着層がアクリル系粘着剤からなり、前記剥離により生じる前記粘着層の削りカスが前記粘着層の剥離されない部分に対して自己粘着性を有し、前記粘着層の自己粘着性がプローブタック試験におけるタック性で表して30〜160mN/m2であることを特徴とする。
本発明のこれらの構成によると、隠蔽層は爪やコインなどで容易に除去でき、かつ除去により削りカスが発生しない利益が得られる。上記のように、隠蔽層がそれ自体粘着性を有する場合には剥離層と隠蔽層の間には粘着層を介在させてもよいし介在させなくてもよい。隠蔽層がそれ自体粘着性を有しないかまたは十分な粘着性を有しない場合には剥離層と隠蔽層の間には粘着層を必ず介在させる必要がある。また、前記隠蔽層上に非粘着性の保護層又は絵柄層を有しても良い。
【0005】
【発明の実施の形態】
スクラッチカードの積層順に従い、各層の構成及び必要な特性等について説明する。
【0006】
秘密情報層
秘密情報層は文字、数字、バーコード、図柄等の秘密情報を記録した層である。秘密情報層は紙、合成紙、PETなどプラスチック、ガラス、金属などプラスチック等の基材の上に印刷等により形成される。秘密情報層の形成は、秘密情報が固定であるかまたは可変であるかの違いにより変化する。秘密情報が固定である場合には、従来からある殆ど全ての印刷方法が適用可能である。例を挙げるとするとシルク印刷、オフセット印刷などが使用可能である。また秘密情報が可変である場合には、秘密情報を印刷時に動的に変化させながら印刷出来る方式であるならば特に限定されず適用が可能である。このような印刷方式としては、例えばインクジェット印刷などがある。
【0007】
剥離層
剥離層としては、隠蔽層または粘着層との密着性を低下させ、隠蔽層を剥離又は破断しやすくする働きがあればどのようなものでも使用可能であるが、例を挙げるとすると樹脂にシリコーンオイルなどのスリップ剤(離型性を示す物質)を添加したものが使用可能である。剥離層の形成方法としては、従来からある殆ど全ての印刷方法が適用可能である。例を挙げるとするとシルク印刷、オフセット印刷などが使用可能である。更に生産効率を考慮すると、UV樹脂にシリコーンオイルを添加したインキを用いオフセット印刷を行い、紫外線硬化をすることが良好である。
【0008】
粘着層
粘着層は隠蔽層が十分な自己粘着性を有しない場合に使用する。隠蔽性を上げるため隠蔽層のアルミ粉等の金属粉を多くすると自己粘着性が低下する。粘着層を付与すると隠蔽層の粘着不足を補い粘着層の自己粘着性によりカスの発生を防止できる。本発明における粘着層の自己粘着性とはスクラッチ時に粘着層が破断して粘着層の粘着性により削りカスが自カードから離れずスクラッチした端部にたまることで、粘着層のタック性が大きいほど自己粘着性は良好になる。タック性の評価方法としては、JIS Z 0237で規定されているようにボールタック試験やプローブタック試験が一般的であるが、本発明では、プローブタック試験により評価した。この試験において30mN/m2以上、好ましくは60〜160mN/m2のタック性を有する粘着層でカスの発生を良好に防止できることが見いだされた。タック性が小さいとカスを端部にためた後に指等で意図的にカスを剥落しやすくなる。タック性が大きすぎると指やコインなどに付着しやすく、易破断性が低下し、カスを端部に寄せ集めにくくなる。
粘着層として使用する樹脂としては、粘着性が高くコインや爪などでスクラッチすることにより容易に破断する樹脂であれば使用可能である。粘着剤は、指圧のような弱い圧力でも十分に被着面になじむための適当な粘性を有し、さらに引き剥がしやすいなどの外力に耐えるための弾性を有している。そのため、粘着剤は、主成分である弾性体とこれに相溶性の良い粘着付与剤又は可塑剤とから構成されている。粘着剤の主成分である弾性体には、アクリルエステル及びその重合体を使用する。またアクリルエステル系は、一般的にカーボン数2〜12の脂肪族アルコールのアクリルエステルを主成分とし、これにアクリル酸、アクリルアマイドなどの極性官能基を有するモノマーを少量共重合させることによって得られた共重合物であるので、得られた共重合物自体が粘稠な物質であり、高重合度の重合物が得られやすくゴム弾性を持ちやすく、共重合分布と分子量分布により共重合体の分布が広く機能の多様化が可能なことにより一成分で弾性体、粘着付与剤、可塑剤の働きをする。特にアクリル系エステルまたはその重合体は、その高い粘着性により本発明の課題達成に対して良好な結果を示す。
粘着層の形成方法としては、従来からある殆ど全ての印刷方法が適用可能である。例を挙げるとシルク印刷、オフセット印刷などが使用可能であり、粘着剤を印刷適正にあわせるため粘着剤を溶媒などで希釈したインキを使用する。溶媒としては粘着剤を溶解させることが可能な溶媒であれば特に限定されないが、高沸点溶媒であると印刷時の溶媒の蒸発が遅く印刷の盛り量が安定する。このような高沸点溶媒としては、ケトン系のイソホロンなどや芳香族系のジエチルベンゼンなど、又はこれらの混合溶媒が使用できる。
【0009】
隠蔽層
隠蔽層の形態としてはそれ自体十分な自己粘着性を有する場合と自己粘着性が十分でない場合がある。前者では粘着層は不要であるが、金属粉等の隠蔽顔料を使用すると隠蔽層の自己粘着性が乏しくなるので、一般には上記した粘着層を別に使用した方がよい。このようにして本発明では隠蔽層自体で、あるいは粘着層と協働してカスの発生を抑えることができる。本発明における隠蔽層の自己粘着性とはスクラッチ時に隠蔽層が破断した際に隠蔽層自身が有する粘着性により削りカスがカードから離れずスクラッチした端部にたまることで、自己粘着性が高いほど削りカスが離れにくい。隠蔽層の自己粘着性は、本発明では後で具体的に述べるように2片の試料の隠蔽層の表面同士を所定の圧力で圧着させた後これらを所定の速さで引き剥がしたときの粘着強度として定義され、T型剥離試験における粘着強度により評価した。その結果、40kg/cm2以上、好ましくは40〜250kg/cm2の粘着強度を有する隠蔽層でカスの発生を良好に防止できることが分かった。隠蔽層の自己粘着性を増加させるには、隠蔽顔料の含有量を減少させればよいが自己粘着性の増加とともに本来の機能である隠蔽性も低下してしまう。このため粘着強度を調整することにより隠蔽性を損なわずにカスを端部にためることができる。粘着強度が大きすぎると指やコインなどに付着しやすく、易破断性が低下し、カスを端部に寄せ集めにくくなる。
隠蔽層には、粘着層に用いた樹脂と同一の樹脂又は同等の性質を有する樹脂が使用可能である。また、隠蔽層の下にある秘密情報をスクラッチする前に隠蔽する目的があるので、下層の情報を隠蔽可能な顔料を選択せねばならず、上記樹脂中に隠蔽顔料を分散させる必要がある。このような隠蔽顔料としては、金属アルミの微粉末が適用可能である。このとき、隠蔽層の機械的物性を所定の値に調整するのが好ましい。本発明における隠蔽層の機械的物性とは、引っ張り試験における応力−伸び曲線から得られるヤング率であり、粘着層を用いない場合は、隠蔽層のヤング率を80kg/cm2以下、好ましくは10〜80kg/cm2にする。また、粘着層を用いた場合は、100kg/cm2以下、好ましくは10〜100kg/cm2にする。ヤング率は、隠蔽層の応力−伸び曲線における弾性変形を示す直線領域の傾きで、ヤング率が低いほど柔軟性は大きくなり、外部応力に対する隠蔽層の変形性が高くなる。変形性が高い程、コインや爪等で隠蔽層を削り取る際、カスを端に寄せ集めやすくなる。また、隠蔽層はヤング率を上記のように調整すればよいが、応力−伸び曲線における降伏点から破断点にいたる応力変化が減少曲線を示す方がより好ましく、このような隠蔽層はカスの発生を防止する以外に隠蔽層の易破断性が向上する。また粘着層を用いた場合は、粘着層の柔軟性により隠蔽層の硬さを緩和できる。
隠蔽層の形成方法としては、従来からある殆ど全ての印刷方法が適用可能である。例を挙げるとするとシルク印刷、オフセット印刷などが使用可能である。
【0010】
白色層
白色層は、隠蔽層上に絵柄層を形成することが必要な場合に、絵柄のコントラストを向上させるために隠蔽層と絵柄層との間に形成することが好ましい。白色層に用いる樹脂は、粘着層に用いた樹脂と同等の性質を有するものであれば使用可能である。また、絵柄のコントラストを向上させる顔料を選択し、上記樹脂中に顔料を分散させる必要がある。このような材料としては、酸化チタンなどの白色顔料が適用可能である。白色層の形成方法としては、従来からある殆ど全ての印刷方法が適用可能である。例を挙げるとするとシルク印刷、オフセット印刷などが使用可能である。
【0011】
保護層
保護層は隠蔽層の保護、特に粘着性の高い隠蔽層は傷が入りやすくゴミが付着しやすいために使用する。保護層には、非タック性(粘着防止性)、非ブロッキング性を有する透明な樹脂または絵柄を形成するカラーインキが適用可能である。このような材料としては、紫外線硬化型の樹脂又は塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル酸エステル・スチレン共重合樹脂、ニトロセルロース、マレイン酸樹脂などの溶剤型熱可塑性樹脂、ポリビニルアルコール、ポリカルボン酸塩、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂、又は各種のアクリル共重合樹脂やポリウレタンなどコロイダルディスパージョン又はエマルジョンの形になる樹脂が使用可能である。また絵柄を形成する材料としては、一般的に使用されているカラーインキが使用可能である。
保護層や絵柄層の形成方法としては、従来からある殆ど全ての印刷方法が適用可能である。例を挙げるとするとシルク印刷、オフセット印刷などが使用可能である。
【0012】
バリア層
なお、粘着層は柔らかく傷が入りやすく、耐可塑性、耐溶剤性が弱いなど、隠蔽層、特に同系樹脂を用いた上塗りがしにくいため、粘着層を侵さないバリア層を設けることが好ましい。このようなバリア層としては耐溶剤性のある柔らかい樹脂または架橋系を使用する。たとえばバインダーとしてPVA架橋系、ポリウレタン−エポキシ架橋系、UV架橋系などの樹脂が架橋密度を増大させるのに使用できる。
以上のように、本発明は剥離層の上に自己粘着性を有する隠蔽層を設けるか、又は剥離層の上に粘着層を設け、その上に自己粘着性が十分でない隠蔽層を用いたので、スクラッチ時に隠蔽層はスクラッチ部分では剥離してもスクラッチカード上に粘着したまま残留しカスとなって剥脱することはない。
またスクラッチ時に粘着層が容易に破断を起こし且つ粘着層自体の粘着性により自己粘着するため、削りカスがカードから離れずスクラッチした端にたまる。
隠蔽層もしくは粘着層の破断のし易さは、膜自体の破断応力との関係もあるが、下層との密着性が大きく関与するため、剥離層を導入することにより密着性を低下させた方が破断させやすくする。
最上層に非タック性の保護層を形成することにより、スクラッチ時にスクラッチしたコインや爪にくっつかない。また、機械読み取りを行う際、読み取り装置内にあるスキャナー部や搬送ローラー部にカスが付着しない。また、製造、輸送、保管の際に容易に削れないようにする。
【0013】
【実施例】
次に本発明の実施例及び比較例を説明する。
【0014】
実施例1
この例では隠蔽層として自己粘着性を有するものを使用し、粘着層は使用しなかった。表1に示した明細を有する基材、剥離層、隠蔽層、及び保護層(この順に印刷積層)を使用して実施例及び比較例のスクラッチカードを製作した。
【0015】
【表1】
【0016】
【0017】
得られたスクラッチカードのスクラッチ試験を行った。従来品は細かな削りカスが生じ剥落した。これに対して本発明品はスクラッチした両端部に削りカスが溜まり付着したままとなった。
また、上表において隠蔽層のバインダーとして綜研化学株式会社製アクリル系接着剤二種(SKダイン1717及びSKダイン1606(商品名))を使用して本発明隠蔽層を構成した試作品を製作したが、上記本発明品と同様な結果が得られた。
【0018】
実施例2
この例では剥離層と隠蔽層との間に粘着層を導入した。構造は表2に示す通りである。粘着層としては東洋インキ社製 アクリル系粘着剤 BPS5896(商品名)を使用し、粘着層を保護するためにバリア層としてPVAを使用した。
【0019】
【表2】
【0020】
得られたスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったが、スクラッチした両端部に削りカスが溜まり付着したままとなった。この例では隠蔽層の粘着剤の量を実施例1より減少させたが、粘着剤層を設けたために良好な特性が得られた。
【0021】
実施例3
この例では実施例2において隠蔽層として実施例1の比較例の従来技術による隠蔽層を用いた。この例では従来の隠蔽層に粘着剤層を組み合わせることによりスクラッチ性を改善した本発明を例示する。スクラッチカードの構成と方法を表3に示した。
【表3】
【0022】
得られたスクラッチカードのスクラッチ剥離試験を行ったところ、スクラッチ端部のカス固着特性は実施例2ほどではないが剥脱は生じなかった。
【0023】
実施例4
また、実施例1〜3において、基材を紙から厚さ188μmのPETに変更して同一の実験を繰り返したが結果は同様であった。これは剥離層を介在して粘着層、剥離層等を形成するために、基材の影響が生じないためであると考えられる。
【0024】
実施例5
本実施例では図柄印刷を施すために、隠蔽層の上にバリア層、白色層及び図柄層をこの順に形成した実施例を示す。スクラッチカードの構成は表4に示す通りであった。
【0025】
【表4】
【0026】
【0027】
得られたスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったところ、スクラッチ性(易破断性)が良好であり、スクラッチ端部でのカス固着性が良好であり、カードを積層しても互いにブロッキングを起こさなかった。
【0028】
実施例6
この例では、粘着層を用いない構成において、隠蔽層の自己粘着性とカスの固着性との関係について例示する。表5に示した明細を有する基材、剥離層、及び隠蔽層(この順に印刷積層)を使用して実施例および比較例のスクラッチカードを製作した。
【0029】
【表5】
【0030】
【0031】
得られたスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったところ、本発明の実施例の3種の試料はいずれもスクラッチした両端部に削りカスが溜まり付着したままとなったのに対し、比較例は細かいカスが生じ、剥落した。
【0032】
次に、上記の実施例および比較例の隠蔽層の自己粘着性をT型剥離試験により測定した。試験方法は、まず、基材として25μmの透明PET(三菱ダイヤホイル社製)を使用し、基材上に、本発明及び比較例の隠蔽層を6μm形成し測定試料を作製した。次に、2片の同一の測定試料を2kgの圧着ローラを用いて隠蔽層の表面同士の圧着を行った。圧着後、テンシロンを用いてT型剥離試験を行い、粘着強度を測定した。試験条件は、圧着部の幅が25mm、長さが90mmの測定試料を使用し、剥離速度を200mm/minとした。
剥離試験の結果は表6に示す。本発明の隠蔽層は、隠蔽層の金属粉/バインダー比が6/4、4/6、3/7であるとき、粘着強度はそれぞれ40kg/cm2、225kg/cm2、550g/cm2であった。表中○はスクラッチ時に削りカスが溜まり付着したままであることを示し、×はスクラッチ時に削りカスが脱落することを示す(その他の表でも同様とする)。また、比較例の隠蔽層は、隠蔽層同士が圧着しないため粘着強度の測定が不可能であった。
また、上記表5の本発明の隠蔽層に粘着防止剤を添加し自己粘着性を低下させた。隠蔽層の金属粉/バインダー比を6/4として、これに粘着防止剤として大日本インキ化学工業株式会社製のスリップ剤kを使用した。添加量は金属粉とバインダーの重量を合わせて100としたときに0.4重量%とした。このスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったところ、カンナくず状の削りカスが生じカスの固着性が得られなかった。また、隠蔽層同士が圧着しないため粘着強度の測定が不可能であった。
同様に上記表5において隠蔽層の金属粉/バインダー比を4/6、3/7として、これに粘着防止剤を3.2重量%添加したスクラッチカードを試作した。このスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったところカンナくず状の削りカスが生じ、カスの固着性が得られなかった。また、隠蔽層同士が圧着しないため粘着強度の測定が不可能であった。
そして、上記表5の隠蔽層に従来品である東洋インキ社製のSS ロッテリー銀を使用しスクラッチカードを試作した。このスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったところ細かいカスが生じ、カスの固着性が得られなかった。また、隠蔽層同士が圧着しないため粘着強度の測定が不可能であった。
また、実施例1の表1における隠蔽層(表1の注2)を使用して(ただし金属粉/バインダー比は3/7、6/4、4/6)同様な試験を行った結果を表6に併記した。
【0033】
【表6】
【0034】
以上のように、本発明品は隠蔽層に自己粘着性を有することによりカスの固着性が得られることがわかった。そしてT型剥離試験による粘着強度が40kg/cm2以上であるとき十分なカスの固着性が得られることがわかった。
【0035】
実施例7
この例では、粘着層を用いた構成における、粘着層の自己粘着性とカスの固着性との関係について示す。表7に示した明細を有する基材、剥離層、粘着層、及び隠蔽層(この順に印刷積層)を使用して実施例及び比較例のスクラッチカードを製作した。
【0036】
【表7】
【0037】
【0038】
得られたスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったが、本発明の実施例ではスクラッチした両端部に削りカスが溜まり付着したままとなったのに対し、比較例では細かいカスが剥落し、カスの固着性が得られなかった。
【0039】
次に、上記のスクラッチカードに用いた粘着層の自己粘着性を評価するためプローブタック試験を行った。
プローブタック試験には株式会社レスカ製のタッキング試験機を使用した。試験条件は、直径5mmのプローブ、接触荷重が100g、接触時間2秒、接触速度30mm/min、引き剥がし速度600mm/minである。測定試料は、100μmの透明PET上に粘着層をバーコータにより塗布した後、乾燥し作製した。
測定試料の粘着層の膜厚は、表7と同じ10μmとした。試験結果は、本発明の実施例は60.9mN/m2のタック性であったのに対し、比較例は4.6mN/m2のタック性であった。
次に、表7における本発明粘着層の膜厚を、5μm、15μm、20μmとして、スクラッチカードを試作し、スクラッチ試験を行ったところ、本発明と同様にカスの固着性が得られた。この粘着層のタック性は、膜厚の小さい順から40.8mN/m2、150.4mN/m2、及び198.4mN/m2のタック性であった。
同様に表7における本発明粘着層を、異なる粘着剤四種(SKダイン1502、SKダイン1717、SKダイン1604 総研化学社製、エリーテルUE3400 ユニチカ社製)とし、粘着層の膜厚はすべて10μmとしてスクラッチカードを試作した。スクラッチカードのスクラッチ試験の結果、本発明と同様の効果が得られた。この粘着層のタック性は、順に107.9mN/m2、130.8mN/m2、162.7mN/m2、38mN/m2であった。
以上の結果から、粘着層はボールタック試験において、30mN/m2以上のタック性により、カスの固着性が得られることがわかった。実施例7及びその比較例の試験結果を表8に示す。本発明では、タック性が30mN/m2以上であれば、スクラッチ試験におけるカスの固着性が得られるが、固着したカスを指等で意図的に剥落させることを不可能にしようとすると、タック性はできるだけ大きいことが望ましく、60mN/m2以上とするのが好ましい。
【0040】
【表8】
【0041】
実施例8
この例では、表5に示した基材、剥離層、隠蔽層(この順で印刷形成)の明細を使用して、表9に示す隠蔽層のバインダー及び金属粉とバインダーの固形分重量比とした実施例及び比較例のスクラッチカードを製作した。このスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったところ、本発明の実施例ではカスの固着性が得られたが、比較例では、カスの固着性が得られなかった。
次にスクラッチ性と隠蔽層の機械的物性との関係について例示するため、引っ張り試験における隠蔽層のヤング率と降伏点応力を測定した。測定は、各隠蔽層塗料を剥離紙上に30〜40μmとなるようにコーティングし、乾燥後、幅25mmの短冊状に加工し剥離紙から剥離し、長さ20mmの試料片を作製し、引っ張り試験機(テンシロン)を用いて、引っ張り速度を200mm/minで行った。
【0042】
【表9】
【0043】
注1) ユニチカ社製 エリーテル UE3400
注2) 東洋インキ社製 オリバイン BPS5896
注3) 日本ゼオン社製 1502
注4) ユニチカ社製 エリーテル UE3500
注5) 東洋インキ社製 SSロッテリー銀
【0044】
表9に示す隠蔽層を用いたスクラッチカードは図1に示すように、カスの固着性と隠蔽層の降伏点応力、及びヤング率を対応させると、実施例では隠蔽層のヤング率が80kg/cm2以下にあり、カスの固着性が得られることがわかった。これと比較し従来品は、実施例よりもヤング率及び降伏点応力が非常に大きいことがわかった。
【0045】
実施例9
この例では、表7に示した基材、剥離層、粘着層、隠蔽層(この順で印刷形成)の明細を使用して、隠蔽層を表10に示すように隠蔽層のバインダー及び金属粉とバインダーとの固形分重量比を変化させた実施例及び比較例のスクラッチカードを製作した。このスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったところ、本発明の実施例ではカスの固着性が得られたが、比較例No.1では、細かいカスが剥落し、カスの固着性が得られなかった。また比較例No.2及びNo.3では、スクラッチした両端部に削りカスが溜まるが、剥落しやすい状態であった。
次に隠蔽層と剥離層の間に粘着層を用いたときのスクラッチ性と隠蔽層の機械的物性との関係について例示するため、実施例8と同様に隠蔽層の機械的物性を測定した。
【0046】
【表10】
【0047】
注1) ユニチカ社製 エリーテル UE3400
注2) 東洋インキ社製 オリバイン BPS5896
注3) 日本ゼオン社製 1502
注4) ユニチカ社製 エリーテル UE3500
注5) 東洋インキ社製 SSロッテリー 銀
【0048】
表10に示す隠蔽層を用いたスクラッチカードは図2に示すように、カスの付着性と、隠蔽層のヤング率と降伏点応力を対応させるとヤング率が100kg/cm2以下のときカスの付着性が得られることがわかる。ここで図2に示した△は、スクラッチ後にカスが端部に寄り集まって固着するものの指等で強く擦ると端部から剥落しやすい状態である。
実施例8及び実施例9から隠蔽層のヤング率を調整することで良好なカスの固着性が得られ、また実施例8の隠蔽層に粘着層を併用することで、カスの固着性が得られる隠蔽層の機械的物性の範囲が拡大される。
【0049】
実施例10
この例では、粘着層を用いた構成におけて表11に示した明細を有する基材、剥離層、粘着層、及び隠蔽層(この順に印刷積層)、保護層を使用して実施例及び比較例のスクラッチカードを製作した。
【0050】
【表11】
【0051】
得られたスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったが、スクラッチした両端部に削りカスが溜まり付着したままとなった。
【0052】
実施例11
実施例10における、保護層を絵柄層としたスクラッチカードの試作を行った。試作したスクラッチカードは表12の明細に示すような構成とした。
【0053】
【表12】
【0054】
【0055】
得られたスクラッチカードのスクラッチ試験を行ったが、スクラッチした両端部に削りカスが溜まり付着したままとなった。
【0056】
【発明の効果】
以上のように、本発明によると、コインや爪で剥離層上を除去する際、削りカスが自カードから離れず、コインや爪に削りカスがつくことないため、衛生を重んじる場所でも利用可能となる。また、最近はスクラッチした情報を機械読取りすることが行われているが、誤判定の原因となっていた削りカスが読み取り装置に付着しないので、機械読み取り精度が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 自己粘着性隠蔽層を使用する実施例8の表9に示したヤング率と降伏点応力をプロットしたグラフである。
【図2】 粘着層を使用する実施例9の表10に示したヤング率と降伏点応力をプロットしたグラフである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In the present invention, when the confidential information is visualized by scraping the concealing layer on the peeling layer, the scrap is not separated from the card and the scrap is not attached to a roller or the like in the reading machine, and machine reading is possible. The present invention also relates to a scratch card having high security.
[0002]
[Prior art]
A scratch card that visualizes secret information such as letters, numbers, and figures recorded by printing or the like on the lower side of the release layer by scraping the concealment layer on the release layer is known (Japanese Utility Model Publication No. 2-3897, Japanese Patent Laid-Open No. Hei 2). No. -297482, JP-A-10-264565).
No. 2-3897 describes a scratch-type lottery ticket in which a paper or plastic support, a metal layer, an information layer such as an image, and a scratchable (easy-peelable) concealing layer are formed in this order. For the ink of the information layer, an acrylic resin is used as a vehicle so that the concealing layer on the layer is easy to peel off, and as the ink for forming the concealing layer, natural rubber, hydrochloric acid rubber, etc. that impart easy peelability are used. One or more kinds of rubber-based natural resins and diene-based synthetic rubber-based resins such as polybutadiene, styrene butadiene copolymer, acrylonitrile butadiene copolymer, polyisoprene, and polychloroprene are used as vehicles. Moreover, metal powder and a coloring agent are used for concealment.
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2-297482 describes a scratch-peelable printed matter in which a paper support, an information layer such as an image, an ultraviolet curable resin layer, and a scratchable concealing layer are formed in this order. The ultraviolet curable resin layer is described to contain a slip agent for enhancing the peelability of the masking layer formed on the surface, but there is no description of the masking layer in detail.
Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-264565 describes a scratch printed matter in which a paper support, an information layer such as a barcode or an image, a plastic film layer, and a scratchable concealing layer are formed in this order. The plastic film layer helps to provide scratch properties (easy to break and peelability) to the concealing layer on the plastic film layer, such as polypropylene resin, acrylic resin, polyvinyl chloride, polyethylene, polyethylene terephthalate, nylon, cellophane or These composite resins are used. As a concealing layer, as a blend of different types of resins that are easily damaged by scratches, polyethylene, ethylene-vinyl acetate copolymer, polypropylene, polystyrene, styrene copolymer, styrene-butadiene rubber, various waxes, rosin, terpene resins Two or more blends selected from terpene polymers are described. In order to impart concealability to the concealing layer, a metal flake powder having a golden or silver color is dispersed to enhance the shielding effect by light absorption or reflection of the metal powder.
As described above, by adding a slip agent to the release layer, the adhesion to the masking layer is lowered, and the masking layer is formed with an ink in which metal fine powder is dispersed in a rubber resin or a blend resin. Thus, the concealing layer on the peeling layer can be easily removed by scratching a coin or a nail. In addition, light absorption and reflection of the metal fine powder are used to prevent the confidential information from being visually and optically mechanically read before scratching.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the prior art, there is a problem that scraps are generated when the masking layer is peeled off by scratch. In other words, the concealing layer can be easily removed by scratching with coins, nails, etc. even with the conventional technology, but the shading layer is scraped off, resulting in scraping. When such a card is read by the machine, the scraped residue adheres to the own card, or adheres to another card via a roller inside the machine, thereby causing an erroneous determination.
In addition, when shavings are generated, it is not hygienic and cannot be used in places such as restaurants and shops that place importance on hygiene.
Furthermore, when machine reading is performed, if a scrap is present on the spot, an erroneous determination is caused.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present inventionA scratch card in one formProvides the base, the layer with information to be concealed, the release layer, and the concealment layer in this order.The concealing layer can be peeled from the peeling layer by scratch.In the information medium, the concealment layer isMade of metal aluminumWith masking pigmentsMade of acrylic adhesiveConsisting of a binder,The concealment pigment / binder solids weight ratio is in the range of 3/7 to 6/4,The concealing layer is easily breakable, andThe shavings of the concealing layer generated by the exfoliation are not removed from the concealing layer.It has self-adhesiveness, and the ruptureability of the concealing layer is expressed as 10-80 kg / cm in terms of Young's modulus of the concealing layer.2And the self-adhesiveness of the concealing layer is 40 to 250 kg / cm in terms of adhesive strength in a T-type peel test.2It is characterized by beingThe
A scratch card according to another aspect of the present invention is:A base material, a layer having information to be concealed, a release layer, an adhesive layer, and a concealment layer are provided in this order.The masking layer can be peeled from the release layer together with the adhesive by scratching.In the information medium, the concealment layer isIt consists of a concealment pigment made of metallic aluminum and a binder composed of an acrylic pressure-sensitive adhesive. The solid content weight ratio of the concealment pigment / binder is in the range of 3/7 to 6/4, and the concealing layer has easy breakability. AndThe easily breakable property of the masking layer is 10 to 100 kg / cm in terms of Young's modulus of the masking layer.2AndAnd the pressure-sensitive adhesive layer is made of an acrylic pressure-sensitive adhesive, and the shaving residue of the pressure-sensitive adhesive layer generated by the peeling has self-adhesiveness with respect to a portion where the pressure-sensitive adhesive layer is not peeled,The self-adhesiveness of the adhesive layer is 30 to 160 mN / m in terms of tackiness in the probe tack test.2It is characterized by beingThe
According to these configurations of the present invention, the concealing layer can be easily removed with a nail, a coin, or the like, and there is obtained a benefit that no shavings are generated by the removal. As described above, when the masking layer itself has adhesiveness, an adhesive layer may or may not be interposed between the release layer and the masking layer. If the masking layer itself does not have tackiness or does not have sufficient tackiness, an adhesive layer must be interposed between the release layer and the masking layer.Moreover, you may have a non-adhesive protective layer or a pattern layer on the said concealing layer.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The structure and necessary characteristics of each layer will be described in accordance with the stacking order of the scratch cards.
[0006]
Confidential information layer
The secret information layer is a layer in which secret information such as letters, numbers, barcodes, and symbols is recorded. The secret information layer is formed by printing or the like on a substrate such as paper, synthetic paper, plastic such as PET, plastic such as glass or metal. The formation of the secret information layer changes depending on whether the secret information is fixed or variable. When the secret information is fixed, almost all conventional printing methods can be applied. For example, silk printing and offset printing can be used. In addition, when the secret information is variable, it can be applied without particular limitation as long as the secret information can be printed while being dynamically changed during printing. Examples of such a printing method include inkjet printing.
[0007]
Release layer
As the release layer, any material can be used as long as it has a function of reducing the adhesion to the concealment layer or the adhesive layer and facilitating the exfoliation or breakage of the concealment layer. What added slip agents (the substance which shows mold release property), such as oil, can be used. As a method for forming the release layer, almost all conventional printing methods can be applied. For example, silk printing and offset printing can be used. Further, considering production efficiency, it is preferable to perform offset printing using an ink obtained by adding silicone oil to a UV resin and to cure ultraviolet rays.
[0008]
Adhesive layer
The adhesive layer is used when the concealing layer does not have sufficient self-adhesiveness. If the metal powder such as aluminum powder in the concealing layer is increased in order to improve the concealing property, the self-adhesiveness is lowered. When the adhesive layer is provided, the lack of adhesion of the concealing layer is compensated, and the generation of debris can be prevented by the self-adhesiveness of the adhesive layer. The self-adhesiveness of the adhesive layer in the present invention means that the adhesive layer breaks at the time of scratching, and the scraped residue does not separate from the own card due to the adhesiveness of the adhesive layer, so that the tackiness of the adhesive layer increases. Self-adhesion is improved. As a tackiness evaluation method, a ball tack test and a probe tack test are generally used as defined in JIS Z 0237. In the present invention, the evaluation was performed by a probe tack test. 30 mN / m in this test2Or more, preferably 60 to 160 mN / m2It has been found that the generation of waste can be satisfactorily prevented with an adhesive layer having a tackiness of 5%. If the tackiness is small, it becomes easy to intentionally peel off the residue with a finger or the like after the residue is accumulated at the end. If the tackiness is too large, it tends to adhere to a finger or a coin, and the easy breakability is lowered, so that the residue is hardly collected at the end.
As the resin used as the adhesive layer, any resin can be used as long as it has high adhesiveness and can be easily broken by scratching with a coin or a nail. The pressure-sensitive adhesive has an appropriate viscosity for sufficiently adhering to the adherend surface even under a weak pressure such as finger pressure, and has an elasticity to withstand external forces such as easy peeling. Therefore, the pressure-sensitive adhesive is composed of an elastic body as a main component and a tackifier or a plasticizer that is compatible with the elastic body. To elastic body which is the main component of adhesiveIsKuryl ester and polymer thereofUse. The acrylic ester type is generally obtained by copolymerizing a small amount of a monomer having a polar functional group such as acrylic acid or acrylic amide with an acrylic ester of an aliphatic alcohol having 2 to 12 carbon atoms as a main component. Since the obtained copolymer itself is a viscous substance, a polymer having a high degree of polymerization is easily obtained and rubber elasticity is easily obtained. With its wide distribution and diversification of functions, it functions as an elastic body, tackifier, and plasticizer as a single component. In particular, acrylic esters or polymers thereof show good results for achieving the object of the present invention due to their high tackiness.
As a method for forming the adhesive layer, almost all conventional printing methods can be applied. For example, silk printing, offset printing, and the like can be used, and ink in which the adhesive is diluted with a solvent or the like is used in order to match the adhesive to the printing suitability. The solvent is not particularly limited as long as it can dissolve the pressure-sensitive adhesive, but if it is a high boiling point solvent, the evaporation of the solvent during printing is slow and the amount of printing is stabilized. As such a high-boiling solvent, ketone-based isophorone, aromatic-based diethylbenzene, or a mixed solvent thereof can be used.
[0009]
Concealment layer
As a form of the hiding layer, there are a case where the layer itself has sufficient self-adhesiveness and a case where the self-adhesiveness is not sufficient. In the former, an adhesive layer is unnecessary, but when a concealing pigment such as metal powder is used, the self-adhesiveness of the concealing layer becomes poor, so it is generally better to use the above-mentioned adhesive layer separately. In this way, in the present invention, the generation of debris can be suppressed by the hiding layer itself or in cooperation with the adhesive layer. The self-adhesiveness of the concealing layer in the present invention means that when the concealing layer breaks at the time of scratching, the concealing layer itself sticks to the scraped end without scraping off from the card, so that the self-adhesiveness is higher. It is difficult to remove scraps. In the present invention, the self-adhesiveness of the concealing layer is determined when the surfaces of the concealing layers of the two pieces are pressed with a predetermined pressure and then peeled off at a predetermined speed, as will be specifically described later. It was defined as the adhesive strength, and was evaluated by the adhesive strength in the T-type peel test. As a result, 40 kg / cm2Or more, preferably 40 to 250 kg / cm2It has been found that the hiding layer having the adhesive strength of 1 can satisfactorily prevent the generation of waste. In order to increase the self-adhesiveness of the concealing layer, the content of the concealing pigment may be decreased, but the concealing property, which is the original function, is also reduced with the increase of the self-adhesiveness. For this reason, by adjusting the adhesive strength, the residue can be accumulated at the end without impairing the concealability. If the adhesive strength is too high, it tends to adhere to fingers, coins, etc., and the easy breakability will be reduced, and it will be difficult to gather residue at the end.
For the concealing layer, the same resin as that used for the adhesive layer or a resin having equivalent properties can be used. In addition, since there is a purpose of concealing the secret information under the concealment layer before scratching, a pigment capable of concealing the information in the lower layer must be selected, and the concealment pigment needs to be dispersed in the resin. Such hiding pigments include metallic aluminumOf fine powderApplicable. At this time, it is preferable to adjust the mechanical properties of the concealing layer to a predetermined value. The mechanical properties of the masking layer in the present invention are Young's modulus obtained from a stress-elongation curve in a tensile test. When the adhesive layer is not used, the Young's modulus of the masking layer is 80 kg / cm.2Below, preferably 10-80 kg / cm2To. When an adhesive layer is used, 100 kg / cm2Below, preferably 10-100 kg / cm2To. The Young's modulus is the slope of a linear region showing elastic deformation in the stress-elongation curve of the masking layer. The lower the Young's modulus, the greater the flexibility and the higher the deformability of the masking layer with respect to external stress. The higher the deformability, the easier it is to collect the residue at the end when scraping off the concealment layer with coins or nails. The shielding layer may be adjusted by adjusting the Young's modulus as described above, but it is more preferable that the stress change from the yield point to the breaking point in the stress-elongation curve shows a decreasing curve. In addition to preventing the occurrence, the hiding property of the concealing layer is improved. When the adhesive layer is used, the hardness of the concealing layer can be relaxed by the flexibility of the adhesive layer.
As a method for forming the concealing layer, almost all conventional printing methods can be applied. For example, silk printing and offset printing can be used.
[0010]
White layer
The white layer is preferably formed between the masking layer and the picture layer in order to improve the contrast of the picture when it is necessary to form the picture layer on the masking layer. The resin used for the white layer can be used as long as it has the same properties as the resin used for the adhesive layer. It is also necessary to select a pigment that improves the contrast of the pattern and disperse the pigment in the resin. As such a material, a white pigment such as titanium oxide is applicable. As a method for forming the white layer, almost all conventional printing methods can be applied. For example, silk printing and offset printing can be used.
[0011]
Protective layer
The protective layer is used for protecting the concealing layer, and in particular, the highly concealing concealing layer is used because it is easily scratched and dust is easily attached. For the protective layer, a transparent resin having a non-tacking property (adhesion preventing property) and a non-blocking property or a color ink for forming a pattern can be applied. Such materials include ultraviolet curable resins or vinyl chloride / vinyl acetate copolymer resins, acrylic ester / styrene copolymer resins, solvent-type thermoplastic resins such as nitrocellulose and maleic acid resins, polyvinyl alcohol, and polycarboxylic acids. Water-soluble resins such as acid salts and polyvinyl pyrrolidone, or resins in the form of colloidal dispersions or emulsions such as various acrylic copolymer resins and polyurethanes can be used. In addition, as a material for forming a pattern, commonly used color inks can be used.
Almost all conventional printing methods can be applied as the method for forming the protective layer and the picture layer. For example, silk printing and offset printing can be used.
[0012]
Barrier layer
In addition, since the adhesive layer is soft and easily scratched, and it is difficult to perform overcoating with a concealing layer, particularly a similar resin, such as weak plastic resistance and solvent resistance, it is preferable to provide a barrier layer that does not attack the adhesive layer. As such a barrier layer, a soft resin having a solvent resistance or a crosslinking system is used. For example, a resin such as a PVA crosslinking system, a polyurethane-epoxy crosslinking system, or a UV crosslinking system can be used as a binder to increase the crosslinking density.
As described above, in the present invention, a concealing layer having self-adhesiveness is provided on the release layer, or an adhesive layer is provided on the release layer, and a concealing layer having insufficient self-adhesiveness is used thereon. Even when the concealing layer is peeled off at the scratch portion, it remains adhered to the scratch card and does not peel off as a residue.
Further, since the adhesive layer easily breaks during scratching and self-adheses due to the adhesiveness of the adhesive layer itself, the scraps are collected from the scratched end without leaving the card.
The ease of rupture of the concealing layer or adhesive layer is related to the rupture stress of the film itself, but the adhesiveness with the lower layer is greatly involved, so the adhesiveness is reduced by introducing a release layer Makes it easier to break.
By forming a non-tacking protective layer on the top layer, it does not stick to the scratched coins or claws. Further, when machine reading is performed, debris does not adhere to the scanner unit and the transport roller unit in the reading device. Also, make sure that they are not easily scraped during manufacturing, transportation and storage.
[0013]
【Example】
Next, examples and comparative examples of the present invention will be described.
[0014]
Example 1
In this example, a self-adhesive layer was used as the masking layer, and no adhesive layer was used. The scratch card of an Example and a comparative example was manufactured using the base material which has the specification shown in Table 1, a peeling layer, a concealment layer, and a protective layer (print lamination in this order).
[0015]
[Table 1]
[0016]
[0017]
The scratch test of the obtained scratch card was performed. The conventional product was finely scraped and peeled off. In contrast, the product of the present invention had scraps accumulated and adhered to both scratched ends.
In addition, in the above table, a prototype in which the concealing layer of the present invention was constructed using two types of acrylic adhesives (SK Dyne 1717 and SK Dyne 1606 (trade name)) manufactured by Soken Chemical Co., Ltd. as the binder of the concealing layer was produced. However, the same result as the product of the present invention was obtained.
[0018]
Example 2
In this example, an adhesive layer was introduced between the release layer and the hiding layer. The structure is as shown in Table 2. An acrylic adhesive BPS5896 (trade name) manufactured by Toyo Ink Co., Ltd. was used as the adhesive layer, and PVA was used as a barrier layer to protect the adhesive layer.
[0019]
[Table 2]
[0020]
A scratch test was performed on the obtained scratch card, but scraps were accumulated on both ends of the scratch card and remained adhered. In this example, the amount of the pressure-sensitive adhesive in the concealing layer was reduced from that in Example 1, but good characteristics were obtained because the pressure-sensitive adhesive layer was provided.
[0021]
Example 3
In this example, the shielding layer according to the prior art of the comparative example of Example 1 was used as the shielding layer in Example 2. This example illustrates the present invention in which scratch properties are improved by combining an adhesive layer with a conventional concealing layer. The structure and method of the scratch card are shown in Table 3.
[Table 3]
[0022]
When the obtained scratch card was subjected to a scratch peeling test, the scrap adhering property at the end of the scratch was not as high as that in Example 2, but peeling did not occur.
[0023]
Example 4
In Examples 1 to 3, the same experiment was repeated by changing the base material from paper to PET having a thickness of 188 μm, but the results were the same. This is considered to be because the influence of the substrate does not occur because the adhesive layer, the release layer, and the like are formed with the release layer interposed.
[0024]
Example 5
In this example, in order to perform design printing, an example in which a barrier layer, a white layer, and a design layer are formed in this order on a concealing layer is shown. The structure of the scratch card was as shown in Table 4.
[0025]
[Table 4]
[0026]
[0027]
When the scratch test of the obtained scratch card was performed, the scratch property (easy breakability) was good, the residue sticking property was good at the end of the scratch, and even if the cards were stacked, they did not block each other. .
[0028]
Example 6
This example illustrates the relationship between the self-adhesiveness of the concealing layer and the sticking property of the residue in a configuration that does not use the adhesive layer. table5The scratch card of an Example and a comparative example was manufactured using the base material, the peeling layer, and the concealing layer (print lamination in this order) which have the specification shown in (4).
[0029]
[Table 5]
[0030]
[0031]
When the scratch test of the obtained scratch card was performed, the three types of samples of the example of the present invention were all scraped and accumulated on both ends of the scratch, whereas the comparative example was a fine residue. Occurred and peeled off.
[0032]
Next, the self-adhesiveness of the concealing layers of the above examples and comparative examples was measured by a T-type peel test. In the test method, first, 25 μm transparent PET (manufactured by Mitsubishi Diafoil Co., Ltd.) was used as a substrate, and 6 μm of the concealing layer of the present invention and the comparative example was formed on the substrate to prepare a measurement sample. Next, two surfaces of the same measurement sample were pressure-bonded to each other using a 2 kg pressure roller. After pressure bonding, a T-type peel test was performed using Tensilon, and the adhesive strength was measured. As test conditions, a measurement sample with a width of the crimping portion of 25 mm and a length of 90 mm was used, and the peeling rate was 200 mm / min.
The results of the peel test are shown in Table 6. In the masking layer of the present invention, when the metal powder / binder ratio of the masking layer is 6/4, 4/6, and 3/7, the adhesive strength is 40 kg / cm, respectively.2225kg / cm2550 g / cm2Met. In the table, ◯ indicates that the shavings accumulate and remain attached during scratching, and x indicates that the shavings fall off during scratching (the same applies to other tables). Moreover, since the masking layers of the comparative examples were not pressure-bonded to each other, it was impossible to measure the adhesive strength.
Further, an anti-adhesive agent was added to the concealing layer of the present invention in Table 5 to reduce the self-adhesiveness. The metal powder / binder ratio of the concealing layer was 6/4, and a slip agent k manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc. was used as an anti-adhesive agent. The amount added was 0.4 wt% when the total weight of the metal powder and binder was 100. When the scratch test of this scratch card was conducted, a scrap of scrap like a scrap was generated and the sticking property of the residue could not be obtained. Moreover, since the concealing layers are not pressure-bonded, it was impossible to measure the adhesive strength.
Similarly, in Table 5 above, a scratch card was prepared by setting the metal powder / binder ratio of the concealment layer to 4/6 and 3/7 and adding 3.2% by weight of an anti-blocking agent thereto. When this scratch card was subjected to a scratch test, a scrap of scraped Kanna was produced, and the sticking property of the residue could not be obtained. Moreover, since the concealing layers are not pressure-bonded, it was impossible to measure the adhesive strength.
A scratch card was prototyped using SS Lottery silver made by Toyo Ink Co., Ltd., which is a conventional product, for the concealing layer shown in Table 5 above. When the scratch test of this scratch card was carried out, fine residue was produced, and residue adhesion was not obtained. Moreover, since the concealing layers are not pressure-bonded, it was impossible to measure the adhesive strength.
Moreover, using the concealing layer (Note 2 of Table 1) in Table 1 of Example 1 (however, the metal powder / binder ratio was 3/7, 6/4, 4/6), the results of similar tests were performed. This is also shown in Table 6.
[0033]
[Table 6]
[0034]
As described above, it has been found that the product of the present invention has a sticking property of the residue by having self-adhesiveness in the concealing layer. And the adhesive strength by T-type peel test is 40kg / cm2When it was above, it turned out that sufficient adhesiveness of residue is obtained.
[0035]
Example 7
In this example, the relationship between the self-adhesiveness of the adhesive layer and the sticking property of the residue in the configuration using the adhesive layer is shown. Using the base material, release layer, adhesive layer, and concealing layer (printed and laminated in this order) having the specifications shown in Table 7, scratch cards of Examples and Comparative Examples were produced.
[0036]
[Table 7]
[0037]
[0038]
The scratch test of the obtained scratch card was performed. In the examples of the present invention, the scraps were accumulated on both ends of the scratch and remained attached, whereas in the comparative example, the fine chips were peeled off and the residue was fixed. Sex was not obtained.
[0039]
Next, a probe tack test was performed to evaluate the self-adhesiveness of the adhesive layer used in the above scratch card.
For the probe tack test, a tacking tester manufactured by Reska Co., Ltd. was used. Test conditions are a probe having a diameter of 5 mm, a contact load of 100 g, a contact time of 2 seconds, a contact speed of 30 mm / min, and a peeling speed of 600 mm / min. The measurement sample was prepared by applying an adhesive layer on 100 μm transparent PET with a bar coater and then drying.
The thickness of the adhesive layer of the measurement sample was 10 μm, the same as in Table 7. The test results show that the example of the present invention is 60.9 mN / m.2The tackiness of the comparative example was 4.6 mN / m.2It was tackiness of.
Next, when the thickness of the pressure-sensitive adhesive layer of the present invention in Table 7 was 5 μm, 15 μm, and 20 μm, a scratch card was prototyped and a scratch test was performed. As a result, a sticking property of residue was obtained. The tackiness of this adhesive layer is 40.8 mN / m in ascending order of film thickness.2, 150.4 mN / m2, And 198.4 mN / m2It was tackiness of.
Similarly, the pressure-sensitive adhesive layer of the present invention in Table 7 was set to four different pressure-sensitive adhesives (SK Dyne 1502, SK Dyne 1717, SK Dyne 1604, manufactured by Soken Chemical Co., Ltd., Elitel UE3400 Unitika Co., Ltd.), and the thickness of the adhesive layer was all 10 μm. A scratch card was prototyped. As a result of the scratch test of the scratch card, the same effect as the present invention was obtained. The tackiness of this adhesive layer is 107.9 mN / m in order.2130.8 mN / m2162.7 mN / m238mN / m2Met.
From the above results, the pressure-sensitive adhesive layer was 30 mN / m in the ball tack test.2It was found that the sticking property of the residue can be obtained by the above tack property. Table 8 shows the test results of Example 7 and its comparative example. In the present invention, tackiness is 30 mN / m.2If it is above, the sticking property of the residue in the scratch test can be obtained, but if it is made impossible to intentionally peel off the attached residue with a finger or the like, it is desirable that the tackiness is as large as possible, and 60 mN / m.2The above is preferable.
[0040]
[Table 8]
[0041]
Example 8
In this example, using the specifications of the base material, release layer, and concealing layer (print formation in this order) shown in Table 5, the concealment layer binder and metal powder to binder solid weight ratio shown in Table 9 Scratch cards of the examples and comparative examples were manufactured. When the scratch test of this scratch card was performed, the sticking property of the residue was obtained in the example of the present invention, but the sticking property of the residue was not obtained in the comparative example.
Next, in order to illustrate the relationship between the scratch property and the mechanical properties of the masking layer, the Young's modulus and the yield point stress of the masking layer in a tensile test were measured. Measurement is performed by coating each masking layer coating on the release paper to be 30 to 40 μm, drying, processing into a strip shape with a width of 25 mm, peeling off from the release paper, producing a 20 mm long sample piece, and pulling test Using a machine (Tensilon), the pulling speed was 200 mm / min.
[0042]
[Table 9]
[0043]
Note 1) Unitika Elitel UE3400
Note 2) Olivevine BPS5896 manufactured by Toyo Ink Co., Ltd.
Note 3) 1502 manufactured by Nippon Zeon
Note 4) Unitika Elitel UE3500
Note 5) SS Lottery Silver manufactured by Toyo Ink Co., Ltd.
[0044]
As shown in FIG. 1, in the scratch card using the concealing layer shown in Table 9, when the adhesion property of the residue, the yield point stress of the concealing layer, and the Young's modulus correspond to each other, the Young's modulus of the concealing layer is 80 kg / cm2It was found that the sticking property of the residue was obtained. Compared to this, it was found that the conventional product had much higher Young's modulus and yield point stress than the examples.
[0045]
Example 9
In this example, the specifications of the base material, release layer, adhesive layer, and concealing layer (print formation in this order) shown in Table 7 were used. The scratch card of the Example and comparative example which changed the solid content weight ratio of a binder and a binder was manufactured. When the scratch test of this scratch card was performed, the adhesion of the residue was obtained in the example of the present invention. In No. 1, the fine residue was peeled off and the adhesion of the residue was not obtained. Comparative Example No. 2 and no. In No. 3, scraps were accumulated at both scratched ends, but they were easily peeled off.
Next, in order to illustrate the relationship between the scratch property when the adhesive layer is used between the masking layer and the release layer and the mechanical properties of the masking layer, the mechanical properties of the masking layer were measured in the same manner as in Example 8.
[0046]
[Table 10]
[0047]
Note 1) Unitika Elitel UE3400
Note 2) Olivevine BPS5896 manufactured by Toyo Ink Co., Ltd.
Note 3) 1502 manufactured by Nippon Zeon
Note 4) Unitika Elitel UE3500
Note 5) SS lottery silver manufactured by Toyo Ink Co., Ltd.
[0048]
As shown in FIG. 2, the scratch card using the concealing layer shown in Table 10 has a Young's modulus of 100 kg / cm when the adhesion of the residue, the Young's modulus of the concealing layer and the yield point stress correspond to each other.2It can be seen that residue adhesion is obtained in the following cases. Here, Δ shown in FIG. 2 is a state in which the residue is easily peeled off from the end when it is rubbed strongly with a finger or the like although the residue gathers and adheres to the end after scratching.
By adjusting the Young's modulus of the hiding layer from Example 8 and Example 9, good dregs adhesion can be obtained, and by using the adhesive layer in combination with the hiding layer of Example 8, dregs adhesion can be obtained. The range of the mechanical properties of the resulting hiding layer is expanded.
[0049]
Example 10
In this example, in the configuration using the adhesive layer, the substrate having the specifications shown in Table 11, the release layer, the adhesive layer, the concealing layer (print lamination in this order), and the protective layer were used for the examples and comparisons. An example scratch card was made.
[0050]
[Table 11]
[0051]
A scratch test was performed on the obtained scratch card, but scraps were accumulated on both ends of the scratch card and remained adhered.
[0052]
Example 11
A scratch card having a protective layer as a picture layer in Example 10 was prototyped. The prototype scratch card was configured as shown in Table 12.
[0053]
[Table 12]
[0054]
[0055]
A scratch test was performed on the obtained scratch card, but scraps were accumulated on both ends of the scratch card and remained adhered.
[0056]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when the peeling layer is removed with a coin or a nail, the scrap is not separated from the card and the coin or the nail is not scraped. It becomes. In addition, recently, machine-reading of scratched information has been performed. However, since the machine scrap that caused the erroneous determination does not adhere to the reading device, the machine reading accuracy is high.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph plotting Young's modulus and yield point stress shown in Table 9 of Example 8 using a self-adhesive hiding layer.
FIG. 2 is a graph plotting Young's modulus and yield stress shown in Table 10 of Example 9 using an adhesive layer.
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