JP4067805B2 - 抗酸化性食物繊維およびその製造方法、並びにそれを用いた加工食品 - Google Patents

抗酸化性食物繊維およびその製造方法、並びにそれを用いた加工食品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物資源、特に、バガスを含む木質バイオマスを主原料とした抗酸化性食物繊維およびその製造方法、並びに抗酸化性食物繊維を含む加工食品に関する。より詳細には、前記植物資源を構成する各成分を分離することなく、一括的な有効利用が図られる抗酸化性食物繊維およびその製造方法、並びに抗酸化性食物繊維を含む加工食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、砂糖キビから砂糖を製造する過程で、砂糖キビの圧搾かすであるバガス(植物資源)が大量に発生している。そのため、このようなバガスの有効利用が望まれており、例えば、特公平3−79980号には、バガスを高圧蒸煮処理(1〜15気圧、120〜203℃、10〜60分)した後に、粉末加工して得られた粒径が3mm以下の粉末バガスを主成分とした食用微粉末繊維が開示されている。
すなわち、バガスに含まれるセルロース、ヘミセルロースおよびリグニン等をそのまま食用微粉末繊維として有効利用することを意図したものである。
【0003】
また、特許第2926494号には、水溶性繊維を含むバガスエキスを主成分としたバガスエキス溶液が開示されており、その製造方法として、バガスを高圧蒸煮処理(1〜30気圧、110〜400℃、3〜60分)した後に(1段階)、蒸煮処理物を水またはアルコールを用いて抽出(2段階)する製造方法を開示している。
すなわち、バガス原料中、抽出成分としてのセルロース、ヘミセルロースおよびリグニン等の水溶性繊維のみの有効利用を図ったものである。
【0004】
また、特公平7−121963号には、図2に示すように、バガス等を高圧蒸煮(1〜15Kg/cm2G、120〜200℃、1〜30分)処理した後(1段階)、水でヘミセルロースを抽出するとともに(2段階)、抽出残さについては、さらに高圧蒸煮処理(10〜40Kg/cm2G、120〜250℃、1〜30分)した後(3段階)、爆砕処理(4段階)および酵素処理(5段階)を行う処理方法が開示されている。
すなわち、少なくとも5段階の工程により、バガス原料中、抽出成分としてのヘミセルロースと、それ以外の抽出残さ(セルロ−ス、リグニン等)とを分離して、別個に有効利用を図ったものである。
【0005】
また、特開昭59−204997号には、図3に示すように、バガス等を高圧蒸煮(15〜40Kg/cm2G、120〜200℃、1〜20分)処理した後(1段階)、爆砕処理し(2段階)、さらに、水でヘミセルロースおよび水溶性リグニンを抽出し(3段階)、有機溶媒で不溶性リグニンを抽出するとともに、得られた抽出残さについて、さらに酵素処理を行う(4段階)の処理方法が開示されている。
すなわち、少なくとも4段階の工程により、水抽出成分のヘミセルロースおよび水溶性リグニンと、有機溶媒抽出成分の不溶性リグニンと、それ以外の抽出残さ(セルロ−ス、不溶性リグニン等)とを分離して、バガス成分について、別個に有効利用を図ったものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来開示されたバガスのいずれの加工品や処理方法では、分離工程を含んでおり、バガスの一括処理ができなかったり、一方、分離工程を含まない場合には、バガスの有効利用が不十分となり、糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をいずれも備えたバガス加工品を効率的に得ることは出来なかった。
すなわち、特公平3−79980号に開示された食用微粉末繊維およびその製造方法は、分離工程を含まず、バガスを一括処理して、消化性を向上させることにより食用繊維として利用することを意図しているものの、糖としての有効利用を図ることができなかった。
また、バガスを高圧蒸煮処理することにより、その消化率を高めているものの、未だ消化率の値は20%以下の低い値であり、食用繊維としての利用も不十分であった。
さらに、高圧蒸煮処理を行っているため、常温常圧状態に戻るまで、相当時間がかかり、製造時間が長くなるなどの問題も見られた。
【0007】
また、特許第2926494号に開示されたバガスエキス溶液およびその製造方法では、50重量%程度の不溶性食用繊維を分離廃棄しており、バガスの全体的な有効利用が不十分であるという問題が見られた。
また、得られたバガスエキス溶液は、水溶性リグニンを含んでいないためと思われるが、抗酸化性に乏しく、保存安定性に乏しいという問題も見られた。
さらに、高圧蒸煮処理を行っているため、次工程として、抽出処理を行うためには常温常圧状態に戻す必要があるが、相当時間がかかり、製造時間が長くなるなどの問題も見られた。
【0008】
また、特公平7−121963号に開示されたバガスの処理方法では、ヘミセルロースと、それ以外の抽出残さ(セルロ−ス、リグニン等)とを分離して、それぞれの有効利用を図っているが、分離操作が必要であるとともに、バガスの一括処理ができないという問題が見られた。
また、高圧蒸煮処理を二度行う必要があったり、抽出工程を設ける必要があるため、製造時間が著しく長くなり、製造コストも高くなるなどの問題が見られた。
【0009】
さらに、特開昭59−204997号に開示されたバガスの処理方法においても、水抽出成分のヘミセルロースおよび水溶性リグニンと、有機溶媒抽出成分の不溶性リグニンと、それ以外の抽出残さ(セルロ−ス、リグニン等)とを分離して、それぞれのバガス成分の有効利用を図っているが、分離操作が必要であり、バガスの一括処理ができないという問題が見られた。
また、少なくとも三つの抽出工程を設ける必要があったり、有機溶媒を使用する必要があるため、製造時間が著しく長くなり、製造コストも高くなるなどの問題が見られた。
【0010】
そこで、本発明の発明者らは、上述した問題を鋭意検討した結果、バガス等の植物資源を主原料として、分離工程を設けることなく特定化合物を含むように植物資源加工品を構成することにより、植物資源の全体的な活用がなされるとともに、糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をいずれもバランス良く備えた植物資源加工品が得られることを見出した。
すなわち、本発明の目的は、糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をバランス良く示す抗酸化性食物繊維を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、各植物資源成分を分離することなく、一括処理において、糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をバランス良く示す抗酸化性食物繊維が効率的に得られる製造方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をバランス良く示す上述の抗酸化性食物繊維を含む加工食品を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、植物資源を主原料とした抗酸化性食物繊維であって、少なくとも糖類と、水溶性リグニンと、不溶性食物繊維と、を含む抗酸化性食物繊維が提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、このような構成成分からなる抗酸化性食物繊維によれば、糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をバランス良く示すことができるとともに、植物資源の全体的な活用を図ることができる。
【0012】
また、本発明の抗酸化性食物繊維を構成するにあたり、糖類の含有量を、全体量を100重量%としたときに、1〜30重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、糖利用性を十分に図ることができる。すなわち、単糖類、オリゴ糖といった種々の糖類を含むことにより、エネルギー源や、甘味源としての特性、または体内での有効な生理活性を発揮することができる。
【0013】
また、本発明の抗酸化性食物繊維を構成するにあたり、水溶性リグニンの含有量を、全体量を100重量%としたときに、0.01〜20重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、抗酸化性を十分に図ることができる。すなわち、水溶性リグニンは、ヒドロキシフェニルプロパン等を基本単位としたポリフェノール化合物であり、癌の原因と言われている活性酸素を除去することができるためである。
また、このように構成することにより、確実に抗酸化性を示すことができるため、抗酸化性食物繊維自体の長期保存安定性を得ることができるとともに、この抗酸化性食物繊維を加工食品の一部として使用した場合に、加工食品において長期保存安定性を得ることもできる。
【0014】
また、本発明の抗酸化性食物繊維を構成するにあたり、不溶性食物繊維の含有量を、全体量を100重量%としたときに、50〜99重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、食物繊維利用性を十分に図ることができる。すなわち、かかる不溶性食物繊維により、腸内の水分を吸収し、便秘症状等の腸内環境改善効果を効果的に発揮することができる。
【0015】
また、本発明の抗酸化性食物繊維を構成するにあたり、上記糖類が、オリゴ糖、グルコースまたはキシロースであることが好ましい。オリゴ糖はキシロオリゴ糖であることが好ましい。
このように構成することにより、糖利用性をさらに確実に図ることができる。
すなわち、オリゴ糖は、水溶性で、消化されやすく、腸内環境改善の効果を有しているとともに、アトピー性皮膚炎や、胃癌等の治療剤としての効能があると言われている。特に、キシロオリゴ糖は、最も少量で腸内環境改善効果が大きいという性質を有している。また、グルコースやおよびキシロースは、それぞれセルロースおよびキシランの加水分解により生成する単糖類であるが、これらは、エネルギー源や、甘味源として利用することができる。
【0016】
また、本発明の抗酸化性食物繊維を構成するにあたり、抗酸化性食物繊維が粒状であって、当該平均粒径を20〜100μmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、抗酸化性食物繊維の使い勝手が向上するとともに、他の食品素材との混合性が良好となる。
また、このように構成することにより、表面積を大きくすることができるため、抗酸化性を効率良く発揮することもできる。
【0017】
また、本発明の別の態様によれば、少なくとも糖類と、水溶性リグニンと、不溶性食物繊維とを含む抗酸化性食物繊維の製造方法であって、
植物資源を高圧蒸煮処理する第1の工程と、
高圧蒸煮処理した前記植物資源を爆砕処理する第2の工程と、
爆砕処理物を微粉処理する第3の工程と、
微粉処理した爆砕処理物に分解酵素を添加して、糖変換する第4の工程と、
を含む抗酸化性食物繊維の製造方法が提供される。
好ましくは、第4の工程で得られた糖変換物を第5の工程で乾燥又は固液分離するとよい。
このような抗酸化性食物繊維の製造方法によれば、分離工程が実質的に設けられておらず、植物資源の全体的な活用がなされるとともに、糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をバランス良く示す抗酸化性食物繊維を効率的に得ることができる。
【0018】
また、本発明の抗酸化性食物繊維の製造方法を実施するにあたり、第1の工程の処理条件を、
圧力10〜35Pa、
温度150〜300℃、
時間0.5〜30分、
とすることが好ましい。
このように実施すると、爆砕処理によるヘミセルロースやリグニンの可溶化が効率的に行われるようになり、水溶性リグニン等の含有量の調節が容易となる。
【0019】
また、本発明の抗酸化性食物繊維の製造方法を実施するにあたり、第2の工程において、10秒以内に大気圧に減圧することが好ましい。
このように実施すると、安定して水溶性リグニン等を生成することができる。また、このように実施すると、蒸煮処理から爆砕処理までの操作が、短時間で効率よく行われるようになる。
【0020】
また、本発明の抗酸化性食物繊維の製造方法を実施するにあたり、第3の工程において、爆砕処理物を乾燥処理して、平均粒径を20〜100μmの範囲内の値に調整することが好ましい。
このように構成することにより、得られる抗酸化性食物繊維の使い勝手が向上するとともに、他の食品素材との混合等も容易となる。
【0021】
また、本発明の抗酸化性食物繊維の製造方法を実施するにあたり、第4の工程において、分解酵素(糖質分解酵素)として、キシラナーゼおよびセルラーゼ、あるいはいずれか一方の分解酵素を使用することが好ましい。
このように実施すると、基質特異性の高い分解酵素により、ヘミセルロ−スや、セルロ−スの加水分解が効率的に行われるようになる。
【0022】
また、本発明の抗酸化性食物繊維の製造方法を実施するにあたり、第4の工程において、分解酵素添加前に、pH調整剤を用いて、pHを4〜6の範囲内の値に調整することが好ましい。
このように実施すると、分解酵素によるヘミセルロ−スや、セルロ−スの加水分解が効率的に行われるようになる。
pH調整剤としては炭酸カルシウムや乳酸カルシウム等のカルシウム製剤を用いるのが好ましい。このようなカルシウム製剤を用いることで、栄養素としてカルシウムを含ませることができる。
【0023】
また、本発明の抗酸化性食物繊維の製造方法を実施するにあたり、第1の工程前に、植物資源を5mm以下の長さに調整することが好ましい。
このように実施すると、爆砕処理によるヘミセルロースやリグニンの可溶化が効率的に行われるようになる。したがって、抗酸化性食物繊維中の水溶性リグニン等の含有量の調節や、平均粒径の調節が容易となる。
【0024】
また、本発明の別の態様によれば、上述したいずれかの抗酸化性食物繊維を含む加工食品が提供される。
好ましくは、本発明の抗酸化性食物繊維の製造方法において、第4の工程で得られた糖変換物を固液分離したり、乾燥させた糖変換物に水を加えて得られた植物資源溶液を用いるとよい。
このように構成すると、加工食品において、抗酸化性食物繊維に寄与した糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をバランス良く示すことができる。
なお、対象とする加工食品としては、麺類、シリアル類、菓子類(スナック類)、ふりかけ類、畜産加工品類、魚肉加工品類、缶詰類、ジュ−ス類、清涼飲料、栄養ドリンク剤、犬猫用飼料、畜産用飼料、魚用飼料等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、加工食品に抗酸化性食物繊維を添加する場合、抗酸化性食物繊維の含有量を、全体量に対して、0.1〜50重量%の範囲内の値とすることが好ましく、1〜40重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、5〜30重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0025】
また、本発明の加工食品を構成するにあたり、ハーブエキス又はカルシウムをさらに含むことが好ましい。
このように構成することにより、抗酸化性食物繊維に若干酸っぱさがあったとしても、ハーブエキスにより、加工食品全体としての味を調整することができる。
なお、ハーブエキスとしては、例えば、ローズマリー、セージ、タイム、オレガノ、バジル、しそ等の抽出物が好ましい。
また、ハーブエキスを添加する場合、当該添加量を全体量に対して、0.1〜30重量%の範囲内の値とすることが好ましく、0.5〜20重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜10重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、カルシウムを加えることで、カルシウム強化食品を得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明における、抗酸化性食物繊維に関する実施形態(第1の実施形態)、および抗酸化性食物繊維の製造方法に関する実施形態(第2の実施形態)について、適宜製造工程図を参照して説明する。
なお、参照する図面は、この発明が理解できる程度に概略的に示してあるに過ぎない。したがって、この発明は図示例にのみ限定されるものではない。また、以下の説明では、植物資源として砂糖キビの圧搾かすであるバガスを例に挙げて説明するが、本発明は、イネやトウモロコシの芯,木等の不溶性キシランを含む他の植物資源にも適用が可能である。
【0027】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態は、バガスを主原料とした抗酸化性食物繊維に関する。この抗酸化性食物繊維には、主要成分として、オリゴ糖、グルコース、およびキシロース等の糖類、水溶性リグニン、不溶性食物繊維、およびセルロースが含まれている。
以下、本発明における第1の実施形態について、主原料であるバガス、および必須成分である糖類(オリゴ糖、グルコース、およびキシロース)、水溶性リグニン、不溶性食物繊維、さらに任意成分であるセルロース等についてそれぞれ具体的に説明する。
【0028】
(1)バガス
第1の実施形態の抗酸化性食物繊維における主原料であるバガスは、サトウキビの圧搾かすであり、セルロース、ヘミセルロース、リグニンに代表されるいわゆる食物繊維を主成分とする木質系バイオマスであれば良く、その種類については特に制限されるものでない。
したがって、抗酸化性食物繊維の主原料として使用するバガスとしては、生バガスや乾燥バガス等を好適に使用することができる。
ただし、抗酸化性食物繊維を処理するにあたり、バガスを切断して、小片とすることが好ましいことより、乾燥バガスを用いることがより好ましい。
【0029】
(2)糖類
第1の実施形態の抗酸化性食物繊維中に含まれる糖類は、原料のバガス中に、本来利用が可能な状態で存在している単糖類やオリゴ糖類の他に、そのままでは利用されにくい高分子量の糖類から酵素処理等をすることによって生成した単糖類やオリゴ糖類が含まれる。このような糖類としては、例えば、オリゴ糖としてはキシロオリゴ糖であることが好ましく、また単糖類としてはグルコースやキシロースであることが好ましい。
【0030】
▲1▼オリゴ糖
第1の実施形態の抗酸化性食物繊維中に含まれるオリゴ糖は、バガスを蒸煮処理、および爆砕処理することにより得られるヘミセルロース(キシラン)を、ヘミセルラーゼの一種であるキシラナーゼ等の分解酵素で酵素処理することによって生成する可溶性糖分である。
また、このオリゴ糖としてはキシロオリゴ糖であることが好ましい。このキシロオリゴ糖は、単糖類が2〜10個程度結合したものであり、キシロースを構成糖とする中性キシロオリゴ糖(中性糖)とキシロースおよびグルクロン酸を構成糖とする酸性キシロオリゴ糖(酸性糖)とに大別されるが、第1の実施形態では、いずれのキシロオリゴ糖であっても良い。
このようなキシロオリゴ糖を抗酸化性食物繊維中に含むことにより、ビフィズス菌を選択的に増殖させる働きを発現することができる。また、このキシロオリゴ糖は、各種オリゴ糖の中でも生体内において、最も少量で腸内環境改善作用があることが判明しており、有用な構成成分である。
【0031】
オリゴ糖の含有量は特に制限されるものではないが、抗酸化性食物繊維の全体量に対して、1〜15重量%の範囲内の値とするのが好ましい。
この理由は、オリゴ糖の含有量が1重量%未満となると、腸内環境改善作用が生体内で有効性に発揮されない場合があるためであり、一方、オリゴ糖の含有量が15重量%を超えると、摂取するエネルギーや甘味の調節が困難になる場合があるためである。
したがって、オリゴ糖の含有量を、抗酸化性食物繊維の全体量に対して、3〜12重量%の範囲内の値とするのがより好ましく、5〜10重量%の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0032】
なお、オリゴ糖の一部としてのグルクロン酸の存在と、また糖のアセチル基から遊離した酢酸の存在とにより、本発明の抗酸化性食物繊維のpHは酸性領域(例えば、約3.5)にシフトしているため、味としては甘酸っぱさを感じる場合がある。
したがって、そのような場合には、後述するキシロースを含有したり、あるいは、ハーブエキス等を添加することによって甘味を調節することも好ましい。
【0033】
▲2▼グルコース
抗酸化性食物繊維には、糖類としてグルコースを含むことも好ましい。このグルコースは、原料バガスを蒸煮処理、および爆砕処理することにより得られるヘミセルロース等の可溶性糖分や、上述したセルロースを酵素処理することにより得られる単糖類であり、種々の生物体のエネルギー源として利用することができる。
また、グルコースの含有量は特に制限されるものではないが、抗酸化性食物繊維の全体量に対して、0.1〜30重量%の範囲内の値とするのが好ましい。
この理由は、グルコースの含有量が0.1重量%未満となると、エネルギー源や甘味源としての効果が生体内で有効性に発揮されない場合があるためであり、一方、グルコースの含有量が30重量%を超えると、摂取するエネルギーや甘味の調節が困難になる場合があるためである。
したがって、グルコースの含有量を、抗酸化性食物繊維の全体量に対して、0.5〜10重量%の範囲内の値とするのがより好ましく、1〜5重量%の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0034】
▲3▼キシロース
抗酸化性食物繊維には、糖類としてキシロースを含むことも好ましい。このキシロースは、原料バガスを蒸煮処理、および爆砕処理することにより得られる可溶性糖分であるヘミセルロースの一種のキシランをキシラナーゼで酵素処理することにより得られる甘味を有する単糖類である。
【0035】
また、キシロースの含有量についても特に制限されるものではないが、抗酸化性食物繊維の全体量に対して、0.1〜30重量%の範囲内の値とするのが好ましい。
この理由は、キシロースの含有量が0.1重量%未満となると、エネルギー源や甘味源としての効果が生体内で有効性に発揮されない場合があるためであり、一方、キシロースの含有量が30重量%を超えると、摂取するエネルギーや甘味の調節が困難になる場合や、キシロースを構成糖とするオリゴ糖の含有量が減少する場合があるためである。
したがって、キシロースの含有量を、抗酸化性食物繊維の全体量に対して、0.5〜10重量%の範囲内の値とするのがより好ましく、1〜5重量%の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0036】
(3)水溶性リグニン
第1の実施形態における抗酸化性食物繊維に含まれる水溶性リグニンは、原料バガスを蒸煮、爆砕処理することにより、ヘミセルロースとともに得られる水溶性のリグニンである。
すなわち、水溶性リグニンの原料であるリグニンは、後述するように、ヘミセルロースやセルロース等の繊維成分と強固な結合を形成しているとともに、他の粗繊維との間で、物理的な相互作用を生じさせているため、本来は不溶性繊維成分として存在している。しかしながら、原料バガスを蒸煮、爆砕処理することにより、これらの結合や相互作用が解消されて、リグニンが分離し易い状態になると、その本来の性質が変化し、一部が水溶性を示すようになる。そこで、このように物理的処理によって、水溶性を示すようになったリグニンを特に水溶性リグニンと呼んでいる。
そして、このような水溶性リグニンは、ヒドロキシフェニルプロパンを基本単位としたポリフェノール化合物であり、癌の原因と言われている活性酸素等を除去(捕捉)することができる。したがって、第1の実施形態における抗酸化性食物繊維は、水溶性のリグニンを所定量含むことにより、抗酸化性を効果的に発揮することができる。
【0037】
また、このような水溶性リグニンの含有量は特に制限されるものではないが、例えば、抗酸化性食物繊維の全体量を100重量%としたときに、0.01〜20重量%の範囲内の値とするのが好ましい。
この理由は、水溶性リグニンの含有量が0.01重量%未満となると、抗酸化作用が有効に発揮されない場合があるためであり、一方、水溶性リグニンの含有量が20重量%を超えると、後述する不溶性繊維中に含まれるリグニン量が減少し、食物繊維としての有効性が発揮されない場合があるためである。
したがって、水溶性リグニンの含有量を、抗酸化性食物繊維の全体量に対して、0.5〜15重量%の範囲内の値とするのがより好ましく、1〜10重量%の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0038】
なお、本発明における抗酸化性食物繊維中に含まれる、水溶性リグニンおよび後述する不溶性食物繊維中の不溶性リグニンの存在比は、目的に応じて、原料バガスの蒸煮および爆砕条件を調節することにより変化させることができる。すなわち、原料バガスに対し、蒸煮時間を比較的長くしたり、あるいは、蒸煮圧力を比較的高くすることにより、水溶性リグニンの生成量を増加させることができる。
一方、原料バガスに対し、より穏やかな条件で蒸煮及び爆砕を行った場合には、不溶性食物繊維としてのリグニンの含有量を増加させることができるため、食物繊維の有効利用をさらに期待することができる。
すなわち、このようにリグニンの存在形態を調節することにより、水溶性リグニンおよびリグニンの主要効果を明確にすることが可能となるとともに、バガス成分の有効利用がさらに図られることになる。
【0039】
(4)不溶性食物繊維
抗酸化性食物繊維には、主に任意成分としてのセルロースと、このセルロースと強固に結合しているリグニン、およびそれ以外の粗繊維等からなる不溶性食物繊維を所定量含んでいることが好ましい。すなわち、不溶性食物繊維は、原料バガスを蒸煮処理および爆砕処理することにより得られる水溶性のヘミセルロースや水溶性リグニン以外の不溶性の繊維性成分である。
これらの不溶性食物繊維は、人が摂取した場合、体内において腸内の水分を吸収し、そのかさ重量が増加することによって、便秘症状等の腸内環境を改善する効果を発揮することができる。
【0040】
また、抗酸化性食物繊維における不溶性食物繊維の含有量は特に制限されるものではないが、抗酸化性食物繊維の全体量に対して、50〜99重量%の範囲内の値とするのが好ましい。
この理由は、かかる不溶性食物繊維の含有量が50重量%未満となると、便秘等の腸内環境の改善効果等が発揮されない場合があるためであり、一方、不溶性食物繊維の含有量が99重量%を超えると、相対的に、オリゴ糖や水溶性リグニンの含有量が減少し、原料バガスにおける糖の有効利用や、抗酸化性の発現が不十分となる場合があるためである。
したがって、かかる不溶性食物繊維の含有量を、抗酸化性食物繊維の全体量に対して、60〜98重量%の範囲内の値とするのがより好ましく、70〜97重量%の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0041】
また、不溶性食物繊維中におけるセルロースの含有量についても特に制限されるものではないが、不溶性食物繊維の全体量に対して50〜99重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、セルロースの含有量が、不溶性食物繊維の全体量に対して、50重量%未満の値となると、便秘等の腸内環境改善作用が生体内で有効性に発揮されない場合があるためであり、一方、セルロースの含有量が、全体量の99重量%を超えると、未消化のセルロース量が増加することに伴う胃腸障害を起こす場合があるためである。
したがって、セルロースの含有量を、不溶性食物繊維の全体量に対して、60〜95重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、70〜90重量%の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
なお、かかる不溶性食物繊維中に含まれるセルロースについては、セルラーゼ等の分解酵素を用いて処理することにより、後述するグルコース等の単糖類に分解することが可能である。
したがって、セルロースを不溶性食物繊維として利用することもできるし、あるいは、セルロースに由来した抗酸化性食物繊維の可溶性糖分として、生体内のエネルギー源や甘味源として有効利用することも可能である。
【0042】
また、不溶性食物繊維中におけるリグニンの含有量についても特に制限されるものではないが、具体的に、不溶性食物繊維の全体量に対して40〜80重量%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、リグニンの含有量が、不溶性食物繊維の全体量に対して、40重量%未満の値となると、腸内環境改善作用が有効性に発揮されない場合があるためであり、一方、リグニンの含有量が、不溶性食物繊維の全体量の80重量%を超えると、未消化のリグニン量が増加することに伴う胃腸障害を起こす場合があるためである。
したがって、リグニンの含有量を、不溶性食物繊維の全体量に対して、50〜75重量%の範囲内の値とするのがより好ましく、55〜65重量%の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0043】
(5)平均粒子径
抗酸化性食物繊維の平均粒子径についても特に制限されるものではないが、例えば、平均粒子径を20〜100μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、平均粒子径が20μm未満となると、均一に調整するのが困難になる場合があるためであり、一方、平均粒子径が100μmを超えると、体内に摂取した場合の消化性、吸収性が悪くなり、抗酸化性等の効果が発揮されない場合があるためである。
したがって、抗酸化性食物繊維の平均粒子径を25〜95μmの範囲内の値とすることがより好ましく、30〜90μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、抗酸化性食物繊維の平均粒子径は、例えば、光学顕微鏡を介した粒度分布計や、X線を利用した粒度分布計を用いて容易に測定することができる。
なお、抗酸化性食物繊維の平均粒子径は、グラインダーやふるい等を用いることにより、容易に制御することができる。
【0044】
(6)還元糖および全糖
抗酸化性食物繊維に含まれる各種糖成分は、その化学構造に基づく還元性の有無を基準に、還元糖(還元性あり)と非還元糖(還元性なし)の2種類に大別することができる。このうち、還元糖には、上述したオリゴ糖、キシロース、グルコース等が該当する。
そして、還元糖については、この特性を利用することによって含有量(還元糖量)を定量することが可能であり、その一方で還元糖と非還元糖の合計含有量(全糖量)についても別個に定量が可能であることから、非還元糖の含有量(非還元糖量)についても間接的に算出することが可能である。
したがって、これらの糖成分の含有量を調整して、体内におけるエネルギー源や甘味源としての有効利用性を調節することが好ましい。
【0045】
また、抗酸化性食物繊維に含まれる還元糖の定量方法については、糖の還元性を利用する方法であれば特に制限されるものではないが、例えば、アルカリ性銅・過マンガン酸カリウム滴定法(Bertrand法)、アルカリ性銅・ヨウ素滴定法(Somogyi法)、アルカリ性銅・モリブデン酸法(Somogyi−Nelson法)等のアルカリ性酒石酸銅を用いる定量法が挙げられる。
これらの定量法のうち、特に定量精度が高く、微量の還元糖の定量が可能なことから、アルカリ性銅・モリブデン酸法(Somogyi−Nelson法)を採用することが好ましい。
【0046】
また、抗酸化性食物繊維に含まれる全糖(還元糖および非還元糖)の定量方法についても、特に制限されるものではないが、例えば、ナフトール・硫酸法(Molish法)、ナフトレゾルシン・塩酸法、レゾルシン・塩酸法(Seliwanoff法)、アンスロン・硫酸法、フロログルシン・硫酸法、オルシン・塩化第二鉄・硫酸法等のような、フェノール性化合物と、強酸および糖から生成するフルフラールまたはヒドロキシメチルフルフラールとの反応生成物を定量する方法が挙げられる。
【0047】
(7)抗酸化性
抗酸化性食物繊維が有する抗酸化性は、フリーラジカルを捕捉する特性と定義することができるが、より具体的には、生体内の酸化ストレスにより生じる、様々な疾患の原因と考えられている活性酸素等のフリーラジカルを捕捉し、これを失活させる性質をいう。
また、抗酸化性の分析方法としては、公知の方法を使用することができるが、簡便に試験が行えることから、例えば、安定ラジカルである2,2−ジフェニル−1−ピクリルヒドラジルを利用したラジカル消去能の測定(以下、DPPH法と略記する。)を行うことが特に好ましい。また、DPPH法を実施する場合、コントロールとして水を使用し、この水の残留DPPH量を100%として、被測定物の残留DPPH量を比率で算出することが好ましい。
そして、このDPPH法を採用した場合、値が小さい程、強い抗酸化性を有していることになるが、第1の実施形態の抗酸化性食物繊維におけるDPPH法による抗酸化性を、水溶性リグニンの含有量等を調整して、60%以下の値とすることが好ましく、40%以下の値とすることがより好ましく、30%以下の値とすることがさらに好ましい。
【0048】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態である抗酸化性食物繊維の製造方法に関しており、下記に示すように、第1の工程に先立って行われる工程(前工程)と、必須製造工程である第1〜第4の工程とを含むことを特徴としている。また、これに加えて、第5の工程として、第4の工程で得られた糖変換物を乾燥させて、固形物のみを取り出す工程を設けるとよい。
第2の実施形態の製造方法の製造工程図を図1に示す。
以下、これらの各工程について具体的に説明する。
【0049】
(1)前工程
第1の工程の前段階として、原料バガスを、予め一定の長さに調整する工程である。
(2)第1の工程
原料バガスを高圧蒸煮処理する工程である。
なお、第1の工程を2回以上繰り返し行うことも好ましい。
(3)第2の工程
高圧蒸煮処理したバガスを爆砕処理する工程である。
なお、第2の工程を2回以上繰り返し行うことも好ましい。
(4)第3の工程
爆砕処理物(爆砕バガス)を、粒径を調整するために微粉砕する工程である。
(5)第4の工程
粒径を調整した爆砕処理物を酵素処理して、糖変換する工程である。
(6)第5の工程
第4の工程で得られた糖変換物を乾燥させて、固形物のみを取り出す工程である。
【0050】
(1)前工程
第1の工程を実施するのに先立ち、予め原料バガスを5mm以下の長さに調整(粗粉砕)することが好ましい。
このような前工程を設けてバガスを粗粉砕することにより、原料バガスの表面積が大きくなり、ヘミセルロース等の可溶化を促進することが可能となる。
また、粗粉砕に用いる粉砕装置については、特に制限されるものではないが、グラインダーやカッター等を使用することが好ましい。また、バガスの長さをより正確に制御するために、粉砕装置で処理したバガスをふるいにかけることも好ましい。
【0051】
(2)第1の工程
▲1▼蒸煮圧
第1の工程において、原料のバガスを蒸煮処理するに際し、その蒸煮圧を10〜35Paの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、蒸煮圧が10Pa未満の値となると、蒸煮処理が不十分となり、可溶性糖分の回収率やセルロースの酵素糖化率が低下したり、また蒸煮時間が過度に長くなり、可溶性糖分の分解率が上昇する場合があるためである。一方、蒸煮圧が35Paを超えると、その後の爆砕処理に最適な条件に戻すまで、相当な時間がかかり、製造時間が長くなる場合があるためである。
したがって、かかる蒸煮圧を、15〜30Paの範囲内の値とすることがより好ましく、20〜25Paの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0052】
▲2▼蒸煮温度
また、第1の工程において、原料のバガスを蒸煮処理するに際し、その蒸煮温度を150〜300℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、蒸煮温度が150℃未満の値となると、蒸煮処理が不十分となり、ヘミセルロースやセルロース等の酵素糖化率が低下する場合があるためであり、一方、蒸煮温度が300℃を超えると、可溶性糖分であるヘミセルロースが、熱分解によりフルフラール類等の化合物へと変換してしまい、糖類としての回収が困難となる場合や、温度を常温まで戻すのに、相当な時間がかかり、製造時間が長くなる場合があるためである。
したがって、かかる蒸煮温度を、180〜250℃の範囲内の値とすることがより好ましく、200〜240℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0053】
▲3▼蒸煮時間
さらに、第1の工程において、原料のバガスを蒸煮処理するに際し、その蒸煮時間を0.5〜60分の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、蒸煮時間が0.5分未満では、蒸煮処理が不十分となり、可溶性糖分の回収率が低下する場合があるためであり、一方、蒸煮時間が60分を超えると、可溶性糖分の分解率が上昇する場合があるためである。
したがって、かかる蒸煮時間を、1〜30分の範囲内の値とすることがより好ましく、5〜20分の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0054】
(3)第2の工程
第2の工程において、蒸煮処理したバガスを爆砕処理するに際し、第1の工程である蒸煮処理から爆砕処理を終了するまでの時間(爆砕時間)を0.1〜10秒の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、爆砕時間が0.1秒未満では、高分子のままで溶出してくるヘミセルロースの生成量がばらつく場合があるためであり、一方、爆砕時間が10秒を超えると、前記ヘミセルロースの生成が不十分となる場合があるためである。
したがって、かかる爆砕時間を、0.5〜5秒の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜3秒の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0055】
次に、第2の工程で使用する爆砕装置について説明する。
爆砕装置10は、図4に示すように、例えば、原料投入口11と、蒸煮釜12と、水蒸気発生装置13と、受機14とがそれぞれバルブを装備したパイプ15によって連結された構成であることが好ましい。なお、図4において、符号18は受機14の側面に設けられた蓋、符号19は、蓋18を開放することによって受機14から流出する爆砕処理サンプルを受けるための容器である。
このように構成された場合、原料投入口11から投入されたバガスは、蒸煮釜12に収容され、密閉状態に置かれた後、高圧条件下に付される。次いで、水蒸気発生装置13で蒸煮温度まで加熱された水蒸気が、パイプ15を介して蒸煮釜12に送られることによって、バガスが上記第1の工程である蒸煮処理に付される。一定時間蒸煮処理した後、蒸煮釜12と受機14とを連結しているバルブ16を一気に開き、受機14に爆砕処理物を落下させる。そして水蒸気排出口17から水蒸気を排出させることによって、反応系の圧力を常圧に戻す。この一連の操作により、爆砕処理を完結させることができる。
【0056】
(4)第3の工程
第2の工程において、爆砕処理したバガスを微粉砕処理するに際し、その平均粒子径を20〜100μmの範囲の値とすることが好ましい。平均粒子径については、第1の実施形態で述べた内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
また、微粉砕処理に用いる装置については、公知の装置を使用することがでるが、幅広い粒径の微粒子を製造できることから、グラインダー、ボールミル、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、ニーダー等が特に好ましい。
【0057】
(5)第4の工程
▲1▼分解酵素の種類
第4の工程において使用される分解酵素の具体例としては、キシラナーゼやセルラーゼ等が挙げられる。これらの分解酵素は、一種単独で、または二種以上を組み合わせて使用することも可能である。
ただし、それぞれの分解酵素の基質特異性を考慮して、バガスに含まれる糖成分のうち、ヘミセルロースの分解に際してはキシラナーゼを、またセルロースの分解に際してはセルラーゼをそれぞれ使用することが特に好ましい。
また、より効率的に酵素処理するために、第4の工程を、使用する分解酵素の種類に応じて複数の工程に分離し、別個に酵素処理することも好ましい。
【0058】
▲2▼分解酵素の添加量
また、第4の工程において、爆砕処理したバガスを酵素処理するに際し、分解酵素の添加量を、基質である爆砕処理したバガスの全体量に対して、0.1〜20重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、分解酵素の添加量が0.1重量部未満となると、添加効果が得られず酵素反応が進行しない場合があるためであり、一方、分解酵素の添加量が20重量部を超えると、必要量以上の酵素を使用することになり、経済的に不利となる場合があるためである。
したがって、かかる分解酵素の添加量を1〜15重量部の範囲内の値とすることがより好ましく、2〜10重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0059】
▲3▼反応時間
また、第4の工程において、爆砕処理したバガスを酵素処理するに際し、分解酵素を添加した後の反応時間を、以下に説明するような時間の範囲内の値とすることが好ましい。
すなわち、基質の分解が不十分となってオリゴ糖の回収率が低下せず、かつ、全ての基質が単糖類にまで分解されてしまって目的とするオリゴ糖成分を得ることが困難となることのない時間である。
この時間的な範囲は、前記基質の容量などによっても相違するが、12時間〜24時間の範囲内であるのが好ましい。15〜23時間の範囲内の値とすることがより好ましく、18〜20時間の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0060】
▲4▼反応温度
また、第4の工程において、爆砕処理したバガスを酵素処理するに際し、酵素添加時の反応温度を、例えば、キシラナーゼを用いた場合には、30〜60℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、反応温度が30℃未満となると、基質の分解が不十分となり、オリゴ糖の回収率が低下する場合があるためであり、一方、反応温度が60℃を超えると、酵素自体が熱変性により失活してしまうことにより、酵素反応を行うことが不可能となる場合があるためである。
したがって、酵素反応が効率よく進行することから、かかる反応温度を35〜50℃の範囲内の値とすることがより好ましく、38〜42℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0061】
なお、反応温度は、使用する酵素によってそれぞれ異なるため、各酵素の至適温度(酵素反応に最も適した温度)を考慮して温度範囲を決定することが好ましい。また、酵素反応の基質が、温度の影響を受け易い場合には、基質が安定な温度範囲内に至適温度を有する酵素を使用することが好ましい。
【0062】
▲5▼pH値
また、第4の工程において、爆砕処理したバガスを酵素処理するに際し、酵素添加時のpH値を、例えば、キシラナーゼを用いた場合には、4〜6の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、pH値が4未満となると、酵素が変性して失活してしまうことにより、基質の分解が不十分となり、オリゴ糖の回収率が低下する場合があるためであり、一方、pH値が6を超えると、酵素がアルカリ変性して失活してしまうことにより、酵素反応を行うことが困難となる場合があるためである。
したがって、かかるpH値を4.2〜5.5の範囲内の値とすることがより好ましく、4.5〜5の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0063】
なお、pH値は、反応温度と同様に、使用する分解酵素によってそれぞれ異なるため、各分解酵素の至適pH(酵素反応に最も適したpH)を考慮してpH値の範囲を決定することが好ましく、また、酵素反応の基質が、pH値の影響を受け易い場合には、基質が安定なpHの範囲内に最適pHを有する酵素を使用することが好ましい。
また、使用する分解酵素としてセルラーゼを用いる場合においても、キシラナーゼと同様の条件(反応温度およびpH値)で酵素反応を行うことが好ましい。
【0064】
▲6▼pH調整剤
また、第4の工程において、爆砕処理したバガスを酵素処理するに際し、酵素反応溶液のpHを、酵素の至適pHの範囲内に調節するために、pH調整剤を使用することが好ましい。
ここで使用するpH調整剤の種類については、特に制限されるものではないが、使用する酵素の至適pHに応じて選択されることが好ましい。
好ましいpH調整剤としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、りん酸水素二ナトリウム、りん酸二水素一ナトリウム等のナトリウム製剤や炭酸カルシウム、乳酸カルシウム等のカルシウム製剤を用いることができ、これらの1種単独あるいは2種以上を組み合わせてもよい。
【0065】
▲7▼溶媒
また、第4の工程において、爆砕処理したバガスを酵素処理するに際し、分解酵素と基質とを均一に反応させることが可能なことから、溶媒中で酵素処理を行うことが好ましい。
ここで使用するのに好ましい溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール等の一種単独あるいはニ種以上を組み合せが挙げられる。
(6)第5の工程
第4の工程で得られた糖変換物を乾燥させて固形物のみを取り出す。
なお、この第5の工程では、糖変換物を乾燥させるかわりに、遠心分離機等を用いて固液分離を行い、固形物を取り出すようにしてよい。
【0066】
【実施例】
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例の記載に限定されるものではない。また、実施例中、各成分の配合量の部および%は、特に記載のない限り、重量部および重量%を意味している。
【0067】
[実施例1]
(抗酸化性食物繊維の製造)
▲1▼前工程
1kgの乾燥バガスを、5mm以下の長さに粉砕機を用いて粗粉砕して、調整した。
なお、乾燥バガスの段階で、ゴミ等の不用物が含まれている場合には、予めふるい等を用いて除去しておくことが好ましい。
【0068】
▲2▼第1工程
次いで、長さを調整した乾燥バガスを反応釜(オートクレーブ)内に収容した後、反応釜に加熱した水蒸気を送り込み、圧力24Pa、温度220℃の条件で、5分間蒸煮処理を行った。
【0069】
▲3▼第2工程
蒸煮処理を終了し、その2秒後に、反応釜からのバルブを開けて、水蒸気を排出し、圧力を瞬時に大気圧にまで戻すことにより爆砕処理を行った。
【0070】
▲4▼第3工程
爆砕処理したバガス(褐色)を、粉砕機(グラインダー)を用いて粗粉砕して、その平均粒径を50μmのバガス粉末とした。
【0071】
▲5▼第4工程
得られたバガス粉末100gを1000gの水に懸濁させ、これにpH調整剤として炭酸カルシウムを加えて溶液のpHを4.5に調整した。その後、分解酵素であるキシラナーゼおよびセルラーゼをそれぞれ1重量%添加し、振とうさせながら、40℃、48時間の条件で酵素処理を行った。
▲6▼第5工程
最後に、乾燥処理することにより平均粒径50μmの抗酸化性食物繊維を得た。
【0072】
(抗酸化性食物繊維の評価)
(1)成分分析
得られた抗酸化性食物繊維の成分分析を行った。その結果、以下の表1に示すような組成比であることを確認した。
【0073】
【表1】
Figure 0004067805
【0074】
(2)還元糖量
還元糖量については、Somogyi−Nelson法により定量試験を行った。
すなわち、爆砕処理したバガスにアルカリ性酒石酸銅溶液を加えた後、沸騰水浴中で10分間加熱処理して、レンガ色の酸化第一銅(CuO)を沈殿させた。次いで、反応溶液を室温まで冷却後、砒素・モリブデン酸溶液(硫酸酸性モリブデン酸アンモニウム水溶液と砒酸水素ナトリウム水溶液との混合溶液)を添加し、生成したモリブデン青の青色を光電光度計により、測定波長500nmで比色定量した。
また、このときに爆砕処理していないバガスについても、比較のために同様に比色定量を行った。結果を表2に示す。
【0075】
(3)全糖量
全糖量についてはフェノール・硫酸法により定量試験を行った。すなわち、爆砕処理したバガスに10%フェノール溶液を添加し、これに濃硫酸を加えて50℃で10分間加熱した。次いで、反応生成物を測定波長490nmで比色定量した。また、このときに爆砕処理していないバガスについても同様に比色定量を行った。結果を表2に示す。
【0076】
【表2】
Figure 0004067805
【0077】
(4)抗酸化性
得られた抗酸化性食物繊維につき、以下の抗酸化性試験を行った。すなわち、抗酸化性食物繊維100gを蒸留水に加え、60分間煮沸し、ろ過して不溶分を除去することによりバガスの抽出液を得た。得られた抽出液を冷却後、DPPHのエタノール溶液を加えて、よく攪拌した後、遮光下、室温で60分間反応させた。次いで、反応溶液の吸光度を分光光度計を用いて測定することにより、抗酸化性食物繊維の抗酸化性を評価した。
また、このとき原料の未処理バガスについても、比較のため同様の処理を行い吸光度を測定して、抗酸化性を評価した。
なお、抗酸化性の評価は、コントロール物質である蒸留水の吸光度(透過率)を100%とした場合の、各サンプルの吸光度(透過率)の値として評価した。結果を図5に示す。
この図5から理解されるように、未処理バガス(図中「バガス」と表示する)の抗酸化性が18%であるのに対し、実施例1の抗酸化性食物繊維(同「爆砕処理バガス」と表示する)は、抗酸化性が73%と大変低い値であった。したがって、実施例1の抗酸化性食物繊維は、約4倍の抗酸化作用を有していることが確認された。
【0078】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態は、第1の実施形態である抗酸化性食物繊維を含む加工食品に関しており、好ましくは、第2の実施形態である抗酸化性食物繊維の製造方法において、第4の工程で得られた糖変換物を固液分離したり、乾燥させた糖変換物に水を加えて得られたバガス溶液を用いるとよい。
さらに、ハーブエキス又はカルシウムを添加するとよい。
対象とする加工食品としては、例えば、麺類、シリアル類、菓子類(スナック類)、ふりかけ類、畜産加工品類、魚肉加工品類、缶詰類、ジュ−ス類、清涼飲料、栄養ドリンク剤、犬猫用飼料、畜産用飼料、魚用飼料等が挙げられる。
加工食品に抗酸化性食物繊維を添加する場合、抗酸化性食物繊維の含有量を、全体量に対して、0.1〜50重量%の範囲内の値とすることが好ましく、1〜40重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、5〜30重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0079】
ハーブエキスを加える場合は、例えば、ローズマリー、セージ、タイム、オレガノ、バジル、しそ等の抽出物が好ましい。また、ハーブエキスを添加する場合、当該添加量を全体量に対して、0.1〜30重量%の範囲内の値とすることが好ましく、0.5〜20重量%の範囲内の値とすることがより好ましく、1〜10重量%の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0080】
【発明の効果】
本発明の抗酸化性食物繊維によれば、糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をバランス良く示す抗酸化性食物繊維を提供することが可能となった。
また、本発明の抗酸化性食物繊維の製造方法によれば、分離工程を設けることなく、一括処理において、糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をバランス良く示す抗酸化性食物繊維が効率的に得られる製造方法を提供することが可能となった。
また、本発明の加工食品によれば、上述した抗酸化性食物繊維を含んでいるため、糖有効利用性、食用繊維有効利用性、および抗酸化性の各特性をバランス良く示すことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の抗酸化性食物繊維の製造工程図である。
【図2】従来技術のバガスの処理工程図である(その1)。
【図3】従来技術のバガスの処理工程図である(その2)。
【図4】本発明の第2の実施形態の第2の工程で使用する装置の模式図である。
【図5】本発明の抗酸化性食物繊維の抗酸化性を説明するために供する図である。
【符号の説明】
10 爆砕装置
11 原料投入口
12 蒸煮釜
13 水蒸気発生装置
14 受機

Claims (12)

  1. バガスを構成する各成分を分離することなく一括的な有効利用を図ることができる食物繊維を製造する方法であって、
    バガスを高圧蒸煮処理する第1の工程と、
    高圧蒸煮処理した前記バガスを爆砕処理する第2の工程と、
    爆砕処理物を微粉処理する第3の工程と、
    微粉処理した爆砕処理物にセルラーゼ及びキシラナーゼを添加して、糖変換する第4の工程と、を含み、
    前記食物繊維全体量を100重量%としたときに、グルコース、キシロース及びキシロオリゴ糖を含む糖類を1〜30重量%、水溶性リグニンを0.01〜20重量%、不溶性食物繊維を70〜97重量%含有する食物繊維を製造することを特徴とする抗酸化性食物繊維の製造方法。
  2. 前記第4の工程で糖変換された糖変換物を乾燥処理する第5の工程をさらに設けたことを特徴とする請求項1に記載の抗酸化性食物繊維の製造方法。
  3. 前記第4の工程で糖変換された糖変換物を固液分離する第5の工程をさらに設けたことを特徴とする請求項1に記載の抗酸化性食物繊維の製造方法。
  4. 前記第1の工程の処理条件を、
    圧力10〜35Pa、
    温度150〜300℃、
    時間0.5〜30分、
    とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の抗酸化性食物繊維の製造方法。
  5. 前記第2の工程において、10秒以内に大気圧に減圧することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の抗酸化性食物繊維の製造方法。
  6. 前記第3の工程において、平均粒径を20〜100μmの範囲内の値に調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の抗酸化性食物繊維の製造方法。
  7. 前記第4の工程において、分解酵素添加前に、pH調整剤を用いてpHを4〜6の範囲内の値に調整することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の抗酸化性食物繊維の製造方法。
  8. 前記pH調整剤がカルシウム製剤であることを特徴とする請求項7に記載の抗酸化性食物繊維の製造方法。
  9. 前記第1の工程前に、バガスを5mm以下の長さに調整することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の抗酸化性食物繊維の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の抗酸化性食物繊維の製造方法により得られた抗酸化性食物繊維を添加したことを特徴とする加工食品の製造方法。
  11. 請求項2に記載の第5の工程で乾燥された糖変換物に水を加えて生成される溶液を添加したことを特徴とする加工食品の製造方法。
  12. ハーブエキス又はカルシウムをさらに添加したことを特徴とする請求項10又は11に記載の加工食品の製造方法。
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