JP4067545B2 - 防振装置 - Google Patents

防振装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4067545B2
JP4067545B2 JP2005265339A JP2005265339A JP4067545B2 JP 4067545 B2 JP4067545 B2 JP 4067545B2 JP 2005265339 A JP2005265339 A JP 2005265339A JP 2005265339 A JP2005265339 A JP 2005265339A JP 4067545 B2 JP4067545 B2 JP 4067545B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
inner cylinder
bulging
vibration isolator
bulging portion
groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005265339A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007078045A (ja
Inventor
渉 三浦
善隆 石本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2005265339A priority Critical patent/JP4067545B2/ja
Publication of JP2007078045A publication Critical patent/JP2007078045A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4067545B2 publication Critical patent/JP4067545B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Springs (AREA)

Description

本発明は、防振装置に関するものであり、特に、膨出部の位置決めを確実に行いつつ、ばね定数の設定可能範囲をより広くすることができる防振装置に関するものである。
内筒と外筒との間をゴム状弾性体からなる防振基体で連結した防振装置が自動車等の車両に用いられている。このような形態の防振装置では、ねじり方向、こじり方向、中心軸方向、或いは、中心軸に直角な方向などのばね定数をそれぞれ所定の値に設定するべく、内筒に異形の膨出部を設けることや、防振基体にすぐり部を設けることが行われている。
例えば、特開2001−241490号公報には、内筒に一対の膨出部を形成すると共に、それら一対の膨出部を内筒の中心軸を挟んで対向させることによって、その対向させた方向のばね定数の値を大きくする技術が記載されている。
一方、特開2003−166575号公報には、内筒の中心軸に沿って延び内筒の中心軸を挟んで対向する一対のすぐり部をゴム状弾性体に設けることによって、その対向させた方向のばね定数の値を小さくする技術が記載されている。このように、内筒に膨出部を形成することや、ゴム状弾性体にすぐり部を形成することにより、ばね定数を方向別に設定することができる。
また、膨出部とすぐり部との両方を組み合わせて形成した防振装置も存在する。この防振装置によれば、2方向のばね比をより大きな値に設定することができる。このような防振装置について、図11及び図12を参照して説明する。図11は、従来の防振装置200を示す図であり、図11(a)は、防振装置200の上面図であり、図11(b)は、図11(a)のXIb−XIb線における防振装置200の断面図である。
また、図12は、防振装置200の製造方法を説明するための模式図であり、図12(a)は、内筒101等の上面図であり、図12(b)は、図12(a)のXIIb−XIIb線における内筒101等の断面図である。なお、図12は、内筒101等を加硫金型に設置した状態を示す模式図である。但し、図12では、上型及び下型の図示を省略し、すぐり部104を形成する中型106のみを図示している。
図11に示すように、従来の防振装置200は、筒状の内筒101と、内筒101の外面の一部に環状に形成される膨出部105と、内筒101の外側に間隔をおいて配置された筒状の外筒102と、内筒101及び外筒102の間に介設され、内筒101の中心軸に沿って延びるすぐり部104を有するゴム状弾性体103とを備えて構成されている。
また、膨出部105は、図11に示すように、すぐり部104に対向して位置する2つの小径部105aと、小径部105aよりも大径に形成される2つの大径部105bとを備えると共に、小径部105a及び大径部105bが内筒101の周方向に交互に配設されている。
すぐり部104は、図11(a)に示すように、膨出部105の大径部105bに接する位置まで形成されている。これにより、製造時には、図12に示すように、すぐり部104を形成するための中型106が大径部105bと接することによって、膨出部105を回転させることなく周方向に固定することができる。その結果、各方向別(例えば、図11(a)の上下方向と左右方向)に所定の値に設定されたばね定数が変化してしまうことを防ぐことができる。
特開2001−241490号公報 特開2003−166575号公報
しかしながら、上述した従来の防振装置200のように、中型106を大径部105bと接触可能な大きさとすることで膨出部105の周方向への位置決めを行うように構成すると、すぐり部104の周方向の長さを自由に設定することができなくなるという問題点があった。その結果、すぐり部104の厚み寸法(内筒101の中心軸に直角な方向の厚さ)を調整する以外にばね定数を所望の値に設定することができなくなり、その分、ばね定数の設定可能範囲が狭まるという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、膨出部の位置決めを確実に行いつつ、ばね定数の設定可能範囲をより広くすることができる防振装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の防振装置は、筒状の内筒と、前記内筒の外面の一部に環状に形成される膨出部と、前記内筒の外側に間隔をおいて配置された筒状の外筒と、前記内筒及び外筒の間に介設されると共に前記内筒の中心軸に沿って延設されるすぐり部を有しゴム状弾性体から構成される防振基体とを備え、前記膨出部が、前記すぐり部に対向して位置する2つの小径部と、前記小径部よりも大径に形成される2つの大径部とを備えると共に、前記小径部と大径部とが前記内筒の周方向に交互に配置されたものであり、前記膨出部の小径部は、前記すぐり部と対向する面に凹設される位置決め溝を備え、前記位置決め溝は、前記中心軸に沿って延びると共に、前記防振基体のすぐり部を形成するための加硫金型に凸設された凸部と嵌合可能に構成され、前記すぐり部は、前記内筒を挟んで対向する位置に2つが設けられ、前記膨出部と前記すぐり部とが前記内筒の中心軸に対して軸対称となる形状に構成されている。
請求項2記載の防振装置は、請求項1記載の防振装置において、前記すぐり部と前記膨出部の大径部との間に隙間が設けられている。
請求項3記載の防振装置は、請求項1又は2に記載の防振装置において、前記内筒は、少なくとも前記膨出部が付着する部分に凹設される複数本の溝部を備え、各溝部が格子状に配置されると共に、各溝部の断面形状がV字状に形成されている。
請求項1記載の防振装置によれば、膨出部の小径部は、すぐり部と対向する面に凹設される位置決め溝を備え、この位置決め溝は、内筒の中心軸に沿って延びると共に、防振基体のすぐり部を形成するための加硫金型に凸設された凸部と嵌合可能に構成されているので、かかる嵌合により膨出部が周方向へ回転することを防止することができるという効果がある。その結果、膨出部の周方向への位置決めを確実に行うことができるという効果がある。
また、このように、位置決め溝によって膨出部の位置決めを行うことができれば、従来品のようにすぐり部を大径部と接触可能な大きさとする必要がなく、すぐり部の周方向の長さを自由に設定することができるので、ばね定数の設定可能範囲をより広くすることができるという効果がある。
また、すぐり部は、内筒を挟んで対向する位置に2つが設けられ、膨出部とすぐり部とが内筒の中心軸に対して軸対称となる形状に構成されているので、内筒を加硫金型内の所定位置に設置する際には、設置方向(回転方向)の組み合わせを増加させることができる。よって、加硫金型へ内筒を設置する作業性が向上して、その分、生産性が高くなるという効果がある。
請求項2記載の防振装置によれば、請求項1記載の防振装置と同様の作用効果を奏する上、すぐり部と膨出部の大径部との間に隙間を設けたので、その分、ばね定数をより広範囲に設定することができるという効果がある。即ち、従来品では、すぐり部と大径部との間に隙間が設けられていなかったため、すぐり部の厚み寸法(内筒の中心軸に直角な方向の厚さ)を調整する以外にばね定数を設定する方法がなかった。これに対し、本発明の防振装置によれば、すぐり部と大径部との間に隙間を設けたので、その分、すぐり部の厚み寸法だけでなく、周方向の長さも自由に設定することができる。その結果、すぐり部を形成するための加硫金型の形状を変更するだけで、ばね定数を容易に変更することができると共に、ばね定数をより広範囲に設定することができる。
請求項3記載の防振装置によれば、請求項1又は2に記載の防振装置と同様の作用効果を奏する上、内筒は、少なくとも膨出部が付着する部分に複数本の溝部を備え、その溝部は、格子状に配置されているので、以下に示す効果を奏する。
即ち、樹脂材料が溝部内に入りこむことで、ねじり方向、こじり方向、中心軸方向或いは中心軸に直角な方向に応力が作用した場合でも、内筒に対する膨出部の位置ずれが生じることを防止することができるという効果がある。その結果、内筒及び膨出部の相対的な位置を維持して、防振装置としての機能を確実に発揮させることができるという効果がある。
また、各溝部の断面形状は、V字状に形成されているので、溝部を形成する工具の断面形状もV字状の凸部とすることができる。これにより、断面形状が半円や四角などになる工具と比較して、溝部の加工をより少ない負荷で行うことができるので、加工コストを抑えることができるという効果がある。更に、高精度な加工が可能になると共に、生産性の向上を図ることができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1(a)は、本発明の一実施の形態における防振装置100の上面図であり、図1(b)は、防振装置100の正面図である。また、図2(a)は、図1(a)のIIa−IIa線における防振装置100の断面図であり、図2(b)は、防振装置100の下面図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態における防振装置100は、筒状の内筒1と、内筒1の外面の一部に環状に形成される膨出部5と、内筒1の外側に間隔をおいて配置される筒状の外筒2と、内筒1及び外筒2の間に介設されると共に内筒1の中心軸に沿って延びるすぐり部4を有する防振基体3とを備えている。
膨出部5は、図1(a)に示すように、2つの小径部5aと、小径部5aよりも大径に形成される2つの大径部5bとを備え、これら小径部5a及び大径部5bは、内筒1の周方向に交互に配置されている。膨出部5の小径部5aには、すぐり部4と対向する面に、内筒1の中心軸に沿って延びる位置決め溝5cが凹設されている。
これにより、すぐり部4を形成するための加硫金型(中型6)の凸部6aを位置決め溝5cに嵌合させることで、内筒1が周方向に回転することを防止して、膨出部5の周方向への位置決めを行うことができる。なお、すぐり部4は、位置決め溝5cに対応して形成される凹部4aを備える。また、すぐり部4の凹部4a及び位置決め溝5cの断面は、円弧状に湾曲して形成されている。
次に、図3及び図4を参照して、内筒1について説明する。図3(a)は、内筒1の正面図であり、図3(b)は、内筒1の下面図である。また、図4(a)は、図3(b)のIVa−IVa線における内筒1の断面図であり、図4(b)は、図4(a)のAで示した部分を更に拡大して示した部分拡大断面図である。
図3及び図4に示すように、内筒1は、鉄鋼材料から中心軸Oを有する筒状円筒体に構成され、その外面には、複数本の溝部10が周方向全周にわたって凹設されている。各溝部10は、膨出部5を構成する樹脂材料を受け入れることで膨出部5を内筒1に強固に保持させるための溝部であり、ローレット加工により形成されている。
この溝部10は、図3及び図4に示すように、内筒1の外面に間隔Zで格子状に配置されると共に、深さXかつ開口幅Yの断面V字状に形成されている。なお、本実施の形態では、ピッチZ=1.5mm、深さX=0.5mm、開口幅Y=0.5mmに設定されている。
このように、内筒1の外面には、溝部10が凹設されると共に格子状に配置されているので、樹脂材料が溝部10内に入りこむことで、ねじり方向、こじり方向、中心軸O方向或いは中心軸Oに直角な方向に応力が作用した場合でも、内筒1に対する膨出部5の位置ずれが生じることを防止することができる。その結果、内筒1及び膨出部5の相対的な位置を維持して、防振装置100としての機能を確実に発揮させることができる。
また、各溝部10の断面形状は、図4に示すように、V字状に形成されているので、溝部10を形成するための工具の断面形状もV字状の凸部とすることができる。これにより、断面形状が半円や四角などになる工具と比較して、溝部10の加工をより少ない負荷で行うことができるので、加工コストを抑えることができる。更に、高精度な加工が可能になると共に、生産性の向上を図ることができる。
ここで、各溝部10は、上述したように、1.5mm間隔のピッチZで格子状に配置されると共に、深さX=0.5mmかつ開口幅Y=0.5mmのV字状に形成されているので、加工コストの削減を図りつつ、膨出部を内筒に強固に固定することができる。
即ち、溝部10の開口幅Yが0.5mmより小さい場合には、樹脂材料が溝部10内に入り込み難くなる一方、0.5mmより大きい場合には、溝部10の深さXを固定して考えると、工具の凸部の頂上における断面角度大きくなるため、溝部10の形成に大きな加工力が必要となり、加工コストの増加を招く。
また、溝部10の深さXが0.5mmよりも小さい場合には、溝部10の開口幅Yを固定して考えると、工具の凸部の頂上における断面角度が大きくなるため、溝部10の形成に大きな加工力が必要となり、加工コストの増加を招く。一方、溝部10の深さが0.5mmよりも大きい場合には、工具の凸部の高さが0.5mmの場合と比較して、より深い溝部10を形成することとなるため、より大きな加工力が必要となり、加工コストの増加を招く。
また、溝部10のピッチZを1.5mm未満の間隔に設定した場合には、溝部10のピッチZを1.5mm間隔に設定する場合と比較して、単位面積当たりの溝部10の形成本数が増加して、より大きな加工力が要求されるので、その分、加工コストの増加を招く。一方、溝部10のピッチZを1.5mmよりも大きな間隔に設定すると、溝部10のピッチZを1.5mm間隔に設定する場合と比較して、単位面積当たりの溝部10の本数が減少して、内筒1に膨出部5を保持固定させるという効果を最大限に発揮することができなくなる。
これに対し、本発明の防振装置100によれば、溝部10の断面形状を深さX=0.5mmかつ開口幅Y=0.5mmのV字状に設定すると共に、かかる溝部10のピッチZを1.5mm間隔に設定としたので、上記の問題点を解決して、加工コストの削減を図りつつ、膨出部を内筒に強固に固定することができる。
次に、図5及び図6を参照して、内筒1及び膨出部5について説明する。図5(a)は、内筒1及び膨出部5の正面図であり、図5(b)は、内筒1及び膨出部5の下面図である。また、図6(a)は、図5(b)のVIa−VIa線における内筒1及び膨出部5の断面図であり、図6(b)は、図6(a)のBで示した部分を更に拡大して示した部分拡大断面図である。
膨出部5は、樹脂材料から構成される部位であり、図5及び図6に示すように、内筒1に凹設された溝部10部分に対応する位置に環状に形成されている。この膨出部5は、射出成形により形成される部位であり、上述したように、小径部5aと大径部5bとが交互に配置されると共に、小径部5aの表面に位置決め溝5cが凹設されている。
なお、膨出部5を形成する樹脂材料としては、例えば、ナイロン6、ナイロン6等のポリアミドや、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイドと称される樹脂材料等を例示することができる。
これら例示した樹脂材料等は、膨出部5を射出成形により形成する際に、内筒1の溝部10内に入りこみ、内筒1と凝着する。このように、膨出部5を樹脂材料で形成することにより、金属材料から構成される場合と比較して、位置決め溝5cの加工が容易になり、加工コストを軽減することができる。また、樹脂材料は金属より軽量であるので、防振装置100全体としての軽量化を図ることができる。
次に、図7を参照して、外筒2について説明する。図7(a)は外筒2の上面図であり、図7(b)は外筒2の正面図であり、図7(c)は外筒2の下面図である。
図7に示すように、外筒2は、鉄鋼材料から中心軸Oを有する筒状円筒体に構成され、下方端(図7(b)下方)には、フランジ部2aが径方向外方へ張り出して形成されている。なお、外筒2は、内筒1(図1又は図2参照)よりも中心軸O方向の長さ寸法が小さく設定されると共に、内筒1の外側に同心に配置される。
次に、図8を参照して、防振装置100の製造方法について説明する。
図8は、内筒1等を加硫金型に設置した状態を示す模式図であり、図8(a)は、内筒1等の上面図であり、図8(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線における内筒1等の断面図である。なお、加硫金型は、上型、下型及びすぐり部4を形成するための中型6から構成され、図8では、図面を簡素化して理解を容易とするために、加硫金型の上型及び下型の図示を省略し、中型6のみを図示している。
防振装置100を製造するに際しては、まず、内筒1の外面に膨出部5を形成し、次いで、図8に示すように、膨出部5が既に形成された内筒1と外筒2とを下型に設置すると共に、中型6を内筒1と外筒2との間に設置し、下型に上型を締結する。これにより、上下型と内外筒1,2との間に密閉された加硫空間が形成されるので、未加硫のゴム状弾性体材料を噴入すると共に、加硫金型を加圧しつつ加熱する。その結果、上記加硫空間に対応した形状で、即ち、中型6に対応するすぐり穴4を有する防振基体3が加硫成形されて、防振装置100の製造が完了する。
ここで、膨出部5の小径部5aには、上述したように、位置決め溝5cが凹設され、かかる位置決め溝5cに中型6の突部6aが嵌合可能に構成されている。これにより、内筒1が周方向に回転することを防止して、膨出部5の位置決めを行うことができる。
また、膨出部5は、内筒1の中心軸Oに対して軸対称となる形状に構成されているので、膨出部5が形成された内筒1と外筒2との間に中型6を設置する(又は、中型6が既に設置されている加硫金型に内筒1を設置する)際には、その設置可能な向きの組み合わせを増加させることができる。これにより、膨出部5が形成された内筒1を加硫金型へ設置する際の作業性が向上し、その分、生産性を高くすることができる。
更に、中型6の突部6cと位置決め溝5cとが嵌合することで、内筒1を周方向に固定させることができるので、従来品のように、中型6を大径部5bに接触させる必要がない。即ち、中型6と膨出部5の大径部5bとの間に隙間Wを形成することができる。
よって、本実施の形態における防振装置100によれば、すぐり部4の厚さだけでなく、隙間Wの分だけ、すぐり部4の周方向の長さも自由に設定することができるので、すぐり部4の周方向の長さを自由に設定できる分、内筒1及び外筒2の相対的な位置決めを確実に行いつつ、ばね定数の設定可能範囲をより広くすることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施の形態では、2つの小径部5aのそれぞれに位置決め溝5cを形成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、2つ小径部5aのいずれか一方のみに位置決め溝5cを形成する構成であっても良い。また、各小径部5aに形成する位置決め溝5cの本数は、1本であっても良く、或いは、2本以上であっても良い。
ここで、図9を参照して、内筒1に形成される膨出部5の変形例について説明する。なお、上記実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。図9(a)は、第1の変形例における膨出部15の上面図であり、図9(b)は、膨出部15の正面図である。また、図9(c)は、第2の変形例における膨出部25の上面図であり、図9(d)は、膨出部25の正面図である。
第1の変形例における膨出部15には、図9(a)及び図9(b)に示すように、位置決め溝15cが膨出部15の中途まで延設されている。このように、膨出部15に形成される位置決め溝15cは、中型6(図8参照)に挿入可能な形状であれば、膨出部15の軸芯O方向に沿う方向の中途までだけ形成されていても良い。即ち、中心軸Oに沿って膨出部15全体に延設されている必要はない。
一方、第2の変形例における膨出部25には、図9(c)及び図9(d)に示すように、膨出部25の各小径部5aに位置決め溝5cがそれぞれ2本ずつ形成されている。なお、この場合、位置決め溝5cは、内筒の中心軸Oに対して軸対称になる位置に配置されていても良い。
上記実施の形態では、位置決め溝5cを断面円弧状に形成する場合を説明したが、必ずしもこの形状に限定されるものではなく、他の形状を採用することは当然可能である。他の形状としては、例えば、断面V字状や断面W字状などが例示される。
ここで、図10を参照して、膨出部5の他の変形例について説明する。図10(a)は、第3の変形例における膨出部35の上面図であり、図10(b)は、膨出部35の正面図である。また、図10(c)は、第4の変形例における膨出部45の上面図であり、図10(d)は、膨出部45の正面図である。図10に示すように、膨出部35,45には、断面V字状及び断面W字状の位置決め溝35c,45cが形成されている。
上記各変形例の内の1又は2以上を組み合わせて、防振装置100を構成しても良い。
(a)は、本発明の一実施の形態における防振装置の上面図であり、(b)は、防振装置の正面図である。 (a)は、図1(a)のIIa−IIa線における防振装置の断面図であり、(b)は、防振装置の下面図である。 (a)は、内筒の正面図であり、(b)は、内筒の下面図である。 (a)は、図3(b)のIVa−IVa線における内筒の断面図であり、(b)は、図4(a)のAで示した部分を更に拡大して示した部分拡大断面図である。 (a)は、内筒及び膨出部の正面図であり、(b)は、内筒及び膨出部の下面図である。 (a)は、図5(b)のVIa−VIa線における内筒及び膨出部の断面図であり、(b)は、図6(a)のBで示した部分を更に拡大して示した部分拡大断面図である。 (a)は外筒の上面図であり、(b)は外筒の正面図であり、(c)は外筒の下面図である。 内筒等を加硫金型に設置した状態を示す模式図であり、(a)は内筒等の上面図であり、(b)は、図8(a)のVIIIb−VIIIb線における断面図である。 (a)は、第1の変形例における膨出部の上面図であり、(b)は、膨出部の正面図である。また、(c)は、第2の変形例における膨出部の上面図であり、(d)は、膨出部の正面図である。 (a)は、第3の変形例における膨出部の上面図であり、(b)は、膨出部の正面図である。また、(c)は、第4の変形例における膨出部の上面図であり、(d)は、膨出部の正面図である。 (a)は、従来の防振装置の上面図であり、(b)は、図11(a)のXIb−XIb線における防振装置の断面図である。 従来の防振装置において内筒等を加硫金型に設置した状態を示す図であり、(a)は内筒等の上面図であり、(b)は、図12(a)のXIIb−XIIb線における断面図である。
符号の説明
1 内筒
2 外筒
3 防振基体
4 すぐり部
5,15,25,35,45 膨出部
5a 小径部
5b 大径部
5c,15c,35c,45c 位置決め溝
6 中型(すぐり部を形成するための加硫金型)
6a 凸部
10 溝部
X 深さ
Y 開口幅
Z ピッチ(間隔)
W 膨出部とすぐり部との間に設けられた隙間
O 中心軸

Claims (3)

  1. 筒状の内筒と、前記内筒の外面の一部に環状に形成される膨出部と、前記内筒の外側に間隔をおいて配置された筒状の外筒と、前記内筒及び外筒の間に介設されると共に前記内筒の中心軸に沿って延設されるすぐり部を有しゴム状弾性体から構成される防振基体とを備え、
    前記膨出部が、前記すぐり部に対向して位置する2つの小径部と、前記小径部よりも大径に形成される2つの大径部とを備えると共に、前記小径部と大径部とが前記内筒の周方向に交互に配置された防振装置において、
    前記膨出部の小径部は、前記すぐり部と対向する面に凹設される位置決め溝を備え、
    前記位置決め溝は、前記中心軸に沿って延びると共に、前記防振基体のすぐり部を形成するための加硫金型に凸設された凸部と嵌合可能に構成され
    前記すぐり部は、前記内筒を挟んで対向する位置に2つが設けられ、前記膨出部と前記すぐり部とが前記内筒の中心軸に対して軸対称となる形状に構成されていることを特徴とする防振装置。
  2. 前記すぐり部と前記膨出部の大径部との間に隙間が設けられていることを特徴とする請求項1記載の防振装置。
  3. 前記内筒は、少なくとも前記膨出部が付着する部分に凹設される複数本の溝部を備え、各溝部が前記内筒の外周面に格子状に配置されると共に、各溝部の断面形状がV字状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振装置。
JP2005265339A 2005-09-13 2005-09-13 防振装置 Expired - Fee Related JP4067545B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005265339A JP4067545B2 (ja) 2005-09-13 2005-09-13 防振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005265339A JP4067545B2 (ja) 2005-09-13 2005-09-13 防振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007078045A JP2007078045A (ja) 2007-03-29
JP4067545B2 true JP4067545B2 (ja) 2008-03-26

Family

ID=37938586

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005265339A Expired - Fee Related JP4067545B2 (ja) 2005-09-13 2005-09-13 防振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4067545B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104290553B (zh) * 2014-11-07 2016-08-24 青岛玉兰祥商务服务有限公司 汽车悬架衬套

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007078045A (ja) 2007-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4865637B2 (ja) 筒型防振装置
JP5233370B2 (ja) スラスト滑り軸受
US8360450B2 (en) Stabilizer device
US6640942B2 (en) Suspension support
JP2006194426A (ja) 油圧緩衝器のスプリングシート構造
JP5520990B2 (ja) 車両サスペンション用アッパサポート
JP4914741B2 (ja) バウンドストッパ及びバウンドストッパ組付体並びに車体に対するバウンドストッパの取付構造
US20040168871A1 (en) Retaining cap for a protective bellows
JP3937042B2 (ja) ストラットマウント
JP6740087B2 (ja) 防振装置
US6981579B2 (en) Dynamic damper
US20030222384A1 (en) Vibration damping bushing
KR20180030060A (ko) 마이크로 전단 허브 이중 링 아이솔레이터
JP4067545B2 (ja) 防振装置
JP5541010B2 (ja) 合成樹脂製のボールシート及びこれを用いたボールジョイント
JP2001295887A (ja) 防振装置
US10428892B2 (en) Antivibration device
JP2018179147A (ja) ストッパ
JPH08105476A (ja) スプリングシート構造
JPH09280286A (ja) スタビライザブッシュの取付け構造
JPH03117736A (ja) 自動車用バウンドバンパ
JP2002295558A (ja) スプリングシートラバー
JP2000240725A (ja) ダイナミックダンパ
US20240151288A1 (en) Elastomeric bushing with ferrule
EP1316446A1 (en) Suspension support

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071030

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080108

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4067545

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110118

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140118

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees