JP4066000B2 - 発臭性廃棄物の封止装置 - Google Patents

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Description

この発明は、生ゴミや使用済みおむつその他の発臭性廃棄物の封止装置に関するものである。
従来より、病院や老人保健施設などにおいて、看護士や職員が患者や老人の部屋を回っておむつを交換している。そして、未使用のおむつやタオルを運んで患者や老人のおむつを交換し、使用済みのおむつやタオルを回収・廃棄するためのおむつ交換カートがあった(例えば、特許文献1参照)。
図26に示すように、このおむつ交換カート51は、未使用の紙おむつや紙パット、布おむつやタオルを清潔品収容部52に収容し、またカート本体53の前面に設けられた開閉扉54を前方に回動し開いて架台55をスライドさせて引き出し、使用済みの紙おむつや布おむつの投入用のビニール袋56をフレーム57に装着しておく構造である。そして、このおむつ交換カートの使用時には病室等に搬送して未使用のおむつと交換し、蓋58を開けて使用済みのおむつやタオルをビニール袋56へと投入するものである。
しかし、作業中に使用済みのおむつ等の発臭性廃棄物から周囲に臭いが漂い出すという問題があった。また、このような病院や老人保健施設以外に、家庭などにおいてもゴミ箱のポリ容器に収容した生ゴミ等の発臭性廃棄物から周囲に臭いが漂い出すという同様の問題があった。
実用新案登録第3069593号公報(図7)
そこでこの発明は、周囲に臭いが漂い出さない発臭性廃棄物の封止装置を提供しようとするものである。
前記課題を解決するためこの発明では次のような技術的手段を講じている。
(1)この発明の発臭性廃棄物の封止装置は、対向する封止シートの供給機構と、前記対向する封止シートの圧着機構と、前記対向する封止シートの切断機構とを有し、
前記対向する封止シートの圧着機構は対向する圧着ロールを有すると共に、前記圧着ロールは両サイドのシール部とその間の弾性圧縮部とを具備してなり、
対向する封止シート相互間に発臭性廃棄物を投入した後、圧着機構により圧着ロールが対向する封止シートを圧着して発臭性廃棄物を封止し、切断機構により切断するようにしたことを特徴とする。
(2)圧着ロールは、弾性圧縮部の外径が、両サイドのシール部の外径よりも大きく設定されてなり、
対向する圧着ロールの弾性圧縮部によって、発臭性廃棄物に介在して対向する封止シート相互間に噛み込んだ余分な空気を押し出すことができ、さらに若干圧縮して過分な嵩張りを低減することができ、尚且つ封止シートは両サイドのシール部でシールされるものとしても良い。
この発臭性廃棄物の封止装置では、対向する封止シート相互間に発臭性廃棄物を投入して圧着機構により接着することができるので、発臭性廃棄物を封止シート相互間に封入することができる。そして、1個乃至複数個を処理すると切断機構により封止シートを切断して、臭いが漂い出さない状態で廃棄処理することができる。
ここで前記封止シートとして、包被基材と前記包被基材に形成された接着層(粘着層)とを具備すると共に、前記包被基材と接着層(粘着層)とによりガスバリア性を有し、発臭性廃棄物を包被基材に包み込んで前記接着層(粘着層)により封止するようにしたものを用いることができる。
前記包被基材として、プラスチック製フィルムやプラスチック製シート、紙、紙にプラスチック製フィルムをラミネートしたものや、紙に合成樹脂を含浸したものなどを用いることができる。包被基材と接着層とによるガスバリア性は、包被基材自体がガスバリア性を有するものとすることができ、接着層がガスバリア性を有するものとすることができ、包被基材と接着層との相乗作用によりガスバリア性を有するものとすることもできる。さらに前記接着層として、常温で少しべたついた手触りがする粘着層などを用いることができる。
(3)前記封止シートの切断機構は切断時の支えとなる補助手段を具備し、前記補助手段には切断刃の変位領域が形成されたこととしてもよい。
このように構成すると、切断時の支えとなる補助手段により封止シートの無用な変位(逃げ)を防止し、前記封止シートがのれんに腕押しの状態とはならない状態で切断刃が変位領域を移動して円滑に切断を行うことができる。
(4)前記切断刃は封止シートに突き刺して切断方向に移動するようにしたこととしてもよい。
封止シートの端辺からカットしようとすると封止シートがくしゃくしゃとなってうまく切断できないことがあり得るが、このように構成すると、より確実に封止シートを切断することができる。
(5)前記封止シートの切断機構は切断刃の自動変移機構を有すると共に、前記自動変移機構は切断刃が待機位置から進行して封止シートに突き刺し引き続き切断方向に変移してから元の待機位置に復帰すべく制御するようにしても良い。
このように構成すると、封止シートを人の手による手動ではなく自動で切断(カット)することができる。前記切断刃の駆動源として、モータ(サーボモータやステッピングモータ)などを用いることができる。また切断刃の変移方向の転換位置の検知のために、マイクロフォトスイッチなどを利用することができる。
(6)前記対向する封止シートの圧着機構は圧着ロールを有すると共に、前記圧着ロールの回転に連動して補助手段が封止シートの変位軌跡から退避するようにしたクランク機構を有することとしてもよい。
このように構成すると、発臭性廃棄物を封止した封止シートが下方に変位する際、クランク機構の作動により補助手段が邪魔にならないようにすることができる。なお、前記クランク機構の作動により退避した補助手段は、付勢手段(バネ等)により元の位置に復帰させることができる。
また(1)のように前記対向する封止シートの圧着機構は圧着ロールを有すると共に、前記圧着ロールは両サイドのシール部とその間の弾性圧縮部とを具備することとして構成すると、発臭性廃棄物に介在して対向する封止シート相互間に噛み込んだ余分な空気(エア)は、対向する圧着ロールの弾性圧縮部によって押し出すことができ、さらに若干圧縮して過分な嵩張りを低減することができる。したがって、発臭性廃棄物を新聞紙等でくるんで投入した場合、これを若干圧縮して元の容積よりも嵩低くすることができ、尚且つ封止シートは両サイドのシール部でシールされているので発臭性廃棄物は外部にはみ出すことなく両サイドの密閉性も担保することができる。このように弾性圧縮部を設けることにより、発臭性廃棄物を新聞紙等で割りにラフな丸め方でくるんで投入した場合も結果的に嵩低く包装されることとなる。
前記弾性圧縮部の材質として例えば、変形しても元の形状に復元するウレタン樹脂製やフッ素樹脂製の発泡体(独立ないし連続気泡とすることができる)を用いることができる。
(7)前記圧着ロールの回転の検出板を有し、前記検出板の外周に形成された複数の溝部(例えばU字溝)を光電センサで検知・演算して停止信号を発信して前記圧着ロールの回転を停止させるようにしてもよい。
このように構成し、検出板の外周に形成された複数の溝部を光電センサ(例えばマイクロフォトセンサー)で検知・演算し、何個の溝部を検出したら停止信号を発信するかを適宜に調整することにより、発臭性廃棄物の処理量(処理するゴミの容量、大人用オムツか子供用オムツかなど)に適合した封止シートの送り量(送り長さ)に設定することができる。なお、検出板の外周に形成された複数の溝部は、例えば均等12分割の位置や均等16分割の位置などに設定することができる。
(8) 前記発臭性廃棄物は対向する封止シート相互間に略横方向で投入するようにしたこととしてもよい。
このように構成すると、発臭性廃棄物を略横方向で投入して例えば前記圧着ロールが3分の1回転乃至半回転すると発臭性廃棄物を1回処理することにより、封止した発臭性廃棄物相互間の長さをできるだけ短くし、業務用等として封止シートの無駄な領域が極力でないようにすることができる。
(9) 前記発臭性廃棄物は対向する封止シート相互間に略縦方向で投入するようにしたこととしてもよい。
このように構成すると、発臭性廃棄物は縦方向に長いので圧着機構を介して封止した発臭性廃棄物自体により補助手段を機械的に押し下げることができ、特にクランク機構を設けなくて済む。この場合、圧着ロールが1回転すると発臭性廃棄物を1回処理するように設定すると、発臭性廃棄物の長さ的に丁度よいものとなる。なお、前記補助手段は付勢手段(バネ等)により元の位置に復帰させるとよい。
また、発臭性廃棄物を縦方向で投入すると、装置自体の縦方向の断面積が小さくて済むものとなり、家庭用等としてコンパクトに設計することができる。更に、発臭性廃棄物を縦方向で投入すると、封止シートの幅をより小さく設定することができる。
この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。
発臭性廃棄物を封止シート相互間に封入することができるので、周囲に臭いが漂い出さない発臭性廃棄物の封止装置を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(実施形態1)
病院や老人保健施設などにおいて看護士や職員が患者や老人の部屋を回っておむつを交換しているが、未使用の紙おむつやタオルを運んで患者や老人のおむつを交換し、使用済みの紙おむつやタオルを回収・廃棄するためのおむつ交換カートにこの発臭性廃棄物の封止装置を適用した。なお、実施形態2や実施形態3のように家庭用の生ゴミや赤ちゃんなどの使用済み紙おむつなどを廃棄するために使用してもよい。
図1乃至図9に示すように、この実施形態の発臭性廃棄物の封止装置は、対向する封止シートSの供給機構1と、前記対向する封止シートSの圧着機構2と、前記封止シートSの切断機構3とを有し、対向する封止シートS相互間に発臭性廃棄物4を投入して圧着機構2により接着し、切断機構3により切断するようにしている。
前記封止シートSとして、包被基材と前記包被基材に形成された接着層(粘着層)とを具備すると共に、前記包被基材と接着層(粘着層)とによりガスバリア性を有し、発臭性廃棄物4を包被基材に包み込んで前記接着層(粘着層)により封止するようにしたものを用いることができる。前記包被基材として、プラスチック製フィルムやプラスチック製シート、紙、紙にプラスチック製フィルムをラミネートしたものや、紙に合成樹脂を含浸したものなどを用いることができる。包被基材と接着層とによるガスバリア性は、包被基材自体がガスバリア性を有するものとすることができ、接着層がガスバリア性を有するものとすることができ、包被基材と接着層との相乗作用によりガスバリア性を有するものとすることもできる。さらに前記接着層として、常温で少しべたついた手触りがする粘着層などを用いることができる。この実施形態では、封止シートS(幅450mm×長さ100m)として、未延伸ポリプロピレン(CPP)製フィルムからなる包被基材(厚さ25μm)の片面にポリエステル系ポリウレタン樹脂(三洋化成社製、商品名サンプレンIB−129)からなる粘着層(厚さ5μm)を積層一体化したものを用いた。封止シートSは、ロール状に巻回して巻き出せるようにしている。
前記対向する封止シートSの圧着機構2は、圧着ロール5(150φ×460mm)とその駆動機構とを有する。図5に示すように、前記圧着ロール5は両サイドのアルミニウム部分6をローレット加工(綾目、平目)している。ここでローレット加工ではなく、アルミニウムの金属部分にウレタンゴムで被覆した構造でもよい。そして、前記両サイドのアルミニウム部分6は、中央の軸体7と外周の対称の位置の2箇所の金属製の圧着域8とで連結する構造としている。
ここで、前記圧着域8は金属製ではなくゴム等の伸縮可能な弾性部材製としてもよい。このように構成すると、封止シートSの両サイドは圧着ロール5のアルミニウム部分6によって確実に封止されると共に、前記弾性部材製の圧着域8でも対向する封止シートS同士が接触することによりくっついて接着する。そして、圧着域8を弾性部材製とすることによって発臭性廃棄物4がこの部分に多少噛み込んだとしても変形してこれを許容することができ、圧着域8を金属製とした場合のように装置を非常停止させなくてもよい。さらには、圧着域8を設置せずになくした構造とすると、発臭性廃棄物4を断続的に複数個或いは長い長さにわたってどんどん供給しても運転を可能とすることができる。
また対向する圧着ロール5の前記駆動機構は、モータMによりギアGを介して回転駆動するようにしている。そして、対向する圧着ロール5のうちローレット加工した部分と前記2箇所の圧着域8とで封止シートSの接着層(粘着層)同士を強く押し付けて封止するようにしている。
この発臭性廃棄物の封止装置はおむつ交換カートに組み込んで病室間を自由に移動していくようにしているので、前記モータM等はバッテリーで駆動し、交換して封止シートSにより封止した使用済み紙おむつ等は下方の収納ボックス9に溜めていくようにしている。なお、据え置き型としてAC・100V電源で駆動するようにし、交換して封止シートSにより封止した使用済み紙おむつ等は1個づつ切断して取り出すようにしてもよい。1個づつ取り出す場合には、取り出し口10から取り出す。
前記封止シートSの切断機構3は、操作レバー11によってリンク機構12を介して手動で切断刃13を操作するようにしている。前記切断刃13は先ず封止シートSの左右方向における略中央域に突き刺して、次いでスライド機構14により切断する左右方向に揺動・移動するようにしている。具体的には、先ず封止シートSの略中央に突き刺し、一方の端辺の方向に移動させ、その後他方の端辺の方向に移動させることにより確実に切断するようにしている。
前記封止シートSの切断機構3は切断時の封止シートSの支えとなる補助手段15(金属製の当て板)を具備し、前記補助手段15(当て板)には切断刃13の変位領域としてスリット16を形成している。前記補助手段15(当て板)は回動可能としている。
前記圧着ロール5の回転に連動し、補助手段15(当て板)が封止シートSの変位軌跡から退避するようにしたクランク機構を有する。前記クランク機構は、圧着ロール5に固定されたカムフォロア17からカムレバー18を介して補助手段15(当て板)に連結されており、前記圧着ロール5と同軸のカム板19が回転するとカムフォロア17からカムレバー18を介して補助手段15(当て板)を下方に回動させるようにしている。そして、前記クランク機構の作動により退避した補助手段15は、付勢手段20(バネ)により元の位置に復帰させるようにしている。
前記発臭性廃棄物4(使用済み紙おむつ等)は対向する封止シートS相互間に投入口21から略横方向で投入し、前記圧着ロール5が半回転(180°)すると発臭性廃棄物4を1回処理、1回転(360°)すると発臭性廃棄物4を2回処理するようにしている。
この発臭性廃棄物の封止装置は、次のようにして作動する。
前記投入口21から発臭性廃棄物4(使用済み紙おむつ等)を横方向で投入して蓋22を閉めるとリミットスイッチL(図2参照)が沈み込んで起動スイッチが作動し、圧着ロール5が半回転(180°)して対向する封止シートSを圧着して発臭性廃棄物4(使用済み紙おむつ等)を封止する。ここで圧着ロール5は、安全対策等のため蓋22が閉まっていること(リミットスイッチL)、切断刃13が所定の位置に待機していること、取り出し口10が締まっていることを条件として起動されるようにしている。また、圧着ロール5と同軸の検出板31(図2及び図4参照)の外周の180°対称の位置に形成されたU字溝U(図2参照)を光電センサ32(図4参照)で検知することにより、圧着ロール5が180°回転すると停止信号が出て回転が停止するようにしている。
なお、前記同軸の回転の検出板31の外周に複数(例えば均等12分割の位置や均等16分割の位置)のU字溝(図示せず)を形成し、前記U字溝を光電センサ32(例えばマイクロフォトセンサー)で検知・演算して停止信号を発信して前記圧着ロール5の回転を停止させるようにしてもよい。このように構成し、検出板31の外周に形成された複数のU字溝を光電センサ32で検知・演算し、何個の溝部(U字溝)を検出したら停止信号を発信するかを適宜に調整することにより、発臭性廃棄物の処理量(処理するゴミの容量、大人用オムツか子供用オムツかなど)に適合した封止シートの送り量(長さ)に設定することができる。
ここで、使用済み紙おむつ等の発臭性廃棄物4をそれ程小さく畳み込まなくても投入できるような大きめの漏斗(図示せず)を投入口21に設置し、前記漏斗の途中に光学センサを配置しておき、前記光学センサによる発臭性廃棄物4の通過の検知信号によって圧着ロール5が回転駆動されるようにしてもよい。
封止された発臭性廃棄物4(使用済み紙おむつ等)は、この封止装置の下方の収納ボックス9内につづら状に溜まっていく。封止処理された発臭性廃棄物4(使用済み紙おむつ等)が所定数量(20個)溜まると、表示ランプの点灯と警報により作業者に知らせるようにしている。封止シートSを切断する時には、空運転で半回転(1ピッチ分)して封止シートSの切断領域を確保している。
上記のように、本機に投入された発臭性廃棄物4(使用済み紙おむつ等)を対向する封止シートSによって自動パック(封止)し、手動にて切断するようにしている。パック(封止)された使用済み紙おむつを収容していく収納ボックス9はおむつ交換カートから引き出し可能としており(収納ボックス9の車輪23は床から5mm浮かしている)、この収納ボックス9だけ引き出して廃棄場所へと移動できる。また、おむつ交換カートに兼備している使用済み布おむつボックス24には、クリーニングして再使用する布おむつを溜めていくようにしている。なお、病室内等における作業の便により、作業用の用具等が収容された引き出しの取っ手25は両サイドから引き出せるようにしている。
ここで、施設によって紙おむつではなく布おむつを使用する場合、本機に使用済み布おむつをパック(封止)していき(この使用済み布おむつはその後業者が引き取り清潔に洗浄クリーニングしてリサイクルする)、実施形態2や実施形態3に記載した縦方向投入方式でよりコンパクトな発臭性廃棄物の封止装置を前記使用済み布おむつボックス24の代わりにおむつ交換カート上に2個並べて設置し、このうち1個には布おむつに敷設した使用済みパッドを収容パックし、もう1個にはおむつ交換時の作業者の使用済みの手袋やタオルなどを収容パックしていってもよい(図示せず)。
次に、この実施形態の発臭性廃棄物の封止装置の使用状態を説明する。
この発臭性廃棄物の封止装置では、対向する封止シートS相互間に発臭性廃棄物4(使用済み紙おむつ等)を投入して圧着機構2により接着することができるので、発臭性廃棄物4を封止シートS相互間に封入することができる。そして、1個乃至複数個を処理すると切断機構3により封止シートSを切断して、周囲に臭いが漂い出さない状態で廃棄処理することができるという利点がある。ここで、この発臭性廃棄物の封止装置を組み込んだおむつ交換カートは介護用として非常に好適であり、汚物を機械的に封止することができるので従来よりも極めて衛生的であり、またばい菌を封止シートS内に封入して密封して空気感染を防止することにより、院内感染の防止にも資することができるという利点がある。
また、前記封止シートSの切断機構3は切断時の支えとなる補助手段15を具備し、前記補助手段15には切断刃13の変位領域が形成されたこととしており、切断時の支えとなる補助手段15により封止シートSの無用な変位(逃げ)を防止し、前記封止シートSがのれんに腕押しの状態とはならない状態で切断刃13が変位領域を移動して円滑に切断を行うことができるという利点がある。さらに、封止シートSの端辺からカットしようとすると封止シートSがくしゃくしゃとなってうまく切断できないことがあり得るが、前記切断刃13は封止シートSに突き刺して切断方向に移動するようにしているので、より確実に封止シートSを切断することができるという利点がある。
その上、前記対向する封止シートSの圧着機構2は圧着ロール5を有すると共に、前記圧着ロール5の回転に連動して補助手段15が封止シートSの変位軌跡から退避するようにしたクランク機構を有することとしており、発臭性廃棄物4を封止した封止シートSが下方に変位する際、クランク機構の作動により補助手段15が邪魔にならないようにすることができるという利点がある。
また、前記発臭性廃棄物4は対向する封止シートS相互間に略横方向で投入するようにしており、発臭性廃棄物4を略横方向で投入して例えば前記圧着ロール5が3分の1回転乃至半回転すると発臭性廃棄物4を1回処理することにより、封止した発臭性廃棄物4相互間の長さをできるだけ短くし、業務用等として封止シートSの無駄な領域が極力でないようにすることができるという利点がある。
ところで使用済み紙おむつは悪臭が発生して不快であるうえ不潔であるためその廃棄処理は介護者にとって多大な負担となっていたが、この装置によると使用済み紙おむつを手軽に衛生的にオートパック処理し、処理を楽にすることによって介護者の負担を軽減することができるという大きな意義を有する。
(実施形態2)
家庭用の生ゴミや赤ちゃんなどの使用済み紙おむつなどを廃棄するためにこの発臭性廃棄物の封止装置を適用した。なお、実施形態1のように病院や老人保健施設などにおいて看護士や職員が患者や老人の相部屋を回っておむつを交換する場合や患者さんなどの個室に個人用として設置して使用してもよい。
図10乃至図15に示すように、この実施形態の発臭性廃棄物の封止装置は、対向する封止シートSの供給機構1と、前記対向する封止シートSの圧着機構2と、前記封止シートSの切断機構3とを有し、対向する封止シートS相互間に発臭性廃棄物4を投入して圧着機構2により接着し、切断機構3により切断するようにしている。
前記封止シートSとして、包被基材と前記包被基材に形成された接着層(粘着層)とを具備すると共に、前記包被基材と接着層(粘着層)とによりガスバリア性を有し、発臭性廃棄物4を包被基材に包み込んで前記接着層(粘着層)により封止するようにしたものを用いることができる。前記包被基材として、プラスチック製フィルムやプラスチック製シート、紙、紙にプラスチック製フィルムをラミネートしたものや、紙に合成樹脂を含浸したものなどを用いることができる。包被基材と接着層とによるガスバリア性は、包被基材自体がガスバリア性を有するものとすることができ、接着層がガスバリア性を有するものとすることができ、包被基材と接着層との相乗作用によりガスバリア性を有するものとすることもできる。さらに前記接着層として、常温で少しべたついた手触りがする粘着層などを用いることができる。この実施形態では、封止シートS(幅250mm×長さ20m)として、未延伸ポリプロピレン(CPP)製フィルムからなる包被基材(厚さ25μm)の片面にポリエステル系ポリウレタン樹脂(三洋化成社製、商品名サンプレンIB−129)からなる粘着層(厚さ5μm)を積層一体化したものを用いた。封止シートSは、ロール状に巻回して巻き出せるようにしている。
前記対向する封止シートSの圧着機構2は、圧着ロール5(138φ×250mm)とその駆動機構とを有する。図14に示すように、前記圧着ロール5は両サイドのアルミニウム部分6をローレット加工(綾目、平目)している。ここでローレット加工ではなく、アルミニウムの金属部分にウレタンゴムで被覆した構造でもよい。そして、前記両サイドのアルミニウム部分6は、中央の軸体7と外周の1箇所の圧着域8とで連結する構造としている。
また対向する圧着ロール5の前記駆動機構は、モータMによりベルトBとプーリPを介して回転駆動するようにしている。そして、対向する圧着ロール5のうちローレット加工した部分と前記圧着域8とで封止シートSの接着層(粘着層)同士を強く押し付けて封止するようにしている。
この発臭性廃棄物の封止装置はキッチンなどに据え置くようにしており、前記モータM等はAC・100V電源で駆動し、封止シートSにより封止した生ゴミ等は下方に溜めていくようにしている。交換して封止シートSにより封止した生ゴミ等は1個づつ切断して取り出すようにしてもよい。1個づつ取り出す場合には、取り出し口10から取り出す。
前記封止シートSの切断機構3は、操作レバー11によってリンク機構12を介して手動で切断刃13を操作するようにしている。前記切断刃13は先ず封止シートSの左右方向における略中央域に突き刺して、次いでスライド機構14により切断する左右方向に揺動・移動するようにしている。具体的には、先ず封止シートSの略中央に突き刺し、一方の端辺の方向に移動させ、その後他方の端辺の方向に移動させることにより確実に切断するようにしている。
前記封止シートSの切断機構3は切断時の封止シートSの支えとなる補助手段15(金属製の当て板)を具備し、前記補助手段15(当て板)には切断刃13の変位領域としてスリット16を形成している。前記補助手段15(当て板)は回動可能としている。
前記発臭性廃棄物4(生ゴミ等)は新聞紙等に包んで対向する封止シートS相互間に投入口21から略縦方向で投入し、前記圧着ロール5が1回転(360°)すると発臭性廃棄物4を1回処理するようにしている。
この発臭性廃棄物の封止装置は、次のようにして作動する。
前記投入口21から発臭性廃棄物4(生ゴミ等)を新聞紙等に包んで縦方向で投入した後、起動押しボタンスイッチ(図示せず)を始動すると、圧着ロール5が1回転(360°)して対向する封止シートSを圧着して発臭性廃棄物4(生ゴミ等)を封止する。ここで圧着ロール5は、安全対策等のため取り出し口10が締まっていることと切断刃13が所定の位置に待機(リミットスイッチを配置した)していることを条件として起動されるようにしている。また、圧着ロール5と同軸の検出板31(図12及び図13参照)の外周の1箇所に形成されたU字溝を光電センサ32(図12参照)で検知することにより、圧着ロール5が360°回転すると停止信号が出て回転が停止するようにしている。
封止された発臭性廃棄物4(生ゴミ等)は、この封止装置の下方の収納ボックス9内につづら状に溜まっていく。封止処理された発臭性廃棄物4(生ゴミ等)が所定数量(1日分で5〜6個程度)溜まると、封止シートSを手動で切断するようにしている。前記圧着ロール5は、封止シートSを切断する時に必要な切断領域を確保できるような径に設定している。これにより、装置の全自動化をより容易に達成できることが期待できる。
上記のように、本機に投入された発臭性廃棄物4(生ゴミ等)を対向する封止シートSによって自動パック(封止)し、手動にて切断するようにしている。
次に、この実施形態の発臭性廃棄物の封止装置の使用状態を説明する。
この発臭性廃棄物の封止装置では、対向する封止シートS相互間に発臭性廃棄物4(生ゴミ等を新聞紙等で包んだもの)を投入して圧着機構2により接着することができるので、発臭性廃棄物4を封止シートS相互間に封入することができる。そして、1個乃至複数個を処理すると切断機構3により封止シートSを切断して、周囲に臭いが漂い出さない状態で廃棄処理することができるという利点がある。
また、前記封止シートSの切断機構3は切断時の支えとなる補助手段15を具備し、前記補助手段15には切断刃13の変位領域が形成されたこととしており、切断時の支えとなる補助手段15により封止シートSの無用な変位(逃げ)を防止し、前記封止シートSがのれんに腕押しの状態とはならない状態で切断刃13が変位領域を移動して円滑に切断を行うことができるという利点がある。さらに、封止シートSの端辺からカットしようとすると封止シートSがくしゃくしゃとなってうまく切断できないことがあり得るが、前記切断刃13は封止シートSに突き刺して切断方向に移動するようにしているので、より確実に封止シートSを切断することができるという利点がある。
その上、前記発臭性廃棄物4は、対向する封止シートS相互間に略縦方向で投入するようにしており、発臭性廃棄物4は縦方向に長いので圧着機構2を介して封止した発臭性廃棄物4自体により補助手段15を機械的に押し下げることができ、特にクランク機構を設けなくて済むという利点がある。ここで、圧着ロール5が1回転すると発臭性廃棄物4を1回処理するように設定しており、発臭性廃棄物4の長さ的に丁度よいものとなる。ここで前記補助手段15は、付勢手段20(バネ)により元の位置に復帰させるようにしている。
また、発臭性廃棄物4を縦方向で投入すると、装置自体の縦方向の断面積が小さくて済むものとなり、家庭用等としてコンパクトに設計(全高を700〜1000mmに設定した)することができる。更に、発臭性廃棄物4を縦方向で投入すると、封止シートSの幅をより小さく設定することができる。
この発臭性廃棄物の封止装置は、生ゴミや赤ちゃんのおむつ、生理用廃ナプキンなどの廃棄処理に使用でき、生活関連用品への適用・組み込みが可能である。
(実施形態3)
家庭用の生ゴミや赤ちゃんなどの使用済み紙おむつなどを廃棄するためにこの発臭性廃棄物の封止装置を適用した。この実施形態では切断刃の自動変移機構を設置して自動化している。なお、実施形態1のように病院や老人保健施設などにおいて看護士や職員が患者や老人の相部屋を回っておむつを交換する場合や患者さんなどの個室に個人用として設置して使用してもよい。
図16乃至図25(及び図14)に示すように、この実施形態の発臭性廃棄物の封止装置は、対向する封止シートSの供給機構1と、前記対向する封止シートSの圧着機構2と、前記封止シートSの切断機構3とを有し、対向する封止シートS相互間に発臭性廃棄物4を投入して圧着機構2により接着し、切断機構3により切断するようにしている。
前記封止シートSとして、包被基材と前記包被基材に形成された接着層(粘着層)とを具備すると共に、前記包被基材と接着層(粘着層)とによりガスバリア性を有し、発臭性廃棄物4を包被基材に包み込んで前記接着層(粘着層)により封止するようにしたものを用いることができる。前記包被基材として、プラスチック製フィルムやプラスチック製シート、紙、紙にプラスチック製フィルムをラミネートしたものや、紙に合成樹脂を含浸したものなどを用いることができる。包被基材と接着層とによるガスバリア性は、包被基材自体がガスバリア性を有するものとすることができ、接着層がガスバリア性を有するものとすることができ、包被基材と接着層との相乗作用によりガスバリア性を有するものとすることもできる。さらに前記接着層として、常温で少しべたついた手触りがする粘着層などを用いることができる。この実施形態では、封止シートS(幅250mm×長さ20m)として、未延伸ポリプロピレン(CPP)製フィルムからなる包被基材(厚さ25μm)の片面にポリエステル系ポリウレタン樹脂(三洋化成社製、商品名サンプレンIB−129)からなる粘着層(厚さ5μm)を積層一体化したものを用いた。封止シートSは、ロール状に巻回して巻き出せるようにしている。
前記対向する封止シートSの圧着機構2は、圧着ロール5(138φ×250mm)とその駆動機構とを有する。図14に示すように、前記圧着ロール5は両サイドのアルミニウム部分6をローレット加工(綾目、平目)している。ここでローレット加工ではなく、アルミニウムの金属部分にウレタンゴムで被覆した構造でもよい。そして、前記両サイドのアルミニウム部分6は、中央の軸体7と外周の1箇所の圧着域8とで連結する構造としている。
ここで、前記対向する封止シートSの圧着機構2は対向する圧着ロール5を有すると共に、図22に示すように前記圧着ロール5は両サイドのシール部5Aとその間の弾性圧縮部5Bとを具備することとしても良い。前記弾性圧縮部5Bの材質として、変形しても元の形状に復元するウレタン樹脂製やフッ素樹脂製の発泡体(独立ないし連続気泡とすることができる)を用いることができる。前記弾性圧縮部5B(スポンジロール)は中央の軸体7に対して空回りしないように接着して固定しているが、他の機械的な方法によって相互間を固定してもよい。また弾性圧縮部5B(スポンジロール)の外径は、両サイドのシール部5Aの外径に対して±2〜4mmに設定した。
このように構成すると、発臭性廃棄物4等に介在して対向する封止シート相互間に噛み込んだ余分な空気(エア)は、対向する圧着ロール5の弾性圧縮部5Bによって押し出すことができ、さらに若干圧縮して過分な嵩張りを低減することができる。したがって、発臭性廃棄物4を新聞紙等でくるんで投入した場合、これを若干圧縮して元の容積によりも嵩低くすることができ、尚且つ封止シートSは両サイドのシール部5Aでシールされているので発臭性廃棄物4は外部にはみ出すことなく両サイドの密閉性も担保することができる。このように弾性圧縮部5Bを設けることにより、発臭性廃棄物4を新聞紙等で割りにラフな丸め方でくるんで投入した場合も結果的に嵩低く包装されることとなる。
また対向する圧着ロール5の前記駆動機構は、モータMによりベルトBとプーリPを介して回転駆動するようにしている。そして、対向する圧着ロール5のうちローレット加工した部分と前記圧着域8とで封止シートSの接着層(粘着層)同士を強く押し付けて封止するようにしている。
この発臭性廃棄物の封止装置はキッチンなどに据え置くようにしており、前記モータM等はAC・100V電源で駆動し、封止シートSにより封止した生ゴミ等は1個づつ自動切断して取り出し口10から取り出すようにしている。
すなわち、前記封止シートSの切断機構3は切断刃13の自動変移機構を有すると共に、前記自動変移機構は切断刃13が待機位置から進行して封止シートSに突き刺し引き続き切断方向に変移してから元の待機位置に復帰すべく制御するようにしている。よって、封止シートを人の手による手動ではなく自動で切断(カット)することができる。前記切断刃13の駆動源として、モータM(サーボモータやステッピングモータ)を用いた。また切断刃13の変移方向の転換位置の検知のために、マイクロフォトスイッチXを利用した。
具体的には、第1モータMの駆動によりラック&ピニオンRを介して切断刃13が当初の待機位置から進行して封止シートSの中央域を突き刺した位置に至ると、U字型のマイクロフォトスイッチX(奥側)と対応するドグYとの検知により第1モータ停止信号を出す。続いて、第2モータMが駆動されタイミングプーリ41とタイミングベルト42(43はテンションプーリ)とを介して切断刃13が一方の切断方向(図示では左方向)に変移し、封止シート左側方向の切断が完了するとマイクロフォトスイッチX(左端側)と対応するドグYとの検知により第2モータ停止信号→逆転信号を出す。そして、第2モータMが逆回転して切断刃13が他方の切断方向(図示では右方向)に変移して封止シート右側方向の切断が完了すると、マイクロフォトスイッチX(右端側)と対応するドグYとの検知により第2モータ停止信号→正転信号を出し、第2モータMが正回転して切断刃13が封止シートに突き刺した中央域の位置に戻り、マイクロフォトスイッチX(中央域)と対応するドグYとの検知により第2モータ停止信号を出す。そして、第1モータ逆転信号が出され、第1モータMが逆回転(バック)して切断刃13が後退し、元の待機位置に復帰するとマイクロフォトスイッチX(手前側)と対応するドグYとの検知により第1モータ停止信号を出し、切断刃13は停止する。これで自動切断の1回のサイクルが終了する。
また前記切断刃13の自動変移機構であるが、図23〜図25に示すように切断刃13を図示左側手前に待機させておき、図23及び図25に示すように切断時にはこの待機位置から斜め(右)前方方向(奥側)に進行(第1モータと第2モータを共に駆動)して封止シートSの中央域を突き刺しそのまま右切断方向に変移(第1モータが停止して第2モータのみ駆動)し、図24及び図25に示すように封止シートS右側方向の切断が完了すると逆転して切断刃13が左切断方向に変移して封止シート左側方向を切断し(第2モータのみ駆動)、左側方向の切断が完了すると切断刃13が後退する(第1モータのみ駆動)。こうして、切断刃13が元の待機位置に復帰し停止するように構成することもできる。
このように構成すると、切断刃13は図示左側手前すなわち機器のサイド(脇)で待機させることができるので発臭性廃棄物4自体の変移領域の邪魔になりにくいと共に、切断刃13が斜め方向に進行することによってカット時間を短縮することができるという利点がある。また中央位置のマイクロフォトスイッチXを省略することができるという利点もある。
前記封止シートSの切断機構3は切断時の封止シートSの支えとなる補助手段15(金属製の当て板)を具備し、前記補助手段15(当て板)には切断刃13の変位領域としてスリット16を形成している。前記補助手段15(当て板)は回動可能としている。
前記発臭性廃棄物4(生ゴミ等)は新聞紙等に包んで対向する封止シートS相互間に投入口21から略縦方向で投入し、前記圧着ロール5が1回転(360°)すると発臭性廃棄物4を1回処理するようにしている。
この発臭性廃棄物の封止装置は、次のようにして作動する。
前記投入口21から発臭性廃棄物4(生ゴミ等)を新聞紙等に包んで縦方向で投入した後、起動押しボタンスイッチ(図示せず)を始動すると、圧着ロール5が1回転(360°)して対向する封止シートSを圧着して発臭性廃棄物4(生ゴミ等)を封止する。ここで圧着ロール5は、安全対策等のため取り出し口10が締まっていることと切断刃13が所定の位置に待機(リミットスイッチを配置した)していることを条件として起動されるようにしている。また、圧着ロール5と同軸の検出板31(図12及び図13参照)の外周の1箇所に形成されたU字溝を光電センサ32(図12参照)で検知することにより、圧着ロール5が360°回転すると停止信号が出て回転が停止するようにしている。
封止された発臭性廃棄物4(生ゴミ等)は、1個づつ自動切断するようにしている。前記圧着ロール5は、封止シートSを切断する時に必要な切断領域を確保できるような径に設定している。これにより、装置の全自動化をより容易に達成できることが期待できる。上記のように、本機に投入された発臭性廃棄物4(生ゴミ等)を対向する封止シートSによって自動パック(封止)し、1個づつ自動切断するようにしている。
次に、この実施形態の発臭性廃棄物の封止装置の使用状態を説明する。
この発臭性廃棄物の封止装置では、対向する封止シートS相互間に発臭性廃棄物4(生ゴミ等を新聞紙等で包んだもの)を投入して圧着機構2により接着することができるので、発臭性廃棄物4を封止シートS相互間に封入することができる。そして、1個処理すると切断機構3により封止シートSを自動切断して、周囲に臭いが漂い出さない状態で廃棄処理することができるという利点がある。
また、前記封止シートSの切断機構3は切断時の支えとなる補助手段15を具備し、前記補助手段15には切断刃13の変位領域が形成されたこととしており、切断時の支えとなる補助手段15により封止シートSの無用な変位(逃げ)を防止し、前記封止シートSがのれんに腕押しの状態とはならない状態で切断刃13が変位領域を移動して円滑に切断を行うことができるという利点がある。さらに、封止シートSの端辺からカットしようとすると封止シートSがくしゃくしゃとなってうまく切断できないことがあり得るが、前記切断刃13は封止シートSに突き刺して切断方向に移動するようにしているので、より確実に封止シートSを切断することができるという利点がある。
その上、前記発臭性廃棄物4は、対向する封止シートS相互間に略縦方向で投入するようにしており、発臭性廃棄物4は縦方向に長いので圧着機構2を介して封止した発臭性廃棄物4自体により補助手段15を機械的に押し下げることができ、特にクランク機構を設けなくて済むという利点がある。ここで、圧着ロール5が1回転すると発臭性廃棄物4を1回処理するように設定しており、発臭性廃棄物4の長さ的に丁度よいものとなる。ここで前記補助手段15は、付勢手段20(バネ)により元の位置に復帰させるようにしている。
また、発臭性廃棄物4を縦方向で投入すると、装置自体の縦方向の断面積が小さくて済むものとなり、家庭用等としてコンパクトに設計(全高を700〜1000mmに設定した)することができる。更に、発臭性廃棄物4を縦方向で投入すると、封止シートSの幅をより小さく設定することができる。
この発臭性廃棄物の封止装置は、生ゴミや赤ちゃんのおむつ、生理用廃ナプキンなどの廃棄処理に使用でき、生活関連用品への適用・組み込みが可能である。
発臭性廃棄物を封止シート相互間に封入することができ周囲に臭いが漂い出さないことによって、種々の発臭性廃棄物の封止の用途に適用することができる。
この発明の発臭性廃棄物の封止装置の実施形態1で機構の特徴を説明する図。 図1の発臭性廃棄物の封止装置の正面図。 図1の発臭性廃棄物の封止装置の背面図。 図1の発臭性廃棄物の封止装置の平面図。 図1の発臭性廃棄物の封止装置の圧着ロール(片側)の斜視図。 図1の発臭性廃棄物の封止装置の封止シートの切断機構を説明する一部破断斜視図。 図1の発臭性廃棄物の封止装置の全体斜視図。 図1の発臭性廃棄物の封止装置の使用状態を説明する斜視図。 図1の発臭性廃棄物の封止装置のおむつ交換カートに組み込んだ使用状態を説明する側面図。 この発明の発臭性廃棄物の封止装置の実施形態2で機構の特徴を説明する図。 図10の発臭性廃棄物の封止装置の正面図。 図10の発臭性廃棄物の封止装置の右側面図。 図10の発臭性廃棄物の封止装置の平面図。 図10の発臭性廃棄物の封止装置の圧着ロール(片側)の斜視図。 図10の発臭性廃棄物の封止装置の全体斜視図。 この発明の発臭性廃棄物の封止装置の実施形態3を説明する正面図。 図16の発臭性廃棄物の封止装置の要部拡大図。 図16の発臭性廃棄物の封止装置のA―A線矢視図。 図16の発臭性廃棄物の封止装置の右側面図。 図19の発臭性廃棄物の封止装置の要部拡大図。 図16の発臭性廃棄物の封止装置の平面図。 図16の発臭性廃棄物の封止装置の圧着ロール(片側)の他の実施形態を示す斜視図。 図16の発臭性廃棄物の封止装置の切断刃の自動変移機構の別の態様の切断刃の変移工程で前サイクルを説明する斜視図。 図23の切断刃の自動変移機構の切断刃の変移工程で後サイクルを説明する斜視図。 図23の切断刃の変移工程の前サイクルと図24の切断刃の変移工程の後サイクルとを併せて説明する平面図。 従来のおむつ交換カートを説明する斜視図。
符号の説明
1 供給機構
2 圧着機構
3 切断機構
4 発臭性廃棄物
5 圧着ロール
5A シール部
5B 弾性圧縮部
13 切断刃
15 補助手段
31 検出板
32 光電センサ
S 封止シート

Claims (9)

  1. 対向する封止シート(S)の供給機構(1)と、前記対向する封止シート(S)の圧着機構(2)と、前記対向する封止シート(S)の切断機構(3)とを有し、前記対向する封止シート(S)の圧着機構(2)は対向する圧着ロール(5)を有すると共に、前記圧着ロール(5)は両サイドのシール部(5A)とその間の弾性圧縮部(5B)とを具備してなり、
    対向する封止シート(S)相互間に発臭性廃棄物(4)を投入した後、圧着機構(2)により圧着ロール(5)が対向する封止シート(S)を圧着して発臭性廃棄物(4)を封止し、切断機構(3)により切断するようにしたことを特徴とする発臭性廃棄物の封止装置。
  2. 圧着ロール(5)は、弾性圧縮部(5B)の外径が、両サイドのシール部(5A)の外径よりも大きく設定されてなり、
    対向する圧着ロール(5)の弾性圧縮部(5B)によって、発臭性廃棄物(4)に介在して対向する封止シート(S)相互間に噛み込んだ余分な空気を押し出すことができ、さらに若干圧縮して過分な嵩張りを低減することができ、尚且つ封止シート(S)は両サイドのシール部(5A)でシールされる請求項1記載の発臭性廃棄物の封止装置。
  3. 前記封止シート(S)の切断機構(3)は切断時の支えとなる補助手段(15)を具備し、
    前記補助手段(15)には切断刃(13)の変位領域が形成された請求項1または2記載の発臭性廃棄物の封止装置。
  4. 前記切断刃(13)は封止シート(S)に突き刺して切断方向に移動するようにした請求項3記載の発臭性廃棄物の封止装置。
  5. 前記封止シート(S)の切断機構(3)は切断刃(13)の自動変移機構を有すると共に、前記自動変移機構は切断刃(13)が待機位置から進行して封止シート(S)に突き刺し引き続き切断方向に変移してから元の待機位置に復帰すべく制御するようにした請求項1乃至4のいずれかに記載の発臭性廃棄物の封止装置。
  6. 前記対向する封止シート(S)の圧着機構(2)は圧着ロール(5)を有すると共に、前記圧着ロール(5)の回転に連動して補助手段(15)が封止シート(S)の変位軌跡から退避するようにしたクランク機構を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の発臭性廃棄物の封止装置。
  7. 前記圧着ロール(5)の回転の検出板(31)を有し、前記検出板(31)の外周に形成された複数の溝部を光電センサ(32)で検知・演算して停止信号を発信して前記圧着ロール(5)の回転を停止させるようにした請求項5記載の発臭性廃棄物の封止装置。
  8. 前記発臭性廃棄物(4)は対向する封止シート(S)相互間に略横方向で投入するようにした請求項1乃至7のいずれかに記載の発臭性廃棄物の封止装置。
  9. 前記発臭性廃棄物(4)は対向する封止シート(S)相互間に略縦方向で投入するようにした請求項1乃至7のいずれかに記載の発臭性廃棄物の封止装置。
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