JP4065646B2 - 漂白洗浄剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、吐出装置を備えた吐出容器を用いて垂直面や傾斜面の汚れ対象物に漂白洗浄剤を噴霧したときに、スムーズな吐出性が得られると共に、優れた付着滞留性、漂白性能及び保存安定性を示し、浴室、台所等の硬質表面に好適に使用できる漂白洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、住居廻りにおける浴室、浴槽、台所等のタイル、目地、プラスチックス、陶器、排水管等の水を頻繁に使用する箇所の汚れは、カビに起因する有機物によるものが多く、界面活性剤を主成分とする通常の洗浄剤ではなかなか除去することができないため、これらの汚れを除去するには、次亜塩素酸アルカリ金属塩を主基剤とする漂白洗浄剤が多用されている。
【0003】
その際、手軽に使用するためにトリガー式スプレーヤー等の吐出装置を備えた吐出容器に漂白洗浄剤を収納し、この吐出装置を用いて漂白洗浄剤を噴霧する方法が多く採用されている。また、ミストの飛散防止等のために界面活性剤を配合し、吐出液を泡状に吐出することが提案されている(特開昭63−72798号、特開昭63−165495号公報)。更に、垂直面や傾斜面の付着滞留性を向上させるために、2種以上の界面活性剤によるコンプレックス等を利用した塩析による増粘方法が開示されている(特開平6−184594号、特開平10−60491号公報)。
【0004】
しかしながら、これら界面活性剤による組成物をトリガー式スプレーヤー等の吐出装置を用いて噴霧しようとした場合、何れもそのレオロジー特性がニュートン流動を示す組成物であることから、増粘した組成物は吐出容器を作動させるための剪断力ではノズル部分から正常な吐出パターンが得られず、しかも、連続的に噴霧できないという致命的な問題を有するか、或いは連続的に噴霧は出来るものの、吐出された組成物は次亜塩素酸アルカリ金属塩による高電解質溶液中ではほとんど増粘がみられないために、満足できるレベルの付着滞留性に達しないという問題があった。
【0005】
従って、本発明の目的は、吐出装置を備えた容器内に収納してトリガー式スプレーヤー等の吐出装置を用いて漂白洗浄剤組成物を吐出する際、界面活性剤単独系でありながら準粘性流動を示す組成物を実現することにより、吐出容器から良好な吐出パターンが得られると共に、吐出後は垂直面や傾斜面に付いている汚れ対象物に対して優れた付着滞留性及び漂白性能を発揮し、経時による保存安定性の良好な漂白洗浄剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討を行った結果、次亜塩素酸アルカリ金属塩、アルカリ剤を含有する漂白洗浄剤組成物に、脂肪酸のアルカリ金属塩、アミンオキサイド、アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む界面活性剤混合物を特定量配合し、該組成物の粘度を、連続的に剪断速度を変化できるHaake RS−100粘度計で測定した25℃における粘度が、0.5sec−1の剪断速度下では100〜1×105mPa・s、3000sec−1の剪断速度下では0.1〜100mPa・sの範囲とすると、この漂白洗浄剤組成物は、吐出時の高剪断速度域では低い粘性を有し、壁面等に付着した際の低剪断速度域(静置)では高い粘性を有するという、界面活性系であるにもかかわらず優れたチキソトロピー性を有するため、容器本体内に収納した漂白洗浄剤組成物を吐出させる吐出装置を備えた吐出容器に収納した場合、吐出装置から極めてスムーズに吐出すると共に、吐出した後は垂直面や傾斜面等の汚れ対象物に対して優れた付着滞留性、更には高い漂白性能を示し、また、経時による保存安定性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
従って、本発明は、漂白洗浄剤組成物を収納する容器本体と、該容器本体内に収納された漂白洗浄剤組成物を吐出させる吐出装置とを備えた吐出容器入り漂白洗浄剤であって、前記容器本体内に収納される漂白洗浄剤組成物が、(1)次亜塩素酸アルカリ金属塩;0.1〜10質量%、(2)アルカリ剤;0.1〜5質量%、(3)(a)脂肪酸のアルカリ金属塩、(b)アミンオキサイド、及び(c)アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む界面活性剤混合物;0.1〜10質量%を含有してなり、25℃におけるHaake RS−100粘度計で測定した粘度が、0.5sec−1の剪断速度下では100〜1×105mPa・s、3000sec−1の剪断速度下では0.1〜100mPa・sであることを特徴とする漂白洗浄剤を提供する。
【0008】
以下、本発明について更に詳細に説明すると、本発明の漂白洗浄剤は、次亜塩素酸アルカリ金属塩、アルカリ剤、界面活性剤を特定量配合し、Haake RS−100粘度計で測定した25℃における粘度が特定範囲のものである。
【0009】
本発明に使用される(1)成分の次亜塩素酸アルカリ金属塩としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等が挙げられ、特に次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
本発明の漂白洗浄剤組成物中における(1)成分の次亜塩素酸アルカリ金属塩の含有量は、通常、組成物全体の0.1〜10質量%、好ましくは1〜5質量%の範囲である。(1)成分の含有量が0.1質量%未満であると漂白力が不足し、また、10質量%を越えても漂白力は特に向上しない。
【0010】
本発明に使用される(2)成分のアルカリ剤としては、特に制限されないが、苛性アルカリや珪酸塩等が挙げられる。苛性アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が、珪酸塩としてはメタ珪酸ナトリウム等が使用されるが、これらのうち水酸化ナトリウムが好ましく使用される。
【0011】
本発明の漂白洗浄剤組成物中における(2)成分のアルカリ剤の含有量は、通常、組成物全体の0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜3質量%の範囲である。(2)成分の含有量が0.1質量%未満になると経時による安定性が劣化し、5質量%を越えると皮膚や眼の粘膜に対する影響が考えられ、配合による効果が発揮できない。
【0012】
本発明に用いられる(3)成分の界面活性剤混合物は、(a)脂肪酸のアルカリ金属塩、(b)アミンオキサイド、(c)アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む界面活性剤混合物である。
【0013】
上記の界面活性剤混合物について、更に詳細に説明する。(a)成分である脂肪酸のアルカリ金属塩としては、特に制限されないが、炭素数が8〜20の直鎖または分岐鎖の不飽和を含む脂肪酸のアルカリ金属塩が好適である。適当な不飽和を含む脂肪酸のアルカリ金属塩としては、例えば、平均約12個の炭素を含むヤシ脂肪酸(ヤシ油に由来)、平均約18個の炭素原子を含む獣脂脂肪酸(獣脂類脂肪に由来)、オレイン酸、リノール酸等のナトリウム塩、カリウム塩などが挙げられる。これら不飽和脂肪酸のアルカリ金属塩は、単独で使用してもよいが、例えば、オレイン酸、リノール酸等の不飽和脂肪酸とラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の飽和脂肪酸との混合物のナトリウム塩、カリウム塩などを使用してもよい。この不飽和脂肪酸塩の割合は、(a)成分中に2質量%以上、特に7質量%以上であることが好ましい。不飽和脂肪酸の占める割合が少なすぎると系の粘度が低下し、結果として付着滞留性が劣化するので好ましくない。
【0014】
本発明の漂白洗浄剤組成物中における(a)成分の含有量は、組成物全体の0.01〜3質量%、好ましくは0.1〜2質量%の範囲である。(a)成分の含有量が0.01質量%未満になると付着滞留性が劣り、3質量%を越えると系の安定性が劣化する。
【0015】
(b)成分のアミンオキサイドとしては、特に制限されないが、第三級アミンオキサイドであることが好ましく、一般式R1R2R3N→Oで表される第三級アミンオキサイドであることが更に好ましい。前記一般式において、R1は炭素数8〜20のアルキル基であり、例えば、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、及び天然物から誘導された炭素数の異なるアルキル基の混合物等が挙げられる。これらの中では、ドデシル基、ヤシ油由来のアルキル基が好ましい。R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられるが、好ましくはメチル基である。第三級アミンオキサイドの具体的な例としては、ヤシジメチルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
【0016】
本発明の漂白洗浄剤組成物中における(b)成分の含有量は、組成物全体の0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜3質量%の範囲である。(b)成分の含有量が0.01質量%未満になると付着滞留性が劣り、5質量%を越えると経時による次亜塩素酸アルカリ金属塩の安定性が劣化する。
【0017】
(c)成分のアルキルベンゼンスルホン酸塩としては、特に制限されないが、ベンゼン環に置換するアルキル基の炭素数が8〜20、好ましくは12〜14であり、しかも直鎖状のものが好適である。
本発明の漂白洗浄剤組成物中における(c)成分の含有量は、組成物全体の0.01〜0.5質量%、好ましくは0.05〜0.3質量%の範囲である。(c)成分の含有量が0.01質量%未満になると付着滞留性が劣り、0.5質量%を越えると系の安定性が劣化する。
【0018】
これらの界面活性剤を、主に次亜塩素酸アルカリ金属塩による高電解質溶液中に分散させた場合、静置状態や低剪断速度域においてはひも状ミセルが絡まりあって高粘度化が図られ、吐出容器のノズルから吐出される高剪断速度域では流れに対して絡まりが解けるか、或いはひも状ミセルが平行に配列するために粘性が極度に低下すると考えられる。垂直面や傾斜面等の被洗物に吐出された組成物は、付着した状態である低剪断速度域、静置状態に戻ると再びランダムな絡まりが形成されるものと考えられ、再び粘性が高くなる準粘性流動のチキソトロピー性を示す。
【0019】
本発明においては、組成物が上記のような構造粘性を有することが重要であり、このためには、組成物がトリガー式スプレーヤー等の吐出装置から噴霧する際の高剪断速度域では低い粘性を有し、壁面等に付着した際の低剪断速度域(静置)では高い粘性を有する必要がある。即ち、25℃におけるHaake RS−100粘度計で測定した粘度が、3000sec−1の高剪断速度域では0.1〜100mPa・s、好ましくは1〜50mPa・s、更に好ましくは1〜10mPa・sであり、0.5sec−1の低剪断速度域(静置)では100〜1×105mPa・s、好ましくは5×102〜1×105mPa・s、更に好ましくは1×103〜1×105mPa・sである必要がある。3000sec−1の高剪断速度域における粘度が上記値よりも高くなると、トリガー式スプレーヤー等の吐出装置から組成物を噴霧し難くなるので好ましくない。また、0.5sec−1の低剪断速度域(静置)における粘度が上記値よりも低くなると、壁面等における付着滞留性が低下し、また、上記値よりも高くなると後述のトリガー式スプレーヤー等の吐出装置におけるディップチューブから組成物を連続的にくみ上げることができ難くなる。
【0020】
本発明の漂白洗浄剤組成物における(3)成分の界面活性剤のトータル含有量は、通常、組成物全体の0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%の範囲である。(3)成分の含有量が0.1質量%未満になると壁面等における付着滞留性が劣化し、10質量%を越えると組成物の粘度が高くなりすぎ、トリガー式スプレーヤー等の吐出装置を用いた場合に組成物を噴霧し難くなると共に、ディップチューブから組成物を連続的にくみ上げることができ難くなるので好ましくない。
【0021】
本発明の漂白洗浄剤組成物は、上記(1)〜(3)成分を必須成分とするが、その他に洗浄性能を向上させるビルダーとして、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩等の芳香族スルホン酸塩、溶剤、着色剤、香料等の任意成分を配合することも可能である。これら任意成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で通常量とすることができる。また、本発明の漂白洗浄剤組成物は、上記の必須成分及びそれ以外の任意成分にバランス量の水を加えて常法により調整することができる。
【0022】
漂白剤組成物を被洗物へ塗布する際、その適用部位を明確にするために、上記任意成分として着色剤を含有させることが好ましい。着色剤としては、次亜塩素酸アルカリ金属塩の強い酸化力に耐え得るように、合成染料を使用することが好ましい。
合成染料としては、特に限定されないが、一般に用いられる直接染料、酸性染料、媒染・酸性媒染染料、塩基性染料、建染染料、硫化染料、アゾイック染料、分散染料、反応染料等が挙げられる。これらのうち直接染料、酸性染料、分散染料、反応染料が耐酸化・分解性の点で好ましい。
【0023】
具体的な例としては、Direct Yellow 12、Direct Yellow 28、Direct Yellow 96、Direct Orange 39、Acid Yellow 38、Acid Yellow 104、Acid yellow 219、Acid Orange 67、Acid Orange 87、Acid Green 28、Reactive Yellow 75等が挙げられる。
【0024】
漂白洗浄剤組成物における着色剤の含有量は、通常0.0005〜0.1質量%、好ましくは0.001〜0.05質量%の範囲である。含有量が0.0005質量%未満になると適用部位の視認性を明確にする目的が果たされず、0.1質量%を越えても配合による効果が十分に期待できず、また審美的に好ましくない。
【0025】
更に、本発明の漂白洗浄剤組成物中における塩素イオンの含有量は、塩化ナトリウムモル濃度換算で次亜塩素酸アルカリ金属塩のモル濃度に対して1.2倍以下であることが好ましく、1.0倍以下であることが更に好ましい。塩素イオンの含有量が塩化ナトリウムモル濃度換算で次亜塩素酸アルカリ金属塩のモル濃度に対して1.2倍を越えると上記着色剤が退色しやすく、次亜塩素酸アルカリ金属塩の安定性が悪くなるのであまり好ましくない。
【0026】
塩素イオンの含有量を塩化ナトリウムモル濃度換算で次亜塩素酸アルカリ金属塩のモル濃度に対して1.2倍以下にするためには、原料の次亜塩素酸アルカリ金属塩溶液中に存在する塩化ナトリウムの含有量を調整することが好ましい。即ち、例えば水酸化ナトリウム溶液に塩素ガスを吸収させて次亜塩素酸ナトリウム溶液を製造する際に、生成する次亜塩素酸ナトリウムの濃度を各種設定することにより、塩化ナトリウムの含有量を調整することができる。また、生成した次亜塩素酸ナトリウム溶液を遠心分離機で分離することにより塩化ナトリウムの含有量を調整することもできる。
【0027】
本発明の吐出容器としては、上記の組成物を吐出する吐出装置を備えたものであって、該吐出装置にピストン・シリンダー等の摺動部あるいはポンプハウジングに対する通液体等の嵌合部を有するものであれば特に制限なく使用される。
【0028】
具体的な例としては、図1に示したような吐出容器1、即ち容器本体2内に収納された組成物を、トリガー3を引いてピストン4・シリンダー5を作動させることにより吐出させるトリガー式スプレーヤー6を備えた吐出容器1、及びポンプヘッドを上下動させて容器本体内に収納された組成物をディップチューブを通じて吐出するポンプスプレイヤー等を吐出装置として備えた吐出容器が使用される。
【0029】
【発明の効果】
本発明の漂白洗浄剤は、漂白洗浄剤組成物が界面活性剤系でありながら優れたチキソトロピー性を有することから、トリガー式スプレーヤー等の吐出装置を備えた吐出容器に収納した組成物を吐出装置から吐出させる際に、何ら抵抗無く良好に吐出すると共に、吐出液が被塗布面への付着滞留性に優れ、それ故、垂直面や傾斜面の汚れ対象物に噴霧した剤が垂れにくいため、非常に良好な漂白力が短時間で得られる。従って、本発明製剤は、何度も同じ場所に剤をかける必要がなく、手首の疲労感が軽減でき、剤の無駄な浪費がなくなる。しかも、本発明組成物は、経時による系の安定性が非常に良好である。従って、浴室、台所、トイレなどの硬質表面に好適に使用される。
【0030】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
【0031】
〔実施例、比較例〕
表1、表2に示す組成の各種漂白洗浄剤を調整し、粘度、吐出性、付着滞留率、漂白力及び保存安定性を下記の基準に基づいて評価した。得られた結果を表1、表2に示した。なお、ヤシ脂肪酸としては、ヤシ脂肪酸ナトリウム;1=椰子脂肪酸(日本油脂製)、ヤシ脂肪酸ナトリウム;2=NAA−415(日本油脂製)を用いた。
【0032】
〈粘度の測定法〉
HAAKE FISONS社製の粘度計(Rheo Stress RS−100)を用いて各種漂白洗浄剤組成物の粘度を測定した。コーンプレートはC35/4°を用い、試料量は約0.5mLとし、剪断速度は0〜3000sec−1/10分、3000〜0sec−1/10分で測定を行い、往路時における3000sec−1の粘度と帰路時における0.5sec−1の粘度を求めた。
【0033】
〈吐出性の評価法〉
トリガー式スプレーヤー(吉野工業所製;YT87L−FM)に各種漂白洗浄剤組成物を充填し、距離が20cmになる位置から垂直に立てたスプレーパネルの中央部分に合計10回ストロークした。初期の空うちによる影響等を除くため、5回〜10回までストロークしたときの吐出性を5人のパネラーにより下記の評価基準に従って官能評価した。
【0034】
評価基準;
○:抵抗無くストロークでき、均一に剤が吐出できる。
△:ストロークに若干抵抗があり、連続噴霧がしにくい。
×:ストロークにかなり抵抗があり、連続噴霧できない。
【0035】
〈付着滞留率の測定法〉
吐出性評価と同様に、各種漂白洗浄剤を2ストローク噴霧し、1分後にパネルの重量を測定する。この試験を3回行い、次式により付着滞留率を算出した。
【数1】
【0036】
〈漂白力の測定法〉
黒カビ(Cladosporium cladosporioides)を培養し、被着させた素焼きタイル〔イナックス(INAX)社製:SPKC−1060〕をモデルプレートとして用いた(素焼きタイルのL値を100として計算したときのモデルカビプレートのL値=30〜40)。このモデルカビプレートを垂直に置き、トリガー式ディスペンサー(吉野工業所製;YT87L−FM)を用いて各種漂白洗浄剤を1ストローク(約0.8g)プレートの中央部に10cmの距離から噴霧した。3分間放置し、水洗、風乾した後、色彩色差計〔ミノルタ(MINOLTA)社製;CR−200〕を用いて明度(L値)を測定した。
【0037】
〈保存安定性の評価法〉
各種漂白洗浄剤組成物90gをポリエチレンテレフタレート製の透明容器(竹本容器社製:JOY−120)に充填し蓋をして、40℃の恒温槽(タバイ エスペック社製:プラチナスPU−4SP)に1ヵ月間入れた後、外部に取り出して外観の変化を肉眼で観察し、下記の評価基準で評価した。
【0038】
評価基準;
○:変化なし
△:析出物や沈殿がわずかに見られる
×:析出物や沈殿がかなり見られる
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】吐出装置を備えた吐出容器の要部の概略断面図である。
【符号の説明】
1吐出容器
2容器本体
3トリガー
4ピストン
5シリンダー
Claims (2)
- 漂白洗浄剤組成物を収納する容器本体と、該容器本体内に収納された漂白洗浄剤組成物を吐出させる吐出装置とを備えた吐出容器入り漂白洗浄剤であって、前記容器本体内に収納される漂白洗浄剤組成物が、(1)次亜塩素酸アルカリ金属塩;0.1〜10質量%、(2)アルカリ剤;0.1〜5質量%、(3)(a)脂肪酸のアルカリ金属塩、(b)アミンオキサイド、及び(c)アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む界面活性剤混合物;0.1〜10質量%を含有してなり、25℃におけるHaake RS−100粘度計で測定した粘度が、0.5sec−1の剪断速度下では100〜1×105mPa・s、3000sec−1の剪断速度下では0.1〜100mPa・sであることを特徴とする漂白洗浄剤。
- 前記(a)成分の含有量は漂白洗浄剤組成物全体の0.01〜3質量%であり、前記(b)成分の含有量は漂白洗浄剤組成物全体の0.01〜5質量%であり、前記(c)成分の含有量は漂白洗浄剤組成物全体の0.01〜0.5質量%である請求項1に記載の漂白洗浄剤。
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