JP4063952B2 - プラスチックシートから成るチューブウエブのための引き出し装置 - Google Patents

プラスチックシートから成るチューブウエブのための引き出し装置 Download PDF

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  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
発明は、定置に配置されたブローヘッドを有する押出機から製造される、プラスチックシートから成るチューブウエブ(帯条に供給されるチューブ)のための引き出し装置であって、幅の広い円形横断面を有する形状で供給されたチューブウエブのためのレイフラット装置と、該レイフラット装置によって扁平にされたチューブウエブを、定置の巻取り機に搬送するための定置の搬送装置とを備えており、レイフラット装置と定置の搬送装置との間で装置フレームに、少なくとも1つの変向ローラと少なくとも1つのターニングバーとを備えたリバースシステムが旋回可能に支承されており、該リバースシステムが、少なくとも1つの変向ローラ及び少なくとも1つのターニングバーに応じて鉛直方向で互いに間隔を保って配置された少なくとも2つのターンテーブルを有しており、これらのターンテーブルの中心点が、装置の中央の鉛直軸線に配置されていて、種々異なる旋回角度を有するそれぞれ1つの周転円運動歯車伝動装置(又はエピ・サイクリックギヤ)を介して逆転可能に駆動せしめられる形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】
ブロー成形法によってプラスチックシートからチューブウエブを製造する際に、厚さの公差は避けられない。この厚さの公差は、例えば一般的な製造許容誤差に基づいて、シート製造のために使用された押出機のブローヘッド内、押出し成形過程に続いて、広げられた円形横断面を有するチューブウエブが通過する寸法決め装置内で、また内部冷却及び外部冷却によって或いはその他の外部の状況によって生じる。このような形式のチューブシートウエブ(帯状のチューブシート)を平らにした(レイフラット)状態で巻取り装置に巻取る場合には、適当な対抗手段なしでは厚さの公差が加えられることによって、巻き上げシートに環状隆起部が形成され、この領域内でシートが残留変形し、チューブシートウエブにプリント及びその他の処理を行うことが困難となる。
【0003】
巻き上げシートに環状隆起部が形成されるの避けるための適当な手段として、チューブウエブのためのいわゆる引き出し装置が開発されており、この引き出し装置においては、分割された装置部分のリバース運動が、チューブウエブをレイフラット(平らに)する際に、このレイフラット作業時に形成される折り畳み縁部が周期的に移動するように働く。これによって、場合によっては生じる厚さの公差が相応に、レイフラットされたチューブウエブの幅全体に亙って現れる。次いで、レイフラットされたチューブウエブ又は前もって半分に分離された個別のウエブを巻き上げ装置で巻き上げる際に、このような形式で、シートの厚さの公差が加えられることによる環状隆起部の形成は避けられる。この場合には、リバース運動の旋回角度が十分に大きく選定されていなければならない。
【0004】
公知の装置(ドイツ連邦共和国特許第2035584号明細書)においては、レイフラット装置はそのスクィーズローラと共に、ほぼ360゜に亙って、供給されたチューブウエブの軸線を中心にして逆転(リバース)可能に旋回せしめられ、このリバース運動の旋回角度は、逆転可能な引き出し装置の多くの使用例のために合わされていて、ウエブを約180゜に亙って変向させるための2つの回転可能な変向ローラと並んで、ウエブを同時に及び互いに交互に方向変化させながら約180゜変向させるための回転不能な2つのターニングバーが設けられている。他方では、スクィーズローラを備えたレイフラット装置の逆転運動が、360゜よりも小さい使用例においては、引き出し装置の逆転可能な部分内でチューブウエブを操作するために、2つの変向ローラの間に1つのターニングバーを設けるだけで十分である。しかしながら2つ以上の変向ローラ及びターニングバーを使用してもよい。
【0005】
公知の引き出し装置においては、供給されたチューブウエブの軸線を中心にして旋回可能な、装置内での変向ローラ及びターニングバーの支持は、変向ローラ及びターニングバーの軸線が、レイフラット装置の回転軸線を中心にした円弧に対して接線方向に延びており、この場合、変向ローラは、それぞれ可能な運転位置において、チューブウエブによって巻き掛けられる、ターニングバーの部分の半径方向外側に配置されている。変向ローラ及びターニングバーの旋回角度は、レイフラット装置から離れるに従って小さくなり、シートチューブは、変向ローラとターニングバー並びに、レイフラットされたチューブウエブを搬出するための定置の搬送装置との間で、互いに平行で水平な平面でガイドされる。これによって、逆転可能なシステムの構造高さを小さくすることができ、しかも、ターニングバーの軸線によって描かれる円の曲率半径を、π/4 × ターニングバー直径の大きさにするという手段によって、逆転システムの旋回運動中にプラスチックシート−チューブウエブが側方に延びないように作用する。この場合、ターニングバーにそれぞれ侵入し及びターニングバーからそれぞれ退出するチューブウエブストランド(Schlauchbahnstraenge)の中心軸線の交点は、逆転可能なシステムの中心旋回軸線内に位置している。逆転旋回運動中に、チューブウエブストランドが鋏状に旋回軸線を中心にして開閉するので、理論的に、2つのチューブウエブストランドに互いに対称的に逆向きの同じ摩擦力が働き、これによって、逆転運転中に一方方向に働く摩擦力に基づいて、ターニングバーにおいてチューブウエブが軸方向でずれることは避けられる。
【0006】
公知の引き出し装置においては、レイフラット装置、変向ローラ及びターニングバーがすべて、逆転旋回運動を行うために比較的薄い中心軸で支えられている。この中心軸は、供給されたチューブウエブの軸線の鉛直方向の延長部に延びていて、装置フレームで回転可能に支承されている。この場合、逆転可能なシステムの全重量は、中央軸によって支持されており、これによって、逆転可能なシステムは揺動及び振り子運動に非常に弱く、これは、例えば作業員が引き出し装置の所属の移動路上を移動する時に、長い鉛直方向の引き出し経路に従って高い位置に配置された引き出し装置において、非常に迅速に生じる。しかも、公知の逆転システムの組み付け及び保守、及び特にチューブウエブを引き出し装置内に導入することも、供給されたチューブウエブの軸線の延長部の装置中央に配置された支持軸のために、時間がかかり面倒である。何故ならば、この中央の領域は、アクセス(接近)するのが困難であって、部分的に、装置を貫通して供給されたチューブウエブによって占められるからである。
【0007】
ヨーロッパ特許第0408996号明細書には、請求項1の上位概念に記載した公知の引き出し装置について記載されており、この公知の引き出し装置は、鉛直方向に上下に多数配置されたターンテーブルを備えていて、これらのターンテーブルは逆転伝動装置を介して、種々異なる旋回角度で逆転可能に駆動せしめられる。この場合、装置フレームは、ターンテーブルを回転可能に下側で支持するための保持フレームを備えていて、ターンテーブルと保持フレームとは、チューブウエブの軸線を中心にして回転可能で、圧力にさらされた1組のターンテーブルを構成するために直接的に互いに支持されているか、若しくは介在された転動体を介して保持フレームで支えられている。この公知の構成においては、ターンテーブルの内径は、装置の最大作業幅と同じに選定されており、この最大作業幅は、装置で処理される、レイフラット(平ら)にされたチューブウエブの最大可能なウエブ幅に相当する。この寸法に基づいて、1組のターンテーブルは頑丈な構造を成しており、この頑丈な構造によって、装置フレームに取り付けられた移動路若しくは作業路上を移動する際に妨害となる揺動若しくは振り子運動は取り除かれるが、レイフラット装置から逆転システムへのアクセス可能性は、介在された1組のターンテーブルの保持フレームによって妨げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の課題は、請求項1の上位概念に記載した形式の引き出し装置を改良して、冒頭に述べたドイツ連邦共和国特許第2035584号明細書により公知の、逆転可能なシステムの運動学、及びこの運動学によって得られた、定置のチューブシートブローヘッドから逆転可能な引き出し装置を通って定置の巻取り装置への制御されたガイドを維持しながら、一方では逆転可能なシステムが、妨害的な揺動及び振り子運動を良好に避けることができる形状安定性を有していて、それと同時に他方では、レイフラット装置から逆転システムへの良好なアクセスが保証されるようなものを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決した本発明によれば、周転円運動歯車伝動装置がそれぞれ、太陽歯車としての所属のターンテーブルと、これらのターンテーブルの外周部に対応配置された遊星歯車とを備えた開放した遊星歯車伝動装置として構成されていて、周転円運動歯車伝動装置の、それぞれ遊星歯車を支持するウエブが、共通の1つの伝動装置ブリッジにまとめられており、伝動装置ブリッジが同時に旋回フレームを形成していて、該旋回フレーム内で、ターンテーブルと、変向ローラと、ターニングバーのホルダとが支持されている。
【0010】
【発明の効果】
本発明の構成においては、周転円運動歯車伝動装置がそれぞれ開放した遊星歯車伝動装置として構成されており、この開放した遊星歯車伝動装置においては、それぞれ遊星歯車を支持するウエブが、構成ユニットとしての共通の伝動装置ブリッジにまとめられていることによって、頑丈な保持構造が得られ、この保持構造によって、装置の中央の鉛直軸線に同軸的に配置された、各周転円運動歯車伝動装置を駆動するための中央の支持軸を省くことができ、構造的に揺動及び振り子運動の導入に抗して働くターンテーブルと協働して、装置全体の高い形状安定性が得られる。しかも、本発明の構成によれば、ターンテーブル並びに変向ローラ及びターニングバーのホルダが、一方の旋回フレームを形成する伝動装置ブリッジで支えられているので、レイフラット装置で扁平にされたチューブシートをレイフラット装置から、ターンテーブル又はこのターンテーブルの装置側に設けられた保持フレームから、第1の変向ローラに簡単にガイドするための構造的な前提が得られ、従って、リバースシステムへの良好なアクセス性(接近可能性)がある限り、特に押出過程の開始時にチューブシートをリバースシステムに容易に引き込むことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面にした実施例を用いて具体的に説明する。
【0012】
図1には、押出機Aを備えたブローシート押出装置の概略図が示されており、この押出機Aは工場設備の床上に定置に支持されている。押出機Aは、ブローヘッドBを有しており、このブローヘッドB自体は、押出機Aに定置に支持されている。押出機A内でプラスチック粒子より製造された溶融物は、ブローヘッドBから、広げられた円形若しくは円環状の横断面を有するチューブウエブ(若しくは帯状のチューブ;Schlauchbahn)として押し出され、寸法決め装置C及びレイフラット装置26(このレイフラット装置にスクィーズローラ22,23が接続されている)を介して、全体が符号30で示された逆転された引き出し装置に供給される。この場合、チューブウエブ100は、押出機AのブローヘッドBから鉛直方向で、大きい区分に亙って、プラスチックシートを冷却及び硬化させるために必要であるように、上方に向かって引き出し装置30にガイドされる。従って、この引き出し装置30は、一般的には工場の天井に領域に配置されている。
【0013】
このために、引き出し装置30は、4つの鉛直な支柱25によって、工場の中間天井に支持された装置フレームDを有している。スクィーズローラ22,23を通過してレイフラット(平ら)にされたチューブウエブ100が、装置の2つの支柱25(図1の右側)の間で自由に回転可能に支承された変向ローラ24から、中間天井の開口部を通って、定置であるが自由に回転可能な1列のガイドローラ24aを介して、分離装置Gに達し、この分離装置G内で、チューブウエブ100が半分にされて2つの別個のフラットウエブ01及び102に分割され、次いでそれぞれ巻取り機E,Fに供給され、ここでロールに巻き上げられる。巻取り機E,Fは、その巻取りモータによって必要な引き出し力をチューブウエブ100に加え、この際に、変向ローラ24は、引き出し装置30のリバースシステムに対して定置の供給装置を形成する。
【0014】
リバース可能(逆転可能)な引き出しシステムは、図2に示した実施例においては4つのターンテーブル1,2,3,4を有しており、これらのターンテーブルは、内リング31と外周部に歯列の設けられた外リング(若しくはリングギヤ)32とを有する噛み合い構造の標準的な構造部として、市販されている。有利な形式で、600mmの最小内径を有するターンテーブルが使用される。この場合、この内径は、エネルギー引き込みのために利用される。ターンテーブル1〜4は、全部が同じ部分円を有していて、その中心点が、リバース可能な引き出し装置30の中央の鉛直軸線27に位置している。
【0015】
それぞれ1つの周転円運動歯車伝動装置を介して、ターンテーブル1〜4は、種々異なる旋回角度で逆転可能に駆動される。この場合、各周転円運動歯車伝動装置は太陽歯車としての、所属のターンテーブル1〜4の、歯列を備えた外リング32と、この外リング32に配属された遊星歯車6,7,10,12とを有する開放した遊星歯車伝動装置として構成されている。
【0016】
各遊星歯車6,7,10,12を支持するウエブは、共通のウエブ5にまとめられており、このウエブ5は伝動装置ブリッジを形成している。伝動装置ブリッジ5は同時に旋回フレームを形成しており、この旋回フレームは、チューブウエブ100の引き出し方向(図2の矢印X)で開放して構成されていて、上側の水平なフレーム脚33と、下側の水平なフレーム脚34と、これらの脚を、開放したフレーム側とは反対側で結合する鉛直なフレーム脚35とを有している。2つのフレーム脚33及び34は、ターンテーブル1〜4を支持するために使用される。
【0017】
詳しく説明すると、上側の水平なフレーム脚33は、上側のターンテーブル1の内リング31を支持し、ターンテーブル1の外リング32は、装置フレームDの上側の水平な支柱36の下側に固定されている。下側の水平なフレーム脚34は、下側のターンテーブル4の内リング31を支えていて、外リング32はサイドフレーム21に固定されている。サイドフレーム21は、レイフラット装置26と、スクィーズローラ22及び23と、張り出し部40を介してチューブウエブ100の引き出し方向Xで最初の変向ローラ20を有しており、この変向ローラ20は、2腕状に構成された張り出し部40の2つのアームで自由に回転可能に支承されている。
【0018】
上側のターンテーブル1の内リング31は、上側のフレーム脚33の上側で支えられており、このフレーム脚33の下側にはターンテーブル2の内リング31が固定されている。下側のターンテーブル4の内リング31は、下側のフレーム脚34の下側に固定されており、その上側には、ターンテーブル3の内リング31が支えられている。
【0019】
4つのターンテーブルに応じて、図示したリバースシステムにおいては、2つの変向ローラ17,20と、2つのターニングバー15,18とが使用される。これらの変向ローラ及びターニングバーは、それぞれ交互に、鉛直方向で上下に互いに間隔を保って、水平平面に配置されている。第1の変向ローラ20がサイドフレーム21を介してターンテーブル4の外リング32で支えられているので、引き出し方向Xで第2の変向ローラ17は、旋回フレーム若しくは伝動装置ブリッジ5の水平に延びる2つのフレーム脚33及び34間の中間領域で伝動装置ブリッジ5に支えられている。この場合、変向ローラ17は、2腕状に構成された張り出し部41の2つのアーム間で自由回転可能に支承されており、張り出し部41は、伝動装置ブリッジ5の垂直なフレーム脚35に隣接する領域を起点として、中央の鉛直軸線27を通って、旋回フレーム5の開放側に延びている。
【0020】
いわゆるエアーターニングバーとして構成された2つのターニングバー15及び18自体は、やはり2腕状に構成されたホルダ16及び19の2つのアームの両端部間で、通常形式で相対回動不能若しくは回転不能に保持されている。ターニングバー15のホルダ16が、変向ローラ17の上側の平面でターンテーブル2の外リング32に固定されているのに対して、ターニングバー18のホルダ19は、変向ローラ17の下側の平面でターンテーブル3の外リング32に固定されている。
【0021】
伝動装置ブリッジ5は、支持作用を有する中間軸を省くことができる自己保持式(selbsttragende)の構造を有している。重いスクィーズローラ22,23を有する重いレイフラット装置26を使用する場合に、伝動装置ブリッジ5に懸架された重量の作用を受けて伝動装置ブリッジ5が広がらないようにするために、図2に示されているように、有利な配置形式及び数で設けられた抗張ロッド37が、フレーム33,34間で鉛直方向に緊張されており、これらの抗張ロッド37が、緊定ナット38によって、上側のフレーム脚33の上側で、若しくは下側のフレーム脚34の下側で、相応に締結されている。これらの抗張ロッド37は、逆転式伝動装置を整列させるためにも有利である。
【0022】
各遊星伝動装置を駆動するために、各ターンテーブル1〜4にそれぞれ1つの駆動装置を配属することも基本的に可能である。このような個別駆動装置のために、伝動装置ブリッジ5に相応の支持部を備えるか、又はすべての個別駆動装置を外部から装置フレームDに固く組み付けて、各ターンテーブル1〜4を所望の回転数で駆動することができる。この場合、駆動装置は、その駆動回転数を互いに正確に合わせなければならない。
【0023】
図示の実施例では、すべてのターンテーブル1〜4は、共通の駆動モータ29によって、共通の駆動軸14を介して相応の伝達比で逆転可能に駆動される。駆動モータ29は、遊星歯車6,7,10,12のうちの1つの駆動歯車28を介して又は図2に示されているように歯車43を介して駆動軸14を駆動するために、鉛直のフレーム脚35付近で受容部42内で支持されている。前記駆動軸14は、中央の鉛直軸線27に対して平行に、しかもこの鉛直軸線に対して水平方向で間隔を保って、伝動装置ブリッジ5内で回転可能に支承されている。
【0024】
各遊星歯車伝動装置の遊星歯車6,7,10,12は、ターンテーブル1〜4に応じて鉛直方向で互いに間隔を保って、駆動軸14に固定されている。この際に、遊星歯車6,7,10,12は一部が直接的に、一部が1つ又は多数の中間歯車を介して、各ターンテーブル1,2,3,4の外側のリングギヤ32と噛み合っている。
【0025】
リバースシステム(逆転伝動装置)の作用形式について以下に図3〜図6を用いて説明する。図3〜図6は、見やすくするために、それぞれ隣接し合う各平面の構成部材だけに限定されている。図3には、駆動軸14が回転する際に、遊星歯車6が太陽歯車として働く、ターンテーブル1(ここでは張り出し部として示されたフレームステー36に固定されている)の外リング32に沿って転動し、この際に伝動装置ブリッジを連行する。伝動装置ブリッジ5は、図示の実施例では、±90゜の旋回角度を有している。
【0026】
図4には、太陽歯車として働く、ターンテーブル2の外リング32が、中間歯車8,9を介して、駆動軸14に取り付けられた遊星歯車7に固く噛み合っている状態が示されている。遊星歯車6が、ターンテーブル1の外リング32に沿って転動して、伝動装置ブリッジ5を連行すると(図3参照)、遊星歯車7及び中間歯車8,9の歯車がターンテーブル2の外リング32と噛み合うことによって、ターンテーブル2は太陽歯車として、伝動装置ブリッジ5が回転する角度と同じ回転角度だけ連行される。この場合、遊星歯車7は、遊星歯車6の歯数の半分の歯数を有しているので、駆動軸14が回転する際に遊星歯車7が同様に回転するために、ターンテーブル2の外側のリングギヤ32は、方向転換を伴う第2の中間歯車9に基づいて伝動装置ブリッジ5の半分の回転角度だけ戻り回転する。このような形式で、ターンテーブル2の外リング32は、±45゜の旋回運動を行う。
【0027】
図5に示されているように、ターンテーブル3の外側のリングギヤ32は、駆動歯車としての遊星歯車10に直接噛み合うのではなく、中間歯車11を介して噛み合っている。伝動装置ブリッジ5が回転すると、ターンテーブル3の外リング32も、伝動装置ブリッジ5の半分の回転角度でさらに回転せしめられる。これは、遊星歯車10が、遊星歯車6の歯数の半分の歯数を有していることによって得られる。これによって、ターンテーブル3の外リング32は、±135゜の旋回運動を行う。
【0028】
図6には、ターンテーブル4の外リング32の歯が中間歯車13を介して、駆動軸14に固く取り付けられた遊星歯車12の歯と噛み合っている状態が示されている。伝動装置ブリッジ5が回転すると、ターンテーブルの外リング32は、伝動装置ブリッジ5と同じ回転角度で連行される。遊星歯車12は、遊星歯車6の歯数と同じ歯数を有していて、駆動軸14が回転する際に、ターンテーブル4の外リング32は、付加的に、伝動装置ブリッジ5の回転角度だけさらに回転せしめられる。この際に、ターンテーブル4の外リング32は、±180゜の旋回角度を有している。
【0029】
従って、2つのターニングバー15,18と2つの変向ローラ17,20とを、互いに上下に配置された4つの平面で有している図示のリバースシステムにおいては、各平面における互いの最大旋回角度±45゜、±90゜、±135゜及び±180゜である。このような機能は、図示の逆転伝動装置においては、ターンテーブル1〜4の外リング32がすべて同じ歯数を有しており、一方の2つの遊星歯車つまり遊星歯車6及び12が2で割り切れる数の同数の歯数を有していて、他方の2つの遊星歯車つまり遊星歯車7及び10が前記一方の2つの遊星歯車6及び12の歯数の半分の歯数を有していることによって、得られる。中間歯車8,9,11,13の歯数は自由に選択可能である。
【0030】
互いに鉛直方向で間隔を保って位置する4つの旋回平面内で作業する2つのターニングバー15,18及び2つの変向ローラ17,20を有する、図示のリバースシステムの代わりに、簡単な実施例では、2つの旋回平面内で相応に設計された異なる旋回角度で作業する1つのターニングバーと1つの変向ローラだけをリバースシステムに設けてもよい。また同様に、3つ又はそれ以上のターニングバーと、それに応じて3つ又はそれ以上の高価に構成されたリバースシステムを設けることも可能である。この場合、互いに上下に配置された全部で6つの旋回平面で作業する際には、各平面の旋回角度は、遊星歯車を相応に選択することによって、30゜〜180゜の30゜段階を有することができる。
【0031】
以上の説明においては逆転伝動装置が歯車伝動装置として構成されているが、同じ考え方に従って、伝動装置を、相応のスプロケット及び歯付きベルト歯車を使用することによってチェーン伝動装置又は歯付きベルト伝動装置として構成することもできることは、明らかである。
【0032】
装置の運転時に、チューブウエブ(若しくはチューブシート)100は方向Xで引き出され、スクィーズローラ22,23を通過した後で、斜め上方に案内されて最も下に存在するターンテーブル4の傍らを通って第1の変向ローラ20に巻き掛けられる。この第1の変向ローラ20は、第1の旋回平面に配置されていて、この第1の旋回平面内で、レイフラット装置26及びスクィーズローラ22,23と共に±180゜の角度の旋回運動を行う。次いでチューブウエブ100は、第1のターニングバー18を巡って案内される。この第1のターニングバー18は、第2の水平な平面に配置されていて、この第2の平面内で±135゜の逆転された旋回運動を行う。ターニングバー18によって、チューブウエブ100は、伝動装置ブリッジ5に固定された、第3の平面における第2の変向ローラ17に達し、この第3の平面内で±90゜の逆転された旋回運動を行う。次いで、チューブウエブ100は、図示の実施例では最後の平面つまり第4の平面に達し、この第4の平面内で、チューブウエブ100に、前記伝動装置を介して±45゜の旋回角度を有する逆転運動が加えられる。次いで、チューブウエブ100は、定置の供給装置としての変向ローラ24を介して、分離装置G若しくは2つの巻取り機E,Fに供給される。各旋回運動部分の終端部に設けられた逆転伝動装置の制御は、相応に配置されたリミットスイッチを介して行われる。
【0033】
図7には、図2に示した逆転可能な引き出し装置30の中立位置が示されている。この基本位置において、一方では変向ローラ17,20、他方ではターニングバー15,18は、鉛直方向で互いに整列して配置されている。これに対して図8から図10には、図7に示した中立位置から出発して、変向ローラ17,20及びターニングバー15,18の中間位置が示されている。これらの中間位置は、図3に示した中間位置としての、それぞれ行われる+180゜、−180゜並びに−78.3゜の旋回角度に応じたものである。変向ローラ20と一緒に旋回せしめられた、レイフラット装置のスクィーズローラ22,23も示されている。
【0034】
ターニングバー15及び18は、リバースシステムの中央の鉛直軸線27から間隔を保った基本位置を有している。この基本位置は、ターニングバー直径 ×π/4の式によって計算される。この場合、チューブウエブ100をリバースシステムを通ってガイドすることに関連して、冒頭に述べた従来技術で挙げたドイツ連邦共和国特許第2035584号明細書及びヨーロッパ特許第0408996号明細書に記載されている条件と同じ条件が存在する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブローシート押出機(Blasfolienextrusionsanlage)の概略図である。
【図2】図1に示したブローシート押出機において使用された、押出によって製造されたチューブウエブ(チューブウエブ)のための、リバースシステム(逆転装置)を備えた引き出し装置の一部破断した側面図である。
【図3】0゜位置から−78.3゜の中間位置に旋回せしめられた、リバースシステムの遊星歯車装置全体に共通の伝動装置ブリッジの概略的な平面図である。
【図4】±45゜の旋回角度を有するターニングバーの相応の瞬間位置を示す、図3と同様の概略的な平面図である。
【図5】±135゜の旋回角度を有するターニングバーの相応の瞬間位置を示す、図3と同様の概略的な平面図である。
【図6】±180゜の旋回角度で行う、スクィーズローラを備えたレイフラット装置の相応の瞬間位置を示す、図3と同様の概略的な平面図である。
【図7】図2に示した0゜位置における、逆転された引き出し装置の、レイフラット装置の逆転経路の中央位置に相当する概略的な平面図である。
【図8】引き出し装置の逆転された部分のそれぞれ異なる運転位置を示す、図7に相当する概略的な平面図で、レイフラット装置を図7の中央位置から+180゜旋回させた後の概略的な平面図である。
【図9】引き出し装置の逆転された部分のそれぞれ異なる運転位置を示す、図7に相当する概略的な平面図で、レイフラット装置を図7の中央位置から−180゜旋回させた後の概略的な平面図である。
【図10】引き出し装置の逆転された部分のそれぞれ異なる運転位置を示す、図7に相当する概略的な平面図で、レイフラット装置を図7の中央位置から−78.3゜旋回させた後の概略的な平面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 ターンテーブル、 5 伝動装置ブリッジ、 6,7,10,12 遊星歯車、 8,9,11,13 中間歯車、 14 駆動軸、 15,18 ターニングバー、 16,19 ホルダ、 17,20 変向ローラ、21 サイドフレーム、 22,23 スクィーズローラ、 24 変向ローラ、 24a ガイドローラ、 25 支柱、 26 レイフラット装置、 27 鉛直軸線、 28 駆動歯車、 29 駆動モータ、 30 引き出し装置、 31 内リング、 32 外リング(リングギヤ)、 33,34 フレーム脚、 35 フレーム、 36 フレームステー、 37 抗張ロッド、 38 緊定ナット、 40,41 張り出し部、 42 受容部、 43 歯車、100 チューブウエブ、 101 フラットウエブ、 A 押出機、 B ブローヘッド、 E,F 巻取り機、 G 分離装置

Claims (15)

  1. 定置に配置されたブローヘッド(B)を有する押出機(A)から製造される、プラスチックシートから成るチューブウエブ(100)のための引き出し装置(30)であって、幅の広い円形横断面を有する形状で供給されたチューブウエブ(100)のためのレイフラット装置(26)と、該レイフラット装置によって扁平にされたチューブウエブ(100)を、定置の巻取り機(E,F)に搬送するための定置の搬送装置(24)とを備えており、レイフラット装置(26)と定置の搬送装置(24)との間で装置フレーム(D)に、少なくとも1つの変向ローラ(17,20)と少なくとも1つのターニングバー(15,18)とを備えたリバースシステムが旋回可能に支承されており、該リバースシステムが、少なくとも1つの変向ローラ(17,20)及び少なくとも1つのターニングバー(15,18)に応じて鉛直方向で互いに間隔を保って配置された少なくとも2つのターンテーブル(1,2,3,4)を有しており、これらのターンテーブルの中心点が、装置(30)の中央の鉛直軸線(27)に配置されていて、種々異なる旋回角度を有するそれぞれ1つの周転円運動歯車伝動装置を介して逆転可能に駆動せしめられる形式のものにおいて、
    周転円運動歯車伝動装置がそれぞれ、太陽歯車としての所属のターンテーブル(1,2,3,4)と、これらのターンテーブルの外周部に対応配置された遊星歯車(6,7,10,12)とを備えた開放した遊星歯車伝動装置として構成されていて、周転円運動歯車伝動装置の、それぞれ遊星歯車(6,7,10,12)を支持するウエブが、共通の1つの伝動装置ブリッジ(5)にまとめられており、伝動装置ブリッジ(5)が同時に旋回フレームを形成していて、該旋回フレーム内で、ターンテーブル(1,2,3,4)と、変向ローラ(17,20)と、ターニングバー(15,18)のホルダ(16,19)とが支持されていることを特徴とする、プラスチックシートから成るチューブウエブのための引き出し装置。
  2. 旋回フレーム(5)が、チューブウエブ(100)の引き出し方向(X)で開放して構成されていて、ターンテーブル(1、2、3、4)を支持するための、上方及び下方の水平なフレーム脚(33,34)を有している、請求項1記載の装置。
  3. 上側の水平なフレーム脚(33)が、上側のターンテーブル(1)の内リング(31)を支持しており、該上側のターンテーブル(1)の外側のリングギヤ若しくは外周部で歯列を備えた外リング(32)が装置フレーム(D)に固定されており、下側の水平なフレーム脚(33)が、下側のターンテーブル(4)の内リング(31)を支持していて、該下側のターンテーブル(4)の外リング若しくはリングギヤ(32)がサイドフレーム(21)に固定されていて、該サイドフレーム(21)が、変向ローラ(20)に隣接してレイフラット装置(26)を支持している、請求項2記載の装置。
  4. 上側のターンテーブル(1)の内リング(31)が、上側のフレーム脚(33)の上側で支持されていて、別のターンテーブル(2)の内リング(31)の上側のフレーム脚(33)の下側に固定されており、一方、下側のターンテーブル(4)の内リング(31)は下側のフレーム脚(34)の下側に固定されていて、下側のフレーム脚(34)の上側に、別のターンテーブル(3)の内リング(31)が支持されている、請求項3記載の装置。
  5. 伝動装置ブリッジ(5)がその旋回フレームで同時に、ターンテーブル(1,2,3,4)の駆動手段のための支持部(42)を形成している、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置。
  6. 前記駆動手段が、各ターンテーブル(1,2,3,4)のための個別の駆動モータを有している、請求項5記載の装置。
  7. 前記駆動手段が、全部のターンテーブル(1,2,3,4)のための共通の駆動モータ(29)を有しており、該駆動モータ(29)が、中央の鉛直軸線(27)に対して平行でしかもこの鉛直軸線(27)に対して水平方向で間隔を保って伝動装置ブリッジ(5)内に回転可能に支承された駆動軸(14)を駆動する、請求項5記載の装置。
  8. 各遊星歯車伝動装置の遊星歯車(6,7,10,12)が、ターンテーブル(1,2,3,4)に応じて、互いに鉛直方向で間隔を保って、駆動軸(14)に相対回動不能に固定されている、請求項7記載の装置。
  9. 遊星歯車(6,7,10,12)は、一部が直接的に、また一部が1つ又は多数の中間歯車(8,9,11,13)を介して、各ターンテーブル(1,2,3,4)の外側のリングギヤ(32)に噛み合っている、請求項8記載の装置。
  10. すべてのターンテーブル(1,2,3,4)が同数の歯数を有しており、一方の2つの遊星歯車(6,12)が、2で割り切れる数の同数の歯数を有しており、他方の2つの遊星歯車(7,10)が、前記一方の遊星歯車(6,12)の歯数の半分の歯数を有している、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。
  11. 変向ローラ(20)が、張り出し部(40)を介して、ターンテーブル(4)の外側のリングギヤ(32)に支持されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の装置。
  12. 変向ローラ(17)が、伝動装置ブリッジ(5)において、この伝動装置ブリッジ(5)の旋回フレームの上側のフレーム脚(33)と下側のフレーム脚(34)との間の中間領域内で支持されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の装置。
  13. 変向ローラ(17)が張り出し部(41)によって保持されており、該張り出し部(41)が、伝動装置ブリッジ(5)の鉛直方向に延びるフレーム脚(35)に隣接する領域を起点として、中央の鉛直軸線(27)を有する鉛直平面を通って、伝動装置ブリッジ(5)の旋回フレームの開放側に延びている、請求項12記載の装置。
  14. ターニングバー(15,18)が、そのターンテーブル(2,3)の外側のリングギヤ(32)で支えられている、請求項1から13までのいずれか1項記載の装置。
  15. 伝動装置ブリッジ(5)の旋回フレームが、水平なフレーム脚(33,34)間に延びる鉛直な抗張ロッド(37)によって補強されている、請求項1から14までのいずれか1項記載の装置。
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