JP4063257B2 - 電気式ヒータ - Google Patents
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Description
上記発熱体95は、相互に略平行に放熱フィン951、発熱要素952、該発熱要素952に電力を印加する電極板953を積層してなる。第1、第2取付フレーム91、92は発熱体95の積層方向と略直行し、側面取付フレーム93、94は積層方向と略平行する。
上記電気式ヒータ9において、第1取付フレーム91と発熱体95の上側の端面との間、第2取付フレーム92と発熱体95の下側の端面との間には、それぞれ発熱体95の積層方向、外部から内部に向かう弾性力(復元力)を発揮するばね材910、920を配置する。
この固定により発熱体95は積層方向の圧縮力を受けて、該圧縮力により発熱体95の構成要素となる放熱フィン951、発熱要素952、電極板953が相互に密着しつつ、取付フレーム91〜94内に固定される。
従って、発熱体95の構成要素となる放熱フィン951、発熱要素952、電極板953は相互に十分密着していることが望ましい。
図20にかかる電気式ヒータ9において、ばね材910、920が発熱体95に積層方向の圧縮力を付与することで、発熱体95の構成要素の相互密着が実現するのである。
以下の特許文献1、2は、図20と同様の構成とばね材による効果を備えている。
そのため、上記積層一体保持に寄与する部品点数を減らすことができる新しい工夫が求められていた。
該電気式ヒータは、上記発熱体の積層方向両端面にそれぞれ第1及び第2保持フレームを有すると共に、上記発熱体の両側面にそれぞれ側部フレームを有しており、
該側部フレームは、上記発熱体の側面に配される支持部と、該支持部の両端に形成され、上記発熱体を積層方向に押圧する一対の固定片とを有しており、
上記発熱体と上記側部フレームとは、互いに係合して、当該発熱体の正面方向への位置ずれを規制するズレ規制部を形成しており、
上記発熱体における上記保持具は、上記側部フレームを正面方向に保持するための保持凹部を有しており、
上記側部フレームは、上記保持具の側面から上記保持凹部に差し込むことにより、上記ズレ規制部を形成していることを特徴とする電気式ヒータにある(請求項1)。
すなわち、側部フレームは、上記支持部と一対の固定部とを有しており、支持部は、放熱フィン、保持具、電極板を積層してなる発熱体の側面から対向して、この発熱体を側方から支持することができる。また、一対の固定部は、上記発熱体の積層方向における両側から、当該発熱体を押圧して支持することができる。
さらに、発熱体と側部フレームとは、ズレ規制部を形成しており、側部フレームは、発熱体が正面方向に位置ずれを行うことを規制することもできる。そのため、側部フレームは、発熱体を正面方向に支持することもできる。
なお、正面方向とは、側方(横方向)及び積層方向と直交する方向のことをいう。
この場合には、上記側部フレームに上記スリットを形成したことにより、上記ズレ規制部を簡単に構成することができる。
この場合には、上記保持具における本体部と端子突出部との間に形成された段部が、側部フレームの内側面に対向すると共に、端子突出部が、スリットの内周面に対向する。そのため、側部フレームは、発熱体の側方及び正面方向への位置ずれを効果的に規制することができる。
この場合には、電極板における端子部を、上記スリット内を挿通した状態で、側部フレームの側方、すなわち電気式ヒータの側方へ突出させることができる。そのため、電極板における端子部を、スリット内を利用して配置することができ、電気式ヒータをコンパクトに構成することができる。
上記保持具に上記保持凹部を形成したことにより、上記ズレ規制部を簡単に構成することができる。また、保持具の保持凹部における底面が、側方から側部フレームに対向すると共に、保持凹部における一対の内壁面が、正面方向から側部フレームにそれぞれ対向する。そのため、側部フレームは、発熱体の側方及び正面方向への位置ずれを効果的に規制することができる。
この場合には、側部フレームの弾性力を利用して発熱体を保持することができ、発熱体の端部(積層方向における表面)を積層方向に押圧して、より安定した保持や、より強い保持力を発揮することができる。
また、金属製とすることで、側部フレームの耐熱性を高めることができる。
本例の電気式ヒータ2は、図1〜図11に示すごとく、放熱フィン32、通電により発熱する発熱素子330、該発熱素子330に電力を印加(供給)する電極板31、第1及び第2絶縁体41、42を積層して構成した発熱体3を有している。また、電気式ヒータ2は、発熱体3の積層方向両端面301、302と該両端面301、302と交差する両側面303、304とによって張られた一方の面305から他方の面306に向かって、被加熱媒体が上記放熱フィン32の近傍を通過するよう構成されている。
各側部フレーム1、19は、発熱体3の各側面303、304にそれぞれ配される支持部10と、該支持部10の両端にそれぞれ形成され、発熱体3を積層方向にそれぞれ押圧する一対の固定片11、12とを有している。そして、発熱体3と各側部フレーム1、19とは、互いに係合して、当該発熱体3の正面方向への位置ずれを規制するズレ規制部6をそれぞれ形成している。
そして、各側部フレーム1、19は、それらの各スリット100に、上記発熱体3を差し込むことにより、上記ズレ規制部6を形成している。また、各側部フレーム1、19は、それぞれの一対の固定片11、12が、第1及び第2保持フレーム21、22を介して、発熱体3を積層方向に押圧することにより、発熱体3を積層方向に保持している。
また、側部フレーム1のスリット100には、上記端子部311が挿入されており、端子部311は、側部フレーム1の側方から突出している。
図1に示すごとく、本例の電気式ヒータ2は、発熱素子330の熱が放熱フィン32に伝導し、被加熱媒体(例えば空気等)が発熱体3の面305から面306に向かって通過する際に放熱フィン32から熱を受け取り、被加熱媒体の温度が上昇する。
また、発熱体3は、複数の保持具33における突出部333、端子突出部334を、各側部フレーム1、19におけるスリット100にそれぞれ差し込むことにより、正面方向への位置ずれが防止されている。
なお、図3は、両側面303、304から突出する突出部333、端子突出部334(図6、図10、図11参照)や端子部311等の記載は省略して、発熱体3における各部品の積層状態のみを示した概略図である。
上記発熱体3における保持具33は、図1、図6〜図8に示すごとく、上記発熱素子を保持する本体部と、該本体部の各側方端部において、該本体部より幅狭に形成された端子突出部334及び突出部333とからなる。
端子突出部334は、上記電極板31の端子部311を案内するよう構成されている。また、、突出部333は、端子突出部334と反対側に形成されている。
そして、端子突出部334及び突出部333は、各側部フレーム1、19におけるスリット100にそれぞれ差し込まれるよう構成されている。
また、保持具33は、図8、図10、図11に示すごとく断面H型で、発熱体3の積層方向両面に開口する溝を有する。この溝が放熱フィン32や電極板31を保持し、放熱フィン32や電極板31を面305や306の方向から飛び出さないように保持固定する。また、本体部331の底面に発熱素子330を保持する保持穴332を複数個設けてある。
電極板31は、長細い平型金属板で、銅系材料からなり、一方の端部が後述するメスターミナル261を接続可能な端子部311である。
また、図9に示すごとく、第1絶縁体41は隣接する電極板31を保持可能な溝型で、保持具33と同様に、本体部411と、該本体部411より幅狭で、上記本体部411の側面から突出して、上記電極板31の端子部311を案内する端子突出部44と、端子突出部44と反対側の側面から突出した突出部43とからなる。
更に、上記第1、第2絶縁体41、42を、保持具33と同様に断面H型に構成することもできる。なお、第1、第2絶縁体41、42は、放熱フィン32、発熱体3の積層数、第1、第2保持フレーム21、22の電気極性等により、削減することが可能な場合もある。
図1の右方のケース24は、両端にそれぞれ鍔部241を有し、側部フレーム1側に延びる内部係合片245、ケース24を貫通し、上記電極板31の端子部311を挿入して、これを外部に引き出す挿入溝249を有する。また、ケース24は、発熱体3の外方側に上記端子部311と接続するメスターミナル261を挿入するターミナル用スリット240を有する。
また、ケース24は、上記メスターミナル261を挿入すると共に上記ケース24の外方から被せてメスターミナル261を保護収納する保護ケース25を有する。
なお、メスターミナル261から延びるリード線262は、電気式ヒータ2の外部電源(図示略)に接続するソケット263、264を有する。
第1及び第2固定片11、12は、支持部10から延びる基端部111、121と該基端部111、121から更に延びる先端部113、123とからなり、上記基端部111、121と上記先端部113、123との間に、上記発熱体3の端面301、302の長手方向に沿って断面V字状に屈曲され、かつ第1及び第2保持フレーム21、22の外側から内側に向けて屈曲された屈曲部112、122を有する。
側部フレーム1はSK5のようなばね鋼から構成され、部材全体がばねとして機能する。すなわち、側部フレーム1は、一対の固定片11、12同士の間の距離を縮小させる方向に付勢力を作用させるよう構成されており、一対の固定片11、12の間に、第1及び第2保持フレーム21、22を介して、発熱体3を挟み込むことにより、発熱体3を積層方向に保持するよう構成されている。
また、側部フレーム19は、側部フレーム1と同じ形状であるため、説明は省略する。
ここで屈曲部112において、第1保持フレーム21に第1固定片11を、屈曲部122において、第2保持フレーム22に第2固定片12をそれぞれ接触させることにより、上記側部フレーム1を上記第1及び第2保持フレーム21、22に固定する。
発熱素子330を保持具33に組込み、図1に示すごとく、第1絶縁体41、電極板31、放熱フィン32、発熱素子330を保持した保持具33、電極板31、放熱フィン32・・・放熱フィン32、第2絶縁体42の順に積層する。
そして、第1及び第2絶縁体41、42の両端に、第1保持フレーム21、第2保持フレーム22を配置する。この時、溝状の保持具33、溝状の第1、第2絶縁体41、42が、放熱フィン32や電極板31を保持し、発熱体3の積層状態を安定させる。
この状態の発熱体3の側面304を図10に示す。
発熱体3の側面304において、放熱フィン32の側面より、第1、第2絶縁体41、42、電極板31及び保持具33の端子突出部44、突出部45、端子部311、端子突出部334が突出し、電極板31の端子部311は、端子突出部44、334によってガイドされる。
図5(b)に示すごとく、変形した側部フレーム1の第1及び第2固定片11、12を発熱体3の側面304側から第1及び第2保持フレーム21、22の開口部214、224に差し込む。側部フレーム1は、自由状態では、(屈曲部112、122の距離L0)<(内壁面219、229間の距離L1)であり、従って、図5(c)に示すごとく、屈曲部112、122が内壁面219、229と当接しつつ、積層方向内側への圧縮力が内壁面219、229に作用して、側部フレーム1が第1、第2保持フレーム21、22に固定される。
次いで、上記側部フレーム1の外方から、ケース23、24を被冠し、更にケース24の外方に保護ケース25を被冠する。
この時、ケース24の挿入溝249に、電極板31の端子部311を挿入し、該端子部311をケース24及び保護ケース25との間でメスターミナル261と固定する。
すなわち、各側部フレーム1、19は、支持部10と一対の固定片11、12とを有しており、支持部10は、発熱体3の側面から対向して、この発熱体3を側方から支持することができる。また、一対の固定片11、12は、発熱体3の積層方向における両側から、発熱体3を押圧して支持することができる。
さらに、発熱体3と各側部フレーム1、19とは、ズレ規制部6をそれぞれ形成しており、各側部フレーム1、19は、発熱体3が正面方向に位置ずれを行うことを規制することもできる。そのため、各側部フレーム1、19は、発熱体3を正面方向に支持することもできる。
本例の電気式ヒータ2においては、側部フレーム1にスリット100を設けており、このスリット100に対し発熱体3をその側面304から差し込む。そして、発熱体3をスリット100に差し込んだときには、発熱体3の側面304から突出する電極板31の端子部311が、スリット100に挿入される。
そのため、電極板31における端子部311を、スリット100内を挿通した状態で、側部フレーム1の側方、すなわち電気式ヒータ2の側方へ突出させることができる。そのため、電極板31における端子部311を、スリット100内を利用して配置することができ、電気式ヒータ2をコンパクトに構成することができる。
本例は、図12〜図19に示すごとく、上記ズレ規制部6の他のバリエーションを示す例である。
すなわち、図12〜図15に示すごとく、本例の発熱体3における保持具33は、その両側の側方端部に、各側部フレーム1、19を正面方向に保持するための保持凹部34をそれぞれ有している。
そして、本例のズレ規制部6は、保持具33の両側の側方端部においてそれぞれ形成されており、各側部フレーム1、19を、保持具33の各側面から各保持凹部34にそれぞれ差し込むことにより形成されている。
また、本例の各側部フレーム1、19は、上記スリット100を有していない。そのため、本例においては、各側部フレーム1、19の正面方向における幅を小さくすることができ、発熱体3の正面方向における幅を小さくすることができる。
そして、発熱体3は、各側部フレーム1、19の本体部10を各保持具33の保持凹部34に挿通配置し、各側部フレーム1、19の一対の固定片11、12が、第1及び第2保持フレーム21、22を介して、各発熱ユニット30の積層状態を付勢することにより、一体化されている。
なお、図12は、側部フレーム1を各保持具33の保持凹部34に挿通配置した状態を示し、図13は、側部フレーム1を各保持具33の保持凹部34に挿通配置する前の状態を示す。
これにより、各側部フレーム1、19は、発熱体3を、側方から支持すると共に積層方向へ押圧して支持し、かつ、正面方向にも安定して支持することもできる。
また、本例の電極板31は、略平板形状を有しており、本体板312と端子部311とは、略同一面を形成している。また、端子部311は、保持具33の正面方向に突出するために、本体板312に対して屈曲形成されており、本体板312と共にL形状を形成している。
これにより、電極板31の端子部311を正面方向に取り出すことができ、発熱体3の側方(横方向)にスペースの制約がある場合でも、適切に端子部311を取り出すことができる。また、電気式ヒータ2の横方向の寸法を小さくすることができる。
すなわち、図17〜図19に示すごとく、電極板31の端子部311は、本体板312に対して略直角に起立するよう形成することもできる。そして、この場合には、この略直角に起立した状態の端子部311を、保持具33の正面方向に突出させることができる。また、この場合には、端子部311の横方向の長さを小さくすることができ、端子部311が、横方向において占有するスペースを小さくすることができる。
その他、本例においても、上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
10 支持部
11 第1固定片
12 第2固定片
2 電気式ヒータ
21 第1保持フレーム
22 第2保持フレーム
3 発熱体
31 電極板
32 放熱フィン
33 保持具
330 発熱素子
34 保持凹部
6 ズレ規制部
Claims (2)
- 放熱フィン、通電により発熱する発熱素子、該発熱素子を保持する保持具、該発熱素子に電力を供給する電極板を積層して構成した発熱体を有し、被加熱媒体が上記放熱フィンの近傍を通過する電気式ヒータであって、
該電気式ヒータは、上記発熱体の積層方向両端面にそれぞれ第1及び第2保持フレームを有すると共に、上記発熱体の両側面にそれぞれ側部フレームを有しており、
該側部フレームは、上記発熱体の側面に配される支持部と、該支持部の両端に形成され、上記発熱体を積層方向に押圧する一対の固定片とを有しており、
上記発熱体と上記側部フレームとは、互いに係合して、当該発熱体の正面方向への位置ずれを規制するズレ規制部を形成しており、
上記発熱体における上記保持具は、上記側部フレームを正面方向に保持するための保持凹部を有しており、
上記側部フレームは、上記保持具の側面から上記保持凹部に差し込むことにより、上記ズレ規制部を形成していることを特徴とする電気式ヒータ。 - 請求項1において、上記側部フレームは弾性金属材料からなることを特徴とする電気式ヒータ。
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