JP4063136B2 - イオンビーム装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオンビームを利用して基板の処理を行うプラズマ処理装置、イオンビームエッチング装置、イオンビームスパッタリング装置等のイオンビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオンビーム装置では、イオン源から引き出されたイオンビームを利用してエッチングやスパッタリングを行っている。例えば、イオンビームエッチング装置であれば、ビーム束を基板に照射して所定のエッチング加工を基板に施している(例えば、特許文献1参照)。また、スパッタリング装置であれば、ビーム束をターゲットに照射し、ターゲットから放出されるスパッタリング粒子を基板上に堆積させて膜を形成している。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−158211号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、イオン源から引き出されたイオンビームの全てを基板やターゲットに入射させるのは困難であり、基板やターゲットを外れたイオンビームが真空チャンバの壁面に入射するのは避けられないのが実情であった。真空チャンバ壁面にイオンビームが入射すると、チャンバ壁面がイオンビームによってスパッタされてそのスパッタリング粒子が基板上に蒸着する。蒸着したスパッタリング粒子は、混入物として基板上に形成されているデバイスや蒸着膜に対して悪影響をおよぼすおそれがあった。
【0005】
本発明は、チャンバ壁面がイオンビームでスパッタされ、そのスパッタリング粒子による基板の汚染を防止できるイオンビーム装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1の発明は、イオン源から真空チャンバへと引き出されたイオンビーム束を利用して基板を処理するイオンビーム装置において、イオン源から引き出されたイオンビーム束のうち基板に入射しないイオンビーム束が入射する真空チャンバの壁面に複数のバッフルを設置し、複数のバッフル間に入射したイオンビーム束によって発生するスパッタリング粒子を当該バッフルにて捕捉するように複数のバッフルの取り付け角度を定め、イオン源と正対する真空チャンバの第1の壁面に設置する複数のバッフルの先端面の形状を、イオンビーム束が当該先端面に衝突せずにバッフル間に入射するように定めるとともに、イオンビーム束の進行方向に沿う真空チャンバの第2の壁面に設置する複数のバッフルの先端面の形状を、その先端面に入射するイオンビーム束によりスパッタリングされて発生するスパッタリング粒子を第2の壁面のバッフル間で捕捉するように定めたことを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のイオンビーム装置において、複数のバッフルの各々の取り付け角度が、イオンビーム束の各々のバッフルへの入射角が70degから90degの間となるように定められていることを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載のイオンビーム装置において、複数のバッフルを真空チャンバの壁面に対して着脱自在に設けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1、2は本発明によるイオンビーム装置の一実施の形態を示す図であり、イオンビームエッチング装置の概略構成を示す図である。図1は装置を正面から見た縦断面図であり、図2は側面から見た縦断面図である。イオンビームエッチング装置は、エッチング対象である基板Sが配設される真空チャンバ2とイオンビーム源1とを備えている。
【0008】
真空チャンバ2はステンレス材やアルミ材で形成され、その内部は真空ポンプ(不図示)により真空引きされる。イオンビームエッチングの場合のプロセス圧力は、5×10−3Pa〜1×10−1Pa程度である。図1に示すイオンビーム源1では、プラズマ室3内に誘導結合プラズマ励起法によりプラズマPを生成し、荷電粒子引き出し用の多孔引出電極であるグリッドGによりプラズマPから荷電粒子を引き出してイオンビーム束IBを形成している。
【0009】
イオンビーム源1は円筒形のプラズマ形成空間を有するプラズマ室3と、アンテナコイル4と、高周波電源5とを備えており、誘導結合プラズマ励起法によりプラズマを生成する。プラズマ室3の底面部分はセラミック等を使用した誘電体窓3aを具備している。アンテナコイル4は誘電体窓3aの外側に面して設けられており、アンテナコイル4により形成された高周波磁界は誘電体窓3aを通してプラズマ室3内へ磁界を形成する。
【0010】
プラズマ室3内にガス供給装置7からプラズマ生成用ガス(例えばアルゴンガス)を供給してアンテナコイル4により高周波磁界を形成すると、プラズマ室3内にプラズマPが生成される。グリッドGにより引き出されたイオンビーム束IBは、外側に広がるような発散角αを有している。基板Sは基板ホルダ6に装着されており、イオンビーム束IBに対して所定の角度βで配置されている。なお、図2では基板ホルダ6の図示を省略した。図1に示すように、基板ホルダ6はイオンビーム束IBの中心から所定距離cだけオフセットして配置され、軸j(図2参照)を回転軸として回転する。
【0011】
真空チャンバ2の内部には、天板2aの内壁に沿ってバッフル8aが設けられ、側壁2bの内壁に沿ってバッフル8bが設けられている。バッフル8a,8bはステンレス板により形成されている。
【0012】
《バッフル8の機能の説明》
まず、図1,2の装置で従来のようにバッフル8a,8bを設けなかった場合について説明する。図3,4は図1,2の装置からバッフル8a,8bを除いたときの正面断面図および側面断面図である。イオンビーム源1から引き出された発散角αのイオンビーム束IBは、角度βで配設された基板Sに入射する。基板Sに対するイオンビーム束IBの入射角は90−β(deg)であり、基板表面はイオンビーム束IB中の荷電粒子によってエッチングされる。上述したように基板Sはビーム中心軸から距離cだけオフセットされるとともに軸jに関して回転され、基板sの表面全体が均一にエッチングされるようにする。
【0013】
図5は図3のV−V断面図である。図5において、破線10はイオンビーム束IBがイオンビーム源1から出射される際のビーム束断面を表しており、その口径をD1とする。また、ハッチングを施した領域11は、真空チャンバ2の天板2a(図3参照)の内表面位置におけるイオンビーム束IBのビーム束断面を表しており、その口径をD2とする。イオンビーム束IBは発散角αを有しているので、D2>D1となっている。なお、図1では破線で囲まれた領域11の全体にハッチングを施したが、実際には基板Sがイオンビーム束IB中にあるので、天板内壁において基板Sの影となる部分にはイオンビーム束IBは入射しない。
【0014】
また、天板位置におけるビーム束断面11は、その一部が真空チャンバ2の側壁2bの外側にまで広がっているので、イオンビーム束IBの一部が側壁2bに直接入射することになる。他の側壁2c〜2eに関しては、ビーム束断面11は側壁2c〜2eの内側にあるので、イオンビーム束IBがそれらの側壁2c〜2eに直接入射することはない。図3において、天板2aの範囲Aおよび側壁2bの範囲Bは、それぞれイオンビーム束IBのビーム照射領域を示している。
【0015】
イオンビーム束IBが真空チャンバ2の内壁面に入射すると、内壁が荷電粒子によりスパッタリングされて、図3に示すように内壁からスパッタリング粒子12a,12bが放出される。スパッタリング粒子12a,12bは荷電粒子が入射した部位からあらゆる方向に放出されるが、その放出量は荷電粒子の入射角度およびスパッタリング粒子12a,12bの放出角度に依存している。
【0016】
図6はスパッタリング粒子の放出角度分布の一例を示す図であり、(a)は荷電粒子が垂直入射した場合の分布を示し、(b)は荷電粒子が斜入射した場合の分布を示す。図6はターゲットにMo(モリブデン)を用いた場合を示しており、放出点20を原点とする動径方向の距離の大きさが放出量を表している。
【0017】
図6(a)の分布21A,21B,21C,21Dは入射粒子のエネルギーがそれぞれ異なるものを示しており、分布21A,21B,21C,21Dの順に入射エネルギーが高くなっている。Moの場合には法線方向からの角度(放出角度)θ2が40〜50(deg)の付近に分布のピークがあるが、一般的に、垂直入射の場合にはcosθ2に近い分布を有するものが多い。図3の天板2aに入射する荷電粒子の入射角はほぼ0(deg)なので、スパッタリング粒子12aの放出角度分布は、図6(a)に示すようなcosθ2に近い分布を有している。図3の領域Aに関しては、cosθ2の分布で図示した。
【0018】
一方、図6(b)に示すように右斜め方向22から入射角θ1で荷電粒子が入射した場合、分布23は法線に関して反対側の左斜め方向にピークを有している。この場合、完全とは言えないが、ほぼ鏡面反射に近い方向に分布のピークが形成される。図3に示すように、側壁2bに入射するイオンビーム束IBの入射角は90−α(deg)以上なので、側壁2bから放出されるスパッタリング粒子12bの放出角度分布は図6(b)と同様になり、斜め上方にピークを有する分布となる。これを図6(a)の垂直入射の場合の分布と比較すると、斜入射の方が放出方向の偏りが顕著になっている。この偏りは入射角θ1が大きくなるほど著しくなり、図6(b)のようにθ1≧60(deg)の場合には、所定方向24に放出されるとみなしても良い。
【0019】
ところで、真空チャンバ2の壁面からスパッタリング粒子12a,12bが放出されたときに、それらの放出角度方向に基板Sの表面が露出していると、基板表面にスパッタリング粒子12a,12bが入射して堆積する。これは、スパッタ成膜装置におけるスパッタ蒸着と同様のメカニズムであり、イオンビーム束IBが基板Sから外れて真空チャンバ2の壁面に入射する場合には避けられない現象である。
【0020】
図3〜5に示すような装置でシリコン基板のエッチングを行い、エッチング後のシリコン基板に含まれている元素をXRF装置(蛍光X線分析装置)で計測すると、図7に示すような蛍光X線スペクトルが得られる。図7の5〜8(keV)付近のピーク31,32,33はそれぞれCr,Fe,Niに関するピークであり、チャンバ2に用いられているステンレス材の成分が混入していることがわかる。なお、17(keV)付近のピーク34は、グリッドGに用いられているMoに関するものである。Cr,Fe,Niのような重金属が基板Sに混入すると、基板Sに形成されているデバイスに悪影響を与える。また、イオンビームスパッタ装置であれば、形成された蒸着膜の膜質低下の原因となる。
【0021】
そこで、本実施の形態ではバッフル8a,8bを真空チャンバ2の内部に設けて、チャンバ内壁にイオンビーム束IBが入射するのを阻止したり、チャンバ内壁からのスパッタリング粒子が基板Sに入射するのを阻止したりするとともに、バッフル8a,8bにイオンビーム束IBが入射して放出されるスパッタリング粒子の放出角度を制御して、スパッタリング粒子が基板Sに入射するのを極端に低減させた。図8(a)は天板2aに設けられたバッフル8aを説明する図であり、図1に示したバッフル8aの一部を拡大して示したものである。
【0022】
イオンビーム束IBは発散角αを有しているので、鉛直方向(図示上下方向)に対して角度0(deg)〜±α(deg)の範囲から飛来する。そのため、バッフル8aから放出されるスパッタリング粒子40の放出角度が狭い範囲に収まり、かつ、スパッタリング粒子40が基板S方向に放出されないようにバッフル8aの角度β1を設定する。スパッタリング粒子40の放出角度が狭い範囲に収まるようにするには、すなわち、スパッタリング粒子40の放出角度の制御性を向上させるためには、イオンビーム束IBの各バッフル8aに対する入射角θ1が60(deg)以上となるように設定するのが好ましい。
【0023】
また、バッフル8aにイオンビーム束IBが入射した場合、放出されるスパッタリング粒子40の放出量は入射角θ1に依存している。図9は、基板Sをエッチングしたときの入射角とエッチング速度との関係を示す図である。図9では、4種類の基板材料(Si、SiO2、アルミナ、NiFe)に対するデータを示した。真空チャンバ2の材料として用いられているステンレス材の場合にはNiFeに近い性質を有しており、エッチング速度は入射角度θ1が45(deg)付近でピークとなり、60〜70(deg)を越えるとエッチング速度の低下がより顕著になる。
【0024】
エッチング速度が小さくなるということは、バッフル8aから放出されるスパッタリング粒子40の放出量が小さくなることを意味している。図9に示すように、角度が70(deg)以上となると材質によらずエッチング速度が急激に小さくなる。よって、好ましい放出角度でより少ない放出量を達成しようとした場合、バッフル8aの角度β1を70(deg)以上で90(deg)より小さくなるように設定するのが好ましい。
【0025】
バッフル8aの長さL1やピッチP1については、例えば、イオンビーム束IBが天板2aに直接入射しないように設定する。また、バッフル8aの端面80は図8(b)に示すように面が鉛直方向に沿うように形成される。例えば、バッフル8aの端面形状を図8(b)の二点鎖線で示すような一般的な形状とすると、端面81にイオンビーム束IBが入射して、基板方向にスパッタリング粒子41が放出されることになり、不純物混入の原因となる。そのため、バッフル8aの板厚t1は薄い方が良く、先端形状も図8(b)のように鋭角的にするのが好ましい。
【0026】
図10は側壁2bに設けられたバッフル8bの拡大図であり、(a)は第1の例で、(b)は第2の例である。第1の例のバッフル8bでは、発散角αのイオンビーム束IBがチャンバ側壁2bに直接入射しないように角度β2、長さL2、ピッチP2が設定されている。さらに、バッフル8aと同じように放出されるスパッタリング粒子が少なくなるように、角度β2はイオンビーム束IBの入射角が70(deg)以上となるように設定するのが好ましい。イオンビーム束IBがバッフル8bの裏面(下側の面)に入射して放出されるスパッタリング粒子42aは、チャンバ側壁2b方向に放出されて壁面に付着する。また、バッフル8bの先端は鋭角に形成され、端面82から放出されるスパッタリング粒子42bは隣接するバッフル8bの上面に入射して付着する。そのため、バッフル8bから放出されるスパッタリング粒子42a,42bが基板Sに付着することはない。
【0027】
図10(b)に示す第2の例のバッフル8bでは角度β2がより小さく設定されており、イオンビーム束IBがチャンバ側壁2bに入射する場合がある。しかし、イオンビーム束IBの入射角は90−α(deg)であって90(deg)に近い値であるため、側壁2bから放出されるスパッタリング粒子43aは斜め上方に偏って放出されてバッフル8bの裏面に入射する。また、バッフル8bの裏面にイオンビーム束IBが入射して放出されるスパッタリング粒子43bは、チャンバ側壁2bに入射して付着する。よって、側壁2bやバッフル8bから放出されるスパッタリング粒子43a,43bは基板Sに付着することがない。
【0028】
上述した実施の形態ではバッフル8a,8bを真空チャンバ2の天板2aおよび側壁2bに固設するようにしたが、図11に示すようなバッフルアッセンブリ18a,18bを真空チャンバ2内部に着脱可能に設けてもよい。バッフルアッセンブリ18a,18bは、複数のバッフル8aを支持板50に、複数のバッフル8bを支持板51にそれぞれ溶接等により固設したものである。なお、バッフルアッセンブリ18aでは中間部分のバッフル8aの図示を省略した。バッフルアッセンブリ18a,18bはボルト等によって天板2aおよび側壁2bの壁面に固定される。
【0029】
バッフル8a,8bには上述したようにスパッタリング粒子が付着して膜が形成されるが、付着量が多くなると膜がバッフル表面から剥離して汚染の原因となる。そのため、バッフル8a,8bは定期的にクリーニングする必要がある。図11のようなバッフルアッセンブリ18a,18bにした場合、チャンバ2から外すことができるのでクリーニングが容易に行え、メンテナンス性が向上する。また、ステンレスやアルミやシリコンやセラミックス等で形成した数種類のバッフルアッセンブリ18a,18bを用意しておき、プロセスに応じてそれらを使い分けることも可能となる。
【0030】
上述したように、バッフル8a,8bの形状はイオンビーム束IBの方向(発散角α)を考慮して設定されるが、さらに、イオンビーム引き出し口から基板Sおよび天板8aまでの距離La、Lb(図2参照)を考慮して、バッフル8a,8bの設置領域やバッフルアッセンブリ18a,18bの大きさは設定される。バッフルアッセンブリ18a,18bは真空チャンバ2の壁面に密着して設けられても良いし、離れていても良い。
【0031】
また、真空チャンバ2の形状は、上述したような矩形箱形に限らず円筒形であっても良い。その場合、バッフル8b,8bは真空チャンバ2の形状に応じた形状とすれば良く、例えば、バッフル8bを壁面に沿って弧を描くような形状とし、バッフル8aを円筒形チャンバやビームの軸に関して回転対称な形状としても良い。
【0032】
上述した実施の形態ではイオンビームエッチング装置を例に説明したが、イオンビームエッチング装置に限らずイオンビームスパッタリング装置のようにイオンビームを利用した装置であれば本発明を適用することができる。また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、イオンビーム束が入射して真空チャンバの壁面やバッフルから放出されるスパッタリング粒子が基板に入射しないため、スパッタリング粒子による基板の汚染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるイオンビーム装置の一実施の形態を示す図であり、イオンビームエッチング装置1の概略構成を示す断面図である。
【図2】イオンビームエッチング装置1を側方から見た断面図である。
【図3】バッフル8a,8bが外されたイオンビームエッチング装置1の正面断面図である。
【図4】バッフル8a,8bが外されたイオンビームエッチング装置1の側面断面図である。
【図5】図3のV−V断面図である。
【図6】スパッタリング粒子の放出角度分布を示す図であり、(a)は垂直入射の場合、(b)は斜入射の場合を示す。
【図7】エッチング後のシリコン基板に含まれている元素の分析結果を示す図であり、XRF測定による蛍光X線スペクトルを示したものである。
【図8】バッフル8aから放出されるスパッタリング粒子40,41を示す図であり、(a)はスパッタリング粒子40の放出角度を示し、(b)はスパッタリング粒子41の放出角度を示している。
【図9】イオンビーム束IBの入射角とエッチング速度との関係を示す図である。
【図10】バッフル8bの拡大図であり、(a)は第1の例を、(b)は第2の例を示す図である。
【図11】バッフルアッセンブリ18a,18bを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 イオンビーム源
2 真空チャンバ
2a 天板
2b〜2e 側壁
8a,8b バッフル
12a,12b,40,41,42a,42b,43a,43b スパッタリング粒子
18a,18b バッフルアッセンブリ
A,B ビーム照射領域
IB イオンビーム束
G グリッド
P プラズマ
S 基板
α 発散角
Claims (3)
- イオン源から真空チャンバへと引き出されたイオンビーム束を利用して基板を処理するイオンビーム装置において、
前記イオン源から引き出されたイオンビーム束のうち前記基板に入射しないイオンビーム束が入射する真空チャンバの壁面に複数のバッフルを設置し、
前記複数のバッフル間に入射したイオンビーム束によって発生するスパッタリング粒子を当該バッフルにて捕捉するように前記複数のバッフルの取り付け角度を定め、
前記イオン源と正対する真空チャンバの第1の壁面に設置する複数のバッフルの先端面の形状を、前記イオンビーム束が当該先端面に衝突せずにバッフル間に入射するように定めるとともに、前記イオンビーム束の進行方向に沿う真空チャンバの第2の壁面に設置する複数のバッフルの先端面の形状を、その先端面に入射するイオンビーム束によりスパッタリングされて発生するスパッタリング粒子を前記第2の壁面のバッフル間で捕捉するように定めたことを特徴とするイオンビーム装置。 - 請求項1に記載のイオンビーム装置において、
前記複数のバッフルの各々の取り付け角度が、前記イオンビーム束の前記各々のバッフルへの入射角が70degから90degの間となるように定められていることを特徴とするイオンビーム装置。 - 請求項1または2に記載のイオンビーム装置において、
前記複数のバッフルを前記真空チャンバの壁面に対して着脱自在に設けたことを特徴とするイオンビーム装置。
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