JP4063111B2 - パネル構造体への発泡樹脂材の成型方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パネル構造体への発泡樹脂材の成型方法に関し、詳しくは水廻り商品の中で例えば浴室壁に用いられるパネル構造体の閉鎖空間内に発泡樹脂材を充填する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に浴室壁に用いられるパネル構造体は、その内部が中空断面形状となっているため強度的にやや弱い面がある。そこで従来、パネル構造体としての強度の向上を図るために、クローズド注入方式によりパネル構造体の閉鎖空間内に発泡樹脂材を注入して発泡固化させることにより、パネル構造体の内部に発泡体を充填させて、パネル構造体の剛性を高めるようにする方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところが、注入を完了した後に樹脂注入ノズルを樹脂注入孔から直ちに抜いて樹脂注入孔を開放状態で放置すると、ゲル化した発泡樹脂材が逆流して樹脂注入孔から外部へ膨出するに至り、所望とされる良質な発泡成形品が得られなくなる。そのため従来は、樹脂注入ノズルを抜いた直後に手作業で注入栓によって樹脂注入孔を閉塞することによって発泡樹脂材の漏れを防止しているが、この場合、注入作業が二人作業になり、製造コストが高くつくという問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−333962号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、クローズド注入方式により樹脂注入孔からの発泡樹脂材を注入した後に発泡樹脂材の逆流によって樹脂注入孔から発泡樹脂材が漏れるのを防止でき、生産効率を高めると共に製造コストを削減できるパネル構造体への発泡樹脂材の成型方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明にあっては、基板2の背面にバック材3を貼り付けてパネル構造体1を構成し、基板2とバック材3とで挟まれた閉鎖空間4内に発泡樹脂材5を注入して発泡固化させるパネル構造体への発泡樹脂材5の成型方法において、上記基板2に樹脂注入孔6を形成すると共に、パネル構造体1の内部に一端7aが樹脂注入孔6と連通すると共に他端7bが閉鎖空間4内に開放された隔壁或いは管構造の通路部7を設け、樹脂注入ノズル8を樹脂注入孔6から通路部7内に挿入して所要量の発泡樹脂材5を閉鎖空間4内の所定の部位に注入し、その後、通路部7から樹脂注入ノズル8を抜いたときに通路部7内に流入した発泡樹脂材5の液状態から固化への相変化に伴う圧力損失を利用して樹脂注入孔6からの漏れを防止できるように通路部7の内径L1及び長さL2を設定してなると共に、上記通路部7の内面に軟質発泡体9を貼着したことを特徴としており、このように構成することで、発泡樹脂材5の注入後に通路部7内に発泡樹脂材5が流入したときでも発泡樹脂材5の液状態から固化への相変化に伴う圧力損失によって最終的に発泡樹脂材5が通路部7内で発泡固化し、樹脂注入孔6から膨出することがなくなる。従って、従来のような注入栓を嵌め込む作業を省くことができ、一人作業が可能となる。また上記通路部7の内面に軟質発泡体9を貼着したことにより、軟質発泡体9によって通路部7と発泡樹脂材5との流動抵抗をより大きくでき、発泡樹脂材5の逆流を一層防止できるようになる。
【0007】
また上記通路部7を基板2とバック材3とに一体形成するのが好ましく、この場合、基板2とバック材3とを利用して通路部7を形成できるようになり、通路部7の形成を非常に容易で且つ低コストで行なえるようになる、
また上記通路部7の内径L1を樹脂注入ノズル8の外径Dと同等以上で且つ2倍以下とし、通路部7の長さL2を、閉鎖空間4の内幅寸法Eの10分の1以上で且つ2分の1以下とするのが好ましく、この場合、通路部7の内径L1を樹脂注入ノズル8外径Dと同等以上とすることで、樹脂注入ノズル8を枠材に対して直角に挿入することが可能となり、また、通路部7の内径L1を樹脂注入ノズル8外径Dの2倍以下とすると共に、通路部7の長さL2を閉鎖空間4の内幅寸法Eの10分の1以上とすることで、液状態の発泡樹脂材5と通路部7の内壁との流動抵抗を確保でき、発泡樹脂材5の逆流を防止しやすくなり、さらに、通路部7の長さL2を閉鎖空間4の内幅寸法Eの2分の1以下とすることで、発泡樹脂材5を閉鎖空間4の中央部付近に射出でき、発泡樹脂材5を閉鎖空間4に均等に充填できるようになる。
【0009】
また上記バック材3は、シート状或いは板状であるのが好ましい。
【0010】
また上記シート状のバック材3は、発泡樹脂材5の流動抵抗を大きくするための不織布3a若しくは織物であるのが好ましく、この場合、不織布3aの凹凸によって発泡樹脂材5の流動抵抗を大きくでき、発泡樹脂材5の逆流を一層防止できるようになる。
【0011】
また上記シート状のバック材3は、発泡樹脂材5の漏れを防止できるフィルム3b若しくはアルミなどの金属をラミネートしたものであるのが好ましく、この場合、フィルム3b等によって発泡樹脂材5がバック材3から外部に漏れるのを防止できるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0013】
本発明の基本構成を図1〜図4に示す。パネル構造体1は、図1に示すように、基板2の背面にバック材3を貼り付けて構成されている。基板2は、方形のパネル12の4周に剛性の枠材11を取り付けたものである。パネル12は、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)、BMCなどの熱硬化性プラスチック材や、熱可塑性プラスチック材等からなる。バック材3は、弾力性を有する材料が好ましく、本例ではシート状(フィルム状を含む)或いは板状で形成されている。ここでは図3に示すように、発泡樹脂材5の流動抵抗を大きくするための不織布若しくは織物で構成されている。不織布は、例えばガラス不織布3a或いはガラスクロスによって構成される。ガラス不織布3aの凹凸によって発泡樹脂材5の流動抵抗を大きくすることができ、発泡樹脂材5の逆流を効果的に防止できるものとなる。さらに、シート状のバック材3の外面には、発泡樹脂材5の漏れを防止できるフィルム若しくはアルミなどの金属がラミネートされている。例えばガラス不織布3aの外表面にPETフィルム3bがラミネートされている。PETフィルム3bは発泡樹脂材5がガラス不織布3aから外部に漏れるのを防止する働きをする。
【0014】
上記基板2の枠材11の任意の箇所(本例では枠材11の辺中央部)には、後述する樹脂注入ノズル8が挿入可能な樹脂注入孔6が形成されている。なお図1の例では、パネル構造体1を略正方形に形成した場合を示しているが、長方形状に形成されてもよいものである。また、パネル構造体1の外周の1辺には、パネル構造体1を天井等に固定するためのフランジ部31が設けられ、残りの3辺には枠材11とバック材3との隙間から図4の矢印方向aに漏れ出る発泡樹脂材5を受け入れるための外周リブ13が設けられている。
【0015】
上記構成のパネル構造体1の内部には、一端7aが樹脂注入孔6と連通すると共に他端7bが閉鎖空間4内に開放された隔壁或いは管構造の通路部7が設けられている。通路部7は、基板2とバック材3とに一体形成されている。本例では、基板2から互いに平行な一対の邪魔板30,30を突設させてあり、邪魔板30,30間の基板2表面が通路部7の底面となり、邪魔板30,30間のバック材3が通路部7の天面となっている。なお、バック材3を支持するために邪魔板30,30の高さL3を枠材11と略同じ高さにしてもよいが、もちろん邪魔板30,30の高さL3は枠材11の高さと無関係に適宜設計変更自在である。また、通路部7を構成する一対の邪魔板30,30を基板2とバック材3とは別部品で構成し、これを閉鎖空間4の内部に設置してもよい。また邪魔板30に代えてパイプ等で通路部7を構成してもよい。
【0016】
上記通路部7には、樹脂注入孔6から樹脂注入ノズル8が挿入されて、閉鎖空間4内の所定の部位に樹脂注入ノズル8から所要量の発泡樹脂材5を射出できるようになっている。ここで、発泡樹脂材5としては、発泡ウレタン、発泡スチロ−ルなど適当な発泡樹脂材5が用いられるが、好ましくは断熱性のあるものが使用される。また樹脂注入ノズル8からの発泡樹脂材5が閉鎖空間4の中央部付近に射出されるように樹脂注入ノズル8の通路部7内への挿入量が設定される。
【0017】
さらに、発泡樹脂材5の注入後に、通路部7から樹脂注入ノズル8を抜いたときに通路部7内に流入した発泡樹脂材5の液状態から固化への相変化に伴う圧力損失を利用して樹脂注入孔6からの漏れを防止できるように通路部7の内径L1及び長さL2が設定されている。
【0018】
ここでは、図2に示すように、通路部7の内径L1を樹脂注入ノズル8の外径D(図1)と同等以上で且つ2倍以下とし、通路部7の長さL2を、閉鎖空間4の内幅寸法Eの10分の1以上で且つ2分の1以下に設定している。通路部7の内径L1を樹脂注入ノズル8外径Dと同等以上とすることで、樹脂注入ノズル8を枠材11に対して直角に挿入することが可能となる。なお、通路部7の内径L1(邪魔板30,30の間隔)は狭ければ狭いほど抵抗が大きくなり、発泡樹脂材5の流動を止めやすくなるが、あまり狭いと樹脂注入ノズル8を挿入できないため、樹脂注入ノズル8が挿入できる最低間隔以上としている。また、通路部7の内径L1を樹脂注入ノズル8外径Dの2倍以下とし、さらに、通路部7の長さL2を、閉鎖空間4の内幅寸法Eの10分の1以上とすることで、流体(液状態の発泡樹脂材5)と通路部7の内壁との抵抗作用により、通路部7の長さL2が長ければ長いほど抵抗が大きくなり、逆流を効果的に防止できるようになる。つまり、樹脂注入ノズル8を挿入できる程度まで通路部7の内径L1を狭めることで、通路部7内で発泡樹脂材5を止めやすくなり、逆流を防止できる。さらに、発泡樹脂材5をパネル構造体1の閉鎖空間4全体に充填させるためは、閉鎖空間4の中央部付近(図1のB部付近)に発泡樹脂材5を落とすようにして射出する必要がある。そこで、通路部7の長さL2を閉鎖空間4の内幅寸法E(パネル寸法)の2分の1以下としている。なお、通路部7の長さがあまりに短かすぎると、通路部7内での発泡樹脂材5の流動抵抗が小さくなるため、閉鎖空間4の内幅寸法E(パネル寸法)の10分の1以上としている。例えば閉鎖空間4の内幅寸法Eが900mmの場合、通路部7の長さL2を450mm、内径L1を13mm、高さL3を16.2mmに設定している。もちろん、これら数値に限られるものではない。
【0019】
次に、クローズド注入方式によってパネル構造体1の閉鎖空間4内に発泡樹脂材5を充填するにあたっては、先ず図4に示すように、上プレス盤と下プレス盤との間に、基板2を下にし、バック材3を上にして、プレスした状態で、樹脂注入孔6から通路部7内に樹脂注入ノズル8を挿入して、液状の発泡樹脂材5を閉鎖空間4内の所定の部位(例えば図1のB部)に向けて射出する。発泡樹脂材5は、閉鎖空間4内で発泡反応が進行する。つまり化学反応により白濁してクリーム状となった後に細かい気泡が発生して発泡を開始し、所定時間(ライジングタイム)後に閉鎖空間4全体に充満して発泡固化する。
【0020】
ここで、上記発泡樹脂材5を注入した後に通路部7から樹脂注入ノズル8を抜くと、発泡樹脂材5は閉鎖空間4内に広がるだけでなく、通路部7内にも流入してくる。このとき通路部7内での発泡樹脂材5の液状態から固化への相変化に伴う圧力損失によって、通路部7内で発泡樹脂材5が発泡固化して、発泡樹脂材5が逆流して樹脂注入孔6から漏出するのが防止される。つまり、通路部7とその中を流れる流体との間には摩擦が生じ、この摩擦が流体の流れの抵抗となる。そのため、通路部7を流れる流体はその抵抗により樹脂注入孔6から漏れるのを防止できるようになる。ここで、発泡樹脂材5は注入後から時間が経てば粘度が増加していき、最終的に発泡固化状態となる。このように、通路部7の摩擦と発泡樹脂材5の増粘(粘度が増すほど抵抗が大きくなる性質)とを利用して、通路部7内部で発泡樹脂材5の逆流を止めることができると同時に通路部7内部での発泡固化によって樹脂注入孔6が閉塞されるようになる。
【0021】
これにより、従来のような注入栓を嵌め込む作業を省くことができるので、一人作業が可能となり、作業能率を高めると共に製造コストを削減できるようになる。しかも、発泡樹脂材5が外部に漏れることがないので、樹脂注入孔6の外側にバリが発生することがなく、また閉鎖空間4内で発泡樹脂材5の未充填が発生することもなく、閉鎖空間4全体に均一に発泡体を充填させることができる。そのうえ通路部7を基板2とバック材3とに一体形成しているので、基板2とバック材3とを利用して通路部7を形成できるようになり、通路部7の形成が非常に容易で且つ製造コストを低くできるようになり、この結果、所望とされる良質な発泡成形品を効率良く且つ低コストで生産できるものである。
【0022】
また、発泡樹脂材5の注入時には樹脂注入ノズル8は通路部7によって囲まれており、注入後は直ちに通路部7から抜かれるので、発泡樹脂材5が樹脂注入ノズル8の外周表面に付着することがなく、樹脂注入ノズル8の外周表面を清掃する手間を省けるという利点がある。さらに、樹脂成形後は、通路部7自体がパネル構造体1の内側に残り、パネル構造体1を内側から補強する働きをするので、発泡体が良好に充填された強度の均一な構造材料として有用に用いることができるという利点もある。
【0023】
本発明の一実施形態として、図5に示すように、通路部7の内面に軟質発泡体9を貼着する。軟質発泡体9として例えば軟質ウレタンが挙げられる。この軟質発泡体9は、通路部7と発泡樹脂材5との流動抵抗、つまり通路部7の摩擦係数をより大きくして、発泡樹脂材5の逆流を確実に防止する働きをする。
【0024】
なお前記実施形態では、1つの樹脂注入孔6を設けた場合を説明したが、複数の樹脂注入孔6から樹脂注入ノズル8をそれぞれ挿入して発泡樹脂材5の注入を複数箇所から行ってもよいものである。
【0025】
また、通路部7の内径L1を通路部7の一端7aから他端7bに至るまで同じ寸法としたが、これに限らず、例えば、樹脂注入ノズル8を挿通できる程度に先細り状に形成してもよく、この場合、発泡樹脂材5の逆流防止効果を更に高めることができるものである。
【0026】
【発明の効果】
上述のように請求項1記載の発明にあっては、基板の背面にバック材を貼り付けてパネル構造体を構成し、基板とバック材とで挟まれた閉鎖空間内に発泡樹脂材を注入して発泡固化させるパネル構造体への発泡樹脂材の成型方法において、上記基板に樹脂注入孔を形成すると共に、パネル構造体の内部に一端が樹脂注入孔と連通すると共に他端が閉鎖空間内に開放された隔壁或いは管構造の通路部を設け、樹脂注入ノズルを樹脂注入孔から通路部内に挿入して所要量の発泡樹脂材を閉鎖空間内の所定の部位に注入し、その後、通路部から樹脂注入ノズルを抜いたときに通路部内に流入した発泡樹脂材の液状態から固化への相変化に伴う圧力損失を利用して樹脂注入孔からの漏れを防止できるように通路部の内径及び長さを設定してなるので、発泡樹脂材の注入後に通路部内に発泡樹脂材が流入したときでも発泡樹脂材の液状態から固化への相変化に伴う圧力損失によって最終的に発泡樹脂材が通路部内で発泡固化して樹脂注入孔からの逆流を防止できるようになる。従って、従来のような注入栓を嵌め込む作業を省くことができ、一人作業が可能となる。そのうえ、発泡樹脂材の無駄な漏れを防止できるので、樹脂注入孔の外側にバリが発生することがなく、また閉鎖空間内で発泡樹脂材の未充填が発生することもないため、閉鎖空間全体に均一に発泡体を充填させることができる結果、所望とされる良質な発泡成形品を効率良く且つ低コストで生産できるものである。さらに、上記通路部の内面に軟質発泡体を貼着したので、軟質発泡体によって通路部と発泡樹脂材との流動抵抗をより大きくでき、これにより通路部の摩擦係数を大きくできる結果、発泡樹脂材の逆流を一層防止できるものである。
【0027】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、上記通路部を基板とバック材とに一体形成したので、基板とバック材とを利用して通路部を形成できるようになり、通路部の形成が非常に容易で且つ製造コストを低くできるものである。
【0028】
また請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の効果に加えて、上記通路部の内径を樹脂注入ノズルの外径と同等以上で且つ2倍以下とし、通路部の長さを、閉鎖空間の内幅寸法の10分の1以上で且つ2分の1以下としたので、通路部の内径を樹脂注入ノズル外径と同等以上とすることで、樹脂注入ノズルを枠材に対して直角に挿入することが可能となる。また、通路部の内径を樹脂注入ノズル外径の2倍以下とすると共に、通路部の長さを閉鎖空間の内幅寸法の10分の1以上とすることで、液状態の発泡樹脂材と通路部内壁との流動抵抗を確保でき、発泡樹脂材の逆流を防止しやすくなる。さらに、通路部の長さを閉鎖空間の内幅寸法の2分の1以下とすることで、発泡樹脂材を閉鎖空間の中央部付近に射出でき、発泡樹脂材を閉鎖空間に均等に充填することができるものである。
【0030】
また請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の効果に加えて、上記バック材は、シート状或いは板状であるので、例えばバック材をロールに巻いて自動的にごく短時間で基板の背面に連続供給可能となり、生産効率を一層高めることができるものである。
【0031】
また請求項5記載の発明は、請求項4記載の効果に加えて、上記シート状のバック材は、発泡樹脂材の流動抵抗を大きくするための不織布若しくは織物であるので、不織布の凹凸によって発泡樹脂材の流動抵抗を大きくでき、発泡樹脂材の逆流を一層防止できるものである。
【0032】
また請求項6記載の発明は、請求項5記載の効果に加えて、上記シート状のバック材は、発泡樹脂材の漏れを防止できるフィルム若しくはアルミなどの金属をラミネートしたものであるので、発泡樹脂材がバック材から外部に漏れるのを防止できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本構成を説明するパネル構造体の一部破断した斜視図である。
【図2】 同上の通路部の長さ及び内径の説明図である。
【図3】 同上のバック材の概略断面図である。
【図4】 同上の発泡樹脂材を注入する際の説明図である。
【図5】 本発明の一実施形態の説明図である。
【符号の説明】
1 パネル構造体
2 基板
3 バック材
3a 不織布
3b フィルム
4 閉鎖空間
5 発泡樹脂材
6 樹脂注入孔
7 通路部
7a 一端
7b 他端
8 樹脂注入ノズル
9 軟質発泡体
10 不織布
D 樹脂注入ノズルの外径
E 閉鎖空間の内幅寸法
L1 通路部の内径
L2 通路部の長さ
Claims (6)
- 基板の背面にバック材を貼り付けてパネル構造体を構成し、基板とバック材とで挟まれた閉鎖空間内に発泡樹脂材を注入して発泡固化させるパネル構造体への発泡樹脂材の成型方法において、上記基板に樹脂注入孔を形成すると共に、パネル構造体の内部に一端が樹脂注入孔と連通すると共に他端が閉鎖空間内に開放された隔壁或いは管構造の通路部を設け、樹脂注入ノズルを樹脂注入孔から通路部内に挿入して所要量の発泡樹脂材を閉鎖空間内の所定の部位に注入し、その後、通路部から樹脂注入ノズルを抜いたときに通路部内に流入した発泡樹脂材の液状態から固化への相変化に伴う圧力損失を利用して樹脂注入孔からの漏れを防止できるように通路部の内径及び長さを設定してなるパネル構造体への発泡樹脂材の成型方法であって、上記通路部の内面に軟質発泡体を貼着したことを特徴とするパネル構造体への発泡樹脂材の成型方法。
- 上記通路部を基板とバック材とに一体形成したことを特徴とする請求項1記載のパネル構造体への発泡樹脂材の成型方法。
- 上記通路部の内径を樹脂注入ノズルの外径と同等以上で且つ2倍以下とし、通路部の長さを、閉鎖空間の内幅寸法の10分の1以上で且つ2分の1以下としたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のパネル構造体への発泡樹脂材の成型方法。
- 上記バック材は、シート状或いは板状であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のパネル構造体への発泡樹脂材の成型方法。
- 上記シート状のバック材は、発泡樹脂材の流動抵抗を大きくするための不織布若しくは織物であることを特徴とする請求項1記載のパネル構造体への発泡樹脂材の成型方法。
- 上記シート状のバック材は、発泡樹脂材の漏れを防止できるフィルム若しくはアルミなどの金属をラミネートしたものであることを特徴とする請求項5記載のパネル構造体への発泡樹脂材の成型方法。
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