JP4062749B2 - 生体同調度検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、他人の生体情報を見ることにより発生する引き込み効果を利用し、臨場感を向上させたり、互いの情動を近づけたりするのに好適な生体同調度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人間の生体反応を検出し、あるいは音声信号、撮像情報等のデータとして伝送することにより、教育、医療、娯楽、対話等の対人交渉に役立てようとする試みが知られている。例えば、特願昭61−68992号に示される「授能装置」においては、人間の知的活動の産物である会話や楽器演奏の音と、その知的活動を行っているときの脳波を併せて他の人に伝達し、これによって、有能者の能力を未熟者に伝えるという構成が開示されている。
また、離隔地にある教師と生徒とが、公知のテレビジョン受送信装置、あるいは音声伝送装置により意志疎通を図り、授業を実施するシステムも試みられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の例では、情報の伝達が一方的であり、離隔地にある者同士が互いに同調しているのか、あるいは不調和な状態なのかなどを知ることができない。すなわち、相手との情動の同調度合いを知ることができないため、無味乾燥した伝達手段となっていた。
ところで、対話等をしていると、その進展に応じて両者の脈拍数等の生体反応が一致する傾向にある、いわゆる引き込み現象(同調化の現象)が知られている。これは、一方が他方の心理的状況へ同調化されるということである。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、対話、あるいは通信手段による意志疎通にあって、相手との同調の度合いを知ることができる同調度検出装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、生体の検出部位から検出した脈波をウエーブレット変換して生体情報を生成する生体情報検出手段と、生体情報を受信する生体情報受信手段と、前記生体情報検出手段が検出した生体情報と前記生体情報受信手段が受信した生体情報とを比較し、両者の同調度を判定する同調度判定手段と、前記同調度判定手段の判定結果を告知する告知手段とを具備することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記生体情報検出手段が検出した生体情報を送信する生体情報送信手段を具備することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記生体情報検出手段は検出した生体情報に所定の加工をして出力することを特徴とする。
【0005】
また、請求項4に記載の発明は、前記告知手段は、前記同調度判定手段によって判定された同調の度合いに応じて、音声信号を変化させることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記告知手段は、前記同調度判定手段によって判定された同調の度合いに応じて、前記音声信号の周波数または音量を変化させることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、生体の検出部位から検出した脈波をウエーブレット変換して第1の生体情報を生成する第1の生体情報検出手段と、生体の検出部位から検出した脈波をウエーブレット変換して第2の生体情報を生成する第2の生体情報検出手段と、前記第1、第2の生体情報検出手段が検出した生体情報を比較し、両者の同調度を判定する同調度判定手段と、前記第1、第2の生体情報検出手段が検出した生体情報および前記同調度判定手段の判定結果を表示する表示手段とを具備することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
<1:第1実施形態>
A.全体構成
図1は、この発明の第1実施形態の概略構成を示すブロック図である。本実施形態は、ネットワークを介して送られてくる教師の指導情報を生徒が受信するという指導システムに本発明を利用した実施形態である。
図1は、生徒側に設けられる装置の構成を示している。1は生体情報検出手段であり、生徒の脈波を測定し、これにより脈拍などの生体情報S1を検出する。生態情報には、種々の情報があるが、ここでは、簡単化のために脈拍とする(以下、脈拍情報S1と表す)。
【0007】
また、2はネットワークを介して供給される生体情報S2、およびその他の情報S4を受信する情報受信手段である。この情報受信手段2が受信する生体情報S2は、生体情報検出手段1が検出する生体情報と同じ種類の情報であり、すなわち、本実施形態においては教師側からの脈拍情報S2である。3は、同調度判定手段であり、脈拍情報S1とS2とを比較し、両者の一致度合い、およびどちら側に近づいて行ったか(どちら側に引き込まれたか)という引き込みの程度を判定し、その判定結果をS3として出力する。4は表示制御手段であって、脈拍情報S1、S2、判定結果S3、情報S4の表示を制御する。5は表示手段であり、制御手段4からの制御に基づき、同調度判定手段の判定結果S3および脈拍情報S1、S2、情報S4を表示する。
【0008】
一方、図2は、教師側に設けられる装置の概略構成を示すブロック図である。図において、6は教師の脈波を測定し、これにより脈拍(すなわち上述の脈拍情報S2)を検出する生体情報検出手段である。7は教師側の音声、表情等の情報S4を採録する情報入力手段であって、録音用マイクロフォン、およびビデオカメラ等を有している。また、8は脈拍情報S2、情報S4を送信する送信手段であり、9は脈拍情報S2、情報S4を記憶するとともに、所望に応じて再生し、出力するメモリである。
【0009】
B.各部の構成
次に、本実施形態の各部の構成について詳述する。
1.生体情報検出手段1、6
生体情報検出手段1と生体情報検出手段6とは同一の構成であるので、生体情報検出手段1を例にとって説明を行う。
【0010】
▲1▼生体情報検出手段の機械的構成
ここで、図3は生体情報検出手段1の構成例を示す図であり、図において、10は、腕時計構造の本体、20は本体10に接続されるケーブル、30はケーブル20の先端側に設けられた脈波検出用センサユニットである。ケーブル20の先端側にはコネクタピース80が設けられており、このコネクタピース80は本体10の6時の側に構成されているコネクタ部70に対して着脱自在である。本体10には、腕時計における12時方向から腕に巻き付いて、その6時方向で固定されるリストバンド12が設けられ、このリストバンド12によって装置本体10は腕に着脱自在である。脈波検出用センサユニット30はLED発光素子および受光素子(図示しない)を有し、センサ固定用バンド40によって遮光された状態で、人差し指の根元に装着されている。50は同調度判定手段3に接続されるケーブルであり、その両端にはコネクタピース52、54が設けられている。コネクタピース52は、本体10の10時の側に構成されているコネクタ部60に対して着脱自在である。一方、コネクタピース54は図示しない同調度判定手段3のコネクタ部に対して着脱自在である。
【0011】
次に、本体10の表示部について説明する。本実施形態にあっては、生体情報検出手段1自体も、脈拍を表示する表示部を有している。
【0012】
図3において、90は本体10の表面に設けられた液晶表示装置であり、表示装置90は、その左上側に位置する第1のセグメント表示領域92と、右上側に位置する第2のセグメント表示領域94と、右下側に位置する第3のセグメント表示領域96と、左下側に位置するドット表示領域98とからなる。第1のセグメント表示領域92は、曜日、日付、時刻等を表示する。第2のセグメント表示領域94は、時間の測定における経過時間を表示し、第3のセグメント表示領域96は、脈波の測定における脈拍数等を表示する。ドット表示領域98は、各種の情報、例えば、脈拍数の波形を概略的に示すグラフなどをグラフィック表示する。表示切換は、脈拍数等の表示、曜日、日付、時刻の表示およびストップウオッチ表示などに適宜切換られる。ただし、脈波の測定は、測定開始が指示された後は、液晶表示装置90の表示切換に関わらず継続して行われ、測定値とそのサンプリング時刻を示すタイムスタンプとがセットで記憶されて行くようになっている。
【0013】
表示装置90の上側には、本体10のON/OFFを操作するボタンスイッチ100aがあり、表示装置90の下側のボタンスイッチ100bは、曜日、日付、時刻の表示を指示するスイッチである。本体10の2時の方向には、アラーム音の発生を指示するボタンスイッチ100cが構成され、本体10の4時の方向には、本体10の各種のモードを切り換えるボタンスイッチ100dが構成されている。さらに、本体10の7時の方向には、曜日、日付、時刻を設定するボタンスイッチ100eが、本体10の8時の方向には、前記のグラフィック表示の切り換えを指示するボタンスイッチ100fが構成されている。本体10の11時の方向に位置する100gは、表示装置90を照明するEL(Electro Luminescence)バックライトを操作するボタンスイッチである。
【0014】
▲2▼生体情報検出手段の電気的構成
本体10の内部構成について説明する。図4は、生体情報検出手段1の回路構成を示すブロック図である。図4において、110はCPUであって、各回路を制御するとともに所定の演算を実行する中枢部である。CPU110には、ROM112とRAM114とが接続され、さらに操作部116と表示制御回路118とがそれぞれ接続されている。脈拍数検出部120は前記のコネクタ部70を有し、ケーブル20を介してセンサユニット30に接続されるとともにCPU110に接続される。
ROM112には、CPU110が実行する制御プログラムや各種の制御データ等が格納されている。RAM114はCPU110が演算を実行する場合の作業領域となる。RAM114には、また、脈拍数検出部120からの計測値、CPU110の演算結果等が適宜格納される。表示制御回路118は、CPU110から入力された表示情報を表示装置90のフォーマットに変換し、装置90に表示させる。操作部116は上述するボタンスイッチ100群からなる。CPU110には、計時機能を有する時計回路122が接続されている。なお、本体10は、電源としての電池(図示しない)が格納される。
【0015】
次に、脈波検出部120の回路構成を図5に示す。同図において、脈波検出部122は、コネクタ部70と脈波信号増幅回路130と、脈波波形整形回路132と、インターフェース134とを有している。脈波信号増幅回路130は、コネクタ部70からの脈拍情報S1の電気的信号を受信して脈波波形整形回路132とインターフェース134とに出力する。インターフェース134は、脈波波形整形回路132は脈波波形整形回路132からの電気的信号の波形を整形してCPU110に出力する。一方、インターフェース134は脈波信号増幅回路130からの電気的信号をA/D変換してCPU110に出力する。
【0016】
上記構成に基づく脈拍情報S1の検出手順について説明する。図6はS1の検出手順の一例を示すフローチャートである。同図に示すステップSa1において、脈波信号増幅回路130はセンサユニット30からの脈波信号を増幅する。ステップSa2において、脈波波形整形回路132は増幅された脈波信号の波形を整形する。ステップSa3において、CPU110は、脈波波形整形回路132からの脈波信号を周波数解析する。本実施形態においては、周波数はFFT処理される。次にステップSa4において、CPU110は、FFT処理された脈波信号から脈波周波数成分を抽出し、ステップSa5においては、抽出された脈波周波数成分から脈拍数を演算する。
ここで、FFT処理について概説する。図7(a)に示す脈波の波形Fを例えばサンプリング時間を16[sec]としてFFT処理すると、図7(b)に示す高調波成分が得られる。この場合、サンプリング間隔16[sec]であるから、その線スペクトルの分解能は1/16[sec]となり、波形Fは16[Hz]の整数倍の高調波成分に分解される。さて、図7(b)において、縦軸は高調波成分の大きさ(パワー)を表現するが、図示の例においては、周波数fBの波動の振幅は周波数fAの波動の振幅の1/2である。一般に、FFT処理によって得られた高調波成分のうち、最も高いものが脈波成分であり、他は雑音と考えられる。この例では周波数fAの波動が脈波の波動であり、周波数fBの波動は体動等の雑音であること判断することができる。以上のようにして検出された周波数を毎分当たりに変換して脈拍を求める。
なお、周波数解析法としては、上述のFFT処理のほか、最大エントロピー法、ウェブレット変換法等があり、本実施形態にいずれも適用可能である(詳細については後述する)。
【0017】
次に、上記構成による生体情報検出手段1の動作について説明する。
まず、脈波検出用センサユニット30をセンサ固定用バンド40によって人差し指の根元に装着する。その部位を特定する理由は、ケーブル20の短縮化を図るためと手の動作を阻害しないためであり、さらに指の根元は環境温度による体温の変化を受けにくいためである(体温の変化は脈波の検出値を不正確にする)。その状態で装置を起動すると、ユニット30のLED発光素子(図示しない)が外界から遮光された状態で装着部位を射光する。一方、装着部位では脈の変動により反射光が変動し、その変動をユニット30の受光素子(図示しない)が捕捉するとともに、電気的信号(脈波信号)に変換し、ケーブル20を介して本体10の脈波検出部120に出力する。
【0018】
脈波検出部120では、その脈波信号増幅回路130はセンサユニット30からの脈波信号を増幅し、脈波波形整形回路132およびインターフェース134に出力する。インターフェース134は、増幅された脈波信号をA/D変換し、CPU110に出力する。脈波波形整形回路132は増幅された脈波信号の波形を整形し、CPU110に出力する。CPU110では、上述した周波数解析処理を実行し、脈拍情報S1を算出する。この場合、脈拍情報S1は同調度判定手段3に出力されるほか、所望に応じて、表示装置90に表示される。
【0019】
2.教師側情報入力手段7
図8は情報入力手段7の一例である録音/撮像システムを示すブロック図である。同図において、140はマイクロフォンであり、142はその波形を増幅する増幅回路である。
教育時における教師の音声は、マイクロフォン140が捕捉し、その波形を増幅回路142が増幅して情報送信手段8あるいはメモリ9に出力する。
さらに、本実施形態にあっては、教師側の音声情報のほか、教師側の撮像信号も情報S4に含めている。図8において、144はビデオカメラであり、146はその画像情報を伝送信号に変換する信号変換手段である。信号変換手段146は、ビデオカメラ144によって得られた教師側の撮像情報を伝送信号に変換し、情報送信手段8あるいはメモリ9に出力する。
【0020】
C.第1の本実施形態のハードウェア構成
図9は、図1に示す機能構成をハードウェアで実現した場合の一例を示すブロック図である。この図において、200はCPUであり、各回路を制御するとともに所定の演算を実行する。前述した同調度判定手段3は、CPU200の機能として実現される。CPU200には、ROM202とRAM204とが接続され、さらに操作部206と表示制御手段4とがそれぞれ接続されている。さらに、CPU200には、生体情報検出手段1と生体情報受信手段2とから、それぞれ脈拍情報の信号が入力される。ROM202には、CPU200が実行する制御プログラムや各種の制御データ等が格納されている。RAM204はCPU200が演算を実行する場合の作業領域となる。さらに、RAM204には、CPU200の演算結果が格納されるとともに、生体情報検出手段1からの脈拍情報S1と、生体情報受信手段2からの脈拍情報S2とが一定の時間間隔で格納される。表示制御手段4は、CPU200から入力された表示情報を表示手段5のフォーマットに変換し、表示手段5に表示させる。操作部208はキーボード等のボタンスイッチからなる。
【0021】
D.動作
次に、上記構成によるこの実施形態の動作について説明する。一例として、教師が生徒にリアルタイムで教育を実施する場合について説明する。生体情報検出手段1は、一定の時間間隔で教育時における生徒の脈波を検出し、その検出結果から脈拍情報S1を抽出する。同時に、生体情報検出手段6は教師の脈波を検出し、その検出結果から脈拍情報S2を抽出する。脈拍情報S2は、送信手段8を介して生体情報受信手段2に入力され、さらに脈拍情報S1とともに同調度判定手段3に入力されるとともに、RAM204に逐一格納される。
同調度判定手段3では、脈拍情報S1と脈拍情報S2とを比較し、両者の一致度合いを判定し、判定結果S3を検出するとともに、表示制御手段4に出力する。
以下に、同調度判定処理の一例について説明する。
この処理では、判定度S3=(1−|S1/S2−1|)×100(%)を同調度とし、判定度S3が100に近づくほど、同調度が高くなる(100%に近づく)算定を行っている。図10はこの実施形態における判定処理の一例を示すフローチャートである。
同図に示す処理においては、ステップSb1で脈拍情報S1の読み込みを行い、ステップSb2で脈拍情報S2の読み込みを行う。ステップSb3においてS3=S1/S2を算出し、ステップSb4においてS1とS2との一致(すなわちS3=1)を検討する。ここで、S3=100%ならば、同調度を最も高いAと評価する(ステップSb5)。
S3≠1(すなわち100%)ならば、ステップSb6、ステップSb8、ステップSb10においてS3と100との差に応じた評価を行う。なお、ステップSb6、ステップSb8、ステップSb10の基準値70、40、10は、説明のための便宜的なものであって、他の数値であってもよいのはもちろんである。
【0022】
表示制御手段4は、以上のようにして生成された脈拍情報S1、脈拍情報S2、判定結果S3等を表示手段5に表示させる。なお、評価A〜Eをともに表示してもよい。
図11は、表示手段5の表示例を示している。同図において、210はディスプレイであり、その第1のウィンドウ212には一般的なパーソナルコンピュータのモニター画像が表示される。第2のウィンドウ214は、ディスプレイ210の左下側に構成され、それから順に右側に向かって第3のウィンドウ216、第4のウィンドウ218、第5のウィンドウ220とが、第6のウィンドウ222とがそれぞれ表示されている。第2のウィンドウ214には、脈拍情報S1が表示され、第3のウィンドウ216には、脈拍情報S2が表示される。第4のウィンドウ218には、判定結果S3が表示され、さらに、本実施形態にあっては、第5のウィンドウ220に、同調度の評価評価A〜Eに応じて、フェイスチャートが表示される。この場合、ROM202内に複数のフェイスチャートが用意されており、そのフェイスチャートは同調度の段階に応じて第5のウィンドウ220に選択的に表示される。
なお、上述の動作例では、脈拍情報S2および情報S4を、リアルタイムに伝送したが、図2に示すメモリ9に、教育実施時の脈拍情報S2、情報S4を記憶させておき、記憶した内容を生徒側からの要求に応じて転送し、これらの情報を適宜、第3のウィンドウ216、第6のウィンドウ222に表示するようにしてもよい。この場合においては、生徒は自由な時間に教授を受けることができ、また、教師側も不特定多数の生徒に対し、非同期に教授を行うことができる。
【0023】
E.効果
以上の構成により、生徒が教師が生徒に教育、指導を行う場合、生徒の情動を表現する生体反応(本実施形態では脈拍数)は、教師の生体反応と比較され、その一致の程度を生徒が認識することができる。
一般に、個人対個人の交渉、例えば対話において、各個人が情動的に同調し、その反映として生体反応が一致する傾向に進む、いわゆる引き込み現象が知られている。
一方、教育指導、ことに主観的な技量、例えば、語学教育(特に日本語会話のような会話教育)、朗読、楽器演奏、歌唱等の達成度を計る場合、単に生体的技能のみならず、主観的情動も技量向上の上で重要と考えられる。従って、生徒が教師に、技能のみならず情動的にも一致するように教授を受けることで、生徒の技量が飛躍的に向上する。
本実施形態は、その引き込み現象を応用して、生徒と教師との脈拍情報を比較し、その一致度合いの検出により生徒の達成度を計ることを可能にし、もって教育指導の効率向上を図ることを可能にする。
【0024】
F.変形例
(1)上述した実施形態においては、センサユニット30の発光素子をLEDとするが、本発明はそれに限定されるものではなく、例えば前記発光素子をレーザ光源としてもよい。また、上記実施形態では受光素子はLEDの反射光を捕捉するものとするが、本発明はそれに限定されるものではなく、例えば透過光を捕捉するものとしてもよい。さらに、上記実施形態にあっては、センサユニット30を光学式センサとするが、本発明はそれに限定されるものではなく、他の有効な手段であってもよく、例えば圧力センサとすることもできる。
さらに、上記実施形態にあっては、脈波を人差し指の根元から検出するものとするが、本発明はそれに限定されるものではなく、脈波の検出が可能な部位ならいずれであってもよい。
(2)上記実施形態にあっては、S3=(1−|S1/S2−1|)×100に基づき判定結果S3を算出するものとしているが、本発明はそれに限定されるものではなく、例えば、一定の時間間隔でRAM204に格納された脈拍情報S1と、脈拍情報S2とを組とする、複数のデータの相関係数を算出するものとしてもよい。それにより、時間の経過とともに、一致特性がどのように変化するかを解析することができるとともに、その相関を表示手段5に表示することにより、生徒が教師との情動的な一致度合いを知ることができる。
(3)また、上記実施形態にあっては、同調度の評価を5段階とするが、本発明はそれに限定するものではなく、同調度の解釈、判定手順、評価基準等に応じて変更可能であるのはもちろんである。
また、同調度はサンプリングタイミングにおける瞬時値であるが、所定期間中の同調度の平均値を求め、当該平均値に基づいて評価を行うようにしてもよい。
(4)また、一定の時間間隔でRAM204に格納された脈拍情報S1からその変動率を求めるとともに、脈拍情報S2からもその変動率を求め、両者を表示手段5に表示してもよい。このようにすれば、どちらの影響力が大きいか、すなわち、どちらがどちらに引き込まれたかを知ることができる。
この場合には、評価を表示手段5に表示させることによって、情動的な一致度合いが進みつつあるか、あるいは離れてつつあるといったこと知ることができ、意識をより集中させることが可能となる。特に、同調度の測定開始直後は、情動的な一致が離れているのが通常であるから、当該表示を見ることによって、より短かい時間で引き込み現象を発生させることが可能となる。ここで、S3を時間tの関数としてS3(t)で表し、同調度の変化率をS’(t)で表すものとすれば、S’(t)は以下の式で与えられる。
S’(t)=S3(t)−S3(t−Δt)
ただし、Δtはサンプリング周期である。この場合、S’(t)が正の値であれば、同調度が進んでいると評価することができ、一方、S’(t)が正の値であれば、同調が離れていっていると評価できる。このため、S’(t)>5であれば「良」と、5>S’(t)>−5であれば「普通」と、−5>S’(t)であれば「不良」と評価し、これを表示手段5に表示するようにしてもよい。
(5)表示手段5における各ウィンドウの配置、形態も変形可能であり、さらに同調度を表すウィンドウを例えばキーボードのボタン操作によって出現するようにしてもよい。
このように、本発明から種々の変形例、改良例を派生することが可能である。
【0025】
<2:第2実施形態>
次に第2実施形態について説明する。本実施形態は、例えば通信システムに併用する等、自己と相手方との生体情報および同調度を判定しつつ対話的に情報交換を行う場合等に利用する例であり、特に両者が離隔地にある場合に好適な例である。なお、上述する第1実施形態と同一の部分については説明を省略する。
【0026】
A.全体構成
図12は、この発明の第2実施形態の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態は第1実施形態における図1に示す装置と図2に示す装置とを一体化した構成をとっている。
図12において、300は自己の生体情報を検出する生体情報検出手段であり、第1実施形態と同様に脈拍情報S5を検出する。生体情報検出手段300の構造、脈拍情報検出手順等の機能は第1実施形態と同様なため、同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。302は自己の音声、撮像情報等の情報S6を検出する採録する情報入力手段であり、その構造、機能は第1実施形態と同様なため説明を省略する。304は脈拍情報S5、情報S6を相手方に送信するとともに、相手方から送信される脈拍情報S7、情報S8を受信する生体情報送受信手段である。
306は同調度判定手段であり、第1実施形態と同じく、脈拍情報S5と脈拍情報S7とを比較し、両者の一致度合い等を判定し、その判定結果をS9として出力する。308は脈拍情報S5、脈拍情報S7、情報S6、情報S8、判定結果S9を記憶し、所望に応じて出力するメモリである。同調度判定手段306およびメモリ308は、第1実施形態と同じくハードウェア構成のCPUの機能として実現される。310は表示制御手段、312は表示手段であって、表示制御手段310は、所望に応じて脈拍情報S5、脈拍情報S7、情報S6、情報S8、判定結果S9を表示手段312に表示させる。
上記構成を実現するハードウェア構成を図13に示す。同図にあっては、図9における生体情報受信手段2が生体情報送受信手段304となっている。その他は図9の第1実施形態と同様なため、説明を省略する。
【0027】
B.動作
以下、本実施形態の動作を、図14(a)に示すような、例えば電話通信のような1対1の対話のためにシステム化する場合を例として説明する。図14(a)の構成例は、自己の生体情報送受信手段304と相手方の生体情報送受信手段304’との間の通信を伝送路314により可能にしている。それにより、自己と相手方とで脈拍情報S5、情報S6と脈拍情報S7、情報S8の交換が可能になる。
情報検出手段300により検出された自己の脈拍情報S5は同調度判定手段306およびメモリ308に入力されるとともに、生体情報送受信手段304を介して相手方の生体情報送受信手段304’に伝送される。一方、同様に検出された相手方の脈拍情報S7は、自己の生体情報送受信手段304により受信され、同調度判定手段306およびメモリ308に入力される。同調度判定手段306では、第1実施形態と同様な手法で脈拍情報S5と脈拍情報S7とのデータ処理が行われ、判定結果S9が算出される。判定結果S9はメモリ308に入力されるとともに、表示制御手段310に入力され、表示手段312により表示される。なお、情報S6、情報S8はメモリ308に格納されるとともに、表示制御手段310に入力され、リアルタイムに、あるいは履歴開示として所望に応じて表示手段312により表示される。
【0028】
C.効果
本実施形態によれば、対話にあたって、自己および相手方の脈拍情報S5、脈拍情報S7、情報S6、情報S8を認識することができるとともに、さらに、同調度の判定結果S9を認識することが可能になる。それにより、自己および相手方の疲労度、緊張度、機嫌等の情動、ひいては相手方の感情を参照しつつ対話を行うことができるとともに、さらに自己の相手方への追従、あるいは相手方の自己への引き込みを定量的に認識、あるいは参照しつつ対話を行うことが可能になる。
【0029】
D.第2実施形態のシステム化における変形例
本実施形態を、例えば電話通信、テレビ電話通信等のような既存の通信システムと併用してもよく、その場合、情報入力手段302および生体情報送受信手段304を省略してもよい。
上述の実施形態にあっては、1対1の交渉を想定しているが、本実施形態のシステム化はそれに限定されるものではなく、種々の変形が可能であり、図14(b)にその一例を示す。この例では、n台の本実施形態を生体情報送受信手段304ー1、304ー2、304ー3…304ーnを、伝送路314ー1、314ー2、314ー3…314ーnを介して円環状に結合している。なお、所用台数nは、所望に応じていくつにしてもしてもよい。
この場合、表示手段312のウィンドウを見ることにより、隣接する生体情報送受信手段の使用者と自己の生態情報の一致度を知ることができる。したがって、順次隣接する者同志の間において、引き込み現象による情感を一致が図られ、全体として共通の情感に近づくことができる。
なお、表示手段312のウィンドウを人数分用意し、全員の脈拍情報を得るようにすれば、全員の脈拍情報、同調度を一度に知ることができる。
本形態は、例えばテレビ会議のような離隔する複数の人の間で会議や交渉を行う場合において好適である。
本構成により、複数の人間が自己の脈拍情報、相手方総員の脈拍情報を参照しながら対話(情報交換)を行うことができる。さらに、例えば生体情報送受信手段304ー1の人を中心として、その人との同調度を各自が認識しつつ会議や交渉を行うことも可能になる。また、特定の人を選択して自己とその人との同調度を判定するようにしてもよい。その場合、自己が特定した人の脈拍情報を、生体情報送受信手段304を介して同調度判定手段306に入力させる選択手段を付加すればよい。
【0030】
なお、本実施形態の実用にあっては、一例として本実施形態を電話機に設けることが考えられる。その場合、部品点数の削減、使用の簡便性からして、耳から脈波を検出することが望ましい。そのための一例として、脈波検出用ユニット30を圧力センサとし、受話器の耳への圧着部分における脈波検出可能な部位に対向する位置に押圧可能に設ける脈波検出方式が考えられるが、他の検出形態であってもよい。
【0031】
<3:第3実施形態>
本実施形態は、自己と相手方とが見合って互いの表情、情動を推しはかるようなゲームに本発明の生体情報同調度を利用した実施形態である。なお、上述の各実施形態と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態は、生体情報検出手段と表示手段とを一体化するとともに、脈波検出用センサユニットを指尖脈波検出用センサユニットとしている。
【0032】
A.全体構成
▲1▼生体情報検出装置の構成
図15に本実施形態による生体同調度検出装置の概略を示す。同図において、320は装置本体、322は一方の利用者(以下、Aとする)の指尖脈波を検出するセンサユニット、324は他方の利用者(以下、Bとする)指尖脈波を検出するセンサユニットである。センサユニット322、センサユニット324は装置本体320の上面に対向して設けられ、装置本体320の上面中央には表示装置326が構成されている。
【0033】
表示装置326は、そのA側に位置する第1のセグメント表示領域328と、B側に位置する第2のセグメント表示領域330を有している。第1のセグメント表示領域328は、Aの脈拍数の変化をグラフィック表示するドット表示領域332と、Aの生体情報(上記各実施形態と同じく脈拍情報)S10を数値として示す領域334と、Bの生体情報(上記各実施形態と同じく脈拍情報)S11を数値として示す領域336と、同調度判定結果S12を示す領域338とを有している。同様に、第2のセグメント表示領域330は、Bの脈拍数の変化をグラフィック表示するドット表示領域340と、Bの脈拍情報S11を数値として示す領域342と、Aの脈拍情報S10を数値として示す領域344と、判定結果S12を示す領域346とを有している。この場合、図15のドット表示領域332およびドット表示領域340は、脈拍情報S10、脈拍情報S11の変化をスクロールさせつつ経時的に表示する。図中最下部が現在の脈拍情報であって、上部に行くほど過去の情報が表示されるようになっている。そして、現在の情報表示は時間経過とともに、図中、上方に移行するように、スクロールされる。
また、領域338と領域346とは、判定結果S12の数値を示すのみならず、その評価をフェイスチャートとして表示し、娯楽性に富んだものとしている。
【0034】
次に、本実施形態の機能構成について説明する。図16は、本実施形態の概略構成を示すブロック図である。本実施形態にあっては、Aの生体情報検出手段348と、Bの生体情報検出手段350とが、同調度判定手段352と表示制御手段354にそれぞれ結合している。表示制御手段354は、各生体情報検出手段および同調度判定手段352からの脈拍情報S10、脈拍情報S11の数値およびグラフィック表示、判定結果S12を表示装置326に表示させる。
図17に上述した機能構成を実現するハードウェアの構成例を示す。同図において、生体情報検出手段348は、Aの脈拍情報S10をCPU356に出力し、同様に、生体情報検出手段350は、Bの脈拍情報S11をCPU356に出力する。その他の構成、機能については図9に示す第1実施形態の表示制御手段4を表示制御手段352に、表示手段5を表示装置326にする変更すれば、他は同様である。なお、本実施形態にあっては上述のハードウェアは装置本体320に内蔵されている。また、第1実施形態と異なり、本実施形態の機能構成を実現するハードウェアは、生体情報検出手段のためのハードウェアを兼ねており、検出された脈波のFFT処理、その結果からの脈拍情報S10、S11の算出、それ等のデータの格納などは本実施形態の機能構成を実現するハードウェアにおいて実施される。
【0035】
次に、センサユニット322、324について説明する。本実施形態にあってはLED反射式の脈波検出方式を採り、その構成の一例を図18に示す。同図において、360は指を載置するスイッチ基台であり、本体320に対向して弾性手段等、適当な手段(図示しない)により離隔配置されている。基台360の上面(すなわち指の載置面)にはフォトカプラ362が固定され、また、スイッチ基台360の裏面にはフォトカプラ362に偏位してセンサユニット322、324の起動用の電極364が接合されている。一方、本体320にあって電極364の下位置には、他の電極366、368が電極364と接触可能に固定されている。電極366、368はそれぞれ電源(図示しない)に接続されている。また、本体320にあってフォトカプラ362の下位置にはLED発光素子370および光電式の光学センサ372が並置してある。光学センサ372の出力信号は、図19に示す波検出部374に供給される。脈波検出部372の構成、機能は、図5に示す第1実施形態の脈波検出部120と同様であるので、説明を省略する。なお、フォトカプラ362の周囲は遮光用のカバー376で覆われている(なお指尖脈波の検出装置については、例えば特開昭61ー154639号等に記載されている)。
【0036】
B.動作
つぎに本実施形態の動作について説明する。
A、Bがそれぞれのスイッチ基台360に指378を載置し、下方に押圧すると電極364が電極366、368に接触して導電し、センサユニット322、324が起動する。それにより、LED発光素子370が発光し、指378を照射する。指378の指尖脈波により変調されたLEDの反射光は、光電式の光学センサ372によって受光され、それにより脈波が検出され、そして電気的信号に変換される。その後は上述の第1、第2実施形態と同様の処理により脈波から脈拍情報S10、脈拍情報S11が算出され、それ等がデータ処理され、同調度判定結果S12が得られる。そして、それ等の情報は表示制御手段352により、表示装置326の各領域にそれぞれ表示される。
【0037】
C.効果
本実施形態によれば、使用者A,Bが互いに見合いながら、その指をスイッチ基台に載せると、センサユニット322、324によって脈の検出が始まる。これにより、互いの脈拍情報S10、脈拍情報S11および同調度の判定結果S12を認識することが可能になる。そして、両者が対面しながら(会話をしてもよい)、表示装置326を見ていると、引き込み現象によりいずれか一方の脈拍数が他方に追従し始める。すなわち、いずれか一方の情動が他方に近づいていく。
したがって、本実施形態は、例えば対面により男女の相性をはかる見合いゲームなどに用いると面白味がある。
また、自己および相手方の疲労度、緊張度、機嫌等の情動、ひいては相手方の感情も知ることができるから、例えば将棋、囲碁のような対人競技に用いれば、自己の同調度と競技の推移とを比較しつつ対戦に臨むことができる。また、観戦者にとっては、心理的状況を含めて対戦の経過を検討できる等、新たな娯楽性を競技に加えることができる。
以上のように本実施形態は、娯楽性、遊技性に優れ、遊戯具としての用途も広い。
【0038】
D.変形例
上述の第3実施形態にあっては、装置本体320上にセンサユニット322、324を設けたが、本発明はそれに限定するものではなく、例えば、装置本体320の側面に指の差し込み用の穴を形成し、その中にセンサユニット322、324を設けるようにしてもよい。それにより、遮光性を向上できるとともに、カバー372が不要になり、部品点数を低減できる。
【0039】
センサユニット322、324の発光素子をLED発光素子とするが、本発明はそれに限定されるものではなく、例えば前記発光素子をレーザ光源としてもよい。また、上記実施形態では光学センサはLEDの反射光を捕捉するものとするが、本発明はそれに限定されるものではなく、例えば透過光を捕捉するものとしてもよい。さらに、上記実施形態にあっては、センサユニット322、324を光学式センサとするが、本発明はそれに限定されるものではなく、他の有効な手段であってもよく、例えば圧力センサとすることもできる。
【0040】
また、上記実施形態にあっては、2人が対面する場合を想定してなるが、本発明はそれに限定するものではなく、例えば相手方をコンピュータゲームにおける仮想人物、ペット等のキャラクターとしてもよい。その場合、あらかじめ、各種の状況における脈拍情報の波形をCPUのテーブル等として用意するとともに、その中から特定のものを選択する決定手段、およびゲームのディスプレイに脈拍情報、同調度を表示させる表示制御手段を設ける。そして、所望に応じてキャラクターの個性として呼び出すとともに、自己の実際の脈拍情報との同調度を判定する。そしてゲームのディスプレイに所望に応じて自己の脈拍情報、同調度を表示させる。それにより、心理的要素を含めたゲームの構成が可能となり、ゲームの面白味を高めることができる。
このように本実施形態は、娯楽性、遊技性に優れ、遊戯具としての用途も広い。
【0041】
<5:変形例>
上述した各実施形態には、以下のような変形が可能である。
(1)同調度判定方法
同調度の判定方法は、前述の各実施形態で示したものに限らず、例えば、以下のような変形が可能である。
▲1▼ピーク点の抽出
脈波のピーク点を抽出し、その波形の発生時刻と振幅を求め、これらの差から同調度を求めるようにしてもよい。例えば、図29に示すように、2人の被験者から各々に対応する脈波が検出されたとすると、各脈波毎にピーク点を検出し、その中から最大のピーク点を各々特定し、それらの発生時刻を比較すればよい。この場合、図29の上部に示した脈波からはピーク点P1乃至P3が検出され、その最大ピーク点であるP1が特定される。一方、図29の下部に示した脈波からはピーク点P1’乃至P3’が検出され、その最大ピーク点であるP1’が特定される。そして、P1とP1’の発生時刻t1,t1’の差から同調度を判定してしてもよい。ただし、この場合の判定は、心拍数が両者で一致した場合に行われる。
▲2▼タイムスタンプの生成
検出した脈拍や脈波についてタイムスタンプを付けて記憶し、2人の日測定者の情報について、タイムスタンプを参照して照合し、どのような経緯で同調がなされたかを測定することもできる。
【0042】
▲3▼ウェーブレット関数の応用
また、上述した実施形態にあっては、生体情報検出手段1による脈波波形をFFT処理して脈波波形の変化を求めていたが、脈波波形の処理については、FFT処理に限られない。例えば、脈波波形をウェーブレット変換して得られた各周波数領域毎の脈波解析データを用いて、脈波波形の変化を求めることも可能である。
そこで、以下、生体情報検出手段1による脈波波形をウェーブレット変換する構成について説明する。この構成は、図9におけるCPU200の機能動作を、図20に示す構成に置換して実行することで実現される。
図において、ウエーブレット変換部700は、脈波検出部120から出力される脈波信号MHに対して周知のウエーブレット変換を施して、脈波解析データMKDを生成するものである。
【0043】
一般に、信号を時間と周波数との両面から同時に捉える時間周波数解析において、ウエーブレットは、信号の部分を切り出す単位となる。ウエーブレット変換は、この単位で切り出した信号各部の大きさを表している。ウエーブレット変換を定義するために基底関数として、時間的にも周波数的にも局在化した関数ψ(x)をマザー・ウエーブレットとして導入する。ここで、関数f(x)のマザー・ウエーブレットψ(x)によるウエーブレット変換は、次のように定義される。
【0044】
【数1】
式(1)において、bは、マザー・ウエーブレットψ(x)をトランスレート(平行移動)する際に用いるパラメータであり、一方、aはスケール(伸縮)する際のパラメータである。したがって、式(1)においてウエーブレットψ((x−b)/a)は、マザー・ウエーブレットψ(x)をbだけ平行移動し、aだけ伸縮したものである。この場合、スケールパラメータaに対応してマザー・ウエーブレットψ(x)の幅は伸長されるので、1/aは周波数に対応するものとなる。なお、ウエーブレット変換部700の詳細な構成については後述する。
次に、周波数補正部800は、脈波解析データMKDに対して周波数補正を行なう。上記式(1)には周波数に対応する「1/a1/2」の項があるが、異なる周波数領域間でデータを比較する場合に、この項の影響を補正する必要がある。周波数補正部800は、このために設けられたものであり、ウエーブレットデータWDに係数a1/2を乗算して、脈波補正データMKD’を生成する。これにより、対応する各周波数に基づいて、周波数当たりのパワー密度が一定になるように補正を施すことができる。
【0045】
次に、ウエーブレット変換部700の詳細構成について、図21を参照して説明する。
脈波検出部120による脈波波形MHは、波形整形部710とA/D変換器720とに供給される。このうち波形整形部710は、脈波波形MHに同期した制御信号CSとクロックCKとを生成するものである。ここで、波形整形部710のブロック図を図21に示す。図において、リンギングフィルタ711は、中心周波数を2.2Hz、通過帯域を0.8Hz〜3.5HzとするQ値が高いフィルタである。脈波波形の基本波成分は、0.8Hz〜3.5Hzの範囲内にあるのが通常であるから、脈波波形MHがリンギングフィルタ711を通過すると、その基本波成分が抽出される。例えば、図22(a)に示す脈波波形MHがリンギングフィルタ711を通過すると、図22(b)に示す正弦波が得られる。
【0046】
次に、ゼロクロス検出回路712は、コンパレータ等から構成され、リンギングフィルタ101の出力信号とグランドレベルを比較して矩形波を生成する。この矩形波は、心拍に同期したものとなる。例えば、リンギングフィルタ712の出力信号が図22(b)に示すものであるならば、ゼロクロス検出回路712の出力信号は図22(c)に示すものとなる。
次に、比較部713、ループフィルタ714、電圧制御発振回路715、および、分周回路716は、一種のPLLを構成する。比較部713の一方の入力にゼロクロス検出回路712の出力信号が、その他方の入力に分周回路716の出力信号が、それぞれ供給されると、比較部713は、両者の位相差に応じた誤差信号を出力する。誤差信号がループフィルタ714を介して電圧制御発振回路715に供給されると、電圧制御発振回路715はクロックCKを出力する。そして、クロックCKは分周回路716で1/8分周され、比較部713の他方の入力にフィードバックされる。この場合、クロックCKの周波数は、図22(d)に示すように、ゼロクロス検出回路712の出力信号の周波数と比較して8倍の周波数となる。この後、クロックCKは、分周回路717で1/2分周され、図22(e)に示す制御信号CSとして出力される。
【0047】
説明を再び図20に戻す。脈波波形MHは、A/D変換器720によってディジタル信号に変換され、この後、第1のメモリ730と第2のメモリ740に格納される。ここで、第1のメモリ730のライトイネーブル端子には制御信号CSが直接供給される一方、第2のメモリ740のライトイネーブル端子にはインバータ750によって反転された制御信号CSが供給されるようになっている。このため、第1,第2のメモリ730、740は、脈波波形MHをクロック周期単位で交互に格納することとなる。
また、マルチプレクサ760は、第1,第2のメモリ730、740から交互に読み出される脈波データMDを選択して基底関数展開部Wに出力する。こうして、脈波データMDは、第1のメモリ730の書込期間に第2のメモリ740から脈波データMDを読み出される一方、第1のメモリ730の読出期間に第2のメモリ740に書き込まれることとなる。
【0048】
次に、基底関数展開部Wは、上記式(1)の演算処理を行なう構成であって、上記クロックCKが供給されて、クロック周期で演算処理が行なわれるようになっている。基底関数展開部Wは、マザー・ウエーブレットψ(x)を記憶する基底関数記憶部W1、スケールパラメータaを変換するスケール変換部W2、バッファメモリW3、トランスレートを行なう平行移動部W4、および、乗算部W5からなる。なお、基底関数記憶部W1に記憶するマザー・ウエーブレットψ(x)としては、ガボールウエーブレットの他、メキシカンハット、Haarウエーブレット、Meyerウエーブレット、Shannonウエーブレット等が適用できる。
【0049】
まず、基底関数記憶部W1からマザー・ウエーブレットψ(x)が読み出されると、スケール変換部W2はスケールパラメータaの変換を行なう。ここで、スケールパラメータaは周期に対応するものであるから、aが大きくなると、マザー・ウエーブレットψ(x)は時間軸上で伸長される。この場合、基底関数記憶部W1に記憶されるマザー・ウエーブレットψ(x)のデータ量は一定であるので、aが大きくなると単位時間当たりのデータ量が減少してしまう。そこで、スケール変換部W2は、これを補うように補間処理を行なうとともに、aが小さくなると間引き処理を実行して、関数ψ(x/a)を生成する。このデータはバッファメモリW3に一旦格納される。
【0050】
次に、平行移動部W4は、バッファメモリW3からトランスレートパラメータbに応じたタイミングで関数ψ(x/a)を読み出すことにより、関数ψ(x/a)の平行移動を行なって、関数ψ(x−b/a)を生成する。
乗算部W4は、変数1/a1/2、関数ψ(x−b/a)および脈波データMDを乗算して心拍単位でウエーブレット変換を行ない、脈波解析データMKDを生成する。この例において、脈波解析データMKDは、0Hz〜0.5Hz、0.5Hz〜1.0Hz、1.0Hz〜1.5Hz、1.5Hz〜2.0Hz、2.0Hz〜2.5Hz、2.5Hz〜3.0Hz、3.0Hz〜3.5Hz、3.5Hz〜4.0Hzといった8つの周波数領域に分割されて出力される。また、基底関数展開部Wは、上述したようにクロック周期で演算処理を行ない、クロック周波数は脈波波形MHの基本波周波数の8倍になるように設定されるので、1回の心拍で生成される脈波解析データMKDは、図23に示すようにデータM11〜M88となる。
【0051】
この脈波解析データMKDは、周波数補正部800によって補正されて、脈波補正データMKD’、すなわち、生体状態を示す指標として、図4におけるRAM112およびCPU110に供給される。
なお、図20〜図23のウェーブレット変換に関する構成は、被験者の両者で心拍数が一致する場合の構成である。心拍数が一致して、一拍内の位相のみが両者で差がある場合に、適用される。この場合には、両者のデータM11〜M88を比較して位相のずれを検出すればよい。
一方、心拍数が一致していない場合には、波形整形部710にて拍のタイミングを求めることなく、一定の間隔でウェーブレット変換を実行し、データM18が現われる間隔を求める構成であれば良い。すなわち、M18の表れる間隔を各被験者毎に検出し、その逆数を算出することによって上述した心拍情報S1,S2を求めることができる。この場合、データM18としたのは、脈波波形においては1拍毎に急峻に立ち上がり、その立ち上がり部分においては、高域周波数成分を示すデータが大きくなって、特定しやすいためである。
ところで、同調度の測定開始直後では、心拍数が一致してしていないのが通常であるから、まず、波形整形部710にて拍のタイミングを求めることなく、一定の間隔でウェーブレット変換を実行して、心拍情報S1,S2に基づく同調度を算出し、心拍数が一致した時点で、心拍に同期したウエーブレット変換を行って、位相差に基づく同調度を算出するようにしてもよい。
【0052】
そして、データM18の1分当たりの出現回数が脈拍であり、出現タイミングが拍の開始タイミングとなる。したがって、ウェーブレット変換を用いて2人の脈を解析することにより、両者の拍数の引き込み現象と、拍タイミングの引き込み現象の双方を観測することができる。
【0053】
(2)形態上の変形
▲1▼脈波の検出部位は、指先に限らず、指もとでもよく、また、手首でもよい。本発明はそれ等に限られない。そこで、本発明にかかる運動指標測定装置の形態についていくつか例を挙げて説明する。
▲2▼ネックレス
例えば、本発明にかかる運動指標測定装置を、図24に示すようなネックレスとすることが考えられる。
この図において、1601は、センサパッドであってスポンジ状の緩衝材などで構成される。このセンサパッド1601の中には、脈波検出部1602が皮膚面に接触するように取り付けられる。したがって、このネックレスを首にかけると、脈波検出部1602が首の後ろ側の皮膚に接触して脈波が測定されて、拍数が求められる。また、同図中、ブローチに似た中空部を有するケース1603には装置の主要部が組み込まれており、必要であれば、通信を行なうためのLEDや、フォトダイオードのほか、各種設定を行なうためのボタンスイッチなどが、図においてケース1603の裏面に設けられる(図示せず)。さらに、脈波検出部1062とケース1603とは、それぞれ鎖1604に取り付けられており、この鎖1604の中に埋め込まれたリード線(図示略)を介して電気的に接続されている。1606、1607は装置を操作するボタンスイッチである。
【0054】
▲3▼めがね
他方、腕時計以外の形態例として、図25にような眼鏡と組み合わせることが考えられる。この形態では装置本体が眼鏡フレームにおける左側の蔓1701に取り付けられており、本体はさらにケース1702aとケース1702bとに分かれ、蔓1701内部に埋め込まれたリード線を介して接続されている。なお、このリード線は蔓1701に沿って這わせるようにしても良い。
ケース1702aにおいて、そのレンズ1703側の側面の全面には液晶パネル1704が取り付けられ、さらに該側面の一端には鏡1705が所定の角度で固定されている。これに加え、ケース1702aには光源(図示略)を含む液晶パネル1704の駆動回路が組み込まれており、この光源から発射された光が液晶パネル1704を介して鏡1705で反射されて眼鏡のレンズ1703に投射される。したがって、この形態ではレンズ1703が、図3における表示部90に相当することとなる。
【0055】
また、ケース1702bには装置の主要部が組み込まれており、必要であれば、通信を行なうためのLEDや、フォトダイオードのほか、各種設定を行なうためのボタンスイッチなどが設けられる。さらに、脈波検出部は、パッド1706に内蔵されており、これらパッド1706で耳朶を挟むことにより脈波検出部を耳へ固定するようになっている。1707、1708は装置を操作するボタンスイッチである。
▲4▼カード型
また、他の形態例として、図26に示すようなカード型が考えられる。このカード型装置1800は、被験者の左胸ポケットに収容されるものである。この形態における脈波検出部1801は、カード表面に設けられる圧電マイクから構成され、被験者の皮膚面側に対向して、被験者の鼓動を検出して拍数を検出するものである。このように脈波検出部1801をマイク等で構成した場合、アラーム部1802がアラーム音を発生させると、当該アラーム音を検出してしまうので、装置内部に設けられるCPU1803は、アラーム音を発生させる際に、脈波検出部1801による拍数検出を行なわないような処理が必要となる点に留意しなければならない。1803、1804は装置を操作するボタンスイッチである。
【0056】
▲5▼万歩計
さらに、他の形態例として、図27(a)に示すような万歩計型が考えられる。この万歩計の装置本体1900は、同図(b)に示すように、被験者の腰ベルトに取り付けられるものである。この形態における脈波検出部1901は、図2に示す腕時計型と同様に、被験者の左手人指し指の根元から第2指関節までの間に装着される。この際、装置本体1900と本体脈波検出部1901とを結ぶケーブル1902については、被験者の運動を妨げないように、上着に縫い込むなどの対策を施のが望ましい。 1903はCPU、1904から1909までは装置を操作するボタンスイッチである。
【0057】
▲6▼なお、上述した各実施形態にあっては、各機能の実行結果を液晶表示装置により表示する構成としたが、本発明はそれに限定されない。すなわち、資格に頼った表示に限らず、種々の態様により告知可能である。例えば告知の態様は音、表示、触覚、嗅覚、温度である。その意味で本発明おける告知とは、互換に訴えるものを意味する。例えば、振動による触覚に訴えて告知する構成としても良いし、また、告知すべき結果を音声合成による聴覚に訴えて告知する構成としても良い。
また、スピーカーやイヤホーンから音声信号を放音させるようにしてもよい。この場合、同調度S3が大きくなるにつれ、音声信号の周波数を高くしたり、音量を大きくするようにしてもよい。また、指を挟み込むような把持手段によって触覚による告知を行ってもよい。この場合には、同調度が高まるにつれて把持力を大きくするようにすればよい。また、視覚に訴える手段にあっては、LEDを点滅させ、その周波数を同調度が高まるにつれて高くするようにしてもよい。
【0058】
(3)脈以外の検出対象
上述した各実施形態においては、脈波を測定する例を示したが、検出対象となるものは脈波に限らず、心電や脳波でもよい。また、被測定者の呼吸や声の特徴を示すパラメータを検出し、これらについての同調度を測定するようにしてもよい。
【0059】
(4)ネットワークでの応用
上述しか各実施形態における動作プログラムは、装置内部で記憶したが、これは、例えば、ネットワーク上のサーバなど記憶させ、測定を行う際に適宜ダウンロードするようにしてもよい。このような構成にすると、ネットワーク上のクライアントにおいて、同調度の測定をするときだけ、プログラムをロードすればよいので、クライアント装置の構成を簡略化することができる。
なお、上記ネットワークとしては、インターネットやいわゆる商用ネットワーク等の広範な地域をカバーするネットワークが挙げられる。ここで、インターネット経由で動作プログラムをダウンロードする態様について説明する。図28はインターネット経由で動作プログラムをダウンロードするシステムの概略構成を示すブロック図であり、この図において、ネットワークに接続されたサーバ(インターネット上のサーバ)は、HTTP(ハイパー・テキスト・トランスファー・プロトコル)をサポートしたWWW(ワールド・ワイド・ウェブ)サイトである。このサーバには、上記の動作プログラムが格納されており、さらに当該動作プログラムをクライアント側へ転送するためのJAVA(ジャバ)アプレットが組み込まれたホームページが設けられている。なお、このホームページは、JAVAに対応したHTML(ハイパー・テキスト・マークアップ・ランゲージ)によって記述されている。
このような環境下で、クライアントがJAVAに対応したWWWブラウザを用いてインターネット上のサーバにHTTPでアクセスすると、サーバ側からクライアント側へHTMLデータが転送され、クライアントにおいて上記ホームページが表示される。この際、上記JAVAアプレットも自動的にダウンロードされ、クライアントのJAVA仮想マシン環境上で当該JAVAアプレットが実行される。これにより、最新の動作プログラムがクライアントに格納されていない場合には、サーバから最新の動作プログラムがダウンロードされ、クライアントに格納された動作プログラムが更新される。
なお、最新か否かの判断は上記JAVAアプレットにより行われる。この判断の基準および手法は任意であるが、例えば、動作プログラムファイルのタイムスタンプを比較することにより実現可能である。また、クライアントの作動中には上記JAVAアプレットを常に作動させておき、所定時間間隔で自動的にサーバへアクセスし、最新か否かの判断およびダウンロードを自動的に行うようにすることも可能である。このようにすれば、使用者は、動作プログラムの修正や仕様変更を意識する必要がなく、クライアントが格納している動作プログラムを常に最新の動作プログラムとすることができる。なお、上述した態様は一例であり、HTTP、HTML、JAVA以外の環境上で上記動作を実現してもよいことは言うまでもない。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、複数の者の脈拍数等の生体反応の同調化の現象を観測することができる。さらに、一方が他方の情動、心理的状況へ同調化される引き込み現象を生体反応の客観的データから解析処理して判定し、客観的なデータとして検出することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 上記第1実施形態における、教師側に設けられる装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】 上記第1実施形態における、生体情報検出手段1の構成例を示す図である。
【図4】 上記第1実施形態における、生体情報検出手段1の回路構成を示すブロック図である。
【図5】 上記第1実施形態における、脈波検出部120の回路構成を示す図である。
【図6】 上記第1実施形態における、S1の検出手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】 (a)は処理前の脈波の波形Fを示し、(b)は処理後得られる高調波成分を示す図である。
【図8】 (a)は録音システムを示すブロック図であり、(b)は撮像システムを示すブロック図である。
【図9】 上記第1実施形態における、回路構成のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図10】 この実施形態における判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】 表示手段5を示す図である。
【図12】 この発明の第2実施形態の概略構成を示すブロック図である。
【図13】 上記第2実施形態における、ハードウェア構成を示す図である。
【図14】 (a)は1対1のシステム化の一例を示す図であり、(b)は複数のシステム化の一例を示す図である。
【図15】 この発明の第3実施形態による生体情報検出装置の概略を示す図である。
【図16】 上記第3実施形態における、概略構成を示すブロック図である。
【図17】 上記第3実施形態における、ハードウェアの構成例を示す図である。
【図18】 上記第3実施形態における、LED反射式の脈波検出方式の構成例を示す図である。
【図19】 上記第3実施形態における、波検出部374を示すブロック図である。
【図20】 ウエブレット変換部の構成を示すブロック図である。
【図21】 ウエブレット変換部における波形整形部の構成を示すブロック図である。
【図22】 (a)〜(e)はそれぞれウエブレット変換部の動作を示すタイミングチャートである。
【図23】 1拍分の脈波から得られる脈波解析データを示す図である。
【図24】 この発明の生体情報検出装置をネックレス型とした場合の外観構成を示す図である。
【図25】 この発明の生体情報検出装置を眼鏡型とした場合の外観構成を示す図である。
【図26】 この発明の生体情報検出装置をポケットカードとした場合の外観構成を示す図である。
【図27】 (a)はこの発明の生体情報検出装置を万歩計型とした場合の外観構成を示す図であり、(b)はそれが取り付けられた状態を示す図である。
【図28】 プログラムの配信システムを示すブロック図である。
【図29】 ピーク点を検出する同調度判定方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 生体情報検出手段
2 生体情報受信手段
3 同調度判定手段
4 表示制御手段
5 表示手段
6 生体情報検出手段
7 情報入力手段
8 生体情報送信手段
Claims (6)
- 生体の検出部位から検出した脈波をウエーブレット変換して生体情報を生成する生体情報検出手段と、
生体情報を受信する生体情報受信手段と、
前記生体情報検出手段が検出した生体情報と前記生体情報受信手段が受信した生体情報とを比較し、両者の同調度を判定する同調度判定手段と、
前記同調度判定手段の判定結果を告知する告知手段とを具備する
ことを特徴とする生体同調度検出装置。 - 前記生体情報検出手段が検出した生体情報を送信する生体情報送信手段を具備する
ことを特徴とする請求項1記載の生体同調度検出装置。 - 前記生体情報検出手段は検出した生体情報に所定の加工をして出力する
ことを特徴とする請求項1または2記載の生体同調度検出装置。 - 前記告知手段は、前記同調度判定手段によって判定された同調の度合いに応じて、音声信号を変化させる
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の生体同調度検出装置。 - 前記告知手段は、前記同調度判定手段によって判定された同調の度合いに応じて、前記音声信号の周波数または音量を変化させる
ことを特徴とする請求項4に記載の生体同調度検出装置。 - 生体の検出部位から検出した脈波をウエーブレット変換して第1の生体情報を生成する第1の生体情報検出手段と、
生体の検出部位から検出した脈波をウエーブレット変換して第2の生体情報を生成する第2の生体情報検出手段と、
前記第1、第2の生体情報検出手段が検出した生体情報を比較し、両者の同調度を判定する同調度判定手段と、
前記第1、第2の生体情報検出手段が検出した生体情報および前記同調度判定手段の判定結果を表示する表示手段とを具備する
ことを特徴とする生体同調度検出装置。
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