JP4062616B2 - 伸びフランジ性に優れた高強度鋼板 - Google Patents
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C :0.06〜0.6%、
Si+Al:0.5〜3%、
Mn:0.5〜3%、
P :0.15%以下(0%を含まない)、
S :0.0020%以下(0%を含む)、
Ca:0.0005%〜0.003%及び/又は
REM:0.0005%〜0.003%
を含有し、且つ、
母相組織は、焼戻マルテンサイト若しくは焼戻ベイナイトであって全組織に対して占積率で50%以上であるか;または、焼戻マルテンサイト若しくは焼戻ベイナイトが全組織に対して占積率で15%以上である他、フェライトを全組織に対して占積率で5〜60%含有し、
第2相組織は、残留オーステナイトを全組織に対して占積率で3〜30%含有すると共に、該残留オーステナイト中のC濃度(CγR)は0.8%以上であり、該残留オーステナイト全体に占めるラス状残留オーステナイトの比率は占積率で70%以上であり、更にベイナイト/マルテンサイトを含有しても良いものであるところに要旨を有するものである。
Mo:1%以下(0%を含まない),Ni:0.5%以下(0%を含まない),Cu:0.5 %以下(0%を含まない),Cr:1%以下(0%を含まない)の少なくとも一種を含有するもの;
Ti:0.1%以下(0%を含まない),Nb:0.1%以下(0%を含まない),V:0.1%以下(0%を含まない)の少なくとも一種を含有するものは、いずれも本発明の好ましい態様である。
(I)組織的には、転位密度の低い軟質ラス組織からなる(i)焼戻マルテンサイト若しくは(ii)焼戻ベイナイト、または、(iii)上記焼戻マルテンサイトとフェライトとの混合組織若しくは(iv)焼戻ベイナイトとフェライトとの混合組織を母相とし、第2相組織として、該残留オーステナイト中のC濃度(CγR)が0.8%以上のγR相を有し、且つ、該残留オーステナイト全体に占めるラス状残留オーステナイトの比率が占積率で70%以上を満足する組織に制御すると共に、
(II)成分的には、Sを極低減化し、Ca及び/又はREMを添加して介在物(特にMnS等の鋼中硫化物)の形態を制御することにより、所期の目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
(i)焼戻マルテンサイト組織を母相とする態様
従来の残留オーステナイト鋼板は、硬質相の周りの軟質相(母相)の変形が進むと、該軟質相との界面にボイドが発生し易くなる結果、伸びフランジ性が劣化するというデメリットがあった。これに対し、母相を従来のフェライトではなく焼戻マルテンサイト(更には後記する焼戻ベイナイト、焼戻マルテンサイトとフェライトとの混合組織、焼戻ベイナイトとフェライトとの混合組織)とすることにより、ボイドの生成が抑えられ、伸びフランジ性が向上した。更に、ラス状γRの形態を所定の軸比となる様に制御すれば、従来のγRより、伸び及び伸びフランジ性の向上が可能となった。
ポリゴナルフェライの硬度(Hv)≒200[C]+30[Si]+3[Mn]+50
式中、[ ]は各元素の含有量(質量%)を意味する。
上記態様のうち焼戻マルテンサイトの詳細は上記(i)に説明した通りである。上記の如く母相混合組織の態様において、焼戻マルテンサイトによる作用を有効に発揮させる為には、全組織に対して占積率で、上記焼戻マルテンサイトを15%以上(好ましくは20%以上)有することが必要である。尚、焼戻マルテンサイトの量は、後記するフェライト及びγRのバランスによって定められるものであり、所望の特性を発揮し得る様、適切に制御することが推奨される。
本発明における「焼戻ベイナイト」は、以下の特徴を有するものである。
ポリゴナルフェライの硬度(Hv)≒200[C]+30[Si]+3[Mn]+50
式中、[ ]は各元素の含有量(質量%)を意味する。
上記態様の各組織(焼戻ベイナイト及びフェライト)の詳細は上記(iii)及び(ii)に説明した通りである。
次に、上記(i)〜(iv)の各態様における第2相組織について説明する。
γRは全伸び、更には疲労特性の向上に有用であり、この様な作用を有効に発揮させる為には、全組織に対して占積率で3%(好ましくは5%以上)存在することが必要である。特に、母相組織が焼戻マルテンサイト+フェライトの混合組織の場合には5%以上(より好ましくは7%以上)存在することが好ましい。一方、多量に存在すると伸びフランジ性が劣化することから、上限を30%に定めた。特に、母相組織が焼戻マルテンサイト/焼戻ベイナイトの単相組織の場合は上限を好ましくは20%(より好ましくは15%)に制御することが推奨され、一方、母相組織が焼戻マルテンサイトとフェライトとの混合組織、または焼戻ベイナイトとフェライトとの混合組織の場合は上限を好ましくは25%に制御することが推奨される。
第2相組織には、上記残留オーステナイトの他、本発明の作用を損なわない範囲で、他の異種組織として、ベイナイト及び/又はマルテンサイトを有していても良い。これらの組織は本発明の製造過程で必然的に残存し得るものであるが、少なければ少ない程良く、例えばベイナイト及び/又はマルテンサイトを合計で、全組織に対して占積率で5%以下(好ましくは3%以下)に制御することが推奨される。尚、上記異種組織には、パーライトは含まれておらず、最大でもパーライトを10%以下に制御することが推奨される。より好ましいのは、パーライト組織は0%である。
Cは、高強度を確保し、且つ、γRを確保するために必須の元素である。詳細には、γ相中に充分なC量を含み、室温でも所望のγ相を残留させる為に重要な元素であり、強度−伸びフランジ性のバランスを高めるのに有用である。特にC量を0.25%以上添加すると、γR量が増加し、更にγRへのC濃縮が高くなるので、極めて高い強度−伸びバランスを得ることができる。
Si及びAlは、γRが分解して炭化物が生成するのを有効に抑える元素である。特にSiは、固溶強化元素としても有用である。この様な作用を有効に発揮させる為には、Si及びAlを合計で0.5%以上添加することが必要である。好ましくは0.7%以上、より好ましくは1%以上である。但し、上記元素を合計で、3%を超えて添加しても上記効果は飽和してしまい、経済的に無駄である他、多量に添加すると、熱間脆性を起こす為、その上限を3%とする。好ましくは2.5%以下、より好ましくは2%以下である。
Mnは、γを安定化し、所望のγRを得る為に必要な元素である。この様な作用を有効に発揮させる為には、0.5%以上添加することが必要である。好ましくは0.7%以上、より好ましくは1%以上である。但し、3%を超えて添加すると、鋳片割れが生じる等の悪影響が見られる。好ましくは2.5%以下、より好ましくは2%以下である。
Pは、所望のγRを確保するのに有効な元素である。この様な作用を有効に発揮させる為には、0.03%以上(より好ましくは0.05%以上)添加することが推奨される。但し、0.1%を超えて添加すると二次加工性が劣化する。より好ましくは0.1%以下である。
Sは、MnS等の硫化物系介在物を形成し、割れの起点となって加工性を劣化させる元素であり、本発明では特に、その上限を0.0020%と、従来のTRIP鋼板に比べて、極低減化したところに特徴がある。Sの低減化による加工性劣化の抑制作用自体は、従来でも知られている。しかしながら、従来は、Sを概ね0.003%程度にまで低減化すれば、その作用は飽和してしまうと考えられており、実際のところ、Sの極低減化には多大なコストを要することから、0.0020%以下にまでSを低減した例はなかった。本発明者らの研究により、上述した組織制御に加え、「Sの極低減化、並びにCa及び/又はREMの添加」という成分調整によって、従来のTRIP鋼板に比べ、500〜1400Mpa級の高強度域および超高強度域における伸びフランジ性が著しく高められることが明らかになった。この結果は、従来の予想(推定)を覆すものであり、顕著な伸びフランジ性が達成できた点で、非常に意義深いものである。好ましくは0.0015%以下、より好ましくは0.0010%以下、更により好ましくは0.0005%以下である。
Ca及びREM(希土類元素)は、鋼中硫化物の形態を制御し、加工性向上に有効な元素であり、本発明では、Sの極低減化による加工性劣化の抑制作用を有効に発揮させるうえで、非常に重要な元素である。即ち、本発明では、成分的には特に、Sと、Ca及び/又はREMを制御することにより、所望の伸びフランジ性を確保するものである。ここで、本発明に用いられる希土類元素としては、Sc、Y、ランタノイド等が挙げられる。上記作用を有効に発揮させる為には、夫々、0.0005%以上(好ましくは0.0010%以上)添加することが推奨される。但し、0.003%を超えて添加しても上記効果が飽和してしまい、経済的に無駄である。より好ましくは0.0025%以下である。Ca及びREMは、夫々、単独で使用しても良いし、併用しても構わない。
これらの元素は、鋼の強化元素として有用であると共に、γRの安定化や所定量の確保に有効な元素である。この様な作用を有効に発揮させる為には、Mo:0.05%以上(より好ましくは0.1%以上)、Ni:0.05%以上(より好ましくは0.1%以上)、Cu:0.05%以上(より好ましくは0.1%以上)、Cr:0.05%以上(より好ましくは0.1%以上)を、夫々添加することが推奨される。但し、Mo及びCrは1%、Ni及びCuは0.5%を超えて添加しても上記効果が飽和してしまい、経済的に無駄である。より好ましくはMo:0.8%以下、Ni:0.4%以下、Cu:0.4%以下、Cr:0.8%以下である。
これらの元素は、析出強化及び組織微細化効果があり、高強度化に有用な元素である。この様な作用を有効に発揮させる為には、Ti:0.01%以上(より好ましくは0.02%以上)、Nb:0.01%以上(より好ましくは0.02%以上)、V:0.01%以上(より好ましくは0.02%以上)を、夫々添加することが推奨される。但し、いずれの元素も0.1%を超えて添加すると上記効果が飽和してしまい、経済的に無駄である。より好ましくはTi:0.08%以下、Nb:0.08%以下、V:0.08%以下である。
上記鋼板の代表的な製造方法として、下記(1)または(2)の方法が挙げられる。以下、各方法について詳述する。
この方法は、(i)熱延工程、及び(ii)連続焼鈍工程またはめっき工程を経由して所望の鋼板を製造する方法である。このうち(i)熱延工程の説明図を図6(母相組織が焼入マルテンサイトの場合)及び図7(母相組織が焼入ベイナイトの場合)に、(iii)連続焼鈍またはめっき工程の説明図を図8に、夫々示す。
上記熱延工程は、1150℃以上の温度で加熱する工程;(Ar3−50)℃以上の温度で仕上圧延を終了する工程;及び30℃/s以上の平均冷却速度で、Ms点以下(母相組織が焼戻マルテンサイトの場合)またはMs点以上Bs点以下(母相組織が焼戻ベイナイトの場合)まで冷却して巻取る工程を包含するものである。この熱延条件は、所望の母相組織(焼入マルテンサイトまたは焼入ベイナイト)を得る為に設定されたものである。
Ms点以下[計算式:Ms=561−474×[C]−33×[Mn]−17×[Ni]−17×[Cr]−21×[Mo];式中、[ ]は各元素の質量%である]にすることが必要である。Ms点を超えると、所望の焼入マルテンサイトが得られず、ベイナイト等が生成するからである。
Ms点以上Bs点以下[計算式:Msは上記式と同じ;Bs=830−270×[C]−90×[Mn]−37×[Ni]−70×[Cr]−80×[Mo];式中、[ ]は各元素の質量%である]にすることが必要である。Bs点を超えると所望の焼入ベイナイトが得られず、一方、Ms点を下回ると焼戻マルテンサイトが生成するからである。
上記(i)の熱延に引続き、連続焼鈍またはめっきを行う。但し、熱延後の形状が悪いときには形状修正の目的で、上記(i)の熱延を行った後、当該(ii)の連続焼鈍またはめっきを行う前に、冷延処理しても良い。ここで、冷延率は1〜30%とすることが推奨される。30%を超えて冷間圧延すると、圧延荷重が増大し、冷間圧延が困難となるからである。
上記Fe系めっきを行った後、焼鈍してから、上記(ii)の溶融Znめっきを行うが、その詳細は、前述の(ii)に記載した通りである。
一般に溶融Znめっき工程では、めっき浴有効Al濃度を約0.08〜0.14%の範囲に制御している。しかしながら、上述したFe系プレめっき→(イ)溶融Znめっき→(ロ)合金化の一連の方法では、所望のγRを得る目的で合金化温度を低く設定している(後記する)為、Al濃度が高くなると合金化しなくなる。従って、本発明ではAl濃度の上限を、好ましくは0.12%(より好ましくは0.11%)に制御する。但し、Al濃度が0.08%未満になると耐パウダリング性が低下する。より好ましくは0.09%以上である。
合金化処理は、400〜470℃で5〜100秒間行うことが推奨される。合金化温度が低くなると合金化速度が遅く、生産性が低下する。一方、合金化温度が高くなると、生成したγRが消失してしまう。また、合金化処理時間が短いと合金化せず、表面にη層(純亜鉛)が残存してしまう。逆に合金化時間が長くなると生産性が低下する。
上記(2)の方法は、熱延工程、冷延工程、第一の連続焼鈍工程、および第二の連続焼鈍工程またはめっき工程を経て、所望の鋼板を製造する方法である。このうち上記方法を特徴付ける第一の連続焼鈍工程の説明図を図9(母相組織が焼入マルテンサイトの場合)及び図10(母相組織が焼入ベイナイトの場合)に示す。
上記工程は、A3点以上の温度に加熱保持する工程;及び30℃/s以上の平均冷却速度で、Ms点以下またはMs点以上Bs点以下の温度まで冷却する工程を包含する。これらの条件は、所望の母相組織(焼入マルテンサイトまたは焼入ベイナイト)を得る為に設定されたものである。
上記工程は、A1点以上A3点以下の温度で10〜600秒加熱保持する工程;3℃/s以上の平均冷却速度で、300℃以上480℃以下の温度まで冷却する工程;及び該温度域で1秒以上保持する工程を包含する。
上記鋼板の代表的な製造方法として、下記(3)または(4)の方法が挙げられる。
この方法は、(i)熱延工程、及び(ii)連続焼鈍工程またはめっき工程を経由して所望の鋼板を製造する方法である。このうち(i)熱延工程の説明図は、母相組織が焼入マルテンサイト+フェライトの場合は前記図6に、母相組織が焼入ベイナイト+フェライトの場合は前記図7に夫々、示した通りであり、(ii)連続焼鈍またはめっき工程の説明図は前記図8に示した通りである。
上記熱延工程は、1150℃以上の温度で加熱する工程;(Ar3−50)℃以上の温度で仕上圧延を終了する工程;及び10℃/s以上の平均冷却速度で、Ms点以下(母相組織が焼入マルテンサイト+フェライトの場合)またはMs点以上Bs点以下(母相組織が焼入ベイナイト+フェライトの場合)の温度まで冷却して巻取る工程を包含するものである。この熱延条件は、所望の母相組織(焼入マルテンサイト+フェライト、または焼入ベイナイト+フェライトの混合組織)を得る為に設定されたものであるが、このうち熱延時の加熱条件及び仕上条件は、前述した(1)の方法における(i)熱延工程に記載した通りである。
上記(i)の熱延後、連続焼鈍またはめっきを行う。但し、熱延後の形状が悪いときには形状修正の目的で、上記(i)の熱延を行った後、当該(ii)の連続焼鈍またはめっきを行う前に、冷延処理しても良い。ここで、冷延率は1〜30%とすることが推奨される。
上記(4)の方法は、熱延工程、冷延工程、第一の連続焼鈍工程、および第二の連続焼鈍工程またはめっき工程を経て、所望の鋼板を製造する方法である。このうち上記(4)の方法を特徴付ける第一の連続焼鈍工程の説明図を、母相組織が焼入マルテンサイト+フェライトの場合は図11に、母相組織が焼入ベイナイト+フェライトの場合は図12に、夫々示す。
上記工程は、A1点以上A3点以下の温度、若しくはA3点以上の温度で加熱保持する工程;及び10℃/s以上の平均冷却速度で、Ms点以下(母相組織が焼入マルテンサイト+フェライトの場合)またはMs点以上Bs点以下(母相組織が焼入ベイナイト+フェライトの場合)の温度まで冷却する工程を包含する。この条件は、所望の母相組織を得る為に設定されたものである。
上記工程は、A1点以上A3点以下の温度で10〜600秒加熱保持する工程;3℃/s以上の平均冷却速度で、300℃以上480℃以下の温度まで冷却する工程;及び該温度域で1秒以上保持する工程を包含する。この工程は、前述した(2)の方法における(iv)第二の連続焼鈍工程またはめっき工程と同じであり、前記(iii)第一の連続焼鈍工程で生成した母相組織を焼戻して所望の組織を得ると共に、所望の第2相組織を得る為に設定されたものである。
本実施例では、成分組成を変化させた場合における機械的特性の影響について調べた。具体的には、表1に記載の成分組成からなる供試鋼(表中の単位は質量%)を真空溶製し、実験用スラブとした後に、前述した(1)の方法(熱延→連続焼鈍)に従って、板厚2.0mmの熱延鋼板を得た。
本実施例では、表1のNo.4の実験用スラブを用い(熱延板の板厚は2.0mm)、表5に示す種々の製造条件を行った。次いで、実施例1と同様の方法で、これら鋼板の組織を調べた。これらの結果を表5に併記する。
2 パケット粒界
3 ブロック境界
4 マルテンサイトラス
Claims (3)
- 質量%で、
C :0.06〜0.6%、
Si+Al:1〜3%、
Mn:0.5〜3%、
P :0.15%以下(0%を含まない)、
S :0.0020%以下(0%を含む)、
Ca:0.0005%〜0.003%及び/又は
REM:0.0005%〜0.003%
を含有し、
残部:鉄および不純物
を満足し、
母相組織は、焼戻マルテンサイト若しくは焼戻ベイナイトであって全組織に対して占積率で50%以上であるか;または、焼戻マルテンサイト若しくは焼戻ベイナイトが全組織に対して占積率で15%以上である他、フェライトを全組織に対して占積率で5〜60%含有し、
第2相組織は、残留オーステナイトを全組織に対して占積率で3〜30%含有すると共に、該残留オーステナイト中のC濃度(CγR)は0.8%以上であり、該残留オーステナイト全体に占めるラス状残留オーステナイトの比率は占積率で70%以上であり、更にベイナイト/マルテンサイトは5%以下(0%を含む)、パーライトは10%以下(0%を含む)に制御されているものであることを特徴とする伸びフランジ性に優れた高強度鋼板。 - 更に、質量%で、
Mo:1%以下 (0%を含まない),
Ni:0.5%以下(0%を含まない),
Cu:0.5%以下(0%を含まない),
Cr:1%以下 (0%を含まない)
の少なくとも一種を含有するものである請求項1に記載の高強度鋼板。 - 更に、質量%で、
Ti:0.1%以下(0%を含まない),
Nb:0.1%以下(0%を含まない),
V :0.1%以下(0%を含まない)
の少なくとも一種を含有するものである請求項1または2に記載の高強度鋼板。
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