JP4062296B2 - インクジェット記録媒体 - Google Patents
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Description
このようなことから、インクジェット記録媒体に要求される特性として、インク乾燥速度が速いこと、印字濃度が高いこと、インクの溢れや滲みがないこと、更に、インクの吸収により用紙が波打ちしないこと、印字画像の耐水性等が挙げられる。
そこで、インクジェット記録媒体の白色度を向上させる技術として、インク受理層にアニオン性蛍光増白剤を含有させる技術(例えば、特許文献1参照)、
従って、本発明の目的は、インク受理層が均一に塗工され、白色度が優れるだけでなく、インクジェット記録特性が良好であるインクジェット記録媒体を提供することにある。
支持体としては、透気性支持体、非透気性支持体のいずれも用いることができるが、透気性支持体を用いると、キャストコート法でインク受理層を形成させた場合により高い光沢感を容易に付与できるので好ましい。
透気性支持体としては、特に紙(塗工紙、未塗工紙等)が好ましい。該紙の原料パルプとしては、化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパルプ、広葉樹の晒または未晒クラフトパルプ等)等を、単独または任意の割合で混合して使用することが可能である。
前記紙のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでも良い。また、紙中に填料を含有させると紙の不透明度を向上させることができるため、填料を含有させることが好ましい。填料としては、水和珪酸、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。
次に、インク受理層について説明する。インク受理層は、以下の顔料、結着剤、蛍光増白剤、及びその他の成分を適宜含む塗工液を上記支持体に塗工して形成することができる。
(インク受理層の結着剤)
本発明においては、結着剤としてポリビニルアルコールを用いる。ポリビニルアルコールはいずれのタイプのものを使用することができるが、ケン化度は98%未満であることが好ましい。なお、ケン化度が98%未満のものは部分ケン化ポリビニルアルコールや中間ケン化ポリビニルアルコールと呼ばれる。ケン化度が低いほどインク吸収性が向上する傾向にある。これは、ケン化度が低いほどポリビニルアルコールの親水性が高く、インクの吸収性も良好となるためと推察される。また、ケン化度が低いほど発色性が向上する傾向にある。この理由についてはケン化度が低いほど透明性が高く、そのために塗工層の透明性が高くなり、印字濃度が向上すると推察される。なお、ケン化度が低いほど塗料安定性が劣る傾向にあり、経時で塗工液が増粘(ひどい時にはプリン化)することがある。これは、ケン化度が低いほどシリカ(合成非晶質シリカ及びコロイダルシリカ)との相互作用が強くなるためと推測される。このため、ポリビニルアルコールのケン化度は80%以上であることが好ましい。これらポリビニルアルコールは2種類以上を併用することもできる。
本発明においては蛍光増白剤として、インク受理層に前記一般式(1)に示される4,4−ジ(トリアジノアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体を配合する。前記蛍光増白剤としては、例えばスルホン基の数が4ヶのものとして具体的にはBLANKOPHOR P liquid 01(LANXESS社製の商品名)、スルホン基の数が6ヶのものとして具体的にはBLANKOPHOR UW liquid (LANXESS社製の商品名)が上げられる。これらは1種または2種以上を混合して使用することができる。本発明に使用する蛍光増白剤のインク受容層への混合比率は、顔料100質量部に対して質量固形分で0.5〜10質量部であり、好ましくは1〜5質量部である。0.5質量部以下では白色度向上に効果が少なく、10質量部を超えると白色度向上に顕著な効果が得られず、印字濃度低下する傾向がある。
前記4,4−ジ(トリアジノアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体を用いることで、インク受理層の塗工ムラ低減する理由は明らかではないが、以下のように推測できる。蛍光増白剤中のスルホン基の数が少ない場合には相対的に親水性が低くなって、ポリビニルアルコールとの相溶性が劣り、塗工液の安定性が低下する。なお、塗工液の安定性は高剪断粘度計で得られるレオグラムにより判断でき、レオグラムに乱れが生じると塗工液の安定性は低いと判断できる。特に、レオグラムに乱れが生じた剪断速度付近の剪断力が生じる塗工機を用いて、塗工すると塗工ムラが顕著に発生する。
本発明における顔料としては、公知の無機微粒子や有機微粒子を用いることができ、例えば、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト等)、アルミナ(α型結晶のアルミナ、θ型結晶のアルミナ、γ型結晶のアルミナ等)や、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、二酸化チタン、クレー、酸化亜鉛等を用いることができる。これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。本発明においては、特に発色性の点からコロイダルシリカを含有する。
インク受理層を均一に塗工できるという点で前記合成非晶質シリカは二次粒子径が1〜5μmであることが好ましい。また、BET比表面積は150〜500m2/gであることが好ましい。
叩解度285mlの広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)100部からなるパルプスラリ−にタルク10重量部、硫酸アルミニウム1.0重量部、合成サイズ剤0.1重量部、歩留向上剤0.02重量部を添加した支持体を抄紙機で抄紙するに際し、デンプンを両面に片面当り固形分で2.5g/m2となるように塗布して、坪量170g/m2の原紙を得た。この原紙に下記のアンダー層用塗工液をブレードコーターで片面に塗工量が15g/m2となるように塗工して140℃で送風乾燥した。次いでさらにアンダー層を塗工した面にロールコーターでキャスト用塗工液Aを10g/m2塗工し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、凝固液(1)を用いて、凝固させ、次いでプレスロールを介して加熱された鏡面仕上げ面に圧着して鏡面を写し取り、195g/m2のインクジェット記録用紙を得た。
<アンダー層用塗工液>
顔料として、合成シリカ(ファインシールX−37:株式会社トクヤマ社製)100部にラテックス(LX438C:住友化学工業株式会社製の商品名)5部及びポリビニールアルコール(PVA117:株式会社クラレ社製の商品名)24部、サイズ剤(ポリマロン360:荒川化学工業株式会社製の商品名)5部、インク定着剤(ポリフィックス700:昭和高分子株式会社製の商品名)5部配合して濃度25%の水性塗工液を調製した。
顔料として、平均一次粒子径が23nmで、二次粒子/一次粒子径の比が2.2のコロイダルシリカ(クォートロンPL−2:扶桑化学工業社製の商品名)を60部、比表面積が279m2/gで平均粒子径2.8μmの沈降法シリカ(ファインシールX−37:株式会社トクヤマ社製)を20部、比表面積が200m2/gの気相法シリカ(アエロジル200V:日本アエロジル株式会社製)を20部、バインダーとして重合度1700のポリビニールアルコール(PVA617:クラレ株式会社製の商品名)を10部、重合度500のポリビニールアルコール(PVA105:クラレ株式会社製の商品名)を5部、スルホン基の数が4ヶである蛍光染料(BLANKOPHOR P liquid 01:LANXESS社製の商品名)を1.5部、離型剤を2部(FL−48C:東邦化学工業社製の商品名)、消泡剤0.2部を配合して濃度25%の塗工液を調整した。
<凝固液(1)>
硼砂を2%(Na2B4O)、ホウ酸を4%(H3BO3)、離型剤(FL−48C:東邦化学工業社製の商品名)0.2%を配合して凝固液を調整した。
実施例1において、スルホン基の数が6ヶである蛍光染料(BLANKOPHOR UW liquid :LANXESS社製の商品名)を1.5部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
実施例1おいて、蛍光染料の添加量を3部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
実施例2において、蛍光染料の添加量を3部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た
実施例1において、蛍光染料を無添加とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例2>
実施例1において、スルホン基の数が2ヶである蛍光染料(BLANKOPHOR PSG liquid :LANXESS社製の商品名)を1.5部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
各実施例及び比較例のインクジェット記録媒体の白色度、インクジェット印字濃度、および塗工液の安定性、塗工ムラを、以下の方法で評価した。
(1)塗工液の安定性
高剪断粘度計であるHI-SHEAR VISCOMETER HERCULES TYPE MODEL HR-801C(熊谷理機工業社製の商品名)を用いて、下記の条件で粘度を測定した。
測定条件 Fボブ(ローター)、塗工液濃度 25%、塗工液温度 30℃
レオグラムの乱れは下記の基準で評価した。
○:図1のようにレオグラムに乱れが無い
△:僅かにレオグラムの乱れが有る
×:図2のようにレオグラムに乱れを生じる
キャストコーターで塗工した際の、塗工ムラを下記の基準で評価した
○:塗工ムラの無いもの
×:塗工ムラが有るもの
キャストコート紙表面の白色度はJIS P 8148-1993に準じて測定した。
測定器は白色度高速分光光度計 CMS−35SPX(村上色彩技術研究所製の商品名)を用い、紫外線カットフィルターを外し、紫外線を含む光で測定した。
a)一次粒子径の測定
試料の比表面積(窒素吸着法)を測定し、以下の(1)式に従い一次粒子径を計算により求めた。
d=6000/(ρ×S) (1)
但し、(1)式中、d:一次粒子径(nm)、ρ:シリカの密度(=2.2g/m3)、S:比表面積S(m2/g)を表す。
b)二次粒子径の測定
MALVERN INSTRUMENTS社製のZETASIZER 3000HSAを用いて測定した。
所定のベタパターン(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を作成し、染料および
顔料プリンターで印字して、4色の合計濃度を測定した。
印字濃度*1は染料プリンター エプソン PM−950Cを用い、PM写真用紙/推奨設定/きれいで印字した。
印字濃度*2は顔料プリンター エプソン PX−G900を用い、写真用紙/推奨設定/きれいで印字した。
Claims (1)
- 支持体の少なくとも片面に、顔料と結着剤とを含有するインク受理層を1層以上設けたインクジェット記録用紙において、前記インク受理層が、結着剤としてポリビニルアルコールを含有し、更に蛍光増白剤として一般式(1):
で表される4,4−ジ(トリアジノアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体を含有し、前記インク受理層顔料がコロイダルシリカを含有し、前記コロイダルシリカは一次粒子径が5〜55nmで、かつ前記一次粒子径に対する二次粒子径の比が1.5〜2.2であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
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