JP4062296B2 - インクジェット記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明はインクジェットプリンターにより画像形成されるインクジェット記録媒体に関する。
一般に、インクジェット記録方式は、種々の機構によりインクの小滴を吐出し、記録媒体上に付着させてドットを形成し、記録を行うものであり、ドットインパクトタイプの記録方式に比べて騒音がなく、またフルカラー化が容易である上、高速印字が可能であるなどの利点がある。一方、インクジェット記録に使用されるインクは、通常、直接染料や酸性染料などを用いた水性インクであるため、乾燥性が悪いという欠点がある。
このようなことから、インクジェット記録媒体に要求される特性として、インク乾燥速度が速いこと、印字濃度が高いこと、インクの溢れや滲みがないこと、更に、インクの吸収により用紙が波打ちしないこと、印字画像の耐水性等が挙げられる。
さらに、最近では高解像度のデジタルビデオ、デジタルカメラ、スキャナーおよびパーソナルコンピューターの普及により高精細の画像を取り扱う機会が多くなり、これらのハードコピーをインクジェットプリンターで出力する事が多くなっている。これに伴い、記録媒体に対する要求特性として、高い白色度が要求されている。
そこで、インクジェット記録媒体の白色度を向上させる技術として、インク受理層にアニオン性蛍光増白剤を含有させる技術(例えば、特許文献1参照)、
特開2004−50532号公報
しかしながら、六挙文献1に記載されたアニオン性蛍光増白剤をインク受理層用塗工液に配合した場合、塗工液の安定性が低下し、インク受理層に塗工ムラが発生するという問題があった。特に、ロールコーターを用いて塗工した際に著しく発生する。また、近年、顔料の分散技術が発達したことで顔料を色材とした顔料インクが普及しつつある。顔料インクで画像を記録すると保存性は良好であるが、染料インク用に設計された従来のインクジェット記録用紙に印字を行った場合、画像の発色性が劣ったり、色材(顔料)が記録紙表面から欠落するという問題があり、染料インク、顔料インクを用いて印字したいずれの場合においても発色性が良好なインクジェット記録媒体が望まれている。
従って、本発明の目的は、インク受理層が均一に塗工され、白色度が優れるだけでなく、インクジェット記録特性が良好であるインクジェット記録媒体を提供することにある。
本発明者等は上記課題について鋭意検討した結果、インク受理層に特定の蛍光増白剤を含有させることにより、上記目的を達成することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明のインクジェット記録媒体は、支持体の少なくとも片面に、顔料と結着剤とを含有するインク受理層を1層以上設けたインクジェット記録用紙において、前記インク受理層が、結着剤としてポリビニルアルコールを含有し、更に蛍光増白剤として下記一般式(1)で表される4,4−ジ(トリアジノアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体を含有し、前記インク受理層顔料がコロイダルシリカを含有し、前記コロイダルシリカは一次粒子径が5〜55nmで、かつ前記一次粒子径に対する二次粒子径の比が1.5〜2.2であることを特徴とするインクジェット記録媒体である。
Figure 0004062296
[式中、W、X、Y、Zはそれぞれスルホン基またはアミノ基を有する官能基を示し、W、X、Y、Zのうち、少なくとも2つはスルホン酸基である。]
本発明によれば、インク受理層が均一に塗工され、高い白色度を有するインクジェット記録媒体を得ることができる。また、顔料として一次粒子径が5〜55nmで、かつ前記一次粒子径に対する二次粒子径の比が1.5〜2.2であるコロイダルシリカを含有することで染料インク、顔料インクのいずれを用いても記録画像の濃度(発色性)が高いインクジェット用記録媒体を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<支持体>
支持体としては、透気性支持体、非透気性支持体のいずれも用いることができるが、透気性支持体を用いると、キャストコート法でインク受理層を形成させた場合により高い光沢感を容易に付与できるので好ましい。
透気性支持体としては、特に紙(塗工紙、未塗工紙等)が好ましい。該紙の原料パルプとしては、化学パルプ(針葉樹の晒または未晒クラフトパルプ、広葉樹の晒または未晒クラフトパルプ等)等を、単独または任意の割合で混合して使用することが可能である。
前記紙のpHは、酸性、中性、アルカリ性のいずれでも良い。また、紙中に填料を含有させると紙の不透明度を向上させることができるため、填料を含有させることが好ましい。填料としては、水和珪酸、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。
非透気性支持体としては、プラスチック樹脂フィルム支持体、又は紙の少なくとも片面をプラスチック樹脂フィルムで被覆した支持体が挙げられる。プラスチック樹脂フィルム支持体としては、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピレンフィルム、セルローストリアセテートフィルム、ポリスチレンフィルム等が挙げられる。プラスチック樹脂フィルムで被覆した支持体としては、好ましくは木材パルプを主原料とし、必要に応じてポリプロピレンなどの合成パルプ又はナイロンやポリエステルなどの合成繊維を加えて原紙を抄紙し、この紙の少なくとも片面にポリオレフィン樹脂を被覆したものが挙げられる。ポリオレフィン樹脂としては、特にポリエチレンが好ましい。
<インク受理層>
次に、インク受理層について説明する。インク受理層は、以下の顔料、結着剤、蛍光増白剤、及びその他の成分を適宜含む塗工液を上記支持体に塗工して形成することができる。
(インク受理層の結着剤)
本発明においては、結着剤としてポリビニルアルコールを用いる。ポリビニルアルコールはいずれのタイプのものを使用することができるが、ケン化度は98%未満であることが好ましい。なお、ケン化度が98%未満のものは部分ケン化ポリビニルアルコールや中間ケン化ポリビニルアルコールと呼ばれる。ケン化度が低いほどインク吸収性が向上する傾向にある。これは、ケン化度が低いほどポリビニルアルコールの親水性が高く、インクの吸収性も良好となるためと推察される。また、ケン化度が低いほど発色性が向上する傾向にある。この理由についてはケン化度が低いほど透明性が高く、そのために塗工層の透明性が高くなり、印字濃度が向上すると推察される。なお、ケン化度が低いほど塗料安定性が劣る傾向にあり、経時で塗工液が増粘(ひどい時にはプリン化)することがある。これは、ケン化度が低いほどシリカ(合成非晶質シリカ及びコロイダルシリカ)との相互作用が強くなるためと推測される。このため、ポリビニルアルコールのケン化度は80%以上であることが好ましい。これらポリビニルアルコールは2種類以上を併用することもできる。
又、ポリビニルアルコールの重合度が大きいと染料インクで印字した際、インク吸収性が劣る傾向にあるため、インク吸収性を向上するという観点からは重合度は2000未満であることが好ましい。これは、重合度が高くなるとインク溶媒と接触した際のポリビニルアルコールの溶解性が悪くなるためと推察される。一方、ポリビニルアルコールの重合度が高いほど顔料インクの印字濃度が向上する傾向にあるため、顔料インクの発色性を向上するという観点からは重合度は2000以上であることが好ましい。この理由としては、重合度が高くなるとよりバインダーが塗工層表面に残りやすくなり、そのため塗工層のクラック(ひび割れ)が低減する。クラックが低減するとインク中の着色顔料が表面にとどまりやすくなり、発色性(印字濃度)が向上すると考えられる。
なお、本発明においては発色性や吸収性、光沢感を損なわない範囲で皮膜形成が可能な高分子化合物を結着剤として併用することができる。例えば、澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カゼイン、ゼラチン、大豆タンパク、スチレン−アクリル樹脂及びその誘導体、スチレン−ブタジエン樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂及びこれらの誘導体等を用いることができる。結着剤の配合量は、顔料100重量部に対して、5重量部〜30重量部であることが好ましいが、必要な塗工層強度が得られる限り、特に限定されるものではない。結着剤の配合量が多くなると顔料インクでインクジェット記録を行った際の発色性は向上する傾向にあるが、インク吸収性は落ちる傾向にある。
(蛍光増白剤)
本発明においては蛍光増白剤として、インク受理層に前記一般式(1)に示される4,4−ジ(トリアジノアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体を配合する。前記蛍光増白剤としては、例えばスルホン基の数が4ヶのものとして具体的にはBLANKOPHOR P liquid 01(LANXESS社製の商品名)、スルホン基の数が6ヶのものとして具体的にはBLANKOPHOR UW liquid (LANXESS社製の商品名)が上げられる。これらは1種または2種以上を混合して使用することができる。本発明に使用する蛍光増白剤のインク受容層への混合比率は、顔料100質量部に対して質量固形分で0.5〜10質量部であり、好ましくは1〜5質量部である。0.5質量部以下では白色度向上に効果が少なく、10質量部を超えると白色度向上に顕著な効果が得られず、印字濃度低下する傾向がある。
前記4,4−ジ(トリアジノアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体を用いることで、インク受理層の塗工ムラ低減する理由は明らかではないが、以下のように推測できる。蛍光増白剤中のスルホン基の数が少ない場合には相対的に親水性が低くなって、ポリビニルアルコールとの相溶性が劣り、塗工液の安定性が低下する。なお、塗工液の安定性は高剪断粘度計で得られるレオグラムにより判断でき、レオグラムに乱れが生じると塗工液の安定性は低いと判断できる。特に、レオグラムに乱れが生じた剪断速度付近の剪断力が生じる塗工機を用いて、塗工すると塗工ムラが顕著に発生する。
(インク受理層の顔料)
本発明における顔料としては、公知の無機微粒子や有機微粒子を用いることができ、例えば、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ水和物(アルミナゾル、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト等)、アルミナ(α型結晶のアルミナ、θ型結晶のアルミナ、γ型結晶のアルミナ等)や、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、二酸化チタン、クレー、酸化亜鉛等を用いることができる。これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。本発明においては、特に発色性の点からコロイダルシリカを含有する。
本発明で使用するコロイダルシリカは湿式法で合成された一次粒子径数nm〜100nm程度の合成シリカであり、凝集して非球状の二次粒子となる場合も含まれる。コロイダルシリカ一次粒子径を5〜55nm、好ましくは10〜40nmとする。一次粒子径が5nm未満であると、顔料インクを用いたインクジェットプリンターで印字した場合にはインク発色性の低下が大きくなる。一方、一次粒子径が55nmを超えると、粒子間の空隙は増えインク受理層のインク吸収性は良好となるが、不透明性が増大してくるため、インクジェット記録した際の染料インクの発色性が低下する。なお、粒子径が異なる2種以上のコロイダルシリカを併用することもできる。
又、前記コロイダルシリカの一次粒子径に対する二次粒子径の比を1.5〜2.2とする。上記比が1.5〜2.2であると、顔料インク、染料インク共に発色性が著しく向上する。コロイダルシリカの一次粒子径及び二次粒子径はBET法や動的光散乱法等で測定できる。なお、本発明におけるコロイダルシリカは、通常その分散状態を顕微鏡で観察すると、球状の単一コロイダルシリカ(一次粒子)が2〜3個連なったものが多数観察される。これを便宜上、ピーナツ状と表す。この一次粒子連結個数を平均した値は、上記比にほぼ対応する。そして、本発明におけるコロイダルシリカは、房状や鎖状のコロイダルシリカ(顕微鏡観察すると、球状の単一コロイダルシリカが少なくとも5個以上、通常は10個以上連なるもの、上記比も5以上となる)を主とするものは含まない。ここでいう含まない、とは、顕微鏡観察した際に、房状のコロイダルシリカがまったく観察されないことをいうのでなく、一部房状のコロイダルシリカが観察されていてもよいが、マクロ的な物性である一次粒子径に対する二次粒子径の比を測定した値が2.5を超える(通常は5以上)ことをいう。


前記コロイダルシリカは、アルコキシシランを原料としてゾルゲル法により合成し、合成条件によって一次粒子径(BET法粒子径)や二次粒子径(動的光散乱法粒子径)をコントロールするようにすることが好ましい。このようなコロイダルシリカとしては、扶桑化学工業社製の商品名クォートロンを上げることができる。
本発明において、コロイダルシリカの好ましい配合割合は、インク受理層に含まれる全顔料中、30〜75質量%であることが好ましく、より好ましくは40〜70質量%である。コロイダルシリカの配合割合が少ない場合には、顔料インクでインクジェット印字した際の発色性向上の効果が不十分となる傾向がある。また、配合量が多い場合には染料インクの発色性が低下する傾向があり、さらに、塗工した際の操業性が低下する場合がある。
本発明においてはインク吸収性を向上するという点でコロイダルシリカに加えてさらに合成非晶質シリカを含有することが好ましい、合成非晶質はその製造法により、湿式法シリカと気相法シリカに大別できる。湿式法で製造された合成非晶質シリカは顔料の透明性に関しては気相法シリカに劣るが、ポリビニルアルコールと併用した場合の塗料安定性に優れる。さらに、内部空隙の無い気相法シリカに比べて分散性が良好であり、塗料濃度を高くすることが可能である。そのため、インク受理層中の顔料比率を高くすることができ、インク受理層の吸収性を高くできるのでインク吸収性を向上できると共に染料インクの発色性を向上するものと考えられる。
インク受理層を均一に塗工できるという点で前記合成非晶質シリカは二次粒子径が1〜5μmであることが好ましい。また、BET比表面積は150〜500m/gであることが好ましい。
本発明においては、インク受理層中に上述したコロイダルシリカと共に、沈降法シリカ及び/または気相法シリカを含有することが好ましい。気相法シリカを併用すると、理由は明らかではないが、ベタ印字した際のムラが良化する傾向にある。気相法シリカは、乾式法シリカ、或いはヒュームドシリカとも呼ばれ、一般的には火炎加水分解法によって作られる。具体的には四塩化珪素などの揮発性シラン化合物の酸水素炎中における気相加水分解によって製造され、火炎の温度、酸素と水素の供給比率、原料の四塩化珪素供給量等の条件を変更することにより得られる。四塩化ケイ素の代わりにメチルトリクロロシランやトリクロロシラン等のシラン類も、単独または四塩化ケイ素と混合した状態で使用することができる。気相法シリカは日本アエロジル株式会社からアエロジル、株式会社トクヤマからレオロシールQSタイプとして市販されており入手することができる。気相法シリカの平均一次粒径は5〜50nmであることが好ましい。
前記気相法シリカは、比表面積(BET法)が130m/g〜300m/gであるとインク受理層の透明性が高くなりかつ塗料に配合した際の安定性が良好である。比表面積が130m/gより小さい場合にはインク受理層の不透明性が増し、インクジェットプリンターで印字した場合の印字濃度が低下する等の不具合を生じる。一方比表面積が300m/gを越えるとインク受理層の透明性が良好となりインクジェットプリンターで印字した場合の印字濃度が高く良好であるが、塗料の安定性が劣る傾向にあり、塗工性に問題を生じる等の欠点が有る。
インク受理層は、上記した顔料と結着剤を含むが、その他の成分、例えば、増粘剤、消泡剤、抑泡剤、顔料分散剤、離型剤、発泡剤、pH調整剤、表面サイズ剤、着色染料、着色顔料、蛍光染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤、防腐剤、耐水化剤、染料定着剤、界面活性剤、湿潤紙力増強剤、保水剤、カチオン性高分子電解質等を、本発明の効果を損なわない範囲内で適宜添加することができる。
支持体上にインク受理層となる塗工液を塗布する方法としては、ブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、ブラッシュコーター、キスコーター、スクイズコーター、カーテンコーター、ダイコーター、バーコーター、グラビアコータ、ゲートロールコーター、ショートドウェルコーター等の公知の塗工機をオンマシン、あるいはオフマシンで用いた塗工方法の中から適宜選択して使用することができる。
インク受理層の塗工量は、支持体の表面を覆い、かつ十分なインク吸収性が得られる範囲で任意に調整することができるが、発色性及びインク吸収性を両立させる観点から、片面当たり、固形分換算で5〜30g/m2であることが好ましい。
本発明において、インク受理層の塗工量を多く必要とする場合には、インク受理層を多層にすることも可能である。また、支持体とインク受理層の間にインク吸収性、接着性他各種機能を有するアンダーコート層を設けても良い。さらに、インク受理層を設けた面の反対側にさらにインク吸収性、筆記性、プリンター印字適性他各種機能を有するバックコート層を設けても良い。
以下、本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。又、特に断らない限り、以下に記載する「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
<実施例1>
叩解度285mlの広葉樹晒クラフトパルプ(L−BKP)100部からなるパルプスラリ−にタルク10重量部、硫酸アルミニウム1.0重量部、合成サイズ剤0.1重量部、歩留向上剤0.02重量部を添加した支持体を抄紙機で抄紙するに際し、デンプンを両面に片面当り固形分で2.5g/m2となるように塗布して、坪量170g/m2の原紙を得た。この原紙に下記のアンダー層用塗工液をブレードコーターで片面に塗工量が15g/m2となるように塗工して140℃で送風乾燥した。次いでさらにアンダー層を塗工した面にロールコーターでキャスト用塗工液Aを10g/m2塗工し、塗工層が湿潤状態にあるうちに、凝固液(1)を用いて、凝固させ、次いでプレスロールを介して加熱された鏡面仕上げ面に圧着して鏡面を写し取り、195g/m2のインクジェット記録用紙を得た。
<アンダー層用塗工液>
顔料として、合成シリカ(ファインシールX−37:株式会社トクヤマ社製)100部にラテックス(LX438C:住友化学工業株式会社製の商品名)5部及びポリビニールアルコール(PVA117:株式会社クラレ社製の商品名)24部、サイズ剤(ポリマロン360:荒川化学工業株式会社製の商品名)5部、インク定着剤(ポリフィックス700:昭和高分子株式会社製の商品名)5部配合して濃度25%の水性塗工液を調製した。
<キャスト層用塗工液A>
顔料として、平均一次粒子径が23nmで、二次粒子/一次粒子径の比が2.2のコロイダルシリカ(クォートロンPL−2:扶桑化学工業社製の商品名)を60部、比表面積が279m/gで平均粒子径2.8μmの沈降法シリカ(ファインシールX−37:株式会社トクヤマ社製)を20部、比表面積が200m/gの気相法シリカ(アエロジル200V:日本アエロジル株式会社製)を20部、バインダーとして重合度1700のポリビニールアルコール(PVA617:クラレ株式会社製の商品名)を10部、重合度500のポリビニールアルコール(PVA105:クラレ株式会社製の商品名)を5部、スルホン基の数が4ヶである蛍光染料(BLANKOPHOR P liquid 01:LANXESS社製の商品名)を1.5部、離型剤を2部(FL−48C:東邦化学工業社製の商品名)、消泡剤0.2部を配合して濃度25%の塗工液を調整した。
<凝固液(1)>
硼砂を2%(Na2B4O)、ホウ酸を4%(H3BO3)、離型剤(FL−48C:東邦化学工業社製の商品名)0.2%を配合して凝固液を調整した。
<実施例2>
実施例1において、スルホン基の数が6ヶである蛍光染料(BLANKOPHOR UW liquid :LANXESS社製の商品名)を1.5部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<実施例3>
実施例1おいて、蛍光染料の添加量を3部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<実施例4>
実施例2において、蛍光染料の添加量を3部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た
<比較例1>
実施例1において、蛍光染料を無添加とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<比較例2>
実施例1において、スルホン基の数が2ヶである蛍光染料(BLANKOPHOR PSG liquid :LANXESS社製の商品名)を1.5部とした以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を得た。
<評価>
各実施例及び比較例のインクジェット記録媒体の白色度、インクジェット印字濃度、および塗工液の安定性、塗工ムラを、以下の方法で評価した。
(1)塗工液の安定性
高剪断粘度計であるHI-SHEAR VISCOMETER HERCULES TYPE MODEL HR-801C(熊谷理機工業社製の商品名)を用いて、下記の条件で粘度を測定した。
測定条件 Fボブ(ローター)、塗工液濃度 25%、塗工液温度 30℃
レオグラムの乱れは下記の基準で評価した。
○:図1のようにレオグラムに乱れが無い
△:僅かにレオグラムの乱れが有る
×:図2のようにレオグラムに乱れを生じる
(2)塗工ムラ
キャストコーターで塗工した際の、塗工ムラを下記の基準で評価した
○:塗工ムラの無いもの
×:塗工ムラが有るもの
(3)白色度
キャストコート紙表面の白色度はJIS P 8148-1993に準じて測定した。
測定器は白色度高速分光光度計 CMS−35SPX(村上色彩技術研究所製の商品名)を用い、紫外線カットフィルターを外し、紫外線を含む光で測定した。
(4)コロイダルシリカの粒径測定
a)一次粒子径の測定
試料の比表面積(窒素吸着法)を測定し、以下の(1)式に従い一次粒子径を計算により求めた。
d=6000/(ρ×S) (1)
但し、(1)式中、d:一次粒子径(nm)、ρ:シリカの密度(=2.2g/m)、S:比表面積S(m/g)を表す。
b)二次粒子径の測定
MALVERN INSTRUMENTS社製のZETASIZER 3000HSAを用いて測定した。
(5)印字評価
所定のベタパターン(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を作成し、染料および
顔料プリンターで印字して、4色の合計濃度を測定した。
印字濃度*1は染料プリンター エプソン PM−950Cを用い、PM写真用紙/推奨設定/きれいで印字した。
印字濃度*2は顔料プリンター エプソン PX−G900を用い、写真用紙/推奨設定/きれいで印字した。
Figure 0004062296
表1から明らかなように、実施例1から3の本発明のインクジェット記録媒体では、レオグラムの乱れが全く無く、かつ塗工ムラの無い高白色度の光沢紙を得ることができた。また実施例4では僅かにレオグラムの乱れが見られるが、塗工ムラが無く、高白色度の光沢紙を得ることができた。一方、蛍光染料を配合していない比較例1ではレオグラムの乱れが全く無く、かつ塗工ムラの無い光沢紙を得たが、著しく白色度の低い光沢紙となった。また比較例2ではレオグラムの乱れが非常に多く、塗工ムラが発生し、著しく美観を損ねる光沢紙であった。
レオグラムの良好なものの一例を示す図である。 レオグラムに乱れが有るものの一例を示す図である。

Claims (1)

  1. 支持体の少なくとも片面に、顔料と結着剤とを含有するインク受理層を1層以上設けたインクジェット記録用紙において、前記インク受理層が、結着剤としてポリビニルアルコールを含有し、更に蛍光増白剤として一般式(1):
    Figure 0004062296
    [式中、W、X、Y、Zはそれぞれスルホン基またはアミノ基を有する官能基を示し、W、X、Y、Zのうち、少なくとも2つはスルホン酸基である。]
    で表される4,4−ジ(トリアジノアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸誘導体を含有し、前記インク受理層顔料がコロイダルシリカを含有し、前記コロイダルシリカは一次粒子径が5〜55nmで、かつ前記一次粒子径に対する二次粒子径の比が1.5〜2.2であることを特徴とするインクジェット記録媒体。
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